JP2999955B2 - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置及び
その製造方法に関するものであり、特に、液晶のプレチ
ルト角を変化させることにより視野角を改善させた液晶
表示装置の構造及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置としては、従来より、TN
型液晶表示装置、STN型液晶表示装置、または強誘電
性液晶を用いた液晶表示装置など種々の液晶表示装置が
知られており、また液晶表示装置の駆動方式について
も、単純マトリクス型液晶表示装置、及びアクティブマ
トリクス型液晶表示装置などが知られている。
【0003】これらの液晶表示装置において、一般に、
液晶は一対の基板間に挟まれ保持されており、基板の内
側には液晶を配向させるための配向膜が設けられてい
る。このような配向膜により、液晶分子は一定のプレチ
ルト角を持つように配向される。
【0004】従来の液晶表示装置においては、表示領域
全体がほぼ同じプレチルト角となるように設定されてお
り、このため表示内容を明確に観察できる角度が制限さ
れ、いわゆる視野角が狭いという問題があった。
【0005】本発明の目的は、視野角特性を改善するこ
とができる液晶表示装置及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の局面に従
う液晶表示装置は、液晶と、液晶を配向させるためのポ
リイミド配向膜とを備え、ポリイミド配向膜がイミド化
率の異なる複数の領域を有し、これによって各領域に対
応する液晶部分がイミド化率に応じた異なるプレチルト
角で配向している。
【0007】第1の局面において、ポリイミド配向膜の
イミド化率の異なる複数の領域は、各画素内に形成され
ていることが好ましい。第1の局面に従えば、ポリイミ
ド配向膜のイミド化率を異ならせることにより、液晶の
プレチルト角をイミド化率に応じて変化させている。液
晶表示装置において、液晶分子のプレチルト角と液晶を
駆動させるためのしきい値電圧との間には相互に依存性
が認められる。このため、プレチルト角を異ならせるこ
とにより、液晶を駆動させるためのしきい値電圧を異な
らせ、視野角を変化させることができる。このため、異
なる視野角を有する領域を表示領域全体に配置すること
ができる。画素内にイミド化率の異なる複数の領域を形
成することにより、1つの画素内に異なる優先視野角を
有する領域を形成することができる。
【0008】本発明の第2の局面に従う製造方法は、上
記本発明の第1の局面の液晶表示装置を製造することが
できる方法である。第2の局面に従う製造方法は、液晶
を配向させるためのポリイミド配向膜を有する液晶表示
装置の製造方法であり、ポリイミド配向膜を形成する工
程と、ポリイミド配向膜をプリベークする工程と、ポリ
イミド配向膜にレーザを照射し、照射領域のイミド化率
を変化させる工程とを備えている。
【0009】ポリイミド配向膜としては、通常、ポリア
ミック酸及び可溶性ポリイミドが出発材料として用いら
れる。ポリアミック酸は、加熱してイミド化率を高める
ことによりポリイミド化合物となる化合物である。可溶
性ポリイミドは、部分的にイミド化がなされていないポ
リイミド化合物であり、特定の溶媒にのみ可溶性を呈す
る。従って、このようなポリアミック酸または可溶性ポ
リイミドを用いてポリイミド配向膜を形成し、このポリ
イミド配向膜にレーザを照射することより、照射領域の
イミド化率を変化させることができる。従って、特定の
領域にのみレーザを照射することにより、照射領域のイ
ミド化率を変化させ、ポリイミド配向膜にイミド化率の
異なる複数の領域を形成することができる。
【0010】本発明で使用するポリアミック酸は、もと
もとイミド化率が低い(約50%以下)ので、イミド化
率を大きく変化させることができる。また、本発明で使
用する可溶性ポリイミドは、ポリアミック酸に比べイミ
ド化率がもともと高い(約50%以上)ので、僅かな加
熱処理で高いイミド化率のポリイミド配向膜とすること
ができる。
【0011】本局面において、プリベークの温度は50
〜150℃が好ましく、さらに好ましくは100〜15
0℃である。プリベークにより、ポリイミド配向膜を所
定のイミド化率に到達させることができる。
【0012】またプリベークは、レーザ照射によりなさ
れてもよい。レーザ照射によりプリベークを行うことに
より、プリベーク後のイミド化率を変化させるためのレ
ーザ照射と連続して行うことが可能になる。
【0013】イミド化率の変化は、使用するレーザの波
長またはエネルギー密度を適宜選択することにより、イ
ミド化率を増加させたり、あるいはイミド化率を減少さ
せたりすることができる。
【0014】イミド化率を増加させるために照射するレ
ーザの波長は、400nm以上であることが好ましい。
波長がこれよりも短いと、後述のするように、ポリイミ
ド配向膜中のポリイミド結合などの高分子結合が切断さ
れたり、配向膜自体が破壊される場合がある。エネルギ
ー密度としては、0.01〜1J/cm2 が好ましく、
さらに好ましくは、0.01〜0.1J/cm2 であ
る。
【0015】イミド化率を減少させるために照射するレ
ーザの波長としては、300〜400nmが好ましい。
波長が300nm未満であると、配向膜自体が破壊され
易くなり、液晶を配向させる性能が低下するおそれがあ
る。また波長が400nmより大きくなると、配向膜中
のイミド結合などの結合が十分に切断されず、イミド化
率を十分に減少させることができない場合がある。エネ
ルギー密度としては、1〜90mJ/cm2 が好まし
く、より好ましくは30〜70mJ/cm2 である。
【0016】本発明の第3の局面に従う製造方法は、液
晶を配向させるためのポリイミド配向膜を有する液晶表
示装置の製造方法であり、ポリイミド配向膜の前駆体と
なるポリアミック酸の膜を形成する工程と、ポリアミッ
ク酸の膜を加熱処理によりプリベークしイミド化する工
程と、イミド化した膜の一部にレーザを照射し、照射領
域のイミド化率を増加させる工程とを備えている。ポリ
アミック酸を加熱しイミド化するための加熱処理の温度
は、100〜150℃程度が好ましい。
【0017】またイミド化率を増加させるため照射する
レーザの波長は、400nm以上であることが好まし
い。レーザの波長がこれより短いと、膜中の結合が切断
されたり、あるいは膜が破壊されたりするおそれがあ
る。エネルギー密度としては、0.01〜1J/cm2
が好ましく、0.01〜0.1J/cm2 がさらに好ま
しい。ポリアミック酸の膜の加熱処理は、特に限定され
るものではなく、例えばレーザ照射により加熱処理を施
してもよい。
【0018】本発明の第4の局面に従う製造方法は、液
晶を配向させるためのポリイミド配向膜を有する液晶表
示装置の製造方法であり、ポリイミド配向膜を形成する
工程と、ポリイミド配向膜の一部にレーザを照射し、照
射領域のイミド化率を減少させる工程とを備えている。
【0019】この第4の局面において用いられるポリイ
ミド配向膜としては、第2の局面と同様に、ポリアミッ
ク酸及び可溶性ポリイミドを用いることができる。従っ
て、ポリイミド配向膜を形成した後、プリベークし、そ
の後に、レーザを照射し、照射領域のイミド化率を減少
させてもよい。
【0020】本発明の第5の局面に従う液晶表示装置
は、液晶と、液晶を配向させるための感光性高分子配向
膜とを備え、感光性高分子配向膜が重合度の異なる複数
の領域を有し、これによって各領域に対応する液晶部分
が重合度に応じた異なるプレチルト角で配向している。
【0021】感光性高分子配向膜としては、フォトリソ
グラフィ法等に用いられているネガ型またはポジ型の感
光性高分子を用いることができる。このような感光性高
分子配向膜の重合度を異ならせることにより、重合度に
応じた異なるプレチルト角で液晶を配向させることがで
き、プレチルト角の異なる領域を形成し、これによって
視野角を改善することができる。
【0022】第5の局面に従えば、液晶表示装置の画素
の構造を変更することなく、配向膜として感光性高分子
配向膜を用い、感光性高分子配向膜の重合度を異ならせ
ることにより、異なるプレチルト角で液晶を配向させる
ことができる。従って、画素を分割する従来の方法など
に比べ、より簡単に視野角を改善することができる。
【0023】本発明の第6の局面に従う製造方法は、上
記本発明の第5の局面の液晶表示装置を製造することが
できる方法であり、感光性高分子配向膜を形成する工程
と、感光性高分子配向膜に紫外線を照射し、照射領域の
重合度を変化させる工程とを備えている。
【0024】感光性高分子配向膜の一部に紫外線を照射
し、照射領域のみの重合度を変化させることにより、感
光性高分子配向膜に重合度の異なる複数の領域を形成す
ることができる。このような重合度の異なる複数の領域
は、各画素内において形成されていることが好ましい。
【0025】また、第6の局面において、紫外線を照射
した後、感光性高分子配向膜を現像処理することが好ま
しい。このように現像処理を行うことにより、重合度に
応じて表面粗さなどの表面形状を異ならせることがで
き、これによってプレチルト角の異なる領域を形成する
ことができる。
【0026】本発明の第7の局面に従う液晶表示装置
