JP2989555B2 - 放射性固体廃棄物の溶融処理方法 - Google Patents
放射性固体廃棄物の溶融処理方法Info
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- G21F9/00—Treating radioactively contaminated material; Decontamination arrangements therefor
- G21F9/28—Treating solids
- G21F9/30—Processing
- G21F9/301—Processing by fixation in stable solid media
- G21F9/302—Processing by fixation in stable solid media in an inorganic matrix
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/005—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture of glass-forming waste materials
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- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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- C03B5/02—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating
- C03B5/021—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating by induction heating
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- G21F9/28—Treating solids
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C03B2211/70—Skull melting, i.e. melting or refining in cooled wall crucibles or within solidified glass crust, e.g. in continuous walled vessels
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Inorganic Chemistry (AREA)
- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コールドクルーシ
ブル誘導溶融炉を用いて、原子力施設等から発生する放
射性固体廃棄物を効率よく誘導加熱して、減容・固化処
理することができる溶融処理方法に関するものである。
ブル誘導溶融炉を用いて、原子力施設等から発生する放
射性固体廃棄物を効率よく誘導加熱して、減容・固化処
理することができる溶融処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力関連施設等から発生する放射性固
体廃棄物は、発生量も多く、廃棄物の種類としても可燃
物、金属、ガラス、その他の不燃物等、多岐にわたる物
質が含まれている。これらを一括して簡便に溶融処理す
る方法として本発明と同一の出願人から特許出願された
方法(特開平7−63895号、以下“先願方法(1) ”
という)がある。
体廃棄物は、発生量も多く、廃棄物の種類としても可燃
物、金属、ガラス、その他の不燃物等、多岐にわたる物
質が含まれている。これらを一括して簡便に溶融処理す
る方法として本発明と同一の出願人から特許出願された
方法(特開平7−63895号、以下“先願方法(1) ”
という)がある。
【0003】この先願方法(1) は、スリットで分割され
