JP2996149B2 - D−アミノ酸の製法 - Google Patents

D−アミノ酸の製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物を利用した
D−アミノ酸(D−バリン、D−ロイシン及びD−イソ
ロイシン)の製法に関する。
【0002】
【従来技術】D−バリン、D−ロイシン及びD−イソロ
イシンは、抗生物質など医薬品の原料、合成中間体又は
光学分割剤として有用な化合物である。従来、これらの
D−アミノ酸の製法としては、ラセミ体の分別晶析法、
クロマトグラフィーによる光学分割法もしくは有機化学
的な不斉合成法等の物理化学的な方法又はN−アセチル
−DL−アミノ酸を微生物酵素を用いて不斉加水分解す
る方法(Applied and Environ.
Microbiol.,Vol.54,984−989
(1988))、5−イソプロピルヒダントイン、5−
イソペンタノイルヒダントイン、5−sec−ブチルヒ
ダントインを微生物酵素を用いて不斉加水分解する方法
(J.Ferment.Technol.,Vol.5
6,492−498(1978))、D−N−カルバモ
イル−α−アミノ酸を加水分解する方法(特再平4−8
10579)、DL−アミノニトリルを微生物酵素を用
いて不斉加水分解する方法(Bull.Inst.Ch
em.Res.,Kyoto Univ.,Vol.6
5,141−143(1987))もしくはα−ケト酸
に微生物酵素を用いてアミノ基を転移する方法(J.B
iotechnol.,Vol.8,243−248
(1988))等の生化学的方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記物理化学的方法は
操作が煩雑であり、生成物の収率、光学純度が低い等の
難点を有しており、また生化学的方法は基質の5−イソ
プロピルヒダントイン、5−イソペンタノイルヒダント
イン、5−sec−ブチルヒダントイン、D−N−カル
バモイル−α−アミノ酸が高価であり、生成物の分離が
難しい等の難点がある。したがって、前記課題の少なく
とも1つを解決するD−アミノ酸を製する方法の開発が
望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、これらラセミ型バリン、ラセミ型ロイシ
ン又はラセミ型イソロイシン中のL型光学活性体を選択
的に分解する能力を有する微生物を見出し、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明はラセミ型バリン、ラセ
ミ型ロイシン及びラセミ型イソロイシンから選択される
ラセミ型アミノ酸に、当該選択されたラセミ体中のL型
光学活性体を不斉分解する能力を有する微生物の培養物
又はその処理物を作用させた後、残存するD型光学活性
体を分離・採取することを特徴とするD−アミノ酸の製
法である。
【0006】本発明に使用される微生物は、ラセミ型バ
リン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロイシン中の
L型光学活性体を不斉分解する能力、即ち、L−バリ
ン、L−ロイシン及びL−イソロイシンから選ばれる少
なくとも1種以上のL−アミノ酸を不斉分解する能力を
有する微生物であればよい。かかる微生物としては、例
えば、アクロモバクター属、プロテウス属、プロビデン
シア属又はヤローウィア属に属する微生物があげられ
る。これらのうち、プロテウス属、プロビデンシア属に
属する微生物が好ましく、とりわけ、プロテウス属に属
する微生物(例えば、プロテウス ブルガリス等)が好
ましい。かかる微生物の具体例としては、アクロモバク
ター リキダム(Achromobacter liq
uidum)OUT8012(FERM P−1268
4)、プロテウス ブルガリス(Proteus vu
lgaris)RIMD KS(IAM12003)、
同AHU1469、同AHU1472、同AHU147
4、プロビデンシア アルカリファシエンス(Prov
idencia alcalifaciens)JCM
1673、プロビデンシア リッティゲリ(Provi
dencia rettgeri)ATCC2593
2、ヤローウィア リポリティカ(Yarrowia
lipolytica)IFO0717、同IFO07
46、同IFO1195、同IFO1209、同IFO
1548等がある。
【0007】これら微生物は、本発明に必要な能力を有
するものである限り、どのような菌株であってもよく、
紫外線照射や変異剤処理等の人為的処理により得られる
変異株であってもよい。また、これら微生物から組換え
DNA法、細胞融合法などの遺伝子工学的もしくは、生
物工学的手法により誘導されるものであってもよい。例
