JP2997956B2 - 波長検出装置 - Google Patents

波長検出装置

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JP2997956B2 JP15703891A JP15703891A JP2997956B2 JP 2997956 B2 JP2997956 B2 JP 2997956B2 JP 15703891 A JP15703891 A JP 15703891A JP 15703891 A JP15703891 A JP 15703891A JP 2997956 B2 JP2997956 B2 JP 2997956B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の波長を検出する波
長検出装置に関し、特に半導体装置製造用の縮小投影露
光装置用の光源として狭帯域エキシマレーザを用いる場
合の波長検出に採用して好適な波長検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エキシマレーザを半導体装置製造用の縮
小投影露光装置(ステッパ)の光源として用いる場合に
は、エキシマレーザの出力レーザ光を狭帯域化する必要
があり、この狭帯域化された出力レーザ光の波長を高精
度に安定化させるよう制御する必要がある。
【0003】従来より、狭帯域発振エキシマレーザ等の
波長線幅を計測したり、波長を検出したりするためにモ
ニタエタロンが用いられている。モニタエタロンは部分
反射ミラーを所定の空隙をあけて対向配設したエアギャ
ップエタロンを用いて構成されているもので、このエア
ギャップエタロンの透過波長λはつぎのように表せられ
る。
【0004】mλ=2nd・cosθ …(1) ただし、mは整数、dはエタロンの部分反射ミラー間の
距離、nは部分反射ミラー間の屈折率、θはエタロンの
法線と入射光の光軸とのなす角度である。
【0005】この式により、n、d、mが一定とすれ
ば、波長λが変化するとθが変化することがわかる。モ
ニタエタロンではこの性質を利用して被検出光の波長を
検出している。
【0006】ところで、上述したモニタエタロンにおい
て、エアギャップ内の圧力および周囲温度等が変化して
しまうと波長が一定でも上述した角θが変化してしま
う。このため、角θに基づいては波長λを正確に検出す
ることができない場合がある。そこで、モニタエタロン
を用いる場合、エアギャップ内の圧力および周囲温度等
を一定に制御して波長検出を行っていた。
【0007】しかし、エアギャップ内の圧力および周囲
温度を高精度に制御することは困難であり、このため充
分な高精度で絶対波長を検出することはできなかった。
【0008】そこで、被検出光(出力レーザ光)ととも
に予め波長がわかっている基準光(たとえば水銀ランプ
の発振線)をモニタエタロンに入力し、この基準光に対
する被検出光の相対波長を検出することにより被検出光
の絶対波長を精度よく検出する装置が提案されている。
かかる装置においては、モニタエタロンの透過光を直接
CCDイメージセンサ等の光検出器の検出面上に入射し
て、該光検出器の検出面上に干渉縞を形成し、干渉縞の
位置に基づき上記絶対波長を検出するようにしている。
【0009】この種の技術としては、たとえば特開平1
ー101683号公報に見られるごとく、干渉縞の光強
度分布を撮像素子で検出して、検出した光強度の最大値
に対応する検出位置、または光強度分布の山の半値幅の
中央に対応する検出位置を被検出光の中心波長を示す位
置であるとするものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、出力レーザ
光のスペクトル波形が歪んでいる場合や、基準光源が低
圧水銀ランプであり、水銀蒸気による253.7nm線
のように水銀同位体による数10本の発振線が重なり合
っていてスペクトル波形が歪んでしまう場合には、干渉
縞の光強度分布も同様に歪んでしまう。このため光強度
の最大値に対応する検出位置は中心波長を示す位置から
ずれてきてしまい、検出位置に基づいては精度よく中心
波長を求めることができない。たとえ基準光または出力
レーザ光のスペクトル波形がガウス型やローレンツ型等
のような対称的な波形であっても、自己吸収等によりス
ペクトル波形の頂部が変形している場合には、光強度の
最大値に基づき中心波長を精度よく検出することは困難
である。図6は光検出器上の位置と光強度Iとの関係を
示すものであり、光強度分布の山から干渉縞を形成する
