JP2997977B2 - 黒鉛ロールおよびその製造方法 - Google Patents

黒鉛ロールおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理炉の搬送用や、
ロール冷却、あるいは通電に用いられる黒鉛ロールおよ
びその製造方法に関し、特に、高温の金属材と接触して
も温度分布に基づくサーマルクラウンが発生せず、耐摩
耗性、耐酸化性に優れる黒鉛ロールおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】金属の焼鈍、例えば冷延鋼板の連続焼鈍
で使用される炉内のハースロールは、炉の雰囲気温度が
高く接触する鋼板が雰囲気温度より低温の場合、ロール
の中央部は温度が低くロールのエッジの方が高温にな
り、温度分布がつく。この温度分布に応じ、ロールのプ
ロフィールには、熱膨張により中央がへこみエッジが高
い凹型のクラウンを生じる。逆に、炉の雰囲気温度より
高温の鋼板と接触する場合や、加熱された鋼板を冷却す
るために使用される冷却ロール、あるいは通電加熱に使
われる通電ロールなどはロール温度が鋼板よりも低く、
高温の鋼板と接触した部分は高温に熱せられるが鋼板と
接触しない部分は温度が低くなり、凸型のクラウンが生
じる。このような状態では鋼板にも温度分布、張力分布
がつきやすく、形状が悪化して耳波や絞りなどが生じや
すくなる。また、鋼板の幅が変わった場合にはロールの
プロフィールが変化し、鋼板形状が不安定になりやす
く、ロールのプロフィールが安定するまで低速で操業し
なければならないなどの問題があった。
【0003】また、通電ロールではロールにクラウンが
生じると鋼板への接触圧力が部分的に低下する結果、鋼
板と通電ロールの間でスパークが発生し、鋼板、通電ロ
ール双方に溶融痕が生じ、製品品質の低下、ロール寿命
の低下をもたらすという問題があった。
【0004】このように、ロールのプロフィールが変化
すると種々の不都合が生じる原因となるので、ロール表
面温度を均一にするため、特開昭57−136793号
公報には、ロール表面に磁束密度が高くなる部分の抵抗
値が大きくなるように導電性磁性体膜を形成し、誘導加
熱して一様な温度分布を得ることが記載されている。ま
た、特開昭61−79733号公報には、ロール胴部表
面を導電性セラミックで通電加熱可能に構成した搬送ロ
ールが記載されている。このロールは、導電性セラミッ
クに通電して抵抗加熱によりロールの幅方向の温度分布
を均一化することができると記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の技術のようにロール表面温度だけを均一にしよう
としても、ロール表面温度と異なる物質がロールと接触
すればやはりロール表面温度分布は不均一になるととも
に、軸受けからロールまで各部へ熱が移動することか
ら、ロール内部まで温度を均一化することは困難であ
り、ロールのプロフィールを均一化することは難しい。
【0006】また、高温の雰囲気下あるいは高温の物体
と接触することにより、ロール自体が高温になるとロー
ル自体の酸化が問題になってくる。特開平3−2112
19号公報記載の黒鉛ロールは雰囲気温度400〜12
00℃の範囲内で優れた耐酸化性を示すが、このような
用途に必要とされる耐摩耗性については特に触れられて
いない。
【0007】本発明は、ロール表面に不均一な温度分布
が生じにくく、またサーマルクラウンの発生が防止で
き、かつ耐酸化性、耐摩耗性も有する黒鉛ロールおよび
その製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の
の通りである。
【0009】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成したことを特徴とする黒鉛ロー
ル。
【0010】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成した後、再度金属アルコキシド
を含浸し、加水分解処理したことを特徴とする黒鉛ロー
ル。
【0011】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成した後、該黒鉛ロール表面に金
属、セラミックス、サーメットのいずれかを溶射したこ
とを特徴とする黒鉛ロール。