えば、遺伝子工学的手法に従い、不斉分解酵素を生産す
る微生物の染色体断片から、目的酵素の遺伝子を単離
し、これを適当なプラスミドベクターに挿入した組換え
プラスミドを調製した後、この組換えプラスミドで適当
な宿主微生物を形質転換することにより、酵素の生産能
を有する微生物又は酵素生産能がさらに向上した微生物
を得ることができる。さらに、この組換えプラスミド
で、必要に応じて他の優れた性質(例えば培養が容易な
ど)を有する宿主微生物を形質転換してもよい。
【0008】本発明における培養物としては、例えば、
前記微生物の培養液又は生菌体などがあげられ、また、
当該培養物の処理物としては、例えば培養液の処理物
(培養上清など)もしくは菌体処理物があげられる。
【0009】上記培養物(培養液、菌体など)は、例え
ば、上記微生物を通常この分野において用いられる培地
(慣用の炭素源、窒素源及び無機塩類含有培地)中、常
温ないし加温下(好ましくは約20〜約40℃)、かつ
好気的条件下、pH約5〜約8で培養し、必要とあれ
ば、このように得られた培養液から常法により菌体を分
離・採取して得ることができる。また、培養に際して
は、培地にアミノ酸を約0.001〜約10%、とりわ
け約0.1〜約2%程度添加して酵素活性をあげること
もできる。
【0010】微生物の菌体処理物としては、前記培養物
を種々の物理化学的方法、例えば、超音波、フレンチプ
レス、浸透圧、凍結融解、凍結乾燥、アルミナ破壊、溶
菌酵素、界面活性剤又は有機溶媒などの手段で処理した
菌体のほか、前記培養物(培養液、菌体など)又はその
処理物(培養上清、菌体処理物など)から、公知の方法
により調製された部分精製酵素あるいは精製酵素であっ
て、ラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イ
ソロイシン中のL型光学活性体を不斉分解する能力を有
するものがあげられる。
【0011】さらに、本発明の微生物菌体、菌体処理物
又は酵素は、例えば、ポリアクリルアミド法、含硫多糖
ゲル法(カラギーナンゲル法等)、アルギン酸ゲル法又
は寒天ゲル法等により固定化して使用することもでき
る。
【0012】また、ラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン
及びラセミ型イソロイシンから選択されるラセミ型アミ
ノ酸を含む培地中で、当該選択されたラセミ型アミノ酸
中のL型光学活性体を不斉分解する能力を有する微生物
を培養し、培地中に残存するD型光学活性体を分離・採
取することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明にかかる不斉分解反応は、
原料化合物であるラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン又
はラセミ型イソロイシンに、当該選択されたラセミ体中
のL型光学活性体を不斉分解する能力を有する微生物の
培養物又はその処理物を、溶液中で接触させインキュベ
ーションすることにより実施できる。また、反応は微生
物の培養と並行して実施してもよく、微生物の培養と並
行して実施する場合は、予めラセミ型バリン、ラセミ型
ロイシン又はラセミ型イソロイシンを添加した培地を用
いて、培養と同様の条件下で反応を行えばよい。
【0014】また、本発明の反応は水溶液中で好適に実
施でき、反応は常温ないし加温下、好ましくは約10〜
約50℃、とりわけ好ましくは約25〜約40℃で好適
に進行する。反応液は、pH約5〜約11とりわけpH
約6〜約9となるよう調整するのが好ましい。
【0015】反応基質となる原料化合物であるラセミ型
バリン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロイシンの
仕込濃度は、通常、約0.05〜約30%、とりわけ約
1〜約20%とすることが好ましい。その際、反応基質
は最初に一括して添加してもよく、あるいは反応中数回
に分割して添加してもよい。
【0016】また、原料化合物であるラセミ型バリン、
ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロイシンとしては、
D型光学活性体及びL型光学活性体を等量含むものだけ
でなくこれら光学活性体を共に含むものであればいずれ
も用いることができる。
【0017】本発明において生菌体を用いる場合、反応
液中に界面活性剤を添加しておけば反応時間の短縮をは
かることができる。この目的に用いられる界面活性剤の
としては、例えば、臭化セチルピリジニウム、臭化セチ
ルトリメチルアンモニウム又はp−イソオクチルフェニ
ルエーテル(米国、ロームアンドハース社製、商品名ト
リトンX−100)等があげられ、反応液に対し約0.
