JP2998246B2 - 車両用エンジンの潤滑装置 - Google Patents

車両用エンジンの潤滑装置

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JP2998246B2
JP2998246B2 JP3056933A JP5693391A JP2998246B2 JP 2998246 B2 JP2998246 B2 JP 2998246B2 JP 3056933 A JP3056933 A JP 3056933A JP 5693391 A JP5693391 A JP 5693391A JP 2998246 B2 JP2998246 B2 JP 2998246B2
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    • F01M1/00Pressure lubrication
    • F01M1/16Controlling lubricant pressure or quantity
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M2250/00Measuring
    • F01M2250/64Number of revolutions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16NLUBRICATING
    • F16N2270/00Controlling
    • F16N2270/20Amount of lubricant
    • F16N2270/30Amount of lubricant intermittent

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】この発明は、プランジャ式オイル
ポンプを用いてエンジンへ潤滑オイルを適正に供給する
車両用エンジンの潤滑装置に関する。
【0003】
【従来の技術】図12に示すように、車両用エンジン1
01には、クランクケース下部にオイルパン102を設
置し、このオイルパン102に溜った潤滑オイルをオイ
ルポンプ103を用いて電磁弁104へ導き、エンジン
101内のピストン105やクランクシャフト106等
の摺接部を潤滑するようにしたものがある。上記オイル
ポンプ103は、トロコイドポンプやベーンポンプのよ
うに連続的にオイルを圧送するものである。また、上記
電磁弁104は、電流ON時に励磁して噴射口を開く電
磁噴射弁である。
【0004】また、上述の潤滑装置には、オイル吸込ホ
ース107とオイル吐出ホース108とを繋ぐリリーフ
ホース109が配設され、このリリーフホース109に
リリーフバルブ110が設置される。このリリーフバル
ブ110は、エンジン回転数が上昇してオイルポンプ1
03から圧送されたオイル圧力が規定値以上になったと
き作動し、常に一定圧の潤滑オイルを電磁弁104へ導
くようにしたものである。
【0005】このように構成された潤滑装置では、電磁
弁104の開弁時間を調整して、この電磁弁104から
噴射される潤滑オイル噴射量を管理することにより、エ
ンジン101へ供給される潤滑オイルの供給量を制御し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の潤滑装置では、
エンジン101への潤滑オイル供給量を電磁弁104の
開弁時間を調整することにより制御しているので、潤滑
オイルの温度変化や潤滑オイルの種類等によって例えば
オイルの粘性が変化すると、多量の潤滑オイルがエンジ
ン101へ供給されてしまう。このため、潤滑オイル供
給量を高精度に制御できないおそれがある。
【0007】この発明は、上述の事情を考慮してなされ
たものであり、エンジン回転数に応じてエンジンへ供給
される潤滑オイル供給量を高精度に制御できる車両用エ
ンジンの潤滑装置を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、車両用エン
ジンに設置され、オイルタンク内の潤滑オイルを油路を
介して上記エンジン側へ間欠的に吐出するプランジャ式
オイルポンプと、上記油路に設置され、上記オイルポン
プから吐出された潤滑オイルの上記エンジンへの供給量