【0012】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成することを特徴とする黒鉛ロー
ルの製造方法。
【0013】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成した後、再度金属アルコキシド
を含浸し、加水分解処理することを特徴とする黒鉛ロー
ルの製造方法。
【0014】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
2800℃の温度で焼成した後、該黒鉛ロール表面に金
属、セラミックス、サーメットのいずれかを溶射するこ
とを特徴とする黒鉛ロールの製造方法。
【0015】
【0016】
【作用】本発明は、ロールが高温の金属に接触したり、
雰囲気温度により温度分布が生じるのを抑制するととも
に、仮に温度分布が生じた場合でも膨張しないようなロ
ールとするため、ロール胴長部の材質に着目し、熱拡散
しやすく熱膨張しない材質を検討した。熱伝導率が高い
物質としては銅や銀などがあり、また膨張の小さな材質
としてはセラミックなどの非導電性材料があり、一般に
高熱伝導率の材質は膨張も大きく、逆に膨張しにくい材
質は熱伝導が悪いという性質がある。しかし、熱伝導が
良く膨張しにくいという両方の性質を持ち合わせる特異
な材質として、押しだし黒鉛がある。押しだし黒鉛は、
結晶化がすすむほど熱伝導率が高くなるという性質があ
る。特に結晶は押しだし方向に配向するため、熱伝導は
この方向に特に高く、通常使用される鉄の2〜3倍の熱
伝導率を示す。従って、押しだし方向をロール胴長方向
にとれば、熱は胴長方向に拡散しやすくなり、高温の金
属と接触しても温度分布はつきにい。一方、黒鉛は線膨
張係数が小さく鉄の1/2〜1/10の伸びしかない。
したがって、仮に温度分布がついても膨張量は小さく、
プロフィールは変化しにくい。
【0017】このように黒鉛はサーマルクラウン防止に
は有効な特性を持つが、半面柔らかく、ロールとして使
用する場合には耐摩耗性が問題となってくる。そこで、
黒鉛の性質を十分に活かしながらロールに耐摩耗性を付
与するため、ロール表面に金属、サーメット、セラミッ
クスのいずれかの耐摩耗性被膜を形成することにより摩
耗問題は回避できる。
【0018】さらに、高温雰囲気で問題となる黒鉛の酸
化を防止するためには、黒鉛内に存在する微細な気孔を
塞ぐように微粒子を充填し、黒鉛の粒子を酸素から保護
する被膜をもたせればよい。そのためには黒鉛ロールに
金属アルコキシドを含浸し、加水分解して金属水酸化物
とし、その後金属水酸化物を酸化して金属酸化物とし、
さらに金属酸化物と黒鉛が反応して炭化物を生成する1
800〜2800℃まで加熱焼成して炭化物を黒鉛粒子
表面に生成させ、黒鉛の表面に耐酸化性の保護膜を得
る。すなわち、黒鉛ロールには黒鉛粒子間に多くの気孔
が存在するので、まず黒鉛ロールを圧力2〜8mmHg
のような減圧下で保持する真空処理を行って気孔中の空
気を除去したのち、減圧下で金属アルコキシド含浸剤を
注入して気孔に金属アルコキシドを含浸する。その後、
この黒鉛ロールを200℃以下に加熱してやると、金属
アルコキシドが含浸剤中の水分と反応してC2 5 OM
e+H 2O→C2 5 OH+MeOHのように加水分解
され、金属水酸化物が生成する。この際、加水分解の温
度が200℃を越えると溶液の突沸が起こり、含浸量が
低下してしまうので、200℃以下の加熱とする。ま
た、焼成温度は2800℃を超えると炭化物が蒸発して
ぬけやすくなるため、2800℃以下とする。
【0019】炭化物を生成させた後の気孔には酸化物が
あるものの、若干体積が減少するためさらに含浸・加水
分解を繰り返し、気孔内をほぼ金属酸化物で充填してし
まうことにより耐酸化性効果がでる。
【0020】金属アルコキシドとしては、たとえばAl
(OC2 5 3 、Si(OC2 5 4 、Zr(OC
5 114 、ZrSi(OC5 114 等をエタノール
やイソプロパノール等のアルコールに分散したものを使
用することができる。特に酸化物としてZrO2 ・Si
2 や3Al2 3 ・2SiO2 が生成されると、これ
らはカーボンの膨張率とほぼ同等の膨張率となることか
ら、高温時でも隙間が無い状態にできるため耐酸化性の
改善効果が著しいので、Al(OC2 5 3とSi
(OC2 5 4 を酸化されたときに3Al2 3 ・2
SiO2 の組成となるように混合したもの、Si(OC
