JP2998398B2 - 超電導線の接合方法 - Google Patents

超電導線の接合方法

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JP2998398B2
JP2998398B2 JP4033421A JP3342192A JP2998398B2 JP 2998398 B2 JP2998398 B2 JP 2998398B2 JP 4033421 A JP4033421 A JP 4033421A JP 3342192 A JP3342192 A JP 3342192A JP 2998398 B2 JP2998398 B2 JP 2998398B2
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純 藤上
謙一 佐藤
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英仁 向井
武志 加藤
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物高温超電導材料
を用いた超電導多芯線の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、より高い臨界温度を示す超電導材
料として、セラミックス系、すなわち酸化物系の超電導
体が注目されている。中でも、イットリウム系が90
K、ビスマス系が110K、タリウム系が120K程度
の高い臨界温度を有し、実用化が期待されている。
【0003】これらの高温超電導材料は、ケーブルやブ
スバー、パワーリード、コイルなどに応用することが考
えられ、長尺の超電導線材が開発されてきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超電導線材の応用に対
して、曲げ歪に強い多芯線は非常に有望な材料である。
このような多芯線をコイル等に応用する場合、必ず同種
または異種間の線材接合が重要となり、特に永久電流コ
イルでは永久電流接合が必要となる。
【0005】この発明の目的は、超電導多芯線について
永久電流接合を可能にし、接合による臨界電流の低減を
抑えることのできる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1および第2の発明に
従う超電導線の接合方法は、複数の酸化物超電導体フィ
ラメントを有するテープ状超電導多芯線同士を接合する
ための方法である。
【0007】第1の発明に従う方法は、テープ状超電導
多芯線の接合されるべき部分について、酸化物超電導体
フィラメントを露出させるステップと、露出した酸化物
超電導体フィラメント同士を重ね合わせて接合するステ
ップとを備える。
【0008】第2の発明に従う方法は、テープ状超電導
多芯線の接合されるべき部分について、酸化物超電導体
フィラメントを露出させるステップと、露出した酸化物
超電導体フィラメント間に別の超電導体を介在させて接
合するステップとを備える。
【0009】第3および第4の発明に従う超電導線の接
合方法は、複数の酸化物超電導体フィラメントを有する
テープ状超電導多芯線を金属被覆された酸化物超電導体
よりなるテープ状超電導単芯線に接合するための方法で
ある。
【0010】第3の発明に従う方法は、テープ状超電導
多芯線の接合されるべき部分について、酸化物超電導体
フィラメントを露出させるとともに、テープ状超電導単
芯線の接合されるべき部分について超電導体を露出させ
るステップと、露出した酸化物超電導体フィラメントと
酸化物超電導体とを重ね合わせて接合するステップとを
備える。
【0011】第4の発明に従う方法は、テープ状超電導
多芯線の接合されるべき部分について、酸化物超電導体
フィラメントを露出させるとともに、テープ状超電導単
芯線の接合されるべき部分について超電導体を露出させ
るステップと、露出した酸化物超電導体フィラメントと
酸化物超電導体との間に、別の超電導体を介在させて接
合するステップとを備える。
【0012】第1〜第4の発明に従う方法において、テ
ープ状超電導多芯線は、一般に、銀または銀合金等の安
