JP2998788B2 - 印刷機用シータ - Google Patents

印刷機用シータ

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JP2998788B2
JP2998788B2 JP2333296A JP2333296A JP2998788B2 JP 2998788 B2 JP2998788 B2 JP 2998788B2 JP 2333296 A JP2333296 A JP 2333296A JP 2333296 A JP2333296 A JP 2333296A JP 2998788 B2 JP2998788 B2 JP 2998788B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷機用シータに係
り、特に輪転印刷機から送給されてくる印刷ウェブまた
は料紙ロールから繰り出されるウェブを所定長さに裁断
し、このカット紙を高速でスタック部に搬送して積み上
げることができるシータに関する。
【0002】
【従来の技術】オフセット輪転印刷設備の最終段には、
印刷機ユニットから送給されてくる印刷ウェブを所定の
長さに断裁して枚葉状態にし、これを減速してスタック
部に供給して順次積層するシータ装置がオンラインまた
はオフラインで設置されている。このシータ装置は、印
刷速度で高速搬送されてくる印刷ウェブを断裁するカッ
ト部と、このカット部でのカット長さがばらつかないよ
うにテンションを掛け、また後段の低速部で紙を重ねる
際のタイミングをとる等のために印刷速度より若干速い
速度で搬送する高速搬送部と、最終段のスタック部への
積層のために搬送速度を積層に影響しない速度まで低下
させている低速搬送部とを備えている。
【0003】この種のシータでは、高速搬送部から低速
搬送部へカット紙を受け渡すための減速処理が問題であ
り、従来から高速搬送部から排出されるカット紙の先端
を低速搬送部に接する減速ロール(スケアリングロー
ル)によって受け止めて低速搬送部上に載せるととも
に、曲って搬送されてくるカット紙の整列をなし、その
後に低速搬送部で搬送する方法が一般的に採用されてい
る。このため、カット部の出側に高速搬送ベルトを配置
し、これに縦列して低速搬送ベルトを配置する構造とし
ており、低速搬送ベルトのほぼ中央上部位置に減速ロー
ルを配置する構成となっている。そして低速ベルトの排
出先端部にスタック部が直列に配置されており、スタッ
ク部はカット紙の四側周辺に沿って配置される規制板
(ジョガー)によって囲まれた空間内に昇降台を配置し
た構造とされ、低速で排出されるカット紙を積み重ねて
受け入れるようになっている。したがって、高速ベルト
から減速ロールにより減速されて低速搬送ベルト上に移
載されたカット紙は低速ベルトから排出されてスタック
部に供給され、先行積載されているカット紙の上面に積
層されるのである。
【0004】図14は従来の輪転印刷機用シータの概略
構成図を示している。シータ10は、印刷ユニット(図
示せず)から送られてくる印刷ウェブ12の流れ方向に
沿ってカット部14、高速搬送部16、低速搬送部1
8、およびスタック部20を備えている。印刷ユニット
からの印刷ウェブ12は複数のガイドロール22を介し
てカット部14側に導入されるが、カット部14の入口
にはドローロール24とこれに転接される押えロール2
6が設けられている。ドローロール24は印刷ユニット
の印刷胴より若干速い速度で回転駆動がなされ、カット
部14では印刷速度より若干速い速度でウェブ12をカ
ットしつつ後段に搬出するものとなっている。
【0005】ドローロール24から送り出される印刷ウ
ェブ12はカット部14に導入されるが、これは印刷ウ
ェブ12の上面部に転接されるフライナイフ30と下面
部に配設される固定ナイフによって構成されている。フ
ライナイフ30はナイフ胴の外周部の1ヵ所または2ヵ
所にナイフを設けたもので、印刷ウェブ12の搬送速度
より速い周速によって所定の長さに印刷ウェブ12を断
裁する。これによりカット部14からはカット紙が排出
されることになる。
【0006】このようなカット部14の出口部から紙の
流れ方向に沿って高速搬送部16と低速搬送部18が連
続して配置されているが、これらはカット紙の下面に配
置された下部高速テープ手段32と下部低速テープ手段
34とから構成されている。そして、これらの高速およ
び低速テープ手段32、34により送られるカット紙の
上面に配置される上部押えテープ36が設けられてい
る。
【0007】下部高速テープ手段32は一対のロール3
2A、32B間に搬送テープ32Tを巻きかけて構成さ
れており、出口側のロール32Bを駆動ロールとして搬
送テープ32Tを印刷速度(印刷ウェブ12の搬送速
度)よりは高速で周回駆動させるようにして、カット部
14から排出されるカット紙同志が互いに隙間があくよ
うにしている。同様に、下部低速テープ手段34は一対
のロール34A、34B間に搬送テープ34Tを巻きか
けて構成されており、出口側のロール34Bを駆動ロー
ルとして、搬送テープ34Tをスタック部20へのカッ
ト紙送り込みが可能な程度まで低速にして周回駆動させ
るようにしている。下部高速テープ手段32および下部
低速テープ手段34の上面に配置される上部押えテープ
手段36は、高速テープ手段32および低速テープ手段
34との間に紙搬送隙間が形成されるように対面して、
テープ手段32、34上を搬送するカット紙の表面を押
えるが、これは高速テープ手段32の搬送速度に見合う
搬送速度で周回駆動されるようになっている。
【0008】カット紙は上述のテープ手段32、34、
36により搬送されるが、高速状態から低速状態に移行
させるために、低速テープ手段34との対面部分におけ
る上部押えテープ手段36側に減速ロール40が設けら
