JP2990358B1 - 手動式の車椅子 - Google Patents

手動式の車椅子

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JP2990358B1
JP2990358B1 JP10257755A JP25775598A JP2990358B1 JP 2990358 B1 JP2990358 B1 JP 2990358B1 JP 10257755 A JP10257755 A JP 10257755A JP 25775598 A JP25775598 A JP 25775598A JP 2990358 B1 JP2990358 B1 JP 2990358B1
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Abstract

【要約】 【課題】 電動補助モータによる走行補助の駆動トルク
を車椅子本体に導入する際の人力検知の手段を、シンプ
ルな構造にして安価に、かつ、シンプルなプログラムで
制御できるものにして提供する。 【解決手段】 弾性支持されたハンドリム41の車輪3
に対する相対回動を検知するスイッチSa,SbのON
・OFF情報をモータ制御手段24に入力し、前進モー
ドでは、前進検知スイッチSaがONを継続する間、電
動補助モータ23による走行補助の駆動トルクを順次加
算して車椅子本体Aに導入し、制動モードでは、制動検
知スイッチSbがONを継続する間、走行補助の駆動ト
ルクを制動トルクにして、これを順次加算して車椅子本
体Aに導入し、両スイッチSa,SbがOFFする惰性
の走行モードでは、走行補助の駆動トルクを順次減算し
て車椅子本体Aに導入するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行補助の駆動ト
ルクを車椅子本体に導入する電動補助モータを備えた手
動式の車椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の電動補助モータによる動力補助を
受ける手動式の車椅子として、それぞれ左右の手回し車
輪に対してこの車輪を手回しするためのハンドリムを、
相対回動ならびに初期姿勢に弾性復帰可能に弾性支持す
る一方、それぞれ左右の車輪に電動補助モータを直結
し、かつ、車椅子を走行させる際のハンドリムと車輪と
の相対回動量(車輪を回転させる人力の大きさ)を、例
えばポテンショメータや差動トランスなどで検知して、
その相対回動量の検知に基づいて、電動補助モータによ
る走行補助の駆動トルクを手回し車輪ひいては車椅子本
体に導入するようにした技術(例えば特開平9−292
293号公報)がある。
【0003】この他に、電動補助モータによる動力補助
を受ける手動式の車椅子として、本出願人は、手動式車
椅子の左右のフレーム本体間に、駆動車輪を連動連結し
た電動補助モータを設けると共に、手回し車輪の回転に
伴う駆動車輪の従動回転をモータの回転角として検知す
るロータリーエンコーダを設けて、このモータの回転角
の変化量(駆動車輪を回転させる人力の大きさ)に基づ
いて、電動補助モータによる走行補助の駆動トルクを駆
動車輪ひいては車椅子本体に導入するようにした技術
を、特願平9−367400号によって提案(但し、い
わゆる公知公用ではない。)している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの技
術では、例えばポテンショメータや差動トランス、ロー
タリーエンコーダなどの高価な検知手段を要する上に、
特に前者の差動トランスを用いる技術では、機械的な構
造が複雑になることに加えて、手回し車輪の軸受部が特
殊となり、専用の車輪を要することから、一層高価につ
く点で問題があった。
【0005】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、走行補助の駆動トルクを車椅子本体に導入
する際の人力検知の手段をシンプルな構造にして安価