は、液晶と、液晶を配向させるための配向膜とを備え、
配向膜の表面に凹凸形状が形成されており、これによっ
て液晶が凹凸形状に応じた異なるプレチルト角で配向し
ている。液晶のプレチルト角は、このように配向膜の凹
凸形状によっても影響を受ける。
【0027】配向膜の表面に凹凸形状を形成する方法と
しては、配向膜内に微粒子を分散する方法がある。この
ような方法によれば、微粒子の形状に沿って配向膜の表
面に凹凸形状が形成される。微粒子の粒径は、ほぼ均一
な粒径のものを用いてもよいし、異なる粒径のものを混
合し粒径分布を広くした微粒子を用いてもよい。この方
法によれば、液晶表示装置の画素構造を変更することな
く、配向膜内に添加する微粒子の粒径を変えることによ
り、容易にプレチルト角を変更することができる。
【0028】また配向膜として、多孔質の配向膜を形成
し、表面に凹凸が形成された配向膜としてもよい。この
ような場合、液晶と接する表面に形成された孔の内部に
液晶分子が侵入したような状態であってもよい。
【0029】また配向膜の下方に下地層を設け、この下
地層の表面に凹凸形状を形成し、配向膜の表面に下地層
の表面形状を反映した凹凸形状を形成させてもよい。こ
のような下地層としては、基板表面、または基板の上方
に設けられる補助容量電極、絶縁膜、及び透明電極など
を挙げることができる。
【0030】また配向膜の表面に形成する凹凸形状は、
テーパ状の凸部を有する凹凸形状としてもよい。下地層
の凹凸形状を配向膜の凹凸形状に反映させる場合には、
下地層の凹凸形状をテーパ状の凸部を有する凹凸形状と
することにより、配向膜の表面の凹凸形状をテーパ状の
凸部を有する凹凸形状とすることができる。
【0031】本発明の第8の局面に従う液晶表示装置
は、液晶と、液晶を配向させるための配向膜とを備え、
配向膜の表面に、溝形状及び溝の形成方向のうちの少な
くとも一方が異なる溝が配列して形成された複数の溝領
域が形成されており、これによって各溝領域に対応する
液晶部分が異なるプレチルト角で配向している。
【0032】第8の局面では、このように溝形状または
溝の形成方向を異ならせることにより、液晶のプレチル
ト角を異ならせている。第8の局面においては、配向膜
の表面に形成される溝の形状、すなわち溝の深さ、溝の
幅及び溝のピッチ並びに溝の形成方向により、その上に
導入される液晶のプレチルト角が異なることを利用し、
各溝領域に対応する液晶部分において異なるプレチルト
角で配向させている。
【0033】第8の局面においても、配向膜の下方に設
けられる下地層に溝領域を形成し、これによって配向膜
の表面に下地層の溝領域の形状を反映した溝領域を形成
することができる。
【0034】このような下地層として、同様に、基板表
面、または補助容量電極、絶縁膜、及び透明電極等を挙
げることができる。本発明において、イミド化率の定量
は、IRスペクトルを測定し、次式によって算出するこ
とができる。
【0035】
【数1】
【0036】従って、上記算出式では、295℃で加熱
処理したものをイミド化率100%としてイミド化率を
算出していることになる。さらに本発明には、以下の技
術内容が含まれる。
【0037】(1)液晶を配向させるための配向膜を有
する液晶表示装置において、前記配向膜上の複数の液晶
領域のうち、少なくとも一つの液晶領域におけるプレチ
ルト角が他の液晶領域のプレチルト角と異なることを特
徴とする、液晶表示装置。
【0038】(2)前記配向膜は、イミド化率の異なる
複数の領域を有するポリイミド配向膜から構成されてお
り、プレチルト角の異なる複数の前記液晶領域が、前記
配向膜のイミド化率の異なる複数の領域上に対応して形
成されていることを特徴とする、上記(1)に記載の液
晶表示装置。
【0039】(3)液晶層を介して対向して配置された
一対の前記配向膜の少なくとも一方が、イミド化率の異
なる前記複数の領域を有することを特徴とする、上記
(2)に記載の液晶表示装置。
【0040】(4)一対の前記配向膜は、イミド化率の
異なる複数の領域が前記液晶層を挟んで互いに対称な位
置に形成されていることを特徴とする、上記(3)に記
載の液晶表示装置。
【0041】(5)液晶を配向させるための配向膜を有
する液晶表示装置の製造方法であって、ポリイミド配向
膜を形成した後、部分的にイミド化率を変化させること
を特徴とする、液晶表示装置の製造方法。
【0042】(6)前記ポリイミド配向膜表面にレーザ
を照射することにより、部分的にイミド化率を変化させ
ることを特徴とする、上記(5)に記載の液晶表示装置
の製造方法。
【0043】(7)前記レーザ照射は、前記ポリイミド
配向膜の高分子結合を切断しないレーザ強度で行うこと
によって部分的にイミド化率を増加させることを特徴と
する、上記(6)に記載の液晶表示装置の製造方法。
【0044】(8)前記レーザ照射は、前記ポリイミド
配向膜の高分子結合を切断し得るレーザ強度で行うこと
によってイミド化率を減少させることを特徴とする、上
記(6)に記載の液晶表示装置の製造方法。
【0045】(9)前記配向膜は、重合度の異なった複
数の領域を有する感光性高分子配向膜から構成されてお
り、プレチルト角の異なる複数の前記液晶領域が、前記
配向膜の重合度の異なる複数の領域上に対応して形成さ
れていることを特徴とする、上記(1)に記載の液晶表
示装置。
【0046】(10)液晶を配向させるための配向膜を有
する液晶表示装置の製造方法であって、前記配向膜とし
て感光性高分子配向膜を形成した後、紫外線を照射し、
前記感光性高分子配向膜を選択的に感光させることによ
って前記感光性高分子配向膜の重合度を変化させること
を特徴とする、液晶表示装置の製造方法。
【0047】(11)選択的に重合度の異なる領域が形成
された前記感光性高分子配向膜を現像することにより、
前記感光性高分子配向膜表面に表面形状の異なる領域を
形成することを特徴とする、上記(10)に記載の液晶表
示装置の製造方法。
【0048】(12)前記配向膜の前記液晶と接する表面
に凹凸が形成されており、前記配向膜の凹凸表面上に配
置された前記液晶領域が前記凹凸表面形状に対応して異
なるプレチルト角を有することを特徴とする、上記
(1)に記載の液晶表示装置。
【0049】(13)前記配向膜は、多孔質の配向膜から
構成されていることを特徴とする、上記(12)に記載の
液晶表示装置。 (14)前記配向膜は、粘着性を有することを特徴とす
る、上記(13)に記載の液晶表示装置。
【0050】(15)前記配向膜の前記液晶と接する表面
に形成された孔の内部に前記液晶分子が侵入しているこ
とを特徴とする、上記(13)または(14)に記載の液晶
表示装置。
【0051】(16)前記配向膜内には、微粒子が分散さ
れており、分散された前記微粒子の形状に沿って前記配
向膜の表面に凹凸が形成されていることを特徴とする、
上記(12)に記載の液晶表示装置。
【0052】(17)前記配向膜中に分散された前記微粒
子は、ほぼ均一な粒径を有することを特徴とする、上記
(16)に記載の液晶表示装置。 (18)前記配向膜中に分散された前記微粒子は、複数の
異なる粒径を有することを特徴とする、上記(16)に記
載の液晶表示装置。
【0053】(19)透光性基板と、前記透光性基板の表
面上の画素領域毎に形成された透明電極とを備えてお
り、前記透明電極は、テーパ状の凸部を有する表面形状
に形成されており、前記透明電極の表面を覆う前記配向
膜の表面は、前記透明電極の表面形状を反映したテーパ
状の凸部を有する形状に形成されていることを特徴とす
る、上記(12)に記載の液晶表示装置。
【0054】(20)透光性基板と、前記透光性基板表面
上の画素領域毎に順次積層された補助容量電極と、絶縁
膜と、透明電極とを有し、前記透光性基板、前記補助容
量電極、前記絶縁膜、前記透明電極のうち、いずれか一
つの層の表面が、テーパ状の凸部を有する凹凸形状に形
成されており、前記透明電極を覆う配向膜の表面は、前
記一つの層の表面形状を反映したテーパ状の凸部を有す
る凹凸形状に形成されていることを特徴とする、上記
(12)に記載の液晶表示装置。
【0055】(21)前記配向膜表面にラビング処理が施
されていることを特徴とする、上記(2)〜(4)、
(9)、(12)〜(20)のいずれかに記載の液晶表示装
置。 (22)前記配向膜の表面には、溝の深さまたは溝方向の
少なくとも一方が異なる複数の溝が配列された複数の溝
領域が形成されており、プレチルト角の異なる複数の前
記液晶領域が、前記複数の溝領域上に対応して形成され
ていることを特徴とする、上記(1)に記載の液晶表示
装置。
【0056】(23)透光性基板と、前記透光性基板の表
面上の画素領域毎に形成された透明電極とを備えてお
り、前記透明電極の表面は、溝の深さ、または溝方向の
少なくとも一方が異なる複数の溝が配列された溝領域が
形成されており、前記透明電極の表面を覆う前記配向膜
の表面は、前記透明電極の表面形状を反映した溝形状に
形成されていることを特徴とする、上記(22)に記載の
液晶表示装置。
【0057】(24)透光性基板と、前記透光性基板表面
上の画素領域毎に順次積層された補助容量電極と、絶縁
膜と、透明電極とを有し、前記透光性基板、前記補助容
量電極、前記絶縁膜、前記透明電極のうち、いずれか一
つの層の表面が、溝の深さ、または溝方向の少なくとも