れている。この減速ロール40は高速搬送されてきたカ
ット紙の先端を低速テープ手段34との間の噛み込み隙
間で受け止め、低速テープ手段34側にカット紙を移載
して減速させるもので、低速テープ手段34の表面に軽
い接触圧で転接されるようになっている。
【0009】減速ロール40により低速テープ手段34
に移載されたカット紙は、低速搬送テープの速度によっ
て移送され、テープ手段34の先端でニップロール42
によって抑えられつつ、スタック部20に排出され、こ
こで積層されてパイリングされるものとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シータでは、高速テープ手段32から連続して送られて
くるカット紙を減速ロール40にて受け止め、下部低速
テープ手段34の搬送面に先行するカット紙の上に部分
的にオーバラップさせて瓦屋根状にされて搬送させるよ
うにしている。このような低速テープ手段34での搬送
形態では上下のカット紙間で静電気による密着状態とな
り、後段のスタック部20へ供給されたときに瓦重ね状
態から紙端を整列させて上下積み重ねるようにするよ
う、カット紙同志を滑らせることが困難となってしまう
問題があった。スタック部20ではジョガーにより端面
揃えをなしているが、静電密着された状態で搬入するの
で、円滑かつ迅速に端面揃えを行わせることができなか
ったのである。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に着目し、印
刷ウェブの断裁からパイリングまで搬送過程で、特に高
速テープ手段から低速テープ手段への乗換の際に先行す
るカット紙とこれに後続して重ねられるカット紙との間
に静電密着を効果的に除去することができる印刷機用シ
ータを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る印刷機用シータは、ウェブを枚葉にカ
ットするカット部からの出側に下部高速テープと下部低
速テープとを搬送方向に沿って縦列配置させるととも
に、搬送されるカット紙の上面に沿って上部高速テープ
を配置させ、前記下部低速テープの排出端側にカット紙
のスタック部を設けてなる印刷機用シータにおいて、前
記下部高速テープ、下部低速テープ、および上部高速テ
ープには吸引手段を付帯させるとともに、テープ間での
カット紙受け渡し手段を設け、前記上部高速テープから
下部低速テープへの受け渡し手段はカット紙の紙尻を押
え込み可能に形成され、前記下部低速テープの前段部に
静電気除去手段を配置するとともにこの静電気除去手段
の直前部にカット紙の搬送方向側に吹出し方向が向けら
れたエア吹出し手段を設け、前記静電気除去手段により
発生したイオンをカット紙重ね合わせ隙間部分に吹き込
み可能としたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】上記構成によれば、カット部にて断裁されて排
出されるカット紙が高速テープ手段から低速テープ手段
に移載される際に、静電除去バーの除電電極の近傍でコ
ロナ放電が発生し、プラスイオン、マイナスイオンをブ
ローエアが紙の搬送方向に吹き出されるため紙に蓄積さ
れていた静電気を中和して取り除き、上部高速テープか
ら下部低速テープへの受け渡されたカット紙とこれに後
続するカット紙との隙間にエアを吹き込み、低速テープ
手段上で瓦積み状に重ねられるカット紙間にエア層を形
成させる。これによりスタック部に導入されたカット紙
間での静電気が中和されて密着作用がなくなり、カット
紙相互の滑りが円滑になり、端面揃え作用が迅速に行わ
れるものとなる。したがって、断裁からスタック部へ供
給する時間を短くして、シータ作業の効率化を図ること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体的な実施の
形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は実施例に
係る印刷機用シータの全体構成を示す側面図である。実
施例に係るシータ100は、印刷ユニット(図示せず)
から送られてくる印刷ウェブ102の流れ方向に沿って
カット部104、下部高速テープ手段106、上部高速
テープ手段108、下部低速テープ手段110、および
スタック部112を備えている。印刷ユニットからの印
刷ウェブ102は複数のガイドロールを介してカット部
104側に導入されるが、カット部104の入口にはド
ローロール114とこれに転接される押えロール116
が設けられている。ドローロール114は印刷ユニット
の印刷速度に合わせた回転駆動がなされ、カット部10
4に印刷速度と同じ速度でウェブ102をカット部10
4に対して供給するものとなっている。
【0015】ドローロール114から送り出される印刷
ウェブ102はカット部104に導入されるが、これは
印刷ウェブ102の上面部に転接されるフライナイフ1
18と下面部に配設される固定ナイフ120によって構
成されている。フライナイフ118はナイフ胴の外周部
の1ヵ所または2ヵ所にナイフを設けたもので、印刷ウ
ェブ102の搬送速度より速い周速によって所定の長さ
に印刷ウェブ102を断裁するものとなっている。これ
によりカット部104からはカット紙が排出されること
になる。
【0016】このようなカット部104の出口部から紙
の流れ方向に沿って搬送手段が縦列されており、これは
カット紙の下面に配置されて紙下面を吸引しつつ搬送す
る下部高速テープ手段106と、当該下部高速テープ手
段106から送り出されたカット紙が引き渡され、カッ
ト紙上面を吸引しつつ搬送する上部高速テープ手段10
8、および、上部高速テープ手段108にて搬送されて
いるカット紙が引き渡され、再度下面吸引状態で搬送す
る下部低速テープ手段110とから構成されている。す
