JP2996801B2 - ステレオ復調回路 - Google Patents

ステレオ復調回路

Info

Publication number
JP2996801B2
JP2996801B2 JP4056579A JP5657992A JP2996801B2 JP 2996801 B2 JP2996801 B2 JP 2996801B2 JP 4056579 A JP4056579 A JP 4056579A JP 5657992 A JP5657992 A JP 5657992A JP 2996801 B2 JP2996801 B2 JP 2996801B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distortion
stereo
signal
output
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4056579A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05227109A (ja
Inventor
和夫 小高
幸彦 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kenwood KK
Original Assignee
Kenwood KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kenwood KK filed Critical Kenwood KK
Priority to JP4056579A priority Critical patent/JP2996801B2/ja
Publication of JPH05227109A publication Critical patent/JPH05227109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2996801B2 publication Critical patent/JP2996801B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stereo-Broadcasting Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はFMチューナのステレオ
復調回路に関し、さらに詳細にはマルチパス歪みを低減
したステレオ復調回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の回路としてはマルチパス
歪みはモノラル受信時よりもステレオ受信時が著しく増
大することを利用して、マルチパス歪み時強制的にモノ
ラル受信に切り換えたり、中間周波段の帯域幅を狭くし
たり、ミューティングしたりしていた。また、中間周波
段で直接波と反射波との干渉による振幅成分を抽出し、
遅延波成分を適応フィルタでキャンセルする回路もあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
例の前者によるときは音質の悪化が避けられないという
問題点があった。また上記従来例の後者によるときは中
間周波段での振幅特性が完全に平坦でないため、マルチ
パス歪みによる振幅変化分のみを抽出することが困難で
あり、逆に過剰なキャンセル信号を生成してしまうとい
う問題点があった。さらに適応フィルタのタップ位置の
選択とタップ係数の計算においてタップ位置が少ない程
演算時間は少なくなり、実時間処理可能となるが、逆に
相関を計算するための演算時間は使用タップ数を減少さ
せる程増加するという問題点があった。
【0004】本発明はステレオパイロット信号(以下、
単にパイロット信号と記す)の振幅歪み、位相歪みを検
出し、検出した歪みレベルに基づいて、マルチパス歪み
が生じていることを判定し、復調したステレオ信号の補
正を行うことによって、音質向上ができ、かつデジタル
処理が可能となり、さらに高集積化が容易なステレオ復
調回路を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明のステレオ復調
回路は、A/D変換されたFMコンポジット信号をステ
レオ復調するステレオ復調回路において、前記FMコン
ポジット信号中のステレオパイロット信号の歪みを検出
する歪み検出手段と、歪み検出手段により検出された歪
みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいてステレオ
復調信号を補正する補正手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0006】
【0007】
【0008】歪み検出手段により検出された歪みの大き
さによりマルチパス歪みの大小を判定するマルチパス歪
み判定手段を設け、補正手段をマルチパス歪みが小さい
と判定されたとき検出された歪みの大きさに相関する歪
み補正係数に基づいてステレオ復調信号を補正してステ
レオ復調信号とし、マルチパス歪みが大きいと判定され
たときステレオ復調信号を線形予測に基づいて補正して
ステレオ復調信号として出力する補正手段としてもよ
い。
【0009】補正手段を歪み検出手段により検出された
歪みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいてFMコ
ンポジット信号を補正する補正手段としてもよい。
【0010】
【作用】本発明のステレオ復調回路によれば、FMコン
ポジット信号中のステレオパイロット信号の歪みが歪み
検出手段によって検出され、ステレオ復調信号が歪み検
出手段により検出された歪みの大きさに相関する歪み補
正係数に基づいて補正手段によって補正される。
【0011】
【0012】
【0013】マルチパス歪み判定手段を歪み検出手段に
より検出された歪みの大きさによりマルチパス歪みの大
小を判定するマルチパス歪み判定手段とし、かつ補正手
段をマルチパス歪みが小さいと判定されたとき歪み検出
手段により検出された歪みの大きさに相関する歪み補正
係数に基づいてステレオ復調信号を補正してステレオ復
調信号とし、マルチパス歪みが大きいと判定されたとき
ステレオ復調信号を線形予測に基づいて補正してステレ
オ復調信号として出力する補正手段としたときは、マル
チパス歪みが小さいと判定されたときは歪み検出手段に
より検出された歪みの大きさに相関する歪み補正係数に
基づいてステレオ復調信号が補正され、マルチパス歪み
が大きいと判定されたときステレオ復調信号が線形予測
に基づいて補正され、補正されたステレオ復調信号がス
テレオ復調信号として出力される。
【0014】補正手段を歪み検出手段により検出された
歪みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいて前記F
Mコンポジット信号を補正する補正手段としたときは、
歪みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいて前記F
Mコンポジット信号が補正され、補正されたFMコンポ
ジット信号がステレオ復調されることになる。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。図1は
本発明の第1実施例の構成を示すブロック図であり、デ
ジタル処理型PLL回路を用いた例を示している。
【0016】図1において、符号29は実公昭62−3
8362号にに示されているステレオ復調回路を示して
いる。このステレオ復調回路29は掛算器16、フィル
タ17、演算回路18、余弦波演算回路19からなるデ
ジタル処理型PLL回路20、正弦波演算回路21〜2
3、加算器24、掛算器25、26、フィルタ27、2
8からなり、A/D変換されたFMコンポジット信号A
をステレオ復調し、ステレオ復調信号J1、J2がフィル
タ27、28から出力される。
【0017】ステレオ復調信号J1、J2はデータ補正回
路9に供給する。データ補正回路9はステレオ復調信号
1、J2を受けて記憶する記憶回路5、記憶されたデー
タからデータの補正演算を行うデータ補正回路6、記憶
回路5およびデータ補正回路6により生ずる遅れを補償
するためステレオ復調信号J1、J2を遅延させる遅延回
路8およびデータ補正回路6の出力および遅延回路8の
出力を受けて遅延されたステレオ復調信号J1、J2と補
正されたステレオ復調信号J1、J2との一方を選択して
出力するデータ切替回路7からなり、データ切替回路7
によって選択した出力をステレオ復調信号L、Rとして
出力する。
【0018】FMコンポジット信号Aはマルチパス歪み
検出回路4に供給する。マルチパス歪み検出回路4はF
Mコンポジット信号Aを入力とするデジタルバンドパス
フィルタ1およびデジタルハイパスフィルタ2、デジタ
ルバンドパスフィルタ1の出力およびデジタルハイパス
フィルタ2の出力を入力してそれぞれのレベルを判定す
るレベル判定器3からなり、レベルによってマルチパス
歪みの検出を行い、マルチパス歪み検出出力をデータ切
替回路7に切替信号として出力する。
【0019】上記のように構成した第1実施例の作用を
説明する。FMコンポジット信号Aはメイン信号(L+
R)、サブ信号(L−R)sinωs nTおよびパイロッ
ト信号Psin(ωs/2) nTよりなる。ここで、Lは左チャ
ンネル音声信号、Rは右チャンネル音声信号、Pはパイ
ロット信号のそれぞれのレベルを示し、ωsは音声信号
の角周波数、Tはサンプリングレート、nは正の整数で
あってサンプリングごとに+1される。
【0020】ここで、歪み無しのパイロット信号とマル
チパスにより歪みを生じたパイロット信号とを図2に示
す。図2(a)は歪み無しのパイロット信号波形を、図
2(b)はマルチパスにより歪みを生じたパイロット信
号波形を示す。図3にマルチパスによるパイロット信号
の高周波スペクトラムのシュミレータによる測定結果を
示す。図3(a)はマルチパスの無い場合を示し、図3
(b)はマルチパスのある場合を示している。
【0021】上記から、マルチパスを生じたときにはパ
イロット信号に高調波が多く発生することが判り、ま
た、パイロット信号はFMコンポジット信号のベースバ
ンドにメイン信号、サブ信号と共に存在し、パイロット
信号の歪みを検出することによりステレオ復調信号の歪
みを検知することができる。
【0022】マルチパス歪み検出回路4において、38
kHzのデジタルバンドパスフィルタ1によりパイロッ
ト信号の第2高調波成分が抽出され、デジタルハイパス
フィルタ2によりパイロット信号の第3高調波成分が抽
出される。デジタルバンドパスフィルタ1およびデジタ
ルハイパスフィルタ2からの出力はレベル判定器3に入
力されて、それぞれ予め設定された基準値と比較され、
少なくともどちらか一方が基準値を超えていればマルチ
