JP2995802B2 - 懸濁物質の付着防止方法 - Google Patents

懸濁物質の付着防止方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は懸濁物質の付着防止方法に係り、水系におけ
る微生物を含む土砂、微生物を主体とするスライム及び
貝等の水棲生物の配管等の部材表面への付着を容易かつ
効率的に防止する方法に関する。
[従来の技術] 冷却水系の熱交換器等には、微生物を主体とするスラ
イムや貝等の水棲生物が発生し、これらは土砂等と共に
配管表面に付着して、伝熱阻害、伝熱効率の低下、送水
のための圧力損失等の様々な障害を引き起こす。
従来、このような水棲生物の付着による障害を防止す
る目的で、塩素剤のような殺菌剤やスライムコントロー
ル剤が用いられていた。しかし、薬品による処理は管理
が難しく、多大な労力と専門家による高度な技術が必要
とされることから、工業的に有利な方法とは言えない。
一方、薬注によらない付着防止方法として、地熱発電
等の地熱中に含まれるシリカのスケールを防止するため
に、配管を陰極として電気分解し、水酸イオンを十分発
生させる方法が提案されている。例えば、pHを上昇させ
てシリカを負に帯電させ、相互反発させることにより
(特公昭56−30061号)、或いは、pH10以上としてシリ
カの溶解度を上昇させることにより(特公平2−17234
号)、それぞれシリカスケールを防止する方法がある。
また、塩水等と接する配管を陽極として電解し、水素
イオンと酸素を発生させ、金属表面を低pHとすると共
に、発生期の酸素により水中生物の付着と成長を防止す
る方法が提案されている(特公平1−46595号)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記したいずれの方法においても、相
当の高電圧、高電流をかける必要があり、設備設計及び
電力コスト等の面で有利な方法とはいえない。
特に、特公昭56−30061号及び特公平2−17234号の方
法は、地熱水を対象としており、この水系にはバイオフ
ァウリングが問題になるような生物は生息していない。
従って、これらの方法を冷却水系に対して適用した場
合、十分な効果は得られない。また、シリカのスケール
が防止されても、pH上昇に伴い炭酸カルシウムや石膏の
スケール析出が問題となる可能性があるなどの欠点があ
る。
また、特公平1−46595号の方法は、金属表面が酸性
になるので腐食の可能性が高くなるという欠点がある。
本発明は上記従来の問題点を解決し、水系の水棲生物
等の懸濁物質の配管等の表面への付着を容易かつ効率的
に、工業的有利に防止し、その付着による各種障害を確
実に防止することができる懸濁物質の付着防止方法を提
供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の懸濁物質の付着防止方法は、負に帯電した懸
濁物質を含む水と接する配管等の部材表面に該懸濁物質
が付着するのを防止する方法において、前記配管等の部
材に−500mV〜−100mVの電圧を印加することを特徴とす
る。
即ち、本発明者らは、前記従来技術の問題点を解決す
べく鋭意研究を重ねた結果、対象とする水系配管に所定
の負の電圧をかけることによって、水棲生物等による懸
濁物質の付着を効果的に防止することができることを見
出し、本発明を完成させた。
以下に本発明を図面を参照して詳細に説明する。
第1図〜第4図は、本発明の実施方法を説明する斜視
図である。
本発明において、配管等の部材に印加する負電圧が−
100mV未満では十分な付着防止効果が得られない。逆
に、−500mVを超えて更に大きい負電圧を印加した場合
には、電気分解が起こり、pHの上昇を招き好ましくな
い。即ち、水系の電気分解によりpHが上昇すると、対象
水系の運転pHによっては水系のpHが9を超える場合があ
る。この場合には、炭酸カルシウムや石膏のスケールが
析出し、新たなスケール障害を引き起こすという不具合
を生じる。
従って、本発明においては、対象とする配管等の部材
に印加する負電圧は−500mV〜−100mV、電流密度では1
〜1000mA/m2とし、好ましくは、水系のpHを9を超える
範囲としない負電圧、より好ましくは水系のpHを実質的
に上昇させない負電圧とする。
本発明の懸濁物質の付着防止方法において、処理対象
とする部材に−500mV〜−100mVの負の電圧を印加する方
法としては、例えば、該負電圧印加のための対極を当該
部材の近傍に設置し、電圧を印加すれば良い。具体的に
は、管内を水が流れる配管系においては、第1図に示す
如く、配管1内の好ましくは管軸部分に沿って、対極と
なる直線状の導線2を配置する。なお、図示はしない
が、管軸と平行方向に延在する複数本の導線2を配置し
ても良い。
管外を水が流れる配管系においては、第2図に示す如
く、配管1の外側に、配管1と平行に対極となる導線2
を1本又は複数本配置する。或いは、第3図に示す如
く、対極としてコイル状の導線3を用い、その内部に配
管1を挿通させる。
対極は、必ずしも線状とする必要はなく、板状、膜状
又は網状としても良い。例えば、第4図(a)の如く配