なわち、カット紙は下面吸引高速搬送、上面吸引高速搬
送、下面吸引低速搬送の各態様を連続してとりながら、
カット部104の出口からスタック部112に至る搬送
経路を移動するものとなっている。
【0017】下部高速テープ手段106は、図2、3に
詳細を示すように、入口側と出口側に配置された一対の
ロール106A、106B間に複数の搬送テープ106
Tを巻掛けるとともに、テープ戻し搬送路の途中に張力
付与のためのテンションロール106Cを備えて構成さ
れている。搬送テープ106Tは出口側のロール106
Bを駆動ロールとして周回駆動されるようになってお
り、搬送テープ106Tが印刷速度(印刷ウェブ102
の搬送度)よりは速く設定された高速で周回駆動可能と
なされ、カット部104から排出されるカット紙同志が
互いに重なり合わないように隙間をあけて搬送させるよ
うにしている。出口側の駆動ロール106Bはロール軸
端部に取り付けられたプーリ128をベルト駆動によっ
て回転されるもので、前記ロールプーリ128に所定の
巻掛け角度で巻き付くようにフレーム側板130に取り
付けられている駆動プーリ132と反転プーリ134、
および中間プーリ136を周回するベルト駆動装置13
8により回転駆動される。
【0018】このような下部高速テープ手段106にお
けるカット紙搬送面は、入口側ロール106Aから出口
側ロール106Bに向かって移動する複数の搬送テープ
106Tの外表面とされるが、この搬送面が吸引搬送を
なすように、一対のロール106A、106B間に位置
してテープ106Tの滑走面を形成するバキュームボッ
クス140が設けられている。このバキュームボックス
140は中空容器として形成され、下部の左右位置に設
けられた吸引ダクト142を図示しない吸引ポンプに接
続して内部を負圧状態にできるようにしている。バキュ
ームボックス140の各テープ滑走面領域には、複数の
長孔144が開口されており、この長孔144が搬送テ
ープ106Tの裏面によって覆われるようにしている。
そして、各テープ106Tの全長にわたって複数の吸引
透孔146が開口されている。これにより、テープ10
6Tがバキュームボックス140の滑走面を摺動する際
に、バキュームボックス140の負圧が吸引透孔146
を通じて搬送されているカット紙の裏面に作用し、カッ
ト紙はテープ106Tに吸引密着した状態でテープとと
もに吸引搬送されるのである。
【0019】なお、上記の下部高速テープ手段106の
入口側ロール106A部分にはニップロール147が転
接され、カット部104から排出されるカット紙の先端
を下部高速テープ手段106に導入し、円滑に吸引高速
搬送できるようにしている。また、下部高速テープ手段
106の出口部分には、次段の上部高速テープ手段10
8へのカット紙受け渡し手段として、前記両テープ手段
106、108間の隙間を斜交するリフトガイド148
が設けられている。これは前記バキュームボックス14
0の前端部に固定された板材を紙送り方向前方に向けて
斜めに折曲げて形成されており、各テープ106T間の
隙間から搬送面の上面に先端部を突出させ、突出先端を
円弧状に湾曲させて出口側ロール106Bの外周面に倣
うように形成されている。先端湾曲部が、上部高速テー
プ手段108との間の隙間を斜交横断するようになって
いる。
【0020】次に、上記下部高速テープ手段106によ
って搬送されたカット紙を受け取り、カット紙の上面を
吸引しつつ高速搬送する上部高速テープ手段108は次
のように構成されている。図1、および図4〜7に示し
ているように、この上部高速テープ手段108はメイン
高速テープ手段108Xと延長高速テープ手段108Y
とから構成されている。まず、メイン高速テープ手段1
08Xは、カット紙の搬送面に沿って配置された入口側
ロール108Aと出口側ロール108Bを有している。
入口側ロール108Aは、下部高速テープ手段106の
バキュームボックス140の前端部分の直上部に位置さ
れて、搬送テープ108Tの一部が下部高速テープ手段
106の搬送面とオーバラップするように配置され、前
述したリフトガイド148により持ち上げられたカット
紙を受け取り可能としている。また、出口側ロール10
8Bはスタック部112の入口部分に位置されており、
ここで高速搬送させたカット紙を直接スタック部112
に供給可能としている。上記搬送テープ108Tを周回
させるために、ロール108A、108Bの上方に位置
するようにフレーム側板130の上縁部にて軸支された
中間ロール108Cおよび駆動ロール108Dが配置さ
れており、これらのロール間に搬送テープ108Tを巻
き付けている。駆動ロール108Dは、そのロール軸端
部に設けられたプーリ108DPを図示しない駆動手段
によってベルト駆動させ、この駆動ロール108Dに巻
き掛けられている搬送テープ108Tに直接周回駆動力
を与えている。このメイン高速テープ手段108Xの搬
送速度は前段の下部高速テープ手段106と同等に設定
され、したがって印刷速度よりは若干速い搬送速度で周
回可能となっている。
【0021】次に、上部高速テープ手段108を構成す
る延長高速テープ手段108Yは、図6〜7に示す如
く、上記メイン高速テープ手段108Xの搬送テープ1
08Tの一部を用い、これをスタック部112の全面を
覆うようにそのフロントジョガー112Fの近傍位置ま
で達するように延長させて構成されている。すなわち、
搬送テープ108Tはシータ幅方向に複数並んで配置さ
れているが、この一部を長尺にした延長搬送テープ10
8TEとし、これをスタック部112のフロントジョガ
ー112Fに達する位置に設けられた延長出口側ロール
108BEに巻き掛けるとともに、その直上部のフレー
ム側板130に支持された中間ロール108CEに巻き
掛けている。そして、入口側ロール108Aと駆動ロー
