JP2994036B2 - 螢光分析における干渉低減方法 - Google Patents

螢光分析における干渉低減方法

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、螢光分析における干渉を低減させる方法
に関する。
現在、各種の免疫分析が生体液中の化合物の定性分析
あるいは定量分析に広く用いられている。現行の技術に
あっては、螢光定量分析が重要になってきている。実際
に、螢光定量分析には、測定を高感度をもって迅速に行
えること、螢光化合物により標識化された試薬が安定し
ていて安全であること、比較的低コストで行えること等
の多くの利点がある。
螢光を利用する検出方法は、本質的に非常に高感度で
あり、特に、変調可能なレーザ光源を使用する場合に
は、放射性標識試薬を用いる免疫分析に比して、検出下
限をより低くすることができるものであることが知られ
ている(I.Wieder,“Immunofluore−scence and relate
d staining techniques",1978,Elsevier)。
斯かる方式の分析においてトレーサとして用いること
ができる多数の螢光分子が既に書物に記述されており、
それらの中で、希土類錯体が極めて有用な特性を有して
いる。そして、希土類錯体のうちの特定のものとして希
土類クリプテートを用いる分析が、ヨーロッパ特許出
願:EP 0 180 492、国際特許出願:PCT/FR 86 00269、ヨ
ーロッパ特許出願:EP 0 321 353、国際特許出願:PCT/FR
89 00562等に記載されている。希土類クリプテート
は、含塩蛋白質媒質中において非常に安定であるという
利点を有しており、斯かる特性は、均質免疫分析の場合
において格別に重要である。
このようなもとにあっても、測定感度は、測定が行わ
れる媒質中における様々な分子の存在に起因して生じる
各種の干渉によって左右されるところが大なるものとさ
れる。この問題は、干渉を生じ得るものとされる多数の
分子が存在する血清媒質中における分析の場合に取分け
深刻である。例えば、測定対象信号は、励起され得る状
態におかれ、しかも、トレーサとして用いられている分
子と同じ波長の光を発し得るものとされた分子からの発
光による干渉を受けるものとされる。
これに対し、螢光測定にあたって時分割法(time−re
solved method)をとることにより、上述の不都合を部
分的に解決することができる。この方法の原理は、比較
的長い発光寿命を有したトレーサ分子が発する螢光を他
の存在分子の発光寿命が尽きた後に測定することにあ
る。そして、斯かる場合には、希土類キレートの如くの
比較的長い寿命を有した螢光トレーサ分子を用いること
が必要とされる。
また、測定感度は、検出対象とされるアナライト(an
alyte)と標識生体特異試薬との間の結合に起因して発
せられる螢光の変化に摂動を生じさせ得るものとされ
た、媒質中の分子からの干渉の影響も受けるものとされ
る。それに対して、ヨーロッパ特許出願:EP 0 324 323
には、生体特異試薬と結合した希土類キレートを安定化
させる変調因子を用い、測定対象とされる螢光の変化が
実質的にアナライトの濃度の関数となるようになすこと
が記載されている。この変調因子の効果により、希土類
キレートが発する螢光が媒質中に存在する他の分子によ
り摂動を生じるものとされることが禁止され、その結
果、測定対象とされる螢光の変化が、抗原抗体反応のみ
の関数とされる。変調因子として提案されているものと
しては、たんぱく質,清浄剤等の巨大分子があり、それ
らは、0.1〜10g/の範囲を越えるものとされて用いら
れる。
斯かる状況にもかかわらず、測定媒質中に各種の分子
が存在することに起因する干渉の問題は、上述の如くの
方法のいかなるものによっても、十分に解消することは
できない。実際、螢光測定の感度を制限する元となって
いるものは、分析マーカーとして用いられる螢光分子の
発光を抑制することになる、媒質中に存在する分子によ
る消光作用である。希土類錯体の場合にあっては、斯か
る消光作用は、螢光抑制分子が錯体中において自由な状
態におかれた配位部位を占めるものとされる電子伝達メ
カニズムに起因するものとなる。特に、螢光分子と媒質
中に存在する分子との間で行われる酸化還元反応が指摘
され、これらのメカニズムは、発せられた螢光に無視で
きない変化を与える。
酸化還元現象に起因する螢光抑制についての記述は、
従来の均質免疫螢光分析に関する文献には見当たらな
い。
ウエーバー/他(Weber et al.)による論文:Clin.Ch
em.,1983,29/9,1665〜1672には、トリス(2′,2′−ジ
ピリジン)ルテニウム−(III)錯体についての電流滴
定検出における、特に、尿酸による干渉の影響について
記載されている。ここで述べられている錯体は、Co(I
I)消光錯体を酸化することができることになる、対応
するRu(II)錯体における酸化還元反応から発してい
る。そして、尿酸は、Ru(III)に対する還元剤として
扱われており、それゆえ、測定に干渉するものとなる。
斯かる螢光化合物と消光化合物との間の電子伝達によ
る酸化還元メカニズムは、サバティーニ/他(Sabbatin
i et al.)による論文:J.A.C.S.,1984,106,4055〜4056
において論証されている。この論文にあっては、M(C
N)6 4-錯体のユーロピウム・クリプテートによる酸化に
ついて、特に、詳細に記述されており、そのなかで、M
は、鉄,ルテニウムあるいはオスミウムである。
電子伝達を含んだメカニズム及び通常の抑制メカニズ
ムによる螢光の抑制は、実際に際しては極端に面倒な現
象である。なぜなら、抑制要因は、例えば、血清中にお
ける尿酸の如くに、測定媒質中にその成分として本来存
在するもの、あるいは、分析にあたっての添加剤あるい
は安定剤として加えられるものとされるからである。
このような抑制剤は、マーカー分子が発する螢光に大
なる影響を与える。特に、寄生酸化還元反応にあって
は、酸化還元メカニズムによる希土類イオンの還元状態
から酸化状態の転換が、希土類イオンを含む錯体の寿命
を短縮するとともに希土類イオンを含む錯体の発光スペ
クトラムを変化させ、それにより、測定感度に大なる影
響を及ぼす。
従来にあっては予期されていなかったことであるが、
この発明によって、測定媒質にフッ化物イオンを添加す
ることにより、測定媒質中に存在する抑制分子による螢
光の抑制を実質的に低減できることが見出され、特に、
生物学的媒質については、その低減の度合いが顕著であ
る。また、驚くべきことに、文献:ジェイ・エイ・シー
・エス,1980年、102、2278−2285、イー他(Yee et a
l.,J.A.C.S.,1980,102,2278−2285)における、「三価
の希土類クリプテート中におけるフッ化物イオンの結合
は、クリプテートの解離の度合いを実質的に増長し、生
成物の半減期を27日から2.8日に低減させる結果をまね
く。」という旨の記載に反して、測定媒質に添加された
フッ化物イオンは、希土類クリプテート錯体の安定性に
対して悪影響を与えないことも分かっている。
実際、測定媒質にフッ化物イオンが、特に、フッ化ナ
トリウムの形態をもって加えられることにより、トレー
サ分子として用いられている希土類クリプテートあるい
は希土類キレートが発する信号の寿命が、緩衝液単体中
において測定される信号の寿命に匹敵するまでに引き伸
ばされることが観測されている。仮説ではあるが、フッ
化物イオンは、その寸法が小であって負の電荷を有して
いることにより、希土類錯体における自由結合部位を占
めることができ、そして、抑制剤の近傍を妨げていると
言える。
このように、この発明は、少なくとも一個の螢光化合
物をトレーサとして用いるアナライトの螢光分析におけ
る干渉を低減させる、測定媒質にフッ化物イオンを添加
するステップを含んだ方法に関している。
