JP3001627B2 - 不活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法、組成物および装置 - Google Patents

不活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法、組成物および装置

Info

Publication number
JP3001627B2
JP3001627B2 JP2-505716A JP50571690A JP3001627B2 JP 3001627 B2 JP3001627 B2 JP 3001627B2 JP 50571690 A JP50571690 A JP 50571690A JP 3001627 B2 JP3001627 B2 JP 3001627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
scavenger
organometallic precursor
group
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2-505716A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05505337A (ja
Inventor
トム,グレン・エム
ブラウン,ダンカン・ダブリュー
Original Assignee
ミリポア・インベストメント・ホールデイングズ・リミテツド
Filing date
Publication date
Application filed by ミリポア・インベストメント・ホールデイングズ・リミテツド filed Critical ミリポア・インベストメント・ホールデイングズ・リミテツド
Priority claimed from PCT/US1990/001700 external-priority patent/WO1991015868A1/en
Publication of JPH05505337A publication Critical patent/JPH05505337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3001627B2 publication Critical patent/JP3001627B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 説明 技術分野 本発明は、一般に、不活性ガス混合物を精製してそこ
からルイス酸および酸化剤不純物を除去するための組成
物、方法および装置に関する。
背景技術 高純度の不活性ガス流れに関する対策は、幅広い種類
の産業および研究用途で非常に重要である。
上記用途の1つの例は半導体装置の製造である。上記
製造で数多くの不活性ガスが用いられており、そして供
給を受けた後の上記気体は、しばしば、ルイス酸および
/または酸化剤、例えば酸素および/または水などの如
き不純物で汚染されている。このような不純物は、いか
なる有意量で存在している場合でも、製品である半導体
装置に欠陥を生じさせるか、或はその意図した目的にと
って役に立たないものにしてしまう可能性がある。
従って、この分野では、上記不純物が入っている不活
性ガス流れを精製するための改良された装置、方法およ
び材料を開発および配備することの必要性が続けて存在
している。
無機支持体上のI族金属アルキル類を熱分解すること
によって、この金属アルキルをその相当する金属水素化
物に変換することによる、非プロトン系流体、例えば脂
肪族炭化水素、オレフィン類、および半導体産業で用い
られている気体などを精製するに適切な捕捉剤の製造
が、「非プロトン系流体からの不純物除去に関する金属
水素化物捕捉剤」(Metal Hydride Scavengers for the
Removal of Impurities from Aprotic Fluids)[1987
年4月付けのHercules Incorporatedの研究開示番号276
105]に開示されている。上記捕捉剤の使用に関する規
準は、精製すべき流体がその捕捉剤に対して不活性であ
ることである。このような捕捉剤に関して開示されてい
る能力は、酸素不純度の除去能力で表して、上記捕捉剤
床1リットル当たり2リットルから成る酸素である。
G.M.Tomの米国特許番号4,604,270および4,603,148に
は、有機ポリマー支持体にアルキル金属化合物をカップ
リングさせた後、熱分解を生じさせ、この有機ポリマー
マトリックスの中に分散させた金属水素化物相を生じさ
せることで、このアルキル金属化合物を固定化させた捕
捉剤が開示されている。
1987年3月24日に出願した表題が「アルシン、ホスフ
ィン、アンモニア、および不活性ガスを精製してそこか
らルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法お
よび組成物」(Process and Composition for Purjfyin
g Arsine,Phosphine,Ammonia,and Inert Gases to Remo
ve Lewis Acid and Oxidant Impurities Therefrom)で
ある、我々の共出願米国特許出願連続番号07/029,632に
は、それと会合しているが共有結合的にはそれと結合し
ていない支持体、即ちガス混合物中の不純物との反応性
を示すことでそれを除去し得るアニオン、を含んでいる
捕捉剤組成物が開示されている。このアニオンは、カル
ボアニオン[これの相当するプロトン化化合物のpka
は約22〜約36である]、および/または上記カルボアニ
オン類とガス混合物の主要成分との反応によって生じる
アニオン類、即ち、ガス混合物の主要成分、例えばアル
シン、ホスフィンまたはアンモニアを選択的に脱プロト
ン化して相当するアルシド、ホスフィドまたはアミドア
ニオンを活性捕捉種として生じるカルボアニオン類、で
あってもよい。上記従来技術の捕捉剤を生じさせる目的
で該支持体の上に充填されている説明的捕捉源は、トリ
フェニルメチルリチウムであり、これは、活性捕捉部分
としてトリフェニルメチドアニオンを与える。
H.L.Rhodes「0.1〜15ppmの範囲で水蒸気アナライザー
を目盛り付けするための装置および操作」(An Apparat
