JP2999191B1 - 立型ウオータジェット推進機 - Google Patents
立型ウオータジェット推進機Info
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Abstract
ルピニオンとベベルホイールとの歯当たり調整の作業が
煩雑で、長時間を要していた。 【解決手段】 ギヤケース3の内部にベベルピニオン2
aおよびベベルホイール2bを組み込み、ギヤケース3
からインペラ軸軸受ハウジング5内を垂下したインペラ
軸7を有する立型ウオータジェット推進機において、イ
ンペラ軸軸受ハウジング5と船体に固定される据付フラ
ンジ4とを一体構造とし、据付フランジの4上にホイー
ル側調整シム16を挟んでギヤケース3を組み付ける。
Description
ルギヤの歯当たり調整作業が簡便に行える立型ウオータ
ジェット推進機に関する。
開平6−278692号公報、特開平6−286693
号公報、特開平7−52882号公報、特開平8−58
688号公報参照)は、取水口と吐出口が船底と同一平
面になるように構成され、船底から突出しないためクレ
ーン船等のように浅瀬で稼働する特殊船舶や、喫水が浅
いため充分なプロペラ深度を確保できず通常のトンネル
型スラスタを装備できないような船型の船舶に多用され
ている。また、本体部を360°の任意の方向に旋回させ
ることができるため、スラストを自在の方向に発生させ
ることができ、船舶の操縦性を高めることが可能とな
る。
インペラから吐出した吐出流は、インペラの下流にある
ディフューザに流入し、水流の運動エネルギを圧力エネ
ルギに変換しながら、ケーシングの内部に流入し吐出口
から船外に吐出する。インペラの動力は、原動機から、
通常中間軸などを経て入力カップリングに伝達される。
入力カップリングからは一体的に固縛した入力軸に至
り、同様に入力軸と一体的になったベベルピニオンに伝
達される。原動機の出力軸は水平軸であるが、インペラ
軸は船底と垂直方向に配置するため駆動方向をベベルギ
ヤで動力の方向を変換する。ベベルピニオンからベベル
ホイールと伝達し、ベベルホイールと一体的になったイ
ンペラ軸、同様にインペラに動力が伝達され、上記に示
すように水を吸い込み吐出する。
タジェット推進機では、据付フランジとインペラ軸軸受
ハウジングとは一体構造ではなく別体品であり、インペ
ラ軸軸受ハウジングはギヤケース側に内側から取り付け
られ、ギヤケースは据付フランジに分解・組立可能にな
るように取り付けた構造様式となっている。さらに歯当
たり調整の際にはホイール側調整シムの厚さを抜き取り
或いは追加し調整するが、ギヤケース組立品は重量物で
あるためクレーン等での作業を伴い、ギヤケースを取り
外しシム厚さを調整した後、再度組み込み取付ける作業
は大工事な調整作業となる。歯当たり調整は、歯面の当
たり状況を確認しながらシムを入れたり抜いたりしなが
らのトライアンドエラーを繰り返す作業であり、その都
度ギヤケースの取り外し、取付作業が伴うことは組立調
整が煩雑となり、その調整作業にも多くの時間が必要と
なる。この作業を簡単に精度良くしかも確実に行えるよ
う改良する必要がある。
ースがコンパクトになり、更に機械装置全体が小型化で
き、船内据え付けスペースが小さくなり機械の配置上有
利となる。このため、通常ベベルギヤの歯形形状は負荷
能力の高い「曲がり歯かさ歯車」を使い小型化し、歯形
精度も上げ、組立精度も高い水準が要求される。また、
全ての歯車に共通するが、組立精度すなわち歯車歯面の
歯当たり調整は重要な作業で、ギヤケースに組み込んだ
組立状態においては、各構成部品の寸法誤差が集積した
状態になっており、この状態な良好な歯形と歯すじ検査
をすることが大切で、歯当たり調整はそれを代行する重
要な組立調整作業である。歯当たりを良くしておかない
と、騒音発生の原因になり、また良好な歯当たり即ち当
たり接触の調整確認が不充分のままで動力伝達し運転す
ると、ピッチング等の異常摩耗や歯の折損事故につなが
り、機械全体の寿命に大きく影響を及ぼす。
歯当たり調整作業を簡便にでき、機械の信頼性を高めた
立型ウオータジェット推進機を提供することにある。
めに、本願発明は、ギヤケースの内部にベベルピニオン
およびベベルホイールを組み込み、ギヤケースからイン
ペラ軸軸受ハウジング内を垂下したインペラ軸を有する
立型ウオータジェット推進機において、前記インペラ軸
軸受ハウジングと船体に固定される据付フランジとを一
体構造とし、該据付フランジの上にホイール側調整シム
を挟んでギヤケースを組み付けたものである。
だけでホイール側調整シムをギヤケースとインペラ軸軸
受ハウジングとの間に挿脱でき、ベベルピニオンとベベ
ルホイールとの歯当たり調整が簡単に行えるようにな
る。
ースとの取付面の間にピニオン側調整シムを挟装し、ギ
ヤケースと据付フランジとの間にホイール側調整シムを
挟装することにより、該当シムを抜き取り或いは追加す
ることにより歯当たり調整が精度よく行える。
ール側調整シムをその周方向に分割すれば、該当シムの
抜き取り或いは追加が容易になる。
に覗き窓を設ければ、ベベルピニオンとベベルホイール
との歯当たり調整の具合が容易に確認できる。
を参照しながら説明する。図1は本願発明に係る立型ウ
オータジェット推進機の概略縦断面図である。
取り付けられ、中央部に動力伝達機構2を内蔵したギヤ
ケース3を立設した据付フランジ4と、据付フランジ4
中央部下方に延びるインペラ軸軸受ハウジング5と、こ
のインペラ軸軸受ハウジング5を挿通して垂下し下端に
インペラ6を備えたインペラ軸7と、インペラ6の下流
側に位置したインペラ軸軸受ハウジング5に取り付けら
れたディフューザ8と、旋回モータ9により旋回自在に
インペラ軸軸受ハウジング5に支承されたケーシング1
0等からなる。
設けられて、船体1の内底板1a上に固定されている。
この据付フランジ4の中央部に立設したギヤケース3に
は図示しない原動機から延びる入力軸11がその途中に
入力カップリング11aを介在させて、入力軸軸受ハウ
ジング12に設けた軸受13に支持されている。入力軸
軸受ハウジング12とギヤケース3の間には、歯当たり
調整用のピニオン側調整シム14が挟装されており、取
付ボルト15で入力軸軸受ハウジング12と共にギヤケ
ース3に固定されている。
にベベルピニオン2aが設けられており、このベベルピ
ニオン2aに噛合して動力伝達機構2を構成するベベル
ホイール2bが設けられている。このベベルホイール2
bの下方にはインペラ軸7が筒状のインペラ軸軸受ハウ
ジング5の中を挿通して垂下し、上下の軸受7aで支持
されている。
ジ4とは一体構造(ボルトなどで一体化してもよい)に
なっている。インペラ軸軸受ハウジング5はインペラ軸
7を内挿すべく筒状に下方に延び、その下端のフランジ
部5aにディフューザ8が多数の取付ボルト8bによっ
て取り付けられている。ギヤケース3と据付フランジ4
との間には、歯当たり調整用のホイール側調整シム16
が挟装され、取付ボルト17でギヤケース3と共に据付
フランジ4上に固定されている。入力軸11と対向する
ギヤケース3の位置には歯当たり調整を視認するための
覗き窓3aが設けてある。
まり込む形で設けられており、その中央部にインペラ軸
軸受ハウジング5と同心に旋回輪18が立設されてい
る。この旋回輪18は旋回輪軸受19を介してインペラ
軸軸受ハウジング5に係合支持され、ディフューザ8と
は切り離されて単独に旋回可能になっている。即ち、ケ
ーシング10の旋回輪18には係合ギア18aが形成さ
れ、据付フランジ4上に配置した旋回モータ9の旋回軸
9a下端のギヤ9bに噛合しており、旋回モータ9の駆
動によりケーシング10は単独に旋回するようになって
いる。
は、取水口20が形成され、インペラ6を取り囲むよう
にインペラライナ10bが上方に立ち上がっている。デ
ィフューザ8から出た水流は、ディフューザ8に連通し
たケーシング10の内部(圧力室)21に入り、圧力室
21の水はケーシング底面10aに形成したガイドベー
ン22を有する吐出口23から噴出し推力を発生するよ
うになっている。そして、ケーシング10を旋回モータ
9により旋回することにより吐出口23の位置が360
°自在に変えられるようになっている。
ル側調整シム16は、いずれも薄い黄銅板で形成され、
通常は図2のように周方向に2又は3分割した弧状の薄
板から形成される。シムにはボルト孔が挿通するための
切欠き14a(16a)が内周縁に向けて開いた形で設
けられている。従って、入力軸軸受ハウジング12とギ
ヤケース3との間の取付ボルト15を緩めることにより
隙間をつくり、その隙間にピニオン側調整シム14を挿
脱可能に、また、取付ボルト17を緩めてギヤケース3
を少し持ち上げた状態でギヤケース3と据付フランジ4
との間に隙間を作り、この隙間にホイール側調整シム1
6が挿脱可能になっている。ボルト数が少ない場合には
シムは半割れでもよいが、ボルト数が多い場合には3つ
割れ又は4つ割れにした方が半径方向からの挿脱が容易
となる。
4上に取り付けられる構造であるが、ギヤケース3を取
り付ける際に、ベベルピニオン2aとベベルホイール2
bとの歯当たりの調整が必要となる。図3(a)のように
歯面sの中央部同士が当たれば(tが歯当たり部を示
す。以下同じ)調整は不要であるが、(b)のように歯面
sの上部同士が当たるとき、(c)のように歯面sの下部
同士が当たるときには歯当たり調整が必要となる。また
は、歯すじ方向に歯当たり部が移動していても、同様に
歯当たり調整が必要となる。
きには、図4(a)に示すようにベベルホイール2bをイ
ンペラ軸方向に下げ、ベベルピニオン2aを入力軸方向
にインペラ軸7に近づける方向に寄せる。そのためにホ
イール側調整シム16の厚さは厚く(シムの枚数を増や
す)し、ピニオン側調整シム14を薄く(シムの枚数を
減らす)すべく、該当シムを抜き取り或いは追加し調整
する。この場合、据付フランジ4とインペラ軸軸受ハウ
ジング5は一体になっており、ギヤケース3は据付フラ
ンジ4上に取付ボルト17で組み付けられているので、
その取付ボルト17を緩めて、ギヤケースをクレーン等
で少し持ち上げることによりホイール側調整シム16が
挿脱できてその厚さ調整が簡単に行える。ピニオン側調
整シム14による調整も入力軸軸受ハウジング12を固
定している取付ボルト15を緩めてギヤケース3との間
に隙間を作ることにより簡単に行える。
は、図4(b)に示すように上記と逆の調整をすればよ
い。
りになるように、歯面の当たり状況をギヤケース3に設
けた覗き窓3aから確認しながら該当のシムを入れたり
抜いたりしてトライアンドエラーを繰り返して行う。
態で実施され、次のような効果を奏する。
ングを一体構造としたので、歯当たり調整はギヤケース
全体を持ち上げるだけで可能となり、その間のシムの厚
さを容易に調整することできるため短時間で歯当たり調
整ができる。
取りするとき、ギヤケースを組み込んだり、ばらしたり
の組立工数が必要ではないため、歯当たり調整の省力化
ができるだけでなく、作業効率の改善により精度の高い
組立調整が可能となる。
概略縦断面図である。
の形態を示す平面図である。
(a)は歯当たり調整が不要な場合、(b)(c)は歯当たり調
整が必要な場合を示す。
(b)は図3(c)に対応した歯当たり調整の要領を示した図
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ギヤケースの内部にベベルピニオンおよ
びベベルホイールを組み込み、ギヤケースからインペラ
軸軸受ハウジング内を垂下したインペラ軸を有する立型
ウオータジェット推進機において、 前記インペラ軸軸受ハウジングと船体に固定される据付
フランジとを一体構造とし、該据付フランジの上にホイ
ール側調整シムを挟んでギヤケースを組み付けたことを
特徴とする立型ウオータジェット推進機。 - 【請求項2】 入力軸軸受ハウジングとギヤケースとの
取付面の間にピニオン側調整シムを挟装し、ギヤケース
と据付フランジとの間にホイール側調整シムを挟装した
ことを特徴とする請求項1記載の立型ウオータジェット
推進機。 - 【請求項3】 ピニオン側調整シム及び/又はホイール
側調整シムをその周方向に分割して構成したことを特徴
とする請求項1又は2記載の立型ウオータジェット推進
機。 - 【請求項4】 入力軸と対向するギヤケースの位置に覗
き窓を設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1
項に記載の立型ウオータジェット推進機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34990498A JP2999191B1 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 立型ウオータジェット推進機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34990498A JP2999191B1 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 立型ウオータジェット推進機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2999191B1 true JP2999191B1 (ja) | 2000-01-17 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34990498A Expired - Fee Related JP2999191B1 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 立型ウオータジェット推進機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2999191B1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU9235401A (en) | 2000-10-04 | 2002-04-15 | Ishigaki Company Limited | Boat propulsion device |
JP2002276525A (ja) * | 2001-03-19 | 2002-09-25 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 水力機械および上カバーレベル調整方法 |
-
1998
- 1998-12-09 JP JP34990498A patent/JP2999191B1/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000168684A (ja) | 2000-06-20 |
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