パス歪みが生じたと判定して、データ補正回路6からの
出力に切替る切替信号が出力される。
【0023】次ぎに、線形予測による補正の場合におけ
る記憶回路5およびデータ補正回路6の具体例を図4に
示す。図4はデジタル信号処理回路からなる線形予測補
正回路30で構成した場合の例である。入力ポート10
から取り込んだステレオ復調信号J1、J2は記憶回路5
に格納する。ステレオ復調信号J1、J2はプログラムカ
ウンタ12、プログラムメモリ11の順序命令に従い、
データに種々の演算が行われ、演算結果が出力ポート1
5を通してデータ切替回路7へ補正されたデータとして
出力される。ここで、乗算器シフタ13は被乗数、乗数
のセットを行い、乗算ALUアキュムレータ14はデー
タの加減算、論理演算および積和演算を行う。
【0024】線形予測は過去のサンプルされたデータ列
より、予測係数を算出し、この予測係数をもとにマルチ
パス歪みにより歪みが生じたと判定されたステレオ復調
信号J1、J2を補正する。以下の説明において一方のチ
ャンネルのステレオ復調信号J1側について説明する。
ステレオ復調信号J1の各サンプルデータをSi(i=
1、2、3…)で示す。
【0025】ここで、予測係数a1、a2、a3、a4、過
去のサンプルデータ列をS10、S9、S8、S7、S6、S
5、S4、S3、S2、S1、補正されたデータを(山掛け
0)とすると
【0026】
【式1】
【0027】
【式2】
【0028】
【式3】
【0029】
【式4】
【0030】
【式5】
【0031】
【式6】
【0032】
【式7】
【0033】
【式8】
【0034】
【式9】
【0035】
【式10】 である。
【0036】ここで、予測係数a1、a2、a3、a4は、 a1=D1/D、a2=D2/D、a3=D3/D、a4=D4
/D から求められ、補正されたデータ(山掛けS0)は 山掛けS0=a11+a22+a33+a44 から求められる。
【0037】そこで、マルチパス歪み検出回路4からマ
ルチパス歪みが検出されると切替信号が出力されてデー
タ切替回路7によって補正されたデータ、すなわち(山
掛けS0)が選択されて出力され、マルチパス歪み検出
回路4にてマルチパス歪みが検出されないときは切替信
号が出力されず、データ切替回路7から遅延回路8によ
って遅延されたステレオ復調信号J1、J2が選択されて
出力される。この関係を図示すれば図5に示すごとくで
ある。遅延回路8では線形予測補正回路30による(山
掛けS0)の算出の時間を考慮して出力データを連続と
するために、ステレオ復調信号J1、J2に遅延を与えて
いる。
【0038】次ぎに第1実施例の第1変形例として補正
を平均値補間で行う場合について説明する。平均値補間
を行う場合の記憶回路5、データ補正回路6および遅延
回路8は図6に示すように、ステレオ復調信号J1側に
ついて示せば、サンプリングデータSiを遅延させる縦
属接続されたDフリップフロップ31、32、33、3
4と、Dフリップフロップ31の出力とDフリップフロ
ップ33の出力とを加算する加算器35と、加算器35
の出力を1/2にする割算器36とから構成してあり、
Dフリップフロップ34の出力と割算器36の出力はデ
ータ切替回路7に供給してマルチパス歪み検出回路4の
出力によって一方が選択されて出力される。
【0039】ここで、Dフリップフロップ34は出力を
連続とするための遅延器として作用し、加算器35と割
算器36とは平均値演算回路を構成している。ステレオ
復調信号J2側についても同様に構成される。
【0040】平均値補間で補正を行う場合において、サ
ンプルデータ列…S1、S0、S-1、…において、サンプ
ルデータS0のデータのときにマルチパス歪み検出回路
4からマルチパス歪み検出出力が出力されると、割算器
36の出力が選択されて、サンプルデータS0の前後の
サンプルデータS1とサンプルデータS-1との平均され
た出力が、補正データとしてデータ補正回路7から出力
される。この補正されたデータを(山掛けS01)とすれ
ば、 (山掛けS01)=(S1+S-1)/2 となる。
【0041】次に第1実施例の第2変形例について説明
する。第2変形例は補正を前値保持で行う場合である。
前値保持で補正を行う場合の記憶回路5、データ補正回
路6および遅延回路8は図7に示すように、ステレオ復
調信号J1側について示せば、サンプリングデータSi
を遅延させる縦属接続されたDフリップフロップ37、
38から構成してあり、Dフリップフロップ37の出力
とDフリップフロップ38の出力とはデータ切替回路7
に供給してマルチパス歪み検出回路4のマルチパス歪み
検出出力によって一方が選択されて出力される。ステレ
オ復調信号J2側についても同様である。
【0042】前値保持で補正を行う場合において、サン
プルデータ列…S1、S0、S-1…において、サンプルデ
ータS0のデータのときにマルチパス歪み検出回路4か
らマルチパス歪み検出出力が出力されると、Dフリップ
フロップ38の出力が選択されて、サンプルデータS0
がサンプルデータS0の一つ前のサンプルデータS1と置
換されることになって、前値保持による補正がなされ
る。
【0043】次に第2実施例について説明する。第2実
施例は高調波歪みの大きさに対応した歪み補正係数で補
正する場合である。図8は第2実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【0044】第2実施例においてはマルチパス歪み検出