定化材として機能する材料中に、酸化物超電導体からな
るフィラメントが多数埋込まれた構造を有している。
【0013】酸化物超電導体としては、たとえば、イッ
トリウム系、ビスマス系またはタリウム系酸化物超電導
体が用いられる。この中において、ビスマス系は、高い
臨界温度、高い電流密度、低い毒性および希土類元素が
不必要である点で好ましい。
【0014】酸化物超電導体フィラメントを露出させる
ステップでは、上記フィラメントを囲む安定化材および
/または被覆材を部分的に除去してフィラメントを露出
させることができる。
【0015】また、多芯線で接合すべき部分の所定の領
域を除去することにより、フィラメントを露出させても
よい。
【0016】多芯線の所定の領域を除去する場合、たと
えば、接合すべき部分においてテープ状線材の片方の面
から所定の厚み(たとえば線材厚みの約1/2)だけ除
去したり、接合すべき線材の端部を斜めに切除したりす
ることができる。
【0017】フィラメントを露出させる場合、露出させ
る本数をできるだけ多くすることが好ましい。また、露
出されたフィラメントの露出面積は、より大きくするこ
とが好ましい。これらの点から、特に、接合すべき線材
の端部を斜めに除去することにより、線材の厚み方向に
対して傾斜した端面を形成してフィラメントを露出させ
ることがより好ましい。
【0018】第1の発明において、酸化物超電導体フィ
ラメントを重ね合わせ接合するステップでは、たとえ
ば、重ね合わされた部分を塑性加工また押圧加工した
後、熱処理することができる。この場合、重ね合わせる
長さは、たとえば、2mm以上200mm以下、より好
ましくは、20mm以下とすることができる。また、押
圧加工の場合は、ジョイント部に2〜40t/cm2
より好ましくは5〜30t/cm2 の圧力をかけて加工
することが望ましい。
【0019】また、熱処理前には、銀箔等を用いて、ジ
ョイント部の超電導体が外部に露出しない様、ジョイン
ト部を被覆処理することがより望ましい。
【0020】一方、接合のため、重ね合わされた部分は
圧力をかけながら熱処理されてもよい。このような圧力
は、ガラステープまたはホットプレス等でかけることが
できる。
【0021】第2の発明の方法では、接合すべき露出し
た酸化物超電導フィラメントに別の超電導体を重ね合わ
せて接合し、この別の超電導体を介在させてフィラメン
ト間を接合する。この別の超電導体は、臨界電流の低減
を抑えるため、フィラメントを構成する酸化物超電導体
と同種の超電導体であることが望ましい。
【0022】第2の発明において、接合ステップでは、
別の超電導体とフィラメントを重ね合わせた部分を塑性
加工または押圧加工した後、熱処理して超電導体同士を
接合させることができる。この場合、重ね合わせる長さ
は、たとえば、2mm以上200mm以下、より好まし
くは、20mm以下とすることができる。また、押圧加
工の場合は、ジョイント部に2〜40t/cm2 、より
好ましくは5〜30t/cm2 の圧力をかけて加工する
ことが望ましい。
【0023】また、熱処理前には、銀箔等を用いて、ジ
ョイント部の超電導体が外部に露出しない様、ジョイン
ト部を被覆処理することがより望ましい。
【0024】また、重ね合わせ部分を圧力をかけながら
熱処理してもよい。このような圧力は、ガラステープま
たはホットプレス等でかけることができる。
【0025】第3および第4の発明に従うテープ状単芯
線において、金属被覆は、高温超電導体と反応せず、容
易に加工することができるものがよい。さらに、金属は
安定化材として機能するような比抵抗の小さなものがよ
い。このような金属として、銀または銀合金が好ましく
用いられ得る。銀または銀合金は、被覆材そのものまた
は被覆のための中間層として用いることができる。中間
層としてこれらを用いる場合は、別の金属、たとえば
銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレススチールまた
はそれらの合金が被覆のためさらに用いられる。
【0026】酸化物超電導体としては、たとえば、イッ