0001〜約0.1%程度使用するのが好ましい。
【0018】反応終了後、反応液からのD型光学活性体
の採取・単離は、常法にしたがって容易に実施すること
ができる。例えば、反応液から遠心分離によって菌体等
の不溶性物質を除去したのち、活性炭で色素等を吸着除
去した溶液を減圧濃縮し、冷却晶析することによりD型
光学活性体(D−バリン、D−ロイシン又はD−イソロ
イシン)の結晶を得ることができる。
【0019】また、微生物の培養物又はその処理物が、
ラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロ
イシンの中のL型光学活性体を不斉分解する能力を有す
るか否かの検定は、上記の反応方法に準じて、例えば、
以下のように容易に実施できる。すなわち、ラセミ型バ
リン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロイシンを含
む培地又は水溶液中に、検定すべき微生物の培養物又は
その処理物を添加し、30℃にて120時間反応させ
る。反応終了液を、光学活性カラム(例えば、住化分析
センター製、SUMICHIRAL OA−5000)
を用いる高速液体クロマトグラフィーで分析・定量し、
D型光学活性体及びL型光学活性体の各々の含量を測定
して実施できる。測定により、例えば、L型光学活性体
が減少し、D型光学活性体が残存している場合、L型光
学活性体を不斉分解する能力を有するものと判定され
る。
【0020】つぎに、実施例をあげて本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0021】なお、本明細書中「%」はいずれも「重量
/容量(g/dl)」を意味するものとする。また、本
実施例において、アミノ酸の光学活性体の定量は、SU
MICHIRAL OA−5000(住化分析センター
製)を用いる高速液体クロマトグラフィーにより行っ
た。
【0022】
【実施例】
実施例1 DL−バリン2%、硫酸アンモニウム0.5%、リン酸
二水素カリウム0.1%、硫酸マグネシウム0.05
%、酵母エキス0.02%からなる培地3ml(pH
7.0)を試験管にいれ、120℃で10分間滅菌し
た。この培地に下記第1表に示す微生物を接種し、30
℃で144時間振盪培養後、培養液に残存するD−バリ
ンを定量した。D−バリンの含量は下記第1表の通りで
あり、また、その対掌体であるL−バリンは培養液中か
ら殆ど検出されなかった。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 DL−メチオニン0.5%、ポリペプトン1.0%、酵
母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%からなる培
地100ml(pH7.0)を500ml容振盪フラス
コに入れ、120℃で10分間滅菌した。この培地にプ
ロテウス ブルガリス(Proteus vulgar
is)RIMD KS(IAM12003)を1白金耳
接種し、30℃で20時間培養した。上記培養液160
0mlより遠心分離によって集めた菌体を生理食塩水に
懸濁後、さらに遠心分離により集菌した。該菌体にDL
−バリン5%を含む50mMリン酸緩衝液800ml
(pH7.0)を加え、30℃で72時間不斉分解反応
させることによりL−バリンが完全に分解した。反応
後、遠心分離により除菌し、上清を得た。該上清は蛋白
等を除くため限外ろ過を行い、ろ液を得た。該ろ液は減
圧濃縮し、冷却晶析してD−バリンの結晶4.0gを得
た。
【0025】旋光度 :[α]D 20=−27.5゜(C
=8,6N HCl) 光学純度:100% 実施例3 DL−バリン0.5%、ポリペプトン1.0%、酵母エ
キス1.0%、塩化ナトリウム0.5%からなる培地3
ml(pH7.0)に下記第2表に示す細菌を接種し、
30℃で20時間培養した。上記培養液3mlより遠心
分離によって集めた菌体を生理食塩水に懸濁後さらに遠
心分離により集菌した。該菌体にDL−バリン5%を含