us and Procedure for Calibrating a Water Vapor Ana
lyzer in the 0.1 to 15 ppm Range)、Report of Inve
stigations No.8548、U.S.Department fo the Interir
o、Bureau of Mines(1981)には、ガス中に存在してい
る少量の水を検出するための方法が開示されており、こ
こでは、かさ高い粉末水素化カルシウムと水蒸気とを15
0℃で反応させて水素ガスを生じさせ、これを次にガス
クロで分析することにより、蒸気を含有している気体が
有する元の水含有量が測定されている。
かさ高い水素化リチウム上の水および二酸化炭素の吸
収が、Smyril M.R.他「拡散反射率赤外フーリエ変換分
光法による、LiHおよびLiOHとH2OおよびCO2との不均一
系反応の監視」Applied Spectroscopy、37、38−44頁
(1983)に開示されている。
Fotis,Jr他の米国特許番号2,919,268には、II A族の
金属と金属酸化物とを0.15〜1.0の重量比で500〜700℃
の温度に加熱することで、通常アルケン類の重合で有効
であると述べられている触媒を生じさせる、ことによっ
て製造された組成物が開示されている。
米国特許番号4,450,099には、水酸化バリウムと一緒
に金属酸化物、例えば酸化バリウム、アルミナおよびシ
リカをスラリー化した後、この得られる固体を200〜900
℃でか焼する、ことによって製造された合成ガス触媒が
開示されている。
本発明の1つの目的は、不活性ガスを精製してそこか
らルイス酸および酸化剤不純物を除去するための改良さ
れた捕捉剤を提供し、そして上記触媒の製造方法を提供
すると共に、これを用いて不活性ガス混合物を精製する
ことでそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去する
ための方法および装置を提供することにある。
発明の要約 1つの面において、本発明は、不活性ガス混合物を精
製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去する
に有効性を示す捕捉剤に関するものであり、上記捕捉剤
は、 (a)表面積が1グラム当たり約30〜約1000平方メート
ルの範囲でありそして少なくとも約300℃に及んで熱安
定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり約1モル〜約5モルの濃
度で該支持体の上に存在しており、そして該支持体の上
に有機金属系前駆体を堆積させた後、上記支持体上で、
選択した高温でそれらの熱分解を行う、ことで製造した
活性捕捉種; から成り、ここで、該有機金属系前駆体および該選択し
た高温は、 (i)該有機金属系前駆体が、式MR(ここで、MはI A
族の金属であり、そしてRはアルキルである)を有する
有機金属化合物であり、そして該選択した高温が、約15
0℃〜約210℃の範囲である; (ii)該有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、
MはII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)
を有する有機金属化合物であり、そして該選択した高温
が、約150℃〜約210℃の範囲である;および (iii)該有機金属系前駆体が、式M(R)(ここ
で、MはIII A族の金属であり、そしてRはアルキルで
ある)を有する有機金属化合物であり、そして該選択し
た高温が、約150℃〜約250℃の範囲である; から成る群のそれらから選択される。
別の面において、本発明は、不活性ガス混合物を製造
してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するに
有効性を示す捕捉剤の製造方法に関するものであり、こ
れは、 (a)表面積が1グラム当たり約30〜約1000平方メート
ルの範囲でありそして少なくとも約300℃に及んで熱安
定性を示す不活性無機支持体を供給し; (b)支持体1リットル当たり約1モル〜約5モルの濃
度で、上記無機支持体の上に、 (i)式MR(ここで、MはI A族の金属であり、そして
Rはアルキルである)を有する有機金属化合物; (ii)式M(R)(ここで、MはII A族の金属であ
り、そしてRはアルキルである)を有する有機金属化合
物;および (iii)式M(R)(ここで、MはIII A族の金属であ
り、そしてRはアルキルである)を有する有機金属化合
物; から成る群から選択される有機金属系前駆体を堆積さ
せ;そして (c)有機金属系前駆体(b)(i)および(b)(i
i)に関しては約150℃〜約210℃、そして有機金属系前
駆体(b)(iii)に関しては約150℃〜約250℃の温度
で、該支持体上の有機金属系前駆体の熱分解を生じさせ
る; 段階から成る。
本発明の更に一層の面は、不純物含有不活性ガス混合
物と上述した一般的種類の捕捉剤とを接触させることか
ら成る、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス酸
および酸化剤不純物を除去するための方法に関する。
本発明の更に一層の面は、不活性ガス混合物を精製し
てそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するため
の装置に関するものであり、これは、 (a)(i)表面積が1グラム当たり約30〜約1000平方
メートルの範囲でありそして少なくとも約300℃に及ん
で熱安定性を示す不活性無機支持体;および (ii)支持体1リットル当たり約1モル〜約5モルの濃
度で上記支持体の上に存在しており、そして有機金属系
前駆体から成る支持体の上に堆積させた後、その支持体
上、選択した高温でそれらの熱分解を生じさせる、こと
によって製造した活性捕捉種; から成る捕捉剤の床が入っている容器[ここで、該有機
金属系前駆体および該選択した高温は、 (A)該有機金属系前駆体が、式MR(ここで、MはI A
族の金属であり、そしてRはアルキルである)を有する
有機金属化合物であり、そして該選択した高温が、約15
0℃〜約210℃の範囲である; (B)該有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、