トリウム系、ビスマス系またはタリウム系酸化物超電導
体が用いられる。高い臨界温度、高い電流密度、低い毒
性および希土類元素が不必要である点でビスマス系がよ
り好ましい。
【0027】第3および第4の発明において、テープ状
超電導単芯線の超電導体を露出させるステップでは、接
合されるべき部分において、たとえば、金属被覆を部分
的に除去したり、部分的にめくることにより、超電導体
を露出させることができる。金属被覆を除去またはめく
るための作業は、接合すべき超電導線端部における両側
の金属被覆の不要な部分を除去した後に行なうことが好
ましい。
【0028】第3の発明において、多芯線のフィラメン
トと単芯線の超電導体を重ね合わせて接合するステップ
では、たとえば、重ね合わせた部分を塑性加工または押
圧加工した後、熱処理することができる。この場合、重
ね合わせる部分の長さは、たとえば、2mm以上200
mm以下、より好ましくは20mm以下とすることがで
きる。また、押圧加工の場合は、ジョイント部にかかる
圧力を5〜40t/cm2 の範囲とすることが望まし
い。さらに、熱処理前には、銀箔等を用いて、ジョイン
ト部の超電導体が外部に露出しない様、ジョイント部に
対して被覆処理を施すことがより望ましい。
【0029】一方、接合のため重ね合わされた部分は圧
力をかけながら熱処理されてもよい。このような圧力
は、ガラステープまたはホットプレス等でかけることが
できる。
【0030】第4の発明において、多芯線と単芯線との
間に介在させるべき別の超電導体は、接合による臨界電
流の低減を抑えるため、フィラメントおよび単芯線の超
電導体と同種の超電導体であることが望ましい。
【0031】第4の発明において、接合ステップでは、
別の超電導体とフィラメントとを重ね合わせた部分を塑
性加工または押圧加工した後、熱処理して超電導体同士
を接合させることができる。この場合、重ね合わせる部
分の長さは、たとえば、2mm以上200mm以下、よ
り好ましくは20mm以下とすることができる。また、
押圧加工の場合は、ジョイント部にかかる圧力を5〜4
0t/cm2 の範囲とすることが望ましい。さらに、熱
処理前には、銀箔等を用いて、ジョイント部の超電導体
が外部に露出しない様、ジョイント部に対して被覆処理
を施すことがより望ましい。一方、重ね合わせた部分を
圧力をかけながら熱処理してもよい。このような圧力は
ガラステープまたはホットプレス等でかけることができ
る。
【0032】
【発明の作用効果】第1の発明の接合方法によれば、接
合すべき超電導多芯線間で露出された酸化物超電導体フ
ィラメント同士が重ね合わされ接合されるので、接合部
に超電導電流を流すことが可能となる。また、多芯線間
で、露出されたそれぞれのフィラメント同士を接合すれ
ば、接合による臨界電流の低減を抑えることができる。
【0033】このようにフィラメント同士を接合させる
ことによって、超電導多芯線間においても永久電流接合
が可能となる。
【0034】第2の発明によれば、接合されるべきテー
プ状超電導多芯線の露出したフィラメント間に新たに別
の超電導体を介在させて多芯線の接合を行なっている。
【0035】このため、構造や配置等の制約から接合さ
れるべき超電導多芯線を直接接合することが困難である
場合でも、接合を行なうことができる。また、露出され
たフィラメント同士を超電導体を介在させて接合するた
め、超電導電流を流すことができ、永久電流接合が可能
となる。更に、介在させる超電導体の体積を大きくする
ことで、接合部の臨界電流を向上させることができる。
【0036】第3の発明によれば、接合すべき多芯線の
超電導体フィラメントと単芯線の超電導体が露出され
る。この露出された超電導体同士を重ね合わせて接合す
るので、超電導状態を保ったまま接合することができ
る。
【0037】第4の発明によれば、接合されるべき多芯
線の露出した超電導体フィラメントと単芯線の超電導体
とが別の超電導体を介して接合される。このため、構造
や配置等の制約から、多芯線と単芯線を直接接合するこ
とが困難である場合でも、接合を行なうことができる。
また、露出させた超電導体同士を超電導体を介在させて
