JP3000755U - 生化学自動分析装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 検体はカセットで輸送し，反応テーブルを中
心に，左・右に試薬テーブルを配置した生化学自動分析
装置において，効率的な迅速処理化を図る。 【構成】 中央にターレット状反応テーブルの外周にｎ
個の反応管を配置し，左・右に扇形の第２・第３試薬テ
ーブル及び第１試薬テーブルを配置し，スタートよりｍ
ピッチで第１及び第２試薬を分注し，ｍ＋ａピッチで検
体分注，第２，第３試薬混合を行い，ｍ＋ａ＋ｂピッチ
で第３試薬分注と第１試薬混合を行い，スキャン移送を
繰返す生化学自動分析装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は生化学の自動分析装置に係り，特に反応時間の長短のある免疫反応の 自動分析装置として利用される。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動分析装置は例えば特開昭６２−２１７１６３号に公示したようにサ ンプルテーブルで検体の希釈を行い，反応管に分注後，１定ピッチ後に第１試薬 分注，第２試薬分注，第３試薬分注を行い，測光，洗浄を行い，回動スキャンす るように構成されたものであった。更に第２試薬分注，第３試薬分注は一定位置 で分注されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のように従来から用いられている装置はマニュアル分析の方法に従って， 順序通りに検体分注後反応液に第１試薬分注，第２試薬分注，第３試薬分注，測 光，洗浄を順次行い，スキャンしながら回動を繰返す装置では，装置の大型化に よっても分析処理能力を向上させるのに限界があった。このため，自動分析装置 を反応テーブル及び試薬テーブルをコンパクトに配置し，操作の迅速化を図り， より効果的な生化学自動分析装置を提供するものである。同時に検体の反応速度 に合せて，第２試薬，第３試薬の添加位置を任意に変更できる方式を考えた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る生化学自動分析装置は反応テーブルを中央に左・右にそれぞれ第 ２，第３試薬テーブル並びに第１試薬テーブルを配置し，検体はカセットより直 接分注する装置において，各試薬テーブルは扇形のものを配置し，上記の配置を 最も効果的に操作するために，ターレット状の反応テーブルの外周にｎ個の反応 管を配置し，ｎ＞ｍ，ｎ＞ｍ＋ａ，ｎ＞ｍ＋ａ＋ｂのとき，スタート後ｍピッチ のとき第１及び第２試薬分注，ｍ＋ａピッチのとき第２試薬，第３試薬混合を行 い，更にｍ＋ａ＋ｂピッチのとき第１試薬混合を行い，スキャン移送を繰返すこ とを特徴とする生化学自動分析装置で，装置のコンパクト化によって上記配置と したときに効果的な分注を行い装置での処理の効率化を図ったものである。同時 に，第２試薬，第３試薬等の分注はコンピュータ２３との連動で分注ピペットの 行動範囲で反応速度に合せて任意に設定できるようにした。

【０００５】

【実施例】

本考案に係る生化学自動分析装置において，検体はカッセト１中に数個の検体 容器２を収納し，供給ゾーン３より矢印の方向に進行し，検体情報をバーコード リーダ６で記憶し，サンプルピペット５により，反応管７に分注し，分注後，必 要な濃度に自動希釈される。使用ずみのカセット２は，矢印の方向を更に進み， 戻りトラックを通って，廃棄ゾーン４に戻る。更に必要に応じ，装置外の輸送シ ステム２３を用い，検体を受入れてもよい。

【０００６】 本考案は，中央に反応テーブル８を有し，外周に１０９個の反応管７を保有す る。左下側に扇形の第２試薬・第３試薬テーブル９，及び第２・第３試薬ピペッ ト１０を保有し，右側に扇形の第１試薬テーブル１１並びに第１試薬ピペット１ ２を保持し，攪拌機１３，１４および洗浄ステーション１５を保有し，各分注ピ ペット，攪拌機洗浄用ピット１６，…を有し，光学測定装置１７で測光分析が実 施される。