本願の記載においては、“アナライト”は、検出及び
/又は測定の対象とされる物質あるいは類似する物質群
を意味し、また、“レセプタ(receptor)”は、特にア
ナライトの一部に結合することができる物質を意味す
る。
この発明における好ましい特徴に従えば、測定媒質
は、血清媒質の如くの生物学的媒質とされる。もし、測
定媒質が水溶液とされる場合には、フッ化ナトリウム,
フッ化セシウム,フッ化カリウム、あるいは、フッ化リ
チウムの水溶液が使用されることが望ましい。陽イオン
の選定は、用いられる媒質に応じてなされ、溶媒中にお
いてフッ化物イオンが溶解し得るものとなるようにされ
る。斯かる選定は、この発明が属する技術分野における
当業者が行うことができる範疇のものである。望ましく
は、測定媒質が血清媒質とされたもとで、血清媒質中の
濃度が50〜500mM/とされるフッ化ナトリウム(NaF)
が用いられる。
この発明における他の好ましい特徴に従えば、濃度が
50mM/〜5M/とされるフッ化カリウム(KF)が用いら
れる。
螢光トレーサ化合物としては、希土類キレートあるい
は希土類クリプテートが用いられるのが良い。使用可能
とされる希土類イオンとして、テルビウム・イオン,ユ
ーロピウム・イオン,ジスプロシウム・イオン,サマリ
ウム・イオン,ネオジミウム・イオン等が挙げられる。
好ましくは、テレビウム・イオンあるいはユーロピウム
・イオンが用いられる。
この発明による方法は、好ましくは、アナライトを含
む可能性のある媒質中におけるアナライトの検出及び/
又は測定を螢光を利用して行う方法の実施にあたり、測
定媒質中における干渉を低減すべく用いられる。そし
て、この発明に係る方法は、文献(Landon,Ann.Clin.Bi
ochem.,1981,18,253及びE.SOINI et al.,Clin.Chem.,19
79,25,353)に記載されている如くの、均質相あるいは
不均質相中における螢光免疫分析、所謂、競争分析ある
いはサンドイッチ法による分析に適用されることに大な
る意味がある。望ましくは、アナライトの検出及び/又
は測定を行う方法は均質方法とされる。
この発明における好ましい特徴に従えば、この発明に
係る干渉を低減する方法は、アナライトを含む可能性の
ある媒質中におけるアナライトの検出及び/又は測定を
螢光を利用して行う方法の実施にあたって用いられ、ア
ナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用して行う方
法は、 1)媒質に、少なくとも一個のアナライトに対するレセ
プタを含んで成る第1の試薬を添加するステップ; 2)媒質に、アナライト及び少なくとも一個のレセプタ
のうちから選択された第2の試薬を添加するステップ; 3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるい
は、第1及び第2の試薬の両者が添加された後、得られ
た媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;及び、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を、
平衡状態あるいは動的状態のもとで測定するステップ; を含み、第1及び第2の試薬のうちの一方が螢光ドナー
化合物と結合したものとされるとともに他方が螢光アク
セプタ化合物と結合したものとされ、また、第1の試薬
を添加するステップと第2の試薬を添加するステップと
は順序が可逆とされるものとなされる。
また、この発明における好ましい特徴に従えば、この
発明に係る方法は、アナライトを含む可能性のある媒質
中におけるアナライトの検出及び/又は測定を、以下の
1)〜5)の各ステップを含むものとされるサンドイッ
チ法による分析に従って、螢光を利用して行う方法の実
施にあたって用いられる。
1)アナライトを含む媒質に、少なくとも一個のアナラ
イトに対するレセプタから成り、螢光ドナー化合物と結
合した第1の試薬を添加するステップ; 2)媒質に、一個もしくは複数個のアナライトに対する
他のレセプタから成り、螢光アクセプタ化合物と結合し
た第2の試薬を添加するステップ; 3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるい
は、第1及び第2の試薬の両者が添加された後、得られ
た媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光源からの光に
よって励起するステップ;及び、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
この発明における好ましい特徴に従えば、上述のサン
ドイッチ法による分析は、螢光ドナー化合物もしくは螢
光アクセプタ化合物のいずれかと結合する、アナライト
に対する単一のレセプタを用いて行われる。
この発明による方法は、アナライトを含む可能性のあ
る媒質中におけるアナライトの検出及び/又は測定を、
以下の1)〜5)の各ステップを含むものとされる競争
分析に従って、螢光を利用して行う方法の実施にあたっ
て用いられる。
1)アナライトを含む媒質に、アナライトに対するレセ
プタから成り、螢光ドナー化合物と結合した第1の試薬
を添加するステップ; 2)媒質に、螢光アクセプタ化合物と結合したアナライ
トを成す第2の試薬を添加するステップ; 3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるい
は、第1及び第2の試薬の両者が添加された後、得られ
た媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;及び、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
さらに、この発明による干渉を低減させる方法は、ア
ナライトを含む可能性のある媒質中におけるアナライト
の検出及び/又は測定を、以下の1)〜5)の各ステッ
プを含むものとされる競争分析に従って、螢光を利用し
て行う方法の実施にあたって用いられる。
1)アナライトを含む媒質に、螢光アクセプタ化合物と
結合した、アナライトに対するレセプタから成る第1の
試薬を添加するステップ; 2)媒質に、螢光ドナー化合物と結合したアナライト
を、第2の試薬として添加するステップ; 3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるい
は、第1及び第2の試薬の両者が添加された後、得られ
た媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;及び、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
この発明における好ましい特徴に従えば、上述のアナ
ライトの検出及び/又は測定を螢光を利用して行う方法
において用いられる第1の試薬及び第2の試薬は、アナ
ライトを含む媒質に同時に添加されてもよい(その際に
は、ステップ1)とステップ2)とは同一のステップと
される)。
この発明に係る干渉を低減させる方法を用いた、アナ
ライトの検出及び/又は測定を螢光を利用して行う方法
においては、希土類キレートもしくは希土類クリプテー
ト、特に、ヨーロッパ特許出願EP 0 180 429及びEP 0 3
21 353に記載されているクリプテートが、螢光ドナー化
合物として積極的に選択される。斯かる螢光ドナー化合
物は、好ましくは、ヨーロッパ特許出願EP 0 180 429に
記載されている如くの、テルビウム・クリプテート:Tb
トリスビピリジン、あるいは、ユーロピウム・クリプテ
ート:Euトリスビピリジンとされる。
また、この発明における好ましい特徴に従えば、螢光
ドナー化合物がユーロピウム・クリプテートとされると
ともに、螢光アクセプタ化合物がアロフィコシアニン,
