JP2999182B2 - 耐酸性材料 - Google Patents

耐酸性材料

Info

Publication number
JP2999182B2
JP2999182B2 JP25326198A JP25326198A JP2999182B2 JP 2999182 B2 JP2999182 B2 JP 2999182B2 JP 25326198 A JP25326198 A JP 25326198A JP 25326198 A JP25326198 A JP 25326198A JP 2999182 B2 JP2999182 B2 JP 2999182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
epoxy resin
present
water
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25326198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11147751A (ja
Inventor
弘 加藤
創士 田内
啓作 向
Original Assignee
エレホン・化成工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エレホン・化成工業株式会社 filed Critical エレホン・化成工業株式会社
Priority to JP25326198A priority Critical patent/JP2999182B2/ja
Publication of JPH11147751A publication Critical patent/JPH11147751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2999182B2 publication Critical patent/JP2999182B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/23Acid resistance, e.g. against acid air or rain

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポルトランドセメ
ントを使用するコンクリートやモルタルに代表されるセ
メント質材質の防食材や修復材として使用され、さらに
は、特に耐酸性を要求される施設や土木・建築部材用の
構造材等として使用されるのに好適な耐酸性材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポルトランドセメントを配合したコンク
リートやモルタルは酸に弱く、耐酸性が要求される部位
にはコンクリートやモルタルの表面にエポキシ、ビニル
エステル、不飽和ポリエステル等の樹脂による耐酸被覆
を行う。この際、新設の場合は、コンクリート表面が平
滑であるためにこれらの樹脂による耐酸被覆が可能であ
るが、改修工事の場合はコンクリート劣化部を取り除い
た後、この部分を埋め戻し、平滑にしないと防食被覆材
の施工ができない。この埋め戻し材料にセメントモルタ
ルが使用されるが耐酸性がないために、コンクリート中
に残存する酸や、防食被覆材の不備(ピンホールや剥離
等)に、酸を含む汚水が浸入してセメントモルタルが侵
食される。また、ヒューム管やU字溝等コンクリート二
次製品も酸を含む家庭排水、産業排水及び酸性雨等によ
り、侵食されるためにその内表面に耐酸材料を遠心法、
吹き付け等で被覆することがある。これらの埋め戻し材
料や被覆材に用いられるセメントモルタルの耐酸性を高
めるために、アクリルエマルジョンやエポキシエマルジ
ョン等を配合したポリマーセメントが使用されることも
あるが、ポルトランドセメントを使う以上、充分な耐酸
性は得られていない。
【0003】さらに、エポキシ樹脂・ビニルエステル樹
脂・不飽和ポリエステル樹脂等代表的な防食被覆材は全
て有機物反応硬化型材料であり、無機質のコンクリート
に貼り付けた場合の様々な問題点が指摘されている。代
表的な損傷のタイプは、剥離及び膨れでありその原因
