JP2990944B2 - Squidセンサの検出コイルの位置および方向の計測装置 - Google Patents

Squidセンサの検出コイルの位置および方向の計測装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生体活動電流源によ
って形成されるような微小な磁界を計測するSQUID
センサの検出コイルの位置および方向を計測する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】生体に対して光や音のような外界の刺激
を与えると、感覚神経に信号(活動電流)が発生する。
この生体活動電流によって形成される磁界を、SQUI
D(Superconducting Quantum Interference Dvice:超
電導量子干渉計)を用いたセンサで計測し、その計測デ
ータから生体活動電流源の位置,大きさ,方向を推定す
る。推定された生体活動電流源(以下、単に電流源と略
す)は、X線CT装置やMRI装置などで撮像された体
内断層像上に表示され、患部等の物理的位置の特定など
に使用される。
【0003】したがって、SQUIDセンサの計測点と
生体との位置関係を正確に求めることが極めて重要な要
素となる。SQUIDセンサは、デュワーと呼ばれる容
器内にSQUIDと検出コイルおよび補償コイルとを収
納して構成されており、SQUIDの超電導状態を維持
するため、デュワーの内部は液体ヘリウムで満たされて
いる。
【0004】SQUIDセンサの計測点となる検出コイ
ルの位置および方向と、生体との位置関係を求めるに
は、まず、デュワーを基準とした3次元座標系に対する
検出コイルの位置,方向を設計図を参照して把握してお
く。次に、デュワーに投光器を取り付けて光ビームを生
体に照射したり、また、生体の複数箇所に小コイルを取
り付け、小コイルから発生した磁界をSQUIDセンサ
で検出するなどの方法で、デュワーの座標系に対する生
体の位置関係を把握する。これらの情報、すなわち、デ
ュワーと検出コイルの位置,方向との関係、およびデュ
ワーと生体との位置関係から、検出コイルの位置,方向
と生体との位置関係を求めている。
【0005】ところが、検出コイルがデュワーに注入さ
れた液体ヘリウム中に浸漬されて極低温状態下にあるた
め、検出コイルが収縮してしまい、実用上において設計
図通りの位置,方向が保たれておらず、デュワーと検出
コイルの位置,方向との関係を正確に把握できない。検
出コイルの製作誤差やデュワーへの取り付け誤差等によ
っても同様の問題が起こる。
【0006】本出願人は、このような実情を鑑みて、特
願平3−280797号の「SQUIDセンサの検出コイルの
位置および方向測定方法」を提案した。デュワーに収納
されている検出コイルを複数方向からX線撮影し、検出
コイルのX線像から検出コイルの位置,方向を測定する
方法である。デュワーに収納した状態での検出コイルの
位置,向きを求めることで上記の問題を解消している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は複数回にわたるX線撮影や、各撮影方向におけるX線
焦点位置の特定化のための複数回の3次元位置計測を行
う必要があり、測定時間が比較的長時間にわたってしま
う。検出コイルの位置,方向の測定は、臨床検査(脳磁
計測や心磁計測等)の直前あるいは直後、または、SQ
UIDセンサのメンテンナンス時などに頻繁に行われる
ものであり、短時間での測定が望まれている。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、検出コイルをデュワーに収納した状
態での位置,向きの計測を比較的短時間で行うことがで
きるSQUIDセンサの検出コイルの位置および方向の
計測装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために次のような構成をとる。すなわち、この
発明の計測装置は、X線を曝射するX線源と透過X線像
を記録するX線記録手段とを互いの位置関係を固定した
状態で具備するX線撮影系と、規定の基準座標系での前
記X線管の焦点位置データと、SQUIDセンサの検出
プローブ座標系での検出コイルの位置,向きのデータ
と、前記SQUIDセンサの3次元座標を表す複数個の
非磁性の指標点間の3次元位置データと、検出プローブ
の3次元座標を表す複数個の非磁性の指標点間の3次元
位置データとを予め格納する記憶手段と、前記X線撮影
系で得られた前記SQUIDセンサのデュワーの3次元
座標を表す非磁性の指標点のX線像と、前記検出プロー
ブの3次元座標を表す非磁性の指標点のX線像との前記
基準座標系での2次元位置を測定する測定手段と、前記
測定された基準座標系でのデュワーの指標点像の位置
と、前記記憶手段に格納されているX線管の焦点位置と
を結ぶ線分上において、前記記憶手段に格納されている
デュワーの各指標点間の位置データをもつ複数点の基準
座標系での位置および、前記検出プローブの指標点像の
位置と、前記X線管の焦点位置とを結ぶ線分上におい
て、前記記憶手段に格納されている検出プローブの各指
標点間の位置データをもつ複数点の基準座標系での位置
を求める第1処理手段と、前記第1処理手段で求められ
た各複数点の位置データからデュワーの3次元座標と検
出プローブの3次元座標との位置関係を求める第2処理
手段と、前記記憶手段に格納されている検出プローブ座
標系での検出コイルの位置,向きのデータを前記第2処
理手段で得られた位置関係を基に座標変換してデュワー
の3次元座標上での検出コイルの位置,向きを求める第
3処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の構成による作用は、次のとおりであ
る。デュワーの3次元座標を表す指標点のX線像の位置
(2次元平面に投影された位置)と、X線焦点位置とを
結ぶ線分上において、記憶手段内の前記指標点間の3次
元位置データをもつ複数点の位置を特定すると、基準座
標系とデュワーの3次元座標との位置関係が求まる(第
1処理手段)。検出プローブについても同様である。し
たがって、基準座標系を基にして、デュワーの3次元座
標と検出プローブ野3次元座標との位置関係を求めるこ
とができ(第2処理手段)、この位置関係を基に座標変
換を行えば、検出プローブ座標系での検出コイルの位
置,向きのデータからデュワーの3次元座標上での検出
コイルの位置,向きが求められる(第3処理手段)。こ
のように、デュワーおよび検出プローブの指標点のX線
撮影を複数回行うことなく(1度のX線撮影でよい)、
また、指標点のX線像の位置(2次元位置)の測定を行
うだけで、デュワーの3次元座標上での検出コイルの位
置,向きが求められる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。 <装置の構成>図1に検出コイル位置,方向を計測する
装置の簡略外観図を示す。X線フィルムを内蔵したX線
カセッテ1、または、プレート状X線センサ(イメージ
ングプレート〔富士写真フィルム(株)〕)と、X線の
照射を行うX線管2とがアーム3によって固定的に連結
されており、アーム3は移動台4を基部にして上下動す
る可動部材5に支持されている。移動台4は、その内部
にX線発生用の高電圧をX線管2に印加するX線制御部
(図示せず)を備え、底部に車輪6を備えている。符号
7は移動時に用いる把手である。
【0012】移動台4の平面移動と可動部材5の上下動
により、X線カセッテ1とX線管2は互いの位置関係を
一定に保ったまま3次元的に移動自在となっており、後
述するSQUIDセンサのデュワーの設置箇所に移動し
て、そのX線撮影を可能とする。このようなX線撮影系
の他に、現像されたX線フィルム上の指標点像(後述)
の2次元位置計測を行うデジタイザ8と、このデジタイ
ザ8の出力データや、ハードディスク11にストアされて
いる測定データ (後述) を基にデュワーの座標系におけ
る検出コイルの位置,向きを計測するコンピュータ9,
計測結果を図形等で表示するモニタディスプレイ10とが
構成部品として備えられている。