一方が異なる複数の溝が配列された溝領域が形成されて
おり、前記透明電極を覆う配向膜の表面は、前記一つの
層の表面形状を反映した溝形状が形成されていることを
特徴とする、上記(22)に記載の液晶表示装置。
【0058】(25)液晶と、前記液晶を配向させるため
の配向膜とを備え、前記配向膜の表面に凹凸形状が形成
されており、これによって前記液晶が凹凸形状に応じた
異なるプレチルト角で配向している液晶表示装置。
【0059】(26)前記配向膜内に分散される微粒子を
さらに備え、前記微粒子の形状に沿って前記配向膜の表
面の凹凸形状が形成されている上記(25)に記載の液晶
表示装置。
【0060】(27)前記配向膜の下方に設けられる下地
層をさらに備え、前記下地層の表面に凹凸形状が形成さ
れ、これによって前記配向膜の表面に前記下地層の表面
形状を反映した凹凸形状が形成されている上記(25)に
記載の液晶表示装置。
【0061】(28)前記下地層の凹凸形状が、各画素内
のそのほぼ中央に凸なテーパ状の凸部形状である上記
(27)に記載の液晶表示装置。 (29)液晶と、前記液晶を配向させるための配向膜とを
備え、前記配向膜の表面に、溝形状及び溝の形成方向の
うちの少なくとも一方が異なる溝が配列形成された複数
の溝領域が形成されており、これによって各溝領域に対
応する前記液晶部分が異なるプレチルト角で配向してい
る液晶表示装置。
【0062】(30)前記配向膜の下方に設けられる下地
層をさらに備え、前記下地層の表面に溝形状及び溝の形
成方向のうちの少なくとも一方が異なる溝が配列して形
成された複数の溝領域が形成されており、これによって
前記配向膜の表面に前記下地層の溝領域の形状を反映し
た溝領域が形成されている上記(29)に記載の液晶表示
装置。
【0063】
【発明の実施の形態】図1は、液晶表示装置の表示部の
構造の一例を示す断面図である。図1を参照して、液晶
表示装置1においては、ガラスなどの透明材料からなる
基板2,3間に液晶4が注入されている。基板2,3の
液晶4側の表面には、液晶に電圧を印加するための電極
として透明導電膜5,6が設けられている。透明導電膜
5,6の上には、液晶4を配向させるための配向膜7,
8が形成されている。透明導電膜5,6は、例えばIT
O(インジウム錫酸化物)から形成されている。また配
向膜7,8はポリイミドなどの合成樹脂から形成されて
いる。
【0064】従来の液晶表示装置においては、配向膜
7,8が表示領域の全面において均一に形成されてお
り、従って液晶分子のプレチルト角も表示領域全体にお
いて同一となるように設定されている。
【0065】本発明の第1の局面、第2の局面、第3の
局面、及び第4の局面に従えば、配向膜としてポリイミ
ド配向膜を用い、ポリイミド配向膜にイミド化率の異な
る複数の領域を形成している。これによって、各領域に
対応する液晶部分をイミド化率に応じた異なるプレチル
ト角で配向させている。
【0066】本発明の第5の局面及び第6の局面に従え
ば、配向膜として感光性高分子配向膜を用い、感光性高
分子配向膜に重合度の異なる複数の領域を形成してい
る。これによって、各領域に対応する液晶部分を重合度
に応じた異なるプレチルト角で配向させている。
【0067】本発明の第7の局面に従えば、配向膜の表
面に凹凸形状を形成し、これによって凹凸形状に応じた
異なるプレチルト角で液晶を配向させている。本発明の
第8の局面に従えば、配向膜の表面に溝形状及び溝の形
成方向のうちの少なくとも一方が異なる溝を複数配列し
て溝領域とし、この溝領域を複数形成している。これに
よって各溝領域に対応する液晶部分を異なるプレチルト
角で配向させている。
【0068】以下、本発明の上記各局面に従う実施形態
について説明する。まず、本発明の第1の局面〜第4の
局面に従う実施形態について説明する。図2は、本発明
の第1の局面に従う実施形態の液晶表示装置の要部を示
す断面図である。図2を参照して、液晶表示装置は、ガ
ラスや透光性の合成樹脂などから構成される透光性基板
10と、透光性基板10の表面上に形成された導電膜2
0と、さらにその表面上に形成された配向膜30とを備
えている。配向膜30の上には液晶40が注入されてい
る。なお、図示が省略されているが、液晶40の上面に
は上記の配向膜30、導電膜20及び透光性基板10と
同一の構成が対称的に上方に設けられている。
【0069】導電膜20は、液晶40に電圧を印加する
ための電極として機能するものであり、例えばITOな
どの透明導電材料により構成されている。配向膜30
は、ポリイミド樹脂から構成され、その表面にはラビン
グ処理が施されている。ポリイミドの配向膜30は、互
いにイミド化率の異なる領域30a,30bを有してい
る。ポリイミド配向膜のイミド化率が異なると、その表
面上に注入される液晶40の初期配列状態におけるプレ
チルト角が異なる。例えば、図2に示すように、イミド
化率の高い領域30a上の液晶のプレチルト角Aは、イ
ミド化率の低い領域30b上の液晶のプレチルト角Bよ
りも大きくなる。
【0070】次に、本発明の第2の局面及び第3の局面
に従う液晶表示装置の製造方法について説明する。図3
を参照して、透光性基板10の表面上にITO膜などの
透明導電材料からなる導電膜を形成し、パターニングす
る(S10)。
【0071】次に、導電膜20の表面上に配向膜の材料
を塗布する。ここでは、配向膜材料として第3の局面に
従いポリアミック酸を用いる例と、第2の局面に従い可
溶性ポリイミドを用いる例について説明する。
【0072】まず、ポリアミック酸を用いる場合には、
導電膜20表面上にポリアミック酸膜を成膜する(S1
2)。その後、低温、例えば50℃でプリベーキングを
行い、全体に亘って所定のイミド化率になるまでイミド
化を行う(S14)。
【0073】また、可溶性ポリイミドを用いる場合に
は、導電膜20の表面上に可溶性ポリイミドをコーティ
ングした後(S12)、所定の温度、例えば50〜70
℃でプリベーキング処理を行う(S14)。
【0074】次に、導電膜20上に形成された配向膜に
対し、レーザ照射を行う。レーザの種類としては、ポリ
イミドの高分子結合を切断しない程度の強度のレーザが
選ばれる。具体的には、波長400nm以上のレーザが
好ましく、例えば、CO2 レーザが用いられる。下記の
表1に、ポリイミドに含まれる分子間の平均結合エネル
ギーを示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1に示すような結合エネルギーに対し
て、CO2 レーザの強度は、例えばレーザ波長10.6
μm、エネルギー0.12eVが設定される。このよう
な条件で、配向膜30表面にレーザ照射を行うと、レー
ザ照射された領域が加熱され、その部分のイミド化率が
変化する。この加熱処理によるイミド化反応とは、ポリ
アミック酸からポリイミドに変化する反応であり、一般
に下式で表現される。この反応によって、イミド結合
(イミド環)が増加し、イミド化率が高くなる。
【0077】
【化1】
【0078】例えば、図4(a)は、ポリアミック酸P
A−1及び可溶性ポリイミドPI−1から成膜したポリ
イミド膜の加熱温度とイミド化率との関係を示してい
る。両者とも加熱温度が上昇するに伴ってイミド化率が
向上することが示されている。特に、その傾向はポリア
ミック酸を用いた場合に顕著である。
【0079】また、配向膜30のイミド化率の程度に応
じて、その表面上に注入される液晶の初期配向状態のプ
レチルト角が異なる。このことを、図4(b)に示す。
例えば、温度150℃でみると、図4(a)に示すよう
に可溶性ポリイミドを用いた場合のイミド化率96%に
対してのプレチルト角が7.5°となるのに対し、ポリ
アミック酸を用いた場合には、イミド化率20%に対し
てプレチルト角が約2.8°となる。また、プレチルト
角はベーキング温度(加熱温度)に従って変化する。な
お、図4(b)から明らかなように、ポリアミック酸膜
に関しては、ベーキング温度を上昇させるとともにプレ
チルト角が大きくなるが、逆に可溶性ポリイミド膜の場
合には温度上昇とともにプレチルト角が減少している。
従って、いずれの膜材料を用いるかに応じて、レーザ照
射によってプレチルト角を変更させる領域を選択する必
要がある(S16)。
【0080】また図5は、異なる種類の可溶性ポリイミ
ド(PI−2)のベーキング温度とイミド化率及びプレ
チルト角の関係を示す図である。なお図5(a)では、
イミド化率の変化を見やすくするため、縦軸のイミド化
率のスケールを大きくしている。図5(a)及び(b)
からも明らかなように、ベーキング温度が高くなるにつ
れて、イミド化率が高くなり、プレチルト角が小さくな
っていることがわかる。
【0081】上記のレーザ加熱によるイミド化処理が終
了すると、配向膜14の表面上にラビング処理を施し、
配向膜の形成工程が終了する(S18)。なお、配向膜
のラビング処理は、レーザ照射によるイミド化処理を行
う前に行っても構わない。さらに、この後、液晶パネル
の組み立て及び液晶の注入工程が行われるが、ここでの
詳細な説明は省略する。
【0082】以上のような工程により製造された液晶表
示装置においては、レーザ照射によってイミド化処理が
行われた領域が、他の領域に比べて異なるイミド化率を
有している。そして、イミド化率が異なれば、上述した
ように、この表面上に注入される液晶の初期配向状態に
おけるプレチルト角が異なる。また、プレチルト角が異
なると、導電膜に所定の電圧を印加させた場合、各々の
領域におけるしきい値電圧が変化する。この様子を図6
(a),(b)に示す。ここで、図6(a)の縦軸は、
輝度100%から10%まで変化した場合のしきい値電
圧V10を示し、図6(b)の縦軸は輝度が90%まで変
化した場合のしきい値電圧V90を示している。両図にお
いて、温度を一定とすると、いずれにおいてもプレチル
ト角が大きくなるにつれてしきい値電圧V10,V90の値
が低下している。このことから分かるように、複数のプ
レチルト角の異なる領域においては、導電膜から均一な
電圧が印加されたとしても、各々のしきい値電圧が異な
ることにより、実効的な液晶の駆動が異なることとな
る。このため、各領域での視野角が異なり、特に優先視
野角が各々異なる値を持つことになる。従って、液晶表
示装置全体としては、視野角が拡大し、表示画面の見や
すい範囲が拡大する。
【0083】なお、上記実施例においては、レーザ照射
によって照射領域のイミド化率を増大させることによ
り、配向膜の各領域のイミド化率を種々変化させる場合
について説明したが、本発明の第4の局面に従い、レー
ザ強度を強くし、イミド化した高分子間の結合を切断す
ることによりイミド化率を低下させ、配向膜の各領域の
イミド化率を種々変化させてもよい。この場合、レーザ
の強度は、ポリイミドの高分子結合の結合エネルギーよ
りも大きいエネルギー値が選ばれる。第4の局面に従う
実施形態については、後に説明する。
【0084】さらに、以下では、液晶表示装置の平面表
示領域において、プレチルト角の異なる領域、すなわち
配向膜のイミド化率の異なる領域の配置例について説明
する。
【0085】例えば、図7(a)は、画素内にイミド化
率の異なる領域を形成した場合の平面図を示している。
この例では、画素131内において、イミド化率の最も
高い領域131Aが中央部においてストライプ状に形成
され、その両側にストライプ状に、領域131Aよりイ
ミド化率の低い領域131B,131Cが形成されてい
る。また、さらにその両側に、さらにイミド化率の低い
領域131D,131Eが形成されている。
【0086】また、図7(b)に示す例では、画素13
2内に、相対的にイミド化率の高い領域132A,13
2Bと、相対的にイミド化率の低い領域132D,13
2Cとが交互にストライプ状に形成されている。このよ
うな構成は、視野角の増大に寄与するのみならず、階調
表示に利用することも可能である。すなわち、プレチル
ト角の相違は、各領域のコントラストの相違となって表
れる。従って、画素領域内に設定した各ストライプ領域
のプレチルト角を適宜段階的に設定することにより、そ
の設定に応じた階調表示を行わせることが可能となる。
【0087】また、図8(a)及び図8(b)に示す例
も、図7の場合と同様に、画素内の分割領域の他の例を
示すものである。すなわち、図8(a)では、画素13
3の中央部において、イミド化率の最も高い領域133
A〜133Dが形成され、その外側に次にイミド化率の
高い領域133E〜133Lが形成されており、画素の
コーナー部分にはイミド化率の最も低い領域133M〜
133Pが形成されている。この構成においては、イミ
ド化率が3段階に設定されている。
【0088】また、図8(b)では、1つの画素134
内において、その中央部にイミド化率の高い領域134
Aが形成され、その周囲にイミド化率の低い領域134
Bが形成されている。
【0089】また、本発明におけるイミド化率の異なる
領域は、画素領域内で設定されるもののみならず、液晶
表示装置の表示パネル全領域を対象に設定しても構わな
い。図9は、パネル135全体に対し、その中央部に、
その周辺領域135Bに対して相対的にイミド化率の高
い領域135Aを設けるものである。
【0090】図10は、画素内におけるレーザ照射領
域、すなわちイミド化率の異なる領域の配置例を説明す
るための斜視図である。図10を参照して、配向膜13
6及び137は、TFTなどの駆動部が設けられた基板
側の配向膜である。配向膜138及び139は、それぞ
れ対向基板側の配向膜である。配向膜138は、配向膜
136と対向する画素領域内に位置しており、配向膜1
39は、配向膜137と対向する画素領域内に位置して
いる。なお配向膜138及び139は共通電極の上に形
成されているものであり、実際には全面に連続して形成
されているものである。図10においては、画素内にお
ける対応関係を見やすくするため分割した状態で図示し
ている。
【0091】図10において、レーザを照射し、配向膜
のイミド化率を変化させた領域はハッチングを付して示
されている。配向膜136及び137においては、TF
Tから離れた分割領域にそれぞれレーザ照射領域136
A及び137Aが形成されている。対向する配向膜13
8及び139においても、レーザ照射領域136A及び
137Aに対向する領域にレーザ照射領域138A及び
139Aが形成されている。
【0092】レーザ照射は、配向膜の一端から他端まで
連続して照射しながら走査してもよいし、レーザ照射の
必要な部分のみ照射し、レーザ照射が必要でない部分に
は照射しないように、照射と非照射とを繰り返して行い
ながら走査してもよい。例えば、画素領域内の配向膜の
部分においてのみ照射し、画素間のブラックマトリクス
部分においては照射しないようにしながらレーザを走査
してもよい。レーザのスポット径及びスポットの形状は
特に限定されるものではなく、画素の大きさや形状等に
応じて適宜選択することができる。例えばレーザのスポ
ット径としては、数μmから5cm平方の大きさまで変
えることが可能である。例えばスポット径30μmのレ
ーザ光を周波数50Hzで照射しながら走査する場合に
は、1.5mm/秒の速度で走査することができる。
【0093】図11は、画素内でのレーザ照射領域の他
の例を示す斜視図である。ここでは、配向膜136及び
137のレーザ照射領域136A及び137Aと、対向
する配向膜138及び139のレーザ照射領域138A
及び139Aを対向させないように配置している。従っ
て、レーザ照射領域136A及び137Aは、対向する
配向膜138及び139のレーザが照射されていない領
域と対向している。またレーザ照射領域138A及び1
39Aは、対向する配向膜136及び137のレーザが
照射されていない領域と対向している。
【0094】図12は、画素内におけるレーザ照射領域
のさらに他の例を示す斜視図である。ここでは、配向膜
136と、対向する配向膜138との間で、レーザ照射
領域136A及び138Aが対向しないように形成され
ている。一方、配向膜137と、対向する配向膜139
の間では、レーザ照射領域137Aとレーザ照射領域1
39Aが対向するように配置されている。本実施形態で
は、画素の1つおきにこのようなレーザ照射領域の位置
関係となるように構成される。
【0095】図13は、画素内におけるレーザ照射領域
のさらに他の例を示す斜視図である。ここでは、配向膜
136と、対向する配向膜138の間で、レーザ照射領
域136A及び138Aが対向しており、一方、配向膜
137と、対向する配向膜139の間では、レーザ照射
領域137Aと139Aが対向しないように構成されて
いる。
【0096】図14は、画素内におけるレーザ照射領域
のさらに他の例を示す斜視図である。本実施形態では、
上記実施形態のレーザ照射領域の方向と垂直な方向にレ
ーザ照射領域が形成されている。配向膜136と、対向
する配向膜138の間では、レーザ照射領域136Aと
138Aとが対向するように形成されている。同様に配
向膜137と、対向する配向膜139との間において
も、レーザ照射領域137Aと139Aが対向するよう
に形成されている。
【0097】図15は、画素内におけるレーザ照射領域
のさらに他の例を示す斜視図である。本実施形態では、
配向膜136及び137に形成されるレーザ照射領域1
36A及び137Aの方向と、対向する配向膜138及
び139のレーザ照射領域138A及び139Aの方向
とが垂直方向になるように、それぞれのレーザ照射領域
が形成されている。従って、レーザ照射領域136Aと
レーザ照射領域138Aとは部分的に重なり対向してい
る。同様に、レーザ照射領域137Aとレーザ照射領域
139Aとは部分的に重なり対向している。従って、互
いに対向する配向膜の両方がレーザ照射される領域と、
一方または他方のみがレーザ照射領域である領域と、両
方ともにレーザ照射領域でない3種類の領域が形成され
ることになる。従って、プレチルト角の異なる領域を3
種類形成することができ、さらに視角特性を改善するこ
とができる。
【0098】次に、図11に示すようなレーザ照射領域
の配置状態となるように、各画素の配向膜を二分割し、
一方の領域のみにレーザを照射し、レーザ照射領域のイ
ミド化率を、レーザ非照射領域のイミド化率よりも高く
した液晶表示装置を作製した。具体的には、可溶性ポリ
イミドを塗布してポリイミド配向膜を形成し、これを5
0℃でプリベークした後、150℃で加熱処理し、イミ
ド化率を96.2%とした。次に、波長632.8nm
のHe−Neレーザを用い、スポット径を30μmと
