JP2590202B2 - 原子炉用制御棒およびその製造方法 - Google Patents

原子炉用制御棒およびその製造方法

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の目的) (産業上の利用分野) 本発明は原子炉用制御棒およびその製造方法に関す
る。
(従来の技術) 原子力発電プラントにおいては、原子炉の出力制御あ
るいは原子炉の安全停止のために原子炉の炉心部に原子
炉用制御棒(以下単に制御棒という。)が装架されてい
る。制御棒は原子炉出力制御を主目的とするものと原子
炉停止を主目的とするものに機能分離する場合と、同一
制御棒で両機能を果す場合とがある。
制御棒のうち出力制御用のものは多量の中性子照射を
受ける。特にこの制御棒は中性子吸収材充填部の外側端
部や挿入先端ほどより多量の中性子照射を受ける。ま
た、原子炉停止用の制御棒は、一定の範囲でより大きな
反応度価値を有することが重要である。原子炉停止用制
御棒でも、その極く限られた挿入先端部、例えば挿入先
端から挿入末端側にせいぜい15mc程度では、原子炉の炉
心設計上の理由から多量の中性子照射を受ける場合が多
い。
ところで、これらの制御棒に用いられる中性子吸収材
としてはボロンカーバイド(B4C)、銀・インジウム・
カドミウム(Ag−In−Cd)合金、ハフニウム(Hf)メタ
ル、六硼化ユーロピウム(EuB6)、各種希土類酸化物な
どがよく知られている。これらの中性子吸収材の中でポ
ロン(B)を含む中性子吸収材は中性子と反応してヘリ
ウム(He)ガスとリチウム(Li)を発生させる。Heの生
成により中性子照射量の多いボロンを含む中性子吸収材
はスエリングを起し、このスエリングによって中性子吸
収材が中性子吸収材充填管を内側から押すことになり、
充填管に応力を発生させる。この応力は局所的な応力に
なり易く、中性子照射量が多いと充填管を破損させるこ
ともある。
またHeはガスであるため、充填管を内側から均一な力
で押圧し、充填管に一様な応力を発生させる。現在まで
の知見では、中性子吸収材のスエリングによる局所的な
応力に伴う充填管の破損の方がHeガス圧の応力に伴う充
填管の破損より少量の中性子照射量で生じることが判っ
ている。
一方、ボロンを含む中性子吸収材を内管に充填した
後、この内管を外管内に挿入して二重管構造とした場
合、内外両管の間には必ず若干の間隙が形成されるた
め、内管が破損するまで外管にはスエリングに伴う応力
は発生せず、内管が破損しても前記間隙をスエリングで
埋め尽すまでは外管にはスエリングに伴う応力は発生し
ない。内管を外管(通常ステンレス鋼製)より軟質の材
料(例えばアルミニウム)で製作すれば、内管のスエリ
ングに伴う外管への応力の発生はさらに緩和できること
が予想される。
(発明が解決しようとする課題) 制御棒を二重管構造とした中性子吸収材充填部では、
内管の導入によって中性子吸収材充填空間が減少するの
で、それを極力抑えるために、内管の肉厚は極力薄くし
なければならない。さもないと、中性子吸収材不足によ
り反応度価値の減少が早まり、核的な制御棒寿命の低下
を招くことになる。外管は原子炉環境に耐え、かつ内部
からの一定の応力に耐えなければならないので、外管を
薄くすることは一般に許されない。
中性子吸収材としては粉粒状のものとペレットのよう
な固形状のものとがあるが、制御棒製造コスト上からは
粉粒状のものが優れている。粉粒状のもので中性子吸収
特性が大きく、しかも安価なものとして、B4C粉粒があ
る。このB4C粉粒は沸騰水型原子炉(BWR)に用いられる
制御棒の中性子吸収材として広く利用されている。
いま、制御棒を二重管構造とし、薄肉の内管にB4C粉
粒を充填する場合を想定すると、B4C充填密度を高める
ために、複数種の大きさの粉粒を混合して使用すること
が考えられる。この場合、内管内の充填密度は局所的に
変化し、その結果、内管は真円から歪むことになる。歪
んだ内管を外管もしくは内管挿入穴(あわせて外穴とい
う。)に挿入するのは極めて困難である。この挿入の困
難さを避けるために内管外径を小さくすると中性子吸収
材充填空間が減少し、反応度価値不足あるいは核的寿命
低下を引き起す不都合がある。
本発明は上述した事情を考慮してなされたものであ
り、中性子吸収材充填内管の肉厚を極く薄肉としても充
填内管の歪みを極力抑制し、中性子吸収材収容穴内への
挿入も円滑かつスムーズに行ない、中性子吸収材の低減
が抑えられ、反応度価値と核的寿命の低下が抑えられる
原子炉用制御棒およびその製造方法を提供することを目
的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明に係る原子炉用制御棒は、制御棒のウィングに
中性子吸収材収容穴をそれぞれ形成し、上記収容穴の所
定位置に、両端部をプラグで閉塞した薄肉の中性子吸収
材充填内管を挿入する一方、上記プラグの少なくとも一
方は、中性子捕獲型中性子吸収物質からなる中性子吸収
プラグで形成したものである。
また、本発明に係る原子炉用制御棒の製造方法は、中
性子吸収材充填部材の案内孔内に先端をプラグで閉塞し
た薄肉内管を挿入し、この薄肉内管の他端開口端から上
記薄肉内管内に中性子吸収材の粉粒を充填し、その後前
記薄肉内管の他端開口端をプラグで閉塞して中性子吸収
材充填内管を成形し、この充填内管の両端部を閉塞した
プラグの少なくとも一方を中性子捕獲型中性子吸収物質
で構成する一方、上記充填内管を制御棒のウィングに形
成される中性子吸収材収容穴の所定位置に挿入する方法
である。
(作用) この原子炉用制御棒は、制御棒の中性子吸収材収容穴
の所定位置に両端部をプラグで閉塞した中性子吸収材充
填内管を挿入し、上記プラグの少なくとも一方を中性子
捕獲中性子吸収物質からなる中性子吸収プラグで形成し
たから、中性子吸収材の低減が抑制され、反応度価値と
核的寿命の低下を防止することができる。
また、この原子炉用制御棒の製造方法は、中性子吸収
材充填部材の案内孔内に先端プラグで閉塞した薄肉内管
を挿入し、この薄肉内管の他端開口端から上記内管内に
中性子吸収材の粉粒を充填し、その後前記内管の多端開
口端をプラグで閉塞して中性子吸収材充填内管を成形
し、この予成形された充填内管を制御棒の中性子吸収材
収容穴の所定位置に挿入することにしたから、充填内管
の肉厚を極く薄い肉厚としても、充填内管の歪みを極力
抑制し、中性子吸収材収容穴内に円滑かつスムーズに挿
入することができる。
その際、中性子吸収材充填内管は薄肉構造とすること
ができ、中性子吸収材の低減が抑制されるので、反応度
価値および核的寿命の低下を抑えることができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例について添付図面を参照して
説明する。
本発明の原子炉用制御棒は、現行あるいは設計研究開
発中の沸騰水型原子炉(BWR)、加圧水型原子炉(PW
R)、新型転換炉(ATR)、高転換炉(HCR)および高速
増殖炉(FBR)等殆ど全ての原子炉の制御棒に適用可能
であり、B4CやEuB6などのボロン(B)を含む粉粒使用
の制御棒やその他の粉粒使用の制御棒に好適である。
この原子炉用制御棒の一例として沸騰水型原子炉用の
制御棒に適用した例を第1図に示す。この原子炉用制御
棒10は4枚の細長い矩形のステンレス鋼板11を結合部材
12で固着してウィング13を構成し、横断面がほぼ十字形
をなすようにしたものである。各ウィング13を構成する
ステンレス鋼板11にはウィング13の幅方向に中性子吸収
材収容穴14が穿設される。この収容穴14はウィング13の
長手方向に間隔をおいて列状に、例えば等ピッチに配列
される。制御棒10の挿入先端側には機械的強度を保つ先
端構造材部15およびハンドル16が一体あるいは一体的に
設けられる。
一方、制御棒10の各ウィング13に形成される収容穴14
には、中性子照射の多い挿入先端領域l1にハフニウム
(Hf)等の長寿命型中性子吸収棒17が挿入される。この
挿入先端領域l1は制御棒の有効長Lの挿入先端から挿入
末端側に向ってせいぜい32cm程度好ましくは5cm〜15cm
程度の長さである。
制御棒10の高反応度領域l2(全体有効長Lの1/4L〜1/
2Lの領域)には、収容穴14内に中性子吸収材充填内管20
が収容され、この充填内管20内に中性子吸収材の粉粒
(粉末を含む。)、好ましくは例えばB4C粉粒が充填さ
れる。充填内管20は第2図に示すように薄肉内管21内に
B4C粉粒22を充填する一方、その両端部は中性子捕獲型
中性子吸収物質からなる中性子吸収プラグ23,24で閉塞
される。少なくとも一方の中性子吸収プラグ24は、収容
穴14に微小間隙を介して連通可能に非密封構造に形成さ
れる。これにより、中性子反応によりB4Cから発生したH
eガスは収容穴14内に流出し、収容穴14内のガス圧力が
均一化される。
中性子吸収材充填内管20の薄肉内管21は両端部を中性
子吸収プラグ23,24で閉塞する必要は必ずしもなく、ま
た、一方は設計および作用条件によっては、通常のステ
ンレス鋼製プラグであってもよい。中性子吸収プラグ2
3,24は、ハフニウムメタル、ハフニウム希釈合金または
銀・インジウム・カドミウム合金、希土類酸化物を主中
性子吸収物質とするセラミックなどの中性子捕獲型中性
子吸収物質で構成される。ハフニウム希釈合金は、ハフ
ニウムをジルコニウムまたはチタニウムを主成分とする
金属で希釈したものであり、この希釈合金の採用により
プラグ比重を小さくすることができる。
また、高反応度領域l2に隣接する挿入末端側の領域l3
の各収容穴14には中性子吸収材25として例えばB4C粉粒
あるいはペレットが充填される。このようにして、各収
容穴14内に中性子吸収材17,22,25が充填された後、制御
棒10のウィング13はその外側縁側から各収容穴14を覆う
ように例えばSUS製の当て板26が介在され、この当て板2
6を介してウィング14の翼端部が湾曲成形され、溶接等
により密封される。
他方、高反応度領域l2の中性子吸収材収容穴14に収容
される中性子吸収材充填内管20は第2図(A)〜(C)
に示すように製造される。この充填内管20の薄肉内管21
は第2図(A)に示すように、全長が例えば10cm〜40cm
程度の長さを有し、内管21の一端に軸方向長さ0.3cm〜
1.5cm程度の中性子吸収プラグ23をかしめや溶接等で固
着した後、他端開口端を残して中性子吸収材充填部材28
の案内孔29に挿入される。案内孔29に薄肉内管21を挿入
した後、他端開口端を上向きにセットし、この他端開口
端からB4C等の中性子吸収材の粉粒22を第2図(B)に
示すように充填させる。この充填の際に、中性子吸収材
充填部材28に振動を付与して中性子吸収材の粉粒充填効
率を高めるようにしてもよい。
その際、薄肉内管21は、案内孔29により外形が限定保
持されるので、中性子吸収粉粒22の充填によって内管21
の変形が効果的に防止される。
薄肉内管21への中性子吸収粉粒22の充填が終了した
ら、第2図(C)に示すように案内孔29から突出する薄
肉内管21の他端開口端に0.3cm〜2cm程度のハフニウム等
からなる中性子吸収プラグ24を装着し、固着して中性子
吸収材充填内管20が成形される。この充填内管20は中性
子吸収材充填部材28の案内孔29から取り出され、 制御棒10の中性子吸収材収容穴14の所定位置に順次挿
入される。充填内管20を案内孔29から取り出すとき、充
填内管20に傷がつかないように、中性子吸収材充填部材
28を二ツ割構造としてもよい。
一方、中性子吸収材充填内管20に装着される中性子吸
収プラグ24は中性子吸収材の粉粒にB4C粉粒を用いたと
き、中性子反応により発生したHeガスが薄肉内管21から
流出できるように少なくとも一方が非密封構造とされ
る。薄肉内管21内に収容される中性子吸収粉粒22には、
ボロン10(B−10)を濃縮した濃縮ボロンカーバイド(
10B4C)粉粒が必要に応じて充填され、高反応度の中性
子吸収材充填内管を製造しており、この充填内管を制御
棒10の所定位置に挿入して高反応度制御棒とすることが
できる。BWRの制御棒では、挿入先端領域l1に隣接する
高反応度領域l2に、例えば10B4C粉粒を充填した中性子
吸収材充填内管20を挿入することによって、反応度価値
を効果的に高めることができる。高反応度領域l2は、制
御棒全挿入時に炉心の未臨界度が浅くなる部分である
が、この領域l2に高反応度の中性子吸収材充填内管21を
配置するため、反応度価値を有効的に高めることができ
る。
また、制御棒10の各ウィング13は、ウィング両翼端
(内側縁および外側縁)の中性子束が高く、中性子照射
量が多い。しかし、この場合、高反応度領域l2の各収容
穴14に収容される薄肉内管21は両端部に中性子吸収プラ
グ23,24を設けたので、この中性子吸収プラグ23,24をHf
等の長寿命型中性子吸収材で形成した場合には、中性子
照射量の高いウィング13の両翼端部に、長寿命型中性子
吸収プラグが存在するので、長寿命型中性子吸収材を別
途配置しなくてもよい。
原子炉用制御棒10の一実施例では、ウィング13を構成
するステンレス鋼板11のウィング幅方向の収容穴14の所
定位置に、中性子吸収材充填内管20を挿入した例を示し
たが、第4図に示すように収容穴30をウィング長手方向
に形成し、この長手方向の中性子吸収材収容穴30内に第
4図に示すように中性子吸収材の粉粒22を充填した中性
子吸収材充填内管20を複数個列状に挿入するようにして
もよい。その際、ウィング13はウィング幅方向に配列さ
れた例えば矩形の外管31を溶接することにより形成して
も、また上記外管31を従来の原子炉用制御棒のように中
性子吸収棒被覆管に構成し、この被覆管をU字状に成形
された金属製シース(図示せず)内に収容し、配列した
ものであってもよい。
また、原子炉用制御棒10Aは、B4C等の中性子吸収材を
より多く充填させることができれば、反応度価値が上昇
する。この反応度価値を上昇させるために、第5図
(A)に示すように複数の収容穴32を連ねて長孔構造と
した例を、本出願人は特願昭63−28420号で提案した。
第5図(A)に示す原子炉用制御棒10Aにおいては、連
設された各収容穴32からなる長孔に充填された中性子吸
収材としてのB4C粉粒33は、中性子照射を受けてスエリ
ングが生じ、内圧が発生する。スエリングは各収容穴32
全体でほぼ等しいか、長孔の両サイドでやや大きくな
る。
連設された各収容穴(長孔)32はスエリングによって
も中間のA部ではほとんど応力が生じないが、両サイド
のB部では大きな応力が発生し、この応力によって長孔
の両サイドでウィング13のステンレス鋼板11が破断する
おそれがある。
連設収容穴32の両サイドに発生する応力を緩和させる
ために、各収容穴32の両サイドに第5図(B)に示すよ
うに薄肉の中性子吸収材充填内管20を挿入し、収納させ
る。この充填内管20の構造は第2図(A)〜(C)に示
すものと異ならないので同一符号を付して説明を省略す
る。この充填内管20を所定位置に挿入する挿入方式を採
用することにより、発生する応力の緩和を図ることがで
き、制御棒の健全性が向上する。
なお、本発明の一実施例では中性子吸収材充填内管の
少なくとも一方を中性子吸収プラグで閉塞した例を示し
たが、中性子照射量が少ない制御棒の例えば挿入末端側
では、充填内管の両端部を通常のプラグで閉塞してもよ
い。
〔発明の効果〕
以上に述べたようにこの発明に係る原子炉用制御棒に
おいては、制御棒のウィングに形成される中性子吸収材
収容穴の所定位置に、両端部をプラグで閉塞した薄肉の
中性子吸収材充填内管を挿入する一方、上記プラグの少
なくとも一方は、中性子捕獲型中性子吸収物質からなる
中性子吸入プラグで形成したので、中性子吸収材のスウ
ェリングにより生じる応力の吸収代を薄肉内管の採用に
より確保し、局所的な応力の発生を防止して制御棒の損
傷や破損を未然にかつ確実に防ぐことができる一方、制
御棒内に充填される中性子吸収材の低減が抑制され、反
応度価値と核的寿命の低下を効果的に防止し、制御棒の
長寿命化と反応度価値の向上を図ることができる。
また、この原子炉用制御棒の製造方法は、中性子吸収
材充填部材の案内孔内に先端をプラグで閉塞した薄肉内
管を挿入し、この薄肉内管の他端開口端から上記薄肉内
管内に中性子吸収材の粉粒を充填し、その後前記薄肉内
管の他端開口端をプラグで閉塞して中性子吸収材充填内
管を成形し、この充填内管の両端部を閉塞したプラグの
少なくとも一方を中性子捕獲型中性子吸収物質で構成す
る一方、上記充填内管を制御棒の中性子吸収収容穴の所
定位置に挿入する製造方法を採用したので、中性子吸収
材充填内管の製造時に薄肉内管に充填される中性子吸収
材の充填密度を均一化させ、上記充填内管の歪み発生を
極力抑制することができる。このため、中性子吸収材充
填内管を制御棒の中性子吸収材収容内穴内に円滑かつス
ムーズに挿入することができ、また、薄肉内管の採用に
より中性子吸収材のスウェリングによる応力の吸収代を
確保でき、収容穴内でスエリングに伴う応力発生を大幅
に緩和したり、遅らせることができるので、原子炉用制
御棒の健全性、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原子炉用制御棒の一実施例を沸騰
水型原子炉用制御棒に適用した例を示す図、第2図
(A)〜(C)は上記原子炉用制御棒内に収容される中
性子吸収材充填内管の製造工程をそれぞれ示す図、第3
図は原子炉用制御棒のウィング内に配列された中性子吸
収材充填内管の配列例を示す図、第4図は原子炉用制御
棒の縦方向の収容穴内に配設される中性子吸収材充填内
管の配列例を示す部分図、第5図(A)および(B)は
本発明に係る原子炉用制御棒の変形例を示す図である。 10,10A……原子炉用制御棒、11……ステンレス鋼板、12
……結合部材、13……ウィング、14,32……中性子吸収
材収容穴、17……長寿命型中性子吸収棒、20……中性子
吸収材充填内管、21……薄肉内管、22……中性子吸収材
の粉粒(B4C粉粒)、23,24……中性子吸収プラグ、25,3
3……中性子吸収材。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御棒のウィングに中性子吸収材収容穴を
    それぞれ形成し、上記収容穴の所定位置に、両端部をプ
    ラグで閉塞した薄肉の中性子吸収材充填内管を挿入する
    一方、上記プラグの少なくとも一方は、中性子捕獲型中
    性子吸収物質からなる中性子吸収プラグで形成したこと
    を特徴とする原子炉用制御棒。
  2. 【請求項2】中性子吸収材充填部材の案内孔内に先端を
    プラグで閉塞した薄肉内管を挿入し、この薄肉内管の他
    端開口端から上記薄肉内管内に中性子吸収材の粉粒を充
    填し、その後前記薄肉内管の他端開口端をプラグで閉塞
    して中性子吸収材充填内管を成形し、この充填内管の両
    端部を閉塞したプラグの少なくとも一方を中性子捕獲型
    中性子吸収物質で構成する一方、上記充填内管を制御棒
    のウィングに形成される中性子吸収材収容穴の所定位置
    に挿入することを特徴とする原子炉用制御棒の製造方
    法。
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