JP2999903B2 - 高インピーダンス回路 - Google Patents

高インピーダンス回路

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JP2999903B2
JP2999903B2 JP9126093A JP9126093A JP2999903B2 JP 2999903 B2 JP2999903 B2 JP 2999903B2 JP 9126093 A JP9126093 A JP 9126093A JP 9126093 A JP9126093 A JP 9126093A JP 2999903 B2 JP2999903 B2 JP 2999903B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC化するインピーダ
ンス回路において、高いインピーダンスを持つ高インピ
ーダンス回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は従来例の回路図を示す。1は高
インピーダンス回路であり、トランジスタ、抵抗で構成
された回路である。この高インピーダンス回路1ではト
ランジスタT1及びT2のベース間の等価抵抗Rは以下
のように求められる。
【0003】まず、トランジスタT1のベース電圧をV
1、トランジスタT2のベース電圧をV2とする。トラ
ンジスタT1のエミッタ電圧は、ACで考えるとベース
電圧と等しくV1となる。同様に、トランジスタT2の
エミッタ電圧はV2となる。
【0004】そして、差動対を構成しているトランジス
タT3とトランジスタT4のベース間電圧VBB1は数
1のように示される。
【0005】
【数1】
【0006】また、トランジスタT3及びT4のエミッ
タ間電圧VEE1も先ほどと同様に考えると数1と等し
くなる。
【0007】
【数2】
【0008】したがって、差動対のトランジスタT3、
T4の夫々のエミッタ側には微分抵抗re が存在するの
で、この微分抵抗re を流れる電流IE1は数3で示さ
れる。
【0009】
【数3】
【0010】それゆえに、トランジスタT1及びT2の
ベース間の等価抵抗Rは数4で示される。
【0011】
【数4】
【0012】ここで、定電流源であるトランジスタT5
のコレクタ電流I5であるとき、差動対のトランジスタ
T3及びT4の微分抵抗re は数5によって求められ
る。
【0013】
【数5】
【0014】この原理を基本として、本出願人は先に特
願平4−16008号(H01C13/00)におい
て、高インピーダンス回路を提案している。図15はそ
の従来例を示す回路図である。10は高インピーダンス
回路であり、信号源12に接続される。信号源12から
の入力はPNP型のトランジスタT7、NPN型のトラ
ンジスタT8及びT9を含むバッファ回路14と、PN
P型のトランジスタT12、NPN型のトランジスタT
13及びT14を含むバッファ回路20の間に与えられ
る。
【0015】バッファ回路14とバッファ回路20を通
った入力は抵抗R8、R9及びR10を含むインピーダ
ンス分割回路16によって分割される。すなわち、バッ
ファ回路14とバッファ回路20の出力は抵抗R8、R
9及びR9によって分割されて、夫々差動対18を構成
するように互いのエミッタが接続された2つのNPN型
のトランジスタT10及びT11のベースに与えられ
る。
【0016】そして、差動対18の出力はトランジスタ
10及びT11のコレクタから夫々負帰還経路22及び
24を介して、バッファ回路14及び20の入力側、す
なわち、トランジスタT8及びT13のベースに負帰還
される。PNP型のトランジスタT18、NPN型のト
ランジスタT19、T20、PNP型のトランジスタT
21とNPN型のトランジスタT22を含むベース電流
制御回路28はトランジスタT22のベースを制御し、
トランジスタT21からトランジスタT22に供給され
たベース電流を電流増幅率βだけ増幅した電流がトラン
ジスタT22に流れ、したがって、PNP型のトランジ
スタT15、NPN型のトランジスタT23にも等しい
電流が流れる。
【0017】また、トランジスタT15とPNP型のト
ランジスタT16、T17はカレントミラー回路であ
り、トランジスタT16、T17にはトランジスタT1
5の電流と等しい電流が流れる。
【0018】一方、トランジスタT23とNPN型のト
ランジスタT24もカレントミラー回路を構成してお
り、トランジスタT23に流れる電流の抵抗比(R12
/R13)の電流がトランジスタT24に流れる。
【0019】尚、トランジスタT24のコレクタ電流I
24をトランジスタT23のコレクタ電流の2倍にする
ために、トランジスタT24の面積、すなわちサイズは
トランジスタT23の2倍に設定されている。また、ト
ランジスタT20、T23、T24の夫々のエミッタ−
アース間には、エミッタ抵抗R11、R12及びR13
が接続される。但し、抵抗R13とR12の比は上述の
電流比を得るように1:2である。
【0020】このように構成される高インピーダンス回
路において、トランジスタT24のコレクタ電流I24
は数6によって求められる。
【0021】
【数6】
【0022】この数6において、1/βnはトランジス
タT19及びT20の夫々の電流増幅率、βpはトラン
ジスタT18の電流増幅率、1/βpはトランジスタT
21の電流増幅率である。βnはトランジスタT22の
電流増幅率である。
【0023】一方、高インピーダンス回路10の等価抵
抗RL は数7によって求められる。
【0024】
【数7】
【0025】したがって、高インピーダンス回路10に
おいて、高抵抗の等価抵抗を実現することができ、この
程度であれば抵抗値を得るための面積も大面積となるこ
ともない。よって、低コスト化したIC回路ができる。
【0026】また、トランジスタT20のエミッタ電流
を変えてコレクタ電流I24を変えることによって、等
価抵抗RL の抵抗値を変えることができ、高可変抵抗が
可能である。
【0027】しかしながら、この構成では差動対を構成
するトランジスタT10のコレクタ出力をトランジスタ
T8のベースにそのまま帰還している。集積回路の構成
上一般に基板におけるトランジスタのコレクタが占める
占有面積は大きく、必然的に集積回路の接地部分に対向
するコレクタの面積が大きくなる。このため、トランジ
スタT10に発生する浮遊容量は大きく、この結果高周
波領域で可変抵抗器の特性、特に歪み等が増加するとい
