JP2992272B1 - 熱交換器用チューブの拡管方法及びその拡管装置 - Google Patents

熱交換器用チューブの拡管方法及びその拡管装置

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JP2992272B1
JP2992272B1 JP10209555A JP20955598A JP2992272B1 JP 2992272 B1 JP2992272 B1 JP 2992272B1 JP 10209555 A JP10209555 A JP 10209555A JP 20955598 A JP20955598 A JP 20955598A JP 2992272 B1 JP2992272 B1 JP 2992272B1
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Abstract

【要約】 【課題】 熱交換器用チューブの開口端部に、熱交換器
用チューブの相互を連結する連結管の一端部を挿入する
フレア付き連結口を形成する際に、フレア付き連結口に
亀裂等が発生し難い熱交換器用チューブの拡管装置を提
供する。 【解決手段】 透孔が穿設された複数枚のフィンを積層
して形成した積層体の一端面側から先端部が突出するよ
うに、前記透孔に挿通された熱交換器用チューブを拡管
する熱交換器用チューブの拡管装置において、該積層体
の一端面側から突出している熱交換器用チューブの開口
端の近傍で且つ前記開口端から所定位置に、前記開口端
の開口径よりも大径とする仮拡管を施し得る仮拡管装置
10と、前記熱交換器用チューブの全長に亘って第1次
拡管を施し前記フィンと熱交換器用チューブとを一体化
する第1次拡管装置40と、前記熱交換器用チューブの
開口端部に、前記積層体に挿入された複数本の熱交換器
用チューブを相互に連結する連結管の一端部を挿入可能
とするフレア付き挿入口を形成する第2、3次拡管装置
80とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器用チューブ
の拡管方法及びその拡管装置に関し、更に詳細には透孔
が穿設された複数枚のフィンを積層して成る積層体に、
前記透孔に挿通された熱交換器用チューブを拡管する熱
交換器用チューブの拡管方法及びその拡管装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】家庭や自動車、或いは工場内で使用され
るクーラー等に使用されている熱交換器は、図12に示
す様に、透孔200、200・・が穿設された複数枚の
フィン202、202・・を積層して形成した積層体2
04に、透孔200、200の各々に挿通した熱交換器
用チューブ206、206・・に全長に亘って拡管を施
し、フィン202と熱交換器用チューブ206とを一体
化して形成したものである。かかる拡管によってフィン
202と一体化された熱交換器用チューブ206の積層
体204から突出する開口端部には、熱交換器用チュー
ブ206、206・・を相互に連結する連結管208、
208・・の一端部を挿入するフレア付き挿入口210
が形成される。このフレア付き挿入口210は、従来、
熱交換器用チューブ206、206・・を拡管してフィ
ン202、202・・と一体化した後、熱交換器用チュ
ーブ206の開口端部にフレア付き挿入口形成用のフレ
アポンチを挿入して形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様な従来のフレア
付き挿入口210の形成方法では、熱交換器用チューブ
206の開口端部に形成されたフレア付き挿入口210
に亀裂等が発生することがある。かかる亀裂等が発生し
た熱交換器は不良品として扱われる。特に、最近では、
熱交換器の軽量化等の要請に伴い、薄肉化され且つ内壁
に螺旋状の溝が成形された熱交換器用チューブが採用さ
れつつあり、フレア付き挿入口に亀裂が発生し易くなっ
てきている。また、熱交換器用チューブ206を全長に
亘って拡管する際に、熱交換器用チューブ206には拡
管に因る収縮が発生する。この熱交換器用チューブ20
6の収縮程度は、熱交換器用チューブ206ごとにバラ
ツキがある。このため、拡管が完了した熱交換器用チュ
ーブ206、206・・においては、その積層体204
から突出する突出長(積層体204の端面から開口端ま
での長さ)が熱交換用チューブ206ごとに異なる。従
って、かかる熱交換器用チューブ206の開口端部にフ
レア付き挿入口を形成しても、熱交換器用チューブ20
6の突出長(積層体204の端面からフレア付き挿入口
の開口端までの長さ)も、同様に熱交換器用チューブ2
06の間で不揃となる。この様に、熱交換器用チューブ
206の突出長が不揃では、フレア付き開口端の開口端
位置が一定しないため、ロボット等を用いて連結管20
8、208・・を各フレア付き挿入口に自動装着するこ
とは困難である。
【0004】そこで、本発明の第1の課題は、熱交換器
用チューブの開口端部に、熱交換器用チューブの相互を
連結する連結管の一端部を挿入するフレア付き挿入口を
形成する様に、熱交換器用チューブの開口端部を大きく
拡管しても、拡管した開口端部に亀裂等が発生し難い熱
交換器用チューブの拡管方法及びその拡管装置を提供す
ることにある。また、本発明の第2の課題は、最終的に
熱交換器用チューブの開口端部にフレア付き挿入口を形
成したとき、積層体から突出する各熱交換器用チューブ
のフレア付き挿入口の開口端から積層体までの突出長を
可及的に揃えることができ、且つフレア付き挿入口を形
成しても、形成したフレア付き挿入口に亀裂等が発生し
難い熱交換器用チューブの拡管方法及びその拡管装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく検討を重ねたところ、熱交換器用チューブ
の開口端を急激に拡管すると、その開口端に亀裂が発生
し易いが、開口端から所定位置を予め拡管しておくと、