し、60μm×60μmの大きさの画素の半分の領域を
2回の発振でレーザ照射した。なおレーザの周波数は5
0Hzとし、レーザの走査速度は0.75mm/秒とし
た。このようなレーザ照射により、レーザ照射領域のイ
ミド化率は98.6%まで増加した。なお、レーザのス
ポット形状が30μm×60μmの大きさの長方形状で
ある場合には、1回の発振で画素の半分の領域をレーザ
照射することができる。
【0099】以上のようにして画素領域内の一部に、イ
ミド化率の高い領域を形成した配向膜を備えるTN型の
液晶表示装置を作製し、視角特性を評価した。また比較
として、同じ可溶性ポリイミドを用い、ポリイミド配向
膜を形成後、50℃でプリベークした後、150℃で加
熱処理した全体に均一なイミド化率である配向膜(イミ
ド化率96.2%)を備えるTN型液晶表示装置を作製
し、同様に評価した。
【0100】図16は、以上のようにして得られた液晶
表示装置の視角特性を示す図である。横軸は視野角を示
しており、縦軸は階調輝度を示している。実線は本発明
に従う液晶表示装置を示し、点線は比較例の液晶表示装
置を示している。
【0101】図16から明らかなように、画素内の配向
膜の一部のイミド化率を異ならせ、画素内にプレチルト
角の異なる領域を形成した本発明に従う液晶表示装置で
は、比較の液晶表示装置に比べ、視角特性が改善され、
ディスプレイと対面して観察した際の視角方向のずれに
よる輝度及びコントラスト比の低下が少なくなっている
ことがわかる。
【0102】また、上記の実施例において、可溶性ポリ
イミドに代えて、ポリアミック酸を用いてポリイミド配
向膜を形成し、その一部の領域にレーザを照射した場合
にも、同様の視角特性の改善が観察された。
【0103】上記実施形態では、プリベークの加熱処理
を、加熱炉等の炉内での加熱処理により行っているが、
プリベークをレーザ照射により行ってもよい。この場
合、プリベークのレーザ照射と、イミド化率を変化させ
るためのレーザ照射とを連続して一連の工程として行う
ことが可能となる。またレーザ照射により加熱するた
め、トランジスタ部分など加熱されることが望ましくな
い部分を加熱せずに、配向膜のみを加熱処理することが
可能になる。
【0104】次に、本発明の第4の局面に従う実施形態
について説明する。第4の局面に従えば、ポリイミド配
向膜の一部にレーザを照射することにより、照射領域の
イミド化率を減少させる。このようなレーザとしては、
上述のように、波長300〜400nmのレーザ光が好
ましい。例えば、XeFレーザ(波長353nm)、及
びXeClレーザ(波長308nm)などを挙げること
ができる。
【0105】以下、具体的な実験例について説明する。
可溶性ポリイミドから形成したポリイミド配向膜を50
℃でプリベークした後、180℃で加熱処理し、イミド
化率96.8%のポリイミド配向膜とした。このポリイ
ミド配向膜に、XeFレーザを、エネルギー密度50m
J/cm2 で照射したところ、イミド化率は85%に減
少した。従って、XeFレーザを照射することにより、
イミド化率を減少させることができた。
【0106】図17は、このようにしてレーザ照射した
ポリイミド配向膜の上に液晶を導入し、ある一方の基板
の液晶と配向膜との界面における偏光レーザ光による液
晶の反射輝度ピーク強度を測定した結果を示す図であ
る。横軸は液晶の配向角であり、縦軸は反射輝度ピーク
強度の相対値を表している。実線はレーザ照射前の配向
膜を表し、点線はレーザ照射後の配向膜を表している。
図17から明らかなように、レーザ処理前も、レーザ処
理後とほとんど変わらない配向性を示しており、配向膜
の機能が失われていないことがわかる。
【0107】また、プレチルト角は、レーザ照射前の配
向膜を用いた場合4.9°であり、レーザ照射後の配向
膜を用いた場合には5.6°となった。従って、イミド
化率が減少することにより、プレチルト角が高くなって
いることがわかる。
【0108】また、比較として、波長300nm以下の
レーザであるKrFレーザ(波長248nm)を用い
て、エネルギー密度70mJ/cm2 で上記と同様にし
てポリイミド配向膜にレーザを照射したところ、膜自体
が崩壊し、膜が飛散した。従って、レーザとしては、波
長300〜400nm程度のものを用いることが好まし
いことがわかる。
【0109】次に、本発明の第5の局面及び第6の局面
に従う実施形態について説明する。図18は、本発明の
第5の局面に従う実施形態の液晶表示装置の要部を示す
断面図である。液晶表示装置は、ガラスや透光性の合成
樹脂などから構成される透光性基板10と、透光性基板
10の表面上に形成された導電膜20と、さらにその表
面上に形成された配向膜31とを備えている。そして、
配向膜31の上には液晶40が注入されている。また、
図示が省略されているが、液晶40の上面には上記の配
向膜31、導電膜20及び透光性基板10と同一の構成
が対称的に上方に設けられている。
【0110】配向膜31は、感光性高分子配向膜材料、
例えばアクリル樹脂系の感光性材料などから構成され、
その表面にはラビング処理が施されている。感光性高分
子材料の配向膜31は、後述する方法によって形成され
た互いに重合度の異なる領域31a,31bを有してい
る。配向膜の重合度が異なると、その表面上に注入され
る液晶40の初期配向状態におけるプレチルト角が異な
る。例えば、図18において、重合度の高い領域31a
の液晶40aのプレチルト角Aは、重合度の低い領域3
1b上の液晶40bのプレチルト角Bよりも大きく設定
される。
【0111】ここで、図18に示される液晶表示装置の
製造方法について図19及び図20を参照して説明す
る。まず、透光性基板10の表面上にITO膜などの透
明導電材料を成膜し、パターニングする(S20)。
【0112】次に、導電膜20の表面上に配向膜材料を
塗布する。配向膜材料としては、ネガ型あるいはポジ型
の感光性高分子材料が用いられる。ネガ型の感光性高分
子材料は、紫外線などの光照射によって感光した領域の
重合度が向上し、またポジ型の感光性高分子材料は、光
照射によって感光した領域の重合度が低下する。このよ
うな感光性高分子材料は、導電膜20が形成された透光
性基板10の表面上にスピンコートあるいはロールコー
トにより塗布される(S22)。
【0113】そして、感光性高分子配向膜に対してプリ
ベーキング処理が成された後、配向膜の表面上に異なる
透過率を有する階調マスク210が形成される。階調マ
スク210は、図20に示すように、異なる膜厚領域2
10a,210bを形成することにより、あるいは部分
的に異なる材料を組み合わせることにより、照射光線に
対して異なる透過率を有する領域を構成している(S2
4)。
【0114】その後、紫外線などの照射光線220を階
調マスク210を透過して感光性高分子配向膜31表面
に照射し、感光性高分子配向膜31を露光する。例え
ば、図20において、階調マスク210の膜厚の小さい
領域210aの下に位置する配向膜領域31aは、階調
マスク210の膜厚の厚い領域210bの下に位置する
配向膜領域31bに比べ露光量が大きくなる。そして、
露光量に応じて各々重合度の高い領域及び低い領域が配
向膜31中に形成される。すなわち、ネガ型の配向膜材
料を用いた場合には、露光量の多い領域31aが、露光
量の少ない領域31bに比べ重合度の高い領域となる。
また、ポジ型の配向膜材料を用いた場合には、逆に露光
量の多い領域31aの重合度が、露光量の少ない領域3
1bの重合度に比べて低くなる。
【0115】上記の露光処理が行われた後、配向膜31
に対してポストベーキング処理を行う(S26)。さら
に、配向膜31の表面にラビング処理を行い(S2
8)、配向膜31の形成工程が終了する。
【0116】以上の工程により、重合度の異なる複数の
領域が感光性高分子配向膜31に形成される。また、本
実施形態において、露光された感光性高分子配向膜を、
さらに現像処理を行った後、ポストベーキング処理を行
うようにしてもよい。現像処理を行うと、露光量の大小
に応じて残膜率が異なるなどして、表面形状等、表面状
態が異なる領域が感光性高分子配向膜31に形成され
る。
【0117】ここで、さらに感光性高分子配向膜材料と
して、ネガ型のアクリル系樹脂を用いた配向膜形成の具
体例について説明する。導電膜20の表面上に感光性高
分子材料(商品名「JNPC−10」;日本合成ゴム社
製)の溶液を滴下し、スピンコートにより所定の膜厚の
配向膜材料の薄膜を形成する。次に、温度80℃で3分
間プリベーク処理を行う。さらに、配向膜材料薄膜の表
面上に、光透過率の異なる複数の領域を有する階調マス
ク210を配置する。ここで、階調マスク210の各領
域は、配向膜材料への露光量が50〜1000mJ/c
2 となるように予め調節されている。
【0118】階調マスク210を配置した後、水銀ショ
ートアークランプなどにより波長450nmの紫外線2
20を10秒間、階調マスク210を透過して配向膜材
料薄膜へ照射し、配向膜材料を感光させる。この露光処
理により、配向膜材料薄膜には階調マスクの膜厚に対応
して各々露光量の異なる領域が形成される。
【0119】さらに、階調マスク210を除去した後、
温度180℃で30分間ポストベーク処理を行い、配向
膜31の製造工程を終了する。また、他の実施形態にお