管1の外周を筒形の網目状対極4で囲んでも良い。ま
た、第4図(b)に示す如く、部材の壁面1Aに対して、
網目状対極6を平行に設置しても良い。
本発明において、対極の材質としては、耐食性に優れ
た導電性材料であれば良く、白金、ステンレス鋼、カー
ボン等を用いることができる。
これらの対極は対象とする部材表面に対して過度に離
隔して設けると電圧を印加した効果が認められにくくな
り、逆に接近し過ぎても水の流動を阻害するなどの難点
がある。従って、対象とする配管等の部材表面と対極と
の距離は、0.5〜20cm程度とするのが好ましい。
なお、本発明において、付着を防止する負に帯電した
懸濁物質とは、例えば、微生物を含む懸濁物質である。
また、このような本発明の方法を適用する水系として
は、一般にpH6〜9で運転される冷却水系が挙げられ
る。
[作用] 微生物は菌体外に粘質物質を排出して管壁に付着する
傾向がある。このような粘質物質には多くのカルボン酸
が含まれる結果、懸濁物質(SS)としての微生物は負に
帯電している。
本発明はこの点に着目し、配管等の部材壁面も負に帯
電させることにより、懸濁物質と該壁面とを電気的に反
発させ、懸濁物質の付着を防止するものである。また、
部材に負の電圧を印加することにより、その壁面に付着
している懸濁物質中の微生物等の水棲生物の活動が不活
性化し、このため付着力が低下する。これにより、既に
該壁面に付着している懸濁物質も剥離させることができ
る。
[実施例] 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
る。
実施例1 微生物を含むスラッジを0.5重量%(SSとして)含有
する水溶液1中に、試料としての白金板と、この白金
板と同一形状の対極としての白金板とを約5cm離して平
行に設置し、該水溶液をスタラー攪拌しながら試料白金
板に第1表に示す電圧を20時間印加した。
各試料白金板の外観を観察すると共に、そのスラッジ
の付着量を測定し、結果を第1表に示した。
第1表より、−100mVの負電圧を印加した場合には、
スラッジの付着を効果的に防止することができることが
明らかである。
実施例2 第5図に示す評価装置を用い、パイロット冷却水プラ
ントの冷却水を通水して試験を行なった。
第5図において、10は長さ1mの両封円筒状の装置本体
であって、冷却水入口10Aと冷却水出口10Bとを備える。
この装置本体10内には、試料11と対極12とが、それぞれ
両端が装置本体10の側板10C、10Dより外部に延出するよ
うに互いに平行に挿通されている。試料11はSTB−35鋼
管であり、対極12はSUS304ステンレス鋼管であり、それ
ぞれその端部が導線13、14で定電圧発生装置15に接続さ
れている。16はテフロン製バッフルである。試料11と対
極12とは、両者の間隔が1cmとなるように位置調整され
て固定されている。なお、17は照合極(Ag/AgCl電極)
であり、導線18により定電圧発生装置15に接続されてい
る。
冷却水には、実施例1と同様のスラッジを毎日30mg/
(SSとして)添加した。また、試験期間は14日間とし
た。
試料11に−200mVの負電圧を印加した場合(No.5)及
び電圧を全く印加しなかった場合(No.6)について、そ
れぞれ試験を行ない、試料の外観を観察し、また、スラ
ッジの付着量を測定した。さらに、対極を第5図の2点
鎖線12″に示す如く、冷却水入口10Aの部分にだけ設置
して試料11に−200mVの負電圧を印加して同様の観察及
び測定を行なった(No.7)。
これらの結果を第2表にまとめて示す。
第2表より明らかなように、本発明の方法によれば、
スラッジの付着を効果的に防止することができる。ま
た、特に、対極の位置は、対象とする配管から20cm以内
が有効である。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の懸濁物質の付着防止方法
によれば、配管等の部材への懸濁物質の付着を容易かつ
効率的に防止することができ、また、既に付着している
懸濁物質を効果的に剥離することができる。従って、本
発明方法によれば、懸濁物質の付着に起因する伝熱阻
害、伝熱効率の低下、送水ポンプの圧損等の付着障害を
確実に防止することができる。更に、本発明を採用する
ことにより、薬注管理を大幅に軽減することができると
いう効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図は、本発明の懸濁物
質の付着防止方法の一実施方法を説明する斜視図であ
る。第5図は、実施例2で用いた評価装置の断面図であ
る。 1……配管、 2、3……導線、 4、5……網目状対極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負に帯電した懸濁物質を含む水と接する部
    材表面に該懸濁物質が付着するのを防止する方法におい
    て、前記部材に−500mV〜−100mVの電圧を印加すること
    を特徴とする懸濁物質の付着防止方法。
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