JP3000729B2 - 光音響信号検出方法およびその装置 - Google Patents

光音響信号検出方法およびその装置

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JP3000729B2
JP3000729B2 JP3152955A JP15295591A JP3000729B2 JP 3000729 B2 JP3000729 B2 JP 3000729B2 JP 3152955 A JP3152955 A JP 3152955A JP 15295591 A JP15295591 A JP 15295591A JP 3000729 B2 JP3000729 B2 JP 3000729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光音響効果を利用して
試料の表面及び内部情報を検出する光音響信号検出方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光音響効果は、1881年チンダル、ベ
ル、レントゲンらによって発見された。即ち、図18に
示すように、強度変調した光(断続光)19を励起光と
して、レンズ5により試料7上に集光して照射すると、
光吸収領域Vop21で熱が発生し、熱拡散長μs22で
与えられる熱拡散領域Vth23を周期的に拡散し、この
熱歪波によって弾性波(超音波)が発生する現象であ
る。この超音波、即ち、光音響信号をマイクロホン(音
響電気変換器)や圧電素子あるいは光干渉計を用いて検
出し、励起光の変調周波数と同期した信号成分を求める
ことにより、試料の表面及び内部の情報を得ることがで
きる。光音響信号の検出方法に関しては、例えば、文献
「非破壊検査;第36巻第10号,p.730〜p.7
36(昭和62年10月)」や「アイ・イー・イー・イ
ー1986ウルトラ・ソニックス・シンポジウム;p.
515〜526(1986年)(IEEE1986UL
TRA‐SONICS SYMPOSIUM;p.51
5〜526(1986)」において論じられている。
【0003】その一例を図17に基づいて説明する。レ
ーザ1から出射した平行光を音響光学変調素子(AO変
調器)2により強度変調し、その断続光、即ち励起光を
ビームエキスパンダ3により所望のビーム径の平行光1
9とした後、ハーフミラー4で反射させ、レンズ5によ
りXYステージ6上の試料7の表面に集光させる。試料
7上の集光部21から生じた熱歪波により超音波が発生
し、同時に試料7表面に微小変位が生じる。この微小変
位を以下に述べるマイケルソン干渉計で検出する。レー
ザ8から出射した平行光をビームエキスパンダ9により
所望のビーム径に拡大した後、ハーフミラー10で二つ
の光路に分離し、一方はプローブ光24としてレンズ5
により試料7上の集光部21に集光させる。他方は参照
ミラー11に照射させる。試料7からの反射光と参照ミ
ラー11からの反射光とは、ハーフミラー10上で互い
に干渉し、この干渉光がレンズ12によりホトダイオー
ド等の光電変換素子13上に集光される。光電変換され
た干渉強度信号はプリアンプ14で増幅された後、ロッ
クインアンプ16に送られる。ロックインアンプ16で
は、音響光学変調素子2の駆動に用いる発振器15から
の変調周波数信号を参照信号として、干渉強度信号に含
まれる変調周波数成分だけが抽出される。この周波数成
分がその周波数に応じた試料7の表面あるいは内部の情
報を持つ。変調周波数を変えることにより熱拡散長μs
21を変えることができ、試料の様々な深さの情報を得
ることができる。熱拡散領域Vth23内にクラック等の
欠陥があれば、干渉強度信号中の変調周波数成分に信号
変化が現われるので、その存在を知ることができる。X
Yステージ移動信号とロックインアンプ16からの出力
信号は計算機17で処理され、試料上の各点における光
音響信号がモニタテレビジョン等の表示器18に二次元
画像情報として出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、非接
触・非破壊で光音響信号を検出できる極めて有効な手段
であるが、以下に示すような課題をもっている。
【0005】即ち、一般に、光音響信号の信号強度は励
起光の強度変調周波数に逆比例するという性質を持って
おり、また図16に示すマイケルソン干渉計の検出感度
は表面変位の変動周波数(励起光の強度変調周波数)を
fとすると、√fに逆比例するという性質を持ってい
る。また、光音響信号の検出にPZT素子を用いた場合
も、PZT素子の周波数特性により、検出感度は様々に
変化する。従って、従来の光音響信号検出装置では、励
起光の強度変調周波数を色々変化させて、試料内部の様
々な深さの欠陥を検出した場合、検出された光音響信号
から欠陥の大きさを判別しようとしても、光音響信号の
信号強度が上述のように変調周波数に応じて様々に変化
するため、欠陥の大きさの定量的な把握が困難である。
【0006】本発明の目的は、励起光の強度変調周波数
によらず常に検出感度が一定となるよう各変調周波数に
応じて光音響信号の信号強度を実効的に補正し、試料の
表面及び内部情報の安定検出と定量的解析を可能とする
光音響信号検出方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、光源からの光を所望の変調周波数で強
度変調し、この強度変調した光を試料上に照射し、この
照射により試料の表面あるいは試料の内部に光音響効果