ル108Dは共通に用いている。
【0022】上記上部メイン高速テープ手段108Xに
おけるカット紙搬送面は、入口側ロール108Aから出
口側ロール108Bに向かって移動する複数の搬送テー
プ108Tの下向きの外表面とされるが、この搬送面が
吸引搬送をなすように、一対のロール108A、108
B間に位置してテープ108Tの滑走面を形成するバキ
ュームボックス150が設けられている。このバキュー
ムボックス150は下部高速テープ手段106の場合と
同様に中空容器として形成され、ボックス上部に設けら
れた吸引ダクト152を図示しない吸引ポンプに接続し
て内部を負圧状態にできるようにしている。バキューム
ボックス150の各テープ滑走面領域には、複数の長孔
154が開口されており、この長孔154が搬送テープ
108Tの裏面によって覆われるようにしている。そし
て、各テープ108Tの全長にわたって複数の吸引透孔
156が開口されている。これにより、テープ108T
がバキュームボックス150の滑走面を摺動する際に、
バキュームボックス150の負圧が吸引透孔156を通
じて、搬送カット紙の表面に作用し、カット紙はテープ
108Tに吸引密着した状態でテープとともに吸引搬送
されるのである。
【0023】また、延長高速テープ手段108Y側にお
いても同様に吸引搬送できるように構成され、これは前
記バキュームボックス150とは独立したバキュームボ
ックス151を備えている。このバキュームボックス1
51も上述の場合と同様に、中空容器として形成され、
ボックス上部に設けられた吸引ダクト153を図示しな
い吸引ポンプに接続して内部を負圧状態にできるように
している。バキュームボックス151の下面部分には帯
板からなるテープ滑走面が形成され、各テープ滑走面領
域には、前記バキュームボックス151に連通する複数
の長孔155が開口されており、この長孔155が搬送
テープ108TEの裏面によって覆われるようにしてい
る。そして、各テープ108TEにはその全長にわたっ
て複数の吸引透孔156が開口されている。これによ
り、テープ108TEがバキュームボックス150、1
51の滑走面を摺動する際に、バキュームボックス15
0、151の負圧が吸引透孔156を通じて、搬送カッ
ト紙の表面に作用し、カット紙はテープ108T、10
8TEに吸引密着した状態でテープとともに吸引搬送さ
れ、特にスタック部112の上面部で延長搬送テープ1
08TEによる吸引搬送も可能となっているのである。
【0024】上述した上部高速テープ手段108は、搬
送上流側と下流側がそれぞれ搬送面を開放できるように
構成され、このためにフレーム側板130の内面部に沿
って上下揺動できるフロントアーム158とリヤアーム
160とが同一の回転支点部162を介してフレーム側
板130に支持されている。フロントアーム158は先
端に入口側ロール108Aを取り付けており、リヤアー
ム160は出口側ロール108Bおよび延長出口側ロー
ル108BEを取り付けている。各アーム158、16
0の各々にはフレーム側板130に設置された昇降シリ
ンダ機構164、166のロッド端が連結され、このシ
リンダ機構164、166を持ち上げ駆動させることで
各アーム158、160の各先端部が上昇して搬送ライ
ン面の開放をなすことができる。また、このようなアー
ム158、160の昇降によって搬送テープ108T、
108TEの緩みが発生しないように、搬送テープ10
8T、108TEの周回ルートの途中にテンションロー
ル168が設けられている。この例では、駆動ロール1
08Dの直上部に位置するようにテンションロール16
8を配置し、テープ108T、108TEに外接する駆
動ロール108Dへの巻掛け角度が大きくなるようにテ
ープ108T、108TEにテンションロール168内
接させつつ、当該テンションロール168をエアシリン
ダ170により牽引させているのである。このようなテ
ンションロール168の牽引が可能なように、テンショ
ンロール168はフレーム側板130に取り付けられた
ベルクランク172の屈曲部に支持され、ベルクランク
172を回転自在に設定するとともに、当該ベルクラン
ク172をエアシリンダ170によって張力付与方向に
牽引できるようになっている。
【0025】このような上部高速テープ手段108で
は、下部高速テープ手段106からリフトガイド148
により受け渡されたカット紙を吸引搬送するが、高速テ
ープ106T、108T、108TEの搬送速度は同一
にされているために、カット紙同志がオーバラップする
ことなく1枚ずつ移動されてスタック部112の上部ま
で高速で順次流し込み供給可能となっている。下部高速
テープ手段106と上部高速テープ手段108により形
成される搬送ラインは下流側に向かって下り勾配となる
ように設定されており、このためにスタック部112の
収容空間上部に高速のまま紙先端部側を流し込めるよう
になっている。
【0026】ここで、上部高速テープ手段108から直
接スタック部112にカット紙を供給すると紙先端を傷
めるため、搬送速度を減速させるようにしており、これ
を紙の受け渡し手段を通じてカット紙の紙尻を下部低速
テープ手段110に引き渡すことによって行わせてい
る。これは、上部高速テープ手段108により吸引高速
搬送されるカット紙の先端側を特に延長高速テープ手段
108Yによってスタック部112の上方まで流し込
み、メイン高速テープ手段108Yに吸着状態にあるカ
ット紙の紙尻部分を強制的に離反させ、当該紙尻部分を
下部低速テープ手段110に引き渡すようにしている。
カット紙の受け渡し手段はスナッパロール174によっ
て構成されており、これは図6に示す如く、上部高速テ
ープ手段108のメイン高速テープ手段108Xにおけ
る出口側ロール108Bの直前部に配置され、複数の高