【０００７】 上記の配置の際，最も効果的な作動として，反応管７はスタートから１６ピッ チを進み，第１及び第２試薬テーブル９から，必要な試薬庫１８を選定して分注 し，終了後ピペット１０は洗浄ピット１６で洗浄する。反応管は更に６１ピッチ 進み，検体分注をピペット５を用い，カセット１中の検体２を分注して，終了後 ピペット５は洗浄ピット１６で洗浄する。この際，更に，ミキサー１４を用いて 第２，第３試薬の混合攪拌を行い，同様に終了後は洗浄ピット１６で洗浄される 。反応管７は更に，３２ピッチ進み，第１試薬テーブル１１から試薬庫１９から 必要試薬を選択し，第１試薬ピペット１２を用いて分注し，同時に第１試薬の攪 拌をミキサー１３を用いて行い，終了後は洗浄ピット１６，１６でピペット１２ とミキサー１３の洗浄を行う。以上で反応管は１０９ピッチ進み，１回転と１ピ ッチの進行でスキャンが行われ，測光を行い，次のステップに移動して操作を繰 返してすすむ。

【０００８】 上記のステップにおいて，洗浄ステーション１５による反応管７の洗浄は，必 要に応じて行い，反応継続の場合は洗浄操作はカットして，反応時間の長短によ って選択できるようにし，反応終了後洗浄装置を実施する。検体分注時には，サ ンプルピペット５の作動に合せてサンプリングポンプ１８を稼動し，第２，第３ 試薬分注時には第２，第３試薬ピペット１０と共に試薬ポンプ１９を作動させ， 第１試薬分注時には第１試薬ピペットの作動と共に試薬ポンプ２０が作動する。 また，第２試薬，第３試薬の分注は，検体の反応速度に合せて，試薬ピペット１ ０の分注位置はその作動範囲に応じて任意に設定できる方式である。

【０００９】 光学測定装置１７は光源２１，反射鏡２２，スリット２３，回析格子２４，受 光素子２５で構成され，反応液が光路を横切るごとに吸光度が測光され，記憶さ れる。 本考案にすると標準サンプル，コントロールサンプルの校正，前回サンプルの 測定と今回サンプルの測定結果の記憶，表示，異常データの再分析などコンピュ ータ（図示せず）を用いて，記憶，表示，プリントが実施される。 更に，電解質分析は選択性電極を中央部に保持する電解質ポット２１にサンプ ルピペット１５及び電解質分析用ポンプ２２により，自動希釈で分注し，Ｎａ， Ｋ，Ｃｌの電解質を緩衝液をベースに，希釈検体の各電位差を成分ごとに読取り ，コンピュータにて計算記録される。これらに用いる洗浄液，電解質用緩衝液， 電解質用基準液はそれぞれ洗浄液タンク２３，緩衝液タンク２４，基準液タンク ２５に保有され，上記のポンプを用いて輸送される。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は生化学自動分析装置でカセットで検体輸送する方式で中央部に反応テ ーブル，左・右に扇形の試薬テーブルを配置したコンパクトな構成で，最も効果 的な分注方式により，迅速で能率的な生化学自動分析装置を提案したものである 。同時に第２，第３試薬の分注は反応速度に合せて任意に設定できる。

【図面の簡単な説明】

本考案に係る生化学自動分析装置の説明図

【符号の説明】

１ カセット ２ 検体容器 ３ 供給ゾーン ４ 廃棄ゾーン ５ サンプルピペット ６ バーコードリーダ ７ 反応管 ８ 反応テーブル ９ 第２，第３試薬テーブル １０ 第２，第３試薬ピペット １１ 第１試薬テーブル １２ 第１試薬ピペット １３ 攪拌機 １４ 攪拌機 １５ 洗浄ステーション １６ 洗浄ポット １７ 光学測定装置 １８ 電解質測定装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 検体の輸送にカセットを用い，反応テー
   ブル及び第１試薬テーブル，第２試薬テーブルで構成さ
   れる生化学自動分析装置において，ｎ個を外周に配置し
   た反応管数とし，ｎ＞ｍ，ｎ＞ａ，ｎ＞ｂのとき，ｍピ
   ッチで第１及び第２試薬を分注し，ｍ＋ａピッチスター
   トして進み，検体分注，第２及び第３試薬混合を行い，
   ｍ＋ａ＋ｂピッチ進み，第３試薬分注と第１試薬混合を
   行い，スキャン移送操作を繰返すことを特徴とする生化
   学自動分析装置。
2. 【請求項２】 請求項１の第２試薬及び第３試薬の分注
   位置は任意に設定できることを特徴とする生化学自動分
   析装置。