う問題があった。
【0028】また、信号源の入力端に差動対の出力であ
るコレクタを接続する構成となっているため、入力端に
上記コレクタの浮遊容量がアース(零電位)との間に存
在することになる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するものであり、簡単な構成で高いインピーダンス
値を持つ高インピーダンス回路を提供することを目的と
する。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1トランジ
スタと第2トランジスタからなる差動対回路の出力をベ
ース電流に変換し、前記差動対回路に第3トランジスタ
を備えるバッファ回路を帰還したことを特徴とする高イ
ンピーダンス回路を提供するものである。
【0031】また、第1トランジスタと第2トランジス
タからなる差動対回路と、信号が入力される入力トラン
ジスタを備え、該トランジスタのベース電流を補償する
カスコード接続回路とカレントミラー接続回路とからな
るベース電流補償手段と、前記差動対回路と該ベース電
流補償手段との間に前記差動対回路の前記両トランジス
タに入力するインピーダンス分割回路とからなる高イン
ピーダンス回路を提供するものである。
【0032】さらに、第1トランジスタと第2トランジ
スタからなる差動対回路と、信号が入力される入力トラ
ンジスタを備え、該トランジスタのベース電流を補償す
るカスコード接続回路とダーリントン接続回路とからな
るベース電流補償手段と、前記差動対回路と該ベース電
流補償手段との間に前記差動対回路の前記両トランジス
タに入力するインピーダンス分割回路とからなる高イン
ピーダンス回路を提供するものである。
【0033】
【作用】本発明は、ベース駆動によりトランジスタを動
作させることにより、浮遊容量の影響を少なくし、高周
波領域を安定させる。
【0034】
【実施例】図1は本発明の第一の実施例の高インピーダ
ンス回路である。入力端はNPN型のトランジスタTr
1、Tr5及びPNP型のトランジスタTr4のベース
に接続される。トランジスタTr1、及びトランジスタ
Tr5のエミッタは電流源I1、I2を介して接地して
おり、トランジスタTr4のコレクタは直接接地してい
る。
【0035】PNP型のトランジスタTr2はそのコレ
クタと前記トランジスタTr4のエミッタが接続され、
ベースとNPN型のトランジスタTr3のベースが接続
されている。そのトランジスタTr3のエミッタは前記
トランジスタTr5のコレクタに接続されている。ゆえ
にトランジスタTr2とトランジスタTr3は第1カレ
ントミラー回路2を構成しており、トランジスタTr2
のエミッタ−コレクタ電流はトランジスタTr3のコレ
クタ−エミッタ電流に等しい。また、トランジスタTr
8とTr9はカスコード接続、トランジスタTr3とT
r5もカスコード接続されている。
【0036】そして、トランジスタTr2、Tr3、T
r4、Tr5及び電流源I2で入力回路5を構成してい
る。
【0037】差動回路3はNPN型のトランジスタTr
6とTr7で構成されており、夫々のエミッタは共通の
電流源I3に接続されている。このトランジスタTr6
のベースは抵抗R1を介して、前記トランジスタTr5
のエミッタに接続されている。また、トランジスタTr
6とTr7のベース間には抵抗R2が接続されている。
トランジスタTr7のコレクタは第1カレントミラー回
路2のトランジスタTr3のエミッタとトランジスタT
r5の接続点に接続されている。
【0038】また、他方の入力信号はNPN型のトラン
ジスタTr8、Tr12及びPNP型のトランジスタT
r11のベースに入力される。トランジスタTr12、
及びトランジスタTr8のエミッタは電流源I4、I5
を介して接地しており、トランジスタTr11のコレク
タは直接接地している。
【0039】PNP型のトランジスタTr10はそのコ
レクタと前記トランジスタTr11のエミッタが接続さ
れ、ベースとNPN型のトランジスタTr9のベースが
接続されている。そのトランジスタTr9のエミッタは
前記トランジスタTr8のコレクタに接続されている。
ゆえにトランジスタTr9とトランジスタTr10は第
2カレントミラー回路4を構成しており、トランジスタ
Tr10のエミッタ−コレクタ電流I7はトランジスタ
Tr9のコレクタ−エミッタ電流に等しくなっている。
【0040】前記差動回路3のトランジスタTr6のコ
レクタは第2カレントミラー回路4のトランジスタTr
9のエミッタとトランジスタTr8の接続点に接続され
ている。
【0041】次に、図を参照しながら動作説明をする。
【0042】まず、差動回路3の電流源I3はトランジ
スタTr1の電流源I1のほぼ2倍に設定されている。
【0043】そして、入力端に入力された信号EINは抵
抗R1、R2によってインピーダンス分割されて、差動
回路3に供給される。この結果、トランジスタTr7の
コレクタ電流は従来例の数3より数8で算出される。
【0044】
【数8】
【0045】したがって、トランジスタTr7のコレク
タ−トランジスタTr3−トランジスタTr2−トラン
ジスタTr4の経路で供給される電流IINは数9で求め
られる。
【0046】
【数9】
【0047】それゆえに、入力抵抗RINは数10で求め
られる。
【0048】
【数10】
【0049】また、微分抵抗reは従来例の数5で示さ
れた値である。
【0050】これによって、入力抵抗はMΩ程の抵抗と
なる。さらに、入力トランジスタであるTr5には差動
対を構成するトランジスタTr7のコレクタ出力をトラ
ンジスタTr4にて1/βに減衰されたベース電流とし
て供給している。集積回路の構成上一般に基板における
トランジスタのベースが占める占有面積は小さく、必然
的に集積回路の接地部分に対向するベースの面積は小さ
くなる。このため、トランジスタT10に発生する浮遊
容量は小さく、この結果高周波領域で可変抵抗器の特性
が改善され、特に歪みを減少させることができる。
【0051】次に、図2において、本発明の第2の実施
例の高インピーダンス回路を説明する。図1と略同様で
あるが、トランジスタTr8のベースに入力される信号
に所定のバイアスDC1をかけている。これによって、
第2カレントミラー回路4及びトランジスタTr11、
Tr12を省くことができる。即ち、等価抵抗RINの一
端にDCバイアスを接続したものとなり、その一端は低
インピーダンスになっている。