を調整する弁と、上記エンジンに設置されてエンジン回
転数を検出するエンジン回転数センサと、上記エンジン
回転数を入力して、上記弁の開弁時間と閉弁時間との比
率を上記エンジン回転数に応じた所定の比率で交互に繰
り返すよう制御させる制御ユニットと、を有し、この制
御ユニットは、さらに上記弁の開弁時間を上記オイルポ
ンプのオイル吐出周期以上に設定する条件と、上記開弁
時間が上記オイル吐出周期より小さな場合には上記弁の
開弁周期を上記オイルポンプのオイル吐出時間以下に設
定する条件との少なくとも一方を満足させるよう制御す
ることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】したがって、この発明に係る車両用エンジンの
潤滑装置によれば、オイルポンプから吐出された潤滑オ
イルを弁によって調整してエンジンへ供給しており、そ
の調整は、上記弁の開弁時間と閉弁時間との比率をエン
ジン回転数に応じた所定の比率に設定して実施している
ので、エンジンへの潤滑オイル供給量を潤滑オイル要求
量に近付けることができる。この結果、エンジンへの潤
滑オイル供給量をエンジン回転数に応じて適切に制御で
きる。
【0010】しかも、制御ユニットは、弁の開弁時間を
オイルポンプのオイル吐出周期以上に設定する条件と、
上記開弁時間が上記オイル吐出周期より小さな場合には
上記弁の開弁周期を上記オイルポンプのオイル吐出時間
以下に設定する条件との少なくとも一方を満足させるよ
う制御するので、潤滑オイルのエンジンへの供給量を正
確に制御できる。この結果、エンジン回転数に応じた潤
滑オイルの供給量制御を高精度にて実施できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0012】図4はこの発明に係る車両用エンジンの潤
滑装置の一実施例を示す系統図、図5は図4のオイルポ
ンプを示す断面図、図1および図2は図4の制御ユニッ
トが実施するオイルポンプに対する電磁弁の第1および
第2作動パターンをそれぞれ示すタイミングチャートで
ある。
【0013】図4に示すように、2サイクルエンジン1
はクランクケース2、シリンダ3、クランクケース2に
連通する吸気通路4、およびシリンダ3に連通する排気
通路5を有して構成され、吸気通路4にキャブレタ6が
配設される。この2サイクルエンジン1には、オイルポ
ンプ7およびオイルタンク8を備え、このオイルタンク
8内の潤滑オイルを吸込ホース9を経てオイルポンプ7
へ導き、吐出ホース10を経てエンジン1の吸気通路4
へ供給する分離給油式の潤滑装置が設置されている。
【0014】吐出ホース10には電磁弁11を介してリ
リーフホース12が接続され、このリリーフホース12
の他端は吸込ホース9に接続される。したがって、電磁
弁11の選択的切換により、オイルポンプ7から吐出さ
れた潤滑オイルが吐出ホース10を経て吸気通路4へ導
かれ、あるいはリリーフホース12を経て吸込ホース9
へ戻される。吸気通路4へ導かれた潤滑オイルはエンジ
ン1の各部を潤滑する。なお、リリーフホース12には
チェックバルブ13が配設されて、電磁弁11から吸込
ホース9方向への潤滑オイルの流れのみが許容される。
【0015】上記オイルポンプ7は、クランクケース2
内のクランクシャフト(図示せず)により駆動されるプ
ランジャ式の定容量形オイルポンプである。このオイル
ポンプ7のプランジャ14は、図5に示すように、ポン
プケース15に軸方向摺動自在でかつ軸心周りに回転自
在に内蔵される。このプランジャ14は、ウォームギア
装置16により前記クランクシャフトに連結され、この
クランクシャフトの回転に伴って軸心周りに回転する。
【0016】このプランジャ14の一端部にプランジャ
往復運動機構が設置される。つまり、このプランジャ往
復運動機構は、プランジャ14の一端側に同軸状に形成
された円筒カム17と、ポンプケース15に嵌合されて
プランジャ14に直交して設けられたプランジャピン1
8と、を有して構成される。円筒カム17は、周方向に
交互に形成された山部17aおよび谷部17bを有して
成る。この円筒カム17が、プランジャ14の他端に配
置されたスプリング19の付勢力によってプランジャピ
ン18に弾性的に摺接される。
【0017】したがって、プランジャ14がクランクシ
ャフトによりウォームギア装置16を介して回転させら