は、無機質コンクリートと有機質防食被覆材との熱膨張
・収縮特性の差あるいは、コンクリート細孔内に残存す
る水や溶剤の蒸気圧によるものと言われている。また、
コンクリートが湿潤状態にあると、有機質防食被覆材の
接着力が著しく低下することも指摘されている。
【0004】施工面においても、有機質防食被覆材は1
度に厚塗りができないために、手間がかかる。日本下水
道事業団編著「コンクリート防食指針」の設計標準仕様
によると、0.35〜2.0 mmの被覆層を得るのに4〜5回塗
り重ねるようになっている。
【0005】ポルトランドセメントを使用したコンクリ
ートやモルタルが酸に弱いのは、ポルトランドセメント
には酸化カルシウムが多く含まれているため、硫酸、塩
酸、有機酸等に容易に侵食されるためである。すなわ
ち、下記の反応式(1)および(2)で示されるような
セメントの水和・硬化反応で生成した水酸化カルシウム
が例えば硫酸と反応し石膏を生成して〔反応式(3)参
照〕強度低下を起こすとともに、生成石膏とセメント中
に含まれるアルミン酸三石灰とが反応してエトリンガイ
トを生成し〔反応式(4)参照〕このエトリンガイト生
成時に膨張が起こり組織が崩壊するものと理解される。
【0006】 2(3CaO・SiO2) + 6H2O → 3CaO ・2SiO2 ・3H2O + 3Ca(OH)2 (1) 2(2CaO・SiO2) + 4H2O → 3CaO ・2SiO2 ・3H2O + Ca(OH)2 (2) Ca(OH)2 + H2SO4 → CaSO4・2H2O (3) 3(CaSO4 ・2H2O) + 3CaO・Al2O3 + 26H2O → 3CaO・Al2O3 ・3CaSO4・32H2O (4)
【0007】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、下水処理施
設、工場廃液処理施設、産廃処理施設、あるいは排液管
や排液溝など酸類と接触する部位に用いられるセメント
質材料の防食被覆または欠損部修復における上述したよ
うな問題を解決するとともに、それらの施設や土木・建
築部材を製造するのにも使用され得るような新しい耐酸
性材料を提供することにある。より具体的には、本発明
は、耐酸性に優れ、透水が少なく、セメントモルタ
ルと同等の施工性状を有し、且つ湿潤面でもコンクリ
ートとの接着性に優れており、セメント質材料の防食材
または修復材として使用され、さらには、セメント質材
料に代わる構造材としても使用され得る耐酸性材料を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポルトラン
ドセメント、アルミナセメント等酸化カルシウムを含む
セメントを用いず、セメントと同じように水を加えると
硬化する水硬性アルミナの特性に着目して研究を重ねた
結果、上述の目的を達成したものである。
【0009】かくして、本発明は、水硬性アルミナ、エ
ポキシ樹脂(主剤および硬化剤)、ならびに骨材を構成
成分とし、これらを水と混練して使用することを特徴と
する耐酸性材料を提供する。本発明の耐酸性材料におい
ては、さらに、高分子エマルジョンを添加、混練するこ
ともできる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いる水硬性アル
ミナとは、少なくとも部分的に再水和性を有する遷移ア
ルミナ粉末のことであり、具体的には、 100℃以下の温
度で水との反応により再水和し、水酸化アルミニウムを
生成するような遷移アルミナであり、結晶形はカイアル
ミナ(χ−Al2O3 )およびローアルミナ(ρ−Al2O3
を主成分としたものである。このような水硬性アルミナ
は、例えば、住友化学工業株式会社よりBKシリーズと
して市販されている。
【0011】本発明者は、このような水硬性アルミナを
使用すると耐酸性は得られるが、透水性および接着性に
問題があり、このままでは防食被覆材、欠損部修復材あ
るいは構造材としては使用できないことを見出した。特
に、透水率が高いと、酸を含む廃液や雨水などが被覆層
(ライニング層)や修復部を通過し、コンクリート面に
到達し、コンクリートを侵食するため、被覆層や修復部