円の半径を示す位置(半径位置)を検出する様子を示し
ている。干渉縞の半径位置を検出することができれば、
上記中心波長が検出される。
【0011】しかし、図6(c)に示すようにスペクト
ル波形が歪んでしまう場合には、干渉縞の光強度分布の
山の頂点はなだらかなカーブを描く。このため頂点のピ
ーク位置を正確に捕らえがたく、干渉縞の半径位置を正
確に検出することができないことがわかる。
【0012】また、光強度分布の山の半値幅の中央値に
基づく波長検出は原理的にいって精度がよくないという
問題があった。すなわち、同図(a)に光強度分布の山
の半値幅の中央値を一点鎖線に示すように検出しても
(最大強度をImaxとして半値Imax/2が定まり、この
半値に対応する半径r1、r2から半径rc=(r1+r
2)/2が求められる)、この検出位置に応じた半径rc
は求めたい、破線で示す干渉縞の半径位置とは一致しな
い。なお、同図(b)はスペクトル波形が歪んでおら
ず、光強度のピーク値から正確に半径位置を検出できる
場合(半径はrp)を示している。
【0013】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、光強度の所定値に対応する検出位置に基づき
光の波長を検出する場合に、たとえスペクトル波形が歪
んだりしたとしても精度よく波長を検出することができ
る波長検出装置を提供することをその目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明では、分
光手段を通過した光を検出面に照射させることにより前
記光の干渉縞の光強度分布を光検出手段で検出し、前記
光強度の所定値に対応する前記検出面上の検出位置に基
づき前記光の波長を検出する波長検出装置において、前
記光強度の最大値よりも小さい所定の光強度に対応する
前記検出面上の2位置をそれぞれ前記干渉縞を形成する
内側の円の半径位置および外側の円の半径位置として前
記光検出手段で検出し、前記検出した内側半径位置に基
づき前記内側の円の半径の2乗を演算するとともに前記
検出した外側半径位置に基づき前記外側の円の半径の2
乗を演算し、これら両半径の2乗値の平均値に基づき前
記波長を演算するようにしている。
【0015】
【作用】すなわち、本発明では、分光手段を通過した光
の波長は、干渉縞を形成する同心円の半径の2乗に比例
するという原理に基づくものであり、光強度の最大値よ
りも小さい所定の光強度に対応する2位置として干渉縞
を形成する内側の円の半径位置と外側の円の半径位置と
が光検出手段で検出されると、検出した内側半径位置に
基づき内側の円の半径の2乗が演算されるとともに検出
した外側半径位置に基づき外側の円の半径の2乗が演算
され、これら両半径の2乗値の平均値に基づき中心波長
が正確に演算される。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る波長検出
装置の実施例について説明する。図1は実施例装置の構
成を示したものである。この実施例では被検出光として
狭帯域発振エキシマレーザ1の出力光Laが用いられ
る。なお、実施例では、狭帯域発振エキシマレーザとし
てKrFエキシマレーザを想定している。
【0017】基準光源としては、面光源である低圧水銀
ランプ22が用いられ、低圧水銀ランプ22で発生する
光が、この低圧水銀ランプ22を囲む水銀ランプハウジ
ング21の射出口から射出される。この射出光がバンド
バスフィルタFTを通過することにより、該フィルタF
Tにより波長253.7nmの光のみが透過される。こ
の波長253.7nmの光は低圧水銀ランプ22に封入
された天然水銀蒸気の発振線である。なお、水銀ランプ
として低圧のものを使用するのは、波長253.7nm
線の強度が大きいという理由によるが、低圧ランプ以外
のランプを使用する実施も可能である。ハウジング21
はランプ22で発生する熱が大気中に拡散しないように
しており、また、ハウジング21の壁面にはファン23
が配設されている。ランプ22にはランプ22の雰囲気
温度を検出する温度センサ25が付設されており、この
温度センサ25の検出値は温度コントローラ24に出力
される。温度コントローラ24は温度センサ25の検出
値をフィードバック量としてランプ22の雰囲気温度が
一定温度になるようにファン23に対して駆動信号を出
力する。
【0018】さて、狭帯域発振エキシマレーザ1から出
力されたレーザ光Laの一部はビームスプリッタ3によ
ってサンプリングされ、このサンプリング光はスリガラ