2 5 4 とZr(OC5 114 を酸化されたときに
ZrO2 ・SiO2 の組成となるように混合したもの
や、ZrSi(OC5 114 を含浸することが好まし
い。
【0021】
【実施例】以下、実施例を説明する。
【0022】
【実施例1】図1(a)は、本発明の黒鉛ロールの側断
面を、図1(b)は図1(a)のA−A断面を示す。
【0023】含浸するために使用した供試材カーボン
は、3000℃で焼成した熱伝導率が140[W/m2
K]、線膨張係数が1×10-6[1/℃]の外形230
mm、長さ1000mmの円筒で、軸をとりつけるため
内径150mmの貫通穴が開いたものである。このカー
ボンを2〜8mmHgの減圧下で60分脱気処理して黒
鉛の気孔内の空気を除去した後、減圧下でアルコキシド
を30分含浸した。その後、大気圧に戻してさらに30
分保持し、含浸剤から取り出して室温で24時間保持し
た後、150℃で24時間加水分解処理した。その後、
リードハンマー炉で900℃、20時間の焼成を行い、
続いて熱処理温度を変えて15日間加熱処理した。
【0024】このように処理したカーボンスリーブ1に
3000鉄製の軸3を入れ、スリーブ1の両端を固定リ
ング2で固定した。ロールの表層に150μmのWC−
12%Coをプラズマ溶射した。図示していないが、カ
ーボンスリーブ1の両端に90°の間隔で4箇所胴長方
向に径10mm、深さ30mmの穴をあけ、ここに固定
リング2の端面側からボルトを通してスリーブ1の回転
を防止するとともに、固定リング2は外周にあけた穴か
ら軸3に6角ボルトを通して固定した。このロールに板
幅500mm、厚み0.3mmの冷延鋼板を850℃に
加熱して1時間接触させた後のロールのプロフィール
を、触針を冷却した変位計にて測定した。本発明のロー
ルと同じサイズの鉄製ロールを用いて同じ実験を行なっ
た結果、本発明のロールは鋼板が接触した中心と鋼板エ
ッジとの差は4μmで、鉄製ロールの50μmと比べ約
1/10であり、大幅にサーマルクラウンを抑制でき
た。
【0025】
【実施例2】本発明のロールの耐摩耗性効果を確認する
ため、実施例1と同様に表1に示すように熱処理温度を
変えて黒鉛ロールを製造し、図2に示す摩耗試験装置で
接触回転による摩耗試験を実施した。図中の基準ロール
8の材質は、鋼板を想定して軟鋼とした。この基準ロー
ル8に、試験ロール5をロール接触部に5kg/mmの
圧下力が加わるように接触させ、500rpmの回転数
で5時間回転させた後の摩耗量を測定した。表1に摩耗
試験結果を示す。
【0026】
【表1】
【0027】未処理の黒鉛ロールAと、単にアルコキシ
ドを含浸し、加水分解しただけのロールB〜Dとは摩耗
量はほとんど変わらず、カーボンの中でも硬いと考えら
れるCIP材のロールNの場合でも約半分程度しか摩耗
の改善が見られなかった。それに対し、本発明のロール
H〜Mでは、摩耗量は未処理の黒鉛に比べ1/4まで改
善された。一方、同じアルコキシドを用いて加水分解処
理まで同じ条件で行ない、その後焼成温度を変えたロー
ルE〜Gでは、1800℃未満のためあまり摩耗の改善
効果が得られなかった。本発明の黒鉛ロールは、180
0℃以上の加熱温度で金属アルコキシドの金属酸化物が
黒鉛と反応して炭化物が形成されており、黒鉛表面に硬
質な層が形成されるため、黒鉛の硬度を増すことができ
る。しかるに、炭化物が生成反応しない1800℃未満
の低温では、未処理の黒鉛とほぼ同等の摩耗をしめす。
【0028】
【実施例3】次に、実施例2と同様の処理を50mm×
50mm×10mmのカーボン材に施して試験片とし、
耐酸化性テストを実施した。耐酸化性テストは、105
0℃、N2 −25%H2 で露点を+40℃で24時間、
その後露点を−40℃で24時間という条件で各々4回
繰り返して合計192時間の試験を行ない、試験後の酸
化損耗量を重量減少率で評価した。表2、表3に耐酸化
性試験結果を示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】コロイド粒子を含浸したロール2〜4、1
2〜14、22〜24、32〜34は、未処理の黒鉛ロ
ール1、11、21、31と同程度の耐酸化性しか示さ
なかった。金属アルコキシドを含浸したロールでも、顕
著に耐酸化性を示すロール8〜10、18〜20、28
〜30、38〜40と、あまり耐酸化性を示さないロー
ル5〜7、15〜17、25〜27、35〜37との2