接合するため、超電導電流を流すことができ、永久電流
接合が可能となる。
【0038】以上説明したように、第1〜第4の発明に
従う方法は、コイルの永久電流接合や大電流導体の接合
に用いることができるので、ケーブル、ブスバー、パワ
ーリードおよびマグネットなどの種々の用途に適切な超
電導多芯線の接合方法として有用である。
【0039】
【実施例】
実施例1 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.80:0.41:
2.01:2.18:3.02の組成を持つように、酸
化物または炭酸塩を混合し、熱処理により主に2212
相と非超電導相からなる粉末を調製した。この粉末に対
して大気中800℃、2時間の脱ガス処理を行なった。
脱ガス処理した粉末を外径12mm、内径10mmの銀
パイプに充填し、直径1.93mmまで伸線加工した。
伸線加工したもの37本を、外径16.5mm、内径1
3.5mmの銀パイプに詰めた後、伸線加工して外径
1.4mmとした。この線を0.24mmの厚みまで圧
延加工した。
【0040】このようにして作製した超電導多芯線の断
面を図1に示す。図に示すように、テープ状超電導多芯
線10は、銀からなる安定化材2中に37本の酸化物超
電導体からなるフィラメント1が埋込まれた構造を有し
ている。
【0041】上記超電導多芯線を2本準備し、以下のよ
うにして接合を行なった。まず、図2(a)に示すよう
に、テープ状超電導多芯線10の末端10aから5mm
のところまでについて、同多芯線10の幅広面13から
多芯線の厚みの約1/2のところまでを除去し、フィラ
メント1を露出させた。接合すべき相手の多芯線につい
ても同様に末端部を処理してフィラメントを露出させ
た。
【0042】次に、図2(b)に示すように、フィラメ
ントを露出させた面同士を向い合わせにしてテープ状多
芯線10、10′を重ねた後、重ね合わせた部分を20
トン(ジョイント部としては約10t/cm2 の圧力)
で押圧し、全体が0.22mmの厚みになるようにし
た。次いで、押圧処理した多芯線を840℃で50時間
熱処理して接合させた。
【0043】以上のようにして接合させた多芯線につい
て接合部の臨界電流を測定したところ、液体窒素温度で
5〜7Aであった。この値は、接合前の多芯線について
測定した臨界電流値の約5割であった。
【0044】実施例2 実施例1で作製したと同じ多芯線を新たに2本準備し、
以下に示すようにして接合を行なった。
【0045】まず、図3(a)に示すように、テープ状
多芯線20の末端20aから5mmのところまでの部分
について、斜めに線材を除去し、フィラメントを露出さ
せた。図に示すように、フィラメント21が露出された
端面24は、テープ状多芯線20の厚み方向(図中矢印
で示す)に対して傾斜している。接合すべき相手の多芯
線についても同様に末端部を斜めに除去してフィラメン
トを露出させた。
【0046】次に、図3(b)に示すように、フィラメ
ントを露出させた端面同士を向い合わせにして、テープ
状多芯線20、20′を重ねた後、重ね合わせた部分を
20トン(ジョイント部としては約10t/cm2 の圧
力)で押圧し、全体が0.22mmの厚みになるように
した。その後、押圧処理した多芯線を840℃で50時
間熱処理して接合させた。
【0047】接合部の臨界電流を測定したところ、液体
窒素温度で8〜10Aであった。この値は、接合前の多
芯線について測定した臨界電流値の約7割であった。
【0048】実施例3 実施例1で作製したと同じ多芯線を新たに2本準備し、
それらの間に単芯線を介在させ接合を行なった。接合方
法を以下に説明する。
【0049】中間介在物として使用される単芯線は次の
ようにして作製した。まず、Bi:Pb:Sr:Ca:
Cu=1.80:0.41:2.01:2.18:3.
02の組成を持つように、酸化物または炭酸塩を混合
し、熱処理により主に2212相と非超電導相からなる
粉末を調製した。
【0050】この粉末を大気中800℃で2時間加熱
し、脱ガス処理を行なった。脱ガス処理した粉末を外径
12mm、内径10mmの銀パイプに充填し、直径2.