アロフィコシアニンB,フィコシアニンC及びフィコシア
ニンRの中から選択されたものとされる。
さらに、テルビウム・クリプテートを螢光ドナー化合
物として用いるとともに、ローダミン,チオニン,フィ
コシアニンR,フィコエリトロシアニン,フィコエリトリ
ンC,フィコエリトリンB及びフィコエリトリンRの中か
ら選択されたものを螢光アクセプタ化合物として用いる
ことができる。
この発明は、以下に述べられる、発明を制限するもの
ではない実施例が参照されることにより、一層明瞭に理
解される。
下記の実施例においては、ユーロピウム・クリプテー
ト:Euトリスビピリジンジアミンが、ヨーロッパ特許出
願EP 0 321 353(実施例3及び4)に記載されている如
くにして用意される。
また、下記においては、次の如くの省略表記が用いら
れる。
APC = アロフィコシアン(allophycocyanin) DTT = ジチオトレイトール(dithiothreitol) Eu TBP = ユーロピウム・クリプテート:Euトリス
ビピリジンジアミン(europium cryptate:Eutrisbipyri
dinediamine) HAS = 人間血清アルブミン(human serum albu
min) IgG = 免疫グロブリンG(immunoglobulin G) N−AANS = N−アセチル−8−アニリノナフタレン
−1−スルフォン酸(N−acetyl−8−anilinonaphtha
lene−1−sulfonic acid) S−AMSA = S−アセチルメルカプトスクシニック・
アンヒドライド(S−acetylmercaptosuccinic anhydri
de) SPDP = N−スクシンイミジル 3−(ピリジン
−2−イリジチオ)プロピオナート(N−succinimidyl
3−(pyridin−2−yldithio)propionate) sulfo−SMCC = サルフォスクシンイミジル(4−N
−マレイミドメチル)−サイクロヘキサン−1−カルボ
キシレート(sulfosuccinimidyl(4−N−maleimidome
thyl)−cyclohexane−1−carboxylate) T4 = チロキシン(thyroxin) 実施例 1: 血清媒質中におけるユーロピウム・クリプテート:Euト
リスビピリジンジアミンの発光寿命に対するフッ化ナト
リウム(NaF)の効果 ユーロピウム・クリプテート:Euトリスビピリジンジ
アミンにより発せられる信号の寿命に対するフッ化ナト
リウムの効果を評価するため、先ず、抗プロラクチン・
モノクロナル抗体E1(セ・ア・エス バイオ アンテル
ナシオナル、フランス)にユーロピウム・クリプテート
を結合させることによって、均質免疫分析に用いられる
共役溶液と同じものである、抗体/ユーロピウム・クリ
プテート共役溶液が用意された。そして、この共役溶液
の発光寿命が、燐酸塩緩衝媒質中、及び、NaFの濃度を
異にする複数種の血清媒質中において測定された。
A.抗体/ユーロピウム・クリプテート:Euトリスビピリ
ジンジアミン共役溶液の用意 a)sulfo−SMCCによるEu TBPの活性化 10%(v/v)のジメチルフォルムアミドを含むpH7.0の
20mM燐酸塩緩衝液中における濃度が25mMとされたsulfo
−SMCC溶液が、5mg(5・10-6mol)のEu TBPに、Eu T
BPの1molに対して活性化剤が2.5molとされる割合となる
ように加えられる。そして、室温のもとで45分間活性化
された後、反応媒質が0.8μmのフィルタが用いられて
濾過され、生成された沈殿物が除去される。さらに、不
所望な反応生成物(sulfo−SMCC,N−ハイドロオキシス
クシンイミド,(N−マレイミドメチル)カルボキシル
酸)が、10%(v/v)のジメチルフォルムアミドを含むp
H7.0の20mM燐酸塩緩衝液中に置かれたイオン交換樹脂柱
(Mono Q: ファーマシア,スウエーデン)を用いたイ
オン交換クロマトグラフィによって除去される。Eu TB
P−マレイミドの濃度は、波長を307nmとする光に対する
モル吸光係数が25,000(ε307nm=25,000M-1・cm-1)と
なるように設定される。
b)SPDPによるIgG E1の活性化 pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液に5mgのIgG E1が溶解され
て得られた濃度を10mg/mとするIgG E1が、それに対
してジオキサン中の濃度が6.4mMとされたSPDP溶液(ピ
アース、米国)が、IgG E1に対するSPDPのモル比が16
対4となるように加えられて活性化される。そして、室
温のもとで35分間活性化された後、IgG−ピリジン−2
−チオンが、5mMのEDTAを含むpH6.5の100mM燐酸塩緩衝
液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱が用いられて
精製される。
その後、室温のもとにおかれた15分間において、蛋白
質が濃縮されるとともに、ピリジン−2−イェール ジ
スルファイド基がDTT溶液(シグマ、米国)によって最
終濃度が19mMとなるように希釈される。そして、DTT及
びピリジン−2−チオンが、5mMのEDTAを含むpH6.5の10
0mM燐酸塩緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱
(ファーマシア,スウェーデン)が用いられて精製され
ることにより除去される。IgG−SHの濃度は、波長を280
nmとする光に対するモル吸光係数が210,000(ε280nm
210,000M-1・cm-1)となるように設定される。
c)Eu TBP−マレイミドによるIgG E1の共役化 チオール基は、IgG E1−SHに対するEu TBP−マレイ
ミドのモル比が30対10となるようにマレイミドと結合せ
しめられる。暗い場所に摂氏4度の状態で置かれ、緩や
かに攪拌されるもとで、18時間に亙ってインキュベート
された後、室温のもとで1時間に亙り、自由状態のまま
で残ったチオール基が100mM N−メチルマレイミド溶液
(シグマ、米国)が加えられることにより捕獲される状
態とされ、最終濃度が20mMとなるようにされる。その
後、非結合状態にあるEu TBPが、摂氏4度とされたpH
7.0の100mM燐酸塩緩衝液中での透析によい、消尽状態
(透析槽内において螢光が発せられなくなる状態)とな
るように除去されていく。
このようにして得られる共役溶液の特性は、波長を30
7nm及び280nmとする光に対する吸収度合いによって設定
され、実験的に求められた比:A307nm/A280nmによって定
められるEu TBPの内在吸収が考慮され、下記の如くの
値によりあらわされる。
Eu TBP−マレイミドのモル吸光係数: ε307nm=25,000M-1・cm-1 IgG E1−SHのモル吸光係数: ε280nm=210,000M-1・cm-1 ε307nm=0M-1・cm-1 B.抗体/ユーロピウム・クリプテート共役溶液の発光寿
命についての水中及びNaFの存在のもとにおける血清媒
質中における測定 上述の如くにして用意されたIgG E1/Eu TBP共役溶
液が、1g/の人間血清アルブミン(HSA)及び異なる濃
度の複数種のフッ化ナトリウム(NaF)を夫々を含んだ
複数種のpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液の各々の中において
1/250に希釈される。
それにより得られる溶液200μが、100μの新生子
牛の血清あるいは燐酸塩緩衝液に加えられる。そして、
共役溶液の発光寿命が、以下に述べられる如くのレーザ
螢光光度計(試作品)が用いられたもとで波長260nmの
光について測定される。
レーザ螢光光度計においては、窒素パルスレーザ(レ
ーザ サイエンス 社製,モデルLS1−337ND)が励起光
源(波長337.1nm)として用いられる。パルス幅が3nsと
され、また、パルス反復周波数は10Hzである。発せられ
たレーザ光ビームはフィルタ(コーニング)を通過する
ものとされて、波長を337nmとする光以外のノイズ光成
分が除去される。そして、窒素パルスレーザからのレー
ザ光ビームは、測定室に入射した後、45度の角度をもっ
て設置された、紫外線を反射して可視光を透過させる特
性を有するダイクロイック・フィルタによって反射され
る。ダイクロイック・フィルタによって反射されたレー
ザ光ビームは、シリカレンズによって、マイクロプレー
トに設けられた測定ウエル上に集束せしめられる。
共役溶液が発する螢光は、同じレンズにより20度の立
体角をもって集められて平行化され、ダイクロイック・
フィルタを直接的に透過する(可視螢光)。そして、信
号(共役溶液が発する螢光)は、検出対象とされる螢光
波長に応じたものとされる特性を有した干渉フィルタに
よってノイズ光成分が除去されたものとされた後、その
光度が光電増倍器(ハママツ R2949)が用いられて測
定される。
信号光度の測定に用いられる光子カウンタは、SR−40
0(スタンフォード リサーチ システムズ)であり、
その動作及びレーザとの同期状態は、RS−232形式の出
力端を有したIBM PC−ATタイプのコンピュータによって
制御される。光電増倍器からのパルスは、光子カウンタ
によって光電増倍器における信号対雑音比に対する要求
を小にできるように選定された弁別レベルを越えた部分
が、所定の遅れ時間(td)後、所定のタイムウインドウ
(tg)に亙って記録される。
IBM PC−ATタイプのコンピュータによる駆動のもとに
測定用マイクロプレートの位置を変えるステップモータ
を備えたX−Yテーブルが用いられ、そのX−Yテーブ
ルによって、励起用のレーザ光ビームが、自動的に、マ
イクロプレートに設けられた96個の測定ウエルの夫々を
順次照射して励起することになる状態がとられる。
なお、ARCUS螢光光度計(エル・ケー・ビー,スウェ
ーデン)を、螢光化合物の発光に応じた干渉フィルタと
共に、使用することもできる。
信号光度の測定は、遅れ時間(td)が50〜600μsと
され、タイムウインドウ(tg)が100μsとされたもと
で行われる。その測定結果は、下記の表Iに示される如
くである。
表Iに示される測定結果は、血清媒質中における信号
の寿命が、媒質中のNaFの濃度の増加に応じて顕著に増
大することをあらわしており、共役溶液中のNaFの濃度
が500mM以上の場合には、共役溶液の発光寿命は、NaFが
存在しない血清媒質中の共役溶液の発光寿命の2倍以上
となる。
実施例 2: 血清媒質におけるユーロピウム・クリプテート:Euトリ
スビピリジンジアミンの発光寿命に対するフッ化カリウ
ム(KF)の効果 実施例1の場合と同様にして用意されたIgG E1/Eu
TBP共役溶液が、1g/の人間血清アルブミン(HSA)及
び異なる濃度の複数種のフッ化カリウム(KF)を夫々を
含んだ複数種のpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液の各々の中に
おいて、1/250に希釈される。
それにより得られる溶液200μが、100μの新生子
牛の血清に加えられる。そして、共役溶液の発光寿命の
測定が、実施例1の場合と同様に行われ、測定結果は、
下記の表IIに示される如くである。
表IIに示される測定結果は、血清媒質中における信号
の寿命が、媒質中のKFの濃度の増加に応じて顕著に増大
することをあらわしている。
実施例 3: 異なった媒質中でのNaFの存在のもとにおけるユーロピ
ウム・クリプテート:Euトリスビピリジンジアミンの発
光寿命に対する異なった添加剤の効果 用いられる媒質は、新生子牛の血清及び人間の血清
(血清プール)である。
IgG 3D3/Eu TBP共役溶液(実施例1の場合における
IgG E1/Eu TBP共役溶液と同様に、抗プロラクチン3D3
モノクロナル抗体(セ・ア・エス バイオ アンテルナ
シオナル、フランス)にユーロピウム・クリプテートを
結合させることによって用意される)が、150mMのNaF及
び1g/の人間血清アルブミン(HSA)を含んだpH7.0の1
00mM燐酸塩希釈緩衝液中において、0.5μg/mの濃度を
有するものとされて用いられる。そして、100μの血
清,100μの抗体/クリプテート共役溶液、及び、異な
る濃度を有した異種の添加剤:EDTA,NaN3及びメルチオラ
ートを夫々含んだ複数種の100μの緩衝液のうちの一
つを含んだサンプルが用意される。
抗体/クリプテート共役溶液の発光寿命は、ARCUS螢
光光度計(エル・ケー・ビー,スウェーデン)が用いら
れ、波長を620nmとする光について、遅れ時間が50〜600
μsとされたもとで100μsに亙って測定される。各分
析において、抗体/クリプテート共役溶液に対する添加
剤が加えられず、それ自体によって得られる値が基準と
して設定され、その後、各サンプルが、100μの血清,
100μの抗体/クリプテート共役溶液、及び、添加物
を含まない100μの緩衝液を含むものとされる。測定
結果は、下記の表IIIに示される如くである。
表IIIに示される測定結果は、測定媒質にフッ化ナト
リウムが添加されていることにより、共役溶液の発光寿
命が、他の添加剤の種類及びその濃度にかかわらず、実
質的に一定に維持されることをあらわしている。
実施例 4: プロラクチンの分析 均質免疫分析が、典型的なものとしてプロラクチンの
分析をもって行われた。
この分析においては、プロラクチンにおける二つの区
別された抗原決定基として認められている抗プロラクチ
ンE1及び3D3モノクロナル抗体(セ・ア・エス バイオ
アンテルナシオナル、フランス)が、夫々、ユーロピ
ウム・クリプテート:Euトリスビピリジンジアミン及び
アロフィコシアニン(シアノテック、米国)と結合した
ものとされて用いられた。
A.IgG 3D3/APCの用意 a)sulfo−SMCCによるAPCの活性化 市販されている硫酸アンモニウムの60%水溶液中の沈
殿物として得られるAPC(3mg)が遠心分離器にかけられ
る。そして、上澄液が除去されて得られる残りの部分
が、250μのpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液とされ、その
燐酸塩緩衝液が0.8μmのフィルタが用いられて濾過さ
れて、その中の懸濁粒子が除去される。さらに、濾過液
が、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に置かれたG25微細イ
オン交換樹脂柱(ファーマシア、スウエーデン)を用い
た排斥クロマトグラフィによって精製される。排斥イオ
ン交換樹脂柱内で溶離されたAPCの濃度は、波長を650nm
とする光に対するモル吸光係数が、731,000(ε650nm
731,000M-1・cm-1)となるように設定される。
得られたAPCは、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中の濃度
が6.9mMとされたsulfo−SMCC溶液が添加され、1時間に
亙って緩やかに攪拌されるもとで反応が促進される状態
におかれることによって活性化される(APCに対するsul
fo−SMCCのモル比は75対15とされる)。そして、APC−
マレイミドが、5mMのEDTAを含むpH6.5の100mM燐酸塩緩
衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱が用いられ
て精製され、IgG 3D3との結合まで摂氏4度に維持され
る。
b)SPDPによるIgG 3D3の活性化 pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液に5mgのIgG 3D3が溶解さ
れて得られた濃度を10mg/mとするIgG 3D3が、それに
対してジオキサン中の濃度が6.4mMとされたSPDP溶液
(ピアース、米国)が、IgG 3D3に対するSPDPのモル比
が7.5対1となるように加えられて活性化される。そし
て、室温のもとで35分間活性化された後、IgG−ピリジ
ン−2−チオンが、5mMのEDTAを含むpH6.5の100mM燐酸
塩緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱が用い
られて精製される。
その後、室温のもとにおかれた15分間において、蛋白
質が濃縮されるとともに、ピリジン−2−イェール ジ
スルファイド基がDTT溶液(シグマ、米国)によって最
終濃度が19mMとなるように希釈される。そして、DTT及
びピリジン−2−チオンが、5mMのEDTAを含むpH6.5の10
0mM燐酸塩緩衝液中に置かれたG25微細イオン交換樹脂柱
が用いられて精製されることにより除去される。IgG−S
Hの濃度は、波長を280nmとする光に対するモル吸光係数
が210,000(ε280nm=210,000M-1・cm-1)となるように
設定される。
c)APC−マレイミドによるIgG 3D3−SHの共役化 チオール基は、1mgのIgG 3D3−SHに対して2.51mgの
活性化されたAPCが加えられることによってマレイミド
と結合せしめられる。暗い場所に摂氏4度の状態で置か
れ、緩やかに攪拌されるもとで、18時間に亙ってインキ
ュベートされた後、室温のもとで1時間に亙り、自由状
態のままで残ったチオール基が100mM N−メチルマレイ
ミド溶液(シグマ、米国)が加えられることにより捕獲
される状態とされ、最終濃度が20mMとなるようにされ
る。その後、反応媒質が、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中
に置かれたTSK G3000SWイオン交換樹脂柱(ベックマ
ン、米国)が用いられたゲル濾過によって精製される。
このようにして溶離される精製された共役溶液中にお
けるAPC及びIgG 3D3の夫々の濃度は、波長を280nm及び
650nmとする光に対する吸収度合いによって設定され、
下記の計算式によりあらわされる。
〔APC〕mol/l=A650nm/710,000 〔IgG〕mol/l=A280nm−A′280nm/210,000 ここで、A′280nmは、波長を280nmとする光に対して
のAPC−マレイミドの貢献をあらわす。
人間血清アルブミン(HSA)は、1g/の量をもって共
役溶液に加えられ、その後、共役溶液は小分けされて摂
氏−20度のもとで凍結せしめられる。
B.IgG E1/Eu TBP共役溶液の用意 IgG E1/Eu TBP共役溶液は、実施例1の場合におけ
る手法に従って用意される。
C.プロラクチンの分析への適用 上述の如くにして用意された標識抗体は、下記の如く
の状態のもとで用いられる。
IgG E1は、150mMのNaF及び1g/のHSAを含んだpH7.0
の100mM燐酸塩緩衝液中における濃度が1μg/mとされ
たユーロピウム・クリプテート:Euトリスビピリジンジ
アミンによって標識化された状態。
IgG 3D3は、150mMのNaF及び1g/のHSAを含んだpH7.
0の100mM燐酸塩緩衝液中における濃度が2.5μg/mとさ
れたアロフィコシアニン(シアノテック、米国)によっ
て標識化された状態。
複数のプロラクチン標準溶液が、夫々異なった媒質、
即ち、上述の緩衝液,人間の血清のプール及び新生子牛
の血清の夫々について形成される。
サンプル量は、100μとされ、各共役溶液の100μ
が加え合わされて得られる混合溶液が、96個の測定ウエ
ルが設けられたマイクロプレート(ダイナミック、米
国)上において、室温のもとに60分間インキュベートさ
れる。そして、結果は、実施例1において用いられた如
くのレーザ螢光光度計が用いられて処理される。このレ
ーザ螢光光度計においては、窒素パルスレーザが励起光
源として用いられるとともに、通過波長域を645〜665nm
とするフィルタが備えられ、信号光度の測定が、遅れ時
間(td)が50μsとされ、測定用タイムウインドウ
(tg)が100μsとされたもとで行われる。
その測定結果は、第1図に示される。第1図において
は、横軸に、IU/mを単位としてあらわされたプロラク
チンの量がとられ、縦軸に、下記の式によって求められ
る有効信号ΔFがとられている。
第1図に示される測定結果は、フッ化ナトリウムが存
在することにより、螢光抑制血清要因の存在にかかわら
ず、分析が遂行されることをあらわしている。
実施例 5: プロラクチンの分析 他の均質免疫分析も、典型的なものとしてプロラクチ
ンの分析をもって行われ、その際における測定媒質には
フッ化カリウム(KF)が存在するものとされた。
実施例4に関連して記述された如くにして用意された
標識抗体は、下記の如くの状態のもとで用いられる。
IgG E1は、600mMのKF及び1g/のHSAを含んだpH7.0
の100mM燐酸塩緩衝液中における濃度が1μg/mとされ
たユーロピウム・クリプテート:Euトリスビピリジンジ
アミンによって標識化された状態。
IgG 3D3は、600mMのKF及び1g/のHSAを含んだpH7.0
の100mM燐酸塩緩衝液中における濃度が、2.5μg/とさ
れたアロフィコシアニン(シアノテック、米国)によっ
て標識化された状態。
複数のプロラクチン標準溶液が、新生子牛の血清につ
いて形成される。
分析及び螢光の測定は実施例4に関連して記述された
如くの状態のもとで行われるが、結果の処理は、レーザ
螢光光度計による信号光度の測定が、遅れ時間(td)が
50μsとされ、タイムウインドウ(tg)が400μsとさ
れたもとで行われることによりなされる。
その測定結果は、第2図に示される。第2図において
は、横軸に、IU/mを単位としてあらわされたプロラク
チンの量がとられ、縦軸に、実施例4の場合と同様にし
て求めらる有効信号ΔFがとられている。
第2図に示される測定結果は、測定媒質中におけるフ
ッ化カリウムの存在により、螢光抑制血清要因の存在に
かかわらず、分析感度が良好に確保されることをあらわ
している。
実施例 6 上述の実施例2に関連して記述された分析と同様な分
析において、最終濃度が100mMとされるフッ化ナトリウ
ムの効果が、3D3 抗体/Euトリスビピリジン・クリプテ
ート共役溶液が用いられた50種の人間の血清について試
された。得られた結果は、血清媒質についての斯かるタ
イプの分析において実験に観測される事柄に反して、抗
体/クリプテート共役溶液の発光寿命が一定とされるこ
とを示している。
実施例 7: シゴキシンの分析 シゴキシンは、心不全に対処するための薬品の活性素
成分として用いられる強心配糖体である。
A.過ヨウ素酸塩との結合によるアロフィコシアニン−ジ
ゴキシン・トレーサの用意 a)過ヨウ素酸塩によるジゴキシンの活性化 268μのNaIO4溶液(フルカ、スイス)が、268μ
の無水エタノール中にジゴキシンが5.35mg含まれて成る
ジゴキシン懸濁液(参照番号37100 フルカ、スイス)
に加えられる。それにより得られた混合液が、攪拌され
る状態をもって、室温のもとで20分間インキュベートさ
れ、その後、100μの0.1Mグリセリンが加えられるこ
とにより反応が停止せしめられる。活性化されたジゴキ
シンの最終濃度は、初期重量と最終量とに関連して算出
され、1.2×10-2Mとされる。
b)活性化されたジゴキシンのアロフィコシアニン(AP
C)との結合 95μの過ヨウ素酸塩によって活性化されたジゴキシ
ン溶液が、pH9.0の硼酸塩緩衝液中における2mの精製
されたAPC溶液(シアノテック、米国)に加えられる。
それにより得られる混合液が、緩やかに攪拌される状態
をもって、室温のもとで1時間30分に亙ってインキュベ
ートされ、その後、1.32mの硼酸塩緩衝液中におけるN
aBH4の濃度が5mgとされた水酸化硼素ナトリウム溶液の1
00μが加えられることにより反応が停止せしめられ
る。
c)APC−ジゴキシン・トレーサの精製 2mの反応混合液が、HR 10/10 G25イオン交換樹脂柱
(ファーマシア、スウェーデン)に噴射されて、pH7.0
の100mM燐酸塩緩衝液中で平衡化されるとともに排除体
積において溶離される。過剰試薬は、8mの緩衝液によ
って溶離される。
1.22mg/mのAPC(波長を650nmとする光に対する吸光
度による測定による)を含む、およそ4mのAPC−ジゴ
キシン結合生成物の溶液が回復せしめられる。ジゴキシ
ンの濃度は、RIAあるいはDELFIA(ファーマシア、スウ
ェーデン)によって求められる。算出されたアロフィコ
シアニン対ジゴキシンの最終モル比はおよそ0.8であ
る。
B.人間の血清中におけるジゴキシンの競争均質分析 抗体/ユーロピウム・クリプテート:Eu TBPジアミン
共役溶液が、抗ジゴキサン・マウス・モノクロナル抗体
(参照番号G 31604 M、アンテルシム、フランス)が用
いられ、実施例1に関連して記述された如くにして用意
される。この抗体/クリプテート共役溶液は、150mMのN
aF及び1g/のHASを含んだpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中
における濃度が0.5μg/mとされて用いられる。
APC−ジゴキサン・トレーサは、150mMのNaF及び1g/
のHSAを含んだpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中における濃
度が0.2μg/mとされて用いられる。
ジゴキサン標準溶液は、ジゴキサン溶液(フルカ、ス
イス)が、人間の血清中において、50/50の配分とされ
たエタノール−水混合液における濃度が1mg/mとされ
るように希釈されることによって用意される。標準溶液
曲線は、50μの燐酸塩緩衝液,50μの基準溶液,100
μのAPC−ジゴキサン・トレーサ、及び、100μの抗
体/クリプテート共役溶液を含んだ複数種のサンプルの
助けを得て描かれる。
分析対象とされる複数種のサンプルは、50μの標準
溶液が50μの個々の分析されるべき血清に置き換えら
れることを除いて、同じ組成を有する。
分析は、96個の測定ウエルが設けられたマイクロプレ
ート(ダイナミック、米国)において行われる。室温の
もとに30分間インキュベートされた後、結果が、実施例
1に関連して記述された如くのレーザ螢光光度計が用い
られて処理される。このレーザ螢光光度計においては、
通過波長域を655〜675nmとするフィルタが備えられ、信
号光度の測定が、遅れ時間が50μsとされ、測定用タイ
ムウインドウが100μsとされたもとで行われる。
その測定結果は、B/B0比のパーセンテージとしてあら
わされ、Bは、各標準溶液に関して得られる値であり、
また、B0は、標準溶液0に関して得られる値である。得
られた結果は、表IVに示される。
表IVに示される測定結果は、得られた値が、ジゴキサ
ンの濃度の増加に応じてリニアーに低減する関係にある
ことをあらわしている。そして、測定媒質中にフッ化ナ
トリウムが存在することにより、血清媒質中におけるジ
ゴキサンの分析が、ng/mオーダーの高感度をもって遂
行されることになる。
実施例 8: チロキシンの分析 A.アロフィコシアニン−チロキシン(APC−T4)トレー
サの用意 a)S−AMSAによるチロキシンの活性化 メタノール中に8.7mg/m(50mM)含まれたS−AMSA
の溶液(シグマ、米国)の500μが、メタノール中に2
0mg/m含まれたT4の溶液(カルバイオシェム、フラン
ス)の500μに加えられ、それにより得られた混合液
が、メタノール中に6.95mg/m(100mM)含まれたハイ
ドロキシルアミンの溶液の500μが加えられる前に、
室温のもとで15分間インキュベートされる。その後、97
5μの反応混合液が除去され、525μのMILLIPORE HA
0.45μmフィルタによって濾過された二重蒸留水が加
えられる。この溶液は、そのうちの250μが、Pep.RPC
HR 5/5 HPLCイオン交換樹脂柱を通過するものとされ、
65/35の配分とされたエタノール−水混合液によって溶
離される。
溶離された最初の3個のピークは回復せしめられ、そ
れに続く部分が混合されて、回転蒸発器において蒸発せ
しめられる。それにより、およそ3mgの活性化されたT4
(T4−SH)が回復せしめられる。
b)SMCCによるアロフィコシアニンの活性化 10mgのAPCが、AMICON CENTRICON 30コーンが用いられ
るもとで精製されるとともに濃縮され、その700μに
ついて10.6mg/mの濃度を有するものとされる。pH7.0
の100mM燐酸塩緩衝液中に10mg/m含まれたsulfo−SMCC
の溶液(ピアース、米国)の160μが、APC溶液に加え
られる。それにより得られる反応溶液は、それにより得
られる混合液が、攪拌される状態をもって、室温のもと
で1時間インキュベートされ、その後、活性化されたAP
Cが、pH7.0の燐酸塩緩衝液中に置かれたG25 HR 10/10イ
オン交換樹脂柱(ファーマシア、スウェーデン)を用い
た排除クロマトグラフィによって精製される。
c)活性化されたチロキシンの活性化されたアロフィコ
シアニンとの結合 T4−SHのフラスコ内には、200μのメタノールが混
入しており、その溶液の50MμがpH7.0の100mM燐酸塩
緩衝液中における2mの活性化されたAPC溶液に加えら
れる。それにより得られる反応混合液が、攪拌される状
態をもって、摂氏4度のもとで18時間に亙ってインキュ
ベートされ、その後、過剰マレイミドの部位が、燐酸塩
緩衝液中における1/10のメルカプトエタノール(シグ
マ、米国)の5μによって遮断される。
d)APC−T4トレーサの精製 反応混合液が、AMICON CENTRICON 30限外濾過装置が
用いられるもとで、全体で1mとなるように濃縮され、
それに、燐酸塩緩衝液中に1mg/m含まれたN−AANSの
溶液の50μが加えられる(N−AANSの最終濃度は、お
よそ50g/m)。トレーサは、最終的に、pH7.0の100nM
燐酸塩溶離緩衝液中に置かれたPHARMACIA G25 HR 10/10
排除クロマトグラフィ・イオン交換樹脂柱が用いられて
精製され、0.8mg/mの濃度を有した、およそ2.5mの
トレーサとされる(算出された波長650nmの光に対する
モル吸光係数は、ε=731,000である)。
各APC分子に結合するT4分子の数は、トレーサのRIA及
びT4標準溶液曲線(T4−KPR kit、オリス アンディス
トリ、フランス)との比較によって求められる。計算に
よれば、精製されたトレーサについてのAPCに対するT4
の比は1.4である。
APC−T4トレーサは、N−ANS(コダック、米国)から
合成されたN−AANSの存在のもとに、ヒンズ他により記
述された手法(CLIN.CHEM.,32,16〜21,1986)によって
精製される。
B.人間の血清中におけるチロキシンの競争均質分析 抗体/ユーロピウム・クリプテート:Eu TBPジアミン
共役溶液が、抗T4R41マウス・モノクロナル抗体(セ・
ア・エス バイオ アンテルナシオナル、フランス)が
用いられ、実施例1に関連して記述された如くにして用
意される。この共役溶液は、120mMのNaF及び0.2%のHSA
を含んだpH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中における濃度が2g
/mとされて用いられる。
T4標準溶液は、イオン交換処理が施されてT4が無いも
のとされた人間の血清中においてT4が希釈されることに
よって用意される。標準溶液曲線は、50μのN−AANS
溶液,50μのT4を含まない人間の血清、あるいは、50
μのT4標準溶液,100μのAPC−T4トレーサ、及び、1
00μの抗体/クリプテート共役溶液を含んだ250μ
の複数種のサンプルの助けを得て描かれる。
分析対象とされる複数種のサンプルは、50μの標準
溶液が50μの個々の分析されるべき血清に置き換えら
れることを除いて、同じ組成を有する。
分析は、96個の測定ウエルが設けられたマイクロプレ
ート(ダイナミック、米国)において行われる。室温の
もとに30分間インキュベートされた後、結果が、実施例
1に関連して記述された如くのレーザ螢光光度計が用い
られて処理される。このレーザ螢光光度計においては、
励起光源として、周波数を1,000Hzとするフラシュ・ラ
ンプが用いられるとともに、通過波長域を655〜675nmと
するフィルタが備えられ、信号光度の測定が、遅れ時間
が50μsとされ、測定用タイムウインドウが100μsと
されたもとで行われる。
その測定結果は、B/B0比のパーセンテージとしてあら
わされ、Bは、各標準溶液に関して得られる値であり、
また、B0は、標準溶液0に関して得られる値である。分
析対象とされる各サンプルの濃度は、標準溶液曲線との
比較がなされて算出される。
得られた結果は、表Vに示される。
表Vに示される測定結果は、得られた値が、T4の濃度
の増加に応じてリニアーに低減する関係にあることをあ
らわしている。そして、測定媒質中にフッ化ナトリウム
が存在することにより、血清媒質中における測定感度が
良好に確保されることになる。
実施例 9: 19.9抗原の分析 19.9抗原は、結腸癌を代表する炭水化物である。19.9
抗原に対する部位は反復的抗原決定基とされるので、同
一の抗体がドナーを伴って標識化される態様とアクセプ
タを伴って標識化される態様とのいずれをもとり得るこ
とになる。
19.9抗原の分析としての均質免疫分析は、実施例4に
関連して記述された如くにして用意された抗体/Eu TBP
共役溶液及び抗体/APC共役溶液が用いられて行われる。
19.9抗原及び抗19.9抗体は、米国の“セントコール”か
ら入手できる。二つの共役溶液の夫々は、150mMのNaF及
び1g/のHSAを含んだpH6.0の100mM燐酸塩緩衝液中にお
いて希釈される。19.9抗原の標準溶液は、19.9抗原の濃
縮溶液が新生子牛の血清中において希釈されることによ
って用意される。
そして、以下のものが、96個の測定ウエルが設けられ
たポリスチレン製のマイクロプレート(ダイナミック、
米国)上に順次加えられる。
・50μの19.9抗原の標準溶液 ・50μの希釈緩衝液 ・100μの濃度が0.5μg/mとされた抗体/Eu TBP共
役溶液 ・100μの濃度が5μg/mとされた抗体/APC共役溶液 室温のもとに3時間30分に亙ってインキュベートされ
た後、結果が、実施例1に関連して記載された如くのレ
ーザ螢光光度計が用いられて処理される。このレーザ螢
光光度計においては、通過波長域を640〜660nmとするフ
ィルタが備えられ、信号光度の測定が、遅れ時間が50μ
sとされ、測定用タイムウインドウが400μsとされた
もとで行われる。測定結果は、表VIにアービトレーショ
ン単位(AU)によりあらわされて示される如くである。
表VIに示される測定結果は、測定された信号が測定媒
質中における19.9抗原の量の増加に比例して増加する関
係にあることをあらわしている。そして、測定媒質中に
フッ化ナトリウムが存在することにより、血清媒質中に
おける測定が高感度をもって行われることになる。
実施例 10: 初期癌抗原(CEA)の分析 初期癌抗原の分析としての均質免疫分析は、二つのモ
ノクロナル抗体G12及びG15(セ・ア・エス バイオ ア
ンテルナシオナル、フランス)が用いられて行われ、モ
ノクロナル抗体G12及びG15は、夫々、ユーロピウム・ク
リプテート:Eu TBP及びアロフィコシアニンに結合した
ものとされる。
二つの共役溶液、即ち、G12/Eu TBP及びG15/APCの夫
々は、150mMのNaF及び1g/のHSAを含んだ100mM燐酸塩
緩衝液中において希釈される。
そして、以下のものが、ポリスチレン製のマイクロプ
レート(ダイナテック、米国)上に順次加えられる。
・100μの標準溶液 ・100μの濃度が0.5μg/mとされたG12/クリプテー
ト共役溶液 ・100μの濃度が5μg/mとされたG15/APC共役溶液 摂氏37度のもとで3時間に亙ってインキュベートされ
た後、結果が、実施例1に関連して記載された如くのレ
ーザ螢光光度計が用いられて処理される。このレーザ螢
光光度計においては、通過波長域を640〜660nmとするフ
ィルタが備えられ、信号光度の測定が、遅れ時間が50μ
sとされ、測定用タイムウインドウが400μsとされた
もとで行われる。測定結果は、表VIIにアービトレーシ
ョン単位(AU)によりあらわされて示される如くであ
る。
表VIIに示される測定結果は、発せられた信号がCEAの
濃度の増加に比例して増加する関係にあることをあらわ
している。さらに、信号の増幅により、CEAの検出がng/
mオーダーの高感度をもって行われることになる。
また、測定媒質中にフッ化ナトリウムが存在すること
により、測定が高感度をもって行われることになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジォル エティエンヌ ジャン―ピエー ル フランス 30200 バニュール―シー― セーズ アレ ドュ ロマラン 2 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/78 G01N 21/64 G01N 33/533

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定媒質にフッ化物イオンを添加すること
    を特徴とする、トレーサとして少なくとも一つの螢光化
    合物を用いて行うアナライトの螢光分析における干渉を
    低減させる方法。
  2. 【請求項2】用いられる螢光トレーサが希土類キレート
    もしくは希土類クリプテートであることを特徴とする請
    求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】測定媒質が生物学的媒質であることを特徴
    とする請求の範囲第1項又は第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】測定媒質が血清媒質であることを特徴とす
    る請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】測定媒質にフッ化ナトリウム,フッ化セシ
    ウム,フッ化カリウムもしくはフッ化リチウムが添加さ
    れることを特徴とする請求の範囲第3項又は第4項記載
    の方法。
  6. 【請求項6】測定媒質が血清媒質とされ、かつ、フッ化
    ナトリウムの濃度が50mM/〜500mM/に選定されたこ
    とを特徴とする請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】測定媒質が血清媒質とされ、かつ、フッ化
    カリウムの濃度が50mM/〜5M/に選定されたことを特
    徴とする請求の範囲第5項記載の方法。
  8. 【請求項8】アナライトを含んでいる可能性のある媒質
    中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用して
    行う方法の実施に際して、測定媒質における干渉をフッ
    化物イオンを用いて低減させるフッ化物イオンの使用方
    法。
  9. 【請求項9】アナライトを含んでいる可能性のある媒質
    中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用して
    行う方法が均質方法とされたことを特徴とする請求の範
    囲第8項記載の方法。
  10. 【請求項10】アナライトを含んでいる可能性のある媒
    質中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用し
    て行う方法が、 1)上記媒質に、上記アナライトに対する少なくとも一
    個のレセプタを含んで成る第1の試薬を添加するステッ
    プ; 2)上記媒質に、上記アナライト及び少なくとも一個の
    レセプタのうちから選定された第2の試薬を添加するス
    テップ; 3)上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あ
    るいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後
    に、得られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
    対する励起波長に相当する波長の光によって励起するス
    テップ;及び、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を、
    平衡状態あるいは動的状態のもとで測定するステップ; を含み、上記第1及び第2の試薬のうちの一方が上記螢
    光ドナー化合物と結合したものとされるとともに他方が
    上記螢光アクセプタ化合物と結合したものとされ、ま
    た、上記第1の試薬を添加するステップと上記第2の試
    薬を添加するステップとは順序が可逆とされるものとさ
    れたことを特徴とする請求の範囲第8項又は第9項記載
    の使用方法。
  11. 【請求項11】アナライトを含んでいる可能性のある媒
    質中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用し
    て行う方法が、 1)上記アナライトを含んだ媒質に、少なくとも一つの
    上記アナライトに対するレセプタから成り、螢光ドナー
    化合物と結合した第1の試薬を添加するステップ; 2)上記媒質に、一つもしくは二つ以上の他の上記アナ
    ライトに対するレセプタから成り、螢光アクセプタ化合
    物と結合した第2の試薬を添加するステップ; 3)上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あ
    るいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後
    に、得られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、光源からの上記螢光
    ドナー化合物に対する励起波長に相当する波長の光によ
    って励起するステップ;及び、 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号
    を測定するステップ; を含んで成るサンドイッチ法による分析に従うものとさ
    れたことを特徴とする請求の範囲第10項記載の使用方
    法。
  12. 【請求項12】アナライトを含んでいる可能性のある媒
    質中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用し
    て行う方法が、 1)上記アナライトを含んだ媒質に、上記アナライトに
    対するレセプタから成り、螢光ドナー化合物と結合した
    第1の試薬を添加するステップ; 2)上記媒質に、螢光アクセプタ化合物と結合したアナ
    ライトを成す第2の試薬を添加するステップ; 3)上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あ
    るいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後
    に、得られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、上記螢光ドナー化合
    物に対する励起波長に相当する波長の光によって励起す
    るステップ; 及び、 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号
    を測定するステップ; を含んで成る競争分析に従うものとされたことを特徴と
    する請求の範囲第10項記載の使用方法。
  13. 【請求項13】アナライトを含んでいる可能性のある媒
    質中のアナライトの検出及び/又は測定を螢光を利用し
    て行う方法が、 1)上記アナライトを含む媒質に、螢光アクセプタ化合
    物と結合した、上記アナライトに対するレセプタから成
    る第1の試薬を添加するステップ; 2)上記媒質に、螢光ドナー化合物と結合したアナライ
    トを第2の試薬として添加するステップ; 3)上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あ
    るいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後
    に、得られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、上記螢光ドナー化合
    物に対する励起波長に相当する波長の光によって励起す
    るステップ; 及び、 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号
    を測定するステップ; を含んで成る競争分析に従うものとされたことを特徴と
    する請求の範囲第10項記載の使用方法。
  14. 【請求項14】第1の試薬及び第2の試薬がアナライト
    を含んだ媒質に同時に添加されることを特徴とする請求
    の範囲第10項,第11項,第12項又は第13項記載の使用方
    法。
  15. 【請求項15】アナライトに対する単一のレセプタであ
    って螢光ドナー化合物または螢光アクセプタ化合物と結
    合したものが用いられることを特徴とする請求の範囲第
    10項又は第11項記載の使用方法。
  16. 【請求項16】螢光ドナー化合物が希土類キレートもし
    くは希土類クリプテートとされることを特徴とする請求
    の範囲第10項,第11項,第12項,第13項,第14項又は第
    15項記載の使用方法。
  17. 【請求項17】希土類クリプテートがテルビウム・クリ
    プテートもしくはユーロピウム・クリプテートとされる
    ことを特徴とする請求の範囲第16項記載の使用方法。
  18. 【請求項18】螢光ドナー化合物がテルビウム・クリプ
    テート:Tbトリスジピリジンもしくはユーロピウム・ク
    リプテート:Euトリスジピリジンとされることを特徴と
    する請求の範囲第17項記載の使用方法。
  19. 【請求項19】螢光ドナー化合物がユーロピウム・クリ
    プテートとされるとともに、螢光アクセプタ化合物がア
    ロフィコシアニン,アロフィコシアニンB,フィコシアニ
    ンC及びフィコシアニンRのうちから選択されたものと
    されることを特徴とする請求の範囲第10項,第11項,第
    12項,第13項,第14項,第15項又は第16項記載の使用方
    法。
  20. 【請求項20】螢光ドナー化合物がテルビウム・クリプ
    テートとされるとともに、螢光アクセプタ化合物がロー
    ダミン,チオニン,フィコシアニンR,フィコエリトロシ
    アニン,フィコエリトリンC,フィコエリトリンB及びフ
    ィコエリトリンRのうちから選択されたものとされるこ
    とを特徴とする請求の範囲第10項,第11項,第12項,第
    13項,第14項,第15項又は第16項記載の使用方法。
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