JP3000638U - メガネフレームの鼻当てパット取着構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単であって、鼻当てパットの回り止
め機能を有し、また組付けがワンタッチで行い得る鼻当
てパットの取着構造の提供。 【構成】 本考案の鼻当てパットの取着は、脚の先端に
形成した板状の軸に鼻当てパットに形成した軸受けの軸
孔に嵌合して連結するもので、軸と軸孔の間には鼻当て
パットがある範囲内で動き得るように所定の隙間を残し
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はメガネフレームの鼻当てパットを支持するための構造に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

メガネはフロントフレームの中央に取着した鼻当てパットと、該フロントフレ ームの両サイドに取着したツルとで顔に掛けられる。鼻当てパットは鼻に当接し て支持され、ツルは顔の両脇から耳にかけて延びている。ところで、鼻当てパッ トは鼻になじむことが出来るように、樹脂製で滑らかな曲面を有し、また、方向 が変わるようにある程度の自由度（ガタ付き）を持っている。

【０００３】 図２は従来の鼻当てパット(イ) を取着している構造を示しているが、該鼻当て パット(イ) に埋設した止め金具(ロ) は裏面から突出し、フロントフレームから延 びている脚先端に固定した箱(ハ) に取着されている。上記止め金具(ロ) には孔(ニ ) が貫通しており、該孔(ニ) には箱(ハ) に止着したビス(ホ) が挿通しているが、 ビス(ホ) は孔(ニ) より細くなっているため、鼻当てパット(イ) はある程度ガタ付 き、その方向が変わり得る。

【０００４】 このように、鼻当てパット(イ) はその向きを変えることにより、色々な形状の 鼻になじませてフロントフレームを支持することが出来る訳であるが、同図に示 す従来の鼻当てパット取着構造は複雑であり、そのため、製作や組立て作業に時 間がかかり、コスト的にも高くなってしまう。特に上記ビス(ホ) は細くて小さい ために、取扱いにくく、鼻当てパットの取着作業にも熟練を要す。

【０００５】 したがって、より簡単な構造として図３に示すような鼻当てパット取着構造も 知られている。この構造は同図に示すごとく、フロントフレームから延びた脚先 端にボール(ヘ) を形成し、一方鼻当てパット(イ) 側には軸受け(ト) を形成してい る。該軸受け(ト) の内面は球面をした空洞を有し、該空洞にボール(ヘ) が嵌入し ていて、該ボール(ヘ) を軸として適当な方向へ鼻当てパット(イ) は揺動すること は出来る。ただし、この構造では鼻当てパット (イ)の揺動範囲が大き過ぎる為に 、メガネを着用するに際して、一般に下向きとなっている鼻当てパット(イ) の向 きを直さねばならない。また前記図２に示した場合も同様であるが、鼻当てパッ トの該取着構造を構成するに必要な裏側に突出した高さＨは比較的大きくなって しまい、デザインを重視したスリムなメガネフレームには適さない場合もある。

【０００６】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来の鼻当てパットの取着構造には上記のごとき問題がある。本 考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、構造が簡単で、組立てが 容易な、しかも裏側に形成する軸部の突出高さを小さく出来る鼻当てパット取着 構造を提供する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の鼻当てパット取着構造は次の特徴をもって構成している。本考案は従 来の箱脚を用いないで、フロントフレームから延びる脚先端には軸を形成してい るが、該軸は脚より幅広とした板状片としている。一方の鼻当てパットの裏面に は軸受けを形成し、該軸受けは軸孔を有し、軸孔には上記軸が嵌入している。軸 孔は軸より僅か大きくなっている為に鼻当てパットは所定の範囲内で揺動するこ とが出来、しかし板状片からなる軸は鼻当てパットの動きを規制する。すなわち 回り止め機能を有す軸受け構造である。そして軸受けは鼻当てパットと同時成形 した樹脂製であり、軸孔の入口は僅かに小さくなっていて、したがって軸は該入 口を押し広げて軸孔に嵌入し、一旦嵌入すれば外れることはない。以下本考案に 係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案に係る鼻当てパット取着構造を示す実施例である。同図において １は鼻当てパット、２は軸受け、３は脚、４は軸を表している。鼻当てパット１ は樹脂製であり、上記軸受け２と一体成形され、軸受け２には軸孔５が形成され ている。軸孔５は幅がＡ、高さがＢの空間であり、しかも入口６の幅はＣとなっ ていて、該入口幅Ｃは軸孔幅Ａより僅かに小さくなっている。軸孔５は同図に示 すごとく、鼻当てパット１の上方に入口６を有しているが、軸受け２に形成する 軸孔５の入口の位置は限定しない。

【０００９】 一方、上記脚３は樹脂製または金属製等でその材質は問わないが、フロントフ レームから延びてその先端には軸４が形成されている。該軸４は脚３とは幅広と なっていて、上記軸孔５に嵌入している。軸４は同図に示すように板状片であり 、軸孔５に嵌入した状態でその上面７及び下面８、さらに側面９と軸孔５との間 には所定の隙間１０を残している。ただし該軸幅は軸孔５の入口幅Ｃよりは大き くなっており、軸４を軸孔５に嵌入する場合には該入口６を押し広げて嵌め込む 。

【００１０】 上記軸４に取着された鼻当てパット１は該隙間１０の範囲内で動くことが出来 、メガネを着用した場合に鼻に当たってフロントフレームを支えることになる。 しかし鼻当てパットの動きは前記ボールを軸として構成した場合に比較すれば大 きく規制され、そのために該鼻当てパットが自重によって下向きになることはな く、メガネを着用するに際して鼻当てパットの向きを正す必要はない。以上述べ たように本考案に係る鼻当てパットの取着構造は、脚先端に板状の軸を形成し、 鼻当てパットの軸受けには該軸と所定の隙間を残す大きさの軸孔を形成し、該軸 孔に軸を嵌入したものであり、次のような効果を得ることが出来る。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の鼻当てパットは軸孔を形成した軸受けを一体成形し、一方の脚先端に は板状の軸を形成したものであって、その製作はいたって簡単であり、また該軸 孔に軸を嵌入するだけで組立が出来る。そして軸孔には軸との間に所定の隙間が 残されている為に、鼻当てパットには動きが与えられて鼻にフィットするが、決 して大き過ぎることはなく、勿論、鼻当てパットが自重によって下方に垂れ下が ることはなく、従ってメガネを着用する場合に鼻当てパットの向きを正す必要は ない。すなわち回り止め機能を備えた取着構造である。更に、板状の軸である為 に軸受けの高さＨは小さくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る鼻当てパット取着構造を示す実施
例。

【図２】従来の鼻当てパット取着構造。

【図３】従来の鼻当てパット取着構造。

【符号の説明】

１ 鼻当てパット ２ 軸受け ３ 脚 ４ 軸 ５ 軸孔 ６ 入口 ７ 上面 ８ 下面 ９ 側面 10 隙間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロントフレームから延びた脚先端に鼻
   当てパットを取着する為の構造において、鼻当てパット
   は樹脂製でその裏側には軸受けを一体成形し、該軸受け
   には軸孔を有し、入口幅は僅かに小さくし、一方の脚先
   端には幅広で板状の軸を形成し、該軸を軸孔に嵌入して
   軸孔との間にはその上下面及び側面との間に所定の隙間
   を残したことを特徴とするメガネフレームの鼻当てパッ
   ト取着構造。