JP2992138B2 - 外観検査装置 - Google Patents

外観検査装置

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JP2992138B2
JP2992138B2 JP3244745A JP24474591A JP2992138B2 JP 2992138 B2 JP2992138 B2 JP 2992138B2 JP 3244745 A JP3244745 A JP 3244745A JP 24474591 A JP24474591 A JP 24474591A JP 2992138 B2 JP2992138 B2 JP 2992138B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の基板実装後
におけるはんだ付け状態を検査する検査対象物状態の外
観検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の装置の一例は、たとえば
特開60−154143号公報に記載されている。すな
わち、被検査対象物であるはんだ付け部に対して、異な
った角度の環状のランプにより光を照射し、その都度得
られる反射光の変化を、受光素子またはビディオカメラ
により電気信号に変換し、はんだ付け面の複数の傾斜面
の画像情報を得る。そして、この種々の画像情報により
判断基準を作り、はんだの状態別、例えば、はんだ付け
の良、不足、過剰、無し、リードずれ、欠品などに分類
し、判定を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術は、はんだ表面状態の判定において、はんだ付け状
態を分類判定する認識率において必ずしも十分考慮され
ているとはいえず不十分であり、判定速度も十分ではな
かった。また、近年においては、基板に搭載する電子部
品は、小形高集積化にともない、一層高密度化実装さ
れ、さらにまた、電子部品によるはんだ表面状態は各種
異なった状態になってきている。このため、当然のこと
ながら、はんだ付けの良、不良を判定する基準レベルは
部品の品種により微妙に変化する。特に、電子部品のリ
−ドとはんだ付けの形状状態を品質的に高度に把握管理
出来ることが極めて重要となってくる。従って、最新の
はんだ付け状態検査装置は、はんだ付けの状態をより精
度良く形状分析し、的確に分類把握し、複雑高度の情報
を解析し、その上で検査設備として非常に高速で認識判
定することにより、認識率、即ち不良指摘率の向上、良
品→不良誤報率の改善の為に識別最適化する必要が生じ
てくる。本発明は、このような事情に基づいてなされた
ものであり、その目的は、検査対象物のはんだ付けの状
態、すなわち、平面方向の形状、平坦性、垂直方向の不
連続性などを含む形状状態、および、検査設備として、
正確、最適、かつ高速に判定することのできるはんだ付
けの状態検査装置を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、検査対象物の上方に配置され、この
検査対象物に対して角度を異ならしめて順次光照射を行
なう照明部と、この照明部の光照射による前記検査対象
物の表面からの反射光を真上上方または斜め上方あるい
は両方からとらえる撮像カメラよりなる機構部。およ
び、この撮像カメラの出力信号から画像分布データを抽
出し、記憶する画像メモリ部と、この画像分布データを
信号演算処理する画像信号演算処理部と、この結果より
形状データとして編成する形状デ−タ部と、さらにこの
形状データをもとに検査対象物の大きさと形状を演算処
理し、これらを併せて検査対象物の特徴を抽出し、検査
対象物の状態を判定する認識判定部よりなる信号処理部
により構成される。
【0005】
【作用】以上の構成により、被検査物体に対し角度を変
えた照明を行なって、検査対象物のはんだ付け面に対す
るそれぞれの角度における反射光を捉え、電気信号に変
換し画像分布データを得る。画像分布データは画素ごと
に高速信号演算処理され、はんだ付け面のそれぞれの傾
斜角度の画像情報を得る。この傾斜角度の画像情報は形
状デ−タ部により、はんだ付け状態の画像詳細情報とし
てデータ化され、形状データとして編成される。すなわ
ち、形状データ部においては、はんだ付け部の行方向成
分の形状傾斜角度データをもとに、形状高さデータ、体
積容量データに分け、リード先端に並行した列方向成分