に、しかも、シンプルなプログラムで制御できるものに
して提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、走行補助の駆動トルクを車椅子本体に導
入するための電動補助モータを備えた手動式の車椅子に
おいて、電動補助モータとこれの制御手段とを車椅子本
体側に備える一方、車輪に対してこの車輪を手回しする
ためのハンドリムを、相対回動ならびに初期姿勢に弾性
復帰可能に弾性支持し、このハンドリムの車輪に対する
相対的な正逆の回動に伴ってONする前進検知スイッチ
と制動検知スイッチとを車輪に設けている。
【0007】そして、上記のスイッチのON・OFF情
報を、車輪とこれの車軸とにわたる導電ブラシとスリッ
プリングとによるロータリー接点を介してモータ制御手
段に入力して、前進検知スイッチがONする前進モード
では、このスイッチがONを継続する間、最大に設定の
目標回転数に向けてモータの回転数を増加させて、この
モータによる走行補助の駆動トルクを順次加算して車椅
子本体に導入し、制動検知スイッチがONする制動モー
ドでは、このスイッチがONを継続する間、零の目標回
転数に向けてモータの回転数を減少させて、モータによ
る走行補助の駆動トルクを制動トルクにして、この制動
トルクを順次加算して車椅子本体に導入し、かつ、両ス
イッチがOFFする惰性の走行モードでは、モータによ
る走行補助の駆動トルクを順次減算して車椅子本体に導
入する点に特徴がある。
【0008】上記の特徴構成によれば、前進走行するよ
うにハンドリムを手回しすると、前進検知スイッチがO
Nし、このスイッチがONを継続する間、モータによる
走行補助の駆動トルクが順次加算して車椅子本体に導入
されるもので、前進検知スイッチをONさせるたけのハ
ンドリムの手回し操作によって、車椅子を楽に前進走行
させることができる。
【0009】また、前進走行の状態でハンドリムから手
を離した際には、走行補助の駆動トルクが順次減算して
車椅子本体に導入され、かつ、続いてハンドリムを手回
しすると、再び走行補助の駆動トルクが順次加算して車
椅子本体に導入されることから、車椅子本体には、なだ
らかに波打つ状態で走行補助の駆動トルクが導入される
ことになり、車椅子を乗り心地の良いものにして楽に前
進走行させることができる。
【0010】そして、ハンドリムから手を離した状態を
継続すると、車椅子は徐々に減速して停止し、或いは、
ハンドリムに制動力を加えると、制動検知スイッチがO
Nして、モータによる走行補助の駆動トルクが制動トル
クとして、これが車椅子本体に順次加算して導入される
ことで、車椅子を急停止させることも可能であり、車椅
子の取り扱いが優れたものとなる。
【0011】ここで、人力検知手段として、ハンドリム
を弾性的に支持して、このハンドリムの車輪に対する相
対回動をON・OFFスイッチで検知し、この検知に基
づいて電動補助モータを制御するように構成しているの
で、即ち、ハンドリムの支持構造が機械的にシンプルで
あることに加えて、単純なON・OFFスイッチによっ
て人力検知を行わせることから、人力の検知手段を安価
に提供することができる。
【0012】また、モータ制御の手段にしても、ON・
OFFスイッチのON時間に基づいて、その時間に比例
した補助力(走行補助の駆動トルク)を車椅子本体に導
入させるシンプルなプログラム制御が可能であることか
ら、モータ制御手段として、これを安価に構成すること
ができる。
【0013】更に、スイッチのON・OFF情報を、車
輪とこれの車軸とにわたるロータリー接点を介してモー
タ制御手段に入力させるので、このロータリー接点を備
えた車輪・車軸セットを用意すれば、このセットを使い
慣れた手動式の車椅子や市販の車椅子に後付けすること
で、車椅子の利用者は、電動補助モータによる動力補助
を、より安価に受けることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2は本発明による電動