回路4−Aはデジタルバンドパスフィルタ1およびデジ
タルハイパスフィルタ2からなり、FMコンポジット信
号Aはデジタルバンドパスフィルタ1およびデジタルハ
イパスフィルタ2に供給して、デジタルバンドパスフィ
ルタ1によって2次高調波を、デジタルハイパスフィル
タ2によって3次高調波をそれぞれ得て、ROM50の
アドレスデータとして出力される。
【0045】ROM50には高周波歪みの大きさに対応
した歪み補正係数が格納されており、デジタルバンドパ
スフィルタ1およびデジタルハイパスフィルタ2からの
出力によってアドレス指定されて、ROM50から読み
出された歪み補正係数とステレオ復調出力J1とを掛算
器48によって掛算してステレオ復調出力Lとして出力
し、同様にROM50から読み出された歪み補正係数と
ステレオ復調出力J2とを掛算器49によって掛算し、
ステレオ復調出力Rとして出力するように構成してあ
る。
【0046】したがって、デジタルバンドパスフィルタ
1およびデジタルハイパスフィルタ2からの出力に基づ
く歪み補正係数がステレオ復調出力J1、J2とそれぞれ
掛算されて補正され、補正されて歪みが低減された掛算
器48、49の出力がステレオ復調出力として出力され
る。
【0047】また、ROM50に格納する歪み補正係数
を差分データとすることによって、掛算器48、49は
加算器とすることができる。
【0048】次ぎに第3実施例について説明する。第3
実施例は線形予測補正と歪み補正係数による補正とを高
調波歪みの大きさに対応して選択する場合の例である。
図9は第3実施例の構成を示すブロック図である。
【0049】遅延回路8を介したステレオ復調信号
1、J2、線形予測補正回路30において補正されたス
テレオ復調信号J1、J2、ROM50に格納された歪み
補正係数を読み出して掛算器48、49によりステレオ
復調信号J1、J2と掛算することにより補正されたステ
レオ復調信号J1、J2をデータ切替回路7−Aに供給し
て、その1つをマルチパス歪み検出回路4−Bからのマ
ルチパス歪み検出出力に基づいて選択して出力するよう
に構成し、マルチパス歪み検出回路4−Bはデジタルバ
ンドパスフィルタ1と、デジタルハイパスフィルタ2
と、デジタルバンドパスフィルタ1の出力およびデジタ
ルハイパスフィルタ2の出力を予め設定された基準レベ
ルと比較して3段階にマルチパスを判定するレベル判定
器3−Aとから構成し、判定出力を切替信号としてデー
タ切替回路7−Aに供給する。
【0050】上記構成の第3実施例において、パイロッ
ト信号の高調波歪みの大きさが無視できるレベルと判定
されたときは、データ切替回路7−Aによって遅延回路
8を介したステレオ復調信号J1、J2、すなわち補正な
しのステレオ復調信号J1、J2が選択されて出力され
る。
【0051】パイロット信号の高調波歪みの大きさが設
定された基準値よりも小さいと判定されたときは、デー
タ切替回路7−Aによって掛算器48、49の出力、す
なわち歪み補正係数によって補正されたステレオ復調信
号J1、J2が選択されて出力される。
【0052】パイロット信号の高調波歪みの大きさが設
定された基準値以上と判定されたときは、データ切替回
路7−Aによって線形予測回路30の出力、すなわち線
形予測によって補正されたステレオ復調信号J1、J2
選択されて出力される。
【0053】次に第4実施例について説明する。第4実
施例はステレオ復調回路の前段においてマルチパス歪み
の補正を行う場合の実施例である。図10は第4実施例
の構成を示すブロック図である。
【0054】第4実施例においては、FMコンポジット
信号Aは遅延回路8−Aに供給して遅延すると共に、マ
ルチパス歪み検出回路4−Aに供給し、高調波歪みの大
きさによってFMコンポジット信号Aのマルチパス歪み
を軽減させる補正係数が格納されたROM50−Aにマ
ルチパス検出回路4−Aの出力をアドレスデータとして
供給し、遅延回路8−Aによって遅延させたFMコンポ
ジット信号AとROM50−Aから読み出された補正係
数とを掛算器48−Aによって掛算し、掛算出力をステ
レオ復調器49に供給してステレオ復調するように構成
してある。
【0055】ここで、遅延回路8−Aはマルチパス歪み
検出回路4−AおよびROM50−Aによる処理時間を
補償するためのものである。
【0056】上記のように構成された第4実施例におい
ては、マルチパス歪み検出回路4−Aによって検出され
たマルチパス歪み検出出力によってROM50−Aのア
ドレスが指定されて、ROM50−Aから読み出された
補正係数とFMコンポジット信号とが掛算されて補正が
なされ、ステレオ復調される。この場合ROM50−A
にはFMコンポジット信号Aのマルチパス歪みを軽減す
るように定められた補正係数が格納されているため、マ
ルチパス歪みが軽減されることになる。
【0057】次ぎにマルチパス歪み検出回路の他の例を
説明する。図11はマルチパス歪み検出回路の他の例を
示すブロック図である。
【0058】本例のマルチパス歪み検出回路47は、演
算回路18の出力データDに基づいてsin(ωsnT+
D)の演算を行う正弦波演算回路39、ステレオ復調出
力J1からステレオ復調出力J2を減算する減算器40、
ステレオ復調出力J1とステレオ復調出力J2とを加算す
る加算器41、正弦波演算回路39の出力と減算器40
の出力とを掛算する掛算器42、FMコンポジット信号