の形状傾斜角度データをもとに、形状高さデータに分け
られている。これらをもとに、さらに検査対象物の特徴
となる形状を求める。 ここで、特に、真上上方カメ
ラは平面形状と平坦性を正しく計測する。しかし、傾斜
角45以上°は理論的に計測不可能である。一方、斜め
上方カメラは傾斜角45°以上も計測可能であり、ま
た、垂直方向に対する不連続の形状の把握をし易い特長
を有する。しかし、平面形状、平坦性を正しく計測する
ことは難しい欠点を有する。本発明ではこの両者を必要
に応じて併用し、適材適所の形状認識判定を行う。
検査対象物の識別項目としては、大きさの比較とし
て、はんだ高さ、はんだ断面積、はんだ長、はんだ面
積、はんだ量、はんだの傾斜角等の算出により比較し、
更に、形状の比較として、形状傾斜角度と急峻性、高さ
データの行方向成分と列方向成分において数値の配列形
状比較、はんだ付け中央部の比較的平坦部有無とその大
きさの比較、形状傾斜角度、高さデータの行と列方向成
分の全体において数値の対称性比較、及び対称性のずれ
量比較、等角度線のパタ−ンの比較等によるデ−タを作
成する。 これらの値により、検査対象物として、
微妙なはんだ付けの条件変化、バラツキ変化に対応し、
はんだの状態別の判定分類項目、例えば、はんだ付けの
A良、B不足、Cぬれ不良、D過剰、Eはんだ無、Fリ
ードずれ、Gリード浮き、Hリード未着I欠品などに分
類し、最適に、複雑高度な解析を高速判定を行うもので
ある。
【0006】
【実施例】以下、本発明によるはんだ付けの状態検査の
一実施例について図面により詳細に説明する。図1は、
本発明による外観検査装置に一実施例を示す構成図であ
る。図2は、本発明による外観検査装置を機能的に順に
並べた一実施例を示す構成図である。同図において、機
構部1に搭載された実装基板2の検査対象物3の上方に
は、該実装基板2側の上方から順次、照明部11、照明
部13、照明部15、照明部17が4段に配置されてい
る。各照明部11、13、15、17は、それぞれ同心
状に配置された環状からなるもので、前記実装基板2側
に配置されるに従いその径が順次大きくなっている。な
お、この照明部11、13、15、17は、この実施例
では、照明順次切替部4の手段によって順次切り替えら
れて前記実装基板2を照明するようになっている。ま
た、前記照明部1の上方からは、該照明部の中心軸上、
検査対象物3の真上上方に撮影部の撮像カメラ21が1
個と、斜め上方から撮像カメラ22、23、24、25
(24、25は図示せず)の4個が4方向に対称的に配
置されている。この撮像カメラ21、22、23、2
4、25のいずれかが、前記照明部11、13、15、
17の順次切り替えによって照明される前記検査対象物
3の反射光による映像をとらえることができるようにな
っている。そして、撮像カメラ21、22、23、2
4、25のいずれかの出力信号は撮像カメラ切替器10
をへて、画像メモリ部5(RAM)に入力されるように
なっている。
【0007】画像メモリ部5では、前記照明部11、1
3、15、17の順次切り替えによって照明される前記
検査対象物3の反射光の反射率の比較的高い領域を摘出
し、とらえた画像は、それぞれ照明部11は画像メモリ
部5の31,照明部13は画像メモリ部5の33、照明
部15は画像メモリ部5の35、照明部17は画像メモ
リ部5の37に順次入力されるようになっている。該画
像メモリ5からの出力は画素ごとにデイジタルシグナル
プロセッサで構成される高速画像信号演算処理部6に入
力されるようになっている。高速画像信号演算処理部6
では、各照明部11、13、15、17からの照明に対
応した各撮像データを、各撮像画素毎に照度の大きさを
相対的に比較する。形状データ部7では、この高速画像
信号演算処理部6の結果を、最も画像照度レベルの高い
撮像画像を選択し分類し、更に選択された撮像画像の番
号コード(反射面の角度を意味する)を形状傾斜角度デ
ータとして編成する。
【0008】次に形状データ部7の動作を詳細に説明す
る。各照明部11、13、15、17からの照明に対応
した各カメラからの出力から、指定領域内の各画素毎
に、画像分布データのレベルの総和と、個々の画像分布
データのレベルの相対値をとり、形状角度のデータとし
選択指定する。具体的には、In/ΣIn(画像分布
データレベルをIn、画像分布データのレベルの総和を
ΣIn)を高速画像信号演算処理する。これにより、最