ス5に照射、散乱されて、ビームスプリッタ4に照射さ
れる。また、ハウジング21の射出口から出力された2
53.7nm線は基準光Lbとしてビームスプリッタ4
の他の面に照射される。
【0019】スリガラス5により散乱されたサンプリン
グ光Laの一部はビームスプリッタ4を透過してエタロ
ン6に照射される。またハウジング21の射出口から出
力され、フィルタFTを透過した基準光Lbの一部もビ
ームスプリッタ4で反射してエタロン6に照射される。
【0020】ここにエタロン6は、内側の面が部分反射
ミラーとされた2枚の透明板6a、6bから構成され、
エタロン6に対する入射光の角度に対応してそれぞれ透
過波長が異なるものである。すなわち、エタロン6は、
波長の異なる基準光Lbおよびエキシマレーザ光Laを
双方透過させるための反射膜を2波長コートしている。
なお、誘電体膜による反射膜であれば、基準光Lbの波
長253.7nmとエキシマレーザ光の波長248.3
9nmに対する反射率はほとんど変わらないため、必ず
しも2波長コートをしなくてもよい。
【0021】このエタロン6を透過した光は集光レンズ
7に入射される。この集光レンズ7はたとえば、色収差
補正が施された色消しレンズであり、かかる色消し集光
レンズ7を経ることにより色収差が補正される。なお色
消しレンズを用いているのは、KrFエキシマレーザの
波長248.39nmと基準となる水銀蒸気発振線の波
長253.7nmとが多少異なるためである。なお、色
消しレンズの替わりに凹面鏡を用いる実施も可能であ
る。
【0022】光検出器8は集光レンズ7の焦点上に配設
されており、これにより集光レンズ7を経た光は、光検
出器8に結像され、この光検出器8の検出面上に基準光
の波長に対応した第1の干渉縞8bおよび被検出光の波
長に対応した第2の干渉縞8aを形成する。光検出器8
ではこの第1および第2の干渉縞8b、8aの光強度分
布を検出し、検出信号を波長コントローラ10に出力す
る。なお、光検出器8としては1次元または2次元のイ
メージセンサを用いて構成することができる。波長コン
トローラ10のCPUでは、入力された干渉縞の光強度
分布検出信号に基づき基準光の波長に対する被検出光の
波長の相対波長が検出され、既知の基準光の波長と検出
した相対波長に基づき被検出光の絶対波長が検出され
る。こうして被検出光であるエキシマレーザ光の絶対波
長が検出されたならば、コントローラ10は狭帯域化素
子ドライバ11を介して図示せぬレーザの共振器内に配
設された狭帯域化素子(たとえば2つのエタロンまたは
グレーティング)の角度等を変化させることによってエ
キシマレーザ光の発振波長を設定波長(目標値)に固定
するように制御し、波長安定化を行う。
【0023】さて、ここで実施例に適用される原理につ
いて図5を参照して説明する。
【0024】図5はファブリペロ干渉計(モニタエタロ
ン)の原理を示したものである。なお、以下、式におい
てX^NとあるのはXのN乗を表すものとする。
【0025】同図(a)に示すように光Lがミラー間隔
dのエタロン6に入射角度θをもって入射され、エタロ
ン6、集光レンズ7を透過すると集光レンズ7から焦点
距離fだけ離間した検出面上に光Lの干渉縞8cが形成
される。
【0026】ここで、エタロンの基本式は前述したよう
に(1)式、 2nd・cosθ=mλ …(1) であり、(1)式で、角度θ=0の時のmをm0、波長
をλとすると、 2nd=m0λ …(2) となる。(2)式ー(1)式を行い、これに半角公式
(cosθ=1ー2sin^2(θ/2))を適用する
と、 2sin^2(θ/2)=(λ/2nd)(m0ーm) …(3) が得られる。角度θが比較的小さな角度の場合はsin
(θ/2)=θ/2と近似でき、これを(3)式に代入
して整理すると、 θ^2=(λ/nd)(m0ーm) …(4) となる。ここで、同図(b)に示すように干渉縞8cの
中心からの距離をrとすれば、集光レンズ7の焦点距離
はfであるから、 r=fθ=f(λ/nd)^1/2(m0ーm)^1/2 …(5) となり、c=f^2・λ/(nd)として(5)式の両
辺を2乗すると、 r^2=c(m0−m) …(6) となる(図5(b)参照)。
【0027】ここで、p番目とp+1番目のピークを考
えると、(6)式より、 c=c(mpーmp+1)=rp^2ーrp+1^2…(7) となる。 また、(2)式において整数mを波長λで微
分すると、 Δλ=(λ^2/2nd)・Δm=FSR・Δm …(8) となる。ただし、FSR=(λ^2/2nd)は、エタ