自体に耐酸性があっても意味がない。また、コンクリー
トとの接着性が弱いと、使用中の剥離が懸念される。
【0012】本発明者は更に鋭意検討したところ、水硬
性アルミナに、エポキシ樹脂、またはエポキシ樹脂と高
分子エマルジョンを組み合わせたものを併用することに
より、透水性や接着性においても優れた効果が得られる
ことを見出した。すなわち、本発明には、水硬性アルミ
ナ、エポキシ樹脂(主剤および硬化剤)単独または高分
子エマルジョンとの混合物、骨材および水が必要であ
る。
【0013】通常、エポキシ樹脂は1分子中に2個以上
のエポキシ基を持ち、ポリアミン等の硬化剤の存在下で
3次元化した硬化剤を与える化合物の総称であり、土木
・建築業界で使用されるエポキシ樹脂は溶媒により、溶
剤型エポキシ樹脂・無溶剤型エポキシ樹脂・水性エポキ
シ樹脂に分類される。
【0014】水硬性アルミナの硬化には水が必要である
ため、本発明に用いるエポキシ樹脂は水に希釈可能な水
性エポキシ樹脂に限定される。なぜなら、一般的には溶
剤型エポキシ樹脂や無溶剤型エポキシ樹脂は水を加える
と混ざり合わない、いわゆる水と油のような関係にあ
り、このようなものは本発明の目的に合わないためであ
る。
【0015】水性エポキシ樹脂の定義は当業界において
も必ずしも明確ではないが、エポキシ樹脂を水と均一混
合可能にする方法としては主剤または硬化剤の一方また
は両方に親水性を持つ分子を組み込んで自己乳化可能に
する方法や、主剤および硬化剤に乳化剤を配合してエマ
ルジョン化を可能にする方法が考えられるが、これ以外
の方法で作られたものでも、水を加えた時に凝集したり
硬化不良を起こさないものであれば本発明に合致する。
【0016】本発明において用いる好ましいエポキシ樹
脂としては、ビスフェノールA型液状樹脂やビスフェノ
ールF型液状樹脂、およびそれらの混合液状樹脂や反応
性希釈剤と混合した液状樹脂等があり、旭電化工業
(株)からアデカレジン、ヘキスト合成(株)からベッ
コポックス、油化シエル(株)からシエルエピコートと
して市販されているものが例示されるが、これらに限定
されるものではない。
【0017】分子構造内に親水基を有しないエポキシ樹
脂(主剤)をそのまま用いる場合には、硬化剤として親
水基が組み込まれた変性ポリアミンや変性ポリアミド等
を用いる。本発明においては、エポキシ樹脂(主剤)と
して親水基を有する分子が組み込まれて自己乳化ができ
るものを用いてもよく、この場合には硬化剤は水分散可
能なものでなくてもよい。
【0018】本発明の耐酸性材料において用いられる骨
材の材質や粒径は特に制限しないが、一般に酸に強い骨
材としてはシリカ系やシリカ−アルミナ系であり、酸化
カルシウムや酸化マグネシウム等のアルカリ土類酸化物
や鉄を多く含む骨材は酸に弱く、好ましい骨材ではな
い。粒径は用途により、細かいものから粗いものまで使
用可能であり、通常のセメントモルタルやコンクリート
に用いるものと同等または類似のものが好ましい。一般
に、本発明の耐酸性材料を構造材として用いる場合に
は、粒径の大きいものが使用される。
【0019】本発明の耐酸性材料は、以上のような水硬
性アルミナ、エポキシ樹脂(主剤および硬化剤)、骨材
ならびに水を混練して使用することにより、耐酸性のみ
ならず、非透水性、接着強度に優れた防食材、修復材、
さらには構造材となるが、上記の成分にさらに高分子エ
マルジョンを添加、混合するとより優れた透水抑制効果
が認められた。本発明において使用され得る好適なエマ
ルジョンとしては、アクリル(樹脂)エマルジョン、ア
クリル−スチレン(樹脂)エマルジョン、EVA(エチ
レン酢酸ビニル樹脂)エマルジョン、SBR(スチレン
−ブタジエンゴム)ラテックスなどが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。但し、これらのエマル
ジョンに使用されている乳化剤の種類によっては、水硬
性アルミナやエポキシ樹脂と急激に凝集するものがある
が、これらは施工性不良や硬化不良を起こすため本発明
には適さない。
【0020】また、セメントモルタルやコンクリートの
性状改善の目的で添加する各種の混和剤(材)を本発明