フレア付き挿入口の形成の様に、開口端を大きく拡管し
ても、開口端に亀裂が発生し難いこと、及び熱交換器用
チューブを全長に亘って拡管する際に、熱交換器用チュ
ーブの開口端部を把持して拡管することによって、拡管
に因る熱交換器用チューブの収縮量及びそのバラツキを
可及的に少なくできることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、透孔が穿設された複数枚のフ
ィンを積層して形成した積層体の一端面側から先端部が
突出するように、前記透孔に挿通された熱交換器用チュ
ーブを拡管する際に、該積層体から突出している熱交換
器用チューブの先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の前記
先端部の開口端からの所定位置が、前記開口端の開口径
よりも大径の仮拡管部を形成した後、前記フィンと熱交
換器用チューブとを一体化すべく、前記熱交換器用チュ
ーブの全長に亘って第1次拡管を施すことを特徴とする
熱交換器用チューブの拡管方法にある。かかる本発明に
係る熱交換器用チューブの拡管方法において、第1次拡
管を施した熱交換器用チューブの開口端部に、前記積層
体に挿入された複数本の熱交換器用チューブを相互に連
結する連結管の一端部を挿入可能とするフレア付き挿入
口を形成する第2、3次拡管を施すことによって、亀裂
のないフレア付き挿入口を容易に形成できる。
【0006】また、第1次拡管の際に、拡管に因る熱交
換器用チューブの収縮を実質的に防止すべく、積層体の
両端面から突出する前記熱交換器用チューブの仮拡管を
施した開口端部の外周側を把持して拡管を施すことによ
って、熱交換器用チューブの各開口端部に形成するフレ
ア付き挿入口の開口端を揃えることができる。この際
に、熱交換器用チューブの仮拡管を施した開口端部の外
周側を、筒状の把持具で把持することによって、熱交換
器用チューブの把持を容易に且つ確実に行うことができ
る。更に、積層体の両端から突出した熱交換器用チュー
ブの両開口端部から拡管ビレットを交互に挿入して第1
次拡管を施すことによって、長い熱交換器用チューブで
あっても全長に亘って第1次拡管を施すことができる。
【0007】また、本発明は、透孔が穿設された複数枚
のフィンを積層して形成した積層体の一端面側から先端
部が突出するように、前記透孔に挿通された熱交換器用
チューブを拡管する熱交換器用チューブの拡管装置にお
いて、該積層体の一端面側から突出している熱交換器用
チューブの先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の前記先端
部の開口端からの所定位置が、前記開口端の開口径より
も大径の仮拡管部を形成する仮拡管装置と、前記熱交換
器用チューブの全長に亘って第1次拡管を施し前記フィ
ンと熱交換器用チューブとを一体化する第1次拡管装置
とを具備することを特徴とする熱交換器用チューブの拡
管装置にある。かかる本発明に係る熱交換器用チューブ
の拡管装置において、第1次拡管が施された熱交換器用
チューブの開口端部に、積層体に挿入された複数本の熱
交換器用チューブを相互に連結する連結管の一端部を挿
入可能とするフレア付き挿入口を形成する第2、3次拡
管装置によって、亀裂のないフレア付き挿入口を一台の
熱交換器用チューブの拡管装置により容易に形成でき
る。この第2、3次拡管装置としては、先端部が熱交換
器用チューブの開口端部に挿入され、前記開口端部に連
結管の一端部を挿入可能とするフレア付き挿入口を形成
するフレアポンチを具備するものを好適に使用できる。
【0008】本発明に係る拡管装置に用いる仮拡管装置
として、先端部が熱交換器用チューブ内に挿入されたと
き、前記熱交換器用チューブの開口端から所定位置に位
置する部分の外径が後端側よりも大径であると共に、前
記先端部の外径が拡径・縮径自在に設けられた仮拡管ポ
ンチと、前記仮拡管ポンチ内に挿入されたとき、前記先
端部の外径を拡径するピンが設けられた仮拡管ピンと、
前記仮拡管ピンのピンを前記仮拡管ポンチ内に挿脱する
ように駆動する駆動装置とを具備する仮拡管装置を用い
ることによって、熱交換器用チューブの開口端から所定
位置に仮拡管を容易に施すことができる。更に、第1次
拡管装置として、拡管に因る熱交換器用チューブの収縮
を実質的に防止し得るように、積層体の両端面から突出
する前記熱交換器用チューブの各突出部の外周側を把持
する把持手段を具備する第1次拡管装置を用いることに
より、第1次拡管が終了した熱交換器用チューブの開口
端を揃えることができるため、熱交換器用チューブの開
口端部に形成するフレア付き挿入口の開口端を揃えるこ
とができる。ここで、把持手段としては、熱交換器用チ
ューブの仮拡管された開口端部が挿入されて縮径可能に
形成された筒状のクランプチャックと、前記クランプチ
ャック内に挿入された前記熱交換器用チューブの開口端
部を把持するように、クランプチャックの外周面に沿っ
て摺動し、クランプチャックを縮径方向に締付可能に設
けられたクランプスリーブとから成る把持手段を好適に
使用できる。この把持手段には、クランプチャックがク
ランプスリーブによって締付けられたとき、クランプチ
ャック内に挿入された熱交換器用チューブの仮拡管され
た開口端部が係止されるように、クランプチャックの先
端部の内面側に突起部が形成されているものを使用する
ことによって、熱交換器用チューブの仮拡管された開口
端部を容易に且つ確実に把持できる。
【0009】通常、熱交換器用チューブには、長尺のチ
ューブを所定長さに切断して使用される。このため、熱
交換器用チューブの開口端は、切断時に発生する熱や塑
性変形等によって多少硬化されており、急激な拡管によ
って開口端に亀裂等が発生するものと考えられる。この
点、本発明では、透孔が穿設された複数枚のフィンを積
層して形成した積層体の一端面側から突出している熱交
換器用チューブの先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の先
端部の開口端からの所定位置が、この開口端の開口径よ
りも大径の仮拡管部を形成することによって、第1次拡
管を施した熱交換器用チューブの突出部の開口端に急激
な拡管力、換言すれば無理な力を加えることなく開口端
を段階的に拡径可能となった。その結果、第1次拡管を
施した熱交換器用チューブの開口端部にフレア付き挿入
口を形成する場合の様に、熱交換器用チューブの開口端
を大きく拡管しても、予め熱交換器用チューブの開口端
部に仮拡管を施しておくことによって、拡管した開口端
に発生し易い亀裂を防止でき、本発明の第1の課題を解
決できる。また、本発明では、第1次拡管の際に、拡管
に因る熱交換器用チューブの収縮を実質的に防止すべ
く、積層体の両端面から突出する熱交換器用チューブの
各突出部の外周側を把持して拡管を施す場合、熱交換器
用チューブの開口端から所定位置に存在する仮拡管され
た仮拡管部によって、熱交換器用チューブの開口端部を
所定位置で容易に且つ確実に把持して熱交換器用チュー
ブの全長に亘って拡管を施すことができる。このため、
第1次拡管が終了した熱交換器用チューブの各々では、
各開口端位置を所定位置に揃えることができる。この様
に、所定位置に揃えられた熱交換器用チューブの開口端
にフレア付き挿入口を形成すると、形成されたフレア付
き挿入口の開口端も所定位置に揃えることができる。し
かも、かかる第1次拡管の前に、熱交換器用チューブ
先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の先端部の開口端から
の所定位置に、この開口端の開口径よりも大径の仮拡管
部が形成されているため、熱交換器用チューブの先端部
フレア付き挿入口を形成しても、フレア付き挿入口の
開口端に発生し易い亀裂等の発生も防止できる。その
果、本発明の第2の課題を解決できる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明係る熱交換器用チ
ューブの拡管装置の一例であって、横型拡管装置であ
る。図1に示す拡管装置は、透孔が穿設された複数枚の
フィンを積層して形成した積層体の両端面の各々から開
口端が突出している熱交換器用チューブを拡管するもの
である。図1の拡管装置は、積層体の一端面側から突出
している熱交換器用チューブの先端部に仮拡管を施し、
仮拡管後の先端部の開口端からの所定位置に、この開口
端の開口径よりも大径の仮拡管部を形成する仮拡管装置
10と、熱交換器用チューブの全長に亘って第1次拡管
を施しフィンと熱交換器用チューブとを一体化する第1
次拡管装置40と、熱交換器用チューブの突出部の開口
端部に、積層体に挿入された複数本の熱交換器用チュー
ブを相互に連結する連結管の一端部を挿入可能とするよ
うに、熱交換器用チューブの開口端にフレア付き挿入口
を形成する第2、3次拡管装置80とから構成される。
かかる拡管装置において、左側には、基準となる基準側
装置10a、40a、80aが設けられており、右側に
は、位置調整が可能な位置調整側装置10b、40b、
80bが設けられている。このため、位置調整側装置1
0b、40b、80bの各々には、位置調整の際に用い
られるサーボモータ11、41、81が設けられてい
る。また、積層体の両端面側の各々から開口端が突出し
ている熱交換器用チューブから成るチューブ群Aは、無
端ベルトV、V、Vによって、所要の拡管が終了した後
に次の拡管を施す装置に送られる。
【0011】先ず、図1に示す拡管装置のうち、仮拡管
装置10の位置調整側装置10bを図2〜図4に基づい
て説明する。図2に示す位置調整側装置10bは、基台
12上に設けられたレール13に沿って移動台14が移
動可能に設けられている。この移動台14は、一端部に
サーボモータ11(図1)の駆動力を伝達するプーリー
16が固着されたボールネジ18に連結されており、サ
ーボモータ11の駆動によって左右方向に移動し所定の
位置に位置調整できる。このサーボモータ11は、長さ
等の異なるチューブ群Aに仮拡管を施す際に、チューブ
群Aの長さ等に適合するように移動台14を所定位置に
移動する場合等に駆動される。かかる移動台14上に
は、熱交換器用チューブの開口端に仮拡管を施す仮拡管
治具部20が設けられている。仮拡管治具部20は、移
動台14上に設けられたレール19によって移動可能に
設けられており、移動台14に固定された油圧シリンダ
21の駆動力によりレール19に沿って移動する。この
仮拡管治具部20の先端面の近傍には、シリンダ22
a、22bが設けられており、シリンダ22a、22b
によって無端ベルトVによって移動されてきたチューブ
群Aは、その熱交換器用チューブの各開放端が所定位置
に位置するように位置決めされる。
【0012】かかる仮拡管治具部20を構成する枠体2
3は、図3に示す様に、レール19上に移動可能に設け
られており、移動台14に固定されている油圧シリンダ
21によって左右方向に移動する。この枠体23の内側
には、油圧シリンダ24が設けられている。この油圧シ
リンダ24は、ピン25が先端面から突出されて成る仮
拡管ピン26の後端部を固定するプレート板27aを左
右方向に移動するものである。更に、仮拡管ピン26の
ピン25は、枠体23に固定されているプレート板27
bに一端部が固定されている仮拡管ポンチ28内に挿入
されている。従って、油圧シリンダ21によって、枠体
23を左右方向に移動することにより、仮拡管ピン26
及び仮拡管ポンチ28の位置を調整でき、油圧シリンダ
24によって、プレート板27aを左右方向に移動する
ことにより、仮拡管ピン26のピン25を仮拡管ポンチ
28内への挿入程度を調整できる。尚、図3は、油圧シ
リンダ24が、プレート板27aが枠体23に当接する
ように、ロッド24aを最も突出した状態を示す。
【0013】かかる仮拡管ピン26及び仮拡管ポンチ2
8を図4に示す。図4に示す仮拡管ポンチ28は、平端
面29が形成された本体部30と、この平端面29から
突出する先端部32とから形成されている。かかる先端
部32は、その中途部33の外径が先端側及び後端側よ
りも大径である。更に、仮拡管ポンチ26は、縦方向に
三分割(図示せず)されているが、三分割された部材は
リング状の弾性部材34、34の締付力によって一体化
されている。この仮拡管ポンチ26の分割数は多い程好
ましいが、仮拡管ポンチ28の強度等の関係で適当数と
することができる。この様な、仮拡管ポンチ28の中心
部には、先端部32の方向に内径が次第に小径となるテ
ーパ状内孔36が中心軸に沿って形成されている。かか
るテーパ状内孔36には、図4(a)に示す様に、仮拡
管ピン26のピン25が挿入されている。ピン25は、
図4に示す様に、外径が先端ほど小径となるテーパ状で
あるため、図4(b)に示す様に、油圧シリンダ24を
駆動してピン25をリング状の弾性部材34、34の締
付力に抗してテーパ状内孔36内に挿入したとき、ピン
25の挿入量に応じて仮拡管ポンチ28の外径を拡大・
縮小できる。尚、仮拡管装置10の基準側装置10a
は、位置調整側装置10bの移動台14が固定台である
ことを除き、位置調整側装置10bと同一構成であるた
め、詳細な説明を省略する。
【0014】次に、図1に示す拡管装置のうち、第1次
拡管装置40について図5〜図8に基づいて説明する。
第1次拡管装置40には、その基準側装置40a及び位
置調整側装置40bの各々に拡管機構を具備する。チュ
ーブ群Aの熱交換器用チューブは、フィンが積層されて
形成された積層体の両端側の各々から開口端が突出され
ており、熱交換器用チューブの各開口端から交互に熱交
換器用チューブを拡管するためである。かかる第1次拡
管装置40のうち、基準側装置40aについて、その概
略図を図5に示す。図5において、先端部に拡管ビレッ
トが装着され且つ中途部がガイド板45、45・・でガ
イドされたマンドレル43の後端部は、往復動体44に
固定されている。この往復動体44は、一端部がサーボ
モータ42(図1)の駆動力を伝達するプーリー45が
固着されたボールネジ46に連結されており、サーボモ
ータ42の駆動によって左右方向に移動できる。このた
め、基準側装置40aと位置調整側装置40aとの間に
位置するチューブ群16の方向に往復動体44を移動し
たとき、マンドレル43の先端部に装着された拡管ビレ
ットをチューブ群16を構成する熱交換器用チューブ内
に挿入して第1次拡管を施すことができる。尚、往復動
体44及びガイド板45、45・・は、両端部がガイド
軸47、47(図1)に挿通されており、ガイド軸4
7、47に沿って移動する。
【0015】かかる基準側装置40aにおいて、マンド
レル43の拡管ビレットが装着された先端部には、熱交
換器用チューブの開口端部を把持するチャック装置48
が設けられている。このチャック装置48には、図6に
示す様に、ガイド軸47、47(図1)に両端部が挿通
されていると共に、マンドレル軸43が挿通されている
チャックプレート49に固定されているプレート板51
に、後端部が固定され且つプレート板53、55を貫通
してプレート板55から先端部が突出する筒状のクラン
プチャック50と、プレート板53に後端部が固定され
且つプレート板55を貫通してプレート板55から先端
部が突出し、クランプチャック50の外周面に摺接して
スライド可能に設けられた締付スリーブ52とから成る
把持具が設けられている。かかる把持具を構成するクラ
ンプチャック50には、その中心軸に沿ってマンドレル
43の先端部に装着された拡管ビレット54が挿入可能
である。また、チャック装置48には、チャックプレー
ト49を進退させてクランプチャック50及び締付スリ
ーブ52を進退させる油圧シリンダ56が基台(図示せ
ず)に設けられており、更に、プレート板53、55を
プレート板51に対して進退させて締付スリーブ52の
みを進退させる油圧シリンダ57がチャックプレート4
9に設けられている。
【0016】図6に示すクランプチャック50は、図7
に示す様に、熱交換器用チューブの開口端部が挿入可能
な筒状部材であって、縦方向に複数本のスリット(図示
せず)が設けられて縮径可能に形成されている。かかる
クランプチャック50には、その外周面に間欠的に外方
に突出し且つ頂面が平坦面に形成された突起部58、5
8・・が形成されている。この突起部58、58・・の
平坦な各頂面に摺接して締付スリーブが進退し、クラン
プチャック50を締め付ける。更に、クランプチャック
50の先端部の内周面にも、クランプチャック50の内
方に突出する突出部59が形成されており、クランプチ
ャック50内に挿入された熱交換器用チューブの開口端
部を把持することができる。尚、クランプチャック50
の内径は、締付スリーブ50によって締め付けられた状
態でマンドレル43の先端部に装着された拡管ビレット
54が自在に進退可能となる径とすることが好ましい。
【0017】以上、説明してきた基準側装置40aと対
になって第1次拡管装置40を構成する位置調整側装置
40bは、図8に示す様に、油圧シリンダ60によって
マンドレル43の一端部が装着された往復動体62を進
退させて熱交換器用チューブを拡管するものである。ま
た、位置調整側装置40bでは、油圧シリンダ60及び
往復動体62が搭載された搭載台63が可動台である。
すなわち、搭載台63は、基台61上に設けられたレー
ル64に沿って左右方向に移動可能に設けられていると
共に、一端部にサーボモータ41(図1)の駆動力を伝
達するプーリー65が固着されたボールネジ66に連結
されており、サーボモータ41の駆動によって左右方向
に移動し所定位置に位置調整できる。このサーボモータ
41は、長さ等の異なるチューブ群Aに第1次拡管を施
す際に、チューブ群Aの長さ等に適合するように搭載台
63を所定位置に移動する場合等に駆動される。更に、
後述する様に、第1次拡管の際に、熱交換器用チューブ