【0052】その結果、上記の回路及びトランジスタを
省いて、図1と同様な高インピーダンス回路を得ること
ができる。
【0053】また、図3は本発明の第3の実施例の高イ
ンピーダンス回路である。この実施例は差動回路の出力
をダーリントン回路を介して帰還したものである。
【0054】PNP型のトランジスタTr1とNPN型
のトランジスタTr2はダーリントン接続されており、
トランジスタTr1のベースはトランジスタTr2のコ
レクタに、トランジスタTr1のコレクタはトランジス
タTr2のエミッタに接続され、第1ダ−リントン回路
を構成している。
【0055】また、NPN型のトランジスタTr3とP
NP型のトランジスタTr4はダーリントン接続されて
おり、トランジスタTr3のベースはトランジスタTr
4のコレクタに、トランジスタTr3のコレクタはトラ
ンジスタTr2のエミッタに接続され、第2ダ−リント
ン回路を構成している。
【0056】さらに、NPN型のトランジスタTr5と
PNP型のトランジスタTr6はダーリントン接続され
ており、トランジスタTr5のベースはトランジスタT
r6のコレクタに、トランジスタTr5のコレクタはト
ランジスタTr6のエミッタに接続され、第3ダ−リン
トン回路を構成している。
【0057】PNP型のトランジスタTr9とNPN型
のトランジスタTr10はダーリントン接続されてお
り、トランジスタTr9のベースはトランジスタTr1
0のコレクタに、トランジスタTr9のコレクタはトラ
ンジスタTr10のエミッタに接続され、第4ダ−リン
トン回路を構成している。
【0058】さらに、トランジスタTr11とトランジ
スタTr12は差動回路を構成し、この差動回路のトラ
ンジスタのエミッタには電流源I3が接続されている。
【0059】前記差動回路を中心に対象的に構成されて
いる上記構成と同一構成のPNP型のトランジスタTr
15とNPN型のトランジスタTr16はダーリントン
接続されており、トランジスタTr15のベースはトラ
ンジスタTr16のコレクタに、トランジスタTr15
のコレクタはトランジスタTr16のエミッタに接続さ
れ、第5ダ−リントン回路を構成している。
【0060】また、NPN型のトランジスタTr17と
PNP型のトランジスタTr18はダーリントン接続さ
れており、トランジスタTr17のベースはトランジス
タTr18のコレクタに、トランジスタTr17のコレ
クタはトランジスタTr18のエミッタに接続され、第
6ダ−リントン回路を構成している。
【0061】さらに、NPN型のトランジスタTr19
とPNP型のトランジスタTr20はダーリントン接続
されており、トランジスタTr19のベースはトランジ
スタTr20のコレクタに、トランジスタTr19のコ
レクタはトランジスタTr20のエミッタに接続され、
第7ダ−リントン回路を構成している。
【0062】PNP型のトランジスタTr21とNPN
型のトランジスタTr22はダーリントン接続されてお
り、トランジスタTr21のベースはトランジスタTr
22のコレクタに、トランジスタTr21のコレクタは
トランジスタTr22のエミッタに接続され、第8ダ−
リントン回路を構成している。
【0063】第1ダーリントン回路のベースと第2ダー
リントン回路のベースが接続されている。また、第3ダ
ーリントン回路のベースと第4ダーリントン回路ベース
が接続されており、第2のダーリントン回路と第3ダー
リントン回路は電源VCCとアース間に直列に接続され
ている。
【0064】同様に、第7ダーリントン回路のベースと
第8ダーリントン回路のベースが接続されている。ま
た、第5ダーリントン回路のベースと第6ダーリントン
回路ベースが接続されており、第6ダーリントン回路と
第7ダーリントン回路は電源VCCとアース間に直列に
接続されている。
【0065】図1と同様に考えると、本回路を流れる電
流IINは数11になる。
【0066】
【数11】
【0067】そして、等価抵抗RINは数12で示され
る。
【0068】
【数12】
【0069】よって、図1及び図2の回路に比べ、略電
流増幅率β倍だけ大きい等価抵抗値を備える高インピー
ダンス回路を提供することができる。
【0070】次に、図4において、本発明の第4の実施
例の高インピーダンス回路を説明する。図2及び図3と
を組み合わせた考え方であり、トランジスタTr13の
ベースに入力される信号に所定のバイアスDC2をかけ
ている。
【0071】これによって、第5ダーリントン回路、第
6ダーリントン回路、第7ダーリントン回路及び第8ダ
ーリントン回路とトランジスタTr14を省略できる。
即ち、等価抵抗の一端にDCバイアスDC2を接続した
ものとなり、その一端は低インピーダンスになる。
【0072】その結果、上記ダーリントン回路及びトラ
ンジスタを省いても、図3と同様な高インピーダンス回
路を得ることができ、部品点数を削減できる。
【0073】図5は本発明の第5の実施例であり、高イ
ンピーダンス回路を用いた低域通過フィルタ(以下LP
Fという)である。
【0074】信号は抵抗R1、R2で分圧され、差動回
路のトランジスタTr1、Tr2のベースに入力され
る。差動回路のエミッタには電流源I1が接続されてい
る。トランジスタTr1のコレクタにはNPN型のトラ
ンジスタTr3が接続され、そのトランジスタTr3は
PNP型のトランジスタTr4と第1カレントミラー回
路を構成している。
【0075】また、トランジスタTr4のコレクタはP
NP型のトランジスタTr7のエミッタに接続される。
そのトランジスタTr7はNPN型のトランジスタTr
6と第2カレントミラー回路を構成している。
【0076】そのトランジスタTr6のエミッタはPN
P型のトランジスタTr5のベース−エミッタを介して
差動回路のトランジスタTr2のベースに接続されてい
る。
【0077】また、そのトランジスタTr2のベースと
電源ラインの間には電流源I3が接続されている。この
電流源I3はトランジスタTr5に電流を流すためのも
のであり、抵抗でも構わない。
【0078】トランジスタTr6とTr7の共通のベー
スはコンデンサC0を介して接地されている。
【0079】なお、トランジスタTr7のコレクタ、ト
ランジスタTr5のエミッタ及びトランジスタTr6の
エミッタに接続された電流源I2(I1=2×I2とす
る)は接地されている。
【0080】トランジスタTr5のエミッタより出力を
取り出しているが、トランジスタTr6、Tr7の共通
ベースから出力を取り出してもよい。