【0013】X線撮影系と、コンピュータ9,デジダイ
ザ8等とを別々に備えた構成としているが、このような
形態に限らず、移動台4にコンピュータ9,デジダイザ
8等を装備してこれらを一体化した構成にしてもよい。
【0014】SQUIDセンサは、図2に示すように、
プラスチック等の非磁性材料で形成された円筒ボビン21
の外周にフィルム状の検出コイル22を貼り付けて構成し
た検出プローブ20を、円筒形のデュワー23の内部に取り
付け、検出プローブ20の信号取り出し用パッド24とSQ
UID25とを接続したもので、SQUID25の超電導状
態を維持するためデュワー23の内部には液体ヘリウム等
の極低温寒剤が充填されている。このようなSQUID
センサは、例えば、検査室の天井に吊り下げ支持され、
検査室内の被検者の頭部付近に設置されて、生体活動電
流により形成された微小磁界の計測に用いられる。
【0015】<検出コイル位置および方向測定の概要>
上述した装置を用いた測定の大まかな流れを以下に示
す。 〔1〕まず、X線管2のX線焦点位置をX線カセッテ1
に取り付けられた3つの指標点が表す3次元座標上で求
めておく。 前述のように、X線フィルムを内蔵したX線カセッテ1
とX線管2の互いの位置関係は不変であるから、X線焦
点位置は個々の装置に対して1度だけ行えばよく、SQ
UIDセンサによる磁界計測の度に行う必要はない。
【0016】〔2〕検出プローブ20をデュワー23に取り
付ける前に、検出プローブ20の3次元座標上における検
出コイル22の位置, 方向を測定しておく。 この測定は液体ヘリウムによる収縮を考慮した状態で行
う。検出プローブ20の材質や検出コイル22の材質が同じ
SQUIDセンサでは、その収縮による変位量を一定と
考えることができ、したがって、磁界計測の度に行う必
要はなく、これも1度だけ行えばよい。
【0017】〔3〕デュワー23の3次元座標や、検出プ
ローブ20の3次元座標を表す3つのX線撮影可能な非磁
性体の指標点をそれぞれに取り付け、各指標点間の3次
元位置データを測定する。 この測定も同じSQUIDセンサについては1度だけで
よく、磁界計測の度に行う必要はない。
【0018】この〔1〕,〔2〕,〔3〕のように磁界
計測の度に行う必要のない測定は、特に、その測定自体
の時間短縮化を図る必要はない。このような測定を「準
備測定」と称する。準備測定で得られたデータはハード
ディスク11にストアされる (ハードディスク11をコンピ
ュータ9の内部メモリで代用してもよい)。
【0019】〔4〕デュワー23を間に挟むようにしてX
線カセッテ1とX線管2を位置させてデュワー23のX線
撮影を1度だけ行う。 〔5〕X線フィルムを現像し、そこに写し出されている
デュワー23の指標点像、検出プローブ20の指標点像、X
線カセッテ1の指標点像の2次元位置をデジタイザ8を
用いて計測する。
【0020】〔6〕上記の〔1〕で求めておいたX線カ
セッテ1の指標点とX線焦点との位置関係から、X線フ
ィルムの座標上でのX線焦点位置を把握し、このX線焦
点の位置と前記計測されたデュワー23の指標点像とを結
ぶ線分を求め、これらの線上において前記求めておいた
デュワー23の指標点間の位置関係を満足する3点を特定
し、X線フィルムの座標系とデュワー23の座標系との位
置関係を求める。
【0021】〔7〕同様にして、X線フィルムの座標系
と検出プローブ20の座標系との位置関係を求め、これら
の位置関係からデュワー23の座標系と検出プローブ20の
座標系との位置関係を求める。そして、上記〔2〕で求
めておいた検出プローブ20の座標系での検出コイル22の
位置および方向から、デュワー23の座標系における検出
コイル22の位置および方向を求める。
【0022】この〔4〕から〔7〕までの測定を前記の
「準備測定」に対して「本測定」と称する。以上のよう
に、準備測定を行っておけば、1回のX線撮影と、2次
元位置計測のみで「本測定」は完結し、デュワー23の座
標系における検出コイル22の位置および方向を求めるこ
とができる。
【0023】<検出コイル位置および方向測定の詳細> 「準備測定」 〔1〕図3に示すように、X線カセッテ1とX線管2と
の間にファントム12を設置し、ファントム12には、その
3次元座標を表すX線撮影可能な例えば鉛製の3つの指
標点T1、T2、T3を取り付ける。ファントム12自体
はX線の透過率の高い材質で形成されている。同様なX
線撮影可能な指標点F1、F2、F3をX線カセッテ1
の適当な3箇所に取り付ける。
【0024】移動台4に直交3軸方向に磁場を形成する
発信器30を設置し、この発信器30からの各磁場の大きさ
をそれぞれに受信するコイルを内蔵したスタイラス型受
信器31の先端で、X線カセッテ1に取り付けられた指標
点F1,F2,F3を指定し、発信器30の3次元座標系
に対する撮像面の3次元座標を入力する。スタイラス型
受信器31は、その中心部に直交3軸方向に向くコイルを
有し、上記発信器30から発せられた各磁場の大きさに対
応した受信信号を得て、その受信信号の大きさから発信
器30とコイルとの3次元的な距離、つまり発信器30の3
次元座標系での位置を知り、その値を先端の指定点の位
置に変換する。
【0025】これにより、移動台4の3次元座標系(X
線撮影系の基準座標系)におけるX線カセッテ1の指標
点F1、F2、F3の位置、すなわち、撮像面の座標系
XF−YF−ZFの位置関係が判る。同様にして、ファ
ントム12の指標点T1,T2,T3をスタイラス型受信
器31で指定し、X線撮影系の基準座標での各指標点の位
置を求め、先に求めたX線撮影系の基準座標と撮像面の
座標系との位置関係から、撮像面の座標系XF−YF−
ZFでの指標点T1,T2,T3の位置を求める。
【0026】次に、X線管2よりX線を曝射して各指標
点のX線撮影を行う。X線カセッテ1に取り付けられた
指標点F1,F2,F3および、ファントムFに取り付
けられた指標点T1、T2、T3は前述のように鉛で形
成されているから、黒点としてX線フィルムに写し出さ
れる(図4参照)。
【0027】このX線フィルム32とX線カセッテ1との
位置関係は固定であり既知であるから、X線フィルム32
とX線カセッテ1との距離を補正し、X線フィルム32上
に写し出されたファントムFの指標点T1、T2、T3
の撮像面の座標系XF−YF−ZFにおける座標を求め
る。そして、X線フィルム32上のファントムFの指標点
像T1’、T2’、T3’の座標と、前記で求めた撮像
面の座標系XF−YF−ZFにおけるファントムFの指
標点T1、T2、T3の座標とを直線で結び、各直線の
交点としてX線焦点fの位置を求める。
【0028】求めたX線焦点fの位置は、撮像面の座標
系XF−YF−ZFでの座標データ(XFf,YFf,
ZFf)として得られる。この座標データは図1のハー
ドディスク11にストアされる。
【0029】〔2〕検出プローブ20をデュワー23に取り
付ける前に、検出プローブ20の円筒ボビン21の端面に前
記の発信器30を取り付け(図5参照)、スタイラス受信
器31先端で、検出コイル22に形成されているコイルパタ
ーン上の複数点を指定し、発信器30の3次元座標系(=
検出プローブの座標系XP−YP−ZP)での検出コイ
ル22の位置と向きを求める。
【0030】次に、検出プローブ20の端面から発信器30
を取り外し、図6に示すように、検出コイル22のコイル
パターンの上に複数個のX線撮像可能な小球33を取り付
ける。このような検出プローブ20を図示省略している液
体ヘリウム容器に収納し、液体ヘリウムの注入前に図の
矢印の方向からX線を曝射してX線フィルム34に小球33
の像(以下、球像33’とする)を写す。
【0031】X線撮影後、液体ヘリウム容器に液体ヘリ
ウムを注入する。容器内の検出プローブ20が液体ヘリウ
ムと同温になった頃を見計らって再びX線撮影を行う。
液体ヘリウム注入前後に撮影した2枚のX線フィルム34
を重ね合わせて、球像33’の変位量を計測する。例え
ば、液体ヘリウム注入後に撮影した球像33’が、図6の
ハッチングで示すような位置になったとすれば、液体ヘ
リウム注入前に撮影した球像33’の位置との変位量Δ
x,Δzを計る。