MはII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)
を有する有機金属化合物であり、そして該選択した高温
が、約150℃〜約210℃の範囲である;および (C)該有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、
MはIII A族の金属であり、そしてRはアルキルであ
る)を有する有機金属化合物であり、そして該選択した
高温が、約150℃〜約250℃の範囲である; から成る群から選択される]; (b)不純物含有不活性ガスを該容器に導入するための
手段;および (c)不純物を除去した不活性ガスを該容器から排出さ
せるための手段; から成る。
本発明の他の面および特徴は、以下の開示および添付
請求の範囲から、更に充分に明らかになるであろう。
図の簡単な説明 1つの図は、本発明の1つの具体例に従う不活性ガス
混合物精製装置に関する部分断面正面図である。
発明の詳細な説明およびその好適な具体例 本発明は、本発明の「背景」項に記述した従来技術の
種々の捕捉剤およびガス吸収組成物に比較して、極めて
高いルイス酸および酸化剤不純物除去能力を示すところ
の、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス酸およ
び酸化剤不純物を除去するための捕捉剤組成物、に関す
る驚くべきそして予測できない発見を基にしている。
ここで用いる言葉「不活性ガス」は、本発明に従う捕
捉剤の活性を示す捕捉部分との反応性を本質的に示さな
い気体を意味している。言葉「不活性ガス混合物」は、
不活性ガスとルイス酸および/または酸化剤不純物とか
ら成る混合物を意味している。
本発明の捕捉剤が有効に適用され得る不活性ガスに
は、例えば窒素、水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、
炭化水素、アンモニア、シランおよびゲルマンなどが含
まれる。本発明の捕捉剤が有効に用いられ得る炭化水素
には、メタン、エタン、エチレン、プロピレンなどが含
まれる。
本発明の捕捉剤は、半導体装置の製造で用いられてい
る不活性ガスから酸素および水を除去するとき特に有効
に用いられるが、しかしながら、上記捕捉剤が有する幅
広い利用性はそれに限定されるものではなく、これは、
ルイス酸および酸化剤不純物を高効率で除去することが
望まれている全ての不活性ガス精製用途で用いられ得
る。
本発明の捕捉剤は、表面積が1グラム当たり約30〜約
1000平方メートルの範囲でありそして少なくとも約300
℃に及んで熱安定性を示す不活性無機支持体から成る。
これに関連して用いる言葉「不活性」は、支持体の上
に存在している活性捕捉種によって反応的に除去される
ルイス酸および酸化剤不純物に対して該支持体が反応性
を示さないこと、そしてこの支持体がまた、この捕捉剤
を用いて精製される不活性ガスとも反応性を示さないこ
とを意味している。
本発明の捕捉剤で用いられる支持体は、熱および化学
的安定性並びに高多孔性によって特徴づけられる材料で
作られている。
この捕捉剤製造の熱分解段階中、そしてこの支持体上
に該活性捕捉種を生じさせるために用いる試薬および精
製すべき不活性ガス混合物の存在下での、該捕捉剤の一
体性を維持するための安定性規準は重要である。
詳細には、この捕捉剤の合成および使用で直面する最
大温度、典型的には約200℃〜約300℃の範囲の温度に適
用させるためには、この支持体材料は少なくとも約300
℃に及んで熱安定性を示すべきである。この支持体の上
に該活性捕捉種を生じさせるために適切に用いられる試
薬は、特徴的には、強還元性でありそして塩基性であ
る。
この支持体材料が示す高多孔性は、本発明の高能力捕
捉剤にとって必須である。このような高能力捕捉剤にと
って、この支持体材料は、適切には、標準窒素BET測定
で測定して1グラム当たり約30〜約1000平方メートルか
ら成る表面積を有している。
本発明の幅広い実施で利用され得る説明的材料には、
アルミノシリケート類、アルミナ、シリカ、ケイソウ土
および炭素、並びにそれらの混合物、合金および複合体
などの材料が含まれる。
ここで用いる言葉「アルミノシリケート類」は、元素
であるアルミニウム、ケイ素および酸素を含んでいる支
持体組成物、例えばモレキュラーシーブを意味してお
り、そして上記アルミノシリケートは、性質上、天然も
しくは合成されたものであってもよい。
従って、本発明の捕捉剤で有効な支持体には、精製す
べき不活性ガス混合物、および除去すべき不純物の反応
生成物、並びにこの捕捉剤の製造に伴ういかなる中間体
にも適合性を示すと共に、使用条件下で安定な、いかな
る適切な材料も含まれる。
本発明の捕捉剤に有効な支持体が有する好適な特性に
は、(a)高い表面積、例えば支持体1グラム当たり約
30〜約1000平方メートルから成る範囲の表面積、(b)
高い多孔性、例えば直径が約3〜約200オングストロー
ムから成る孔の有効多孔度、および(c)良好な熱安定
性、例えば少なくとも約300℃に及ぶ温度で熱安定性を
示すこと、が含まれる。
不純物含有不活性ガス混合物を、その精製のために、
流し込み、それによって不活性ガスから、水および酸素
不純物の如きルイス酸および酸化剤不純物を実質的に無
くさせるための、高効率の除去システムを与えるための
床に、本発明の捕捉剤を容易に成形することができる。
適切な支持体の上でI A〜III A族金属のアルキル金属
化合物の熱分解を生じさせることによって誘導される金
属および水素化物系活性捕捉種を用いた、本発明に従う
適切な捕捉剤は、種々に、この捕捉剤床1リットル当た
り約10〜約30リットルの気体状水および/または酸素か
ら成る水および/または酸素除去能力を与え得る。この
不純物除去反応がその性質上非常に発熱的であるような
場合、例えば捕捉剤床1リットル当たり約5〜約10リッ
トルの気体状水および/または酸素から成る、低い除去
能力を用いるのが望ましい。
該有機金属系前駆体化合物を該支持体に付けるための
含浸もしくは他の製造段階で、この支持体の上に該活性
捕捉種を充填する量を調節することによって、この床の
不純物除去能力を特に望まれているレベルに調節するこ
とも勿論容易である。
ここに示す1つの図は、本発明の不活性ガス精製方法
を実施するための装置に関する図式的表示を示してい
る。