つに分れた。顕著な耐酸化性を示すロール8〜10、1
8〜20、28〜30、38〜40は、1050℃の試
験雰囲気温度においてZrSiO4 及び3Al2 3
3SiO2 組成になる金属アルコキシドを含浸したもの
であった。一方、あまり耐酸化性を示さないロール5〜
7、15〜17、25〜27、35〜37は、1050
℃の試験雰囲気温度においてAl2 3 、SiO2 、Z
rO2 組成になる金属アルコキシドを含浸したものであ
った。これらのアルコキシドによる差異は、化学組成で
決定される熱膨張係数によるものと推定される。即ち、
顕著な耐酸化性を示すものは熱膨張係数が黒鉛とほぼ近
い4×10-6[1/℃]であるのに対し、あまり耐酸化
性を示さないものは8×10-6[1/℃]と黒鉛に比べ
大きいため、含浸して黒鉛中の気孔のまわりに形成され
た酸化被膜が剥離したためと考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明の黒鉛ロールは高温の被加熱材と
接触しても温度分布があまりつかず、かつ膨張率も小さ
いのでサーマルクラウンの発生が抑止できる。そのた
め、接触不良が回避でき、高温に加熱されたストリップ
などの変形や、温度の不均一を防止することができる。
したがって、例えば鋼板の連続焼鈍炉などで使用すれ
ば、板幅が変更になってもロールのプロフィールは安定
しているため板形状の悪化を防止でき、また蛇行などの
発生も防止できる。そのため、ライン速度をおとさずに
生産が可能となり、高速搬送も可能になる。さらに、ロ
ール冷却へ使えば、カーボンの熱伝導が良いため効率的
にかつ形状不良を起こさず冷却が可能である。通電ロー
ルに応用した場合にも、加熱して高温になった金属と接
触してもプロフィールが安定しているため、接触不良に
伴うスパークの発生を防止できる。
【0033】カーボンの欠点であった摩耗についても、
本ロールは硬質の被膜を表層に有するので、長時間安定
して使用が可能である。また、仮に摩耗が進んでも、表
層のみを再処理すれば何度でも母材を使えるので、経済
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の黒鉛ロールの断面構造を示す図であ
る。
【図2】摩耗試験装置を示す図である。
【符号の説明】
1 カーボンスリーブ 2 固定リング 3 軸 4 被膜 5 試験ロール 6 軸 7 圧下 8 基準ロール 9 モーター 10 ベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/00 115 C21D 9/56 101 B21B 27/00 B21B 39/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成したことを特徴とする黒鉛ロー
    ル。
  2. 【請求項2】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成した後、再度金属アルコキシド
    を含浸し、加水分解処理したことを特徴とする黒鉛ロー
    ル。
  3. 【請求項3】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成した後、該黒鉛ロール表面に金
    属、セラミックス、サーメットのいずれかを溶射したこ
    とを特徴とする黒鉛ロール。
  4. 【請求項4】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成することを特徴とする黒鉛ロー
    ルの製造方法。
  5. 【請求項5】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成した後、再度金属アルコキシド
    を含浸し、加水分解処理することを特徴とする黒鉛ロー
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】 黒鉛ロールに金属アルコキシドを含浸
    し、200℃以下の温度で加水分解処理し、1800〜
    2800℃の温度で焼成した後、該黒鉛ロール表面に金
    属、セラミックス、サーメットのいずれかを溶射するこ
    とを特徴とする黒鉛ロールの製造方法
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