ロン6のフリースペクトルレンジである。ここで、
(8)式に(6)式を代入すると、 Δλ=FSR・r^2/c …(9) となる。ここでm=m0のときの波長をλ0とすると、求
める波長λは(9)式から、 λ=λ0ーFSR・r^2/c …(10) として得られる。ここで(10)式は、波長λが干渉縞
8cの半径r^2に比例していることを示している。し
たがって、干渉縞の半径の2乗を正しく求めることがで
きれば、被検出光の波長を正確に求め得る。
【0028】以下、図2を参照しつつ、上記波長コント
ローラ10で行われる処理について説明する。
【0029】まず、ステップ101では基準光Lbがハ
ウジング21の射出口から出力されるとともに、被検出
光であるレーザ光Laが発振されて、これら両光がエタ
ロン6に入射される(ステップ101)。このため、光
検出器8で第1の干渉縞8b(基準光)の光強度分布が
検出されるとともに、第2の干渉縞8a(レーザ光)の
光強度分布が検出される(ステップ102)。
【0030】図3(a)は上記検出された基準光Lbの
第1の干渉縞8bの光強度分布を示したものであり、横
軸は検出面上の位置を、縦軸は光強度Iを示す。
【0031】同図(a)に示すように、コントローラ1
0のCPUは光強度分布信号に基づき光強度の最大値I
maxを検出し、この半値Imax/2を演算する。そ
して、この半値Imax/2に対応する2位置A、Bを
干渉縞8bを形成する内側の円の半径を示す位置、外側
の円の半径を示す位置であるとして検出する。これら2
位置は干渉縞8bの2つの山についてそれぞれ求めてお
く(ステップ103)。
【0032】つぎに2つの山の検出位置A,A間の距離
2r1は内側円の直径を表すので、これより内側円の半
径r1が演算される。同様にして、検出位置B、B間の
距離2r2から外側円の半径r2が演算される(ステップ
104)。
【0033】そして、これら求めた両半径の2乗値r1
^2、r2^2の平均値を求める演算、 rm^2=(r1^2+r2^2)/2 …(11) が行われる。こうして得られるrm^2は第1の干渉縞8
bの半径rmの2乗を示している。
【0034】ここで、上記(8)式から明かなように半
径rmは光強度の最大値に対応する半径位置から求めた
半径rpと一致していており(図6(b)参照)、干渉
縞の半径位置が精度よく検出されているのがわかる。し
かも、実施例の演算では、ピーク位置に対応する位置を
検出することはしていないので、たとえスペクトル波形
が歪んでしまい、ピーク位置の検出が困難な場合であっ
ても、確実に干渉縞の半径位置を求めることができる
(ステップ105)。なお、上記ステップ103〜10
5の処理は被検出光Laについても行われ、上記(1
1)式と同様にして第2の干渉縞8aの半径r´mの2
乗r´m^2が演算される。
【0035】そしてつぎに、演算された基準光の干渉縞
8bの半径の2乗値rm^2と被検出光の干渉縞8aの半
径の2乗値r´m^2と、基準光Lbの既知の波長25
3.7nmとから被検出光である出力レーザ光の波長λ
が演算される。この演算は、波長は干渉縞の半径の2乗
に比例するという上述した原理に基づくものである。
【0036】すなわち、上記エタロンの基本式(1)に
おいて、msを基準光に対応する整数、meを被検出光
に対応する整数、λsを基準光の波長、λeを被検出光
の波長、nsを基準光のエアギャップ内の屈折率、ne
を被検出光のエアギャップ内の屈折率とすると、 ms・λs=2ns・d・cosθ …(12) me・λe=2ne・d・cosθ …(13) となる。ここで、基準光の干渉縞と被検出光の干渉縞の
直径が一致する場合の波長λeは、上記(12)、(1
3)式からd・cosθを消去して整理して求めると、 λe=(ne/ns)・(ms/me)・λs …(14) となる。したがって、被検出光の干渉縞の半径をrm
´、基準光の干渉縞の半径をrmとすると、上記(9)
式より出力レーザ光の波長λは、 λーλe=FSR・(rm^2ーrm´^2)/c …(15) という関係から求めることができる。ここで、基準光と
出力レーザ光とは同一のエタロン6を透過したものであ
るから、エタロン6の温度等が変化したとしても、この
変化による誤差が相殺されて絶対波長を精度よく検出す
ることができる(ステップ106)。
【0037】こうして被検出光(エキシマレーザ光)の
絶対波長が検出されると、設定波長(目標値)と検出絶
対波長との差Δλが計算され、コントローラ10は計算
Δλに応じて狭帯域化素子ドライバ11を介して図示せ
