JPH06322436A - カーボンロール - Google Patents

カーボンロール

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JPH06322436A
JPH06322436A JP5111598A JP11159893A JPH06322436A JP H06322436 A JPH06322436 A JP H06322436A JP 5111598 A JP5111598 A JP 5111598A JP 11159893 A JP11159893 A JP 11159893A JP H06322436 A JPH06322436 A JP H06322436A
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JP
Japan
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roll
carbon
molding
carbon roll
temperature
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5111598A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Hirota
芳明 広田
Koichiro Mukai
幸一郎 向井
Kenichiro Fujimoto
健一郎 藤本
Shuichi Okubo
修一 大窪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPH06322436A publication Critical patent/JPH06322436A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続熱処理炉で金属帯板の搬送や冷却、直接
通電に使用される耐摩耗性のサーマルクラウンを防止す
るカーボンロールを提供する。 【構成】 高温に加熱された材料と接触し、搬送、通
電、冷却のいずれかを行なうカーボンを主体とするロー
ルにおいて、重量で40〜90%のWCを含むことを特
徴とするカーボンロール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理炉で用いられる
搬送用ロールや、ロール冷却、あるいは通電に用いられ
る通電ロールに関し、特に、高温の金属材と接触しても
温度分布に基づくサーマルクラウンを抑制し、耐摩耗性
に優れるカーボンロールに関する。
【0002】
【従来の技術】金属の焼鈍、例えば冷延鋼板の連続焼鈍
で使用される炉内のハースロールでは炉の雰囲気温度が
高く、接触する鋼板が雰囲気温度より低い場合、ロール
の中央部は温度が低く、ロールのエッジの方が高温にな
り、温度分布がつく。この温度分布に応じ、ロールのプ
ロフィールは、熱膨張により中央がへこみエッジが高い
凹型のクラウンを生じる。逆に、炉の雰囲気温度より高
温の鋼板と接触する場合や、加熱された鋼板を冷却する
ために使用される冷却ロール、あるいは、通電加熱に使
われる通電ロールなどは、ロール温度が鋼板よりも低
く、高温の鋼板と接触した部分は高温に熱せられるが、
鋼板と接触しない部分は温度が低くなり、凸型のクラウ
ンが生じる。このような状態では、鋼板にも温度分布、
張力分布がつきやすく、形状が悪化し耳波や絞りなどが
生じやすくなる。また、鋼板の幅が変わった場合には、
ロールのプロフィールが変化し、鋼板形状が不安定にな
りやすく、ロールのプロフィールが安定するまで低速で
操業しなければならないなどの問題が有った。
【0003】また、通電ロールではロールにクラウンが
生じると鋼板への接触圧力が部分的に低下する結果、鋼
板と通電ロールの間でスパークが発生し、鋼板、通電ロ
ール双方に溶融痕が生じ、製品品質の低下、ロール寿命
の低下をもたらすという問題があった。
【0004】このように、ロールのプロフィールが変化
すると種々の不都合が生じる原因となる。そこで、ロー
ル表面温度を均一にするため、特開昭57−13679
3号公報には、ロール表面に磁束密度が高くなる部分の
抵抗値が大きくなるように導電性磁性体膜を形成し、誘
導加熱をした場合に、一様な温度分布を得ることが記載
されている。また、特開昭61−79733号公報に
は、ロール胴部表面を導電性セラミックで構成し、通電
加熱可能に構成した搬送ロールが記載されている。この
ロールは、導電性セラミックに通電し、抵抗加熱により
ロールの幅方向の温度分布を均一化することができると
記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の技術はロール表面温度だけを均一にしようとして
も、ロール表面温度と異なる物質がロールと接触すれば
やはりロール表面温度分布は不均一になるとともに、軸
受けからロールまで各部へ熱が移動することから、ロー
ル内部まで温度を均一化することは困難であり、ロール