速テープ108T、108TE間の隙間を利用して回転
するブラシによって形成される。すなわち、出口側ロー
ル108Bの直前部にロール108Bと平行な回転シャ
フト176を左右のリヤアーム160間に渡し掛け、こ
の回転シャフト176に対して取付ブロック178を固
定している。当該取付ブロック178は回転シャフト1
76に適合する半円溝を有する一対の矩形ブロック接合
体により構成され、その一方のブロック側の外縁部に分
離ブラシ180を取り付けて構成されている。分離ブラ
シ180はブロック178へ取り付けられるプレート1
80Aのほぼ半部にブラシ繊維180Bを植設したもの
で、ブラシ繊維180Bの基部が回転方向(カット紙搬
送方向)において先行し、繊維先端すなわちカット紙へ
の接触先端が回転方向において後続するように、回転半
径に斜交している。分離ブラシ180の先端回転軌跡は
上部メイン高速テープ手段108Xの搬送面より突出さ
れており、突出長さはカット紙を分離させたときに搬送
テープ108T、108TEへの吸引作用が及ばない範
囲とするとともに、下位の下部低速テープ手段110へ
の搬送面に接触するような寸法に設定すればよい。なお
ブラシタイプに限らず、爪タイプのものを用いることも
可能である。このようなスナッパロール174は回転シ
ャフト176の基端に取り付けたプーリ176Pを回転
駆動させることで回転させるが、前記分離ブラシ180
は1回転中に1回だけ低速テープ手段110に接触す
る。この接触タイミングは上部高速テープ手段108に
よって搬送されたカット紙の先端部がスタック部112
の上部に送り込まれ、紙尻がメイン高速テープ手段10
8Xのバキュームボックス150の前端部に達したとき
に行わせるようにしている。この接触タイミングは高速
テープ手段108による搬送速度に応じて所定の回転数
となるように回転シャフト176を回転させることで実
現でき、プーリ176Pをベルト駆動する駆動プーリ1
82との位相を調整し、上記タイミングとなるように設
定すればよい。また、スナッパロール174の先端回転
軌跡は、バキュームボックス150の前端部から搬送面
側に突出し、低速テープ手段110の搬送面に接触した
後、出側ロール108B側を経由して内部に引き込まれ
るようにし、紙尻以外の部分で分離作用をなさないよう
にしている。
【0027】ところで、上記スナッパロール174によ
るカット紙の受け渡しを行う際、延長高速テープ手段1
08Yでカット紙が吸引状態にあると分離できないた
め、上記スナッパロール174がカット紙の紙尻を分離
させようとするときに延長高速テープ手段108Y側の
バキュームボックス151を通じて行われている吸引作
用を遮断させるようにしている。この詳細を図8〜9に
示す。バキュームボックス151は延長搬送テープ10
8TEに沿う円筒ボックスとして形成されており、これ
は延長搬送テープ108TEの数の分だけ設けられてい
る。この円筒型バキュームボックス151の下面に形成
した帯板からなる滑走面部材には前述したように吸引用
の長孔155が穿孔されている。この円筒型バキューム
ボックス151の内部に開閉バルブ機構200を形成し
ている。開閉バルブ機構200は前記円筒型バキューム
ボックス151の内部にて回転可能に軸支された回転ロ
ッド202を有するとともに、回転ロッド202の一端
をボックス151の端部から突出させている。突出端部
にはバルブプーリ204が取り付けられており、これを
ベルト駆動によって回転可能にしている。ベルト206
は図9に示しているように、リヤアーム160に取り付
けたドライブプーリ208に巻き掛けられ、これを複数
の各バルブプーリ204にも巻き掛けており、各バルブ
プーリ204が同期して回転するように設定している。
一方、各円筒型バキュームボックス151内に挿入され
ている回転ロッド202には丁度吸引用長孔155に相
当する複数位置に外縁部が円筒内周面を回転摺動できる
ような平板部を形成し、この外縁部にバルブ210を設
けている。すなわち、回転ロッド202の回転で平板部
が回転し、平板部縁辺に設けたバルブ210が長孔15
5への連通孔に対向したときにこれを閉塞し、吸引負圧
が搬送テープ108TEに作用しないようにしている。
このような吸引負圧の遮断タイミングは、上述したよう
に、スナッパロール174がカット紙の紙尻を分離させ
ようとするときに一致し、延長高速テープ手段108Y
側のバキュームボックス151を通じて行われている吸
引作用を遮断させるようにしているのである。
【0028】更に、延長高速テープ手段108Yには、
スタック部112の直上部まで吸引搬送されてきたカッ
ト紙を前記スナッパロール174が下部低速テープ手段
110に引き渡すときに、同時に延長高速テープ手段1
08Yの搬送面から離反させ、スタック部112に向け
て強制分離させる補助スナッパロール174A、174
Bが設けられている。これは図8に示しているように、
円筒型バキュームボックス151の吸引領域に設けら
れ、前記スナッパロール174と同様に構成されている
とともに、分離のタイミングも同一となるように設定さ
れている。したがってバキュームボックス151による
吸引遮断に合わせて補助スナッパロール174A、Bに
よる強制分離作用もなすものとなっているのである。
【0029】メイン高速テープ手段108X側のスナッ
パロール174の作用によってカット紙を受け取る下部
低速テープ手段110は、スタック部112の直前部に
配置され、上部高速テープ手段108の下流領域に対面
されている。この具体的構成を図10〜12に示す。当
該下部低速テープ手段110は上流端に配置された単独
ロール110Aと、排紙側に配置され前記上流端ロール
110Aの直径より小さく形成された上下一対の小径ロ
ール110B、110Cを有しており、これらに搬送テ