Aから掛算器42の出力を減算する減算器43、減算器
43の出力から加算器41の出力を減算する減算器4
4、正弦波演算回路21の出力と減算器44の出力との
レベル差を検出するレベル差検出器45と、レベル差検
出器45の出力を判定するレベル判定器46とからなっ
ている。
【0059】デジタル信号処理型PLL回路が同期して
いるときはD=0であって、正弦波演算回路39の出力
Kは K=sinωsnT である。
【0060】減算器40の出力Mは M=L−R である。
【0061】したがって、掛算器42の出力Nは N=(L−R)sinωsnT であり、サブ信号が得られる。
【0062】一方、加算器41の出力Oは O=L+R であって、加算器41からメイン信号が得られる。
【0063】そこで、減算器43の出力は、(L+R)
+(L−R)sinωsnT+Psin(ωs/2)nTのFM
コンポジット信号からサブ信号(L−R)sinωsnTを
減算した出力であって、 (L+R)+Psin(ωs/2)nT となる。
【0064】したがって、減算器44の出力Qはパイロ
ット信号 Q=Psin(ωs/2)nT となって、減算器44からパイロット信号が得られる。
【0065】一方、正弦波演算回路21からは、FMコ
ンポジット信号に同期した基準パイロット信号F=Psi
n(ωs/2)nTが出力されている。
【0066】今パイロット信号が図2に示すようにマル
チパス歪みを生じたときには、歪みを生じているパイロ
ット信号は減算器44の出力Qから得られる。レベル差
検出器45によって、基準パイロット信号Fのレベルと
減算器44からの出力パイロット信号Qのレベルとの各
位相時における差分が検出される。この差分はレベル判
定器46において予め定めたレベル、すなわち基準値と
の大小判定がなされて、マルチパス歪みが予め定めたレ
ベルの基準値を超えたときの信号はデータ切替回路7、
7−Aに切替信号として出力される。
【0067】
【発明の効果】以上説明した如く本発明のステレオ復調
回路によれば、FMコンポジット信号中のステレオパイ
ロット信号の歪みを検出し歪みの大きさに相関する補正
によってステレオ復調信号の歪みを補正、またはFMコ
ンポジット信号を補正するようにしたため音質が向上す
る効果がある。さらにまた総てデジタル信号処理で行え
て、集積回路化が容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】マルチパス歪み有無の場合のパイロット信号波
形図である。
【図3】マルチパス歪み有無の場合のパイロット信号の
スペクトラムを示す図である。
【図4】本発明の第1実施例における線形予測補正回路
の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例における線形予測補正の作
用の説明に供する説明図である。
【図6】本発明の第1実施例の第1変形例における補正
回路の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例の第2変形例における補正
回路の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2実施例における補正回路の構成を
示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施例における補正回路の構成を
示すブロック図である。
【図10】本発明の第4実施例における補正回路の構成
を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1〜第4実施例におけるマルチパ
ス歪み検出回路の他の例の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 デジタルバンドパスフィルタ 2 デジタルハイパスフィルタ 3および46 レベル判定器 4および47 マルチパス歪み検出回路 5 記憶回路 6 データ補正回路 7 データ切替回路 8 遅延回路 9 データ補正回路 29 ステレオ復調回路 30 線形予測補正回路 31、32、33、34、37および38 Dフリップ
フロップ 35および41 加算器 36 割算器 40、43および44 減算器 42、48および49 掛算器 50 ROM 45 レベル差検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04H 5/00 H04B 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A/D変換されたFMコンポジット信号
    をステレオ復調するステレオ復調回路において、前記F
    Mコンポジット信号中のステレオパイロット信号の歪み
    を検出する歪み検出手段と、歪み検出手段により検出さ
    れた歪みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいてス
    テレオ復調信号を補正する補正手段とを備えたことを特
    徴とするステレオ復調回路。
  2. 【請求項2】 A/D変換されたFMコンポジット信号
    をステレオ復調するステレオ復調回路において、前記F
    Mコンポジット信号中のステレオパイロット信号の歪み
    を検出する歪み検出手段と、歪み検出手段により検出さ
    れた歪みの大きさによりマルチパス歪みの大小を判定す