容器10には、周囲に伸びている溶接16の手段により、
カップ様容器14に結合させた上方の筒状ブロック12が備
わっている。この容器14の下方部分には、本発明に従う
捕捉剤の床18が配置されている。
この容器は、床18中で該捕捉剤に接触させるための該
容器14の内部空間に、主要成分である1種以上の不活性
ガスを含んでいる不純物含有ガス混合物を導入するため
の手段を有することによって特徴づけられる。上記導入
手段は、供給ライン32を不活性ガス混合物源30に連結さ
せるための適当な連結継ぎ手22がその外部末端部に備わ
っている導管20を含んでいる。この導管20は、示されて
いるように一般に水平方向に、ブロック12の中心部に向
かってこのブロックに通じており、そしてこのブロック
から下方向に、床18に伸びている。この床に接触してい
るそれの下方部分で、この導管は、多数のガス分配用開
口部34を有しており、これを通って外側に、該ガス混合
物が流れた後、該床内の該捕捉剤を通って上方に流れ
る。
この容器14内の該床の上で、生成ガス排出ライン28に
連結させるに適切な継ぎ手26が備わっている出口導管24
の中に、不純物が除去された不活性ガスが流れ込み、こ
こから、この精製ガスを下流の最終用途の処理施設に供
給してもよい。
本発明の捕捉剤製造において、該不活性支持体と有機
金属系試薬とを反応させ、その結果として、該活性捕捉
種の有機金属系前駆体を該支持体の上に堆積させる。こ
のようにしてこの支持体の上に固定化した有機金属系前
駆体のインサイチュー熱分解を生じさせることで、活性
捕捉種として非揮発性熱分解生成物が得られる。この熱
分解生成物は、一般に、金属および/または水素化物種
から成り、これらは、上記不純物を、該支持体床を出る
ことなくそして低い蒸気圧を有する非揮発性種に変換す
ることにより、その結果として、この捕捉剤に接触させ
た気体から実質的に不純物種を除去することによって、
上記不純物を含んでいる不活性ガス混合物からルイス酸
および/または酸化剤不純物、例えば水および/または
酸素を除去する能力、を有する必要がある。
本発明の捕捉剤の活性捕捉種を製造するために用いら
れる有機金属系前駆体は、インサイチュー熱分解を生じ
させたとき該不活性支持体上に活性を示す金属および/
または水素化物成分を生じさせるアルキル金属化合物で
ある。
この捕捉剤の活性捕捉種の製造に適切な有効アルキル
金属化合物は、適切には、I A、II AおよびIII A族金属
の1種以上から選択されてもよい金属部分を含んでい
る。これらの有機金属系前駆体の金属構成要素には、従
って、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
ム、バリウム、カルシウムおよびアルミニウムが含まれ
る。
I A、II Aおよび/またはIII A族の金属を含んでいる
アルキル金属化合物は、ベータ水素化物消去法により比
較的低い温度で分解して金属水素化物および/または活
性金属を生じ得るものである。その例は、ブテンと水素
化マグネシウムを生じるジブチルマグネシウムの分解で
ある。
アルミニウムの如きIII族金属のアルキル化合物の場
合、このアルキル置換基の熱分解により、三水素化アル
ミニウム(アラン)および/または高分散したアルミニ
ウム金属相が生じる。このような分解生成物種の両方
共、不活性ガス流れから水および酸素を除去するに有効
な活性捕捉剤である。
非常に好適な活性捕捉種は、ジブチルマグネシウムの
熱分解で製造される、と言うのは、この反応では、2当
量の捕捉用化合物、即ちオレフィン(ブテン)とこの金
属の二水素化物が生じるからである。逆に、I族金属の
アルキル化合物の分解では、1当量の捕捉用部分が生じ
るのみである。
好適な捕捉種、即ち二水素化マグネシウムは、水およ
び酸素の捕捉除去にとって非常に好ましい反応平衡を有
している。二水素化マグネシウムと水とが反応して水酸
化マグネシウムと水素とを生じる平衡定数は1022であ
る。従って、活性捕捉種として二水素化マグネシウムを
含んでいる捕捉剤に接触させそして平衡化させた後の不
活性ガス流れの中に存在している水は、1ppb(パーツ・
パー・ビリオン)未満である。
水酸化マグネシウムを生じる酸素と二水素化マグネシ
ウムとの反応の平衡定数は1040であり、その結果とし
て、この捕捉剤に接触させそして平衡化させた後の不活
性ガス流れ中の酸素濃度は1ppb未満である。
ジブチルマグネシウムの場合のように、熱分解反応で
炭化水素、例えばブテンを生じる場合は、この捕捉剤か
ら炭化水素副生成物を除く必要がある。さもなければ、
自動発生的熱ベータ水素化物過程によって生じるか、或
は下記の反応: Bu2Mg+2H2O→BuH+Mg(OH) のように、炭化水素をガス流れの中に放出し得るアルキ
ル金属複合体のプロトン化によって、この捕捉剤を用い
ることによる不活性ガス流れの汚染が生じる。
本文中、前に定義しそして考察したように、不活性ガ
スと該捕捉剤とは有意に反応しない。このような不活性
もしくは非反応性特性は、精製しようとする気体種が有
するpka値で定量され得る。以下の表Iに、説明的気体
に関するpka値を挙げる。
表I 選択した説明的化合物のpka 化合物 pka ブテン 42 メタン 40 水素 37 ベンゼン 37 エチレン 36 プロピレン 36 トルエン 35 ホスフィン 28 アルシン 26 水 15 例えば、下記の反応: AsH3+MgH2→HMgAsH2+H2 に従って、活性捕捉種としての二水素化マグネシウムと
アルシンとが反応する。
この活性捕捉種として二水素化マグネシウムを含む説
明的捕捉剤では、アンモニアがこの捕捉剤と反応する
が、物理的吸着および溶媒効果によるのみである。従っ
て、アンモニアは上記捕捉剤に対して不活性であるが、
アルシンは、上記反応に従って活性捕捉種と反応し、こ
れは反応性を示す、即ち不活性でない気体である。
水素、メタンおよびシランなどの気体も同様に、活性
捕捉種として二水素化マグネシウムを含んでいる上記説
明的捕捉剤に対して不活性である。
熱分解により活性捕捉種を生じさせる目的で利用され
る種々のアルキル金属前駆体化合物の中で、I A族の金
属にとって好適なアルキル金属前駆体化合物はブチルリ
チウムである。II A族の金属にとって好適なアルキル金
属前駆体化合物はジブチルマグネシウムである。III A
族の金属にとって好適なアルキル金属前駆体化合物に