ープ110Tを巻き付けて構成されているとともに、上
部小径ロール110Bを下部小径ロール110Cよりも
スタック部112の入口に近接させて低速テープ110
Tの前端部形状がナイフエッジ状になるように設定して
いる。すなわち、小径ロール110B、110Cはそれ
ぞれ同径とされているが、これは上流端ロール110A
の直径の約40%以下の直径をもつロールとして形成さ
れ、排紙端部において上下に平行に配置されている。上
下小径ロール110B、110Cはほぼロール径の分だ
け前後に位置をずらして配置されており、上部小径ロー
ル110Bがスタック部112の収容領域を規定するリ
ヤジョガー112Rの上縁部に位置するとともに、これ
に巻き付いているテープ110Tの外表面がリヤジョガ
ー112Rの内面に一致するように設定され、スタック
部112に上部小径ロール110Bへ巻き付いたテープ
110Tの外表面が臨むようにして、収容部との隙間が
生じないようにしている。また、下部小径ロール110
Cはリヤジョガー112Rの背面と間隔をおいて配置さ
れ、搬送テープ110Tと干渉しないようにしているの
である。
【0030】このような下部低速テープ手段110にお
けるカット紙搬送面は、上流端ロール110Aから排紙
端側の上部小径ロール110Bに向かって移動する複数
の搬送テープ110Tの上向きの外表面とされるが、こ
の搬送面が吸引搬送をなすように、上記一対のロール1
10A、110B間に位置してテープ110Tの滑走面
を形成するバキュームボックス184が設けられてい
る。このバキュームボックス184は下部高速テープ手
段106の場合と同様に中空容器として形成され、ボッ
クス下部に設けられた吸引ダクト186を図示しない吸
引ポンプに接続して内部を負圧状態にできるようにして
いる。バキュームボックス184の各テープ滑走面領域
には、複数の長孔188が開口されており、この長孔1
88が搬送テープ110Tの裏面によって覆われるよう
にしている。そして、各テープ110Tの全長にわたっ
て複数の吸引透孔190が開口されている。これによ
り、テープ110Tがバキュームボックス184の滑走
面を摺動する際に、バキュームボックス184の負圧
が、吸引透孔190を通じて、搬送カット紙の裏面に作
用し、カット紙がテープ110Tに吸引密着した状態で
テープとともに吸引搬送されるのである。
【0031】搬送テープ110Tの周回駆動は上流端ロ
ール110Aを回転駆動することにより行われるが、こ
れはベルト駆動方式とされており、図10に示すよう
に、ロールプーリ192をこれに巻回されたベルト19
4により駆動プーリ196を介して駆動させるようにし
ている。駆動プーリ196側には無段変速装置(図示せ
ず)を装備し、搬送テープ110Tの搬送速度を任意に
調整できるようにしている。この調整により、低速搬送
面によるスタック部への送り込み速度が調整され、カッ
ト紙同志のオーバラップ量が変更可能となる。
【0032】ところで、スタック部112の収容領域を
規制する前記リヤジョガー112Rは、上記バキューム
ボックス184に取り付けられている。すなわち、リヤ
ジョガー112Rは、図12に示しているように、複数
の搬送テープ110Tの間の隙間から垂下された短冊状
のプレートによって形成され、バキュームボックス18
4に固定されたブラケット191に取り付けられてい
る。複数あるリヤジョガー112Rの一部112R’に
はバイブレータ193(図1参照)が取り付けられ、ス
タック部112に収容されたカット紙のパイルを振動し
て端面の整列をなすようにしている。リヤジョガー11
2Rの前面部は、前述したように、搬送テープ110T
の前端縁と同一面となるように設定されている。
【0033】上部高速テープ手段108によって搬送さ
れたカット紙は、高速搬送状態でスタック部112に流
し込まれ、同時に延長高速テープ手段108Yによって
確実にスタック部112の上面部まで吸引搬送される
が、カット紙の紙尻が当該上部高速テープ手段108の
特にメイン高速テープ手段108Xの高速吸引領域から
抜け出る直前に、スナッパロール174により下部低速
テープ手段110に引き渡され、同時に延長高速テープ
手段108Yの吸引が遮断され、補助スナッパロール1
74A、174Bによって延長搬送面から分離される。
これにより下部低速テープ手段110では紙尻部分を吸
引搬送し、カット紙を減速搬送させることができる。こ
の下部低速テープ手段110により搬送されるカット紙
はスタック部112に送り出されるが、スタック部11
2の収容部は、下部低速テープ手段110のバキューム
ボックス184に取り付けたリヤジョガー112Rと、
これに対面して配置されるフロントジョガー112Fと
によって前後領域が規定されるとともに、左右のフレー
ム側板130に取り付けられたサイドジョガー112S
により左右領域が規定されている。スタック部112
は、前記ジョガー112R、112F、112Sにより
囲まれる収容空間内を昇降するテーブル195を有して
おり、このテーブル195上に搬送されたカット紙をパ
イリングするようにしている。
【0034】なお、スタック部112のフロントジョガ
ー112F、サイドジョガー112Sにもバイブレータ
198が付帯され、カット紙パイルの端面整列を行わせ
るようにしている。
【0035】このような構成に加えて、本実施例では、
図1、図10に概略を示すとともに詳細を図13に示し
ているように、下部低速テープ手段110の直前部に静
電除去バー212を配置するとともに、これに隣接して
エアノズルパイプ214を配置している。静電除去バー
212とエアノズルパイプ214は、上部高速テープ手
段108の搬送面の下位に位置し、低速テープ手段11
0の搬送面とほぼ同列に位置して搬送ラインを横断する
ように配置されている。静電除去バー212は図10に