の耐食性材料に添加しても有効である。そのような混和
剤(材)としては、たとえば、保水性を得るためのメチ
ルセルローズや着色用顔料、メラミンやナフタリン系減
水剤等が挙げられる。
【0021】本発明は、上記の各成分、すなわち、水硬
性アルミナ、エポキシ樹脂(主剤および硬化剤)または
エポキシ樹脂(主剤および硬化剤)と高分子エマルジョ
ンならびに水(これ以外に必要に応じ各種混和剤)を混
練して、対象とするコンクリート構造物にコテ塗りや吹
付けにより被覆または充填したり、あるいは構築しよう
とする土木・建築用の型枠に流し込んだりして使用され
る。
【0022】したがって、混練時の態様の制限は特にな
く、上記の各成分を個々に現場で配合混練しても、ある
いは、水硬性アルミナおよび骨材および(必要に応じて
各種混和剤)が予め混合されたものを用意し、別途それ
ぞれ用意したエポキシ樹脂の主剤、エポキシ樹脂の硬化
剤、および水(さらには高分子エマルジョン)と混練し
てもよく、あるいは、水硬性アルミナ、骨材およびエポ
キシ樹脂の主剤および(必要に応じて各種混和剤)が予
め混合されたものを用意し、使用時にこれを別途用意し
たエポキシ樹脂の硬化剤および水(さらには高分子エマ
ルジョン)と混練することもできる。この場合のエポキ
シ樹脂(主剤)は液状100%エポキシ樹脂に限定さ
れ、エマルジョンでは保存中に水硬性アルミナが硬化す
るため適さない。そのような水硬性アルミナおよび骨材
(場合により混和剤)さらには場合に応じてエポキシ樹
脂の主剤が予め混合されている粉状物または粒状物も本
発明の耐食性材料の構成要素として本発明に包含され
る。また、エポキシ樹脂(主剤)が自己乳化型、あるい
はエマルジョンであれば高分子エマルジョンと混合可能
であり、この場合は、予め両者を混合した状態で使用し
てもよい。
【0023】本発明において用いられる各成分の割合
(組成)は、使用目的、使用部位、費用対効果等により
変化し得るものであり、一般的には、セメントモルタル
やコンクリート中のポルトランドセメントを水硬性アル
ミナに置き換えたような組成比で使用される。1例とし
て、固形分換算重量比で、骨材/水硬性アルミナ=1〜
4、水硬性アルミナ/100%エポキシ樹脂(主剤)=
4〜20、これに必要なエポキシ(硬化剤)樹脂は、例
えばエポキシ樹脂主剤100gに対して必要な硬化剤の
量XはX(g)=100(g)×硬化剤活性水素当量/
主剤エポキシ当量が基本であり、好ましい量としてはX
の0.8〜1.5倍である。水分量は施工形態や骨材量、エ
ポキシ量等により変動するため限定されるものではな
い。(硬化剤量Xは固形分換算)
【0024】
【実施例】以下に本発明の特徴をさらに明らかにするた
め参考例および実施例を示すが、本発明はこれらの例示
によって限定されるものではない。なお、各試験方法は
大略次のように行った。 ・耐酸試験(耐酸性):40×40×160mm に成形した試験
体を温度20±3℃、湿度80%以上の恒温槽で7日間養生
後、3%硫酸液に2ヶ月間浸漬し重量変化を測定した。 ・圧縮試験(圧縮強度):40×40×160mm に成形した試
験体を温度20±3 ℃、湿度80% 以上の恒温槽で28日
間養生し、JISR5201「セメントの物理試験方法」に規定
された圧縮試験機を用いて測定した。 ・透水試験(透水量):直径15cm、高さ4cmに成形した
試験体を温度20±3℃、湿度80%以上の恒温槽で28日間
養生し、JISA1404「建築用セメント防水剤の試験方法」
に規定された透水試験機を用いて測定した。 ・接着試験(接着強度):30×30×6cmのコンクリート
歩道板に1cmの厚みで試料を塗り付け、建研式接着試験
器を用いて測定した。 ・施工性試験:コンクリート壁に試料をコテで塗り付
け、ダレの有無を確認した。
【0025】また、用いた住友化学工業(株)性水硬性
アルミナ、住友セメント(株)製ポルトランドセメント
および電気化学工業(株)製アルミナセメント1号品の
化学成分を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】参考例 セメントモルタルおよびアルミナセメントと比較しなが