れると、円筒カム17の山部17aおよび谷部17bが
交互にプランジャピン18に摺接して、プランジャ14
はその軸方向に往復運動する。
【0018】また、プランジャ14の中央部にはポンプ
室20が形成され、このポンプ室20に連通して吸込口
21および吐出口22が形成される。ポンプ室20内に
はロッド23が収容され、このロッド23は、ポンプケ
ース15の他端を覆うキャップ24に固定される。ポン
プ室20は、ロッド23の存在によって、プランジャ1
4の往復運動によりその容積が大小に変化する。
【0019】一方、ポンプケース15には、吸込パイプ
25および吐出パイプ26が配設され、それぞれに図4
に示す吸込ホース9および吐出ホース10が接続され
る。吸込パイプ25は、図5に示すように、ポンプケー
ス15に形成された吸込通路27を経て、ポンプ室20
の容積大時にプランジャ14の吸込口21に連通し、ポ
ンプ室20へ潤滑オイルを導く。また、吐出パイプ26
は、ポンプケース15に形成された吐出通路28に連通
し、この吐出通路28は、図6にも示すようにポンプ室
20の容積小時に吐出口22に連通する。
【0020】したがって、オイルポンプ7は、プランジ
ャ14の往復運動によるポンプ室20の容積大時に、オ
イルタンク8からの潤滑オイルを吸込ホース9、吸込パ
イプ25、吸込通路27および吸込口21を経てポンプ
室20内に吸い込み、ポンプ室20の容積小時にポンプ
室20の潤滑オイルを吐出口22、吐出通路28および
吐出パイプ26を経て吐出ホース10へ導く。このよう
にして、正確に計量された潤滑オイルがオイルポンプ7
から吐出ホース10へ間欠的に吐出される。上記吸込お
よび吐出は、図7に示すように、プランジャ14の1回
転毎に実施される。この図7において、t2 はオイル吐
出時間を、t3 はオイル吸込時間を、t1 はオイル吐出
周期をそれぞれ示す。
【0021】一方、図4に示す前記電磁弁11は電磁切
換弁であり、電流ON時に励磁して、オイルポンプ7か
ら吐出された潤滑オイルを吐出ホース10を経て吸気通
路4へ導くよう切換動作(以下便宜上「開弁動作」とい
う)する。また、電磁弁11は、電流OFF時に消磁し
て、オイルポンプ7から吐出された潤滑オイルをリリー
フホース12を経て吸込ホース9へ戻すよう切換動作
(以下便宜上「閉弁動作」という)する。電磁弁11の
閉弁動作時にはオイルポンプ7からの潤滑オイルが吸込
ホース9へリリーフされるので、電磁弁11の開弁およ
び閉弁動作により、オイルポンプ7から吐出された潤滑
オイルの吸気通路4(エンジン2)への供給量が調整さ
れる。
【0022】この電磁弁11の開弁・閉弁動作を制御ユ
ニット29が制御する。この制御ユニット29は電磁弁
11に電気的に接続される他、クランクケース2内に設
置されたエンジン回転数センサ30にも電気的に接続さ
れる。このうち、エンジン回転数センサ30は、エンジ
ン点火装置からの点火信号に基づいてエンジン回転数を
検出し、制御ユニット29へ出力する。
【0023】制御ユニット29は、図1の電磁弁作動曲
線31に示すように、電磁弁11への電流ON時間つま
り開弁時間T2 をオイルポンプ7の吐出周期t1 以上
(T2 ≧t1 )に設定する条件と、図2の電磁弁作動曲
線32に示すように、電磁弁11の開弁時間T2 がオイ
ルポンプ7の吐出周期t1 より小さな場合には、オイル
ポンプ7の開弁周期T1 を電磁弁11の吐出時間t2
下(T1 ≦t2 )に設定する条件との少なくとも一方を
満足するよう制御する。これは、例えば電磁弁11の開
弁時間T2 がオイルポンプ7の吐出周期t1 より小さな
場合に、図2の電磁弁作動曲線32に示す条件(T1
2 )を満足しないと、図3の電磁弁作動曲線33に示
すように、矢印Aの開弁時においてオイルポンプ7が潤
滑オイルを吐出していないため、エンジン1へ潤滑オイ
ルを供給できないからである。上記両条件は、エンジン
アイドリング以下の低回転域を除いたエンジンの全回転
領域において実施する。
【0024】さらに、制御ユニット29は電磁弁11の
開弁時間と閉弁時間との比率を、エンジン回転数センサ
30からのエンジン回転数に応じて変化させるよう制御
する。例えば図1の電磁弁作動曲線31では、 (開弁時間):(閉弁時間)=1:2 であり、したがって開弁および閉弁時間に対する開弁時
間の割合は1/3となっている。
【0025】制御ユニット29は、定常運転時には、こ
の開弁時間の割合をエンジン回転数に応じて、図8の電
磁弁作動曲線34,31,35,36に示すように変化
させる。つまり、エンジン回転数0〜N1 では電磁弁作
動曲線34に示すように、開弁時間T1 の開弁および閉
弁時間に対する割合を1/6とし、エンジン回転数N1
〜N2 (N1 <N2 )では電磁弁作動曲線31に示すよ
うに開弁時間T1 の上記割合を2/6とし、エンジン回
転数N2 〜N3 (N2 <N3 )では電磁弁作動曲線35
に示すように開弁時間T1 の上記割合を4/6とし、エ
ンジン回転数N3 以上では電磁弁作動曲線36に示すよ
うに開弁時間T1 の上記割合を6/6とする。したがっ
て、このように電磁弁11を制御すれば、オイルポンプ
7から電磁弁11を経てエンジン1へ供給されるオイル
供給量は、図9のオイル供給量曲線37に示すように、
オイル要求量曲線38に接近する。
【0026】なお、図9中の符号39は、オイルポンプ
7により計量して吐出される総オイル量を示す総オイル
量曲線である。
【0027】また制御ユニット29は、加速時等の過渡
運転時には、電磁弁11の開弁周期T1 よりも短かい時
間に、エンジン回転数が上昇した場合に、電磁弁11の
開弁時間T2 と閉弁時間との比率(つまり、開弁時間T
2 の開弁および閉弁時間に対する割合)を変化させる回
転数に至った時点で、それまでの演算をキャンセルし、
その変化させるべき新たな開弁時間T2 の割合で演算を
開始し、電磁弁11を制御する。この電磁弁11の作動
の一例を図8の電磁弁作動曲線40に示す。
【0028】この電磁弁作動曲線40では、当初エンジ
ン回転数0〜N1 の範囲で電磁弁作動曲線34に基づい
て電磁弁11を開弁させているが、開弁周期T1 より短
かい時間に、エンジン回転数がN1 を超えると、制御ユ
ニット29は、このエンジン回転数N1 を検出した時点
で電磁弁作動曲線34に基づく電磁弁11の制御をキャ
ンセルし、電磁弁作動曲線31に基づく電磁弁11の制
御を開始する。さらにエンジン回転数が上昇して、電磁
弁11の開弁周期T1 より短かい時間にエンジン回転数
がN2 を超えると、制御ユニット29は、このエンジン
回転数N2 を検出した時点で電磁弁作動曲線31に基づ
く電磁弁11の制御をキャンセルし、電磁弁作動曲線3
5に基づく電磁弁11の制御を開始する。制御ユニット
29は、この電磁弁作動曲線35に基づく制御中に、開
弁周期T1 より短かい時間にエンジン回転数N3 を検出
したときは、その検出時点で、電磁弁作動曲線36に基
づく制御を開始する。
【0029】したがって、加速時等の過渡運転時に上述
のように制御すると、オイルポンプ7から電磁弁11を
経てエンジン1へ供給される潤滑オイル供給量は、図9
のオイル供給量曲線37から総オイル量曲線39の範囲
に設定され、定常運転時よりも多量の潤滑オイルをエン
ジン1へ供給できる。
【0030】上記実施例によれば、オイルポンプ7から
吐出された潤滑オイルを電磁弁11によって調整してエ
ンジン1の吸気通路4へ供給しており、その調整は電磁
弁1の開弁時間T1 と閉弁時間との比率を、エンジン回
転数センサ30にて検出されたエンジン回転数に応じた
所定の比率に設定して繰り返すよう制御しているので、
定常運転時には、図9に示すように、エンジン1の吸気
通路4への潤滑オイル供給量(37)を潤滑オイル要求
量(38)に近付けることができる。この結果、エンジ
ンへの潤滑オイル供給量をエンジン回転数に応じて適切
に制御でき、特にエンジン低回転域において、エンジン
への潤滑オイル供給量が過剰とならないよう制御でき
る。
【0031】また、加速時等の過渡運転時には、電磁弁
11の開弁時間T2の割合を変化させる回転数に至った
時点で、それまでの演算をキャンセルし、その変化させ
るべき新たな開弁時間T2 の割合で演算して電磁弁11
を制御するので、エンジン1への潤滑オイル供給量を図
9のオイル供給量曲線37以上に増加させることができ
る。このため、加速度の発生に伴い増大するピストン・
クランク系の負荷に見合った潤滑オイルをエンジン1へ
供給できる。
【0032】さらに、オイルポンプ7が定容量型ポンプ
であり、電磁弁11が電磁切換弁であり、この電磁弁1