も相対的に高い値の画像分布データのレベルInの相対
値を識別する。なお、高速画像信号演算処理部6が一般
の乗算器で構成されている場合は、予め1/ΣInのデ
ータを計算し、計算表として求めておく。ΣInから計
算表を参照し、上式を求めたのち、かく画像分布データ
のレベルInに乗算すれば良い。この結果、画像の形状
傾斜角度のコードデータは形状データ部7に入力され
る。この形状データ部7における処理結果にもとづい
て、認識判定部8は、はんだ付けの状態の形状、及び高
さ、断面積、長さ、面積、容量、傾斜角、はんだ中央の
平坦部等の大きさを演算し算出する。さらにまた、この
認識判定部8では、前記実装基板2の検査対象物3の面
に形成されたはんだ付け部が所望の状態で形成されてい
るか否かが的確に判定される。
【0009】尚、図1において、CPUで構成される認
識判定部8は双方向バス60を介ししてRAMで構成さ
れる画像メモリ部5、高速画像信号演算処理部6、形状
デ−タ部7に接続されている。また、61は入出力イン
タ−フェィスで、機器の操作部62、及び、照明順次切
替部4に接続されている。63は画像インタ−フェィス
で、撮像カメラ切替スイッチ10、及びその画像モニタ
64に接続されている。65は外部メモリインタ−フェ
ィスで、フロッピ−ディスクドライブ66、及びハ−ド
ディスクドライブ67に接続されている。これらのイン
タ−フェィス61、63、65も、認識判定部8に、双
方向バス60を介しして、接続されている。認識判定部
8には、デ−タ表示装置68、および機構部1を動作を
制御する機構制御部69も、接続されている。
【0010】図3、図4は検査対象物のはんだ付け部の
詳細を示した断面図で、図3は照明部からの光と撮像カ
メラ21に入射する反射光を示し、図4は照明部からの
光と撮像カメラ22、23、24、25の内のいずれか
に入射する反射光を示す。両図において、実装基板2の
主表面に銅箔パターン52が形成されており、この銅箔
パターン52と接続されるべく、リード部53(電子部
品のリード部)がはんだ付け部51を介して固着されて
いる。このような構成からなる実装基板2において、照
明部11からの光がはんだ付け部51面にて反射後に図
中の方向に、照明部13からの光がはんだ付け部51
面にて反射後に図中の方向に、照明部15からの光が
はんだ付け部51面にて反射後に図中の方向に、照明
部17からの光がはんだ付け部51面にて反射後に図中
の方向にそれぞれ進み、撮像カメラ21、22、2
3、24、25のいずれかに入射されるようになってい
る。なお、図3、図4において、はんだ付け部51面へ
の照射範囲は、X方向、Y方向の各々の第1象限の0゜
〜90゜及び反対側の第2象限の0゜〜90゜であるさ
らに、各照明に対応した各撮像データを高速画像信号演
算処理部6により対象画像を相対的に選択するととも
に、形状データ部7において、コードデータを編成す
る。これより形状傾斜角度のコードのデータ番号、
、、、、、、、の配列は、はんだ付け
状態を上面より見た撮像データの各分布に対する詳細デ
ータ状態図となる。形状データ部7では形状傾斜角度コ
ードをデータとして、配列、記憶、記録し、表示、出力
する。
【0011】次に、前記コードのデータ番号、、
、、、、、、を作成する方法について、
以下説明する。まず、光の反射角度を正確にとるため、
はんだ付け部51の反射率に似た既知の剛球についてデ
ータをとると、照度のアナログデータ分布状態を得る。
このとき、照度は256階調として撮像する。各照明は
ほぼ等角度の間隔を空ける。これを各段の照明するはん
だ付け部51面の反射コードのデータとして照明部11
によると、照明部13によると、照明部15による
と、照明部17によるとそれぞれ対応し、番号付け
する。さらに、はんだ付け部51の表面の曲率が連続的
であることから、中間アナログ値の内捜による補間方法
により、各段の照明部11と照明部13の間を、照明
部13と照明部15の間を、照明部15と照明部17
の間を、照明部17を除くそれ以上を、照明部11
を除くそれ以下をというように対応付けができるよう
になる。このような補間の具体的な方法として、例え
ば、レベルを100階調以下の照度において、これによ
りの照度との照度の領域の重なっている部分をと
し、同様に、、、及び、の方向付けをするよう
にすることも容易である。したがって、はんだ面観察可
能範囲は9レベルで角度分類できることになる。