ら水硬性アルミナについて上述の各種試験を行い、コン
クリートの防食材ないしは修復材としての適用性を調べ
た。試験体(サンプル)の組成は表2に、また、試験結
果は表3にそれぞれ示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】表3の結果から、水硬性アルミナを用いる
と、セメントモルタルやアルミナセメントと同様の施工
性が保持されて耐酸性が向上されてはいるが、透水量が
大きく且つ接着強度も低いためにこのままでは耐酸性材
料としての実用に供し得ないことが理解される。
【0031】実施例1:本発明に従い、水硬性アルミナ
に、エポキシ樹脂(主剤・硬化剤)またはエポキシ樹脂
(主剤)と高分子エマルジョンをさらに混練して得た試
験体について透水試験および接着試験を行った。なお、
使用したエポキシ樹脂および高分子エマルジョンは具体
的には以下のものである。 ・エポキシ樹脂(主剤):ヘキスト合成(株)製ビスフ
ェノールA型液状100%エポキシ樹脂 エポキシ当量190〜200(g/当量) ・エポキシ樹脂硬化剤:ヘキスト合成(株)製ポリアミ
ン系硬化剤(固形分80%・水溶性) 活性水素当量160(固形分換算) ・アクリルエマルジョン:ガンツ化成製アクリル酸アル
キル・アクリロニトリルメタクリル酸共重合エマルジョ
ン 不揮発分約45% ・アルリル−スチレンエマルジョン:昭和高分子(株)
製スチレン−アクリル酸共重合エマルジョン 不揮発分約45% ・EVAエマルジョン:昭和高分子(株)製エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジョン 不揮発分約45% ・SBRラテックス:(株)イーテック製スチレン−ブ
タジエン共重合体ラテックス 不揮発分約45%
【0032】試験結果を表4に示す。表に示されるよう
に本発明に従い、水硬性アルミナに加えて、エポキシ樹
脂またはエポキシ樹脂と高分子エマルジョンを添加する
(実施例〜)と、透水量が著しく減少し且つ接着強
度の著しい増加が認められ、実用的な防食材および修復
材として適用できることが理解される。
【0033】
【表4】
【0034】実施例2 この実施例は、本発明に従い水硬性アルミナとエポキシ
樹脂を用いることによって酸類に対する優れた耐食効果
が得られることを比較例とともに明らかにするものであ
る。試験に用いた試験体(サンプル)の混練組成とその
結果を表5に示す。ポルトランドセメントにおいては、
エポキシ樹脂が含有されている場合(比較例)、高分
子エマルジョンが含有されている場合(比較例)およ
びそれらが含有されていない場合(比較例)のいずれ
において酸類による著しい侵食または膨潤が認められる
のに対して、本発明に従う実施例はいずれの酸に対し
ても優れた耐酸性を有していることが明らかである。
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明の耐酸性材料は、下水、工場廃液
または産廃処理施設、あるいは排液管や排液溝など特に
酸類と接触するセメント質材料に対して、耐酸性に優れ
ていることは勿論、透水量が極めて少なくて且つ接着性
が高く、しかも強度や施工性の面でも良好な防食被覆材
および/または欠損部修復材として使用することができ
る。さらに、本発明の耐酸性材料は、特に耐酸性が要求
されるそのような施設や土木・建築部材を製造する構造
材としても使用でき、この際、耐酸性が極めて優れてい
るので、従来のコンクリート等を使用する場合のように
格別の防食被覆処理を施すことなく必要な部位にそのま
ま用いられることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 111:23 (56)参考文献 特開 平9−188553(JP,A) 特開 平7−33499(JP,A) 特開 平8−198654(JP,A) 特開 昭60−51645(JP,A) 特開 昭56−9272(JP,A) 特公 昭57−7590(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/00 C04B 7/345 C04B 24:28 C04B 111:23