いては、階調マスク210を用いて露光された配向膜材
料薄膜に対して現像処理を行うことができる。これによ
って配向膜の表面粗さなどの表面状態に違いを生じさせ
た後、温度180℃で30分間ポストベーキング処理を
行い、配向膜31の製造工程を終了する。
【0120】感光性高分子材料として、ネガ型のアクリ
ル系樹脂を用いた場合には、露光量の多い部分の重合度
が露光量の少ない部分の重合度に比べて高くなる。この
結果、液晶パネル製造後の液晶の初期配向状態におい
て、重合度の高い領域上の液晶のプレチルト角は、重合
度の低い領域上に配向される液晶のプレチルト角に比べ
て大きく設定される。
【0121】なお、図18及び図20に示す液晶表示装
置の断面構造は、1つの画素領域に着目して表示したも
のであり、重合度の異なる領域は表示された1つの画素
領域の内部において種々設定されている。この重合度の
異なる領域の配置については、第1〜第4の実施形態に
おける図7及び図8並びに図10〜15に示す配置を適
用することが可能である。さらに、1つの画素領域内に
限定されることなく、例えば、図9に示すような領域設
定を行うことも可能である。そして、この第5の局面に
よる液晶表示装置においては、第1〜第4の局面と同様
に、配向膜の重合度を所定の領域毎に適宜変化させるこ
とによって液晶の初期配向状態のプレチルト角を種々設
定することができる。これによって優先視野角を異なら
せ、結果的に視角特性を改善させる効果を発揮させるこ
とができる。
【0122】なお、第5の局面による配向膜は、液晶層
を介して対向する2つの配向膜の一方にのみ適用しても
よく、あるいは対向する両方の配向膜に適用してもよ
い。次に、本発明の第7の局面に従う実施形態について
説明する。
【0123】図21は、本発明の第7の局面に従う実施
形態の液晶表示装置の要部を示す断面図である。液晶表
示装置は、ガラスや透光性の合成樹脂などから構成され
る透光性基板10,70と、透光性基板10,70の上
に形成された導電膜20,60と、さらにその上に形成
された配向膜32,52とを備えている。そして、一対
の配向膜32,52の間には液晶40が注入されてい
る。一対の導電膜20,60は液晶40に電圧を印加す
るための一対の対向電極として機能する。
【0124】配向膜32,52は、少なくともその表面
に小孔を有する薄膜から構成されている。配向膜32,
52の表面の小孔は配向膜表面に凹凸を形成する働きを
成しており、この凹凸形状に沿って液晶40の初期配向
状態が規定される。すなわち、液晶の初期配向状態にお
いて、液晶は配向膜表面の凹凸形状に沿って配向するた
め、凹凸形状に対応した微小な領域で液晶のプレチルト
角が種々異なるドメインが形成される。各ドメインにお
ける優先視野角は各々異なっており、また一画素として
は、ドメインが平均化されて見えるため、広い視野角を
得ることができる。
【0125】表面に凹凸を有する配向膜32,52は、
種々の材料及び方法により形成される。その第1の例
は、液晶と高分子との混合材料から溶媒蒸発法を用いて
形成される高分子配向膜である。この高分子配向膜は、
例えばCPHOB(4−シアノフェニル4´−ヘキシロ
キシベンゾエート)、5OCB(4−シアノ4´−ペン
トキシビフェニル)、7OCB(4−シアノ4´−ヘプ
トキシビフェニル)、HPPB(4−ヘキシロキシフェ
ニル4´−ペンチルベンゾエート)などの液晶と、例え
ばポリ塩化ビニル,PMMA(ポリメチルメタクリレー
ト),ポリスチレン、ポリジイソプロピルフマレート,
アクリルニトリルブタジエンゴム,ポリイミドなどの高
分子とを混合して導電膜20,60の上に塗布した後、
液晶のみを溶解する溶媒、例えばエタノールやアセトン
などに浸漬することにより、液晶成分のみを抽出して形
成される。膜内の液晶成分のみが抽出された部分には多
数の小孔が形成される。特に、配向膜表面には微小な凹
凸が形成される。この凹凸の大きさは、液晶分子よりも
大きく、画素サイズよりも小さい範囲、好ましくは数μ
mオーダーに形成される。そして、液晶パネル内に液晶
40が注入された初期配向状態において、液晶が配向膜
32,52の表面の凹凸の内部に、さらに好ましくは、
膜内の孔の内部にも注入される。表面の凹凸部内に液晶
分子が注入されることにより、表面の凹凸形状に沿って
液晶分子の配向がばらつき、各々が異なるプレチルト角
に設定される。また、膜内の孔の内部に液晶が注入され
ると、画素電極間に電圧が印加されない場合に光の散乱
を生じ、光の透過率を向上させる効果を得ることができ
る。
【0126】なお、配向膜形成の際の液晶と高分子材料
との混合割合を調整することにより、配向膜の凹凸の大
きさあるいは形成密度を制御することができる。また、
高分子材料として紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用
いた場合には、粘着性を有する配向膜を形成することが
できる。このため、配向膜の粘着性を利用して、基板や
スペーサーの固定を行うことができる。
【0127】配向膜32,52の第2の例は、発泡性樹
脂を用いて形成される。この場合、発泡性樹脂材料とし
て、発泡ポリスチレン樹脂、発泡ポリエチレン樹脂、発
泡ポリ塩化ビニル樹脂などが用いられる。導電膜20
(60)の表面上に発泡性樹脂材料を塗布した後、発泡
処理を行うことにより、少なくとも配向膜表面に多数の
小孔からなる凹凸面を形成することができる。
【0128】上記の第1及び第2の例により形成された
配向膜32,52は、その表面にラビング処理が施され
る。しかしながら、このラビング処理は必ずしも必要と
されるものではない。
【0129】なお、表面の凹凸は、液晶層40の上下両
面に配置される配向膜32,52に対してそれぞれ形成
することが好ましいが、いずれか一方のみに形成しても
同様の効果を得ることができる。
【0130】図22は、本発明の第7の局面に従う他の
実施形態の液晶表示装置の要部を示す断面図である。図
示された構造は、1画素に相当する領域を模式的に示し
ている。液晶表示装置は、ガラスや透光性の合成樹脂な
どから構成される透光性基板10と、透光性基板10の
上に形成された導電膜20と、さらにその上に形成され
た配向膜33とを備えている。そして、配向膜33の上
には液晶40が注入されている。また、図示が省略され
ているが、液晶40の上面には上記の配向膜33、導電
膜20及び透光性基板10と同一の構成が対称的に上方
に形成されている。
【0131】この液晶表示装置においては、配向膜中に
スペーサーを混入させることによって配向膜33の表面
に凹凸を形成している。スペーサー330a,330b
としては、シリカやポリスチレン樹脂、ポリオレフィン
樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの球状のスペーサーが
用いられる。スペーサーのサイズは均一なものでもよ
く、あるいは数種類のものを混在させてもよい。球径と
しては、0.3〜1.5μmの範囲のものが好ましい。
本実施形態では、2種類の球状スペーサー330a,3
30b、例えばその球径が0.5μmと1.0μmのス
ペーサーを用いている。この配向膜33は、ポリイミ
ド、ポリアミド、PVA、ポリエステル、ポリエチレン
等の材料からなる高分子配向膜材料の溶液中に球状スペ
ーサー330a,330bを混入し混ぜ合わせた後、導
電膜20の表面上にスピンコートあるいは印刷により塗
布し、加熱して形成される。その後、ラビング処理が行
われる。
【0132】このようにして形成された配向膜33の表
面は、導電膜20の表面上に分散された球状スペーサー
330a,330bの形状に沿った凹凸面が形成されて
いる。従って、その凹凸表面上に配置される液晶は、凹
凸面の形状に応じて各々異なるプレチルト角A,Bを持
って配向される。例えば、図示の例では、凸部の大きさ
が大きくなるに従ってプレチルト角が大きく設定され
る。この結果、図示の1画素領域内においても種々のプ
レチルト角を有する液晶領域40a,40b,40cが
形成されることにより、各領域の優先視野角に違いが生
じ、全体として広い視野角が得られる。
【0133】また、この実施形態の他の例を図23に示
す。この変形例における液晶表示装置は、導電膜(透明
電極)20の表面上に絶縁膜80が形成されている。こ
の絶縁膜80は、液晶層40を挟んで対向する両面に形
成されており、一対の導電膜20間のショートを防止す
るため設けられている。このような液晶表示装置におい
ては、絶縁膜80中に球状スペーサー330a,330
bを混入して凹凸表面を形成させている。
【0134】すなわち、導電膜20の表面上にSiO2
膜を形成するための塗布液の中に、大きさの異なる球状
スペーサーを混入し、スピンコートにより形成すること
により、凹凸表面を有する絶縁膜80を形成することが
できる。その後、絶縁膜80の表面上に高分子配向膜3
3を形成する。この場合、高分子配向膜33の表面は、
下層の絶縁膜80の表面の凹凸形状にならって凹凸形状
が形成される。従って、図22に示す実施形態と同様に
プレチルト角の異なる領域40a〜40cを形成するこ
とができる。
【0135】なお、球状スペーサーの材料やサイズ等の
選択については、上記の実施形態と同様に適用すること
ができる。さらに、上記の実施形態及びその変形例によ