の収縮力がチャック装置48のチャック力よりも大きく
なるような場合には、熱交換器用チューブの収縮の一部
を許容してチャック装置48から熱交換器用チューブが
外れないように、搭載台63を移動するためにもサーボ
モータ41が駆動される。尚、位置調整側装置40bに
おいても、熱交換器用チューブの開口端部を把持するク
ランプ装置等は、基準側装置40aに使用されているク
ランプ装置48等と同様なものが使用されている。
【0018】最後に、図1に示す拡管装置のうち、第
2、3次拡管装置80について図9〜図11に基づいて
説明する。図1に示す第2、3次拡管装置80の位置調
整側装置80bは、図9に示す様に、基台82上に設け
られたレール83に沿って移動台84が移動可能に設け
られている。この移動台84は、一端部にサーボモータ
81(図1)の駆動力を伝達するプーリー85が固着さ
れたボールネジ86に連結されており、サーボモータ8
1の駆動によって左右方向に移動し所定の位置に位置調
整できる。このサーボモータ81は、長さ等の異なるチ
ューブ群Aに第2、3次拡管を施す際に、チューブ群A
の長さ等に適合するように移動台84を所定位置に移動
する場合等に駆動される。かかる移動台84上には、熱
交換器用チューブの開口端にフレア付き挿入口を形成す
る第2、3次拡管部87が設けられている。この第2、
3次拡管部87は、移動台84上に設けられたレール8
8によって移動可能に設けられており、移動台84に固
定された油圧シリンダ89の駆動力によりレール88に
沿って移動する。この様に、レール88に沿って移動可
能に設けられた第2、3次拡管部87の先端面の近傍に
は、シリンダ90a、90bが設けられており、シリン
ダ90a、90bによって無端ベルトVによって移動さ
れてきたチューブ群Aは、その熱交換器用チューブの各
開放端が所定位置に位置するように位置決めされる。
【0019】かかる第2、3次拡管部87を構成する枠
体91は、図10に示す様に、レール88上に移動可能
に設けられており、移動台84に固定されている油圧シ
リンダ89によって左右方向に移動する。この枠体87
の内側には、油圧シリンダ92が設けられている。この
油圧シリンダ92は、フレアポンチ94の後端部を固定
するプレート板93を左右方向に移動させるものであ
る。また、枠体91に設けられた油圧シリンダ95a、
95bは、フレアポンチ94の先端部が挿入されるダイ
を形成する金型部材96a、96bをフレアポンチ94
の移動方向に対して直角方向に移動可能に設けられてい
る。従って、図10に示す第2、3次拡管部87によれ
ば、油圧シリンダ89を駆動してフレアポンチ94及び
金型部材96a、96bの位置を調整した後、油圧シリ
ンダ95a、95bを駆動して金型部材96a、96b
によって形成したダイ内に、油圧シリンダ92を駆動し
てフレアポンチ94の先端部を進入させることができ
る。尚、図10は、油圧シリンダ92が、プレート板9
3が枠体91に当接するように、ロッド92aを最も突
出した状態を示す。
【0020】図10に示すフレアポンチ94は、図11
に示す様に、その先端部に、熱交換器用チューブの開口
端部に連結管208(図12)の一端部を挿入する挿入
口を形成する挿入口形成部94aと、この挿入口の開口
端にフレアを形成するフレア形成部94bとが形成され
ているものである。かかる挿入口形成部94aの外径
は、通常、第1次拡管装置40に使用されている拡管ビ
レット54の最大径よりも大径である。尚、第2、3次
拡管装置80の基準側装置80aは、位置調整側装置8
0bの移動台84が固定台であることを除き、位置調整
側装置80bと同一構成であるため、詳細な説明を省略
する。
【0021】以上、説明した図1〜図11に示す拡管装
置を使用し、熱交換器用チューブの拡管する際には、先
ず、拡管を施すチューブ群Aの長さに基準側装置10
a、40a、80aと、位置調整側装置10b、40
b、80bとの各間隔がチューブ群Aの長さに適合する
ように、サーボモータ11、41、81を駆動して調整
する。かかるチューブ群Aは、図1に示す様に、透孔が
穿設された複数枚のフィン102、102・・を積層し
て成る積層体の一面側を形成するサイドプレート104
から先端部が突出するように、熱交換器用チューブ10
0の先端部がフィン102、102・・の各透孔に挿通
されたものである。次いで、仮拡管装置10の基準側装
置10aと位置調整側装置10bとの間にチューブ群A
を載置して仮拡管を施す。この仮拡管における位置調整
側装置10bの動作について説明する。サーボモータ1
1によって所定位置に位置決めされた仮拡管治具部で
は、油圧シリンダ21を駆動して枠体23を移動し、図
4(a)に示す様に、仮拡管ポンチ28の先端部32
を、チューブ群Aの対応する熱交換器用チューブ100
の開口端部に挿入する。
【0022】図4(a)においては、仮拡管ピン26は
油圧シリンダ24によって後退されており、テーパ状の
ピン25も仮拡管ポンチ28の全体がリング状の弾性部
材34、34の締付力によって縮径状態となるように後
退している。このため、中途部33が先端側及び後端側
よりも外径が太い仮拡管ピン26の先端部32でも、熱
交換器用チューブ100の開口端部内に挿入できる。こ
の際、熱交換器用チューブ100は、未拡管のためにフ
ィン102、102・・と一体化されておらず、先端部
32が開口端部に挿入された熱交換器用チューブ100
の開口端を、先端部32が突出している仮拡管ポンチ2
8の端面29に当接して押圧することによって、熱交換
器用チューブ100のサイドプレート104から突出す
る突出長を容易に調整できる。このため、チューブ群A
を形成する複数本の熱交換器用チューブ100の各サイ
ドプレート104から突出する突出長を一定長に揃える
ことができる。
【0023】更に、油圧シリンダ24を駆動して仮拡管
ピン26を前進させ、図4(b)に示す様に、ピン25
をリング状の弾性部材34、34の締付力に抗して仮拡