補助動力ユニット1を備えた手動式車椅子2を示し、図
3〜図5は電動補助動力ユニット1の詳細を示し、図6
は手動式車椅子2の折り畳み状態を示している。
【0015】手動式車椅子2は、それぞれ手回し車輪3
と補助車輪4とを備えた左右のフレーム本体5,5の下
部フレーム6,6に、上端側が座部シート7の取り付け
バー8によって連結された前後のリンク(この実施の形
態では、前部側のリンクをパイプ製とし、後部側のリン
クをフラットバー製としている。)9a,9b、10
a,10bを枢着し、この前部側のリンク9a,10a
どうしと後部側のリンク9b,10bどうしを夫々クロ
スさせて、互いに同芯状の軸線まわりで回動可能に枢支
連結して、左右のフレーム本体5,5を車幅方向に折り
畳み可能に構成する一方、フレーム本体5,5を左右両
側に拡げたシート展張状態において、前記シート取り付
けバー8,8をフレーム本体5,5の上部側フレーム1
1に係止固定させるようにしている。
【0016】ここで、左右のフレーム本体5,5に枢着
の前部側のリンク9a,10aどうしと後部側のリンク
9b,10bどうしとは、本来ならば、それぞれが例え
ばカシメ止めピンなどで枢支連結されて、車椅子本体A
が構成されるのであるが、この実施の形態では、電動補
助動力ユニット1を構成するに際して、リンク間隔規制
用のパイプ12に挿通させた1本の支軸13と、この支
軸13の両端に螺着のナット14,14とによって、互
いにクロスさせたリンク9a,9b、10a,10bを
回動可能に枢支連結するようにし、かつ、左右一方のフ
レーム本体5にバッテリー15を搭載するようにしてい
る。
【0017】そして、左右両側を曲げ加工し且つ上下に
面板16,17を溶接して強度アップを図ったブラケッ
ト18を、上記のパイプ12に垂下連設すると共に、こ
のブラケット18の上下の面板16,17にわたって左
右の振り分け位置に縦軸19,19を設け、かつ、縦軸
19,19に、それぞれスライド可能にパイプ20とパ
イプ押し下げの付勢手段21とを嵌合保持させている。
【0018】また、上記のスライドパイプ20,20に
わたって板状部材22を溶接して、この板状部材22に
減速機付きの電動補助モータ23を取り付け、このモー
タ23の減速機ケース25に、平面視L字状のブラケッ
ト53をボルト締めし、このブラケット53に、1個の
駆動車輪26を保持した車輪保持アーム27を、車椅子
2の後方に向けて連設すると共に、電動補助モータ23
と駆動車輪26とを、例えばチエーン式の伝動手段28
によって連動連結し、かつ、前記電動補助モータ23の
制御手段24を座部シート7の下部側に配置している。
【0019】更に、前記フレーム本体5,5を左右両側
に拡げて、前記シート7を展張させた状態で、クロスさ
せた後部側のリンク9b,10bに上方から係止する係
止部材(例えばスタッドボルト29aと筒部材29bと
筒部材29bの抜け止めナット29cとから成る。)2
9,29をブラケット18に設けて、シート展張状態に
おいて、前記支軸13まわりでのブラケット18の回動
を不能に構成する一方、前記フレーム本体5,5の左右
両側への拡がりに伴う支軸13の下降途中で駆動車輪2
6が接地して、爾後の支軸13の下降に伴って、駆動車
輪26や電動補助モータ23などを備えた板状部材22
が相対的に持ち上げられるようにし、かつ、この板状部
材22の持ち上げに伴って、前記駆動車輪26が付勢手
段21により路面に付勢接地されるように構成してい
る。
【0020】図7および図8にも示すように、車椅子2
の左右の手回し車輪3は、ハブ30とスポーク31およ
び図示しないタイヤ付きのリムから成り、かつ、ボール
ベアリング32を構成するように、前記ハブ30を車軸
33に装着して、この車軸33をフレーム本体5にナッ
ト34止めしている。
【0021】そして、前記ハブ30の外側板部aを押圧
部材35とで挟着するように、この押圧部材35にディ
スク36をボルト37止めすると共に、このディスク3
6の外面部に、車軸中心まわりに所定の角度で複数個