む50mMリン酸緩衝液2ml(pH7.0)を加え、
30℃で144時間不斉分解反応させた。この反応液の
D−バリンの含量は下記第2表の通りであり、また、そ
の対掌体であるL−バリンは反応液中から殆ど検出され
なかった。
【0026】
【表2】
【0027】実施例4 DL−ロイシン1%、酵母エキス1%、ポリペプトン1
%、塩化ナトリウム0.5%からなる培地3ml(pH
7.0)を試験管にいれ、120℃で10分間滅菌し
た。この培地に下記第3表に示す微生物を接種し、30
℃で24時間振盪培養後、培養液に残存するD−ロイシ
ンを定量した。D−ロイシンの含量は下記第3表の通り
であり、また、その対掌体であるL−ロイシンは培養液
中から殆ど検出されなかった。
【0028】
【表3】
【0029】実施例5 DL−メチオニン0.5%、ポリペプトン1.0%、酵
母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%からなる培
地100ml(pH7.0)を500ml容振盪フラス
コに入れ、120℃で10分間滅菌した。この培地にプ
ロテウス ブルガリス(Proteus vulgar
is)RIMD KS(IAM12003)を1白金耳
接種し、30℃で20時間培養した。上記培養液160
0mlより遠心分離によって集めた菌体を生理食塩水に
懸濁後、さらに遠心分離により集菌した。該菌体にDL
−ロイシン5%を含む50mMリン酸緩衝液800ml
(pH7.0)を加え、30℃で72時間不斉分解反応
させることによりL−ロイシンが完全に分解した。反応
後、遠心分離により除菌し、実施例2と同様に処理する
ことによりD−ロイシン5.3gを得た。
【0030】旋光度 :[α]D 20=−15.3゜(C
=4,6N HCl) 光学純度:100% 実施例6 DL−ロイシン1%、酵母エキス1%、ポリペプトン1
%、塩化ナトリウム0.5%からなる培地3ml(pH
7.0)を試験管にいれ、120℃で10分間滅菌し
た。この培地に下記第4表に示す微生物を接種し、30
℃で24時間振盪培養後、遠心分離によって集めた菌体
を生理食塩水に懸濁後さらに遠心分離により集菌した。
該菌体にDL−ロイシン1%を含む50mMリン酸緩衝
液2ml(pH7.0)を加え、30℃で24時間不斉
分解反応させた。この反応液のD−ロイシンの含量は下
記第4表の通りであり、また、その対掌体であるL−ロ
イシンは反応液中から殆ど検出されなかった。
【0031】
【表4】
【0032】実施例7 DL−イソロイシン1%、酵母エキス1%、ポリペプト
ン1%、塩化ナトリウム0.5%からなる培地3ml
(pH7.0)を試験管にいれ、120℃で10分間滅
菌した。この培地に下記第5表に示す微生物を接種し、
30℃で24時間振盪培養後、培養液に残存するD−イ
ソロイシンを定量した。D−イソロイシンの含量は下記
第5表の通りであり、また、その対掌体であるL−イソ
ロイシンは培養液中から殆ど検出されなかった。
【0033】
【表5】
【0034】実施例8 DL−メチオニン0.5%、ポリペプトン1.0%、酵
母エキス1.0%、塩化ナトリウム0.5%からなる培
地100ml(pH7.0)を500ml容振盪フラス
コに入れ、120℃で10分間滅菌した。この培地にプ
ロテウス ブルガリス(Proteus vulgar
is)RIMD KS(IAM12003)を1白金耳
接種し、30℃で20時間培養した。上記培養液160
0mlより遠心分離によって集めた菌体を生理食塩水に
懸濁後、さらに遠心分離により集菌した。該菌体にDL
−イソロイシン5%を含む50mMリン酸緩衝液800
ml(pH7.0)を加え、30℃で72時間不斉分解
反応させることによりL−イソロイシンが完全に分解し
た。反応後、遠心分離により除菌し、実施例2と同様に
処理することによりD−イソロイシン8.5gを得た。
【0035】旋光度 :[α]D 20=−38.0゜(C
=4,6N HCl) 光学純度:100% 実施例9 DL−イソロイシン1%、酵母エキス1%、ポリペプト
ン1%、塩化ナトリウム0.5%からなる培地3ml