【0012】図5は、真上の撮像カメラ21による、は
んだ付け部51が形成された前記実装基板2の反射光の
分布をコードで示した平面図である。つまり、同図は、
4段差の各照明部11、13、15、17を順次切り替
えた場合に、前記はんだ付け部51からの反射光をとら
えた撮像カメラ21からの撮影画像を前記高速画像信号
演算処理部6により、はんだ付け部51の表面からの比
較的反射率の高い箇所の領域を、前記各照明部に対応さ
せてコード化した状態を示すものである。図は撮像カメ
ラ21に撮影された検査する範囲の一部を示しており、
同図中、が付される領域は、照明部11からの反射光
のうち比較的照度が高い部分、が付される領域は、照
明部13からの反射光のうち比較的照度が高い部分、
が付される領域は、照明部15からの反射光のうち比較
的照度が高い部分、が付される領域は、照明部17か
らの反射光のうち比較的照度が高い部分を示している。
また、、、、が付される領域は上述した補間方
法により演算設定されるものである。
【0013】また、図6は、斜め上方撮像カメラ22、
23、24、25による、はんだ付け部51が形成され
た前記実装基板2の反射光の分布を示した平面図であ
る。すなわち、同図は4段差の各照明部11、13、1
5、17を順次切り替えた場合に、前記はんだ付け部5
1からの反射光をとらえた撮像カメラ22、23、2
4、25のいずれからの撮影画像を前記高速画像信号演
算処理部6により、はんだ付け部51の表面からの比較
的反射率の高い箇所の領域を、前記各照明部11、1
3、15、17に対応させて適出させた状態を示すもの
である。同図は撮像カメラ22、23、24、25によ
り撮影された検査する範囲を示しており、図6中、が
付される領域は、照明部11からの反射光のうち比較的
照度が高い部分、が付される領域は、照明部13から
の反射光のうち比較的照度が高い部分、が付される領
域は、照明部15からの反射光のうち比較的照度が高い
部分、が付される領域は、照明部17からの反射光の
うち比較的照度が高い部分を示している。また、、
、、、が付される領域は上述した補間方法によ
り演算設定されるものである。
【0014】図5、6におけるリード部53の端部は、
予め上方の撮像カメラ21の撮像により、位置を設定し
ている。そして、前記の図5、6に示した結果は、行デ
ータn×列データm=nmの形状情報詳細データ状態図
の画素対応分布(冗長度の多い場合には必要に応じて間
曳いた後の)として、前記形状データ部7に編成し格納
される。 なお、このような形状情報詳細データ状態図の
画素対応分布は、その分布状態に応じてはんだ付け部5
1の表面の傾斜角度の変化を求めることができる。すな
わち、入射される照明部の垂直線に対する角度がα、カ
メラの垂直線に対する角度がβの場合、反射光の強度が
強い部分(領域)の傾斜角度θ=α+(β−α)/2で
あるという関係があるからである。このため、前記照明
部11、13、15、17のうちいずれかの照明部から
の反射光の比較的に強い領域における部分の傾斜角度が
判明するわけである。なお、本実施例では、上述のよう
なコードによるデータ化がなされるとともに、はんだ付
け面における各部分の高さを算出するようにもなってい
る。
【0015】次に認識判定部8の動作について詳細に説
明する。図7は撮像カメラ21、図8は撮像カメラ2
2、23、24、25の内のいずれかにより高さを求め
る方法について説明したはんだ付け部断面図である。ま
た、図7は良品の断面図の例を図8はリード浮きの状態
を示したものである。以下両図に基づいて、はんだ付け
面の各部分の高さを求める方法について説明する。形状
デ−タ部7においては、はんだ形状コ−ドの形状傾斜角
度データから判るように、各画素分に対応して、次の関
係式 はんだ形状高さ分≒係数×画素分の長さ×tan(形状
傾斜角度分) が得られる。ここで、前記係数は、実測の高さ値と本方
法により求めた数値の補正係数である。上記関係式か
ら、各々画素分の高さ分、h1,h2,h3,・・・・
・hnが得られることになる。更に累積形状高さデータ
は H1=h1,H2=H1+h2,H3=H2+h3,・
・・,HN=HM+hnとなる。さらに、結果として実測
値と照合した数値を補正係数によりあわせたのち使用す
るデ−タの高さの値とする。この際、得られた数値を特
徴抽出のパラメータとして、相対的な数値に区分してデ
−タとして求め、そのデ−タの配列を活用する。このよ
うに、各画素分に対応してその高さが得られることによ
り、ある側面のはんだの断面の面積を算出することもで
きるようになる。すなわち、各画素分の長さ、及び幅は
撮像カメラの撮像範囲と分解能により求められ、上述し
た高さと各画素長さ、または幅の積の演算により該画素
分の断面積を求めることができる。たとえば、ある側面
のはんだの断面積を求めたい場合には、該画素分の断面
積を該領域にわたって総和するようにすればよい。すな
わち、はんだ断面積分≒係数×はんだ形状高さ×画素分
の長さ(または幅)各行毎に、S1≒H1×L、S2≒
H2×L、S3≒H3×L、……、SN≒HN×L
M行目のはんだ断面積は、SM≒ΣSN≒ΣSN×Lで
ある。
【0016】また、各画素分に対応してその高さが得ら
れることにより、ある行のはんだの体積を算出すること
もできるようになる。すなわち、上述した高さと各画素
面積の積の演算により該画素分の体積を求めることがで
きる。さらに、全部のはんだの量を求めたい場合には、
該画素分の体積を全領域にわたって総和するようにすれ
ばよい。すなわち、はんだ量分≒係数×はんだ形状高さ
×画素分の面積 各行毎に、V1≒H1×s、V2≒H2×s、V3≒H
3×s、……、VN≒HN×s M行目のはんだ量は、VM≒ΣVN≒ΣHN×s はんだの全量は、各行の列方向の総和となり V≒ΣV
M である。
【0017】また、はんだ付けの領域全体として、或る
レベル以上での高さまたは角度の、はんだ形状の占める
面積として面積=画素数×画素分の面積 を求めること
は容易である。また、はんだ付けの領域全体として、或
るレベル以上での高さ、または角度の、はんだ付け状態
の急峻性、即ち全体の傾斜角として、傾斜角=累積形状
高さ/行の全長 を求める。更に、はんだ付けの状態の
形状角度すなわち、急峻性の形状として、図7、図8に
おいて、M行の端面の形状が直線か、凸形線か、凹形線
かを、形状傾斜角度データの、第N列と第M列の各画素
ごとの差分を、A=(N)−(M)として、殆どの形状傾斜角
度デ−タ(N)=(M)であれば A=0 で 直線変化 (N)>(M)であれば A>0 で 凹形線変化 急峻性
大 (N)<(M)であれば A<0 で 凸形線変化 緩慢 或は、同様にM行の側面の形状が直線か、凸形線か、凹
形線かを、形状高さデータにより、第N列と第M列Nの
各画素ごとの変化差分を、ΔA=hn−hmとして、殆
どの形状高さデ−タ hn=hmであれば ΔA=0
で 直線変化 hn>hmであれば ΔA>0 で 凹形線変化 急
峻性大 hn<hmであれば ΔA<0 で 凸形線変化 緩
慢 を求める。更にまた、はんだ付けの状態として、或るレ
ベル以上での高さまたは角度の中で、比較的平坦と見な
せる領域、例えば形状コ−ドの形状傾斜角度データ領域
の、(または或るレベルでの形状高さデータ領域)
占める部分の面積として面積=画素数×画素分の面積を
特徴抽出のために求める。さらに、認識判定部8では、
以上述べてきた各演算による各々の識別項目を基準値と
比較し判別する。
【0018】次に、判定分類項目として、これら値によ
り、微妙なはんだ付けの条件変化、バラツキ変化に対応
し、はんだの状態別の判定分類項目、例えば、はんだ付
けのA良、B不足、Cぬれ不良、D過剰、Eはんだ無、
Fリードずれ、Gリード浮き、Hリード未着、I欠品な
どに詳細に分類Nを予め設定する。この各々の分類に対
し、はんだ付け状態の自動分類において、はんだ付け状
態のそれぞれの形状例について、認識判定を行う。例え
ば、図5は撮像カメラ21で撮像した良品の等角度線図
51の例が示されており、図6の平面図には撮像カメラ
22、23、24、25で撮像した良品の等角度線図5
1の例が示されている。前述の通り図7は良品の断面図
の例を示したものであり、図8はリード浮きの状態を示
したものである。
【0019】はんだ付け状態の形状情報データは、はん
だの高さ、断面積、長さ、量、実面積領域、急峻性、対
象性、特殊形状の中央平坦度(不連続性)等の形状デー
タを含んでいる。これらは、はんだ面の形状状態から積
み上げられる。前記AからIの各分類に対する形状状態
における各識別項目を組合せることにより特徴抽出し分
類することが出来る。先ず、認識判定部8において、は
んだ付け状態の特徴を判定するために、高さ、断面積、
長さ、面積、量、傾斜角、急峻性、中央平坦面積、のそ
れぞれの識別項目の絶対値又は相対値更に形状等を作成
区分する。このことより、はんだ付け状態の形状比較に
おいて、判定分類項目は次のようになる。 A良品の場合:はんだの高さ、断面積、長さ、面積、
量、傾斜角において基準の値、急峻性大(凹形線変
化)、中央平坦部面積無し、更にリード端検出有り、の
特徴が抽出される。 B不足の場合:はんだの高さは非常に低く、断面積が非
常に小さく、長さは非常に短く、面積は非常に小さく、
量は非常に小、傾斜角はやや小の値、急峻性大(凹形線
変化)、中央平坦部面積無し、更にリード端検出有り、
の特徴が抽出される。 Cぬれ不足の場合:はんだの高さは非常に低く、断面積
が小さく、長さは普通、面積は普通、量は少量、傾斜角
は非常に小の値、緩慢(凸形線変化)あり、中央平坦部
面積はやや大、更にリード端検出有り、の特徴が抽出さ
れる。 D過剰の場合:はんだの高さは非常に高く、断面積が大
きく、長さは非常に長く、面積は非常に大きく、量は非
常に多量、緩慢(凸形線変化)あり、中央平坦部面積
大、更にリード端検出無、の特徴が抽出される。 Eはんだ無の場合:はんだの高さ、断面積、長さ、面
積、量、傾斜角、急峻性、全ての値無となり、更にリー
ド端検出有り、の特徴が抽出される。 Fリード位置づれの場合:はんだの高さは普通、断面積
は普通、長さは普通、面積は非常に小さい、量は少量、
傾斜角は普通の値、急峻性大(凹形線変化)、先端形状
にて非対称不均一、中央平坦部面積無し、更にリード端
検出有り、の特徴が抽出される。 Gリード浮きの場合:はんだの高さ、断面積、長さ、面
積、量、傾斜角において基準より大きく、緩慢(凸形線
変化)あり、中央平坦部面積無し、更にリード端よりは
んだが中に入り込む、の特徴が抽出される。 Hリード未着の場合:はんだの高さは普通、断面積は大
きく、長さは非常に長く、面積は非常に大きく、量は非
常に多量、行列比は非常に大、傾斜角は非常に小の値、
緩慢(凸形線変化)あり、中央平坦部面積はやや大、行
列比は大、更にリード端よりはんだが中に入り込む、の
特徴が抽出される。 I部品の欠品の場合:はんだの高さは普通、断面積は大
きく、長さは非常に長く、面積は非常に大きく、量は非
常に多量、行列比は非常に大、傾斜角は非常に小の値、
緩慢(凸形線変化)あり、中央平坦部面積はやや大、行
列比は大、更にリード端検出無、の特徴が抽出される。
【0020】ここで、特に、真上上方撮像カメラ21に
より、平面性、平坦性を識別判定しやすい現象はリード
部53の位置のほか、Fリード位置づれ、Eはんだ無、
I部品の欠品、B不足、Cぬれ不足、A良品、D過剰、
で有る。また一方、斜め上方撮像カメラ22、23、2
4、25により、垂直方向の不連続性、急傾斜角度急峻
性を識別判定しやすい現象はGリード浮き、Hリード未
着、B不足、Cぬれ不足、A良品、D過剰、で有る。こ
れら、特徴を生かした方法による識別項目の組合せによ
り、それぞれのはんだ付け状態に適した識別判定が可能
となる。
【0021】以上は、真上上方撮像カメラ21、斜め上
方撮像カメラ22、23、24、25を同レベルで併用
により、識別項目を求め、判定分類項目を求めた例を説
明をしてきた。しかるに、真上上方撮像カメラ21では
主として、リード位置のほか、Fリード位置づれ、Eは
んだ無、I部品の欠品などの、平面性の特徴を生かし
て、識別判定を分担し、斜め上方撮像カメラ22、2
3、24、25はGリード浮き、Hリード未着、B不
足、Cぬれ不足、A良品、D過剰などの、垂直方向の不
連続性、急傾斜角(45°以上を含めた)急峻性の特徴
を生かして、識別判定を分担することも、構成上容易で
ある。
【0022】外観検査時間を短縮するためには、先ず、
真上または斜めのどちらか一方の識別判定を行い、該当
の判定が的確に行われたときは、次の識別判定は中止す
る。的確に行われないときは他方の識別判定を実施す
る。これにより総合的に識別判定されることも、構成上
容易である。なお、はんだ付け状態の判定基準はメーカ
毎に、プロセス毎に変わり、品質基準により設定され
る。また、プロセスにより、識別項目によっては、判定
分類に従って、明確に区分出来ない場合も有り、有効な
識別項目を選定することは当然な事で有る。また、これ
らの識別項目に優先順位を付けて、判定のフロ−チャ−
トで、特徴抽出し、判定分類することは当然な事であ
る。
【0023】以上述べたように、リ−ドの形状、及びは
んだ付け状態の形状によっては、撮像カメラ21および
22、23、24、25のいずれかにより撮像し、この