管ポンチ28のテーパ状内孔36内に挿入することによ
って、仮拡管ポンチ28の先端部32を含む全体の外径
を拡径することができる。このため、熱交換器用チュー
ブ100の開口端部に、仮拡管ポンチ28の先端部32
の外形に倣った仮拡管部106を形成できる。この仮拡
管部106には、仮拡管部106の開口端の近傍で且つ
開口端から所定位置に、開口端の開口径よりも大径の最
大径が形成されており、その最大径は、図7(b)に示
す様に、第1次拡管で拡管される熱交換器用チューブの
内径よりも大径である。但し、仮拡管部106には、図
11に示すフレアポンチ94によって第2、3次拡管が
施される。かかる仮拡管が終了した後、油圧シリンダ2
4を駆動してピン25を後退させてリング状の弾性部材
34、34の締付力によって、先端部32を含む仮拡管
ポンチ28の全体の外径を縮径させて熱交換器用チュー
ブ100の開口端部から仮拡管ポンチ28の先端部32
を抜き出すことができる。ここで、仮拡管部106の形
状を、熱交換器用チューブ100の開口端から所定位置
まで同一径とすると、急激な拡管力が作用する熱交換器
用チューブ100の開口端に亀裂が発生することがあ
る。
【0024】各熱交換器用チューブ100の開口端部に
仮拡管が施されたチューブ群Aは、図1に示す無端ベル
トVによって第1次拡管装置40に送られて第1次拡管
が施され、フィン102と熱交換器用チューブ100と
が一体化される。図1に示す拡管装置では、第1次拡管
は、図7に示す様に、熱交換器用チューブ100の開口
端部をチャック装置48によって把持して施される。か
かるチャック装置48では、油圧シリンダ56(図6)
を駆動し、図7(a)に示す様に、クランプチャック5
0内に熱交換器用チューブ100の仮拡管部106を含
む開口端部が挿入される位置まで、クランプチャック5
0及びクランプスリーブ52を前進させる。更に、油圧
シリンダ57を駆動し、プレート板53、55をプレー
ト板51に対して前進させて締付スリーブ52のみを前
進させて、図7(b)に示す様に、クランプチャック5
0の先端部の外周面に形成された突起部58上に締付ス
リーブ52を進出させ、クランプチャック50を締め付
けて熱交換器用チューブ100の開口端部を把持する。
かかる把持の際に、クランプチャック50の先端部の内
周面に形成された突出部59によって、クランプチャッ
ク50内に挿入された熱交換器用チューブ100の開口
端部に形成された仮拡管部106を容易に且つ確実に把
持できる。
【0025】次いで、第1次拡管装置40の基準側装置
40aの往復動体44又は位置調整側装置40bの往復
動体62をサーボモータ42又は油圧シリンダ60を駆
動して前進させ、マンドレル43の先端部に装着された
拡管ビレット54を熱交換器用チューブ100内に挿入
し第1次拡管を施す。かかる第1次拡管の際に、熱交換
器用チューブ100の開口端部は、クランプチャック5
0及びクランプスリーブ52によって把持されているた
め、拡管に因る熱交換器用チューブ100の収縮を可及
的に防止できる。更に、熱交換器用チューブ100の開
口端部の所定位置に仮拡管部106が形成されているた
め、熱交換器用チューブ100の把持される箇所を常に
一定とすることができ、拡管に因る熱交換器用チューブ
100の収縮を可及的に防止できることと相俟って、第
1次拡管後にサイドプレート104から突出する熱交換
器用チューブ100の突出長を可及的に一定とすること
ができる。
【0026】図1に示す拡管装置の第1次拡管装置40
では、熱交換器用チューブ100の開口端の一方からの
み第1次拡管を施すには長過ぎるため、基準側装置40
aと位置調整側装置40bとの第1次拡管を交互に施す
ことによって、長い熱交換器用チューブ100でも全長
に亘って第1次拡管を施すことができる。この第1次拡
管は、位置調整側装置40bによる第1次拡管を先に実
施し、その後、基準側装置40aによる第1次拡管を施
した。かかる第1次拡管において、位置調整側装置40
b及び基準側装置40aのいずれの第1次拡管において
も、熱交換器用チューブ100の両開口端部の各々は、
クランプチャック50及びクランプスリーブ52によっ
て把持されており、熱交換器用チューブ100の拡管に
因る収縮を実質的に防止できる。また、基準側装置40
aによる第1次拡管を施す拡管長は、位置調整側装置4
0bによる第1次拡管を施す拡管長よりも長くなる。こ
のため、基準側装置40aによる第1次拡管の際に、熱
交換器用チューブ100の収縮力がクランプチャック5
0及びクランプスリーブ52による把持力よりも大きく
なり、熱交換器用チューブ100を把持できなくなる場
合がある。この場合には、熱交換器用チューブ100の
収縮力がクランプチャック50及びクランプスリーブ5
2による把持力以下となるように、位置調整側装置40
bの搭載台63の位置をサーボモータ41を駆動して調
整してもよい。
【0027】各熱交換器用チューブ100に第1次拡管
が施されてフィン102と熱交換器用チューブ100と
が一体化されたチューブ群Aは、図1に示す無端ベルト
Vによって第2、3次拡管装置80に送られ、熱交換器
用チューブ100の開口端にフレア付き挿入口が形成さ
れる。第2、3次拡管装置80では、先ず、油圧シリン
ダ89を駆動し、第2、3次拡管部87に設けられた金
型部材96a、96bの間に、熱交換器用チューブ10
0の開口端部が挟まれる位置まで第2、3次拡管部87
を移動する。更に、所定位置に移動した第2、3次拡管
部87では、油圧シリンダ95a、95bを駆動して金
型部材96a、96bによってダイを形成する。このダ
イには、熱交換器用チューブ100の開口端部が挟まれ
ている。かかる熱交換器用チューブ100の開口端部に
は、仮拡管部106が形成されているため、熱交換器用
チューブ100の開口端部は金型部材96a、96bに
よって形成されたダイ内に把持されている状態にある。
【0028】次いで、油圧シリンダ92を駆動してフレ
アポンチ94の先端部を、図11に示す様に、開口端部
が把持された熱交換器用チューブ100の開口端部に挿
入してフレア付き挿入部108を形成する。このフレア
ポンチ94の先端部には、前述した様に、熱交換器用チ
ューブの開口端部に連結管208(図12)の一端部を
挿入する挿入口を形成する挿入口形成部94aと、この
挿入口の開口端にフレアを形成するフレア形成部94b
とが形成されている。このため、フレアポンチ94の先
端部を熱交換器用チューブ100の開口端に挿入するこ
とによって、先ず、フレアポンチ94の挿入口形成部9
4aによって熱交換器用チューブ100の開口端に挿入
口を形成する第2次拡管を施し、引き続き、第2次拡管
によって形成した挿入口の開口端にフレア形成部94b
によってフレアを形成す第3次拡管が施される。かかる
第2、3次拡管において、前述した様に、熱交換器用チ
ューブ100の開口端部には、仮拡管部106が形成さ
れているため、フレアポンチ94の推力を熱交換器用チ
ューブ100に加えることなくフレア付き挿入部108
を形成でき、且つ仮拡管部106を形成することなく第
2、3次拡管を施した場合に比較して、フレア付き挿入
口に亀裂が発生することを可及的に防止できる。
【0029】以上、説明してきた図1〜図11に示す拡
管装置は横型拡管装置であるが、本発明を縦型拡管装置
に適用できることは勿論のことである。更に、積層体の
両端面側の各々から開口端が突出している直管状の熱交
換器用チューブから成るチューブ群Aに代えて、積層体
の一端面側からU次状部が突出し且つ積層体の他面側か
ら開口端部が突出するU次状の熱交換器用チューブから
成るチューブ群に対しても本発明によって拡管を施すこ
とができる。かかるU次状の熱交換器用チューブから成
るチューブ群を図1に示す拡管装置を用いて拡管を施す
際には、基準側装置において、積層体の一面側から突出
する熱交換器用チューブのU次状部に棒体を挿通し、且
つ位置調整側装置において、積層体の他面側から突出す
る熱交換器用チューブの開口端部に仮拡管、第1次拡
管、及び第2、3次拡管を施す。この様に、U次状の熱
交換器用チューブを用いる場合は、熱交換器用チューブ
の開口端部を把持して第1次拡管等を施すことによっ
て、U字状部を受けるレシーバーを不要とすることがで
きる。また、図1〜図11に示す拡管装置では、仮拡
管、第1次拡管、及び第2、3次拡管を連続して施して
いるが、仮拡管、第1次拡管、及び第2、3次拡管の各
装置を別々に互いに異なる場所に設置し、各拡管を施し
てもよい。この場合、仮拡管及び第1次拡管を連続して
施して熱交換器用チューブとフィンとを一体化して取扱
性を向上した後、第2、3次拡管装置が設けられている
別の場所で熱交換器用チューブに第2、3次拡管を施す
ことが好ましい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、第1次拡管を施す前
に、透孔が穿設された複数枚のフィンを積層して形成し
た積層体の一端面側から突出する熱交換器用チューブの
先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の先端部の開口端から
の所定位置に、この開口端の開口径よりも大径の仮拡管
部を形成するため、熱交換器用チューブの開口端部にフ
レア付き挿入口を形成する場合のように、熱交換器用チ
ューブの開口端部を大きく拡管しても、拡管した開口端
部に発生し易い亀裂を防止できる。このため、熱交換器
用チューブの開口端部にフレア付き挿入口を形成する場
合、均斉なフレア付き挿入口を形成でき、フレア付き挿
入口に亀裂発生することに因る不良率を減少できる。
また、第1次拡管の際に、熱交換器用チューブの開口端
部の外周側を把持して拡管を施す場合、熱交換器用チュ
ーブの開口端から所定の位置に仮拡管部の存在によっ
て、熱交換器用チューブの開口端部を所定位置で容易に
且つ確実に把持して熱交換器用チューブの全長に亘って
拡管を施すことができる。このため、第1次拡管が終了
した熱交換器用チューブの各々は、各開口端位置を所定
位置に揃えることができる。この様な熱交換器用チュー
ブの開口端にフレア付き挿入口を形成すると、フレア付
き挿入口の開口端も所定位置に揃えることができ、熱交
換器用チューブの相互を連結する連結管を自動装着する
ことを可能とすることができる。更に、開口部を把持し
て熱交換器用チューブに第1次拡管及び第2、3次拡管
を施す場合、熱交換器用チューブと一体化されているフ
ィンには、熱交換器用チューブの拡管方向への推力が実
質的に加えられず、積層体を位置決めするクランプ装置
やガード装置等の簡素化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る拡管装置の一例を示す正面図であ
る。
【図2】図1に示す拡管装置の仮拡管装置10を構成す
る位置調整側装置10bの部分側面図である。
【図3】図2に示す位置調整側装置10bに設けられた
仮拡管部の部分断面側面図である。
【図4】図2に示す仮拡管部による仮拡管を説明する説
明図である。
【図5】図1に示す拡管装置の第1次拡管装置40を構
成する基準側装置40bの部分側面図である。
【図6】図5に示す基準側装置40bに設けられたチャ
ック装置の部分断面側面図である。
【図7】図6に示す基準側装置40bのチャック装置を
用いて施す第1次拡管を説明する説明図である。
【図8】図1に示す拡管装置の第1次拡管装置40を構
成する位置調整側装置40aの部分側面図である。
【図9】図1に示す拡管装置の第2、3次拡管装置80
を構成する位置調整側装置80aの部分側面図である。
【図10】図9に示す位置調整側装置80aに設けられ
た第2、3次拡管部の部分断面側面図である。
【図11】図10に示す第2、3次拡管部を用いて施す
第2、3次拡管を説明する説明図である。
【図12】熱交換器用チューブの開口端部に形成される
フレア付き挿入口を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 仮拡管装置 20 仮拡管治具部 25 ピン 26 仮拡管ピン 28 仮拡管ポンチ 32 先端部 40 第1次拡管装置 43 マンドレル 44、62 往復動体 48 チャック装置 50 クランプチャック 52 クランプスリーブ 54 拡管ビレット 80 第2、3次拡管装置 94 フレアポンチ 100 熱交換器用チューブ 102 フィン 106 仮拡管部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21D 53/08 B21D 53/06 B21D 39/14 B21D 39/20

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透孔が穿設された複数枚のフィンを積層
    して形成した積層体の一端面側から先端部が突出するよ
    うに、前記透孔に挿通された熱交換器用チューブを拡管
    する際に、 該積層体から突出している熱交換器用チューブの先端部
    に仮拡管を施し、仮拡管後の前記先端部の開口端からの
    所定位置が、前記開口端の開口径よりも大径の仮拡管部
    を形成した後、 前記フィンと熱交換器用チューブとを一体化すべく、前
    記熱交換器用チューブの全長に亘って第1次拡管を施す
    ことを特徴とする熱交換器用チューブの拡管方法。
  2. 【請求項2】 第1次拡管を施した熱交換器用チューブ
    の開口端部に、前記積層体に挿入された複数本の熱交換
    器用チューブを相互に連結する連結管の一端部を挿入可
    能とするフレア付き挿入口を形成する第2、3次拡管を
    施す請求項1記載の熱交換器用チューブの拡管方法。
  3. 【請求項3】 第1次拡管の際に、拡管に因る熱交換器
    用チューブの収縮を実質的に防止すべく、積層体の両端
    面から突出する前記熱交換器用チューブの仮拡管を施し
    た開口端部の外周側を把持して拡管を施す請求項1又は
    請求項2記載の熱交換器用チューブの拡管方法。
  4. 【請求項4】 熱交換器用チューブの仮拡管を施した開
    口端部の外周側を、筒状の把持具で把持する請求項3記
    載の熱交換器用チューブの拡管方法。
  5. 【請求項5】 積層体の両端から突出した熱交換器用チ
    ューブの両開端から拡管ビレットを交互に挿入して第1
    次拡管を施す請求項1〜4のいずれか一項記載の熱交換
    器用チューブの拡管方法。
  6. 【請求項6】 透孔が穿設された複数枚のフィンを積層
    して形成した積層体の一端面側から先端部が突出するよ
    うに、前記透孔に挿通された熱交換器用チューブを拡管
    する熱交換器用チューブの拡管装置において、 該積層体の一端面側から突出している熱交換器用チュー
    ブの先端部に仮拡管を施し、仮拡管後の前記先端部の開
    口端からの所定位置が、前記開口端の開口径よりも大径
    の仮拡管部を形成する仮拡管装置と、 前記熱交換器用チューブの全長に亘って第1次拡管を施
    し前記フィンと熱交換器用チューブとを一体化する第1
    次拡管装置とを具備することを特徴とする熱交換器用チ
    ューブの拡管装置。
  7. 【請求項7】 第1次拡管が施された熱交換器用チュー
    ブの開口端部に、積層体に挿入された複数本の熱交換器
    用チューブを相互に連結する連結管の一端部を挿入可能
    とするフレア付き挿入口を形成する第2、3次拡管装置
    を具備する請求項6記載の熱交換器用チューブの拡管装
    置。
  8. 【請求項8】 仮拡管装置には、先端部が熱交換器用チ
    ューブ内に挿入されたとき、前記熱交換器用チューブの
    開口端から所定位置に位置する部分の外径が後端側より
    も大径であると共に、前記先端部の外径が拡径・縮径自
    在に設けられた仮拡管ポンチと、前記仮拡管ポンチ内に
    挿入されたとき、前記先端部の外径を拡径するピンが設
    けられた仮拡管ピンと、前記仮拡管ピンのピンを前記仮
    拡管ポンチ内に挿脱するように駆動する駆動装置とを具
    備する請求項6記載の熱交換器用チューブの拡管装置。
  9. 【請求項9】 第1次拡管装置が、拡管に因る熱交換器
    用チューブの収縮を実質的に防止し得るように、積層体
    の両端面から突出する前記熱交換器用チューブの各突出
    部の外周側を把持する把持手段を具備する請求項6記載
    の熱交換器用チューブの拡管装置。
  10. 【請求項10】 把持手段が、熱交換器用チューブの仮
    拡管された開口端部が挿入されて縮径可能に形成された
    筒状のクランプチャックと、前記クランプチャック内に
    挿入された前記熱交換器用チューブの開口端部を把持す
    るように、クランプチャックの外周面に沿って摺動し、
    クランプチャックを縮径方向に締付可能に設けられたク
    ランプスリーブとから成る請求項9記載の熱交換器用チ
    ューブの拡管装置。
  11. 【請求項11】 クランプチャックがクランプスリーブ
    によって締付けられたとき、クランプチャック内に挿入
    された熱交換器用チューブの仮拡管された開口端部が係
    止されるように、クランプチャックの先端部の内面側に
    突起部が形成されている請求項9又は請求項10記載の
    熱交換器用チューブの拡管装置。
  12. 【請求項12】 第2、3次拡管装置に、先端部が熱交
    換器用チューブの開口端部に挿入され、前記開口端部に
    連結管の一端部を挿入可能とするフレア付き挿入口を形
    成するフレアポンチを具備する請求項7記載の熱交換器
    用チューブの拡管装置。
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