    るマルチパス歪み判定手段と、マルチパス歪みが小さい
    と判定されたとき検出された歪みの大きさに相関する歪
    み補正係数に基づいてステレオ復調信号を補正してステ
    レオ復調信号とし、マルチパス歪みが大きいと判定され
    たときステレオ復調信号を線形予測に基づいて補正して
    ステレオ復調信号として出力する補正手段とを備えたこ
    とを特徴とするステレオ復調回路。
  3. 【請求項3】 A/D変換されたFMコンポジット信号
    をステレオ復調するステレオ復調回路において、前記F
    Mコンポジット信号中のステレオパイロット信号の歪み
    を検出する歪み検出手段と、歪み検出手段により検出さ
    れた歪みの大きさに相関する歪み補正係数に基づいて前
    記FMコンポジット信号を補正する補正手段とを備えた
    ことを特徴とするステレオ復調回路。
JP4056579A 1992-02-10 1992-02-10 ステレオ復調回路 Expired - Fee Related JP2996801B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4056579A JP2996801B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ステレオ復調回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4056579A JP2996801B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ステレオ復調回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05227109A JPH05227109A (ja) 1993-09-03
JP2996801B2 true JP2996801B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=13031074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4056579A Expired - Fee Related JP2996801B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ステレオ復調回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2996801B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05227109A (ja) 1993-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090207955A1 (en) Adaptive Digital Filter, FM Receiver, Signal Processing Method, and Program
EP1508968B1 (en) Multipath distortion eliminating filter
US4799025A (en) Digital FM demodulator using digital quadrature filter
US8223829B2 (en) Adaptive digital filter, signal processing method, FM receiver, and program
EP1508969B1 (en) Multipath distortion eliminating filter
JP2003143094A (ja) 雑音除去方法及び雑音除去装置
JP2996801B2 (ja) ステレオ復調回路
US8040944B2 (en) Adaptive digital filter, signal processing method, FM receiver, and program
JP3031348B2 (ja) Cdmaマルチユーザ型干渉キャンセラ
JP3109389B2 (ja) 適応フィルタシステム
JP4246562B2 (ja) マルチパスひずみ除去フィルタ
JP3837008B2 (ja) Fmマルチプレクス復調装置
US20030039327A1 (en) Noise canceller
JP3845317B2 (ja) Fm受信機のマルチパス干渉除去装置および方法
JPH07184228A (ja) デジタルacc回路
JP3502665B2 (ja) Am受信機
JPH0823317A (ja) Fmステレオ信号処理装置
US5515049A (en) Noise-reducing circuit
JPS6195628A (ja) ノイズ除去処理回路
JP3410149B2 (ja) 色信号トランジェント改善装置
JP2000138845A (ja) 輪郭補正装置
JPS58201476A (ja) ゴ−スト除去装置
JPH039671A (ja) ゴースト除去装置とそれを備えたテレビジョン受信機、チューナ及びビデオテープレコーダ
JPH02213254A (ja) 位相ジッタ抑圧装置
JPS5887979A (ja) ゴ−スト除去装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees