JP2991795B2 - 地上機器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材とそれを用いたガスタービン部材 - Google Patents

地上機器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材とそれを用いたガスタービン部材

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JP2991795B2 JP3078200A JP7820091A JP2991795B2 JP 2991795 B2 JP2991795 B2 JP 2991795B2 JP 3078200 A JP3078200 A JP 3078200A JP 7820091 A JP7820091 A JP 7820091A JP 2991795 B2 JP2991795 B2 JP 2991795B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陸上で使用されるガス
タービンの燃焼器、動翼などの高温酸化雰囲気に曝され
る部分や部品に用いられ耐熱セラミックス被膜を有する
耐熱複合部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エネルギー、及び素材製造プロセス等の
主要な地上機器の分野において、温度、圧力、雰囲気な
どの極限環境下で、耐熱性、耐熱衝撃性、高比強度、高
比剛性、耐酸化性など、さまざまの要求性能を満足する
材料が必要となり、耐熱材料の開発が重要な技術的課題
としてあげられている。
【0003】従来の超耐熱材料としては、金属材料、複
合材料及びセラミックスがある。超耐熱合金としてはN
i基超耐熱合金が中心材料であるが、Ni基合金の主成
分であるNiの融点は1455℃であり、これよりも高
温域の環境では使用できない。そこで、この合金の表面
に環境遮断用被膜を形成することが知られている。代表
的な例として、Ni,Co,Feなどをベースとする耐
熱超合金基材の表面に耐食耐酸化性向上、密着性向上、
及び熱応力緩和を目的とした中間層を介してZrO2
2 3 等のセラミックスを溶射する遮熱被覆( Therm
al Barrier Coating:TBC)が提案されている。更に
特開昭62−156938号公報に記載のように基材と
セラミックスの間に両者の成分比が連続的に変化する中
間層を設けて熱応力を緩和する傾斜機能材料( Functio
nlly Gradient Materials :FGM)等が知られてい
る。その他に金属材料では金属間化合物と高融点金属が
知られている。金属間化合物は耐熱構造材料としては、
Fe族(Fe,Ni,Co)やTi等のアルミナイド
(Al化合物)等が知られているが、現状では靱性、加
工性、耐酸化性等で改善すべき点がある。一方、W,M
o,Nb,Ta等の高融点金属は熱伝導率が高く、耐熱
性に好ましいが、非常に酸化消耗しやすい欠点があり、
実用化には強度と耐酸化性を具備した合金を開発する必
要がある。
【0004】複合材料では、主として高強度の繊維を用
いてマトリックス材料の高温強度を向上させて超高温材
料としている。マトリックスの種類によって、樹脂系と
して繊維強化樹脂(FRP: Fiber Reinforced Plasti
cs)、金属系として繊維強化金属材料(FRM: Fiber
Reinforced Metals) 、セラミックス系として繊維強化
セラミックス(FRC: Fiber Reinforced Ceramics)
及び炭素系としてカーボン繊維強化カーボン(CFR
C: Cabon Fiber Reinforced Carbon)複合材料があ
り、これらの基本的な相違は最高使用温度にあり、プラ
スチック系では300℃、金属系では1300℃、セラ
ミックス系では1800℃、炭素系では3000℃であ
る。特にCFRCは密度が2.0以下と著しく軽量で、
3000℃域まで強度低下のない唯一の材料であり、超
高温域での比強度、比剛性に優れた超耐熱材料として優
れている。しかし、CFRCはカーボンのみで構成され
ているため酸化性雰囲気中では500℃前後から酸化消
耗が著しくなる欠点を有する。したがって酸化性雰囲気
中の超高温領域では使用できない。そこで、酸化性雰囲
気中の超高温域でも耐酸化性を付与する耐酸化コーティ
ングが必要となる。したがってCFRCの酸化性雰囲気
中での使用耐熱温度を決定する大きな要因として、耐酸
化コーティングの耐久性があげられる。耐酸化処理は主
にSiCコーティングであり、窒化物、硼化物等につい
ても検討されている。
【0005】コーティング層を形成する方法としては、
拡散反応法(パック法)、あるいは化学気相蒸着法(C
VD: Chemical Vaper Deposition) 等がある。パック
法は金属珪素蒸気が基材中を拡散するための通路を必要
とすることから空孔を無くすることが不可能で、緻密性
に問題があり、1500℃以上での高温域における耐熱
性に問題があった。CVD法は被膜の析出が原子レベル
で行われるため緻密でかつ結晶構造の良いものが得られ
る。これらの方法で形成されたSiC被膜は、CFRC
の熱膨張が著しく小さい(0〜1×10-6/℃)ため
に、熱膨張差による熱応力により被膜にクラックを生じ
る。したがってこクラックをシールすることも耐酸化コ
ーティングでは行われ、その代表的な方法としてTEO
S(テトラエチルオルトシリケート Tetra Ethyl Ortho
Silicate )の含浸によりSiO2 でシールするもの
で、航空宇宙技術研究所報告TR−946「低推力貯蔵
性推進薬エンジン用炭素複合材燃焼器の試作試験」(1
987年10月)に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、カー
ボン繊維強化型カーボン複合材を基材とする地上機器部
材を迅速で安価に特性の優れた耐酸化コーティングで得
るには困難であった。すなわち、パック法及びCVD法
によるSiCのコーティングでは、処理温度が1200
〜2000℃と高く、その温度域に加熱された密封容器
の反応炉内に処理品を配置することが必須で、更にこの
処理品表面に処理ガスを均一に供給する必要がある。し
たがって処理品が小物である場合は処理装置も小型で良
いが、大きくなるにしたがって、その処理装置も大型化
する必要があり、その際には非常に高価になる。一方、
パック法では2000℃程度の高温域でコーティングす
るため、コーティング層の膜厚の制御、特に薄いコーテ
ィング層を形成する際の制御が困難で、短時間で厚いコ
ーティング層を形成してしまう。このため処理品が薄肉
の場合ではコーティング層の不均一によって変形を生じ
たり、厚いコーティング層の影響によって基材強度を損
なうことがあった。CVD法ではコーティング層の成膜
速度が数μm/mで遅い。また、コーティング層の膜厚
分布を均一にするには処理品の温度分布及び処理ガスの
供給方法等に多くのノウハウがあり、処理が複雑であ
る。
【0007】本発明の目的は、前述した従来技術におけ
る問題点を解消し、耐熱性基体の力―ボン繊維強化型カ
ーボン複合材の表面に耐熱衝撃性、耐食性、耐酸化性及
び基材との密着性が高い耐熱セラミックス被覆層を設け
たカーボン複合材とそれを用いたガスタービン部材を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、地上機器用のカーボン繊維強化型のカ
ーボン複合材において、カーボン繊維強化型の力一ボン
複合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を有し、その
炭化物形成金属元素の被膜表面にセラミックス被膜を有
することを特徴とする地上機器用セラミックス被覆カー
ボン繊維強化型カーボン複合材としたものであり、ま
た、本発明では、上記カーボン複合材において、セラミ
ックス被膜の空隙をセラミックス充填物で充填するか、
又は該表面に、該セラミックス被膜の表面輻射率よりも
大きい被膜を有するか、又は、セラミックス被膜の空隙
をセラミックス充填物で充填してから、該表面に更にセ
ラミックス被膜の表面輻射率よりも大きい被膜を有する
ことを特徴とする地上機器用セラミックス被覆カーボン
繊維強化型カーボン複合材としたものである。
【0009】発明地上機器用セラミックス被覆カー
ボン繊維強化型カーボン複合材は、カーボン繊維強化型
カーボン複合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を形
成する第一工程と、その炭化物形成金属元素の被膜表面
にセラミックス被膜を形成する第二工程により製造する
ことができ、また、本発明では、カーボン複合材の製
おいて、第二工程の次にそのセラミックス被膜の空隙
にセラミックスを充填する第三工程を設けるか、あるい
は第二工程のセラミックス被膜の表面にセラミックス被
膜の表面輻射率よりも大きい被膜で被覆する第三工程を
設けるか、又は前記空隙にセラミックスを充填する第三
工程の次に、第四工程として、セラミックス被膜の表面
輻射率よりも大きい被膜を被覆する工程を設けること
より、本発明の地上機器用セラミックス被覆カーボン繊
維強化型カーボン複合材製造することができる
【0010】すなわち、本発明は高温に曝される部分
が、耐熱材料のカーボン繊維強化型カーボン複合材から
なる基体上に形成された環境遮断用耐熱性被覆層を有す
る環境遮断用耐熱壁を備えたもので、カーボン繊維強化
型カーボン部材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を設
け、その炭化物形成金属元素の被膜の表面にセラミック
ス被膜を形成することにより環境遮断用耐熱性被覆層の
強度、密着性の向上及び耐食耐酸化性を付与することに
より、本発明を完成するに至った。環境遮断用耐熱性被
覆層は、カーボン繊維強化型カーボン複合材と反応して
炭化物を形成し易い1種以上からなる金属被膜の上に、
耐食耐酸化性に優れた酸化物系の1種以上からなるセラ
ミックス被膜を形成し、このセラミックス被膜の空隙に
1種以上からなる酸化物系のセラミックスを充填するこ
とを特徴としている。更には、セラミックス被膜からの
熱放射を高める表面輻射率の大きい被膜で被覆する構成
としてもよい。
【0011】また、本発明は、本発明のセラミックス被
覆カーボン繊維強化型カーボン複合材を、ガスタービン
の少なくともタービンの動翼の翼前縁部分、タービン静
翼の翼面、燃焼器の内部燃焼面に用いたタービン動翼、
タービン静翼及び燃焼器としたものである。このよう
に、本発明の複合材は、金属材料と該金属材料表面を、
耐酸化物系断熱材及び前記本発明の環境遮断用耐熱性被
覆層を有するカーボン繊維強化型カーボン複合材で
次覆って構成された軽量耐熱部品とでき、更に、構造部
材とその構造部材表面を覆う前記本発明のセラミックス
被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材とからなり、前
記構造部材とセラミックス被覆カーボン繊維強化型カー
ボン複合材との接触側のいずれかの面に冷却流体用溝を
設けた軽量耐熱部品とすることができる。
【0012】
【作用】本発明の構成と作用を説明する。本発明におけ
る超耐熱複合材料の基材としては、カーボン繊維と該カ
ーボン繊維の相互間及び周囲を満たすカーボンのマトリ
ックスとからなるカーボン繊維強化型カーボン複合材が
用いられる。このカーボン繊維強化型カーボン複合材を
超高温域における酸化等の環境遮断用耐熱壁として用い
るには、環境遮断用耐熱被覆層の信頼性が重要である。
その要点として密着性、被膜構造及び特性がある。そこ
で図1〜図4に本発明で種々の構造の被覆層を形成し
た。
【0013】図1ではカーボン繊維強化型カーボン複合
材の基材1上に、環境遮断用耐熱被覆層2Aが炭化物形
成金属元素の被膜3とセラミックス被膜4の2層からな
っている。セラミックス被膜4は超高温の酸化雰囲気中
において損耗の少ない材料で構成され、耐熱性、耐酸化
性に優れた酸化物があげられる。このような酸化物とし
てはZrO2 、ZrO2 −MgO、ZrO2 −CaO、
Al2 3 、Y2 3 、SiO2 等が有望であり、これ
らのいずれか、あるいはこれらの混合物が十分実績のあ
る材料である。炭化物形成金属元素の被膜3を形成する
のは、基材1に熱膨張率が大きく異なるセラミックス被
膜4を直接形成した構造体は使用温度域あるいはそれ以
上に高温加熱及び冷却をすると、熱応力によりセラミッ
クス被膜が剥離脱落し、基材が著しく損耗するためであ
る。そこで、カーボン繊維強化型カーボン複合材の基材
1とセラミックス被膜4との間に金属材料からなる中間
層3を設けた。中間層3を構成する材料としては、高融
点で耐熱性に優れているW,Ta,Mo,Nb,Crの
材料が望ましい。
【0014】カーボン繊維強化型カーボン複合材の基材
1上に、該金属材料の中間層3、更にセラミックス被膜
4を設けた構造体は、高温加熱冷却を繰返す工程を加え
ても、セラミックス被膜4の剥離はなく、カーボン繊維
強化型カーボン複合材の基材に対する密着力が著しく強
化された。すなわち、カーボン繊維強化型カーボン複合
材とセラミックス被膜との間に前記金属材料から成る中
間層を設けることにより、熱膨張係数の差によるセラミ
ックス層に生じる熱応力が、低減化しているため、剥離
脱落の損傷が生じ難くなる。更に他の作用として前記該
金属材料が、カーボンとの親和力が強く、カーボンとの
反応によって炭化物を形成しやすい元素であり、カーボ
ン繊維強化型カーボン複合材と該金属材料との密着力の
向上に大きく寄与することによる。したがって本発明の
中間層の金属材料3は、炭化物形成金属の被膜であるこ
とが重要である。
【0015】これらの炭化物形成金属元素の被膜3及び
セラミックス被膜4の被膜形成方法は、大面積の迅速な
処理が可能な溶射法が適している。すなわち、超高温プ
ラズマジェット中に被膜形成材料の粉末を供給して、高
エネルギーのプラズマによって溶融状態粒子として、被
処理品基材表面に吹き付けるものであり、これは前記炭
化物形成金属元素の被膜及び酸化物系のセラミックス被
膜の形成が容易なことによる。また大面積の被処理品基
材への被膜形成は、基材あるいはプラズマジェットガン
の相対的な移動による吹き付けにより容易にできる特徴
がある。よって、本発明では炭化物形成元素の被膜及び
セラミクス被膜は溶射法によって形成される。しかしな
がら、他の処理プロセス、例えば化学気相蒸着法(CV
D: Chemical Vapor Deposition )、物理気相蒸着法
(PVD: Phsical VaporDeposition ) によることも
可能である。特にPVD法は低温域での被膜形成が可能
であり、適用できる。一方CVD法では熱エネルギー等
のみによる被膜形成は、処理温度が高温域であり、従来
法と同一な問題を生じる。しかし、プラズマエネルギー
を補充したプラズCVD法は、その問題を減少せしめる
方法であり適用できる。この場合、処理プロセスの簡便
さは損なわれ、従来法と同じになる。
【0016】図2では、基材1上の環境遮断用耐熱被覆
層2Bが炭化物形成金属元素の被膜3と、セラミックス
被膜4、及びセラミックス被膜充填物5の3層からなっ
ている。図2の構造は図1の構造において、セラミック
ス被膜の粒子間あるいは粒子内の空隙の一部あるいはす
べてが、セラミックスにって充填されている。これは溶
射法によって形成されたセラミックス被膜は、溶融した
セラミックス粒子が吹き付けられて基材上で積層構造を
有するため粒子間あるいは粒子内に空隙を有する。この
空隙がセラミックス被膜内で閉になっていて気密性があ
れば問題はないが、基材上までその回路が貫通している
と、過酷な環境下では問題を生じる。すなわち、この空
隙を通して損傷を及ぼす雰囲気ガスが基材あるいは炭化
物形成金属元素界面に浸透し、カーボン繊維強化型カー
ボン複合材あるいは炭化物形成金属元素が損耗する。そ
こで、このような環境下で使用される環境遮断耐熱被覆
層の構造としては、セラミックス被膜4の粒子間あるい
は粒子内の空隙を環境遮断耐熱性物質によって充填する
ことが重要になってくる。
【0017】この空隙の充填物質としてはセラミックス
被膜と同一のセラミックス、すなわち酸化物のAl2
3 ,ZrO2 ,Y2 3 ,SiO2 のいずれかあるいは
これらの混合物が望ましい。この充填方法としては、ゾ
ル−ゲル法、例えばテトラエチルオルトシリケート溶液
(TEOS)や燐酸アルミニウム溶液(MAP)、テト
ラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−n−ブトキシイ
ットリウム等をセラミックス被膜4の空隙に含浸あるい
は塗布した後、焼成することによりAl2 3 ,SiO
2 ,ZrO2 ,Y2 3 を空隙に充填できる。これによ
り、高温域での雰囲気ガスがセラミックス被膜内へ浸透
拡散して、基材や中間層の腐食あるいは酸化する等の損
耗を防止でき、優れた環境遮断耐熱被覆層を具備した耐
熱材料が得られる。
【0018】図3は基材1上の環境遮断用耐熱被覆層2
Cが炭化物形成金属元素の被膜3と、セラミックス被膜
4と、その表面に高輻射率をもつ被膜6の3層からなっ
ている。図3の構造は図1の構造において、セラミック
ス被膜4の表面に表面輻射率の高い物質の被膜で被覆さ
れているものである。これは超高温域における熱輻射
が、表面が黒体(輻射率1)の値に近い程優れているこ
とから環境遮断用耐熱被覆層からの熱輻射効率を高める
作用をし、それによってカーボン繊維強化型カーボン複
合材の基材温度を低くする効果を生じさせることができ
る。すなわち、白色を呈している場合のセラミックス被
膜を黒色を呈する被膜で被覆することにより、セラミッ
クス被膜の表面輻射率よりも高い値にすることができ
る。高輻射率被膜6は、特性として耐熱性、耐食性等の
環境遮断耐熱性をも同時に具備すべき材質である必要が
あり、例えばSiO2 ・TiO2 、MnO2 ・Cr2
3 、MnO2 ・CuO、SiZrO4 、ZrO2 +Si
ZrO4 等の被膜があり、表面輻射率を0.9以上にで
きる。高輻射率被膜6の形成方法は含浸あるいは塗布等
によることで行われる。
【0019】図4は基材1上の環境遮断用耐熱被覆層2
Dが炭化物形成金属元素の被膜3と、セラミックス被膜
4と、セラミックス充填物5と、高輻射率被膜6の4層
からなっている。図4の構造は図2の構造の環境遮断耐
熱被覆層2Bの表面に高輻射率被膜6が形成されている
もので、セラミックス被膜4の空隙をセラミックス充填
物5で充填して、空隙からの雰囲気ガスの拡散浸透を防
止するとともに、高輻射率被膜6によって熱輻射の効率
を高め基材温度を低くする。これによって超高温域で使
用できる地上機器用のセラミックス被覆カーボン繊維強
化型カーボン複合材からなる環境遮断耐熱性部材が得ら
れる。
【0020】このような地上機器用セラミックス被覆カ
ーボン繊維強化型カーボン複合材、断熱材及び金属材料
を重ねて構成した軽量耐熱部材は、高温で使用時、セラ
ミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材の上記
の耐久性向上の故に金属材料の温度上昇を抑えることが
できる。また、地上機器用セラミックス被覆カーボン繊
維強化型カーボン複合材と構造部材とからなり、両部材
の接触部に冷却流体用溝を設けた軽量耐熱部品は、高温
で使用時にその溝に冷却流体を流すことができるので、
軽量耐熱部品の温度上昇を抑えることができる。
【0021】
【実施例】実施例について以下説明するが、これによっ
て本発明は限定されるものではない。 実施例1 長繊維強化型のクロス系カーボン繊維強化型カーボン複
合材を基材として、その表面にプラズマ溶射法により、
図2に示す環境遮断耐熱被覆層2Bを形成した。基材1
は30×30×10mm厚さの大きさで、その30×30
mmの一面に前記環境遮断耐熱被覆層2Bを形成し、他の
残りの面はCVD法によりSiC被膜を100μm 形成
した。環境遮断耐熱被覆層2Bの形成は、基材1の被覆
面をエメリー研磨紙によって研磨して洗浄後、300℃
に予熱した後、プラズマ溶射法により、炭化物形成金属
元素の被膜3を材質としてCrを用いて膜厚15μm に
なるように形成した。その後、セラミックス被膜4を材
質としてZrO2 を用いて膜厚50μm になるようにプ
ラズマ溶射した。溶射条件はプラズマ電流がCrでは5
00A、ZrO2 では800Aとし、溶射距離が100
mmである。溶射後、被処理品を1×10-5Torrの真
空中で1600℃、1hの熱処理を施した。その後、セ
ラミックス充填物質5を形成するために、TEOSを含
浸し、300℃の大気中で乾燥する工程を3回繰返し、
その後、1×10-5Torrの真空中で1000℃、3
0分の焼成によりSiO2 を形成した。それによる含浸
量は100mgであった。
【0022】このような環境遮断用耐熱被覆層を有した
試験片の耐久性試験を、直径100mmφ、長さ1000
mmの管状電気炉を用いて、両端開放状態とした大気中で
酸化試験を実施した。試験条件は各加熱温度で20分間
保持した後、大気中に引出して冷却した。試験はこれを
2回繰返した。評価は試験前と比べた重量減少で行っ
た。図5にその結果を示す。図5によると、本発明の環
境遮断用耐熱被覆層がある場合の損耗量は、各温度にお
いて被覆層なしに比べて2桁以上少ない値を示してお
り、その効果が著しい。また試験後の外観観察によれ
ば、被覆層なしの場合では表面が白く灰化しているのが
認められた。一方、本発明法では被覆層の変化あるいは
剥離等の損傷は認められず、健全であった。このように
本発明の環境遮断用耐熱被覆層を設けたカーボン繊維強
化型カーボン複合材の耐熱部材は高温耐久性に優れたも
のである。
【0023】実施例2 実施例1と同一の環境遮断用耐酸化被覆層2Bの表面に
高輻射率被膜6を形成した図4に示す環境遮断用耐酸化
被覆層2Dを具備した試験片を製作した。高輻射率被膜
6はZrO2 +SiZrO4 被膜を塗布法によって5μ
m 形成した。このような環境遮断用耐熱被覆層を有した
試験片の耐久性試験を、図6に示す高周波熱プラズマ酸
化試験装置を用いて実施した。図6において、試験片1
4を保持治具15に載せ、真空排気系17に接続された
密閉容器16内に配設した。高周波電源11により高周
波コイル10によって、ガス供給系12より供給される
雰囲気ガス等を高周波励起によってプラズマ化し、熱プ
ラズマ流13を形成し、試験片14に照射する。試験は
50kWの高周波電源を用い、酸素ガスを供給して酸素プ
ラズマ流を発生させ、その中に試験片を入れて、試験片
をそれぞれの加熱温度で20分間加熱保持し、これを2
回繰返した。評価は試験前と比べた重量減少量で行っ
た。図7にその結果を示す。本発明の環境遮断耐熱被覆
層を設けた試験片の損耗量は各温度において被覆層なし
に比べて2桁以上少ない値を示しており、その効果が著
しいことが分かる。また、試験後の外観観察によれば、
被覆層なしの場合では表面が白く灰化しており、凹状に
損耗しているのがみとめられた。一方、本発明法では被
覆層の変化、あるいは剥離等の損傷は認められず、健全
な試験面を呈していた。以上のように、本発明の環境遮
断用耐熱被覆層を設けたカーボン繊維強化型カーボン複
合材の耐熱部材は、活性な酸素プラズマの高温雰囲気に
おける過酷な環境下において高温耐久性に優れたもので
ある。
【0024】実施例3 図8は、本発明の地上機器用複合材をガスタービンの回
転部とその周辺部に用いた場合の断面図である。21は
タービンディスク、22はタービンブレード(動翼)、
23はカービンスタッキング、24はタービンスペー
サ、25はデスタントピース、26はコンプレッサディ
スク、27はコンプレッサブレード(動翼)、28はコ
ンプレッサスタッキングボルト、29はコンプレッサス
タブシャフト、30はタービンディスク、31は中心
孔、34はタービンノズル(静翼)、35は燃焼器、3
6はコンプレッサノズル(静翼)、37はライナ、38
はダイヤフラム、39はシュラウドである。
【0025】図9は図8のタービンブレード(動翼)2
2の詳細を示すもので、本実施例ではこのタービンブレ
ード(動翼)が実施例2の本発明のセラミック被覆カー
ボン繊維強化型カーボン複合材から成るものである。タ
ービン翼は燃焼ガス中に曝されるため翼外表面は高温に
なる。公知のタービン翼は金属材料、或いは金属材料に
セラミックスをコーティングした構成体から成るもので
あり、それらの構成体の温度を低減化するため圧縮空気
による冷却を行っている。その冷却方法はタービン翼内
部を中空構造にし、その内部を冷却し、その後翼の後縁
側から冷却空気を燃焼ガス中に放出する構造、更にター
ビン翼面に小孔を設け、その小孔から圧縮空気を吹き出
し燃焼ガスに曝されるタービン翼の外表面にフィルム状
の冷却を行う構造等がある。これらの方法はいずれも多
量の圧縮空気を必要とするためタービン効率の低下を招
く。
【0026】又、冷却媒体は燃焼ガス中に放出される
為、燃焼ガス温度の低下を招く。本実施例のタービン翼
の場合、燃焼ガスに曝されるタービン翼の外表面は高温
強度、高温耐久性に優れたセラミックス被覆カーボン繊
維強化型カーボン複合材とした。すなわち、タービンブ
レード(動翼)の基材のカーボン繊維強化型カーボン複
合材はカーボンの長繊維を網目状に組み合わせて所定形
状の長繊維構造体(三次元形状)とし、この表面に図9
中斜線部で示した翼前縁の部分113に実施例2の本発
明の環境遮断用耐酸化被覆層2Dを設けた。このガスタ
ービン用動翼22を用いて実機タービンを模擬した燃焼
試験(燃焼ガス温度約1200℃)を100時間行った
結果、環境遮断用耐酸化被覆層に何ら損傷は認められ
ず、したがって基材のカーボン繊維強化型カーボン複合
材も健全であった。
【0027】このようにセラミックス被覆カーボン繊維
強化型カーボン複合材のガスタービンブレード(動翼)
では耐熱性にすぐれているため燃焼ガスと接する部材表
面にフィルム状の冷却を行う必要がない。従って、本実
施例のタービン翼は従来の構造のタービン翼に比べ燃焼
ガス温度の低下は少なく、冷却空気量を少なくできる
為、タービン効率の低下も少なくなる。
【0028】実施例4 図10は図8のタービンノズル(静翼)34の詳細を示
すもので、本実施例ではこのタービンノズル(静翼)が
実施例2の本発明のセラミック被覆カーボン繊維強化型
カーボン複合材から成るものである。タービンノズル
(静翼)の基材となるカーボン繊維強化型カーボン複合
材はカーボンの長繊維を網目状に組み合わせて所定形状
の長繊維構造体(三次元形状)としたもので、この表面
に図10中斜線部で示した翼面110及び上下のガスパ
ス部111,112に本発明の環境遮断用耐酸化被覆層
2Dを設けた。このガスタービン用静翼を用いて実機タ
ービンを模擬した燃焼試験(燃焼ガス温度約1200
℃)を100時間行った結果、環境遮断用耐酸化被覆層
に何ら損傷は認められず、したがって基材のカーボン繊
維強化型カーボン複合材も健全であった。
【0029】実施例5 図11は図8の燃焼器35を本発明法のセラミックス被
覆カーボン繊維強化型カーボン複合材で構成した燃焼器
部品の断面模式図を示す。燃焼器部品は円筒形でその内
筒内部で燃焼を行う。従って燃焼器部品内面は高温に曝
される。公知の燃焼器部品は金属材料の構成体の温度を
低減化するため圧縮空気による冷却を行っている。しか
るに、このような方法では燃焼ガス中に冷却媒体を導入
することになり燃焼ガス温度の低下を招く。本実施例の
構造の燃焼器部品の場合、燃焼ガスと接する部材として
高温強度、高温耐久性に優れたセラミックス被覆カーボ
ン繊維強化型カーボン複合材57を用いるため、燃焼ガ
スと接する部材表面にフィルム状の冷却を行う必要はな
い。更にセラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン
複合材57とNi基耐熱合金属製の構造部材55との間
の空隙56のみに圧縮空気を流すことにより構造部材を
有効に冷却でき、燃焼ガス中に圧縮空気を混入させるこ
とはない。従って、本実施例の燃焼器部品は従来の構造
の燃焼器部品に比べ燃焼ガスの温度の低下が著しく少な
くなる。
【0030】実施例6 実施例2の環境遮断耐熱被覆層を設けたセラミックス被
覆カーボン繊維強化型カーボン複合材を用い、図2に示
す構成の耐熱部材を形成した。すなわち、カーボン繊維
強化型カーボン複合材板52の表裏両面に環境遮断耐熱
被覆層51を設けたセラミックス被覆カーボン繊維強化
型カーボン複合材の厚さを5mmとし、この複合材に10
mm厚さのアルミナ形多孔質の断熱材53と3mm厚さのN
i基耐熱合金板54を順次接して組み合わせて耐熱部材
を作製した。このような耐熱部材では複合材が加熱側と
なる。
【0031】この耐熱部材の耐久試験は図13示す試験
装置を用いて実施した。図13に示す耐久試験は50kW
のプラズマアーク40を用いて大気中で加熱するもの
で、プラズマアーク40をON/OFFして試験片42
の加熱冷却を繰り返した。プラズマ41の温度は試験片
表面で約1700℃である。この場合の試験片の加熱温
度は1600℃で約3分間加熱しその後、空冷で室温ま
で冷却した。冷却時間は約20分間である。本実施例で
は100回の加熱・冷却を繰り返した。耐久試験では、
まず耐熱部材のセラミックス被覆カーボン繊維強化型カ
ーボン複合材側をプラズマジェット41により加熱し、
Ni基合金側は圧縮空気を用いて冷却した。この時、赤
外線放射温度計により測定した結果は、加熱側であるセ
ラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材面温
度は1600℃、冷却側のNi基耐熱合金側は約700
℃であった。一方、プラズマジェットをOFFし、冷却
空気を流したままにした場合、約5分間でセラミックス
被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材表面温度は35
0℃となった。
【0032】このような温度傾斜場中で、実施例1と同
様の加熱冷却サイクルを行う評価試験を実施した。その
結果、本実施例の耐熱部材Aでは加熱冷却100回の繰
り返し後もセラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボ
ン複合材は健全でNi基耐熱合金の温度の変化は認めら
れなかった。このように本実施例の耐熱部材は優れた耐
久性を有したものであり、耐熱部材の構成体であるNi
基耐熱合金の温度を低く維持できる。このような構成の
耐熱部材は高温部材として有効である。
【0033】実施例7 実施例2の3層の耐酸化被膜を有するセラミックス被覆
カーボン繊維強化型カーボン複合材を用い、図14及び
図15に示すような冷却媒体を流す空隙を設けた構成の
耐熱材を作製した。図14に示す耐熱部材は、環境遮断
耐熱被覆層51を両面に被覆されたカーボン繊維強化型
カーボン複合材52からなる厚さ5mmのセラミックス被
覆カーボン繊維強化型カーボン複合材57と構造部材5
5と組み合わせ、構造部材55側の合わせ部に冷却媒体
を流す空隙56を設けたものである。また図15に示す
耐熱部材は、カーボン繊維強化型カーボン複合材52の
裏面に冷却媒体用の空隙56を設け、表裏両面に実施例
2の3層の環境遮断耐熱被覆層51を被覆し、空隙を除
く厚さが5mmのセラミックス被覆カーボン繊維強化型カ
ーボン複合材57と、その裏面に構造部材55を合わせ
たものである。上記のように空隙を設けた構造の耐熱部
材は空隙中に冷媒を流すことができるので、セラミック
ス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材側から加熱し
た場合、高温耐熱材であるセラミックス被覆カーボン繊
維強化型カーボン複合材による断熱作用、及び空隙中を
流れる冷媒による冷却作用により、構造部材の温度低減
化を達成できる。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているから、カーボン繊維強化型カーボン複合材に形成
された環境遮断耐熱被覆層は耐熱性、耐熱衝撃性、耐食
耐酸化性及び基材との密着性を向上できるので、高温域
においてもクラックの発生や剥離などのない優れた地上
機器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複
合材及びその製造方法を提供できる。また、本発明のセ
ラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材とそ
の下の断熱材と金属材料を組み合わせた軽量耐熱部品に
よれば、高温での使用時、金属材料の温度を低くおさえ
ることができ、その耐久性を向上できる。その他、本発
明のセラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合
材と構造部材からなり部材の接触部に冷却媒体用空隙を
設けた軽量耐熱部品によれば、高温での使用時、空隙に
冷却媒体を流せるので、構造部材の温度低下を図ること
ができ、その耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボン複合材の一例を示す断面模式
図である。
【図2】本発明のカーボン複合材の一例を示す断面模式
図である。
【図3】本発明のカーボン複合材の一例を示す断面模式
図である。
【図4】本発明のカーボン複合材の一例を示す断面模式
図である。
【図5】大気中の加熱酸化試験結果を示すグラフであ
る。
【図6】高周波熱プラズマ酸化試験装置の概略図であ
る。
【図7】高周波熱プラズマによる酸化試験結果を示すグ
ラフである。
【図8】ガスタービンの構造を示す一部断面図である。
【図9】図8のタービンブレードの部分拡大図である。
【図10】図8のタービンノズルの部分拡大図である。
【図11】図8の燃焼器の断面部分拡大図である。
【図12】本発明のカーボン複合材を用いた環境遮断部
材の断面図である。
【図13】高温酸化試験装置の概略図である。
【図14】本発明のカーボン複合材を用いた環境遮断部
材の断面図である。
【図15】本発明のカーボン複合材を用いた環境遮断部
材の断面図である。
【符号の説明】
1 基材、2A〜2D 環境遮断耐熱被覆層、3 炭化
物形成金属元素の被膜、4 セラミックス被膜、5 セ
ラミックス充填物、6 高輻射率被膜、10高周波コイ
ル、11 高周波電源、12 ガス供給系、13 熱プ
ラズマ流、14 試験片、15 保持治具、16 密閉
容器、17 真空排気系、22 タービンブレード、3
4 タービンノズル、35 燃焼器、51 環境遮断耐
熱被覆層、52 カーボン繊維強化型カーボン複合材、
53 断熱材、54 金属材料、55 構造部材、56
空隙、57 セラミックス被覆カーボン繊維強化型カ
ーボン複合材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 宰 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 土井 昌之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 桐原 誠信 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平1−132876(JP,A) 特開 平2−91270(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 4/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上機器用のカーボン繊維強化型のカー
    ボン複合材において、カーボン繊維強化型のカーボン複
    合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を有し、その炭
    化物形成金属元素の被膜表面にセラミックス被膜を有す
    ることを特徴とする地上機器用セラミックス被覆カーボ
    ン繊維強化型カーボン複合材。
  2. 【請求項2】 地上機器用のカーボン繊維強化型のカー
    ボン複合材において、カーボン繊維強化型のカーボン複
    合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を有し、その炭
    化物形成金属元素の被膜表面にセラミックス被膜を有
    し、さらにその表面にセラミックス被膜の表面輻射率よ
    りも大きい被膜を有することを特徴とする地上機器用セ
    ラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材。
  3. 【請求項3】 地上機器用のカーボン繊維強化型のカー
    ボン複合材において、ヵーボン繊維強化型のカーボン複
    合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を有し、その炭
    化物形成金属元素の被膜表面にセラミックス被膜を有
    し、そのセラミックス被膜の空隙セラミックス充填物
    充填されていることを特徴とする地上機器用セラミッ
    クス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合材
  4. 【請求項4】 地上機器用のカーボン繊維強化型のカー
    ボン複合材において、カーボン繊維強化型のカーボン複
    合材の表面に炭化物形成金属元素の被膜を有し、その炭
    化物形成金属元素の被膜表面にセラミックス被膜を
    、そのセラミックス被膜の空隙セラミックス充填物
    充填されさらにそれらのセラミックス被膜の表面に
    セラミックス被膜の表面輻射率よりも大きい被膜を有す
    ことを特徴とする地上機器用セラミックス被覆カーボ
    ン繊維強化型カーボン複合材
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の地上機
    器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型のカーボン材
    複合材を、ガスタービンのタービン動翼の少なくとも翼
    前縁部分に設けたことを特徴とするガスタービン用動
    翼。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の地上機
    器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型カーボン複合
    材を、ガスタービンの静翼の少なくとも翼面に設けたこ
    とを特徴とするガスタービン用静翼。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の地上機
    器用セラミックス被覆カーボン繊維強化型のカーボン複
    合材を、ガスタービンの燃焼器の少なくとも 内部の燃焼
    面に設けたことを特徴とするガスタービン用燃焼器。
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