組合せ、即ち、上方からみた形状デ−タと、斜め上方か
らみた形状デ−タとにより総合識別判定すればより詳細
な的確な判定が可能となる。
【0024】なお、本発明において、図1における撮像
カメラ21および22、23、24、25のいずれかに
より撮像し、組合せ、上方からみた形状データと、斜め
上方からみた形状データとにより総合識別判定する場
合、撮像カメラ切替器10を逐一選択し切り替えること
になる。しかし、図9に示すように、判定の並列同時処
理高速化を図る上で、撮像カメラ切替器10′により、
撮像カメラ21および22、23、24、25の切替え
を、並列同時に選択し切り替える構成とすることも可能
である。これより、図10の機能ブロック図に示すよう
に、撮像カメラ21および22、23、24、25の出
力信号は撮像カメラ切替器10′をへて、画像メモリ部
5、5′に入力されるようになっている。この画像メモ
リ部5、5′では、前記照明部11、13、15、17
の順次切り替えによって照明、とらえられたそれぞれの
照明部に対応した画像を、撮像カメラ21の画像信号は
画像メモリ部5の31、33、35、37に、撮像カメ
ラ22、23、24、25のいずれかの画像信号は画像
メモリ部5′の31′、33′、35′、37′(図示
せず)に順次入力されるようになっている。画像メモリ
部5、5′からの出力はそれぞれ画素ごとに、高速信号
演算処理する高速画像信号演算処理部6、6′に入力さ
れるようになっている。高速画像信号演算処理部6、
6′では各画像信号データを、各画素毎に照度の大きさ
を相対的に比較し、この結果から、最も画像照度レベル
の高い撮像画像を分類し、選択する。この選択されたデ
ータは形状データ部7、7′に入力される。形状データ
部7、7′では選択された撮像画像の反射面の角度を意
味する画像の番号コードを形状傾斜角度データとして編
成する。認識判定部8は、形状データ部7、7′からの
データにもとづいて、必要に応じて、同時に、またはい
ずれかを主体に、はんだ付けの状態の形状、及び高さ、
断面積、長さ、面積、量、実面積領域、急峻性、対称
性、特殊形状の等を高速に演算し抽出する。この認識結
果から、はんだ付けの所望の状態で形成されているか、
又、いない場合の不良内容の分類判定を高速に処理す
る。
【0025】なお、以上の説明では、認識判定におい
て、はんだ付け部全体の領域を対象して実施例を説明し
たが、はんだ付けのリ−ド部の中央方向の数行分の形状
情報データを主とした認識判定にてもはんだ付け状態の
検査が実施可能である。また、はんだ付け部の銅箔パタ
−ンのランド部の中央方向の数行分の形状情報データを
主とした認識判定にても実施可能である。また、これま
での説明では、主として4段の照明角度の差を用いた例
について述べたが、はんだ周囲環状照明の角度方向に2
等分によるはんだ前後照明による傾斜角度方向の識別。
更に4等分により、はんだ左右方向照明により傾斜角度
方向の識別の精度向上、近接する部品に対する影響切り
分けの識別も可能である。さらに、本発明は、多段多照
明による照明を順次切り替える手段に替わり、相異なる
色相の光源を用い照明された被検査はんだ付け面を複数
の角度から撮像し、このはんだ付け面のそれぞれの角度
の画像情報を得ることもできる。具体例としては、多段
の場合は当該各段、多方向の場合は該各方向の照明につ
いて、その各々の角度、すなわち、光の各照射角度に対
応して固有の光を発光させることにより、画像分布デー
タの抽出をより高速化することができる。たとえば、照
明手段を赤色、緑色、黄色等の複数の色相とした場合は
反射光の色相の違い、変化により各照射角度が特定でき
るため、時間とともに光源を切替えたり、移動する必要
がない。
【0026】本発明では、一搬のフラットパッケ−ジの
リ−ドの電子部品のはんだ付け状態についての識別判定
による外観検査方法を述べたが、J形のリ−ドの電子部
品のはんだ付け状態についても斜め上方の撮像カメラに
より撮像し、既に述べてきた方法により、はんだ付け状
態についての識別判定による外観検査を行うことも非常
に容易である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は微妙なは
んだ付けの条件変化に対応し、高速で最適に的確に判断
を行うものであり、判定内容を容易に充実させることが
出来、はんだ付け状態の検査、測定レベルを的確に高速