ぬ共振器内のエタロンの角度等を変化させる。この結
果、上記エタロンを透過するエキシマレーザ光の波長が
Δλだけシフトされて、設定波長(目標値)に固定され
る。
【0038】なお、このフローチャートでは、基準光お
よび被検出光の干渉縞を同時に検出するようにしている
が、両干渉縞の位置は近く、同時に検出することは困難
な場合がある。そこで、基準光の干渉縞を検出し、その
後、エキシマレーザ光を発振させ、その干渉縞を検出す
るという具合に両者を別の時刻において検出する実施も
可能である。
【0039】また、実施例では、光強度の最大値Imax
の半値Imax/2に対応する半径r1、r2から干渉縞の
半径の2乗を演算するようにしているが、図3(b)に
示すように最大値Imaxのa分の1の値に対応する半径
r1、r2から干渉縞の半径rmを演算する実施も可能で
ある。
【0040】また、図3(c)に示すように光強度の最
大値Imaxを検出するとともに、最小値Iminを検出し、
これらの平均値Iav=(Imax+Imin)/2に対応する
半径r1、r2から干渉縞の半径rmを演算する実施も可
能である。この場合は特に光のスペクトル線幅が大きい
場合や水銀蒸気の253.7nm発振線のようにスペク
トル線が何本も重なり合っている場合に非常に高精度に
干渉縞の半径を求めることができる。
【0041】ところで、基準光たる水銀蒸気の発振線は
温度に応じてその光強度分布が変化する。図4は水銀ラ
ンプ22の雰囲気温度が45°C(同図(a))、同温
度が65°C(同図(b))、同温度が70°Cの場合
の光強度分布を示している。これら図から明かなように
水銀蒸気の温度を上昇させていくと、干渉縞8bは所定
の水銀同位体の発振線(波長253.65063nm)
に対応する干渉縞と所定の水銀同位体の発振線(波長2
53.65277nm)に対応する干渉縞とに徐々に分
離され、光強度分布の山30は、山31と山32とに分
離される。温度コントローラ24はランプ22の温度を
一定値にしてスペクトル波形を安定化させるようにして
いる。
【0042】天然水銀の253.7nm線を基準光とす
る場合の波長は次のようにして求める。一種類の同位体
のみを封入した水銀ランプの干渉縞と或る一定温度に制
御した天然水銀ランプの干渉縞を上述した演算を行っ
て、両水銀ランプの波長差Δλを計算する。そして予め
判明している一種類の同位体のみの場合の波長λ0にΔ
λを加算することによって一定温度に制御した天然水銀
ランプの波長を求めることができる。
【0043】なお、実施例では被検出光としてKrFエ
キシマレーザ光を想定しているが、ArFエキシマレー
ザ光を被検出光とする実施も可能である。
【0044】また、実施例では、エキシマレーザの波長
制御装置に適用した場合について説明したが、これに限
定されることなく、光の波長を精度よく検出することが
必要な装置であれば、任意に適用可能である。
【0045】なお、実施例ではエタロン6を用いている
が、これに限定されることなく回折格子等、所定の分光
手段を用いることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、た
とえスペクトル波形が歪んだりしてピーク位置を検出し
難い場合でも、波長を正確かつ確実に検出することがで
きる。このため本発明の波長検出装置を狭帯域発振エキ
シマレーザに搭載することによってエキシマレーザ光の
波長が精度よく検出され、発振波長を高精度に安定化す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る波長検出装置を狭帯域発振
エキシマレーザの出力レーザ光の波長検出に適用した一
実施例を示す図である。
【図2】図2は図1に示す波長コントローラで行われる
波長検出処理の手順を例示したフローチャートである。
【図3】図3は図1に示す光検出器上の位置と光強度と
の関係を示す図である。
【図4】図4は水銀ランプの温度変化に応じて変化する
基準光の光強度分布の変化の様子を示す図である。
【図5】図5は本発明に適用される原理を説明するため
に用いた図である。
【図6】図6は光検出器上の位置と光強度との関係を示
す図であり、従来の技術を説明するために用いた図であ
る。
【符号の説明】