5mmにまで伸線加工した。この線を幅10mm、厚さ
0.3mmまで圧延加工した後、845℃で50時間熱
処理した。
【0051】得られたテープ状線材を図4(a)に示
す。図に示すように、酸化物超電導体41のまわりに金
属被覆42が設けられている。
【0052】この線材を2cm切出し、図4(b)に示
すようにテープ面片側の金属被覆42を除去して超電導
体41を露出させ、中間介在物とした。
【0053】一方、実施例1で示したと同様に接合すべ
きテープ状超電導多芯線について末端5mmの部分を処
理してフィラメントを露出させた。
【0054】図5に示すように、テープ状多芯線50、
50′においてフィラメントを露出させた面をそれぞれ
テープ状超電導単芯線40の露出された超電導体41に
合わせて、単芯線40とテープ状多芯線50、50′を
それぞれ重ねた。重ね合わせた部分を20トン(ジョイ
ント部の圧力として約10t/cm2 )で押圧した後、
840℃で50時間熱処理して接合させた。
【0055】接合部の臨界電流を測定したところ、液体
窒素温度で臨界電流は5〜8Aであり、接合前の多芯線
について測定した臨界電流の約5割であった。
【0056】実施例4 実施例1で作製したテープ状超電導多芯線と、実施例3
で作製したテープ状単芯線を以下に示すとおり接合させ
た。
【0057】図6に示すように、テープ状超電導多芯線
60については、末端から10mmまでの部分につい
て、フィラメント61を被覆した安定化材62を剥して
除去した。
【0058】一方、図7に示すように、テープ状超電導
単芯線70については、末端から10mmの部分につい
て金属被覆72を剥して超電導体71を露出させた。
【0059】このようにして末端部を処理した線材につ
いて、図8に示すように、テープ状超電導多芯線60の
安定化材を剥してフィラメントを露出させた面60a
と、テープ状超電導単芯線70の露出させた超電導体7
1とを合せて両線材を重ねた。次いで、重ね合わせた部
分に単芯線の金属被覆を撒き、20トン(ジョイント部
の圧力として約10t/cm2 )で押圧した。その後、
重ね合わせた部分を840℃で50時間熱処理して接合
させた。このように接合させた線材間において超電導電
流を流すことができた。
【0060】実施例5 実施例1で作製したテープ状多芯線と実施例3で作製し
たテープ状超電導単芯線との間に実施例3で示すように
単芯線の超電導体を介在させて接合を行なった。
【0061】接合にあたり、多芯線については実施例1
と同様に厚みの半分の部分を除去してフィラメントを露
出させた。一方、単芯線については末端部の金属被覆を
除去して超電導体を露出させた。露出されたフィラメン
トと超電導体を別に準備した中間介在物に実施例3で示
したように重ね合わせ、20トン(ジョイント部として
は約10t/cm2 の圧力)の押圧処理の後、840℃
で50時間加熱して接合させた。その結果、接合部に超
電導電流を流すことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において作製された超電導多芯線を示
す断面図である。
【図2】実施例1において超電導多芯線同士を接合する
工程を示す斜視図である。
【図3】実施例2において、テープ超電導多芯線同士を
接合する工程を示す斜視図である。
【図4】実施例3において作製された超電導単芯線を中
間介在物として使用するための工程を示す斜視図であ
る。
【図5】実施例3においてテープ状超電導多芯線同士を
他の超電導体を介して接合する状態を示す斜視図であ
る。
【図6】実施例4において超電導多芯線についてフィラ
メントを露出させた状態を示す斜視図である。
【図7】実施例4において超電導単芯線の末端部を処理
した状態を示す斜視図である。
【図8】実施例4において超電導多芯線と超電導単芯線
を接合させた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フィラメント 2 安定化材 10、10′、20、20′、50、50′、60 テ
ープ状超電導多芯線 40、70 テープ状超電導単芯線