た水冷式の金属製コールドクルーシブルを同じく水冷式
の高周波コイル内に配置した構造を有するコールドクル
ーシブル誘導溶融炉を使用する。この溶融炉内に放射性
固体廃棄物を投入し、高周波コイルに高周波電流を供給
すると、固体廃棄物中に含まれている金属等の導電性物
質が先ず誘導加熱されて溶融する。この時の発熱により
その周囲の他の導電性の低い固体廃棄物も間接的に加熱
される。すなわち金属が溶融加熱の起動源となり全体が
溶融状態とされる。
た水冷式の金属製コールドクルーシブルを同じく水冷式
の高周波コイル内に配置した構造を有するコールドクル
ーシブル誘導溶融炉を使用する。この溶融炉内に放射性
固体廃棄物を投入し、高周波コイルに高周波電流を供給
すると、固体廃棄物中に含まれている金属等の導電性物
質が先ず誘導加熱されて溶融する。この時の発熱により
その周囲の他の導電性の低い固体廃棄物も間接的に加熱
される。すなわち金属が溶融加熱の起動源となり全体が
溶融状態とされる。
【0004】かような先願方法(1) によれば、金属溶融
の場合は電磁場の作用により溶融物自体に浮上力が働く
ためクルーシブルに直接接触せず、またガラス溶融の場
合もクルーシブルとの接触面が冷却されて固体層(スカ
ル層)となり金属と同様に高温溶融物のクルーシブルと
直接接触がないため、クルーシブルの高温侵食が発生す
ることがない。さらにクルーシブル自体が水冷されてい
るため、その耐熱温度に制限されることなく溶融物の高
温溶融が可能となる。
の場合は電磁場の作用により溶融物自体に浮上力が働く
ためクルーシブルに直接接触せず、またガラス溶融の場
合もクルーシブルとの接触面が冷却されて固体層(スカ
ル層)となり金属と同様に高温溶融物のクルーシブルと
直接接触がないため、クルーシブルの高温侵食が発生す
ることがない。さらにクルーシブル自体が水冷されてい
るため、その耐熱温度に制限されることなく溶融物の高
温溶融が可能となる。
【0005】一方、同様なコールドクルーシブル誘導溶
融炉を使用する方法であっても、溶融対象物がガラス物
質等の導電性の低い材質を溶融処理する場合には、溶融
炉内にガラス物質よりも高融点の炭化ケイ素等の導電体
を挿入し、高周波コイルに高周波電流を供給してこの導
電体を先ず発熱させてガラス物質を間接加熱し、ガラス
物質の一部が溶融状態になった後に導電体を引き抜き、
引き続いて溶融したガラスによる誘導加熱を維持するこ
とにより全体を溶融状態にする方法が、本発明と同一の
出願人により提案されている(特開平7−20288
号、以下“先願方法(2) ”という)。
融炉を使用する方法であっても、溶融対象物がガラス物
質等の導電性の低い材質を溶融処理する場合には、溶融
炉内にガラス物質よりも高融点の炭化ケイ素等の導電体
を挿入し、高周波コイルに高周波電流を供給してこの導
電体を先ず発熱させてガラス物質を間接加熱し、ガラス
物質の一部が溶融状態になった後に導電体を引き抜き、
引き続いて溶融したガラスによる誘導加熱を維持するこ
とにより全体を溶融状態にする方法が、本発明と同一の
出願人により提案されている(特開平7−20288
号、以下“先願方法(2) ”という)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の先
願方法(1) においては、溶融炉内で金属類を優先的に効
果的に誘導加熱させるために、固体廃棄物中の金属類を
分別して溶融炉内の誘導加熱されやすい場所へ配置する
等の作業が必要とされる。また上述の先願方法(2) で
は、炭化ケイ素等の導電体、およびこの導電体の溶融炉
内への挿入、引き抜き手段を設ける必要がある。
願方法(1) においては、溶融炉内で金属類を優先的に効
果的に誘導加熱させるために、固体廃棄物中の金属類を
分別して溶融炉内の誘導加熱されやすい場所へ配置する
等の作業が必要とされる。また上述の先願方法(2) で
は、炭化ケイ素等の導電体、およびこの導電体の溶融炉
内への挿入、引き抜き手段を設ける必要がある。
【0007】そこで本発明は、溶融処理する放射性固体
廃棄物の材質が限定されることなく、各種材質が混在す
る固体廃棄物であっても効率よく全体を均一かつ迅速に
溶融状態とすることができ、しかも固体廃棄物からの金
属類の分別や炉内への特別な配置作業を必要とせず、さ
らには炭化ケイ素のごとき導電体の炉内への挿入、引き
抜きも必要のない溶融処理方法を提供することを目的と
してなされたものである。
廃棄物の材質が限定されることなく、各種材質が混在す
る固体廃棄物であっても効率よく全体を均一かつ迅速に
溶融状態とすることができ、しかも固体廃棄物からの金
属類の分別や炉内への特別な配置作業を必要とせず、さ
らには炭化ケイ素のごとき導電体の炉内への挿入、引き
抜きも必要のない溶融処理方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の放射性
固体廃棄物の溶融処理方法は、高周波コイルの中に配置
された水冷式コールドクルーシブル誘導溶融炉内に放射
性固体廃棄物を投入し、この溶融炉を包囲する高周波コ
イルに高周波電流を供給して固体廃棄物を誘導加熱する
ことにより溶融する点では、先願発明(1)と同様である
が、本発明においては、誘導溶融炉に投入した固体廃棄
物の上方から熱プラズマを固体廃棄物に向けて噴射させ
て初期加熱を行い固体廃棄物の一部を加熱溶融し、次い
で前記の高周波コイルに高周波電流を供給して誘導加熱
を行うこと、また、熱プラズマのプラズマガスとして、
酸化性ガス、還元性ガスあるいは腐食性ガスを使い分け
ることにより、誘導溶融炉内の固体廃棄物の溶融反応の
促進、制御を行うことを特徴とするのである。
固体廃棄物の溶融処理方法は、高周波コイルの中に配置
された水冷式コールドクルーシブル誘導溶融炉内に放射
性固体廃棄物を投入し、この溶融炉を包囲する高周波コ
イルに高周波電流を供給して固体廃棄物を誘導加熱する
ことにより溶融する点では、先願発明(1)と同様である
が、本発明においては、誘導溶融炉に投入した固体廃棄
物の上方から熱プラズマを固体廃棄物に向けて噴射させ
て初期加熱を行い固体廃棄物の一部を加熱溶融し、次い
で前記の高周波コイルに高周波電流を供給して誘導加熱
を行うこと、また、熱プラズマのプラズマガスとして、
酸化性ガス、還元性ガスあるいは腐食性ガスを使い分け
ることにより、誘導溶融炉内の固体廃棄物の溶融反応の
促進、制御を行うことを特徴とするのである。
【0009】かような本発明によれば、各種材質の廃棄
物成分が混在している固体廃棄物でも、熱プラズマを噴
射させて誘導溶融炉内の固体廃棄物を初期加熱すること
により、固体廃棄物の材質の種類やそれらの電気伝導性
に関係なく、その一部を溶融することができる。したが
って、熱プラズマによる初期加熱で固体廃棄物の一部が
溶融した状態で、高周波コイルに高周波電流を供給する
ことにより誘導加熱を効果的に行うことができ、炉内の
固体廃棄物全体を均一かつ迅速に溶融状態とすることが
できる。さらに、熱プラズマのプラズマガスとして、酸
化性ガス、還元性ガスあるいは腐食性ガスを使い分ける
ことにより、固体廃棄物の溶融反応の促進、制御を行う
ことができる。
物成分が混在している固体廃棄物でも、熱プラズマを噴
射させて誘導溶融炉内の固体廃棄物を初期加熱すること
により、固体廃棄物の材質の種類やそれらの電気伝導性
に関係なく、その一部を溶融することができる。したが
って、熱プラズマによる初期加熱で固体廃棄物の一部が
溶融した状態で、高周波コイルに高周波電流を供給する
ことにより誘導加熱を効果的に行うことができ、炉内の
固体廃棄物全体を均一かつ迅速に溶融状態とすることが
できる。さらに、熱プラズマのプラズマガスとして、酸
化性ガス、還元性ガスあるいは腐食性ガスを使い分ける
ことにより、固体廃棄物の溶融反応の促進、制御を行う
ことができる。
【0010】熱プラズマによる初期加熱を行った後は、
高周波コイルによる誘導加熱が進行するため、熱プラズ
マの噴射を停止してもよいが、高周波コイルによる誘導
加熱が進行している際にも熱プラズマの噴射を継続して
行い、熱プラズマを高周波コイルによる誘導加熱の補助
加熱源として使用することもできる。
高周波コイルによる誘導加熱が進行するため、熱プラズ