示しているように、ケース上面の開口から放電針216
を臨ませ、これを長手方向に一定間隔をおいて配列して
いる。この放電針216の近傍にコロナ放電を発生さ
せ、プラスイオン、マイナスイオンを生成させる。ま
た、前記エアノズルパイプ214は静電除去バー212
のケースに一体的に取り付けられており、放電針216
に隣接した搬送方向上流側の位置から、搬送カット紙の
流れ方向に向けてエアを吹出させるようにしている。こ
のため、エアノズルパイプ214に穿孔された吹出口2
14Aは斜め上方とされ、エアが上部高速テープ手段1
08に吸着されて移動しているカット紙の下面に沿って
下部低速テープ手段110の紙受け渡し部分に流し込ま
れるようになっている。この吹出口は搬送ラインの幅方
向に沿って複数設けられ、搬送されるカット紙の全面に
行き渡るようになっている。このため、上部高速テープ
手段108からスナッパロール174によってカット紙
の紙尻が下部低速テープ手段110に引き渡されたとき
に、この引き渡されたカット紙と後続するカット紙との
間にエアブローによってプラスイオン、マイナスイオン
を含んだエアが導入され、紙の静電気を取り除き、カッ
ト紙間にエア層が形成されるのである。したがって下部
低速テープ手段110からスタック部112に供給され
る際に、低速搬送されて瓦積み状に連続してスタック部
112に流し込まれるが、このオーバラップ部分にはエ
ア層が介在したものとなってスタック部112に導入さ
れたときに紙同志が円滑に滑り、端面整列が迅速に行わ
れるものとなる。
【0036】このように構成された印刷機用シータで
は、カット部104にて所定寸法に裁断されたカット紙
が、最初に下部高速テープ手段106に導入され、ここ
で下面側が吸引されつつ高速のテープ速度で搬送され
る。下部高速テープ手段106の排紙端側にはリフトガ
イド148が設けられており、搬送されているカット紙
はこのリフトガイド148に案内されて上部高速テープ
手段108側に導入される。上部高速テープ手段108
はスタック部112の入口までのメイン高速テープ手段
108Xと、スタック部112の上面部を覆うようにさ
れた延長高速テープ手段108Yとによって、スタック
部112へほぼ積載可能状態位置までも吸引搬送機構と
されているので、カット紙は上面吸引状態のまま高速の
テープ速度で搬送される。この上部メイン高速テープ手
段108Xの排紙端の近傍に設けたスナッパロール17
4はカット紙の紙尻が吸引領域の前端部に達したときに
カット紙を搬送面から離反させるように作用する。同時
に延長高速テープ手段108Yでの吸引作用が停止し、
補助スナッパロール174A、174Bがスタック部1
12に向けてカット紙を押し離す。このため、カット紙
はその大半部がスタック部112の上方に送り込まれた
状態で下部低速テープ手段110に受け渡され、紙尻部
分のみが吸引状態となる。下部低速テープ手段110で
はスナッパロール174から引き渡されたカット紙の紙
尻部分を吸引して制動作用をなし、減速してスタック部
112に供給して昇降テーブル195上に積層させるの
である。
【0037】特に、この例では、下部低速テープ手段1
10の前段部では静電除去バー212により搬送状態に
あるカット紙から静電気が除去され、かつ下部低速テー
プ手段110にカット紙が引き渡されるときに、前記エ
アノズルパイプ214から吹出されているエアがプラス
イオン、マイナスイオンを搬送方向に吹き出し、紙の静
電気を中和して取り除き、下部低速テープ手段110上
で瓦積み状にオーバラップしつつ移送される紙間にエア
層が形成される。
【0038】また、下部低速テープ手段110にてカッ
ト紙の紙尻部分を吸引して制動作用をなし、減速してス
タック部112に供給する際、下部低速テープ手段11
0の排紙端部をナイフエッジ状になるように設定し、上
部小径ロール110Bがスタック部112の収容領域を
規定するリヤジョガー112Rの上縁部に位置するよう
にしているため、スタック部112の収容部との隙間が
なく、これにより紙詰りの発生を防止できるものとなっ
ている。また、下部低速テープ手段110にはカット紙
の紙尻部分のみが上部高速テープ手段108からスナッ
パロール174により移載される構成となっているた
め、スタック部112の入口部分を紙先端が通過するこ
とがないので、特に円滑にスタック部112に低速供給
することができる。
【0039】このようなことから、当該印刷機用シータ
では、カット紙を下面吸引による高速搬送、上面吸引に
よる高速搬送によりスタック部112にカット紙の大半
部分を送り込み、低速搬送テープ手段110ではカット
紙の紙尻部分のみを吸引搬送させる構成とし、高速テー
プ手段108から下部低速テープ手段110にカット紙
を受け渡す際に、静電除去を図りつつ、エアブローによ
りカット紙間にエア層を形成して低速テープ手段110
によりスタック部112に供給するため、スタック部1
12でのカット紙の端面揃えが極めて良好になる。ま
た、本実施例では紙尻部分を残してパイリング位置まで
高速搬送させることができるので、搬送時間を大幅に短
縮することができ、かつ低速搬送テープ手段110での
低速搬送距離を短くできる。これによりパイリング時間
の短縮効果が高く、かつ低速搬送領域が短いので、シー
タ全長を短くすることができる。また、低速搬送テープ
手段110からスタック部112へのカット紙の受け渡
しはスナッパロール174と、延長高速テープ手段10
8Y部分の補助スナッパロール174A、174Bによ
り行われる。下部低速テープ手段110へは紙尻部分の
受け渡しであるため、低速搬送テープ手段110とスタ
ック部112との継ぎ目部分にカット紙の先端が引っ掛
かる等がなく、紙詰りを発生することがないのである。
なお、上記実施例では下部高速テープ手段を吸引搬送と