は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム
および/または水素化ジイソブチルアルミニウムが含ま
れる。
示したように、本発明の捕捉剤は、従来技術で用いら
れている捕捉剤が有するそれよりも本質的に大きいルイ
ス酸および酸化不純物除去能力を有することによって特
徴づけられる。例えば、本発明に従う捕捉剤が有する水
捕捉能力は、この捕捉剤床1リットル当たり約20〜約30
リットルの気体状水から成る位数であり得る。本発明に
従う捕捉剤に関する酸素捕捉能力は、この捕捉剤床1リ
ットル当たり約15〜約30リットルの気体状酸素から成る
位数であり得る。本発明の捕捉剤が有する活性捕捉種を
生じさせるための前駆体として利用できるアルキル金属
化合物は、適切には、アルキル置換基としてC1−C12
ルキル、好適にはC1−C8アルキル、最も好適にはC1−C4
アルキルを含んでいてもよい。
適切な方法のいずれかで該アルキル金属前駆体化合物
を該支持体の上に堆積させてもよい。一般に、このアル
キル金属化合物の有機溶媒を用いて、該支持体に該有機
金属系前駆体化合物を塗布した後、この含浸させた支持
体を、好適には上昇させた温度で乾燥させる、ことが満
足できるものであることが見いだされた。
この溶媒を追い出した後、アルキル金属化合物の熱分
解を生じさせる目的で、上記含浸させた支持体に、上昇
させた温度を受けさせる。上記熱分解を行うために適切
に用いられ得る上昇させた特定温度は、利用する特別な
アルキル金属化合物から所望の活性捕捉種を生じさせる
に適当な温度条件を決定するための、温度を変化させた
いくつかの簡単な試験で、本分野の技術者によって容易
に決定され得る。しかしながら、一般に、I族およびII
族の金属化合物に関しては約150℃〜約210℃の範囲の熱
分解温度を用い、そしてIII族の金属化合物に関しては
約150℃〜約250℃の範囲の熱分解温度を用いるのが望ま
しい。
同様に、与えられた最終使用用途で所望の不活性ガス
精製を行うに有効な、該支持体上の活性捕捉種の濃度
は、必要以上の実験を行う必要もなく、いくつかの簡単
な試験で容易に決定され得る。しかしながら、一般に、
支持体1リットル当たり約1〜約5モルの有機金属系前
駆体を該支持体の上に堆積させて、この支持体上に相当
する濃度の活性捕捉種を生じさせる、ことによって満足
できる結果を得ることができる。
従って、本発明の捕捉剤に関して有効に用いられ得る
活性捕捉種の特定濃度は、精製すべき不活性ガス流れ中
の不純物の種類および濃度、捕捉剤の意図した使用寿
命、この特定捕捉剤に接触させる不活性ガス混合物の体
積流れ比、この捕捉剤に接触させるガス流れの流れ管
理、この支持体の性質、並びに使用する特定活性捕捉種
に応じて、幅広く変化し得る。
本発明の実施における該捕捉剤の基本的要求は、この
精製ガス流れが捕捉剤もしくは捕捉反応生成物で汚染さ
れないことを保証する目的で、この捕捉剤の蒸気圧およ
び不純物捕捉反応(類)の反応生成物の蒸気圧が非常に
低いこと、好適には体積で約1ppm未満、最も好適には体
積で約0.1ppm未満であることである。このような蒸気圧
規準は、勿論、気体状炭化水素が精製すべき不活性ガス
混合物の主要成分である場合を除き、炭化水素の場合特
に重要である。
本発明の特徴および利点を、以下の非制限的実施例に
関連して更に示すが、ここで、特に明記されていない限
り全ての部およびパーセントは重量である。
実施例I Al2O3(Aldrich Chemical Co.、Brockman Activity I
中性、150メッシュ)のサンプル200mLをN2流下350℃で4
8時間乾燥した後、N2流下で冷却した。ヘキサン中1.6M
のBuLi溶液を約200mL加えた。N2流下110℃で、この材料
からヘキサンを追い出した。この得られるアルキル金属
と結合した支持体をN2流下更に12時間210℃に加熱する
ことで、淡黄色の生成固体が得られた。
実施例II ゴム膜で密封した丸底フラスコ中、Al2O3(Aldrich C
hemical Co.、Brockman Activity I中性、150メッシ
ュ)のサンプル1000mLをN2流下で加熱し、そして350℃
で4日間維持した後、N2流下で冷却した。その後、この
サンプルをN2雰囲気のグローブボックス(VAC)に移し
た。この材料の一定分量400mLを、ブチルゴム膜が備わ
っているWheatonボトルの中に入れた。このAl2SO3支持
体材料に、ヘキサン中のMgが3重量%のBu2Mg溶液237g
を加えた後、N2流下100℃でヘキサンを除去した。この
ヘキサン除去が終了した後、この材料の温度を210℃に
上昇させることで、ブテンのベータ水素化物損失を生じ
させた。
この得られる淡黄色固体を冷却した後、N2雰囲気のグ
ローブボックスに移した。
実施例III Al2O3(Aldrich Chemical Co.、Brokman Activity I
中性、150メッシュ)のサンプル200mLを、実施例IIの操
作に従い、アルキル金属化合物を充填するように調製し
た後、ヘキサン中1.6MのBuLi溶液を約50mL加えた。N2
下110℃で、この材料からヘキサンを追い出した。この
材料を最終的に、N2流下更に12時間210℃に加熱するこ
とで、生成物として淡黄色固体が得られた。
実施例IV 膜が備わっている容器の中に、実施例Iで得られる材
料のサンプル30mLを入れた。この材料から成る床を通し
て、1分当たり50mLの流速で1000ppmのO2を流した。こ
の流出ガスをDelta FトレースO2分析装置で測定した。
この流出O2濃度が急激に上昇する時の漏出点まで、この
流出ガスの中にはO2が全く存在していなかった(<50pp
bのO2)。この捕捉剤床の能力を、この床が消費される
に必要なガス量およびこの捕捉剤材料の床体積から計算
して、床1リットル当たりおおよそ18リットルのO2であ
った。
実施例V 膜が備わっている容器の中に、実施例IIIで得られる
材料のサンプル30mLを入れた。この材料から成る床を通
して、1分当たり50mLの流速で1000ppmのO2を流した。
この流出をDelta FトレースO2分析装置で測定した。こ
の流出では、漏出点までこの流れの中にはO2が全く存在
していなかった(<50ppbのO2)。この床の能力を、こ
の床が消費されるに必要なガス量およびこの捕捉剤材料
の床体積から計算して、床1リットル当たりおおよそ3.
6リットルのO2であった。
実施例VI 膜が備わっている容器の中に、実施例IIで得られる材
料のサンプル30mLを入れた。この材料から成る床を通し
て、1分当たり50mLの流速で1000ppmのO2を流した。こ
の流出をDelta FトレースO2分析装置で測定した。この
流出では、この流出O2濃度が急激に上昇する時の漏出点
まで、この流れの中にはO2が全く存在していなかった
(<50ppbのO2)。この床の能力を、この床が消費され
るに必要なガス量およびこの捕捉剤材料の床体積から計
算して、床1リットル当たりおおよそ17リットルのO2
あった。
実施例VII 膜が備わっている管の中に、実施例Iで得られる材料
のサンプル30mLを入れ、そしてこのサンプルを通して、
高純度ヘリウムの流れを通した。0.1ppmのC4炭化水素に
敏感なガスクロに、上記ヘリウムの流出流れを導入し
た。1時間当たりの床1体積に対して100体積の気体か
ら成る空間速度で、C4炭化水素は全く観察されなかっ
た。
実施例VIII 膜が備わっている管の中に、実施例IIで得られる材料
のサンプル30mLを入れ、そしてこのサンプルを通して、
高純度ヘリウムの流れを通した。0.1ppmのC4炭化水素に
敏感なガスクロに、上記ヘリウムの流出流れを導入し
た。1時間当たりの床1体積に対して100体積の気体か
ら成る空間速度で、C4炭化水素は全く観察されなかっ
た。
本発明を実施するための最良様式 好適な面において、I A〜III A族の金属から成るアル
キル金属化合物の有機溶媒溶液を塗布した後、この含浸
させた支持体を上昇させた温度で乾燥し、そしてこのア
ルキル金属化合物の熱分解を行うことにより活性捕捉種
を生じさせることによって、不活性ガス混合物の精製で
有効なルイス酸および酸化剤捕捉剤を製造した。
この支持体は、好適には、高い表面積、即ち支持体1g
当たり約30〜約1000平方メートルの表面積を有し、そし
て高多孔性、例えば直径が約3〜約200オングストロー
ムの範囲の直径の孔の有効多孔度を有すると共に、少な
くとも約300℃に及ぶ温度で熱安定性を示す材料、で作
られている。上記材料の例には、アルミナ、アルミノシ
リケート、シリカ、ケイソウ土および炭素が含まれる。
この捕捉剤の製造に適切なI A〜III A族金属の好適な有
機金属系前駆体には、これらの活性を示す捕捉種のため
のアルキル金属前駆体の金属部分として、リチウム(I
A族の場合)、マグネシウム(II A族の場合)、および
アルミニウム(III A族の場合)が含まれている。
この熱分解は、好適には、この捕捉剤の床1リットル
当たり少なくとも約5、好適には少なくとも約10リット
ルの、気体状の水および/または酸素から成る水および
/または酸素除去能力を有する捕捉剤を生じさせるに充
分な温度と充分な時間で実施される。この捕捉剤を、好
適には、本文中の1つの図の中に示す種類のガス精製装
置用容器の中に供給し、それを通して不純物含有ガス混
合物を流し、この捕捉剤組成物に接触させることで、本
質的に不純物を含んでいない流出ガスが得られる。
産業適用性 本発明の捕捉剤システムは、半導体装置製造の如き産
業用途において、不活性ガスを精製してルイス酸および
/または酸化剤不純物、例えば酸素および/または水を
除去する目的で有効に利用できる。このような用途で
は、不活性ガスがしばしば用いられており、そしていか
なる有効量でもそこに不純物が存在していると、これら
の不純物は、製品である半導体装置を不充分にするか、
或はそれらの意図した目的にとって役に立たないものに
してしまう可能性がある。上に記述したように、好適な
捕捉種である二水素化マグネシウムを用いると、それに
接触させそして平衡にした後の不活性ガス流れの中の水
が1ppb未満であるところの、水が除去された流出物が得
られる。上記実施例で示すように、本発明の捕捉剤組成
物は、この流出流れの中の酸素を50ppb未満にまで除去
し、そして炭化水素を0.1ppm未満にまで除去し得る。
本発明の特徴および好適な具体例を参照して本発明を
記述してきたが、数多くの変形、修飾および具体例が可
能であることは明らかであり、従って、このような変
形、修飾および具体例の全ては、本発明の精神および範
囲内に在るものと見なす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−89209(JP,A) 特開 昭63−256120(JP,A) 特開 昭63−303805(JP,A) 特開 昭60−222127(JP,A) 特公 昭60−7637(JP,B2)

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)表面積が1グラム当たり30〜1000平
    方メートルの範囲でありそして少なくとも300℃まで熱
    安定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして上記支持体の上
    に有機金属系前駆体を堆積させた後、上記支持体上での
    上記有機金属系前駆体のこの堆積と上昇させた温度での
    それらの熱分解との間で上記支持体の溶媒洗浄を行うこ
    となく、上記支持体上で、 (i)有機金属系前駆体が、式MR(ここで、MはI A族
    の金属であり、そしてRはアルキルである)を有する有
    機金属化合物であり、そして選択した高温が、150℃〜2
    10℃の範囲である; (ii)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)を
    有する有機金属化合物であり、そして選択した高温が、
    150℃〜210℃の範囲である;および (iii)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、
    MはIII A族の金属であり、そしてRはアルキルであ
    る)を有する有機金属化合物であり、そして選択した高
    温が、150℃〜250℃の範囲である; から成る群から選択される、上記選択した高温で上記有
    機金属系前駆体の熱分解を行う、ことで製造した活性捕
    捉種; から成る、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス
    酸および酸化剤不純物を除去するに有効性を示し、そし
    て水および酸素除去能力が、この捕捉剤の床1リットル
    当たり5リットル以上の気体状水および/または酸素で
    ある、ことによって特徴づけられる捕捉剤。
  2. 【請求項2】上記支持体が、アルミナ、シリカ、アルミ
    ノシリケート類、ケイソウ土、炭素、並びにそれらの混
    合物、合金および複合体から成る群から選択される材料
    で作られている請求の範囲1記載の捕捉剤。
  3. 【請求項3】アルミナ支持体を含んでいる請求の範囲1
    記載の捕捉剤。
  4. 【請求項4】上記有機金属系前駆体が、リチウム、ナト
    リウムおよびカリウムから成る群から選択される金属を
    含んでいるアルキル金属化合物である請求の範囲1記載
    の捕捉剤。
  5. 【請求項5】上記有機金属系前駆体が、マグネシウム、
    バリウムおよびカルシウムから成る群から選択される金
    属を含んでいるアルキル金属化合物である請求の範囲1
    記載の捕捉剤。
  6. 【請求項6】上記有機金属系前駆体が、それの金属成分
    としてアルミニウムを含んでいるアルキル金属化合物で
    ある請求の範囲1記載の捕捉剤。
  7. 【請求項7】水捕捉能力が、上記捕捉剤の床1リットル
    当たり15〜30リットルの気体状水である、ことを特徴と
    する請求の範囲1記載の捕捉剤。
  8. 【請求項8】上記有機金属系前駆体がブチルリチウムで
    ある請求の範囲1記載の捕捉剤。
  9. 【請求項9】上記有機金属系前駆体がジブチルマグネシ
    ウムである請求の範囲1記載の捕捉剤。
  10. 【請求項10】上記有機金属系前駆体がトリメチルアル
    ミニウム、トリエチルアルミニウムおよび水素化ジイソ
    ブチルアルミニウムから成る群から選択される請求の範
    囲1記載の捕捉剤。
  11. 【請求項11】捕捉能力が、上記捕捉剤の床1リットル
    当たり20〜30リットルの気体状水である、ことを特徴と
    する請求の範囲1記載の捕捉剤。
  12. 【請求項12】水および酸素除去能力が、上記捕捉剤の