(pH7.0)を試験管にいれ、120℃で10分間滅
菌した。この培地に下記第6表に示す微生物を接種し、
30℃で24時間振盪培養後、遠心分離によって集めた
菌体を生理食塩水に懸濁後さらに遠心分離により集菌し
た。該菌体にDL−イソロイシン2%を含む50mMリ
ン酸緩衝液2ml(pH7.0)を加え、30℃で24
時間不斉分解反応させた。この反応液のD−イソロイシ
ンの含量は下記第6表の通りであり、また、その対掌体
であるL−イソロイシンは反応液中から殆ど検出されな
かった。
【0036】
【表6】
【0037】
【発明の効果】本願発明方法は、工業的に安価なラセミ
型バリン、ラセミ型ロイシン又はラセミ型イソロイシン
からD型光学活性体を効率よく、高い光学純度で製する
ことができるので、D−バリン、D−ロイシン及びD−
イソロイシンの工業的有利な製法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 41/00 C12R 1:01) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 41/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン及び
    ラセミ型イソロイシンから選択されるラセミ型アミノ酸
    に、当該選択されたラセミ体中のL型光学活性体を不斉
    分解する能力を有する微生物であって、アクロモバクタ
    ー属、プロテウス属、プロビデンシア属又はヤローウィ
    ア属に属する微生物の培養物又はその処理物を作用させ
    た後、残存するD型光学活性体を分離・採取することを
    特徴とするD−アミノ酸の製法。
  2. 【請求項2】 ラセミ型バリンに、当該ラセミ体中のL
    −バリンを不斉分解する能力を有する微生物であって、
    アクロモバクター属、プロテウス属、プロビデンシア属
    又はヤローウィア属に属する微生物の培養物又はその処
    理物を作用させた後、残存するD−バリンを分離・採取
    することを特徴とするD−アミノ酸の製法。
  3. 【請求項3】 ラセミ型ロイシンに、当該ラセミ体中の
    L−ロイシンを不斉分解する能力を有する微生物であっ
    て、アクロモバクター属、プロテウス属、プロビデンシ
    ア属又はヤローウィア属に属する微生物の培養物又はそ
    の処理物を作用させた後、残存するD−ロイシンを分離
    ・採取することを特徴とするD−アミノ酸の製法。
  4. 【請求項4】 ラセミ型イソロイシンに、当該ラセミ体
    中のL−イソロイシンを不斉分解する能力を有する微生
    であって、アクロモバクター属、プロテウス属、プロ
    ビデンシア属又はヤローウィア属に属する微生物の培養
    物又はその処理物を作用させた後、残存するD−イソロ
    イシンを分離・採取することを特徴とするD−アミノ酸
    の製法。
  5. 【請求項5】 L−バリンを不斉分解する能力を有する
    微生物がプロテウス ブルガリスである請求項記載の
    製法。
  6. 【請求項6】 L−ロイシンを不斉分解する能力を有す
    る微生物がプロテウス ブルガリスである請求項記載
    の製法。
  7. 【請求項7】 L−イソロイシンを不斉分解する能力を
    有する微生物がプロテウス ブルガリスである請求項
    記載の製法。
  8. 【請求項8】 ラセミ型バリン、ラセミ型ロイシン及び
    ラセミ型イソロイシンから選択されるラセミ型アミノ酸
    を含む培地中で、当該選択されたラセミ型アミノ酸中の
    L型光学活性体を不斉分解する能力を有する微生物であ
    って、アクロモバクター属、プロテウス属、プロビデン
    シア属又はヤローウィア属に属する微生物を培養し、培
    地中に残存するD型光学活性体を分離・採取することを
    特徴とするD−アミノ酸の製法。
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