【0032】Δxは円筒型検出プローブ1の径方向の変
位量を示し、Δzは筒軸方向の変位量を示す。円筒ボビ
ン21の材質、すなわち、温度による収縮率が一様なら
ば、径方向であるYP 方向にもΔxと同じだけ変位する
(Δy=Δx)。上記で求めておいた検出プローブの座
標系XP−YP−ZPでの検出コイル22の位置から、計
測した3軸方向の変位量Δx,Δy,Δzを差分し、差
分して得られた位置で検出コイル22の位置を更新する。
【0033】更新した位置は、液体ヘリウム中における
検出プローブの座標系XP−YP−ZPでの位置である
から、すなわち、デュワー23に収納された状態での検出
プローブの座標系XP−YP−ZPにおける検出コイル
22の位置と等価である。
【0034】液体ヘリウム中での収縮作用で、円筒ボビ
ン21がしなるように変形する場合には、検出コイル22の
向きの変化も考慮する。例えば液体ヘリウム注入前に得
られた球像33’を互いに線で結んだZP方向の線分L
z,XP方向の線分Lxと、液体ヘリウム注入後に得ら
れた球像33’を線で結んだZP 方向の線分Lz’,XP
方向の線分Lx’(ともに図示せず)との傾き変位量を
求め、上記と同様にして検出コイル22の向きを補正す
る。このようにして得られた、検出プローブの座標系X
P−YP−ZPにおける検出コイル22の位置および向き
のデータは図1のハードディスク11にストアされる。
【0035】〔3〕図7に示すように、検出プローブの
座標系XP−YP−ZPを表す3つのX線撮像可能な非
磁性体の指標点A1,A2,A3を取り付け、これらの
各点の位置関係を求める。 例えば、指標点A1を原点とする直交3軸XA−YA−
ZAを仮想し、その直交3軸上でのA2の座標(XA
2,YA2,ZA2)、A3の座標(XA3,YA3,
ZA3)を求めるようにする。
【0036】発信器30の3次元座標系(検出プローブの
座標系XP−YP−ZP)での各指標点A1,A2,A
3間の位置関係を把握する。
【0037】この測定は、各指標点A1,A2,A3間
の位置関係のみを把握するものであって、ある基準の座
標系での各点の位置を把握するものではないため、上記
の発信器30, スタイラス型受信器31のような3次元位置
計測装置等を使用する必要はない。また、上とは逆に、
予め指標点A1を原点とする座標系でのA2の座標(X
A2,YA2,ZA2)、A3の座標(XA3,YA
3,ZA3)を規定しておき、その位置関係にしたがっ
て、指標点A1,A2,A3を取り付けるようにしても
よい。
【0038】図8に示すように、上記の指標点を取り付
けた検出プローブ20をデュワー23に内装し、デュワー23
の外周面にも同様にして、デュワーの座標系XD−YD
−ZDを表す指標点B1,B2,B3を取り付け、指標
点B1を原点とする仮想の直交3軸XB−YB−ZB上
での指標点B2の座標(XB2,YB2,ZB2)、B
3の座標(XB3,YB3,ZB3)を求める。これら
の各指標点の座標データは図1のハードディスク11にス
トアされる。
【0039】「本測定」 〔4〕デュワー23の設置箇所に移動台4を移動させ、デ
ュワー23を挟むようにしてX線カセッテ1とX線管2と
を設置し、デュワー23のX線撮影を1度だけ行う。 〔5〕撮影後のX線フィルムを現像すると、図9に示す
ように、X線カセッテ1に取り付けられている指標点F
1,F2,F3の像(F1’,F2’,F3’)と、デ
ュワー23に取り付けられている指標点B1,B2,B3
の像(B1’,B2’,B3’)と、検出プローブ20に
取り付けられている指標点A1,A2,A3の像(A
1’,A2’,A3’)とが写し出される。
【0040】〔6〕デジダイザ8でX線フィルム40上の
指標点像F1’,F2’F3’を指定してコンピュータ
9に撮像面の座標系XF−YF−ZFを入力し、さら
に、撮像面の座標系XF−YF−ZFでの指標点像B
1’,B2’,B3’の座標(XFBi,YFBi,Z
FBi:i=1,2,3)、指標点像A1’,A2’,
A3’の座標(XFAi,YFAi,ZFAi:i=
1,2,3)を入力する。
【0041】〔7〕コンピュータ9は、デジダイザ8で
入力された情報と、ハードディスク11内にストアされて
いる情報を用いて、デュワーの座標系XD−YD−ZD
における検出コイル22の位置, 方向を求める。 まず、ハードディスク11から撮像面の座標系XF−YF
−ZFでのX線焦点の座標データ(XFf,YFf,Z
Ff)を読み出し、これと、上記入力された撮像面の座
標系XF−YF−ZFでのデュワー23の指標点の像B
1’,B2’,B3’の座標データ(XFBi,YFB
i,ZFBi:i=1,2,3)とを直線で結んで得ら
れる3本の線分L1,L2,L3のデータを算出する
(図10参照)。
【0042】次に、ハードディスク11からデュワー23の
指標点B1,B2,B3の座標データ、すなわち、指標
点B1を原点とする仮想の直交3軸XB−YB−ZB上
での指標点B2の座標(XB2,YB2,ZB2)、B
3の座標(XB3,YB3,ZB3)を読み出す。上記
で算出した線分L1(デュワー23の指標点像B1’とX
線焦点fとを結ぶ線分)は指標点B1と対応しており、
線分L2は指標点B2に対応し、線分L3が指標点B3
に対応しているので、線分L1の座標上に指標点B1
(原点)を設定し、指標点B1を基準にして求めておい
たB2,B3の座標(XB2,YB2,ZB2),(X
B3,YB3,ZB3)が線分L2,L3の座標上に存
在するか否かを比較検証する。
【0043】この処理を、線分L1を構成する多数の座
標点に指標点B1(原点)を設定して行い、デュワー23
の指標点B1,B2,B3の位置関係を満たす3点P
1,P2,P3の位置を線分L1,L2,L3上で求め
る(図10参照)。求めた3点P1,P2,P3の位置
は、撮像面の座標系XF−YF−ZF上での座標であ
り、また、この3点P1,P2,P3の座標はすなわ
ち、デュワーの座標系XD−YD−ZDを表すものであ
るから、撮像面の座標系XF−YF−ZFと、デュワー
の座標系XD−YD−ZDとの位置関係が求まる。
【0044】同様に、検出プローブ20の指標点像A
1’,A2’,A3’とX線焦点fとの位置関係からこ
れらを結ぶ3本の線分を求め、それらの線分上におい
て、検出プローブ20の指標点A1,A2,A3の位置関
係を満たす3点の位置を求めて、撮像面の座標系XF−
YF−ZFと、検出プローブの座標系XP−YP−ZP
との位置関係を求める。
【0045】そして、これらの各座標系の位置関係か
ら、デュワーの座標系XD−YD−ZDと、検出プロー
ブの座標系XP−YP−ZPとの位置関係を求める。次
に、ハードディスク11から検出プローブの座標系XP−
YP−ZPにおける検出コイル22の位置および向きを表
す座標データを読み出し、上記で求めたデュワーの座標
系XD−YD−ZDと、検出プローブの座標系XP−Y
P−ZPとの位置関係からこれらの座標変換を行って、
デュワーの座標系XD−YD−ZDでの検出コイル22の
位置および向きを表す座標データを算出する。
【0046】算出されたデュワーの座標系XD−YD−
ZDでの検出コイル22の位置および向きのデータは、そ
れを表す図形データとして、あるいはキャラクタデータ
としてモニタディスプレイ10に表示されるとともに、脳
磁計測の結果推定された生体活動電流源の位置と生体と
の位置関係の把握に用いられる。
【0047】以上の実施例では、軸型の検出プローブ20
を例に挙げたが、同じようにして平面型の検出プローブ
の位置, 向きを測定することができるし、実施例のよう
に、1軸型の検出プローブではなく、3軸型の検出プロ
ーブについても同じようにして測定することができる。
【0048】また、複数の検出コイルを同一の検出プロ
ーブに連結してなるマルチチャンネルSQUIDセンサ
についても本案の測定原理を応用することは可能であ
る。この場合、検出プローブの座標系における各検出コ
イルの位置,方向を予め求めておけばよい。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の測定装置によれば、デュワーおよび検出プローブの