    床1リットル当たり10リットル以上の気体状水および/
    または酸素である、請求の範囲1記載の捕捉剤。
  13. 【請求項13】(a)表面積が1グラム当たり30〜1000
    平方メートルの範囲でありそして少なくとも300℃まで
    熱安定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして上記支持体の上
    に式M(R)(ここで、MはII A族の金属であり、そ
    してRはアルキルである)を有する有機金属系前駆体を
    堆積させた後、上記支持体上での上記有機金属系前駆体
    のこの堆積と上昇させた温度でのそれらの熱分解との間
    で上記支持体の溶媒洗浄を行うことなく、上記支持体上
    で150℃〜210℃の範囲の高温で上記有機金属系前駆体の
    熱分解を行う、ことで製造した活性捕捉種; から成る、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス
    酸および酸化剤不純物を除去するに有効性を示し、そし
    て水および酸素除去能力が、この捕捉剤の床1リットル
    当たり5リットル以上の気体状水および/または酸素で
    ある、ことによって特徴づけられる捕捉剤。
  14. 【請求項14】(a)表面積が1グラム当たり30〜1000
    平方メートルの範囲でありそして少なくとも300℃まで
    熱安定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして上記支持体の上
    に有機金属系前駆体を堆積させた後、上記支持体上での
    上記有機金属系前駆体のこの堆積と上昇させた温度での
    それらの熱分解との間で上記支持体の溶媒洗浄を行うこ
    となく、上記支持体上で、 (i)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)を
    有する有機金属化合物であり、そして選択した高温が、
    150℃〜210℃の範囲である;および (ii)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はIII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)
    を有する有機金属化合物であり、そして選択した高温
    が、150℃〜250℃の範囲である; から成る群から選択される、上記選択した高温で上記有
    機金属系前駆体の熱分解を行う、ことで製造した活性捕
    捉種; から成り、そして捕捉剤が金属化芳香族官能有機基を含
    まないことを特徴とする、不活性ガス混合物を精製して
    そこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するに有効
    性を示し、そして水および酸素除去能力が、この捕捉剤
    の床1リットル当たり5リットル以上の気体状水および
    /または酸素である、ことによって特徴づけられる捕捉
    剤。
  15. 【請求項15】(a)表面積が1グラム当たり30〜1000
    平方メートルの範囲でありそして少なくとも300℃まで
    熱安定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして上記支持体の上
    に式MR(ここで、MはI A族の金属であり、そしてRは
    アルキルである)を有する有機金属系前駆体を堆積させ
    た後、上記支持体上での上記有機金属系前駆体のこの堆
    積と上昇させた温度でのそれらの熱分解との間で上記支
    持体の溶媒洗浄を行うことなく、上記支持体上で150℃
    〜210℃の範囲の高温で上記有機金属系前駆体の熱分解
    を行う、ことで製造した活性捕捉種;から成り、そして
    捕捉剤が金属化芳香族官能有機基を含まないことを特徴
    とする、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス酸
    および酸化剤不純物を除去するに有効性を示し、そして
    水および酸素除去能力が、この捕捉剤の床1リットル当
    たり5リットル以上の気体状水および/または酸素であ
    る、ことによって特徴づけられる捕捉剤。
  16. 【請求項16】(a)表面積が1グラム当たり30〜1000
    平方メートルの範囲でありそして少なくとも300℃まで
    熱安定性を示す不活性無機支持体;および (b)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして上記支持体上に
    有機金属系前駆体を堆積させた後、上記支持体上での上
    記有機金属系前駆体のこの堆積と上昇させた温度でのそ
    れらの熱分解との間で上記支持体の溶媒洗浄を行うこと
    なく、上記支持体上で、 (i)有機金属系前駆体が、式MR(ここで、MはI A族
    の金属であり、そしてRはアルキルである)を有する有
    機金属化合物であり、そして選択した高温が、150℃〜2
    10℃の範囲である; (ii)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)を
    有する有機金属化合物であり、そして選択した高温が、
    150℃〜210℃の範囲である;および (iii)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、
    MはIII A族の金属であり、そしてRはアルキルであ
    る)を有する有機金属化合物であり、そして選択した高
    温が、150℃〜250℃の範囲である; から成る群から選択される、上記選択した高温で上記有
    機金属系前駆体の熱分解を行う、ことで製造した活性捕
    捉種; から成り、そして水および酸素除去能力が、この捕捉剤
    の床1リットル当たり5リットル以上の気体状水および
    /または酸素である、ことによって特徴づけられる捕捉
    剤に、不活性ガス混合物を接触させることから成る、不
    活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純
    物を除去する方法。
  17. 【請求項17】上記不活性ガス混合物が、(i)窒素、
    水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、炭化水素、アンモ
    ニア、シランおよびゲルマンから成る群から選択される
    主要成分と(ii)ルイス酸、酸化剤、およびそれらの混
    合物から成る群から選択される不純物と、から成る請求
    の範囲16記載の方法。
  18. 【請求項18】上記不活性ガス混合物が、脂肪族炭化水
    素、オレフィン類、およびそれらの混合物から成る群か
    ら選択される主要成分を含んでいる請求の範囲16記載の
    方法。
  19. 【請求項19】(a)(i)表面積が1グラム当たり30
    〜1000平方メートルの範囲でありそして少なくとも300
    ℃まで熱安定性を示す不活性無機支持体;および (ii)支持体1リットル当たり1モル〜5モルの濃度で
    上記支持体の上に存在しており、そして有機金属系前駆
    体から成る支持体の上に堆積させた後、上記支持体上で
    の上記有機金属系前駆体のこの堆積と上昇させた温度で
    のそれらの熱分解との間で上記支持体の溶媒洗浄を行う
    ことなく、上記支持体上で、 (A)有機金属系前駆体が、式MR(ここで、MはI A族
    の金属であり、そしてRはアルキルである)を有する有
    機金属化合物であり、そして選択した高温が、150℃〜2
    10℃の範囲である; (B)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)を
    有する有機金属化合物であり、そして選択した高温が、
    150℃〜210℃の範囲である;および (C)有機金属系前駆体が、式M(R)(ここで、M
    はIII A族の金属であり、そしてRはアルキルである)
    を有する有機金属化合物であり、そして選択した高温
    が、150℃〜250℃の範囲である; から成る群から選択される、上記選択した高温で上記有
    機金属系前駆体の熱分解を生じさせる、ことによって製