【0081】高インピーダンス回路とコンデンサC0に
よって、等価的に微分回路を構成しそのことによりLP
Fを構成している。このLPFの抵抗値が非常に大きい
ために、時定数の長いLPFを得ることができる。
【0082】本発明を利用したLPFは、テレビジョン
受像機やビデオテープレコーダ等の同期分離回路や信号
処理回路にも使用できることは言うまでもないことであ
る。図6は第6の実施例の高インピーダンス回路であ
る。入力回路5は第1の実施例に示したものと同一であ
るため、説明は省略する。
【0083】入力回路5には、NPN型のトランジスタ
Tr7とTr8のエミッタを接続し、その接続部に電流
源I3を接続した差動回路3と、このトランジスタTr
7、Tr8のベース間に接続された抵抗R2と、この抵
抗R2とともに入力信号を分圧するようにトランジスタ
Tr7のベースに接続された抵抗R1と、ベース−コレ
クタが接続されたPNP型のトランジスタTr10のベ
ースに接続され、カレントミラー回路4’を構成するP
NP型のトランジスタTr9と、夫々のエミッタとVC
C間に接続された抵抗R4、R3と、カレントミラー回
路4’のトランジスタTr9、Tr10の夫々のコレク
タには前記差動回路3のトランジスタTr8、Tr7の
エミッタが接続されてなる高インピーダンス部6が接続
されている。ただし、抵抗R3=R4としてトランジス
タTr10、Tr9に同一電流が流れるようにしてい
る。
【0084】また、一端の入力端は、入力回路5から抵
抗R1を介してトランジスタTr7のベースに、また、
他端の入力端は、定電圧源V1でバイアスされたトラン
ジスタTr8のベースに接続される。
【0085】この回路6が高インピーダンスであること
は、数8と同様に数13の如く求められる。ここで、入
力電圧EINは交流的に考えるとトランジスタTr5のエ
ミッタ電圧と同一になる。
【0086】
【数13】
【0087】同図を参照しながら動作を説明し、インピ
ーダンスを求める。
【0088】まず、トランジスタTr7のベース電流が
Tr8のベース電流に比べて大きい場合を考える。その
時トランジスタTr7のコレクタ−エミッタ間にはTr
8に比べ大きな電流Iaが流れる。ここで、差動回路3
によりトランジスタTr7のコレクタ−エミッタ間の電
流IaとトランジスタTr8のコレクタ−エミッタ間の
電流Ibの和は常に一定の電流I3である。電流Iaと
電流Ib及び電流源I3の関係は数14に示す関係とな
っている。ここで、電流IaはトランジスタTr10に
も流れており、それにより、カレントミラー接続された
トランジスタTr9にも電流Iaが流れる。尚、電流Δ
Iは差動回路の入力電圧の差によって生じる各トランジ
スタの電流差である。
【0089】
【数14】
【0090】そして、トランジスタTr8には電流Ib
しか流れておらず、電流Iz=(Ib−Ia)は負向き
にトランジスタTr9のコレクタ−トランジスタTr5
のコレクタに流れる。しかしながら、電流源I2により
トランジスタTr5のコレクタ−エミッタ間には電流I
2しか流れないので、電流Izが流れ込むことにより、
その分だけトランジスタTr3のコレクタの電流が減少
する。
【0091】それにより、トランジスタTr3及びTr
2のベース電流も減少し、トランジスタTr4のエミッ
タ、ベース、そして、トランジスタTr5のエミッタ電
流も減少する。また、トランジスタTr5のエミッタ−
アース間は定電流源I2で電流I2に固定されているた
めに、抵抗R1を介してトランジスタTr7のベースに
流れ込む電流は減少する。それにより、トランジスタT
r7のベース電流とTr8のベース電流が等しくなる。
【0092】また、トランジスタTr7のベース電流が
Tr8のベース電流に比べて小さい場合を考える。その
時トランジスタTr7のコレクタ−エミッタ間にはTr
8に比べ小さな電流Iaが流れる。
【0093】そして、電流Izは正方向に トランジス
タTr3のエミッタ−トランジスタTr8のコレクタに
流れる。しかしながら、電流源I2によりトランジスタ
Tr5のコレクタ−エミッタ間には電流I2しか流れな
いので、電流ΔIbがトランジスタTr3のエミッタに
流れるために、トランジスタTr3のエミッタの電流が
増加する。
【0094】それにより、トランジスタTr3及びTr
2のベース電流も増加し、トランジスタTr4のエミッ
タ、ベース、そして、トランジスタTr5のエミッタ電
流も増加する。また、トランジスタTr5のエミッタ−
アース間は定電流源I2で電流I2に固定されているた
めに、抵抗R1を介してトランジスタTr7のベースに
流れ込む電流は増加する。それにより、トランジスタT
r7のベース電流とTr8のベース電流が等しくなる。
【0095】故に、I3は定電流源であるので一定であ
り、電流Izは電流IaあるいはIbの2倍の電流に比
例した電流となる。よって、数15の如く、入力電流I
IN、入力抵抗RINが求められる。
【0096】
【数15】
【0097】したがって、入力抵抗は数MΩ程度の抵抗
となることが明かとなろう。それにより、高インピーダ
ンスで浮遊容量に影響されない回路を得ることができ
る。
【0098】図7は第7の実施例の高インピーダンス回
路である。
【0099】一方の入力端はカレントミラー接続された
NPN型のトランジスタTr5とPNP型のトランジス
タTr4とのベースに接続される。トランジスタTr5
のエミッタは電流源I2を介して接地される。他方の入
力端は第6の実施例と同様に差動回路3のトランジスタ
Tr8に接続される。
【0100】PNP型のトランジスタTr6はそのエミ
ッタと前記トランジスタTr4のコレクタが接続され、
ベースがトランジスタTr5のエミッタと電流源I2と
の接続点に接続され、コレクタがアースと接続されてい
る。
【0101】また、NPN型のトランジスタTr3とカ
レントミラー接続されたPNP型のトランジスタTr2
のコレクタはPNP型のトランジスタTr1のエミッタ
に接続される。このトランジスタTr1のベースはトラ
ンジスタTr3のエミッタと接続され、その接続点がト
ランジスタTr5のコレクタに接続されるとともに、コ
レクタは前記トランジスタTr4のエミッタに接続され
ている。
【0102】それにより、トランジスタTr2、トラン
ジスタTr1、トランジスタTr4とトランジスタTr
6はカスコード接続されており、同一の電流が流れるよ
うになる。
【0103】このトランジスタTr1、Tr2、Tr
3、Tr4、Tr5、Tr6及び電流源I2により入力
回路51を構成している。また、この入力回路51に接
続された高インピーダンス部6は実施例6と同様であ
る。
【0104】次に、入力回路51を説明する。電源は電
圧Vccであるため、トランジスタTr2とTr3のベ
ースのA点の電圧は(Vcc−VBE)となり、トランジ
スタTr3のエミッタ、トランジスタTr1のベース、
Tr5のコレクタのB点の電圧は(Vcc−2VBE)で
ある。したがって、トランジスタTr1のエミッタのC
点の電圧は(Vcc−VBE)となり、トランジスタTr
2のコレクタ−エミッタ間の電圧はVBEとなり、トラン
ジスタTr2のコレクタ電流をトランジスタTr3のコ
レクタ電流と等しくする。
【0105】また、トランジスタTr4、Tr5、Tr
6でも同様に考え、D点の電圧をVDとすると トラン
ジスタTr4とTr5のベースのE点の電圧は(VD−
VBE)となり、トランジスタTr5のエミッタ、トラン
ジスタTr6のベースのF点の電圧は(VD−2VBE)
である。したがって、G点の電圧は(VD−VBE)とな
り、トランジスタTr4のコレクタ−エミッタ間の電圧
はVBEとなり、トランジスタTr4のコレクタ電流をト
ランジスタTr5のコレクタ電流と等しくする。
【0106】さて、実施例6で示した入力回路5におい
て、入力レベルによりトランジスタTr4及びTr2の
エミッタ−コレクタ間電圧が変動する。これに伴いトラ
ンジスタTr4及びトランジスタTr3のコレクタ電流
が変動し(アーリ効果)、両者のコレクタ電流が同一値
にならないという欠点を有する。つまり、トランジスタ
Tr5に流れ込むベース電流とトランジスタTr4から
流れ出すベース電流が同一にならないために電流が流
れ、十分な高インピーダンス回路を得ることができなか
ったが、上記のように構成したことにより、カスコード
接続された2個のトランジスタのコレクタ−エミッタ間
の電圧が等しくなり、コレクタ電流も等しくなる。この
結果ベース電流の補償が確実に行われていることがわか
る。
【0107】次に、全体の回路構成の動作を説明する。
電流Izは数14及び数15に示すようにトランジスタ
Tr7の電流Iaが平衡時より増加したとき負極性(矢
印の方向を正としたとき)に、トランジスタTr8の電
流Ibが増加したとき正極性になることは明らかであ
る。
【0108】それによって、電流Izが負極性のとき
(トランジスタTr7のベース電流がTr8のベース電
流より高いとき)、電流IzがトランジスタTr5のコ
レクタに流れ込むために、定電流源I2は一定であり、
トランジスタTr3のエミッタ電流が減少する。
【0109】そして、トランジスタTr3及びTr2の
共通ベース電流は減少し、トランジスタTr2のエミッ
タ−コレクタ電流も減少する。この電流の減少はカスコ
ード接続により、トランジスタTr1、Tr4、Tr6
のエミッタ−コレクタ電流の減少となる。トランジスタ
Tr4のエミッタ電流が減少したことにより、トランジ
スタTr4のベース電流も減少し、トランジスタTr5
のエミッタ電流は減少する。
【0110】ここで、電流源I2は一定の電流が流れる
ようになっているため、抵抗R1を介してトランジスタ
Tr7のベースに入力される電流が減少し、トランジス
タTr7のベース電流とトランジスタTr8のベース電
流が平衡する。
【0111】つまり、抵抗R1、R2を抵抗Re1、R
e2としても第6実施例と同様に、MΩ程の抵抗とな
る。さらに、入力トランジスタであるTr5には差動対
を構成するトランジスタTr7のコレクタ出力をトラン
ジスタTr4にて1/βに減衰されたベース電流として
供給している。集積回路の構成上一般に基板におけるト
ランジスタのベースが占める占有面積は小さく、必然的
に集積回路の接地部分に対向するベースの面積は小さく
なる。このため、トランジスタT10に発生する浮遊容
量は小さく、この結果高周波領域で可変抵抗器の特性が
改善され、特に歪みを減少させることができる。
【0112】図8は第8の実施例の高インピーダンス回
路である。
【0113】一方の入力端はNPN型のトランジスタT
r1のベースに接続される。トランジスタTr1のエミ
ッタは電流源I2を介して接地される。他方の入力端は
第6の実施例と同様に差動回路3のトランジスタTr8
に接続される。
【0114】PNP型のトランジスタTr4はそのコレ
クタと前記トランジスタTr1のベースが接続され、ベ
ースがNPN型のトランジスタTr3のベースとカレン
トミラー接続される。そのトランジスタTr3のコレク
タはそのベースと接続され、NPN型のトランジスタT
r2のベースにも接続される。
【0115】前記トランジスタTr1とTr2はカスコ
ード接続されている。
【0116】このトランジスタTr1、Tr2、Tr
3、Tr4及び電流源I2により入力回路52を構成し
ている。また、この入力回路52に接続された高インピ
ーダンス部6は実施例6と同様である。
【0117】次に、全体の回路構成の動作を説明する。
電流Izは数14及び数15に示すようにトランジスタ
Tr7の電流Iaが平衡時より増加したとき負極性(矢
印の方向を正としたとき)に、トランジスタTr8の電
流Ibが増加したとき正極性になることは明らかであ
る。
【0118】それによって、電流Izが負極性のとき
(トランジスタTr7のベース電流がTr8のベース電
流より高いとき)、電流IzがトランジスタTr1のコ
レクタに流れ込むために、定電流源I2は一定であり、
トランジスタTr2のエミッタ電流が減少する。
【0119】それに伴い、トランジスタTr2のベース
電流は減少し、そして、トランジスタTr3の電流も減
少し、カレントミラー接続により、トランジスタTr4
のエミッタ−コレクタ電流の減少となる。
【0120】トランジスタTr4のエミッタ電流が減少
したことにより、トランジスタTr1のベース電流も減
少し、トランジスタTr1のエミッタ電流は減少する。
【0121】ここで、電流源I2は一定の電流が流れる
ようになっているため、抵抗R1を介してトランジスタ
Tr7のベースに入力される電流が減少し、トランジス
タTr7のベース電流とトランジスタTr8のベース電
流が平衡する。
【0122】また、電流Izが正極性のとき(トランジ
スタTr7のベース電流がTr8のベース電流より低い
とき)、電流IzがトランジスタTr8のコレクタに流
れ込むが、定電流源I2は一定であり、トランジスタT
r2のエミッタ電流が増加する。以下同様にトランジス
タTr2、Tr3、Tr4、Tr1の電流が増加して、
トランジスタTr7のベース電流とトランジスタTr8
のベース電流が平衡する。
【0123】これによって、本回路には電流がほとんど
流れず、入力抵抗はMΩ程の抵抗となる。
【0124】図9は第9の実施例の高インピーダンス回
路である。
【0125】一方の入力端はNPN型のトランジスタT
r1のベースに接続される。トランジスタTr1のエミ
ッタは電流源I2を介して接地される。他方の入力端は
第6の実施例と同様に差動回路3のトランジスタTr8
に接続される。
【0126】PNP型のトランジスタTr4はそのコレ
クタとPNP型のトランジスタTr5のエミッタがカス
コード接続され、ベースがPNP型のトランジスタTr
3のベースとカレントミラー接続される。そのトランジ
スタTr3のコレクタはそのベースと接続され、NPN
型のトランジスタTr2のベースにも接続される。
【0127】また、トランジスタTr5はコレクタがト
ランジスタTr1のベースに、ベースがカスコード接続
されたトランジスタTr1とTr2の接続点に接続され
る。
【0128】このトランジスタTr1、Tr2、Tr
3、Tr4、Tr5及び電流源I2により入力回路53
を構成している。また、この入力回路53に接続された
高インピーダンス部6は実施例6と同様である。
【0129】次に、全体の回路構成の動作を説明する。
電流Izが負極性のとき(トランジスタTr7のベース
電流がTr8のベース電流より高いとき)、電流Izが
トランジスタTr1のコレクタに流れ込むために、定電
流源I2は一定であり、トランジスタTr2のエミッタ
電流が減少する。
【0130】それに伴い、トランジスタTr2のベース
電流は減少し、そして、トランジスタTr3の電流も減
少し、カレントミラー接続により、トランジスタTr4
のエミッタ−コレクタ電流の減少となる。そして、カス
コード接続によりトランジスタTr5の電流も減少す
る。
【0131】トランジスタTr5のコレクタ電流が減少
したことにより、トランジスタTr1のベース電流も減
少し、トランジスタTr1のエミッタ電流は減少する。
【0132】ここで、電流源I2は一定の電流が流れる
ようになっているため、抵抗R1を介してトランジスタ
Tr7のベースに入力される電流が減少し、トランジス
タTr7のベース電流とトランジスタTr8のベース電
流が平衡する。
【0133】また、電流Izが正極性のとき(トランジ
スタTr7のベース電流がTr8のベース電流より低い
とき)、電流IzがトランジスタTr8のコレクタに流
れ込むが、定電流源I2は一定であり、トランジスタT
r2のエミッタ電流が増加する。以下同様にトランジス
タTr2、Tr3、Tr4、Tr5、Tr1の電流が増
加して、トランジスタTr7のベース電流とトランジス
タTr8のベース電流が平衡する。
【0134】これによって、本回路には電流がほとんど
流れず、入力抵抗はMΩ程の抵抗となる。尚、第8の実
施例と異なるところはトランジスタTr5を接続するこ
とにより、トランジスタTr4のエミッタ−コレクタ電
圧を所定値に維持し、トランジスタTr4、Tr3のコ
レクタ電流を同一にすることができるので、アーリ効果
の影響がなくなる。
【0135】図10は第10の実施例の高インピーダン
ス回路である。
【0136】一方の入力端はNPN型のトランジスタT
r1のベースに接続される。トランジスタTr1のエミ
ッタは電流源I2を介して接地される。他方の入力端は
第6の実施例と同様に差動回路3のトランジスタTr8
に接続される。
【0137】PNP型のトランジスタTr4はそのコレ
クタとPNP型のトランジスタTr5のエミッタがカス
コード接続され、ベースがPNP型のトランジスタTr
3のベースとカレントミラー接続される。また、トラン
ジスタTr4のコレクタはそのベースと接続される。
【0138】また、トランジスタTr5はコレクタがト
ランジスタTr1のベースに、ベースがNPN型のトラ
ンジスタTr2のベースとカレントミラー接続されると
ともに、トランジスタTr3のコレクタに接続される。
【0139】このトランジスタTr1、Tr2、Tr
3、Tr4、Tr5及び電流源I2により入力回路54
を構成している。また、この入力回路54に接続された
高インピーダンス部6は実施例6と同様である。ここ
で、この入力回路54は一般にウィルソン(Wilso
n)のカレントミラー回路と呼ばれるものである。
【0140】次に、全体の回路構成の動作を説明する。
電流Izが負極性のとき(トランジスタTr7のベース
電流がTr8のベース電流より高いとき)、電流Izが
トランジスタTr1のコレクタに流れ込むために、定電
流源I2は一定であり、トランジスタTr2のエミッタ
電流が減少する。
【0141】それに伴い、トランジスタTr2のベース
電流は減少するため、トランジスタTr3の電流も減少
し、カレントミラー接続により、トランジスタTr4の
エミッタ−コレクタ電流の減少となる。そして、カスコ
ード接続によりトランジスタTr5の電流も減少する。
【0142】トランジスタTr5のコレクタ電流が減少
したことにより、トランジスタTr1のベース電流も減
少し、トランジスタTr1のエミッタ電流は減少する。
【0143】ここで、電流源I2は一定の電流が流れる
ようになっているため、抵抗R1を介してトランジスタ
Tr7のベースに入力される電流が減少し、トランジス
タTr7のベース電流とトランジスタTr8のベース電
流が平衡する。
【0144】これによって、本回路には電流がほとんど
流れず、入力抵抗はMΩ程の抵抗となる。尚、このウィ
ルソンのカレントミラー回路により、トランジスタTr
4のエミッタ−コレクタ電圧を所定値に維持し、トラン
ジスタTr4、Tr3のコレクタ電流を同一にすること
ができるので、アーリ効果の影響がなくなる。
【0145】図11は第11の実施例の高インピーダン
ス回路である。
【0146】入力回路51は第7の実施例と同様な回路
である。
【0147】入力回路51には、NPN型のトランジス
タTr7とTr8のエミッタ間に抵抗Re1、Re2を
接続し、その接続部に電流源を接続した差動回路3’
と、ベース−コレクタが接続されたPNP型のトランジ
スタTr10のベースに接続され、カレントミラー回路
4’を構成するPNP型のトランジスタTr9と、夫々
のエミッタとVCC間に接続された抵抗R4、R3と、
カレントミラー回路4’のトランジスタTr9、Tr1
0の夫々のコレクタには前記差動回路3’のトランジス
タTr8、Tr7のエミッタが接続されてなる高インピ
ーダンス部6’が接続されている。ただし、抵抗R3=
R4として同一電流が流れるようにしている。
【0148】つまり、この高インピーダンス部6’はこ
れまでの説明した高インピーダンス部6の抵抗R1、R
2との回路を抵抗Re1、Re2に置き換えたものであ
る。この抵抗R1、R2は差動回路3の夫々に入力され
る信号レベルを差動回路3の直線変位の動作範囲(リニ
ア領域)に収まるような値に設定している。例えば、抵
抗R1は抵抗R2に比べ非常に高い値(数十倍〜数百
倍)で設定する。
【0149】また、このリニア領域は差動対のエミッタ
抵抗(微分抵抗)に関係しており、この微分抵抗が大き
くなればリニア領域は拡大する。
【0150】したがって、第11実施例において微分抵
抗reに夫々抵抗Re1、Re2を直列に接続して、エ
ミッタ側の抵抗値を増加し、リニア領域を拡大すること
ができる。それにより、差動回路3’に比較的高い入力
信号が到来しても、この差動回路3’はリニア領域で増
幅・比較できる。
【0151】これによって、入力抵抗はMΩ程の抵抗と
なる。さらに、入力トランジスタであるTr5には差動
対を構成するトランジスタTr7のコレクタ出力をトラ
ンジスタTr4にて1/βに減衰されたベース電流とし
て供給している。集積回路の構成上一般に基板における
トランジスタのベースが占める占有面積は小さく、必然
的に集積回路の接地部分に対向するベースの面積は小さ
くなる。このため、トランジスタT10に発生する浮遊
容量は小さく、この結果高周波領域で可変抵抗器の特性
が改善され、特に歪みを減少させることができる。
【0152】図12は第12の実施例の高インピーダン
ス回路である。
【0153】入力回路5’は第6の実施例と同様な回路
構成であるが、差動回路3の帰還接続がトランジスタT
r3とトランジスタTr5の接続点でなく、トランジス
タTr2とTr4の接続点に行われる。
【0154】また、高インピーダンス部61は第6の実
施例と同様な回路構成であるものの、トランジスタTr
10の代わりにそれにカレントミラー接続されたトラン
ジスタTr9をダイオード接続(ベースをそのPNP型
のトランジスタのコレクタに接続すること)し、トラン
ジスタTr10とトランジスタTr7の接続点に入力回
路5’を接続する。
【0155】つまり、高インピーダンス部61が帰還さ
れる部分を差動回路3の他端より行ったために、高イン
ピーダンス部61のダイオード接続するトランジスタを
入れ替え、入力回路5’に帰還される部分をカレントミ
ラー回路2の他端でおこなった。
【0156】また、高インピーダンス回路61及び入力
回路5’は前実施例の高インピーダンス回路6及び入力
回路5と同様に動作をする。
【0157】次に、本第12の実施例を同図を参照しな
がら説明する。
【0158】まず、トランジスタTr7のベース電圧が
トランジスタTr8のベース電圧より高くなった場合を
考える。そのとき、夫々のトランジスタTr7、Tr8
のエミッタ−コレクタ間には前述したようにIa、Ib
が流れる。
【0159】また、トランジスタTr8の電流Ibはダ
イオード接続したトランジスタTr9にも流れる。それ
により、トランジスタTr9の電流はカレントミラー接
続されたトランジスタTr10に流れるが、トランジス
タTr7にはIaが流れているために、その差(Ia−
Ib)であるIz’=2×ΔIはトランジスタTr2の
コレクタからトランジスタTr7のコレクタに流れ込む
ことになる。
【0160】トランジスタTr2に流れる電流がトラン
ジスタTr3で決定されており、一定であるために、ト
ランジスタTr7に流れた電流分だけトランジスタTr
4の電流が減少する。よって、トランジスタTr5の電
流が減少し、電流源I2は一定のため、トランジスタT
r7のベース電圧は下がる。
【0161】したがって、トランジスタTr7とTr8
は平衡する。
【0162】また、トランジスタTr7のベース電圧が
トランジスタTr8のベース電圧より低くなった場合
は、電流Izが逆向きになり、トランジスタTr4の電
流が増加する。そのため、トランジスタTr5の電流が
増加し、トランジスタTr7のベース電流が増加し、ベ
ース電圧が高くなり、両トランジスタTr7、Tr8の
ベース電圧は等しくなり平衡する。
【0163】これによって、入力抵抗はMΩ程の抵抗と
なる。さらに、入力トランジスタであるTr5には差動
対を構成するトランジスタTr7のコレクタ出力をトラ
ンジスタTr4にて1/βに減衰されたベース電流とし
て供給している。集積回路の構成上一般に基板における
トランジスタのベースが占める占有面積は小さく、必然
的に集積回路の接地部分に対向するベースの面積は小さ
くなる。このため、トランジスタT10に発生する浮遊
容量は小さく、この結果高周波領域で可変抵抗器の特性
が改善され、特に歪みを減少させることができる。
【0164】図13は第13の実施例の高インピーダン
ス回路である。
【0165】入力回路51’は第7の実施例と同様な回
路構成であるが、差動回路3の帰還接続がトランジスタ
Tr3とトランジスタTr5の接続点でなく、トランジ
スタTr2とTr1の接続点に行われる。
【0166】また、高インピーダンス部61は第12の
実施例と同様な回路構成である。
【0167】つまり、高インピーダンス部61が帰還さ
れる部分を差動回路3の他端より行ったために、高イン
ピーダンス部61のダイオード接続するトランジスタを
入れ替え、入力回路51’に帰還される部分をカレント
ミラー回路2の他端でおこなった。
【0168】また、高インピーダンス回路61及び入力
回路51’は前実施例の高インピーダンス回路6及び入
力回路5と同様に動作をする。
【0169】次に、本第13の実施例を同図を参照しな
がら説明する。
【0170】まず、トランジスタTr7のベース電圧が
トランジスタTr8のベース電圧より高くなった場合を
考える。そのとき、夫々のトランジスタTr7、Tr8
のエミッタ−コレクタ間には前述したようにIa、Ib
が流れる。
【0171】また、トランジスタTr8の電流Ibはダ
イオード接続したトランジスタTr9にも流れる。それ
により、トランジスタTr9の電流はカレントミラー接
続されたトランジスタTr10に流れるが、トランジス
タTr7にはIaが流れているために、その差(Ia−
Ib)であるIz’=2×ΔIはトランジスタTr2の
コレクタからトランジスタTr7のコレクタに流れ込む
ことになる。
【0172】トランジスタTr2に流れる電流がトラン
ジスタTr3で決定されており、一定であるために、ト
ランジスタTr7に流れた電流分だけトランジスタTr
1及びTr4の電流が減少する。よって、トランジスタ
Tr5の電流が減少し、電流源I2は一定のため、トラ
ンジスタTr7のベース電圧は下がる。
【0173】したがって、トランジスタTr7とTr8
は平衡する。
【0174】また、トランジスタTr7のベース電圧が
トランジスタTr8のベース電圧より低くなった場合
は、電流Izが逆向きになり、トランジスタTr1及び
Tr4の電流が増加する。そのため、トランジスタTr
5の電流が増加し、トランジスタTr7のベース電流が
増加し、ベース電圧が高くなり、両トランジスタTr
7、Tr8のベース電圧は等しくなり平衡する。
【0175】これによって、入力抵抗はMΩ程の抵抗と
なる。さらに、入力トランジスタであるTr5には差動
対を構成するトランジスタTr7のコレクタ出力をトラ
ンジスタTr4にて1/βに減衰されたベース電流とし
て供給している。集積回路の構成上一般に基板における
トランジスタのベースが占める占有面積は小さく、必然
的に集積回路の接地部分に対向するベースの面積は小さ
くなる。このため、トランジスタT10に発生する浮遊
容量は小さく、この結果高周波領域で可変抵抗器の特性
が改善され、特に歪みを減少させることができる。
【0176】また、いろいろな実施例を述べてきたが入
力回路と高インピーダンス部を他の組み合わせにおいて
も実施可能である。
【0177】
【発明の効果】本発明は、トランジスタ回路の浮遊容量
を減少させ、高周波信号に生ずる歪み等の信号変化を簡
単な回路構成で減少させることにより、より高インピー
ダンスな抵抗を特性良く提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図2】本発明の第2の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図3】本発明の第3の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図4】本発明の第4の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図5】本発明の第5の実施例の高インピーダンス回路
のLPFである。
【図6】本発明の第6の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図7】本発明の第7の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図8】本発明の第8の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図9】本発明の第9の実施例の高インピーダンス回路
である。
【図10】本発明の第10の実施例の高インピーダンス
回路である。
【図11】本発明の第11の実施例の高インピーダンス
回路である。
【図12】本発明の第10の実施例の高インピーダンス
回路である。
【図13】本発明の第11の実施例の高インピーダンス
回路である。
【図14】従来例の高インピーダンス回路の原理図であ
る。
【図15】従来例の高インピーダンス回路である。
【符号の説明】
2 第1カレントミラー回路 3 差動回路 4 第2カレントミラー回路 5 入力回路 6 高インピーダンス部 I1〜I5 電流源

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 夫々のエミッタが定電流源によって共通
    的に接地された第1及び第2のトランジスタで構成され
    る差動対回路と、前記第1のトランジスタのコレクタに
    接続され、前記第1のトランジスタのコレクタ出力をエ
    ミッタに受けベースより出力することによりベース電流
    に変換する第3のトランジスタを有するバッファ回路と
    から構成され、該バッファ回路からのベース電流を前記
    差動対回路に負帰還する高インピーダンス回路。
  2. 【請求項2】 夫々のエミッタが定電流源によって共通
    的に接地された第1及び第2のトランジスタで構成され
    る差動対回路と、前記第1のトランジスタのコレクタに
    接続され、前記第1のトランジスタのコレクタ出力をエ
    ミッタに受けベースより出力することによりベース電流
    に変換する第3のトランジスタを有するバッファ回路
    と、前記差動対回路と前記バッファ回路との間に設けら
    れ、前記第1及び第2のトランジスタのベース間に接続
    される第1の抵抗と前記バッファ回路と前記第1のトラ
    ンジスタのベースとの間に接続される第2の抵抗とから
    なるインピーダンス分割回路とから構成され、該バッフ
    ァ回路からのベース電流を前記差動対回路に負帰還する
    高インピーダンス回路。
  3. 【請求項3】 夫々のエミッタが定電流源によって共通
    的に接地された第1及び第2のトランジスタで構成され
    る差動対回路と、前記第1のトランジスタのコレクタに
    接続され、お互いのコレクタとエミッタが接続されたN
    PN型トランジスタ対とPNP型トランジスタ対のベー
    スを相互に接続すると共に前記NPN型トランジスタ対
    及びPNP型トランジスタ対のコレクタにダーリントン
    接続されたトランジスタを有し、ベースが入力端子に接
    続されたトランジスタのベース電流を補償するバッファ
    回路とから構成され、前記第1のトランジスタのコレク
    タ出力を前記バッファ回路にてベース電流に変換し、前
    記差動対回路に負帰還する高インピーダンス回路。
  4. 【請求項4】 夫々のエミッタが定電流源によって共通
    的に接地された第1及び第2のトランジスタで構成され
    る差動対回路と、前記第1及び第2のトランジスタのコ
    レクタに接続されたカレントミラー回路と、前記第1の
    トランジスタのコレクタに接続され、前記第1のトラン
    ジスタのコレクタ出力をエミッタに受けベースより出力
    することによりベース電流に変換する第3のトランジス
    タを有するバッファ回路とから構成され、該バッファ回
    路からのベース電流を前記差動対回路に負帰還する高イ
    ンピーダンス回路。
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