あるいは光熱効果を発生させ、発生させた光音響効果あ
るいは光熱効果を検出し、この光音響効果あるいは光熱
効果を検出した検出信号の中から強度変調した変調周波
数の周波数成分を検出し、この検出した周波数成分の中
から強度変調した変調周波数に応じた試料の表面あるい
は試料の内部情報を抽出する光音響信号検出方法におい
て、異なる変調周波数に対して検出信号の検出感度が一
定となるように、各変調周波数に応じて検出感度を実効
的に補正しながら変調周波数を変えて試料の異なる範囲
の表面または内部情報を抽出するようにした。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
では、励起光を試料に照射することにより試料の表面あ
るいは試料の内部に発生させた光音響効果あるいは光熱
効果による信号を検出し試料の表面あるいは試料の内部
情報を抽出する光音響信号検出方法において、励起光を
この励起光の変調周波数に応じて強度を変化させながら
試料上に照射することにより、試料中の欠陥の大きさを
定量的に把握するようにした。
【0009】また、上記目的を達成するために、本発明
では、励起光を試料に照射することにより試料の表面あ
るいは試料の内部に発生させた光音響効果あるいは光熱
効果による信号を検出し試料の表面あるいは試料の内部
情報を抽出する光音響信号検出方法において、励起光を
変調周波数を変化させながら試料上に照射し、この励起
光の照射により試料の表面あるいは内部に発生した光音
響効果あるいは光熱効果による信号を検出し、この検出
した信号を変調周波数に応じて補正することにより試料
中の欠陥の大きさを定量的に把握するようにした。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
では、光音響信号検出装置を、光源と、この光源から発
射された光を所望の変調周波数で強度変調する変調手段
と、この変調手段で強度変調した光を試料上に照射して
試料の表面あるいは試料の内部に光音響効果あるいは光
熱効果を発生させる励起手段と、この励起手段により発
生させた光音響効果あるいは光熱効果による試料表面の
熱歪を検出する熱歪検出手段と、この熱歪検出手段で検
出した試料表面の熱歪の検出信号の中から強度変調した
変調周波数の周波数成分を検出する周波数成分検出手段
と、この周波数成分検出手段で検出した強度変調した変
調周波数の周波数成分から強度変調した変調周波数に応
じた試料の表面あるいは試料の内部情報を抽出する情報
抽出手段と、周波数成分検出手段で検出する強度変調し
た変調周波数の周波数成分の検出信号の検出感度が異な
る変調周波数に対して一定となるように各変調周波数に
応じて検出感度を実効的に補正する検出感度補正手段と
を備えて構成した。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】光音響信号検出装置において、検出感度補正手
段を設け、光音響検出信号の検出感度が各変調周波数に
対して一定となるように、各変調周波数に応じて検出感
度を実効的に補正することにより、試料の表面及び内部
情報の安定検出と定量的解析が可能となる。
【0016】また、検出感度補正手段は、検出感度が各
変調周波数に対して一定となるように、強度変調した光
の強度を各変調周波数に応じて調節するので、非光学的
雑音の影響を低減できる。
【0017】また、検出感度補正手段は、検出感度が各
変調周波数に対して一定となるように、検出信号の強度
を各変調周波数に応じて調節するので、光学系の安定度
が増加する。
【0018】また、検出感度補正手段は、上記熱歪を検
出する熱歪検出手段の変調周波数特性を含めて、検出感
度が各変調周波数に対して一定となるように感度補正す
るので、検出信号の定量性がより向上する。
【0019】また、熱歪検出手段は、光干渉検出手段を
用いて試料表面の熱歪を検出するので、光音響信号の検
出が非接触で実行可能となる。
【0020】また、熱歪検出手段は、圧電素子を用いて
試料表面の熱歪を検出するので、検出系の構成が簡略化
され、信号検出の安定度が向上する。
【0021】また、強度変調した光を試料上に集光し、
試料表面あるいは内部にて光音響効果あるいは光熱効果
を発生させる励起手段を、共焦点光学系として構成する
ので、光音響信号の横方向分解能、検出感度及び信号S
N比が向上する。
【0022】また、光音響効果あるいは光熱効果により
生じた試料表面の熱歪を検出する光干渉検出手段を、共
焦点光学系として構成するので、光音響信号の横方向分
解能、検出感度及び信号SN比が向上する。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を図1から図16に基づいて
説明する。
【0024】まず、本発明の第一の実施例を図1から図
11に基づいて説明する。図1は第一の実施例における
光音響検出光学系を示す。本光学系は、励起光学系30
1、光音響信号を検出するためのヘテロダイン形マッハ
ツェンダ干渉光学系302及び信号処理系300からな
る。励起光学系301のArレーザ81(波長515n
m)から出射した平行ビーム82を音響光学変調素子8
3に入射する。今、図1において、発振器68から図2
(a)に示す周波数fBの正弦波100を、また発振器
69から同図(b)に示す周波数fL(fL<fB)の矩
形波101を各々信号合成器70に入力し、両波形の積
をとることにより同図(c)に示す変調信号102を作
り、音響光学変調素子83に入力する。その結果、音響
光学変調素子83からはfBだけ周波数シフトした一次