しているが、この部分での搬送は単純テープ搬送でもよ
い。また、上部高速テープ手段108を上部メイン高速
テープ手段108Xと延長高速テープ手段108Yとに
よって構成し、スタック部112の上面部での吸引搬送
を行うようにしているが、延長高速テープ手段108Y
を省略した構造のものにも適用できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ウェブ
を枚葉にカットするカット部からの出側に下部高速テー
プと下部低速テープとを搬送方向に沿って縦列配置させ
るとともに、搬送されるカット紙の上面に沿って上部高
速テープを配置させ、前記下部低速テープの排出端側に
カット紙のスタック部を設けてなる印刷機用シータにお
いて、前記下部高速テープ、下部低速テープ、および上
部高速テープには吸引手段を付帯させるとともに、テー
プ間でのカット紙受け渡し手段を設け、前記上部高速テ
ープから下部低速テープへの受け渡し手段はカット紙の
紙尻を押え込み可能に形成され、前記下部低速テープの
前段部に静電気除去手段を配置するとともにこの静電気
除去手段の直前部にカット紙の搬送方向側に吹出し方向
が向けられたエア吹出し手段を設け、前記静電気除去手
段により発生したイオンをカット紙重ね合わせ隙間部分
に吹き込み可能としたので、印刷ウェブの断裁からパイ
リングまで搬送過程で、特に高速テープ手段から低速テ
ープ手段への乗換の際に先行するカット紙とこれに後続
して重ねられるカット紙との間に静電密着を効果的に除
去することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る印刷機用シータの概要を示す全体
側面図である。
【図2】下部搬送テープ手段の側面図である。
【図3】同部分平面図である。
【図4】上部高速テープ手段の上流部側面図である。
【図5】同部分平面図である。
【図6】延長高速テープ手段の側面図である。
【図7】同部分平面図である。
【図8】延長高速テープ手段のバキュームボックス及び
開閉バルブ機構の説明用側面図および断面図である。
【図9】同端面図である。
【図10】下部低速テープ手段の側面図である。
【図11】下部低速テープ手段の部分平面図である。
【図12】下部低速テープ手段の下流端面図および部分
側面図である。
【図13】静電除去バーとエアノズルパイプの構成を示
す側面図と平面図である。
【図14】従来のシータの構成図である。
【符号の説明】
100 シータ 102 印刷ウェブ 104 カット部 106 下部高速テープ手段 106A 入口側ロール 106B 出口側ロール 106C テンションロール 106T 搬送テープ 108 上部高速テープ手段 108A 入口側ロール 108B 出口側ロール 108C 中間ロール 108D 駆動ロール 108T 搬送テープ 108DP プーリ 110 下部低速テープ手段 110A 上流端ロール 110B 上部小径ロール 110C 下部小径ロール 110T 搬送テープ 112 スタック部 112F フロントジョガー 112R リヤジョガー 112R’ リヤジョガー 112S サイドジョガー 114 ドローロール 116 押えロール 118 フライナイフ 120 固定ナイフ 128 ロールプーリ 130 フレーム側板 132 駆動プーリ 134 反転プーリ 136 中間プーリ 138 ベルト駆動装置 140 バキュームボックス 142 吸引ダクト 144 長孔 146 吸引透孔 147 ニップロール 148 リフトガイド 150 バキュームボックス 151 円筒型バキュームボックス 152 吸引ダクト 153 吸引ダクト 154 長孔 155 長孔 156 吸引透孔 158 フロントアーム 160 リヤアーム 162 回転支点部 164 フロント昇降シリンダ機構 166 リヤ昇降シリンダ機構 168 テンションロール 170 エアシリンダ 172 ベルクランク 174 スナッパロール 176 回転シャフト 176P プーリ 178 取付ブロック 180 分離ブラシ 180A プレート 180B ブラシ繊維 182 駆動プーリ 184 バキュームボックス 186 吸引ダクト 188 長孔 190 吸引透孔 191 ブラケット 192 ロールプーリ 193 バイブレータ 194 ベルト 195 昇降テーブル 196 駆動プーリ 200 開閉バルブ機構 202 回転ロッド 204 バルブプーリ 206 ベルト 208 ドライブプーリ 210 バルブ 212 静電除去バー 212A 吹出口 214 エアノズルパイプ 216 放電針

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェブを枚葉にカットするカット部から
    の出側に下部高速テープと下部低速テープとを搬送方向
    に沿って縦列配置させるとともに、搬送されるカット紙
    の上面に沿って上部高速テープを配置させ、前記下部低
    速テープの排出端側にカット紙のスタック部を設けてな
    る印刷機用シータにおいて、 前記下部高速テープ、下部低速テープ、および上部高速
    テープには吸引手段を付帯させるとともに、テープ間で
    のカット紙受け渡し手段を設け、前記上部高速テープか
    ら下部低速テープへの受け渡し手段はカット紙の紙尻を
    押え込み可能に形成され、前記下部低速テープの前段部
    に静電気除去手段を配置するとともにこの静電気除去手
    段の直前部にカット紙の搬送方向側に吹出し方向が向け
    られたエア吹出し手段を設け、前記静電気除去手段によ
    り発生したイオンをカット紙重ね合わせ隙間部分に吹き
    込み可能としたことを特徴とする印刷機用シータ。
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