マの噴射を停止してもよいが、高周波コイルによる誘導
加熱が進行している際にも熱プラズマの噴射を継続して
行い、熱プラズマを高周波コイルによる誘導加熱の補助
加熱源として使用することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の方法を実施するた
めに使用するコールドクルーシブル誘導溶融炉10の一
例の概略構造を示すものであり、先願方法(1) で用いる
コールドクルーシブル誘導溶融炉と同様に、スリットで
分割された水冷式の銅製コールドクルーシブル11が、
同じく水冷式の高周波コイル12内に配置されている。
コールドクルーシブル11および高周波コイル12は冷
却水13を循環させることにより冷却されており、高周
波コイル12には高周波電源盤14から所定の周波数の
高周波電流を供給するようになっている。
めに使用するコールドクルーシブル誘導溶融炉10の一
例の概略構造を示すものであり、先願方法(1) で用いる
コールドクルーシブル誘導溶融炉と同様に、スリットで
分割された水冷式の銅製コールドクルーシブル11が、
同じく水冷式の高周波コイル12内に配置されている。
コールドクルーシブル11および高周波コイル12は冷
却水13を循環させることにより冷却されており、高周
波コイル12には高周波電源盤14から所定の周波数の
高周波電流を供給するようになっている。
【0012】本発明で使用する誘導溶融炉10では、熱
プラズマを炉内に向けて噴射するプラズマトーチ15が
コールドクルーシブル11上方に配設されている。熱プ
ラズマは一般に溶断や溶接に際しての高温溶融手段とし
て広く利用されているものであり、一般的なプラズマト
ーチ15は、陽極と陰極の間にアーク放電を生じさせて
ガスをプラズマ化し、プラズマガス流によりアークをト
ーチ外へ吹き出し、陽極ノズルから熱プラズマを噴出す
る構造を有している。本発明においては、溶融対象物が
電気的に不導体であってもプラズマを形成できる非移行
型の直流プラズマや高周波プラズマが熱プラズマとして
好ましく使用できる。
プラズマを炉内に向けて噴射するプラズマトーチ15が
コールドクルーシブル11上方に配設されている。熱プ
ラズマは一般に溶断や溶接に際しての高温溶融手段とし
て広く利用されているものであり、一般的なプラズマト
ーチ15は、陽極と陰極の間にアーク放電を生じさせて
ガスをプラズマ化し、プラズマガス流によりアークをト
ーチ外へ吹き出し、陽極ノズルから熱プラズマを噴出す
る構造を有している。本発明においては、溶融対象物が
電気的に不導体であってもプラズマを形成できる非移行
型の直流プラズマや高周波プラズマが熱プラズマとして
好ましく使用できる。
【0013】図示のように、コールドクルーシブル11
に投入された放射性固体廃棄物16は、その表面付近が
プラズマトーチ15から噴射された熱プラズマにより初
期加熱されて一部が溶融する(図中の陰影部分)。この
状態で熱プラズマの噴射を停止し、直ちに高周波コイル
12に高周波電源盤14から高周波電流を供給して溶融
部分を誘導加熱することにより、炉内の他の部分の固体
廃棄物も加熱溶融される結果、全体が溶融物17とな
り、誘導加熱が効率よく迅速に進行する。次いでこの溶
融物17は図示しないキャニスター(ステンレス鋼製容
器)の中に注入されて冷却され、廃棄物固化体18とさ
れる。
に投入された放射性固体廃棄物16は、その表面付近が
プラズマトーチ15から噴射された熱プラズマにより初
期加熱されて一部が溶融する(図中の陰影部分)。この
状態で熱プラズマの噴射を停止し、直ちに高周波コイル
12に高周波電源盤14から高周波電流を供給して溶融
部分を誘導加熱することにより、炉内の他の部分の固体
廃棄物も加熱溶融される結果、全体が溶融物17とな
り、誘導加熱が効率よく迅速に進行する。次いでこの溶
融物17は図示しないキャニスター(ステンレス鋼製容
器)の中に注入されて冷却され、廃棄物固化体18とさ
れる。
【0014】なお、上述の例は熱プラズマを安定な初期
加熱を施すための手段として使用しているが、高周波コ
イルに高周波電流を供給するのと並行して熱プラズマを
噴射して、誘導加熱の補助加熱源として熱プラズマを利
用することもできる。
加熱を施すための手段として使用しているが、高周波コ
イルに高周波電流を供給するのと並行して熱プラズマを
噴射して、誘導加熱の補助加熱源として熱プラズマを利
用することもできる。
【0015】また、熱プラズマの発生、噴射に使用され
るプラズマガスとして酸素ガスのごとき酸化性ガス、水
素ガスのごとき還元性ガスあるいはフッ化水素ガスのご
とき腐食性ガス等を使い分けることにより、固体廃棄物
の溶融反応の促進あるいは制御を行うことができる。例
えば、プラズマガスとして酸素ガスを用いれば溶融物の
酸化反応を促進でき、金属類の溶融時に酸化防止のため
に水素ガスを用いることによりスラグ等の生成を抑制で
き、あるいは溶融物中の放射性物質をフッ化物として揮
発分離させるためにフッ化水素ガスを用いることにより
溶融物の除染を行うことができる。
るプラズマガスとして酸素ガスのごとき酸化性ガス、水
素ガスのごとき還元性ガスあるいはフッ化水素ガスのご
とき腐食性ガス等を使い分けることにより、固体廃棄物
の溶融反応の促進あるいは制御を行うことができる。例
えば、プラズマガスとして酸素ガスを用いれば溶融物の
酸化反応を促進でき、金属類の溶融時に酸化防止のため
に水素ガスを用いることによりスラグ等の生成を抑制で
き、あるいは溶融物中の放射性物質をフッ化物として揮
発分離させるためにフッ化水素ガスを用いることにより
溶融物の除染を行うことができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。使用したコールドクルーシブル誘導溶融炉は図1に
示した装置と同様の構成であり、炉の内径100mm、
深さ150mmで、10個のセグメントに分割されてい
る。高周波コイルは、外径170mm、高さ100m
m、ターン数7で、供給する高周波電流の周波数は4M
Hzである。また、炉上部にはプラズマトーチ(非移行
型、直流プラズマ、電源電流350A、プラズマガス
窒素ガス:30リットル/分 二酸化炭素ガス80リッ
トル/分)を設置し、放射性固体廃棄物としてガラスビ
ーズ1000gを炉内に投入した。
る。使用したコールドクルーシブル誘導溶融炉は図1に
示した装置と同様の構成であり、炉の内径100mm、
深さ150mmで、10個のセグメントに分割されてい
る。高周波コイルは、外径170mm、高さ100m
m、ターン数7で、供給する高周波電流の周波数は4M
Hzである。また、炉上部にはプラズマトーチ(非移行
型、直流プラズマ、電源電流350A、プラズマガス
窒素ガス:30リットル/分 二酸化炭素ガス80リッ
トル/分)を設置し、放射性固体廃棄物としてガラスビ
ーズ1000gを炉内に投入した。
【0017】トーチから発生した熱プラズマを炉内ガラ
スビーズの表面に向けて噴射させ、表面積の約50%程
度が加熱溶融した時点で、高周波コイルに高周波電流を
印可したところ、ガラスの自己誘導加熱が維持され、熱
プラズマトーチの電源を切った後も溶融が継続、拡大
し、表面温度が約1300℃で全面溶融が可能となっ
た。
スビーズの表面に向けて噴射させ、表面積の約50%程
度が加熱溶融した時点で、高周波コイルに高周波電流を
印可したところ、ガラスの自己誘導加熱が維持され、熱
プラズマトーチの電源を切った後も溶融が継続、拡大
し、表面温度が約1300℃で全面溶融が可能となっ
た。
【0018】さらに、ガラスビーズ200gを炉内に追
加投入し、その表面に熱プラズマを噴射させた結果、約
2分程度で再び全面溶融に至った。グラスビーズの追加
投入後に熱プラズマを噴射しなかった場合には全面溶融
までに5分以上を要したことから、熱プラズマ噴射はコ
ールドクルーシブル誘導加熱時の補助加熱源としても有
効であった。
加投入し、その表面に熱プラズマを噴射させた結果、約
2分程度で再び全面溶融に至った。グラスビーズの追加
投入後に熱プラズマを噴射しなかった場合には全面溶融
までに5分以上を要したことから、熱プラズマ噴射はコ
ールドクルーシブル誘導加熱時の補助加熱源としても有
効であった。
【0019】なお、この実施例における試験条件、炉の
寸法、セグメント数、高周波コイルの寸法、ターン数、
高周波電流の周波数、プラズマトーチの種類、電流値等
は、溶融処理すべき固体廃棄物の材質等に最適な条件を
設定したものであり、本発明の方法は上記実施例で用い
た条件に限定されるものではない。
寸法、セグメント数、高周波コイルの寸法、ターン数、
高周波電流の周波数、プラズマトーチの種類、電流値等
は、溶融処理すべき固体廃棄物の材質等に最適な条件を
設定したものであり、本発明の方法は上記実施例で用い
た条件に限定されるものではない。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明にお
いては、コールドクルーシブル誘導溶融炉を用いて放射
性固体廃棄物を溶融処理するに際して、溶融炉に投入し
た固体廃棄物の上方から熱ブラズマを固体廃棄物に向け
て噴射させて初期加熱を行い固体廃棄物の一部を加熱溶
融した後、高周波コイルによる誘導加熱を施すことによ
り、あるいは高周波コイルによる誘導加熱の補助加熱源
として熱プラズマを用いることにより、各種材質が混在
する固体廃棄物であっても効率よく全体を均一かつ迅速
に溶融状態とすることができる。
いては、コールドクルーシブル誘導溶融炉を用いて放射
性固体廃棄物を溶融処理するに際して、溶融炉に投入し
た固体廃棄物の上方から熱ブラズマを固体廃棄物に向け
て噴射させて初期加熱を行い固体廃棄物の一部を加熱溶
融した後、高周波コイルによる誘導加熱を施すことによ
り、あるいは高周波コイルによる誘導加熱の補助加熱源
として熱プラズマを用いることにより、各種材質が混在
する固体廃棄物であっても効率よく全体を均一かつ迅速
に溶融状態とすることができる。
【0021】その結果、固体廃棄物からの金属類の分別
や炉内への特別な配置作業を必要とせず、さらには炭化
ケイ素のごとき導電体の炉内への挿入、引き抜きも必要
のない溶融処理方法を提供することができる。
や炉内への特別な配置作業を必要とせず、さらには炭化
ケイ素のごとき導電体の炉内への挿入、引き抜きも必要
のない溶融処理方法を提供することができる。
【図1】本発明方法の実施に使用するコールドクルーシ
ブル誘導溶融炉の一例を示す説明図である。
ブル誘導溶融炉の一例を示す説明図である。
10:コールドクルーシブル誘導溶融炉 11:コールドクルーシブル 12:高周波コイル 13:冷却水 14:高周波電源盤 15:プラズマトーチ 16:放射性固体廃棄物 17:溶融物 18:廃棄物固化体
Claims (2)
- 【請求項1】 高周波コイルの中に配置された水冷式コ
ールドクルーシブル誘導溶融炉内に放射性固体廃棄物を
投入し、該溶融炉を包囲する高周波コイルに高周波電流
を供給して該固体廃棄物を誘導加熱することにより溶融
する固体廃棄物の溶融処理方法において、前記誘導溶融
炉に投入した固体廃棄物の上方から熱プラズマを固体廃
棄物に向けて噴射させて初期加熱を行い固体廃棄物の一
部を加熱溶融し、次いで前記高周波コイルに高周波電流
を供給して誘導加熱を行うこと、また、熱プラズマのプ
ラズマガスとして、酸化性ガス、還元性ガスあるいは腐
食性ガスを使い分けることにより、誘導溶融炉内の固体
廃棄物の溶融反応の促進、制御を行うことを特徴とする
放射性固体廃棄物の溶融処理方法。 - 【請求項2】 高周波コイルの中に配置された水冷式コ
ールドクルーシブル誘導溶融炉内に放射性固体廃棄物を
投入し、該溶融炉を包囲する高周波コイルに高周波電流
を供給して該固体廃棄物を誘導加熱することにより溶融
する固体廃棄物の溶融処理方法において、前記誘導溶融
炉に投入した固体廃棄物の上方から熱プラズマを固体廃
棄物に向けて噴射させて固体廃棄物の一部を加熱溶融す
ることにより熱プラズマを高周波コイルによる誘導加熱
時の補助加熱源として使用すること、また、熱プラズマ
のプラズマガスとして、酸化性ガス、還元性ガスあるい
は腐食性ガスを使い分けることにより、誘導溶融炉内の
固体廃棄物の溶融反応の促進、制御を行うことを特徴と
する放射性固体廃棄物の溶融処理方法。
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