3次元座標を表す指標点像と、X線焦点とを結ぶ線分上
において、予め測定しておいた各指標点間の3次元位置
データをもつ点座標を特定化することで、デュワーおよ
び検出プローブの座標系の位置関係を求め、その位置関
係を基に予め測定しておいた検出プローブの座標系での
検出コイルの位置,方向のデータを座標変換して、デュ
ワーの座標系での検出コイルの位置,方向を求めるよう
にしたから、X線撮影回数は1回だけでよく、また、実
際の測定も指標点像の2次元位置を測定するだけよく、
従来例に比して、全体の測定時間の短縮化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る装置の概略的な外観
斜視図である。
【図2】SQUIDセンサの構造を示す透視平面図であ
る。
【図3】X線焦点位置の求め方を説明する図である。
【図4】同様にX線焦点位置の求め方を説明する図であ
る。
【図5】検出プローブの座標系における検出コイルの位
置,方向の求め方を説明する図である。
【図6】同様に検出プローブの座標系における検出コイ
ルの位置,方向の求め方を説明する図である。
【図7】検出プローブに取り付けられる指標点を示す斜
視図である。
【図8】デュワーに取り付けられる指標点を示す斜視図
である。
【図9】デュワーの指標点像および検出プローブの指標
点像の一例を示す平面図である。
【図10】撮像面の座標系とデュワーの座標系との位置
関係の求め方を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1・・・X線カセッテ 2・・・X線管 3・・・アーム 8・・・デジタイザ(測定手段) 9・・・コンピュータ(第1,第2,第3処理手段) 11・・・ハードディスク(記憶手段) XD−YD−ZD・・・デュワーの座標系 XP−YP−ZP・・・検出プローブの座標系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を曝射するX線源と透過X線像を記
    録するX線記録手段とを互いの位置関係を固定した状態
    で具備するX線撮影系と、 規定の基準座標系での前記X線管の焦点位置データと、
    SQUIDセンサの検出プローブ座標系での検出コイル
    の位置,向きのデータと、前記SQUIDセンサの3次
    元座標を表す複数個の非磁性の指標点間の3次元位置デ
    ータと、検出プローブの3次元座標を表す複数個の非磁
    性の指標点間の3次元位置データとを予め格納する記憶
    手段と、 前記X線撮影系で得られた前記SQUIDセンサのデュ
    ワーの3次元座標を表す非磁性の指標点のX線像と、前
    記検出プローブの3次元座標を表す非磁性の指標点のX
    線像との前記基準座標系での2次元位置を測定する測定
    手段と、 前記測定された基準座標系でのデュワーの指標点像の位
    置と、前記記憶手段に格納されているX線管の焦点位置
    とを結ぶ線分上において、前記記憶手段に格納されてい
    るデュワーの各指標点間の位置データをもつ複数点の基
    準座標系での位置および、前記検出プローブの指標点像
    の位置と、前記X線管の焦点位置とを結ぶ線分上におい
    て、前記記憶手段に格納されている検出プローブの各指
    標点間の位置データをもつ複数点の基準座標系での位置
    を求める第1処理手段と、 前記第1処理手段で求められた各複数点の位置データか
    らデュワーの3次元座標と検出プローブの3次元座標と
    の位置関係を求める第2処理手段と、 前記記憶手段に格納されている検出プローブ座標系での
    検出コイルの位置,向きのデータを前記第2処理手段で
    得られた位置関係を基に座標変換してデュワーの3次元
    座標上での検出コイルの位置,向きを求める第3処理手
    段と、 を備えたことを特徴とするSQUIDセンサの検出コイ
    ルの位置および方向の計測装置。
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