6 エタロン 8 光検出器 8a 干渉縞 8b 干渉縞 22 水銀ランプ La 被検出光 Lb 基準光 10 波長コントローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−101683(JP,A) 特開 平4−199584(JP,A) 特開 平4−36622(JP,A) 特開 平2−39582(JP,A) 特開 平2−153583(JP,A) 特開 平3−144321(JP,A) 特開 平3−238329(JP,A) 特開 平4−199584(JP,A) APPLIED OPTICS Vo l.26 No.17 p.3659−3662 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 H01S 3/13 - 3/139 G01J 3/00 - 3/52

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分光手段を通過した光を検出面に照
    射させることにより前記光の干渉縞の光強度分布を光検
    出手段で検出し、前記光強度の所定値に対応する前記検
    出面上の検出位置に基づき前記光の波長を検出する波長
    検出装置において、前記光強度の最大値よりも小さい所
    定の光強度に対応する前記検出面上の2位置をそれぞれ
    前記干渉縞を形成する内側の円の半径位置および外側の
    円の半径位置として前記光検出手段で検出し、前記検出
    した内側半径位置に基づき前記内側の円の半径の2乗を
    演算するとともに前記検出した外側半径位置に基づき前
    記外側の円の半径の2乗を演算し、これら両半径の2乗
    値の平均値に基づき前記波長を演算するようにした波長
    検出装置。
  2. 【請求項2】 前記分光手段としてエタロンを用い
    た請求項1記載の波長検出装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の光強度は、前記光強度の
    最大値の略2分の1である請求項1記載の波長検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記所定の光強度は、前記光強度の
    最大値と最小値との略平均値である請求項1記載の波長
    検出装置。
  5. 【請求項5】 基準光源から発生される基準光と被
    検出光とを分光手段に照射させ、該分光手段を通過した
    光を検出面に照射させることにより前記基準光および被
    検出光にそれぞれ対応する第1および第2の干渉縞の光
    強度分布を光検出手段で検出し、前記第1および第2の
    干渉縞の光強度の所定値にそれぞれ対応する前記検出面
    上の第1および第2の検出位置と前記基準光の既知の波
    長とに基づき前記被検出光の波長を検出する波長検出装
    置において、前記光検出手段によって前記第1の干渉縞
    の光強度の最大値よりも小さい所定の光強度に対応する
    前記検出面上の2位置をそれぞれ前記第1の干渉縞を形
    成する内側の円の半径位置および外側の円の半径位置と
    して検出するとともに、前記第2の干渉縞の光強度の最
    大値よりも小さい所定の光強度に対応する前記検出面上
    の2位置をそれぞれ前記第2の干渉縞を形成する内側の
    円の半径位置および外側の円の半径位置として検出し、
    前記検出した第1の干渉縞の内側半径位置に基づき前記
    内側の円の半径の2乗を演算するとともに前記検出した
    第1の干渉縞の外側半径位置に基づき前記外側の円の半
    径の2乗を演算して得られた両半径の2乗値の平均値
    と、前記検出した第2の干渉縞の内側半径位置に基づき
    前記内側の円の半径の2乗を演算するとともに前記検出
    した第2の干渉縞の外側半径位置に基づき前記外側の円
    の半径の2乗を演算して得られた両半径の2乗値の平均
    値と、前記基準光の既知の波長とに基づき前記被検出光
    の波長を演算するようにした波長検出装置。
  6. 【請求項6】 前記被検出光は、狭帯域発振エキシ
    マレーザ光であり、前記波長検出装置で検出した波長
    を、前記狭帯域発振エキシマレーザ光の発振波長を設定
    波長に固定する制御に用いるようにした請求項5記載の
    波長検出装置。
  7. 【請求項7】 前記基準光源は、水銀蒸気が封入さ
    れた水銀ランプであり、該水銀蒸気からの発振線を前記
    基準光とした請求項5記載の波長検出装置。
  8. 【請求項8】 前記水銀蒸気の温度が所定値になる
    よう制御する請求項7記載の波長検出装置。
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