(この実施の形態では、120度の位相で3個)の例え
ばウレタンゴムによる弾性体ブロック38を、その外端
面をディスク周面にほゞ一致させて取り付け、この弾性
体ブロック38に、車輪3を手回しするためのハンドリ
ム39を、車輪3に対して相対回動ならびに初期姿勢に
弾性復帰可能に弾性支持させ、かつ、前記ディスク36
にカバー40をビス41止めしている。
【0022】即ち、前記ハンドリム39を、ディスク3
6に外嵌合される筒部材42と、120度の位相で筒部
材42の外方に向けて延設される3本のパイプ部材43
と、このパイプ部材43の外端にわたって連結されるル
ープ部材44とから構成(図1を参照)し、かつ、パイ
プ部材43の基部側から筒部材42の内方に向けて連結
ピン45を設けている。
【0023】一方、前記弾性体ブロック38の車軸33
近傍の端部に筒体46を貫設すると共に、この弾性体ブ
ロック38の外端部にはピン挿通穴bを形成して、この
穴bにハンドリム39の連結ピン45を嵌め込みつつ、
前記筒体46にボルト47を挿通して、このボルト47
をディスク36に螺着すると共に、このボルト47まわ
りでの弾性体ブロック38の回動を阻止するために、筒
体48に挿通させたボルト49をディスク36に螺着し
ている。
【0024】従って、車椅子2を前進させるようにハン
ドリム39を回転操作すると、その回転力によって弾性
体ブロック38が撓んで、ハンドリム39が車輪3に対
して正転方向にやゝ回動し、或いは、前進走行の途中で
ハンドリム39に制動力を掛けると、今度は弾性体ブロ
ック38が逆に撓んで、ハンドリム39が車輪3に対し
て逆転方向にやゝ回動するのであり、かつ、ハンドリム
39から手を離すと、ハンドリム39は初期姿勢に弾性
復帰することになる。
【0025】このハンドリム39の車輪3に対する相対
的な正逆の回動に伴ってONするスイッチSa,Sb、
即ち、ハンドリム39に前進走行の回転力を加えた時の
弾性体ブロック38の撓みを検知する前進検知スイッチ
Saと、ハンドリム39に制動力を掛けた時の逆方向へ
の弾性体ブロック38の撓みを検知する制動スイッチS
bとを、前記ディスク36に設ける一方、前記車軸33
の端部に、3個のスリップリングcを互いに電気的に非
接触の状態で設け、かつ、各スリップリングcに摺接す
る導電ブラシ50を前記弾性体ブロック38に設けると
共に、前記スイッチSa,Sbのそれぞれ一方の端子に
接続のリード線d,dと、他方に接続のリード線e,f
を、前記導電ブラシ50に接続している。
【0026】尚、前記スイッチSa,Sbは、互いに当
接して電気的に導通する金属製のビス51と筒部材52
とから成り、前記ビス51を弾性体ブロック38に設け
る一方、前記筒部材52をディスク36に設けている。
【0027】そして、前記車軸33を中空に形成して、
前記導電ブラシ50のそれぞれに接続のリード線h,
i,jを車椅子本体A側に導出し、前記スイッチSa,
SbのON・OFF情報を、前記導電ブラシ50とスリ
ップリングcとによるロータリー接点を介して、モータ
制御手段24の前進制御部24aと制動制御部24bと
に入力するようにしている。
【0028】図9に示すフローチャートに基づいて、電
動補助動力ユニット1による車椅子本体Aへの動力補助
の形態について説明すると、車椅子2を前進させるハン
ドリム39の回転操作に伴って、左右の車輪3,3に備
えた合計2個の前進検知スイッチSaがON(ステップ
S1)した前進モードでは、先ずはプログラム上のモー
タトルクが一旦ゼロにクリア(ステップS2)され、爾
後は前進検知スイッチSaがONを継続する間、最大に
設定した目標回転数に向けてモータ23の回転数が増加
(ステップS3)され、このモータ23による走行補助
の駆動トルクが順次加算して駆動車輪6ひいては車椅子
本体Aに導入されるのである。
【0029】車椅子2の前進走行に際しては、ハンドリ
ム39の回転操作が間欠的に行われることから、ハンド
リム39から手を一旦離した際には、その間にハンドリ
ム39が初期姿勢に弾性復帰し、全てのスイッチSa,
SbがOFF(ステップS4)することから、この間は
惰性の走行モードがとられる。即ち、モータ23による
走行補助の駆動トルクが順次減算(ステップS5)して
車椅子本体Aに導入されるのである。
【0030】これの繰り返しにより、車椅子本体Aに
は、なだらかに波打つ状態で走行補助の駆動トルクが導
入されることから、車椅子2を乗り心地の良いものにし
て楽に前進走行させることができるのであり、かつ、ハ
ンドリム39から手を離したままにすると、惰性の走行
モードが継続されることで、車椅子2は徐々に減速して
停止することになる。
【0031】前進モードまたは惰性の走行モード下にお
いて、ハンドリム39に制動力を加えると、制動検知ス
イッチSbがON(ステップS6)して制動モードがと
られるのであり、この制動モードでは、プログラム上の
モータトルクが一旦ゼロにクリア(ステップS7)さ
れ、爾後は制動検知スイッチSbがONを継続する間、
零の目標回転数に向けてモータ23の回転数を減少(ス
テップS8)させて、モータ23による走行補助の駆動
トルクを制動トルクにして、この制動トルクが順次加算
して車椅子本体Aに導入されるのであり、即ち、車椅子
2を急停止できるのであって、車椅子2の取り扱いが安
全上で優れたものとなる。
【0032】従って、上記の構成によれば、電動補助動
力ユニット1をアタッチメントとして、必要に応じてリ
ンク間隔規制用のパイプ12と支軸13との長さの異な
るものを用意し、かつ、上記構成のロータリー接点を備
えた車輪・車軸セットの二組を用意して、これらを使い
慣れた手動式の車椅子や市販の車椅子に後付けすること
で、または、製造工程で手動式車椅子2に組み込むこと
で、手動式車椅子2をコスト的に安価に電動タイプに構
成変更することができる。
【0033】しかも、人力検知手段として、ハンドリム
39を車輪3に弾性的に支持して、このハンドリム39
の車輪に対する相対回動をON・OFFスイッチSa,
Sbで検知し、この検知に基づいて電動補助モータ23
を制御するように構成しているので、即ち、ハンドリム
39の支持構造が機械的にシンプルであることに加え
て、単純なON・OFFスイッチSa,Sbによって人
力検知を行わせることから、人力の検知手段を安価に得
ることができ、かつ、前記スイッチSa,SbをONさ
せるタイミングも、弾性体ブロック38の断面積の大小
やスイッチ接点の隙間調整によって自由に設定すること
ができるのである。
【0034】また、モータ制御の手段にしても、ON・
OFFスイッチSa,SbのON時間に基づいて、その
時間に比例した補助力(走行補助の駆動トルク)を車椅
子本体Aに導入させるシンプルなプログラム制御が可能
であることから、モータ制御手段24として、これを安
価に得ることができ、かつ、走行補助の駆動トルク設定
にしても、フローチャート内のトルク加算値を大小する
ことで、自由に設定できるのである。
【0035】一方、車椅子2の構成面では、フレーム本
体5,5を車幅方向に折り畳むと、これに伴って支軸1
3が上昇して、この支軸13に電動補助動力ユニット1
が吊り下げ保持されるのであって、この車椅子2の折り
畳み状態では、左右の手回し車輪3,3間と、前後部の
クロスリンク9a,9b、10a,10b間とに、比較
的大きな空間が存することから、かつ、この空間に電動
補助動力ユニット1を納めることが構成的に容易に可能
であることから、上記の電動タイプに構成変更した車椅
子2をそのまま折り畳むことが可能となり、従って、こ
の電動補助動力ユニット1を備えた車椅子2の保管スペ
ースが狭くて済むようになる。
【0036】また、左右のフレーム本体5,5を拡げて
シート7を展張させると、これに伴って支軸13が下降
し、かつ、付勢手段21が機能して、駆動車輪26が路
面に付勢接地されることから、駆動力を路面に伝える接
地圧が所定通り駆動車輪26に付与されるのであり、し
かも、前後のクロスリンク9a,9b、10a,10b