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬性アルミナ、エポキシ樹脂(主剤お
    よび硬化剤)ならびに骨材を構成成分とし、これらを水
    と混練して使用することを特徴とする耐酸性材料。
  2. 【請求項2】 さらに高分子エマルジョンを添加、混練
    することを特徴とする請求項1の耐酸性材料。
JP25326198A 1997-08-25 1998-08-24 耐酸性材料 Expired - Fee Related JP2999182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25326198A JP2999182B2 (ja) 1997-08-25 1998-08-24 耐酸性材料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24340597 1997-08-25
JP9-243405 1997-08-25
JP25326198A JP2999182B2 (ja) 1997-08-25 1998-08-24 耐酸性材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11147751A JPH11147751A (ja) 1999-06-02
JP2999182B2 true JP2999182B2 (ja) 2000-01-17

Family

ID=26536238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25326198A Expired - Fee Related JP2999182B2 (ja) 1997-08-25 1998-08-24 耐酸性材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2999182B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103319127A (zh) * 2013-06-14 2013-09-25 武汉理工大学 一种道路工程用环氧树脂基减速道钉材料及其制备方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105347761A (zh) * 2015-10-26 2016-02-24 中国建筑材料科学研究总院 一种快速防腐修补砂浆及其制备方法与应用
EP3299350A1 (de) * 2016-09-26 2018-03-28 HILTI Aktiengesellschaft Zweikomponenten-mörtelmasse und deren verwendung
CN114536921B (zh) * 2022-03-11 2023-05-05 山东农业大学 一种抗氧化的食品包装膜的制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103319127A (zh) * 2013-06-14 2013-09-25 武汉理工大学 一种道路工程用环氧树脂基减速道钉材料及其制备方法
CN103319127B (zh) * 2013-06-14 2015-09-30 武汉理工大学 一种道路工程用环氧树脂基减速道钉材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11147751A (ja) 1999-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Jo Adhesion in tension of polymer cement mortar by curing conditions using polymer dispersions as cement modifier
KR101547661B1 (ko) 무수축 수중 불분리 모르타르 조성물
JP2768266B2 (ja) 防水材組成物
CN101326141A (zh) 组合物及其用于减轻腐蚀的用途
JP2008248554A (ja) コンクリート構造体の施工方法
JP3624294B2 (ja) ポリマーセメント系複合材
JP4647767B2 (ja) 水硬性組成物及びそのペースト、モルタル、コンクリート
JP2999182B2 (ja) 耐酸性材料
JP5697888B2 (ja) 電気抵抗の小さい急硬性吹付け用モルタル、急硬性吹付け用硬化体、及びそれを用いたコンクリート構造物内部にある鋼材の防食方法
JP2006306646A (ja) アルミナセメント組成物およびそれを用いた補修工法
JP2003020260A (ja) 超速硬性耐酸性セメント材料
JP4593383B2 (ja) 防食性複合体およびその製法
JPH09263467A (ja) 水処理施設のコンクリート構造物用防食上塗り組成物
JP2009234893A (ja) 耐硫酸性セメント組成物及び耐硫酸性コンクリート
JP4356477B2 (ja) 下地調整材用水硬性組成物、及びこの下地調整材
JP5185047B2 (ja) 電気抵抗の小さい左官用モルタル、それを用いた硬化体、及びそれを用いたコンクリート構造物内部にある鋼材の防食方法
JP6036262B2 (ja) 道路床板の防水工用下地ポリマーセメント組成物及び該組成物を用いた道路床板の補修・補強工法
JP4357929B2 (ja) コンクリート床構造体、およびその施工方法
JP2004331459A (ja) 耐硫酸性セメント組成物および耐硫酸性セメント硬化物
JP3037778B2 (ja) ライニング管及びその製造方法
JP4651336B2 (ja) 耐硫酸性モルタル組成物及びコンクリート防食防水工法
JPH10236860A (ja) 耐硫酸性セメント組成物
Whitney Chemical admixtures
JP2003277120A (ja) 水中ポリマーセメント組成物
Ohama et al. Introducing process technology and applications of polymer-modified mortar and concrete in construction

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990930

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121105

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141105

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees