JP2989858B2 - 原子炉制御棒用中性子吸収要素 - Google Patents

原子炉制御棒用中性子吸収要素

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は長寿命型の原子炉用制御棒に用いられる中性
子吸収要素に係り、特に被覆材の内部に充填される中性
子吸収材のスエリングを抑制、もしくはスエリングによ
る被覆材の応力発生を抑制した原子炉制御棒用中性子吸
収要素に関する。
(従来の技術) 動力用原子炉に用いられる制御棒は中性子を吸収して
次第に吸収能力が低下するので、一定期間使用された制
御棒は使用済みとして炉心から取り出され、新しい制御
棒と交換される。この交換作業は原子炉を停止して行わ
れ、大がかりで時間がかかるため原子炉停止期間が長期
化し、原子炉の稼働率向上の妨げとなるとともに、作業
者の放射線被ばくの原因となる。さらに、使用済制御棒
は巨大かつ強い放射性の廃棄物となるため、近年制御棒
の長寿命化の必要性が一段と高まっており、それにつれ
て新型の長寿命制御棒がいろいろ開発され、その一部は
実用化されるに至っている。本願発明者はいち早く長寿
命型制御棒の必要性に着目し、各種構成のものを提案し
てきたが、特開昭53−74697号公報(特公昭59−138987
公報)に開示した構成の原子炉用制御棒はすでに国内外
で実用化段階にきている。その制御棒の構成の基本的な
考え方は、中性子照射量が相対的に高い部分ではボロン
化合物を配置せずに、Hf金属やAg−In−Cd合金で代表さ
れる長寿命型中性子吸収材を配置することである。この
ような考えを実施する中性子吸収棒として、本願発明者
は特開昭57−171291号公報(特公平1−45598号公報)
にその構成を開示した。この中性子吸収棒は細長いステ
ンレス鋼製の被覆管の内部にボロンカーバイド(B4C)
粉末とHf金属棒あるいはAg−In−Cd合金棒を封入し、両
者の境界にメタルウールを介在させたもので、中性子照
射量が高い制御棒挿入先端側にはHf金属棒またはAg−In
−Cd合金棒が配置され、照射量があまり高くない反対の
末端側にはB4C粉末が充填されている。
(発明が解決しようとする課題) このようなボロン化合物とHf金属あるいはAg−In−Cd
合金棒とを同封する中性子吸収要素では、その後の研究
により、さらに改良の余地が存在することが明らかにな
った。それはボロン化合物中のボロンが中性子と反応し
て生成されるトリチウム(三重水素、3Tの一部が、同封
されているHf金属やAg−In−Cd合金の表面に吸収される
ことにより、中性子吸収材のスエリングが発生し、被覆
管の健全性に支障をきたす可能性が皆無とはいえないこ
とである。また、被覆管内に製造時残存していた水分の
一部は放射線分解して水素となる。さらに、水素はステ
ンレス鋼管を透過することが可能であり、炉水の放射線
分解によって生じた水素が被覆管内に侵入する可能性も
考えられる。これらの水素は前述のトリチウムと同様に
Hf金属やAg−In−Cd合金の表面に吸収されてスエリング
の原因となることが考えられる。
本発明はかかる点に対処してなされたもので、上述の
長寿命型の中性子吸収要素において、中性子吸収材のス
エリングを抑制、もしくは中性子吸収材のスエリングに
よって被覆管に発生する応力を軽減して健全性を確保し
た中性子吸収要素を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明の原子炉制御棒用中性子吸収要素は、被覆管内
にハフニウム(Hf)金属またはHf合金からなる長寿命型
中性子吸収材およびボロン化合物を封入した原子炉制御
棒用中性子吸収要素において、所定領域にある前記ボロ
ン化合物は、ジルコニウム(Zr)粒あるいはHf粉粒から
なる水素吸収材が混入されて、および/またはZrまたは
Hfあるいはステンレス鋼製の非密封性の内管内に充填さ
れて、前記被覆管内に収納されたことを特徴とする。
(作 用) 長寿命型中性子吸収材のHf金属または合金あるいはAg
−In−Cd合金は、中性子吸収要素製造時に残存した水分
の放射線分解によって生じた水素、被覆管を透過して内
部に侵入した炉水からの水素、ボロン化合物が同封され
ている場合には、ボロンと中性子との反応によって生成
放出されたトリチウムなどを、その表面に吸着してスエ
リングを生じる可能性があるが、本発明においては、長
寿命型中性子吸収材と被覆管の間に間隙を設けたり、長
寿命型中性子吸収材を純ジルコニウム製、ハフニウム
製、チタン製もしくはステンレス製の薄肉のスリーブで
包囲したり、あるいは長寿命型中性子吸収材の表面に酸
化被膜を形成して被覆管に収納するので、長寿命型中性
子吸収材のスエリングによる被覆管の応力発生はかなり
抑制される。
すなわち、長寿命型中性子吸収材と被覆管の間に間隙
を設けた場合には、例えスエリングを起しても被覆管に
与える影響は著しく緩和される。また、長寿命型中性子
吸収材の周囲に薄肉のスリーブを形成し、かつそのスリ
ーブが純Zr、HfもしくはTi製の場合には、スリーブが水
素ゲッターの作用をし、そのため長寿命型中性子吸収材
自体は水素吸着によるスエリングは抑制される。その代
わりスリーブ材はスエリングを生じるが、被覆管内面と
スリーブ外面およびスリーブ内面と長寿命型中性子吸収
材表面との間には必ず若干の間隙があり、これらがスエ
リングを受けとめる空間として作用するので、被覆管へ
の影響は小さい。スリーブ材がステンレス鋼の場合に
は、長寿命型中性子吸収材はスエリングを起す可能性が
あるが、形成される間隙がスエリングの吸収空間として
作用するので、スエリングによる被覆管の応力発生はか
なり軽減される。一方、長寿命型中性子吸収材の表面に
酸化被膜を形成した場合には、酸化被膜が水素吸着のバ
リヤとなるため、長寿命型中性子吸収材のスエリング発
生自体が防止される。
さらに、被覆管内に上記長寿命型中性子吸収材とボロ
ン化合物を同封してなる場合には、中性子照射量が相対
的に高い領域にあるボロン化合物粉末中に水素ゲッター
として作用する純Zr粒あるいはHf粉粒を混入させて、ボ
ロン化合物が中性子照射によって発生するトリチウムを
純Zr粒あるいはHf粉粒に吸収させ、外部に放出させない
ようにすることによって長寿命型中性子吸収材のスエリ
ングを抑制することができる。ボロン化合物もそれ自体
が中性子との反応により発生するHeガスによりスエリン
グを起すが、ボロン化合物の充填密度を調節して被覆管
の応力発生を防ぐことができる。また、中性子照射量が
相対的に高い領域にあるボロン化合物を純Zr、Hfあるい
はステンレス鋼製の内管内に充填する方法をとることも
できる。内管が純Zr製の場合は水素ゲッターおよび応力
緩和材として作用し、Hf製の場合は水素ゲッターおよび
応力緩和材の機能の他に長寿命型中性子吸収材としての
機能も有する。ステンレス鋼製の内管は間隙形成に伴う
応力緩和材として作用するが、この場合にはボロン化合
物中に純Zr粒やHf粉粒を混入させる方法も併用すること
が好ましい。このようにして、ボロン化合物から放出さ
れるトリチウムを長寿命型中性子吸収材にほとんど拡散
しないようにすることができる。また、ボロン化合物の
Heガスによるスエリングは内管に吸収され、被覆管に発
生する応力は著しく軽減される。したがって、本発明に
よれば被覆管の健全性を著しく向上させることができ
る。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の各実施例について説明
する。なお、全図面において共通する部分については同
一符号を付記する。
実施例1 第1図に本実施例の中性子吸収要素の縦断面を示す。
この図のA−A、B−BおよびC−Cにおける横断面を
それぞれ第2図ないし第4図に示す。これらの図におい
て、符号1は中性子吸収材を収容する被覆管であり、通
常ステンレス鋼製であるが、Hf金属製やHfとZrまたはHf
とTiを主要2元素とするHf合金製も使用される。被覆管
1は両端がプラグ2で密封されている。中性子吸収要素
は主として三つの部分X、Y、Zに分けられる。X部は
制御棒に収納されたとき高い中性子照射を受ける部分で
あり、ここにはHf金属、HfとZrまたはTiからなるHf合
金、Ag−In−Cd合金等の長寿命型中性子吸収材3が配置
される。本実施例では長寿命型中性子吸収材3の径を被
覆管1の内径より若干小さくし、長寿命型中性子吸収材
3の周囲に純Zr製、Hf製、Ti製もしくはステンレス鋼製
の薄肉のスリーブ4を形成したものを被覆管1に装填し
ている。YおよびZ部には粉末状のボロン化合物5が配
置されるが、Y部は比較的中性子照射量が高いため、水
素ゲッターとして作用する純Zr粒および/またはHf粉粒
6がボロン化合物中に混入されている。Z部は中性子照
射量が低くトリチウム(3T)の発生率が低いため、水素
ゲッターは含まない。ボロン化合物5は代表的にはB4C
が用いられるが、EUB6やBNなども考えられる。ボロン化
合物5は中性子との反応によりHeガスが発生しスエリン
グを起すため、中性子照射量によるスエリング量の大き
さを見定めた上でボロン化合物5の充填密度が決定され
る。X部の長さは全長の3/4に及ぶ場合も考えられる
が、短い場合には3〜5cm程度にセットされることもあ
る。これはその中性子吸収要素を収納した制御棒の使用
方法に依存するものであり、原子炉運転中に炉心に大幅
に挿入するような使用方法では通常全長の1/2程度、運
転中に炉心から引抜く制御棒では通常15cm程度とされ
る。Z部の長さは全長の1/4〜3/4程度であることが多い
が、運転中全引抜とする制御棒では(Y+Z)の部分は
全長から15cmを引いた値程度とし、かつY部をゼロとす
ることもできる。
プラグ2と長寿命型中性子吸収材3の間には、Hf、Z
r、ステンレス鋼、鉄等の金属製ウール7が充填され
る。また、長寿命型中性子吸収材3とボロン化合物混合
層Yとの間にも、粉末状ボロン化合物が長寿命型中性子
吸収材3のまわりに混入するのを防ぐ目的で金属製ウー
ル8を介在させている。この金属製ウール8は基本的に
はプラグ2と長寿命型中性子吸収材3の間の金属製ウー
ル7と同じでよいが、金属製ウール8の充填層が5mm度
より長くなる場合には、中性子吸収材製のウール例えば
Hfウールなどが好ましい。これは、もし非吸収材であれ
ば、その部分で中性子束の盛上がりが生じ、隣接するボ
ロン化合物が局所的に高い中性子照射を受けるようにな
り、中性子吸収要素の健全性上好ましくないからであ
る。一方、金属製ウール7の充填層の長さは通常5〜10
mm程度である。
以上のように構成された中性子吸収要素では、ボロン
化合物が発生するトリチウムをボロン化合物中に混入さ
れた純Zr粒やHf粉粒によって吸収して長寿命型中性子吸
収材に拡散しないようにすることができるとともに、長
寿命型中性子吸収材も水素ゲッターおよび応力緩和材と
して作用する純Zr、HfおよびTi製のスリーブもしくは応
力緩和材として作用するステンレス鋼製のスリーブで包
囲されることにより、スエリングによる被覆管の応力発
生は著しく抑制される。
実施例2〜8 実施例2〜8は実施例1におけるX部分の他の例を示
すもので、実施例2〜7に対応して第5図〜第10図に各
縦断面を示す。
第5図に示す実施例2は、長寿命型中性子吸収材3を
被覆管1の内径より若干細くして長寿命型中性子吸収材
3と被覆管1の間に間隙10を形成したもので、長寿命型
中性子吸収材3を細径化することによるガタつきを、局
所的に長寿命型中性子吸収材3のところどころに微小な
突出部11を設けることにより防止している。このように
構成することにより、長寿命型中性子吸収材3がスエリ
ングを起しても突出部11は容易につぶれて、被覆管1に
大きな応力を発生させることはない。
第6図に示す実施例3は、実施例2における局所的な
突出部11の代わりにネジ山状の突出部12を長寿命型中性
子吸収材3の表面に形成したものであり、実施例2と同
様な効果を有する。
第7図に示す実施例4は、被覆管1側が局所的に長寿
命型中性子吸収材3に突出して接触するように、ディン
プリング13が施されたものであり、長寿命型中性子吸収
材3がスエリングを起した場合には、このディンプリン
グ13が容易に元に戻るように形成されるため、被覆管1
には大きな応力が発生することはない。
第8図に示す実施例5は、長寿命型中性子吸収材3を
多数の短尺物に分割して、各分割片の間に純Zr粒および
Hf粉粒6のうち少なくとも一種を介在させたものであ
り、純Zr粒やHf粉粒6が水素やトリチウムを吸着するた
め、長寿命型中性子吸収材3はほとんどスエリングを発
生しない。純Zr粒やHf粉粒6はスエリングを生ずるが、
もともと低密度状態であるため、スエリングしても同じ
間隙の中に存在することができる。したがって、被覆管
1には大きな応力は発生しない。
第9図に示す実施例6は、長寿命型中性子吸収材3を
縦に分割して、各長尺の分割片の間隙にスエリングで容
易につぶれる程度の微小突出部14を局所的に形成したも
のであり、スエリングが発生した場合には微小突出部14
が順次つぶれて、その間被覆管1には大きな応力が発生
することはなく、応力発生の時期を大幅に遅らせること
ができる。
第10図に示す実施例7は、実施例6と同様に長寿命型
中性子吸収材3を縦に分割し、各長尺の分割片の間隙の
少なくとも一部に純Zr製のストリップ15を介在させたも
のであり、この純Zr製のストリップ15が水素を吸着する
ため、長寿命型中性子吸収材3はほとんどスエリングは
生じない。純Zr製のストリップ15は若干スエリングする
が、硬度が小さいこと、および間隙がスエリングを吸収
して、被覆管1に大きな応力が発生するようなことは少
ない。
図には示さないが実施例8は、長寿命型中性子吸収材
3の表面に酸化被膜を形成したものであり、この場合に
は酸化被膜が水素吸着を防ぐので、長寿命型中性子吸収
材3のスエリングは発生しない。
実施例9および10 実施例9および10は実施例1におけるY部分の他の例
を示すもので、それぞれ第11図および第12図にその縦断
面を示す。
第11図に示す実施例9は、ボロン化合物5を非密封性
の純Zr、Hfもしくはステンレス鋼製の内管16に充填して
被覆管1に収納したものであり、内管16が純Zr製の場合
には、内管16は水素ゲッターおよび応力緩和材として作
用し、Hf製内管16の場合は水素ゲッターおよび応力緩和
材として作用するとともに中性子吸収材としても作用す
る。ステンレス鋼製の内管16はボロン化合物5のHeガス
によるスエリングに対して間隙形成による応力緩和材と
して作用するのみで、この場合には第12図に示す実施例
10のように、ボロン化合物5に水素ゲッターとして働く
純Zr粒やHf粉粒6を混合したものを内管16内に充填する
ことが好ましい。このようにすることにより、ボロン化
合物5が発生するトリチウムが長寿命型中性子吸収材3
にまで拡散することを防ぐことができる。
第13図及び第14図は本発明の原子炉制御棒用中性子吸
収要素を用いた制御棒の実施例を示している。第13図の
制御棒は深いU字状に形成されたシース20の開放端がタ
イロッド21に固着され、内部空間に本発明の中性子吸収
要素22が配列されている。この構成のものは沸騰水型原
子炉の一般的な制御棒として広く知られている。第14図
の制御棒は最近米国で開発されたもので、特開平2−25
4895号公報に開示されている。第15図は第14図のD部を
拡大して示したものである。中性子吸収材充填部23は円
形の断面となっており、外周部は90゜単位で肉盛りがさ
れておおよそ正方形の外形に形成されている。その肉盛
部24を相互に溶接して(溶接部25)第14図に示すような
第13図とほぼ同じ外形を有する制御棒が得られている。
ただし、第13図と第14図の顕著な差異は、第14図ではシ
ース20がない点にある。ウイング26の厚みは同一原子炉
に装荷するためにはほぼ同じでなければならないので、
シース20がない分に見合って中性子吸収材充填部23の直
径を大きくすることができ、より多くの中性子吸収材を
充填することができる。この結果、原子炉制御棒は反応
度価値が向上し、また核的寿命が向上する。本願発明は
第1図に示すように、円筒状の中性子吸収要素のみでな
く、第14図および第15図で示されるほぼ正方形の中性子
吸収要素22′にも全く同様に実施することができる。
本願発明者は特開平2−2983号公報において、第14図
の制御棒に利用することができる内管の構成を開示し
た。この開示では内管のプラグに中性子吸収材を用いて
反応度価値の低下を防止するものを示したが、本願で示
す実施例では水素ゲッターとして作用する純Zrスリーブ
(内管)を用いる点で異なっている。また、特開平2−
13888号公報に開示されている米国の発明では類似の内
管構成が示されているが、水素ゲッターの思想はない。
なお、本発明の実施例は原則として沸騰水型原子炉に
用いられる制御棒の中性子吸収要素について説明した
が、本発明の構成はそれに限定されず、加圧水型原子炉
に用いられる制御棒にもそのまま適用することができ
る。重水炉や転換炉あるいは高速炉で用いられる制御棒
においても、本発明の構成はほぼそのまま適用可能であ
る。
[発明の効果] 以上の説明かな明らかなように、本発明は被覆管が過
度の応力を受けないよう構成されるので、健全性が著し
く向上した長寿命型中性子吸収要素を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の原子炉制御棒用中性子吸収
要素を示す縦断面図、第2図ないし第4図はそれぞれ第
1図のA−A、B−B、C−Cの切断面図、第5図ない
し第10図は第1図のX部分の他の実施例を示す縦断面
図、第11図および第12図は第1図のY部分の他の実施例
を示す縦断面図、第13図は沸騰水型原子炉の一般的な制
御棒の一部を示す断面図、第14図は特開平2−254895号
公報に記載の沸騰水型原子炉用制御棒の一部を示す断面
図、第15図は第14図のD部を拡大してして示す断面図で
ある。 1……被覆管、2……プラグ、 3……長寿命型中性子吸収材、4……スリーブ、 5……ボロン化合物、6……純Zr粒および/またはHf粉
粒。 7、8……金属製ウール、10……間隙、 11、14……突出部、12……ネジ状突出部、 13……ディンプリング、15……ストリップ、 16……内管、20……シース、 21……タイロッド、22、22′……中性子吸収要素、 23……中性子吸収材充填部、24……肉盛部、 25……溶接部、26……ウィング

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被覆管内にハフニウム(Hf)金属またはHf
    合金からなる長寿命型中性子吸収材およびボロン化合物
    を封入した原子炉制御棒用中性子吸収要素において、所
    定領域にある前記ボロン化合物は、ジルコニウム(Zr)
    粒あるいはHf粉粒からなる水素吸収材が混入されて、前
    記被覆管内に収納されたことを特徴とする原子炉制御棒
    用中性子吸収要素。
  2. 【請求項2】前記ボロン化合物は、前記Zr粒あるいは前
    記Hf粉粒からなる水素吸収材が混入され、かつ非密封性
    の内管内に充填されていることを特徴とする請求項1記
    載の原子炉制御棒用中性子吸収要素。
  3. 【請求項3】被覆管内にHf金属またはHf合金からなる長
    寿命型中性子吸収材およびボロン化合物を封入した原子
    炉制御棒用中性子吸収要素において、所定領域にある前
    記ボロン化合物は、ZrまたはHfあるいはステンレス鋼製
    の非密封性の内管内に充填されて、前記被覆管内に収納
    されたことを特徴とする原子炉制御棒用中性子吸収要
    素。
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