にし、検査、測定の効率を大幅に向上することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す主要部構成図。
【図2】本発明の一実施例を示す主要部機能構成図であ
る。
【図3】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の断面図。
【図4】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の断面図。
【図5】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の良品の等角度線を示す平面図。
【図6】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の良品の等角度線を示す平面図。
【図7】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の断面図。
【図8】本発明の動作を説明する検査対象物はんだ付け
部の断面図。
【図9】本発明の他の実施例を示す主要部構成図。
【図10】本発明の他の実施例を示す主要部機能構成
図。
【符号の説明】
1 機構部 3 検査対象物 11、13、15、17 照明装置 21、22、23、24、25 撮像カメラ 10、 撮像カメラ切替部 4 照明順次切替部 5、5′ 画像メモリ部 6、6′ 高速画像信号演算処理部 7、7′ 形状デ−タ部 8、 認識判定部 51 はんだ付け部 53 リ−ド部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象物の上方に配置され、該検査対象
    物に対して角度を異ならしめて順次光照射を行なう複数
    段の環状光源より成る照明部と、この照明部の光照射に
    よる前記検査対象物の表面からの反射光をその真上上方
    に設置され少なくとも傾斜角度が45度以下の検査対象
    物の平面形状と平坦性を計測する撮像カメラと、前記照
    明部の光照射による前記検査対象物の表面からの反射光
    をその斜め上方に複数設置され少なくとも傾斜角度が4
    5度以上の検査対象物の平面形状と平坦性を計測する撮
    像カメラと、これらの撮像カメラからの画像分布データ
    を抽出し記憶する画像メモリ部と、前記反射光の高輝度
    を得たときの前記環状光源の特定から得た画像の分布デ
    ータのレベルの総和と個々の画像分布データのレベルか
    ら各画素ごとに個々の画像分布データのレベルの相対値
    を求め、該相対値が高い画像分布データのレベルに対す
    る形状のデータから前記順次光照射を行なう複数段の環
    状光源対応してコードを求めるように演算処理し各画素
    毎に検査対象物の傾斜角度を示すコード化されたデータ
    として求める高速画像信号演算処理部と、該演算処理部
    により求め傾斜角度のコードより行と列により表現され
    た形状データとして編成する形状データ部と、該形状デ
    ータからさらに該検査対象物の大きさと形状を演算処理
    し被検査対象物の特徴を抽出し、検査対象物の状態を判
    定する認識判定部とからなることを特徴とする検査対象
    物状態の外観検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の検査対象物状態の外観検査
    装置において、検査対象物の傾斜角度を示し、該検査対
    象物の画素毎に付けるコードは少なくとも検査対象物に
    対して角度を異ならしめて順次光照射を行なう複数段の
    環状光源の数に対応して設けたことを特徴とする検査対
    象物状態の外観検査装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の検査対象物状態の外観検査
    装置において、検査対象物の傾斜角度を示し、該検査対
    象物の画素毎に付けるコードは検査対象物に対して角度
    を異ならしめて順次光照射を行なう複数段の環状光源の
    数に対応して設けるとともに該環状光源に対応したコー
    ドの中間値を補間による傾斜角度コードとして設けた
    とを特徴とする検査対象物状態の外観検査装置。
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