回折光85が周波数fLで断続的に出力される。即ち、
励起光として、fBだけ周波数シフトした変調周波数fL
の強度変調ビームが得られる。尚、0次光84は絞り8
6で遮光される。強度変調ビーム85をビームエキスパ
ンダ87により所望のビーム径に拡大した後、レンズ8
8によりその後側焦点位置89に集光させる。後側焦点
位置89にはピンホール90が設置されており、図3
(a)に示すように、集光スポットのピーク部105の
周辺に存在する高次回折光成分105a及び105bを
遮光する。その結果、ピンホール90通過後の光強度分
布は図3(b)に示すように、ピーク部105だけにな
る。焦点位置89はレンズ91の前側焦点位置になって
いるので、ピンホール90通過後の光束はレンズ91通
過後平行光92になる。平行光92はダイクロイックプ
リズム(波長600nm以下は反射、波長600nm以
上は透過)93で反射された後、λ/4板47通過後対
物レンズ48によりその前側焦点位置50、即ち、試料
51上に集光され、図3(b)に示すと同様の光強度分
布をもつ光スポットになる。即ち、レンズ91の前側焦
点位置89と対物レンズ48の前側焦点位置50とは、
共役であると同時に共焦点の関係にある。試料51上の
集光部50で光音響効果に基づいて生じた熱歪波により
超音波(熱弾性波)が発生し、同時に試料51表面の集
光部50に微小変位が生じる。この微小変位は励起光9
2の強度変調周波数fLで周期的に変化する。
【0025】一方、マッハツェンダ干渉光学系302に
おいて、He−Neレーザ31(波長633nm)から
出射する直線偏光ビーム32の偏向方向を図4の106
のようにx軸及びy軸に対し45°方向に設定する。こ
こで、図1の紙面に対し、垂直方向をx軸とし、それと
直交する方向をy軸とする。偏光ビームスプリッタ33
により、入射光ビーム32のうち図4の107で示すp
偏光成分34は偏光ビームスプリッタ33を透過し、音
響光学変調素子76に入射する。また、図4の108で
示すs偏光成分35は偏光ビームスプリッタ33で反射
される。音響光学変調素子76には発振器115より図
2(a)に示す周波数fBの正弦波100が入力され
る。その結果、音響光学変調素子76からはfBだけ周
波数シフトした一次回折光37が出力される。尚、0次
光36は絞り38で遮光される。一次回折光37をビー
ムエキスパンダ39により所望のビーム径に拡大した
後、レンズ40によりその後側焦点位置41に集光させ
る。後側焦点位置41にはピンホール42が設置されて
おり、図3(a)に示すように、集光スポットのピーク
部105の周辺に存在する高次回折光成分105a及び
105bを遮光する。その結果、ピンホール42通過後
の光強度分布は図3(b)に示すように、ピーク部10
5だけになる。焦点位置41はレンズ43の前側焦点位
置になっているので、ピンホール42通過後の光束はレ
ンズ43通過後平行光になる。平行光はp偏光成分から
成るので、偏光ビームスプリッタ45をそのまま透過し
ミラー46で反射された後、ダイクロイックプリズム9
3及びλ/4板47通過後円偏光となり、さらに対物レ
ンズ48によりその前側焦点位置50、即ち、試料51
上に集光され、図3(b)に示すと同様の光強度分布を
もつ光スポットになる。即ち、レンズ43の前側焦点位
置41と対物レンズ48の前側焦点位置50とは、共役
であると同時に共焦点の関係にある。試料51上の集光
部50からの反射光は試料51表面で生じた微小変位量
を位相情報としてもっており、対物レンズ48通過後平
行光となり、さらにλ/4板47通過後s偏光ビームと
なる。このs偏光ビームは再び同一光路を経た後偏光ビ
ームスプリッタ45で反射され、無偏光ビームスプリッ
タ60を通過する。
【0026】一方、参照光である、偏光ビームスプリッ
タ33で反射されたs偏光ビーム35をミラー53で反
射した後、ビームエキスパンダ54により所望のビーム
径に拡大した後、レンズ55によりその後側焦点位置5
6に集光させる。後側焦点位置56にはピンホール57
が設置されており、図3(a)に示すように、集光スポ
ットのピーク部105の周辺に存在する高次回折光成分
105a及び105bを遮光する。その結果、ピンホー
ル57通過後の光強度分布は図3(b)に示すように、
ピーク部105だけになる。焦点位置56はレンズ58
の前側焦点位置になっているので、ピンホール57通過
後の光束はレンズ58通過後平行参照光59になる。参
照光59は、無偏光ビームスプリッタ60で反射された
後、無偏光ビームスプリッタ60を通過してきた試料5
1の表面からの反射光61と互いに干渉する。この、干
渉光62には、光音響効果により試料51の表面で生じ
た微小変位量が光位相情報として含まれている。干渉光
62をレンズ63によりその後側焦点位置64に集光
し、ホトダイオード等の光電変換素子67で検出する。
このマッハツェンダ干渉光学系302で、レンズ43の
前側焦点位置41、レンズ58の前側焦点位置56、対
物レンズ48の前側焦点位置50及びレンズ63の後側
焦点位置64とは、互いに共役であると同時に共焦点の
関係にある。さらに、レンズ63の後側焦点位置64に
はピンホール65が設置されている。その結果、対物レ
ンズ48内で発生した迷光や試料上の透明薄膜内で発生
した干渉成分やあるいは試料表面の微小な凹凸により発
生した高次回折光成分を遮光することができる。
【0027】今、入射光32の波長をλ、試料51表面
からの反射光61の強度をIs、参照光59の強度を
r、二つの光路間の位相差を時間変動を含めてφ(t)、