のプロフィールを均一化することは難しい。また、黒鉛
を電車のすり板や通電ロールとして使用する場合には、
黒鉛の比抵抗が500〜1000μΩcmと比較的大きい
ため、発熱が問題となってくる。
【0006】本発明は、ロール表面に不均一な温度分布
が生じにくく、したがってサーマルクラウンの発生を防
止し、かつ耐摩耗性を有し抵抗も小さいカーボンロール
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、高温に
加熱された材料と接触し、搬送、通電、冷却のいずれか
を行なうカーボンロールにおいて、重量比で40〜90
%がWCであることを特徴とするカーボンロールであ
る。
【0008】
【作用】本発明は、ロールが高温の金属に接触したり、
雰囲気温度により温度分布が生じるのを抑制するととも
に、仮に温度分布が生じた場合でも膨張がしないような
ロールとすることを目的とした。すなわち、ロール胴長
部の材質に着目し、熱拡散がしやすく熱膨張のしない材
質を検討した。熱伝導率が高い物質としては銅や銀など
があり、また膨張の小さな材質はセラミックなどの非導
電性材量があり、一般に高熱伝導率の材質は膨張も大き
く、逆に膨張しにくい材質は比抵抗が高く、熱伝導が悪
いという性質がある。そこで、熱膨張が小さく、熱伝導
がよい材質としてカーボンに着目した。カーボンは、一
般に線膨張係数が小さく、熱伝導が大きくかつ電気抵抗
も比較的小さい。しかし、柔らかいため、ロールとして
使用するためには、耐摩耗性を向上させることが必須で
ある。また、通電ロールなどに使う場合には、いっそう
の比抵抗の低下が望まれる。そこで、カーボンの特性で
ある温度による伸びにくさを兼ね備え、かつ耐摩耗性を
向上し、熱伝導、電気抵抗を改善するため、カーボンに
種々の添加材を加え、焼成を行なった。
【0009】本発明で使用する原料組成物は、重量比で
40〜90%のWC粉末と残部が焼成後カーボンとなる
コークスやバインダー等からなり、粉砕、混ねつをし、
例えば冷間等方性圧縮により成型した後焼成を行なう。
焼成は、300℃まで10℃/hで昇温し、その後80
0℃までは3℃/hで、その後10℃/hで昇温し、2
000〜3000℃で2週間保持したのち冷却し、焼成
体を得る。
【0010】カーボン原料は、焼成していく間にWCと
再結合をしながら強固な組織を形成してゆき、摩耗に強
い緻密な組織を形成してゆく。カーボンは、焼成温度が
上がり結晶化が進んでくると熱伝導率が上がり、比抵抗
が下がりはじめる。さらに、膨張係数も小さくなる。こ
うしてできたカーボンは、きわめて強固で耐摩耗性に優
れておりロールとして使用する場合に長時間安定して使
用できる。WCが重量比で40%以下の場合は、極端な
摩耗改善効果が得にくいこと、また、WCが重量比で9
0%以上の場合は、焼成時に亀裂が入りやすい。本発明
のカーボンロールは、熱伝導がよく線膨張係数も小さく
なるので、サーマルクラウンを抑制できる。また、WC
がマトリックスの中に多数存在するため、電気抵抗も非
常に小さくすることができ、通電ロールとして使用する
と、発熱も小さくすることができる。
【0011】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明の効果を詳細に
説明する。本実施例では、ニードル系のコークスと10
0メッシュのWC粉末を混ねつし、冷間等方性圧縮によ
り成型した後焼成を行なった。焼成は、300℃まで1
0℃/hで昇温し、その後800℃までは3℃/hで、
その後10℃/hで昇温し、2000〜3000℃で2
週間保持したのち冷却し、焼成体を得た。
【0012】表1に、焼成体の重量%と焼成温度、線膨
張係数、熱伝導率、比抵抗、ピンオンディスクによる摩
耗実験結果を示す。ピンオンディスクによる摩耗実験
は、3mm×4mmのSUS304製のピンを用い、1kgf
の荷重で2時間回転させた後の摩耗減量を示し、−は重
量減少、即ち摩耗が生じたことを示し、+は相手のピン
を削ったことを示す。
【0013】本発明によるカーボンA〜Lは、いずれも
摩耗せず逆に相手のピンを削るほど硬い。それに対し、
比較例に示すM、Nは、いずれも摩耗する。また、線膨
張係数は、5.5〜7.5×10-6(1/℃)と一般の
金属の10×10-6(1/℃)程度と比べ大幅に減少す
る。また、比抵抗は、カーボンの中で最も低い黒鉛の4
50(μΩcm)と比べ、約1/3程度まで減少させるこ
とができる。
【0014】
【表1】
【0015】図1(a)は、本発明によるロールの側断
面図を、図1(b)は図1(a)のA−A断面を示す。
使用したカーボンは、WCが80wt%のものを、250
0℃で焼成し直径230mm、長さが600mmの、肉厚が
40mmのスリーブ1にして、鉄製の軸3に入れ、両端を
固定リング2で固定した。図示していないが、カーボン
スリーブ1には両端に90℃の間隔で4箇所胴長方向に
径10mm、深さ30mmの穴をあけ、ここに固定リング2
の端面側からボルトを通しスリーブの回転を防止すると