にわたる1本の支軸13が車幅中央に位置することか
ら、直進性を保つために駆動車輪26を車幅中央に配置
することが容易に達成されるのである。
【0037】更に、シート展張状態において、ブラケッ
ト18ひいては駆動車輪26の支軸13まわりでの回動
を不能に構成しているので、駆動車輪26を1本の支軸
13で吊り下げ保持させながらも、駆動車輪26を傾け
ることなく、これを姿勢固定の状態に保持できるのであ
る。
【0038】尚、上記の実施の形態では、電動補助動力
ユニット1の一組を左右のフレーム本体5,5間に配置
して、左右で2個の前進検知スイッチSaおよび制動検
知スイッチSbのON・OFF情報に基づいて、電動補
助モータ23を制御するように構成しているが、前進検
知スイッチと制動検知スイッチとによって制御される電
動補助モータを、それぞれ左右の車輪に連結して、左右
の車輪に各別に補助力を導入することも容易に可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
動補助モータを備える手動式の車椅子において、前記モ
ータによる走行補助の駆動トルクを車椅子本体に導入す
る際の人力検知の手段を、シンプルな構造にして安価
に、しかも、シンプルなプログラムで制御できるものに
して提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】手動式車椅子の側面図である。
【図2】手動式車椅子の背面図である。
【図3】電動補助動力ユニットの一部破断の側面図であ
る。
【図4】電動補助動力ユニットの詳細図である。
【図5】電動補助動力ユニットの平面図である。
【図6】手動式車椅子の折り畳み状態を示す背面図であ
る。
【図7】手回し車輪のハブ部分の断面図である。
【図8】ハンドリムの弾性支持部の詳細図である。
【図9】フローチャートである。
【符号の説明】3…車輪、23…電動補助モータ、24
…モータ制御手段、33…車軸、39…ハンドリム、A
…車椅子本体、Sa…前進検知スイッチ、Sb…制動検
知スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61G 5/02 512 A61G 5/04 - 5/04 505

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行補助の駆動トルクを車椅子本体に導
    入するための電動補助モータを備えた手動式の車椅子で
    あって、電動補助モータとこれの制御手段とを車椅子本
    体側に備える一方、車輪に対してこの車輪を手回しする
    ためのハンドリムを、相対回動ならびに初期姿勢に弾性
    復帰可能に弾性支持し、このハンドリムの車輪に対する
    相対的な正逆の回動に伴ってONする前進検知スイッチ
    と制動検知スイッチとを車輪に設けると共に、これらの
    スイッチのON・OFF情報を、車輪とこれの車軸とに
    わたる導電ブラシとスリップリングとによるロータリー
    接点を介してモータ制御手段に入力して、前進検知スイ
    ッチがONする前進モードでは、このスイッチがONを
    継続する間、最大に設定の目標回転数に向けてモータの
    回転数を増加させて、このモータによる走行補助の駆動
    トルクを順次加算して車椅子本体に導入し、制動検知ス
    イッチがONする制動モードでは、このスイッチがON
    を継続する間、零の目標回転数に向けてモータの回転数
    を減少させて、モータによる走行補助の駆動トルクを制
    動トルクにして、この制動トルクを順次加算して車椅子
    本体に導入し、かつ、両スイッチがOFFする惰性の走
    行モードでは、モータによる走行補助の駆動トルクを順
    次減算して車椅子本体に導入することを特徴とする手動
    式の車椅子。
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