1を制御する制御ユニット29が電磁弁11の開弁時間
2 をオイルポンプ7の吐出周期t1 以上に設定する条
件と、開弁時間T2 が吐出周期t1 より小さな場合に、
電磁弁11の開弁周期T1 を、オイルポンプ7の吐出周
期t2以下に設定する条件との少なくとも一方を満足さ
せているので、エンジンの定常運転時あるいは過渡運転
時に潤滑オイルの粘性の影響を受けることがなく、エン
ジン1への潤滑オイル供給量を正確に制御できる。この
結果、潤滑オイルの供給制御を高精度にて実施できる。
【0033】図10は、この発明に係る車両用エンジン
の潤滑装置の他の実施例におけるプランジャポンプを示
す断面図である。この他の実施例において、前記実施例
と同様な部分は、同一の符号を付すことにより説明を省
略する。
【0034】この他の実施例におけるオイルポンプ41
では、前記実施例のプランジャピン18の代りに、プラ
ンジャ14に対し直交し軸心周りに回動自在に設けられ
た回動軸42が、ポンプケース15の機構室43内に設
置される。プランジャ14の円筒カム17は、プランジ
ャスプリング19の付勢力によって上記回動軸42の外
周面に弾性的に摺接され、これによりプランジャ14
は、その回転に伴いその軸方向に往復運動する。
【0035】また、オイルポンプ41には、キャブレタ
6のスロットルバルブ開度に応じて、プランジャ14の
往復運動のストロークを調整し、このオイルポンプ41
が各ストローク毎に吐出する吐出オイル量を変化させる
ストローク調整手段が設置されている。このため、前記
実施例におけるスロットルバルブ開度センサ31が省略
される。
【0036】上記ストローク調整手段は、プランジャ1
4の一端面で円筒カム17の中心位置に設けられたスト
ローク調整突起44と、回動軸42に一体成形され、こ
の回動軸42の軸心に対し偏心して設けられたストロー
ク調整カム45と、を備えて構成される。回動軸42に
図示しないストローク調整レバーがボルト結合される。
このストローク調整レバーは、ストローク調整ケーブル
を介してスロットルバルブ開度をコントロールするスロ
ットルケーブルに接続される。
【0037】したがって、キャブレタ6のスロットルバ
ルブ開度を変化させると、このスロットルバルブ開度に
応じて、スロットル調整レバーを介し回動軸42および
ストローク調整カム45が回動する。ストローク調整カ
ム45およびストローク調整突起44は、ストローク調
整カム45が回動すると、円筒カム17の谷部17bが
回動軸42の外周面に摺接する以前に、ストローク調整
突起44がストローク調整カム45の外周面に当接する
ように形成される。この結果、このスロットルバルブ開
度に応じたストローク調整カム45の回動によって、プ
ランジャ14のストロークがスロットルバルブ開度に対
応して調整され、オイルポンプ41からの潤滑オイル吐
出量が連続的に変更される。つまり、スロットルバルブ
100%開時にプランジャ14のストロークが最大とな
って、オイルポンプ41から吐出される潤滑オイルの吐
出量も最大となる。また、スロットルバルブ開度の減少
によってプランジャ14のストロークも減少し、オイル
ポンプ41から吐出される潤滑オイル吐出量も連続的に
減少する。
【0038】さて、この他の実施例における制御ユニッ
ト(図示せず)も、前記一実施例と同様に、図1の電磁
弁作動曲線31および図2の電磁弁作動曲線32の少な
くとも一方の条件を満足させて、エンジンの定常運転時
あるいは過渡運転時に、電磁弁11の開弁時間T2 と閉
弁時間との比率をエンジン回転数に応じた所定の比率で
繰り返すよう制御しているので、前記一実施例と同様な
効果を奏する。
【0039】なお、上記一実施例では、エンジン回転数
に基づいて決定されていた開弁時間T2 と閉弁時間との
所定の比率を、エンジン回転数の他にエンジン温度、ス
ロットル開度および吸入負圧等を考慮して、その比率を
決定してもよい。例えば、エンジン温度が所定値より大
きな場合には、開弁時間T2 を増大させるように制御
し、スロットル開度および吸入負圧が所定値より大きな
ときには、開弁時間T2 を増大させるように制御する。
【0040】また、上記他の実施例では、エンジン回転
数に基づき決定されていた開弁時間T2 と閉弁時間との
所定の比率を、エンジン回転数の他にエンジン温度を考