る凹凸形状は、液晶40を介して対向配置される一対の
配向膜(あるいは絶縁膜)のいずれか一方に適用しても
よく、また両方に適用してもよい。
【0136】図27は、本発明の第7の局面に従うさら
に他の実施形態における液晶パネルの構造を模式的に示
す斜視図である。液晶パネルは、液晶40を介して対向
して配置される一対の透光性基板10,70と、透光性
基板10,70の上に各々形成される一対の対向電極を
構成する導電膜20,60と、さらにその表面上に形成
される配向膜(図示省略)とを備えている。さらに、対
向電極側の透光性基板70の上にはカラーフィルタ90
が設けられている。
【0137】この液晶表示装置は、配向膜の表面を円錐
や四角錐などの傾斜面を持つ形状に形成したことを特徴
としている。図28ないし図30は、傾斜面は持った配
向膜の形状の種々の例を示している。
【0138】まず、図28(a),(b)に示すよう
に、ゲートラインGL及びデータラインDLによって区
画された1画素領域において、補助容量電極SCが円錐
形、四角錐形などの錐形に形成されている。そして、補
助容量電極SCの上に積層して形成された絶縁膜81
a、導電膜20及び配向膜37aは、各々補助容量電極
SCの表面形状にならってその表面が錐形に形成されて
いる。また、配向膜表面にはラビング処理が施される。
ラビング方向はゲートラインGLあるいはデータライン
DLに対して平行にあるいは45度の傾きを持って行わ
れる。
【0139】上記の構成により、配向膜37aの表面上
の液晶は、配向膜37aの傾斜表面に沿って各々異なる
プレチルト角で配向される。これによって、各領域の優
先視野角が各々異なり、広い視野角を得ることができ
る。ここで、配向膜表面の傾斜面と、その傾斜面の上の
液晶のプレチルト角の関係を表2に示す。
【0140】
【表2】
【0141】表2から明らかなように、傾斜面の傾斜角
度に応じて液晶が異なるプレチルト角を持って配向され
る。次に、図29に示す例においては、画素電極(導電
膜)20のみが傾斜面を有する錐形に形成されている。
従ってその表面上に形成される配向膜37bは画素電極
20の表面形状にならって同様に錐形に形成されてい
る。
【0142】また、図30に示す例においては、補助容
量電極SCと画素電極20との間に積層される絶縁膜8
1aが上記の例と同様に錐形に形成されており、その表
面上に形成される画素電極20及び配向膜37cはその
表面形状にならった錐形に形成されている。
【0143】この図28ないし図30に示すいずれの例
においても、結果的に配向膜表面は傾斜面を持つ錐形に
形成され、その結果、傾斜面毎に異なるプレチルト角を
持って液晶を配向させることができる。
【0144】上記の補助容量電極SC、絶縁膜81、画
素電極20の各々は、成膜後にテーパエッチングを用い
てテーパ状に形成される。テーパエッチング方法として
は、以下のような方法が適用可能である。
【0145】例えば、エッチングマスクと被エッチング
膜とのエッチング選択比を調整し、エッチング過程でエ
ッチングマスクがサイドエッチングされ、側面が後退し
つつエッチングが進行することにより、被エッチング膜
の側面をテーパ状にエッチングする方法がある。
【0146】あるいは、多段のエッチングプロセスを利
用する方法がある。この方法は、被エッチング膜の成膜
とエッチングとを交互に繰り返し、徐々にエッチングマ
スク幅を狭めることによって被エッチング膜をピラミッ
ド状に積層する方法である。
【0147】さらには、重合膜の側壁形成を利用する方
法がある。この方法は、ドライエッチングなどの反応性
ガスの中に重合膜形成成分を混合してエッチングを行う
ことにより、エッチング進行過程においてエッチングマ
スクの側壁に重合膜が形成され、マスクの幅が広がるこ
とによって被エッチング膜の側面をテーパ状に形成する
方法である。
【0148】なお、テーパエッチングによる傾斜面を有
する円錐等の表面形状は、図28ないし図30に示すよ
うに、画素単位で行ってもよく、また1画素領域を超え
てさらに広い領域に対して形成してもよい。また、図示
の画素電極20側の各層に対してのみならず、対向電極
側の導電膜、絶縁膜などに形成してもよい。さらには、
対向する両側の各層に形成してもよい。
【0149】さらには、図31に示すように、カラーフ
ィルタ90の表面に錐形の傾斜面を形成してもよい。さ
らに、表面形状は錐形のみならず、円錐台や角錐台のよ
うな形状であってもよい。
【0150】図32は、第7の局面に従うさらに他の実
施形態を示す断面図である。本実施形態では、隣接する
4つの画素において1つのピラミッド状の凸部が形成さ
れている。従って、図32に示すように、中央のデータ
ラインDLに向かって高くなるように、配向膜37d及
び配向膜37eが形成されている。本実施形態では、各
画素の絶縁膜81aが傾斜面を有するように形成されて
おり、これによってその上に形成される配向膜37d及
び配向膜37eが傾斜している。このように、配向膜の
テーパ状の凸部は、必ずしも1画素内に形成されなくと
もよく、隣接する複数の画素領域内に1つのテーパ状の
凸部を形成させてもよい。
【0151】上記実施形態では、絶縁膜に傾斜面を形成
することにより配向膜を傾斜させているが、画素電極ま
たは補助容量電極に傾斜面を形成することにより配向膜
を傾斜させてもよい。
【0152】次に、本発明の第8の局面に従う実施形態
について説明する。図24は、本発明の第8の局面に従
う実施形態の液晶表示装置の要部を示す断面図であり、
1画素相当の領域の構造を模式的に示している。この液
晶表示装置は、ガラスや透光性の合成樹脂などから構成
される透光性基板10と、透光性基板10の上に形成さ
れた導電膜20と、さらにその上に形成された配向膜3
4とを備えている。そして、配向膜34の上には液晶4
0が注入されている。また、図示が省略されているが、
液晶40の上面には上記の配向膜34、導電膜20及び
透光性基板10と同一の構成が対称的に上方に設けられ
ている。
【0153】この液晶表示装置では、配向膜34の表面
に形状の異なるマイクログルーブ領域34a,34bが
形成されている。マイクログルーブ領域34a,34b
は、ほぼV字状の複数の溝が配向膜34表面に沿って形
成されており、各領域によって溝ピッチ、溝の深さ、溝
の幅あるいは溝の延びる方向が各々異なるように形成さ
れている。配向膜34表面に互いに形状の異なるマイク
ログルーブ領域34a,34bを形成すると、液晶40
は初期配向状態におけるプレチルト角が互いに異なるよ
うに配向される。例えば、図示されるように、溝の形成
密度が高い領域34aでは、溝の形成密度が相対的に低
い領域34bに比べてプレチルト角が大きく設定される
(A>B)。これにより、プレチルト角の相違に対応し
た優先視野角の異なる種々の領域を形成することによ
り、広い視野角を得ることができる。
【0154】このマイクログルーブ領域は、以下のよう
な方法により形成することができる。その1つは、形状
転写を用いる方法である。この方法は、まず表面に所望
のマイクログルーブ形状が加工された金属プレートなど
を用意し、この金属プレートの加工表面を配向膜34の
表面に押圧し、あるいはさらに加熱することにより金属
プレート表面のマイクログルーブ形状を配向膜34表面
に転写する。例えば、膜厚1000〜1500Åの配向
膜34の表面には、溝の深さ100〜500Åの範囲内
の異なる溝深さ、及び0.1〜5μmの範囲内の異なる
溝ピッチを持ったマイクログルーブ領域が転写して形成
される。なお、配向膜材料としては、形状転写が可能な
程度の柔軟性を持つ材料、例えばポリイミド、PVA、
ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンなどが用いら
れる。
【0155】また、他の方法として、レーザを用いて配
向膜表面を直接加工してマイクログルーブ形状を形成す
ることができる。次に、変形例について説明する。図2
5は、変形例の液晶表示装置の要部を示す断面図であ
る。この変形例では、絶縁膜80が導電膜20と配向膜
35の間に形成されており、この絶縁膜80の表面にマ
イクログルーブ領域が形成されている。これは以下のよ
うに形成される。
【0156】まず、導電膜20の表面上に例えばスパッ
タ法を用いてSiO2 膜80を膜厚1000〜2000
Åで形成する。そして、SiO2 膜80の表面に、上記
と同様に形状転写法を用いて、異なった溝形状を有する
種々のマイクログルーブ領域を形成する。その後、絶縁
膜80の表面上に配向膜35を形成すると、配向膜35
は絶縁膜80表面のマイクログルーブ形状にならって、
その表面にマイクログルーブ形状が形成される。この場
合、配向膜35は、絶縁膜80表面のマイクログルーブ
形状がその表面に反映される程度の膜厚、例えば100
〜1000Å程度にスピンコートあるいは印刷により形
成される。
【0157】さらに、他の変形例について図26を用い
て説明する。図26に示す変形例は、透光性基板10の
表面にマイクログルーブ形状を形成したものである。透
光性基板10の表面上に溝形状を形成する方法として、
エッチング法を用いることができる。例えば、透光性基
板11の表面に形成すべき溝形状パターンを有するレジ
ストを形成し、希フッ酸(HF:H2 O=1:50)に