試料51表面で生じた微小変位の振幅をa、位相をθと
すると、光電変換素子67で検出される干渉光の強度I
は式(1)で表される。
【0028】
【数1】
【0029】さらに、a≪λより上式は近似的に式
(2)の形に改められる。
【0030】
【数2】
【0031】ここで、a・cos(2πfLt+θ)が
光音響効果に基づいて生じた試料51表面の微小変位を
表す項である。尚、本実施例では、fB=40MHz,
L=100kHzとした。
【0032】以下では、信号処理系300によって、式
(1)で表される干渉光から、光音響効果に基づいて変
調周波数fLで生じた試料51表面の微小変位の振幅a
及び位相θを求める方法について説明する。光電変換さ
れた干渉強度信号はプリアンプ71で増幅された後、位
相検波回路72に送られる。位相検波回路72では、図
5に示すように位相保持分波器94により、検出された
干渉強度信号が分離され、一方は中心周波数fBのバン
ドパスフィルタ95を通った後、位相シフタ96より位
相がπ/2遅延される。位相シフタ96からの出力信号
はアンプ97で増幅された後、ミキサ98に送られ、位
相保持分波器94により分離された他方の干渉強度信号
との積が出力される。他方の干渉強度信号ID1は式
(3)で、またアンプ97からの出力信号ID2は式
(4)で、さらにミキサ98からの出力信号IDは式
(5)で各々表される。
【0033】
【数3】
【0034】
【数4】
【0035】
【数5】
【0036】式(5)は、a≪λより近似的に次式の形
に改められる。
【0037】
【数6】
【0038】式(6)の、第一項は直流成分、第二項は
求めるべきfLの周波数成分、第三項及び第四項はfB
周波数成分、第五項及び第六項は2fBの周波数成分で
ある。今fL≪fBとして、ミキサ98からの出力信号
を、fB以上の周波数成分を遮断するローパスフィルタ
99に通した後、図1のロックインアンプ73に入力す
る。ローパスフィルタ99では、直流成分及びfLの周
波数成分だけが取り出され、さらにロックインアンプ7
3では、発振器69から出力される周波数fLの矩形波
信号を参照信号として、最終的にfLの周波数成分の振
幅と位相が取り出される。この振幅及び位相から試料5
1表面の微小変位の振幅a及び位相θが求まるわけであ
る。また、この振幅a及び位相θが、その変調周波数f
Lで定義される熱拡散領域Vth内の熱的及び弾性的情報
をもつ。従って、熱拡散領域Vth内にクラック等の内部
欠陥があれば、振幅a及び位相θが変化し、その存在を
知ることができる。XYステージ52の移動信号とロッ
クインアンプ73からの出力信号は計算機74で処理さ
れ、試料51上の各点における光音響信号がモニタTV
75上に二次元光音響画像として出力される。また、発
振器69から出力される変調信号の周波数fLを計算機
74で制御すれば、様々な変調周波数に設定することが
でき、試料51の様々な深さの内部情報を検出すること
ができる。
【0039】ここで例えば、試料が光学的に透明でかつ
熱的に薄い場合、図6に示すように、光音響信号の信号
強度a(fL)は励起光の強度変調周波数fLに逆比例する
という周波数特性110を持つ。また、図7に示すよう
に、マッハツェンダ干渉光学系302の検出感度b
(fL)は表面変位の変動周波数(励起光の強度変調周波
数)fLに対し、√fLに逆比例するという周波数特性1
11を持つ。従って、従来の光音響信号検出装置では、
励起光の強度変調周波数fLを色々変化させて、試料内
部の様々な深さの欠陥を検出した場合、検出された光音
響信号から欠陥の大きさを判別しようとしても、光音響
信号の検出感度が変調周波数に応じて様々に変化するた
め、欠陥の大きさの定量的な把握が困難である。そこ
で、本実施例では、以下の手段により、この課題を解決
している。まず初めに、光音響信号及び干渉計の各変調
周波数特性を予め各試料ごとに理論的あるいは実験的に
求めておく。今の場合、最終的に得られる光音響信号の
信号強度は上記のように、変調周波数fLの−3/2乗
((−1)+(−1/2))に比例するので、各変調周
波数における検出感度を一定にするには、変調周波数特
性の逆数である変調周波数fLの3/2乗に比例して、
励起光の強度Ieを変化させればよい。励起光の強度Ie
を変化させる方法として、本実施例では図8に示すよう
に、発振器69から出力される図2(b)に示す周波数
Lの矩形波101の振幅VMを変化させて、音響光学変
調素子83から出力される一次回折光85、即ち、励起
光の強度Ieを変化させる方法を用いている。従って、
変調周波数fLを色々変えて光音響信号を検出する時
は、計算機74の制御により変調周波数fLの3/2乗
に比例して発振器69から出力される図2(b)に示す
周波数fLの矩形波101の振幅VMを変化させ、さらに
同図(c)に示す変調信号102の振幅VMを変化させ
る。その結果、図9に示すように、各変調周波数ごとに
変調周波数fLの3/2乗に比例して励起光85(9
2)の強度Ieを変化させることができ、最終的に図1
0に示すように光音響信号の信号強度Iが各変調周波数
において一定となり、検出感度の変調周波数特性を補正
することができる。
【0040】本実施例によれば、励起光の強度変調周波
数によらず常に光音響信号の検出感度が一定となるた
め、変調周波数を変えて試料の様々な深さの欠陥を検出
した場合、検出された光音響信号から欠陥の大きさを定
量的に判別することが可能となると共に、試料の表面及
び内部情報の安定検出、また変調周波数を変えて検出し
た試料の様々な深さの内部情報の定量的解析が可能とな
る。
【0041】また、本実施例によれば以下のような大き
な効果がある。例えば図11に示すように、光音響信号
の信号強度a(fL)の周波数特性が110であるのに対
し、非光学的雑音、例えば、装置のステージの振動雑音
等の周波数特性が130のようである場合、変調周波数
LNにおいて、光音響信号a(fLN)は雑音n(fLN)より
も小さくなり、検出が不可能となってしまう。このよう
な場合でも、本実施例によれば、励起光の強度Ieを変
化させ、特にfLN付近で光音響信号強度が増加し、かつ
110pのように変調周波数fLに対し一定となるよう
に調節すれば、非光学的雑音強度n(fLN)はそのままで
光音響信号強度a(fLN)だけを増加させることができ、
変調周波数fLNにおいて、光音響信号a(fLN)の検出が
可能となる。
【0042】また、本実施例では、励起光の強度Ie
変化させる手段として、励起光の強度変調用に用いてい
る音響光学変調素子83の変調信号102の振幅VM
変化させる方法を採用しているので、従来の光学系がそ
のまま使えるという効果がある。
【0043】また、本実施例によれば、励起光学系と干
渉光学系を共焦点光学系として構成することにより、試
料上及び干渉光検出手段上に、不要な高次回折光成分の
存在しない理想的なピーク部をもつスポット光を形成す
ることができ、さらに対物レンズ48内で発生した迷光
や試料上の透明薄膜内で発生した干渉成分やあるいは試
料表面の微小な凹凸により発生した高次回折光成分を遮
光することができる。よって、光音響信号の横方向分解
能、検出感度及び信号SN比が向上する。
【0044】本発明の第二の実施例を図12及び図13
に基づいて説明する。図12は第二の実施例における光
音響検出光学系を示すものである。本光学系は、励起光
学系303、ヘテロダイン形マッハツェンダ干渉光学系
302及び信号処理系300から成る。基本構成とその
機能は図1に示す第一の実施例における光音響検出光学
系と同じであるので、詳細な説明は省略する。第一の実
施例では、図2(c)に示す変調信号102の振幅VM
を変化させて音響光学変調素子83から出力される一次
回折光85即ち変調周波数fLの励起光の強度Ieを変化
させることにより、検出される光音響信号強度Iの変調
周波数特性を補正している。これに対し、第二の実施例
では、図12に示すように、励起光学系303の音響光
学変調素子83の手前に、図13(b)の123に示す
ように、一方向に連続的な透過率変化を有する連続可変
形NDフィルタ120を挿入し、これをパルスモータ及
びクランク機構(図示せず)から成る駆動機構121と
コントローラ122により、矢印方向に微動させること
により励起光の強度Ieを変化させる構成としている。
即ち、変調周波数fLを色々変えて光音響信号を検出す
る時は、各変調周波数ごとにこの連続可変形NDフィル
タ120を微動することにより、図9に示すように変調
周波数fLの3/2乗に比例して励起光の強度Ieを変化
させ、光音響信号の変調周波数特性を補正してやれば、
最終的に第一の実施例と同様、図10に示すように光音
響信号(信号強度I)、即ち、検出感度の変調周波数特
性を一定にすることができる。
【0045】本実施例によれば、第一の実施例と同様、
励起光の変調周波数によらず常に光音響信号の検出感度
が一定となるため、変調周波数を変えて試料の様々な深
さの欠陥を検出した場合、検出された光音響信号から欠
陥の大きさを定量的に判別することが可能となると共
に、試料の表面及び内部情報の安定検出、また変調周波
数を変えて検出した試料の様々な深さの内部情報の定量
的解析が可能となる。
【0046】また、本実施例によれば、第一の実施例と
同様、以下のような大きな効果がある。例えば図11に
示すように、光音響信号の信号強度a(fL)の周波数特
性が110であるのに対し、非光学的雑音、例えば装置
のステージの振動雑音等の周波数特性が130のようで
ある場合、変調周波数fLNにおいて、光音響信号a
(fLN)は雑音n(fLN)よりも小さくなり、検出が不可能
となってしまう。このような場合も、本実施例によれ
ば、励起光の強度Ieを変化させ、光音響信号の信号強
度を110pのように変調周波数fLに対し一定となる
ように調節すれば、変調周波数fLNでも、光音響信号a
(fLN)の検出が可能となる。
【0047】また、本実施例では、励起光の強度Ie
変化させる手段として、励起光学系303の光路中に別
途設けた連続可変形NDフィルタ120を用いているの
で、発振器69において図2(b)に示す周波数fL
矩形波101の振幅VMの制御が不要となるため、回路
構成が容易になるという効果がある。
【0048】また、本実施例によれば、第一の実施例と
同様、励起光学系と干渉光学系を共焦点光学系として構
成することにより、試料上及び干渉光検出手段上に、不
要な高次回折光成分の存在しない理想的なピーク部をも
つスポット光を形成することができ、さらに対物レンズ
48内で発生した迷光や試料上の透明薄膜内で発生した
干渉成分や、あるいは、試料表面の微小な凹凸により発
生した高次回折光成分を遮光することができる。よっ
て、光音響信号の横方向分解能、検出感度及び信号SN
比が向上する。
【0049】本発明の第三の実施例を図14に基づいて
説明する。図14は第三の実施例における光音響検出光
学系を示すものである。本光学系は、励起光学系30
4、ヘテロダイン形マッハツェンダ干渉光学系302及
び信号処理系305からなる。基本構成とその機能は図
1に示す第一の実施例における光音響検出光学系と同じ
であるので、詳細な説明は省略する。第一の実施例で
は、図2(c)に示す変調信号102の振幅VMを変化
させて音響光学変調素子83から出力される一次回折光
85即ち励起光の強度Ieを変化させることにより、検
出される光音響信号強度Iの変調周波数特性を補正して
いる。これに対し、第三の実施例では、光音響信号強度
Iの変調周波数特性の補正を、励起光の強度Ieの調節
で行うのではなく、信号処理系305に新たに設けたア
ナログ乗算器124により行う。即ち、変調周波数fL
を色々変えて光音響信号を検出する時は、各変調周波数
ごとに計算機74からアナログ乗算器124に図9に対
応した補正用の電圧信号を入力し、検出した干渉強度信
号に掛けあわせてやれば、最終的に第一の実施例と同
様、図10に示すように光音響信号(信号強度I)、即
ち検出感度の変調周波数特性を一定にすることができ
る。
【0050】本実施例によれば、第一の実施例と同様、
励起光の変調周波数によらず常に光音響信号の検出感度
が一定となるため、変調周波数を変えて試料の様々な深
さの欠陥を検出した場合、検出された光音響信号から欠
陥の大きさを定量的に判別することが可能となると共
に、試料の表面及び内部情報の安定検出、また変調周波
数を変えて検出した試料の様々な深さの内部情報の定量
的解析が可能となる。
【0051】また、本実施例では、光音響信号強度Iの
変調周波数特性を補正する手段として、信号処理系30
5に設けたアナログ乗算器124を用いて電気的に行っ
ているので、励起光学系304に励起光強度の制御機能
を設ける必要がなくなり、光学系の安定度が増すという
効果がある。
【0052】また、本実施例によれば、第一の実施例と
同様、励起光学系と干渉光学系を共焦点光学系として構
成することにより、試料上及び干渉光検出手段上に、不
要な高次回折光成分の存在しない理想的なピーク部をも
つスポット光を形成することができ、さらに対物レンズ
48内で発生した迷光や試料上の透明薄膜内で発生した
干渉成分やあるいは試料表面の微小な凹凸により発生し
た高次回折光成分を遮光することができる。よって、光
音響信号の横方向分解能、検出感度及び信号SN比が向
上する。
【0053】本発明の第四の実施例を図15及び図16
に基づいて説明する。図15は第四の実施例における光
音響検出光学系を示すものである。本光学系は、励起光
学系306と光音響信号を検出するためのPZT素子1
26を含めた信号処理系307からなる。励起光学系3
06の構成は、図1に示す第一の実施例における励起光
学系301と同じであるので、詳細な説明は省略する。
尚、ダイクロイックプリズム93の代わりにミラー12
5を用いている。第一から第三の実施例では、光音響信
号の検出にヘテロダイン形マッハツェンダ干渉光学系を
用いているが、本実施例では、試料51の裏面に装着し
たPZT素子126を用いている。PZT素子126か
らの出力電圧はプリアンプ127で増幅された後、ロッ
クインアンプ73に送られる。ロックインアンプ73で
は、発振器69から出力される周波数fLの矩形波信号
を参照信号として、PZT素子126の出力信号の中か
らfLの周波数成分の振幅と位相が取り出される。この
振幅及び位相から試料51表面の微小変位の振幅a及び
位相θが求まるわけである。また、この振幅a及び位相
θが、その変調周波数fLで定義される熱拡散領域Vth
内の熱的及び弾性的情報をもつ。従って、熱拡散領域V
th内にクラック等の内部欠陥があれば、振幅a及び位相
θが変化し、その存在を知ることができる。第一の実施
例と同様、XYステージ52の移動信号とロックインア
ンプ73からの出力信号は計算機74で処理され、試料
51上の各点における光音響信号がモニタTV75上に
二次元光音響画像として出力される。また、発振器69
から出力される変調信号の周波数fLを計算機74で制
御すれば、様々な変調周波数に設定することができ、試
料51の様々な深さの内部情報を検出することができ
る。
【0054】本実施例では、光音響信号を検出するため
にPZT素子126を用いているため、図6に示す光音
響信号強度a(fL)の変調周波数特性110と図16に
示すPZT素子の感度p(fL)の変調周波数特性128
の両者を補正している。補正方法は、第一の実施例と同
様、まず初めに、予め図6に示す光音響信号強度a
(fL)の変調周波数特性110と図16に示すPZT素
子の感度p(fL)の変調周波数特性128を理論的ある
いは実験的に測定しておく。次に、図10に示すように
各変調周波数における検出感度が一定となるように、測
定した各周波数特性の逆数(補正係数)を計算機74で
求める。次に、発振器69から出力される図2(b)に
示す変調信号101の振幅VMをこの補正係数に基づい
て計算機74で制御し、同図(c)に示す変調信号10
2の振幅VMを変化させることにより、音響光学変調素
子83から出力される一次回折光85、即ち、励起光の
強度Ieを変化させ、検出される光音響信号強度Iの変
調周波数特性を補正する。
【0055】本実施例によれば、第一の実施例と同様、
励起光の変調周波数によらず常に光音響信号の検出感度
が一定となるため、変調周波数を変えて試料の様々な深
さの欠陥を検出した場合、検出された光音響信号から欠
陥の大きさを定量的に判別することが可能となると共
に、試料の表面及び内部情報の安定検出、また変調周波
数を変えて検出した試料の様々な深さの内部情報の定量
的解析が可能となる。
【0056】また、本実施例によれば、第一の実施例と
同様、以下のような大きな効果がある。例えば図11に
示すように、光音響信号の信号強度a(fL)の周波数特
性が110であるのに対し、非光学的雑音、例えば装置
のステージの振動雑音等の周波数特性が130のようで
ある場合、変調周波数fLNで、光音響信号a(fLN)は雑
音n(fLN)よりも小さくなり、検出が不可能となってし
まう。このような場合も、本実施例によれば、励起光の
強度Ieを変化させ、光音響信号の信号強度を110p
のように変調周波数fLに対し一定となるように調節す
れば、変調周波数fLNでも、光音響信号a(fLN)の検出
が可能となる。
【0057】また、本実施例では、励起光の強度Ie
変化させる手段として、励起光の強度変調用に用いてい
る音響光学変調素子83の変調信号102の振幅VM
変化させる方法を採用しているので、従来の光学系がそ
のまま使えるという効果がある。
【0058】また、本実施例によれば、光音響信号の検
出にPZT素子を用いているので、光学系が簡略化さ
れ、光軸調整等が容易になる、あるいは光学系の安定度
が増すという効果がある。
【0059】また、本実施例によれば、励起光学系を共
焦点光学系として構成することにより、不要な高次回折
光成分の存在しない理想的なピーク部を有するスポット
光を試料上に形成することができるため、光音響信号の
横方向分解能、検出感度及び信号SN比が向上する。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、光音響信号検出装置に
おいて、励起光の変調周波数によらず常に光音響信号の
検出感度が一定となるため、変調周波数を変えて試料の
様々な深さの欠陥を検出した場合、検出された光音響信
号から欠陥の大きさを定量的に判別することが可能とな
ると共に、試料の表面及び内部情報の安定検出、また変
調周波数を変えて検出した試料の様々な深さの内部情報
の定量的解析が可能となる。
【0061】また、励起光を試料上に集光する励起手段
と、光音響効果あるいは光熱効果により生じた試料表面
の微小変位(熱歪)を検出する光干渉検出手段とを、共
焦点光学系として構成することにより、試料上及び干渉
光検出手段上に、不要な高次回折光成分の存在しない理
想的なピーク部をもつスポット光を形成することがで
き、光音響信号の横方向分解能、検出感度及び信号SN
比が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例における光音響検出光学
系を示すブロック図、
【図2】音響光学変調素子へ入力される変調信号の波形
図、
【図3】集光スポットの高次回折光成分が遮光される様
子を示す説明図、
【図4】第一から第三の実施例の干渉計における入射光
の偏光方向を示す説明図、
【図5】位相検波回路のブロック図、
【図6】光音響信号強度の変調周波数特性図、
【図7】干渉光学系の検出感度の変調周波数特性図、
【図8】変調信号の振幅と音響光学変調素子から出力さ
れる一次回折光強度との関係を示す特性図、
【図9】光音響信号の変調周波数特性を補正するための
励起光強度の変調周波数特性図、
【図10】感度補正後の光音響信号強度の変調周波数特
性図、
【図11】感度補正前後の光音響信号強度の変調周波数
特性と非光学的雑音の変調周波数特性図、
【図12】本発明の第二の実施例における光音響検出光
学系を示すブロック図、
【図13】第二の実施例における連続可変形NDフィル
タの透過率分布図、
【図14】本発明の第三の実施例における光音響検出光
学系を示すブロック図、
【図15】本発明の第四の実施例における光音響検出光
学系を示すブロック図、
【図16】第四の実施例におけるPZT素子検出感度の
変調周波数特性図、
【図17】従来の光音響検出光学系を説明するためのブ
ロック図、
【図18】光音響効果の原理図。
【符号の説明】
1,8…レーザ、81…Arレーザ、31…He−Ne
レーザ、2,76,83…音響光学変調素子、42,5
7,90…ピンホール、5,48…対物レンズ、13,
67…光電変換素子、126…PZT素子、15,69
…発振器、72…位相検波回路、120…連続可変形N
Dフィルタ、124…アナログ乗算器、16,73…ロ
ックインアンプ、17,74…計算機、7,51…試
料。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光を所望の変調周波数で強度変
    調し、強度変調した光を試料上に照射し、該照射によ
    り前記試料表面あるいは前記試料の内部光音響効果
    あるいは光熱効果を発生させ、該発生させた光音響効果
    あるいは光熱効果を検出し、該光音響効果あるいは光熱
    効果を検出した検出信号の中から前記強度変調した変調
    周波数の周波数成分を検出し、該検出した周波数成分
    中から前記強度変調した変調周波数に応じた前記試料の
    表面あるいは前記試料の内部情報を抽出する光音響信号
    検出方法であって異なる変調周波数に対して前記検出
    信号の検出感度が一定となるように、各変調周波数に応
    じて検出感度を実効的に補正しながら前記変調周波数を
    変えて前記試料の異なる範囲の表面または内部情報を抽
    することを特徴とする光音響信号検出方法。
  2. 【請求項2】前記検出感度の補正は、検出感度が各変調
    周波数に対して一定となるように、前記強度変調した光
    の強度を各変調周波数に応じて調節することを特徴とす
    る請求項1記載の光音響信号検出方法。