慮して前述のように決定してもよい。
【0041】さらに、上記両実施例では、図4に示すよ
うに電磁弁11が吐出ホース10に設置されるものにつ
き述べたが、この電磁弁11を吸入ホース9に設置させ
てもよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る車両用エ
ンジンの潤滑装置によれば、車両用エンジンに設置され
たプランジャ式オイルポンプがオイルタンク内の潤滑オ
イルを油路を介して上記エンジン側へ間欠的に吐出し、
上記油路に設置された弁が、上記オイルポンプから吐出
された潤滑オイルの上記エンジンへの供給量を調整し、
上記エンジンに設置されたエンジン回転数センサがエン
ジン回転数を検出し、制御ユニットが、上記エンジン回
転数を入力して、上記弁の開弁時間と閉弁時間との比率
を上記エンジン回転数に応じた所定の比率で交互に繰り
返すよう制御させ、さらに、上記弁の開弁時間を上記オ
イルポンプのオイル吐出周期以上に設定する条件と、上
記開弁時間が上記オイル吐出周期より小さな場合には上
記弁の開弁周期を上記オイルポンプのオイル吐出時間以
下に設定する条件との少なくとも一方を満足させるよう
制御するので、エンジンへ供給される潤滑オイル供給量
をエンジン回転数に応じて高精度に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4のオイルポンプに対する電磁弁の第1の作
動パターンを示すタイミングチャート。
【図2】図4のオイルポンプに対する電磁弁の第2の作
動パターンを示すタイミングチャート。
【図3】図2の作動パターンに対応した電磁弁の作動パ
ターンを示すタイミングチャート。
【図4】この発明に係る車両用エンジンの潤滑装置の一
実施例を示す系統図。
【図5】図4のオイルポンプを示す断面図。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図。
【図7】図5のオイルポンプの吸込および吐出パターン
を示す図。
【図8】図4の制御ユニットが制御する電磁弁の作動曲
線を示すタイミングチャート。
【図9】図8の電磁弁作動曲線に基づいて作動した電磁
弁によって制御されたオイル供給量を示すグラフ。
【図10】この発明に係る車両用エンジンの潤滑装置の
他の実施例におけるオイルポンプを示す断面図。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図。
【図12】従来の車両用エンジンの潤滑装置を示す系統
図。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 4 吸気通路 7 オイルポンプ 8 オイルタンク 9 吸込ホース 10 吐出ホース 11 電磁弁 12 リリーフホース 14 プランジャ 20 ポンプ室 29 制御ユニット 30 エンジン回転数センサ 31,32,34,35,36 電磁弁作動曲線 T1 電磁弁の開弁周期 T2 電磁弁の開弁時間 t1 オイルポンプの吐出周期 t2 オイルポンプの吐出時間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用エンジンに設置され、オイルタン
    ク内の潤滑オイルを油路を介して上記エンジン側へ間欠
    的に吐出するプランジャ式オイルポンプと、上記油路に
    設置され、上記オイルポンプから吐出された潤滑オイル
    の上記エンジンへの供給量を調整する弁と、上記エンジ
    ンに設置されてエンジン回転数を検出するエンジン回転
    数センサと、上記エンジン回転数を入力して、上記弁の
    開弁時間と閉弁時間との比率を上記エンジン回転数に応
    じた所定の比率で交互に繰り返すよう制御させる制御ユ
    ニットと、を有し、この制御ユニットは、さらに上記弁
    の開弁時間を上記オイルポンプのオイル吐出周期以上に
    設定する条件と、上記開弁時間が上記オイル吐出周期よ
    り小さな場合には上記弁の開弁周期を上記オイルポンプ
    のオイル吐出時間以下に設定する条件との少なくとも一
    方を満足させるよう制御することを特徴とする車両用エ
    ンジンの潤滑装置。
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