    造した活性捕捉種; から成り、そして水および酸素除去能力が、この捕捉剤
    の床1リットル当たり5リットル以上の気体状水および
    /または酸素である、ことによって特徴づけられる捕捉
    剤の床が入っている容器; (b)不純物含有不活性ガスを上記容器に導入するため
    の手段; および (c)不純物を除去した不活性ガスを上記容器から排出
    させるための手段; から成る、不活性ガス混合物を精製してそこからルイス
    酸および酸化剤不純物を除去するための装置。
  20. 【請求項20】上記支持体が、アルミナ、シリカ、アル
    ミノシリケート類、ケイソウ土、炭素、並びにそれらの
    混合物、合金および複合体から成る群から選択される材
    料で作られている請求の範囲19記載の装置。
  21. 【請求項21】上記捕捉剤床が、上記床1リットル当た
    り15〜30リットルの酸素から成る不純物除去能力を有す
    る請求の範囲19記載の装置。
  22. 【請求項22】上記捕捉剤床が、上記床1リットル当た
    り20〜30リットルの気体状水から成る不純物除去能力を
    有する請求の範囲19記載の装置。
  23. 【請求項23】上記有機金属系前駆体がブチルリチウ
    ム、ジブチルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、
    トリエチルアルミニウムおよび水素化ジイソブチルアル
    ミニウムから成る群から選択される請求の範囲19記載の
    装置。
JP2-505716A 1990-03-30 不活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法、組成物および装置 Expired - Lifetime JP3001627B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US1990/001700 WO1991015868A1 (en) 1987-03-24 1990-03-30 Process, composition, and apparatus for purifying inert gases to remove lewis acid and oxidant impurities therefrom

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05505337A JPH05505337A (ja) 1993-08-12
JP3001627B2 true JP3001627B2 (ja) 2000-01-24

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0521849B1 (en) Process and apparatus for purifying inert gases to remove lewis acid and oxidant impurities therefrom
US5051117A (en) Process for removing gaseous contaminating compounds from carrier gases containing halosilane compounds
KR100635960B1 (ko) 불순물을 포함하는 수소화물 기체를 정화시키는 정화 물질, 이의 제조 방법, 수소화물 기체의 정화 방법 및 이 정화 방법에 의해 정화된 수소화물 기체
US20160160348A1 (en) Porous polymers for the abatement and purification of electronic gas and the removal of mercury from hydrocarbon streams
EP0132915B1 (en) Method of preparing solid adsorbent for unsaturated hydrocarbon and process for separation of unsaturated hydrocarbon from gas mixture
US5015411A (en) Process, composition, and apparatus for purifying inert gases to remove Lewis acid and oxidant impurities therefrom
JPH01155945A (ja) Co分離回収用吸着剤の製造法
CN109675526B (zh) 一种超微孔金属有机骨架材料Zn(ox)0.5(mtz)及其制备方法与吸附分离应用
JP2004515344A (ja) 水素化物ガス、不活性ガス及び非反応性ガスを精製するための方法及び材料
CN112295550A (zh) 一种氟硅酸盐多孔杂化材料及其制备方法、应用
US4950419A (en) Process, composition, and apparatus for purifying inert gases to remove lewis acid and oxidant impurities therefrom
CA2063860C (en) Purification of sulfur hexafluoride
Li et al. An FT-IR study of NO 2 reduction in nanocrystalline NaY zeolite: Effect of zeolite crystal size and adsorbed water
US4797227A (en) Process and composition for purifying hydrogen selenide and hydrogen telluride, to remove moisture and oxidant impurities therefrom
US4983363A (en) Apparatus for purifying arsine, phosphine, ammonia, and inert gases to remove Lewis acid and oxidant impurities therefrom
US20020117450A1 (en) Composition and process for removing moisture from hydrogen halides
US4781900A (en) Process and composition for purifying arsine, phosphine, ammonia, and inert gases to remove Lewis acid and oxidant impurities therefrom
JP3001627B2 (ja) 不活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法、組成物および装置
EP1076633B1 (en) Reactive matrix for removing moisture from a fluorine containing gas and process
US5094830A (en) Process for removal of water and silicon mu-oxides from chlorosilanes
US4865822A (en) Process for purifying hydrogen selenide and hydrogen telluride, to remove moisture and oxidant impurities therefrom
JP3432687B2 (ja) 一酸化炭素吸着剤及びその製造方法
US5057242A (en) Composition, process, and apparatus, for removal of water and silicon mu-oxides from chlorosilanes
JPH05505337A (ja) 不活性ガスを精製してそこからルイス酸および酸化剤不純物を除去するための方法、組成物および装置
JIANG et al. Preparation of amphiphilic HZSM-5 zeolite by chemical vapor deposition of trimethylchlorosilane