  3. 【請求項3】前記検出感度の補正は、検出感度が各変調
    周波数に対して一定となるように、前記検出信号の強度
    を各変調周波数に応じて調節することにより実行される
    ことを特徴とする請求項1記載の光音響信号検出方法。
  4. 【請求項4】前記検出感度の補正は、前記光音響効果あ
    るいは光熱効果を検出する手段の変調周波数特性を含め
    て検出感度が各変調周波数に対して一定となるように実
    行されることを特徴とする請求項1記載の光音響信号検
    出方法。
  5. 【請求項5】励起光を試料に照射することにより該試料
    の表面あるいは該試料の内部に発生させた光音響効果あ
    るいは光熱効果による信号を検出し前記試料の表面ある
    いは前記試料の内部情報を抽出する光音響信号検出方法
    であって、前記励起光を該励起光の変調周波数に応じて
    強度を変化させながら試料上に照射することにより、
    記試料中の欠陥の大きさを定量的に把握することを特徴
    とする光音響信号検出方法。
  6. 【請求項6】励起光を試料に照射することにより該試料
    の表面あるいは該試料の内部に発生させた光音響効果あ
    るいは光熱効果による信号を検出し前記試料の表面ある
    いは前記試料の内部情報を抽出する光音響信号検出方法
    であって、前記励起光を変調周波数を変化させながら試
    料上に照射し、該励起光の照射により前記試料の表面あ
    るいは内部に発生した光音響効果あるいは光熱効果によ
    る信号を検出し、該検出した信号を前記変調周波数に応
    じて補正することにより前記試料中の欠陥の大きさを定
    量的に把握することを特徴とする光音響信号検出方法。
  7. 【請求項7】 前記光音響効果あるいは光熱効果を、 光干
    渉を用いて検出することを特徴とする請求項1乃至6の
    何れかに記載の光音響信号検出方法。
  8. 【請求項8】 前記光音響効果あるいは光熱効果を、 圧電
    素子を用いて検出することを特徴とする請求項1乃至6
    の何れかに記載の光音響信号検出方法。
  9. 【請求項9】 前記 強度変調した光を試料上に照射し、
    試料表面あるいは内部で光音響効果あるいは光熱効
    果を発生させる励起方法を共焦点光学系により行うこと
    を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の光音響信
    号検出方法。
  10. 【請求項10】前記光干渉を、共焦点光学系を用いて検
    出することを特徴とする請求項7記載の光音響信号検出
    方法。
  11. 【請求項11】 光源と、光源から発射された光を所望
    変調周波数で強度変調する変調手段と、該変調手段で
    強度変調した光を試料上に照射して前記試料表面ある
    いは前記試料の内部光音響効果あるいは光熱効果を発
    生させる励起手段と、該励起手段により発生させた光音
    響効果あるいは光熱効果による前記試料表面の熱歪を検
    出する熱歪検出手段と、該熱歪検出手段で検出した前記
    試料表面の熱歪の検出信号の中から前記強度変調した変
    調周波数の周波数成分を検出する周波数成分検出手段
    と、該周波数成分検出手段で検出した前記強度変調した
    変調周波数の周波数成分から前記強度変調した変調周波
    数に応じた前記試料の表面あるいは前記試料の内部情報
    を抽出する情報抽出手段と、前記周波数成分検出手段で
    検出する前記強度変調した変調周波数の周波数成分の
    出信号の検出感度が異なる変調周波数に対して一定とな
    るように各変調周波数に応じて検出感度を実効的に補正
    する検出感度補正手段とを備えたことを特徴とする光音
    響信号検出装置。
  12. 【請求項12】 前記 検出感度補正手段が、検出感度が各
    変調周波数に対して一定となるように、強度変調した光
    の強度を各変調周波数に応じて調節することを特徴とす
    る請求項11記載の光音響信号検出装置。
  13. 【請求項13】 前記 検出感度補正手段が、検出感度が各
    変調周波数に対して一定となるように、前記検出信号の
    強度を各変調周波数に応じて調節することを特徴とする
    請求項11記載の光音響信号検出装置。
  14. 【請求項14】 前記 検出感度補正手段が、熱歪を検出す
    る熱歪検出手段の変調周波数特性を含めて検出感度が各
    変調周波数に対して一定となるように、感度補正する
    とを特徴とする請求項11記載の光音響信号検出装置。
  15. 【請求項15】 前記 熱歪検出手段は、光干渉用いて試
    料表面の熱歪を検出することを特徴とする請求項11記
    載の光音響信号検出装置。
  16. 【請求項16】前記熱歪検出手段は、圧電素子を用いて
    試料表面の熱歪を検出することを特徴とする請求項11
    記載の光音響信号検出装置。
  17. 【請求項17】 前記 励起手段を、共焦点光学系構成
    たことを特徴とする請求項11記載の光音響信号検出装
    置。
  18. 【請求項18】 前記光干渉を用いて 試料表面の熱歪を検
    出する熱歪検出手段を、共焦点光学系構成したことを
    特徴とする請求項15記載の光音響信号検出装置。
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