ともに、固定リング2は外周にあけた穴から軸3に6角
ボルト通し固定している。このロールに、板幅300m
m、厚み0.3mmの冷延鋼板を850℃に加熱して1時
間接触させた後のロールのプロフィールを触針を冷却し
た変位計にて測定した。本発明によるロールと同じサイ
ズの鉄製ロールを用いて同じ実験を行なった結果、本発
明によるロールは、鋼板が接触した中心と鋼板エッジと
の差は10μmで、鉄ロールの50μmと比べ約1/5
であり、大幅にサーマルクラウンを抑制できた。
【0016】
【発明の効果】本発明のカーボンロールを用いれば、高
温の被加熱材と接触しても温度分布はあまりつかず、か
つ膨張率も小さいので、サーマルクラウンの発生が抑止
できる。サーマルクラウン成長が抑止されると、クラウ
ン部での接触不良が回避でき、高温に加熱されたストリ
ップなどの変形や、温度の不均一さを防止することがで
きる。したがって、例えば鋼板の連続焼鈍炉などで使用
すれば、板幅が変更になってもロールのプロフィールは
安定しているため、板形状の悪化が防止でき、また蛇行
などの発生も防止できる。そのため、ライン速度をおと
さずに生産が可能となり、高速搬送も可能になる。さら
に、ロール冷却等へ使えば、カーボンの熱伝導が良いた
め効率的にかつ形状不良を起こさず冷却が可能である。
通電ロールに応用した場合にも、加熱して高温になった
金属と接触してもプロフィールが安定しているため、接
触不良に伴うスパークの発生を防止できる。また、比抵
抗が小さくできるため、ロール発熱が抑制され加熱効率
を落とさずに済む。以上の如く本発明は、従来のカーボ
ンの欠点であった摩耗に極めて強く、長時間安定して使
用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のカーボンロールの側断面を示
す。(b)は(a)のA−A断面図を示す。
【符号の説明】
1 カーボンスリーブ 2 固定リング 3 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 健一郎 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 大窪 修一 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温に加熱された材料と接触し、搬送、
    通電、冷却のいずれかを行なうカーボンロールにおい
    て、重量比で40〜90%がWCであることを特徴とす
    るカーボンロール。
JP5111598A 1993-05-13 1993-05-13 カーボンロール Withdrawn JPH06322436A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5111598A JPH06322436A (ja) 1993-05-13 1993-05-13 カーボンロール

Applications Claiming Priority (1)

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JP5111598A JPH06322436A (ja) 1993-05-13 1993-05-13 カーボンロール

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JPH06322436A true JPH06322436A (ja) 1994-11-22

Family

ID=14565420

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5111598A Withdrawn JPH06322436A (ja) 1993-05-13 1993-05-13 カーボンロール

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JP (1) JPH06322436A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5773394A (en) * 1996-03-12 1998-06-30 Skf Industrial Trading & Development Company B.V. Conducting polymer-thickened grease compositions
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JP2005281792A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Jfe Steel Kk 熱処理用ハースロール

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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20000801