フロントページの続き (72)発明者 向井 英仁 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社 大阪製作所内 (72)発明者 加藤 武志 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友 電気工業株式会社 大阪製作所内 (56)参考文献 特開 昭57−74983(JP,A) 特開 昭62−123669(JP,A) 特開 平3−276580(JP,A) 特開 昭58−186176(JP,A) 特開 平2−260383(JP,A) 特開 平4−269471(JP,A) 特開 昭64−81182(JP,A) 特開 平4−72703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 4/68 H01R 43/00 - 43/02 H01B 12/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の酸化物超電導体フィラメントを有
    するテープ状超電導多芯線同士を接合するための方法で
    あって、 前記テープ状超電導多芯線の接合されるべき部分につい
    て、前記酸化物超電導体フィラメントを露出させるステ
    ップと、 露出した酸化物超電導体フィラメント同士を重ね合わ
    ステップと、重ね合わせた部分を2〜40t/cm 2 の圧力で押圧す
    るステップと重ね合わせた部分を熱処理するステップとを備え前記押圧するステップと、前記熱処理するステップとに
    より、超電導電流を流すことのできる接合部が得られ
    、超電導線の接合方法。
  2. 【請求項2】 複数の酸化物超電導体フィラメントを有
    するテープ状超電導多芯線同士を接合するための方法で
    あって、 前記テープ状超電導多芯線の接合されるべき部分につい
    て、前記酸化物超電導体フィラメントを露出させるステ
    ップと、 露出した酸化物超電導体フィラメント間に、別の超電導
    体を介在させて、前記露出した酸化物超電導体フィラメ
    ントを前記別の超電導体に重ね合わせるステップと、 重ね合わせた部分を2〜40t/cm 2 の圧力で押圧す
    るステップと重ね合わせた部分を熱処理するステップとを備え前記押圧するステップと、前記熱処理するステップとに
    より、超電導電流を流すことのできる接合部が得られ
    、超電導線の接合方法。
  3. 【請求項3】 複数の酸化物超電導体フィラメントを有
    するテープ状超電導多芯線を金属被覆された酸化物超電
    導体よりなるテープ状超電導単芯線に接合するための方
    法であって、 前記テープ状超電導多芯線の接合されるべき部分につい
    て、前記酸化物超電導体フィラメントを露出させるとと
    もに、前記テープ状超電導単芯線の接合されるべき部分
    について超電導体を露出させるステップと、 露出した酸化物超電導体フィラメントと酸化物超電導体
    とを重ね合わせるステップと、 重ね合わせた部分を5〜40t/cm 2 の圧力で押圧す
    るステップと重ね合わせた部分を熱処理するステップとを備え前記押圧するステップと、前記熱処理するステップとに
    より、超電導電流を流すことのできる接合部が得られ
    、超電導線の接合方法。
  4. 【請求項4】 複数の酸化物超電導体フィラメントを有
    するテープ状超電導多芯線を金属被覆された酸化物超電
    導体よりなるテープ状超電導単芯線に接合するための方
    法であって、 前記テープ状超電導多芯線の接合されるべき部分につい
    て、前記酸化物超電導体フィラメントを露出させるとと
    もに、前記テープ状超電導単芯線の接合されるべき部分
    について超電導体を露出させるステップと、 露出した酸化物超電導体フィラメントと酸化物超電導体
    との間に、別の超電導体を介在させて、前記露出した酸
    化物超電導体フィラメントおよび前記酸化物超電導体を
    前記別の超電導体に重ね合わせるステップと、 重ね合わせた部分を5〜40t/cm 2 の圧力で押圧す
    るステップと重ね合わせた部分を熱処理するステップとを備え前記押圧するステップと、前記熱処理するステップとに
    より、超電導電流を流すことのできる接合部が得られ
    、超電導線の接合方法。
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