よるウェットエッチングを施すと、レジストパターンに
応じた溝が透光性基板10表面に形成される。溝の深さ
は、エッチング時間を調整することにより制御され、そ
の深さは例えば100〜1000Å程度に設定される。
また、ウェットエッチングの代わりに、四フッ化炭素及
び酸素雰囲気におけるプラズマドライエッチングを用い
ても同様に溝を形成することができる。
【0158】このようなエッチング法により形成された
溝を有する基板表面上に導電膜20、必要な場合には絶
縁膜、さらに配向膜36を順次形成すると、各膜の表面
は、透光性基板11の表面の溝形状を反映して、その表
面に溝形状が形成される。
【0159】なお、この表面の凹凸形状は、液晶40を
介して対向配置される一方の配向膜、絶縁膜あるいは透
光性基板の表面の所定の下地層に形成するのみならず、
対向する両方の配向膜、絶縁膜あるいは透光性基板の表
面に形成してもよい。また、溝形状の異なるマイクログ
ルーブ領域は、第1〜第4の局面において説明した図7
及び図8並びに図10〜15に示すような設定すること
ができる。さらに、1つの画素領域内に限定されること
なく、例えば図9に示すような領域設定を行うことも可
能である。
【0160】さらに、配向膜、絶縁膜あるいは透光性基
板の表面に形成するマイクログルーブ形状は、均一な溝
形状を表示領域の全面に形成してもよい。この場合にお
いても、マイクログルーブ形状にならう配向膜の溝形状
の表面に沿って液晶の初期配向状態のプレチルト角が異
なり、これに応じて優先視野角が種々設定されることに
よって視野角を増大させることができる。
【0161】
【発明の効果】本発明においては、ポリイミド配向膜の
イミド化率を変化させることにより、異なるプレチルト
角で液晶を配向させているので、異なる優先視野角を有
する複数の領域を表示領域に形成することができ、視野
角を広くし、視角特性を向上させることができる。
【0162】
【0163】
【0164】
【0165】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の構造の一例を示す断面
図。
【図2】本発明の第1の局面に従う実施形態の液晶表示
装置の要部を示す断面図。
【図3】図2に示す液晶表示装置の製造工程を示すフロ
ー図。
【図4】配向膜のベーキング温度と、イミド化率及びプ
レチルト角との関係を示す図。
【図5】配向膜のベーキング温度と、イミド化率及びプ
レチルト角との関係を示す図。
【図6】使用温度と、しきい値電圧V10及びしきい値電
圧V90との関係を示す図。
【図7】イミド化率の異なる領域の配置の一例を示す平
面図。
【図8】イミド化率の異なる領域の配置の他の例を示す
平面図。
【図9】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の例
を示す平面図。
【図10】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図11】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図12】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図13】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図14】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図15】イミド化率の異なる領域の配置のさらに他の
例を示す平面図。
【図16】本発明に従う実施形態における視野角と輝度
との関係を示す図。
【図17】本発明の実施形態における液晶の配向角と、
偏光レーザ光による液晶の反射輝度ピーク強度の相対値
との関係を示す図。
【図18】本発明の第5の局面に従う実施形態の液晶表
示装置の要部を示す断面図。
【図19】本発明の第6の局面に従う実施形態における
製造工程を示すフロー図。
【図20】図18に示す実施形態を製造する工程を示す
断面図。
【図21】本発明の第7の局面に従う実施形態の液晶表
示装置の要部を示す断面図。
【図22】本発明の第7の局面に従う他の実施形態の液
晶表示装置の要部を示す断面図。
【図23】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図24】本発明の第8の局面に従う実施形態の液晶表
示装置の要部を示す断面図。
【図25】本発明の第8の局面に従う他の実施形態の液
晶表示装置の要部を示す断面図。
【図26】本発明の第8の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図27】本発明の第7の局面に従う実施形態の液晶表
示パネルを示す斜視図。
【図28】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図29】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図30】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図31】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【図32】本発明の第7の局面に従うさらに他の実施形
態の液晶表示装置の要部を示す断面図。
【符号の説明】
10…透光性基板 20…導電膜 30〜37…配向膜 40…液晶 80…絶縁膜 90…カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和弘 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−157821(JP,A) 特開 平4−125521(JP,A) 特開 昭64−79725(JP,A) 特開 平5−34695(JP,A) 特開 平6−289398(JP,A) 特開 平2−137819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 505 G02F 1/1337 525

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶と、前記液晶を配向させるためのポ
    リイミド配向膜とを備え、前記ポリイミド配向膜がイミ
    ド化率の異なる複数の領域を有し、これによって各領域
    に対応する前記液晶部分がイミド化率に応じた異なるプ
    レチルト角で配向すると共に前記ポリイミド配向膜のイ
    ミド化率の異なる複数の領域が各画素内に形成されてい
    る液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶表示装置を製造す
    る方法であって、 前記ポリイミド配向膜を形成する工程と、 前記ポリイミド配向膜をプリベークする工程と、 前記ポリイミド配向膜にレーザを照射し、照射領域のイ
    ミド化率を変化させる工程とを備える液晶表示装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリイミド配向膜が、ポリアミック
    酸からなることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリイミド配向膜が、可溶性ポリイ
    ミドからなることを特徴とする請求項2に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プリベーク工程の加熱処理の温度が
    50〜150℃である請求項2に記載の液晶表示装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プリベーク工程が、レーザ照射によ
    りなされる請求項5に記載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記照射するレーザが、波長400nm
    以上のレーザである請求項6に記載の液晶表示装置の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記レーザを照射する工程が、照射領域
    のイミド化率を増加させる工程である請求項2に記載の
    液晶表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記イミド化率を増加させるために照射
    するレーザが、波長400nm以上のレーザである請求
    項8に記載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記レーザを照射する工程が、照射領
    域のイミド化率を減少させる工程である請求項2に記載
    の液晶表示装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記イミド化率を減少させるために照
    射するレーザが、波長300〜400nmのレーザであ
    る請求項10に記載の液晶表示装置の製造方 法。
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