JP2989261B2 - 着色処理装置 - Google Patents

着色処理装置

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JP2989261B2 JP2339954A JP33995490A JP2989261B2 JP 2989261 B2 JP2989261 B2 JP 2989261B2 JP 2339954 A JP2339954 A JP 2339954A JP 33995490 A JP33995490 A JP 33995490A JP 2989261 B2 JP2989261 B2 JP 2989261B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は着色処理装置、特に、文字を含んだ画像に対
する網伏せ処理を、コンピュータを利用して行う装置に
関する。
〔従来の技術〕
電子機器の普及とともに、印刷製版作業をコンピュー
タを利用して行う装置が開発され、実用化されている。
特に、階調をもたない、いわゆる無地網と呼ばれるカラ
ー印刷の製版では、コンピュータを利用した着色処理も
行われる。一般に、無地網画像は、同一の色で着色され
るべき閉領域の集合から構成されている。したがって、
オペレータは、ディスプレイ画面上に着色対象となる多
数の閉領域を表示させ、各閉領域ごとに所望の色を指定
し着色作業を進めてゆく。このような着色処理装置内で
は、製版対象となる画像はデジタルデータとして取り扱
われ、色に関する情報も数値で表現される。着色処理装
置を構成するコンピュータは、オペレータからの着色指
示に基づき所定の演算を行い、入力したデジタルデータ
に対する着色処理を行うことになる。オペレータは、着
色結果をディスプレイ上で確認することができ、着色処
理装置と対話をする形式で着色作業を行うことができ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のような無地網画像に対する着色処理を行う場
合、通常は、着色対象となる画像をランレングスデータ
の形式で取り扱いながら演算処理を行う。これは、階調
のない無地網画像では、ラスターデータの形式で画像デ
ータを取り扱うよりも、ランレングスデータの形式で画
像データを取り扱った方が、データ量が少なくなり、演
算効率が向上するためである。ところが、画像の中に細
かな文字列が含まれていると、ランレングスデータ形式
のメリットを生かすことができず、データ量が多くな
り、演算時間も長くかかってしまう。このように、従来
の着色処理装置では、細かな文字列を含む画像について
の着色処理の効率が悪いという問題があった。
そこで本発明は、細かな文字列を含む画像について
も、効率良い着色処理を行うことのできる着色処理装置
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は着色処理装置において、 文字を含んだ画像を、ランレングスデータの形式で入
力するランレングスデータ入力手段と、 この画像内で、オペレータの指示に基づき所定の文字
を含む領域を指定する領域指定手段と、 入力したランレングスデータから、指定した領域内の
文字に関する情報を除外する指定文字除外手段と、 文字に関する情報を除外したランレングスデータに対
して、着色処理を行う着色処理手段と、 着色処理後のランレングスデータと、指定文字除外手
段によって除外した情報と、を合成するデータ合成手段
と、 を設けたものである。
〔作 用〕
前述のように、無地網画像は、同一の色で着色される
べき閉領域の集合から構成される。したがって、ラスタ
ーデータで表現するよりも、ランレングスデータで表現
した方が着色処理を行いやすい。ところが、細かな文字
列の部分については、ランレングスデータによる着色処
理は、演算負担が大きくなり、非常に時間がかかってし
まう。本発明の着色処理装置では、オペレータは、この
ように演算時間が長くかかりそうな部分、すなわち、細
かな文字列が存在する領域を予め指定しておくことがで
きる。指定された領域内の文字に関する情報は、もとの
ランレングスデータから除外され、着色処理が行われ
る。そして、着色処理が完了した後、除外してあった細
かな文字列が合成される。このため、細かな文字列を含
む画像についても、効率良い着色処理を行うことができ
るようになる。
〔実施例〕
以下、本発明を図示する一実施例に基づいて説明す
る。第1図は本発明による着色処理装置の基本構成を示
すブロック図である。この図において、四角いブロック
は、この装置の各構成要素を示し、丸いブロックは、こ
の装置で取り扱われるデータを示す。この装置の基本的
な構成要素は、画像をランレングスデータの形式で入力
するランレングスデータ入力手段10と、この画像内でオ
ペレータの指定する領域を指定する領域指定手段20と、
入力したランレングスデータから指定領域内の文字に関
する情報を除外する指定文字除外手段30と、文字に関す
る情報を除外したランレングスデータ、に対して着色処
理を行う着色処理手段40と、着色処理後のランレングス
データと除外した文字に関する情報とを合成するデータ
合成手段50と、の5つのブロックで示されている。以
下、この各構成要素を、その機能とともに詳述する。
ランレングスデータ入力手段10は、この実施例では、
スキャナ11、二値化処理部12、データ変換部13、から構
成されている。スキャナ11は、処理対象となる画像が描
かれた原稿を走査し、この画像を構成する線画や文字な
どをラスターデータの形式で取り込む機能を有する。二
値化処理部12は、取り込んだラスターデータの各画素の
もつ値が所定の設定値以上かどうかを判断し、すべての
画素を二値化処理する。これにより、取り込んだ画像
は、「0」または「1」のいずれかの情報をもった画素
の配列で構成されるラスターデータで表現されることに
なる。第2図に、このようなラスターデータの一例を示
す。ここに、示す例では、横に12カラム、縦に8ライン
の画素が配列されており、図のハッチングを施した部分
の画素は「1」、それ以外の画素は「0」なる情報をも
つ。データ変換部13は、このようにして取り込んだラス
ターデータを、ランレングスデータに変換する装置であ
る。ここで用いているランレングスデータの1単位は、
(c,a)なる形をとり、cは画素の色値、aはその色値
をもつ画素がどこまで連続するかを示すカラム値であ
る。第2図に示す画像をランレングスデータの形式で表
現した結果を第3図に示す。各ラインごとに1単位ある
いは複数単位のランレングスデータが定義されている。
二値化処理部12で、既に二値化が行われているため、す
べての画素は、「0」または「1」のいずれかの色値を
有する。たとえば、ライン1における(0,12)なるデー
タは、「0」なる色値の画素が12カラム目まで連続して
いることを示す。また、ライン2における(0,5),
(1,7),(0,12)なるデータは、「0」なる色値の画
素が5カラム目まで連続し、次の画素(6カラム目)か
らは「1」なる色値の画素が7カラム目まで連続し、次
の画素(8カラム目)からは「0」なる色値の画素が12
カラム目まで連続していることを示す。第3図の各ライ
ンごとのランレングスデータを、第2図に示す画像の各
ラインと比較すると、両者が対応していることが理解で
きよう。このような無地網画像に対する着色処理を行う
場合、ラスターデータのままで処理を行うと、各画素1
つ1つに色値を定義したデータが必要になるのに対し、
ランレングスデータの形式で処理を行うと、1つのライ
ン上で同一の色が連続している限りは、1単位のランレ
ングスデータを用意すればよい。こうして、この着色処
理装置では、データ変換部13によりランレングスデータ
の形式のデータD1が用意され、以下、このランレングス
データの形式のまま着色処理が行われる。
なお、(c,a)なる形式をもつランレングスデータの
定義方法としては、aをカラム値とする代わりに、同一
の色値をもった画素の連続数とする方法もあり、ここで
は、単に一例を示しているにすぎない。また、ランレン
グスデータ入力手段10として、画像を直接ランレングス
データの形式で入力する機能をもったスキャナを利用す
ることもできる。更に、画像は必ずしもスキャナで入力
する必要はなく、たとえば、文字については電算写植機
などのデータから入力するようにしてもよい。要する
に、ランレングスデータ入力手段10としては、処理対象
となる画像を、何らかの方法でランレングスデータとし
て取り込む機能をもった装置であれば、どのような装置
を用いてもよい。
さて、ここでは、ランレングスデータ入力手段10によ
って、第4図に示すような旅行用のチラシに用いる画像
が取り込まれたものとして、以下の説明を続けることに
する。この画像には、地図の表示部A1、「四国」なる大
きな文字の表示部A2、イラストの表示部A3、「美しい島
々めぐり」なる小さな文字列の表示部A4、「東京からフ
ェリー」なる小さな文字列の表示部A5、が下地部A0上に
割り付けられている。ここで、各表示部A1〜A5に対し
て、それぞれ網伏せ処理がなされるものとする。すなわ
ち、これらに対しては、各閉領域ごとに着色指定がなさ
れ、各閉領域ごとに色情報が与えられることになる。一
般に、印刷では、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y
(黄)、K(スミ)の4色が用いられ、網伏せ処理で
は、各閉領域に対して、これらの色の網点密度を示す情
報が色情報として与えられる。たとえば、表示部A1の地
図を構成する閉領域A11についてはY50%、A12について
はC30%+M20%、A13についてはM80%、A14についてはY
80%+C10%+K5%、というような色指定が行われる。
ところで、表示部A1〜A3における着色対象は、ランレン
グスデータで表現した場合に比較的少ない情報量で表現
される。これに対して、表示部A4,A5における着色対象
は、細かな文字列を含むため、ランレングスデータで表
現した場合の情報量はかなり多くなる。ここでは、説明
の便宜上、比較的簡単なチラシの例を示してあるが、実
際にはより多数の細かな文字が割り付けられることが多
い。したがって、表示部A4,A5に対する着色処理演算
は、演算量が膨大なものとなり、演算時間が長くかか
り、効率的な作業を阻害する要因となる。本発明の要点
は、このような細かな文字列を含む部分を予め除外して
から、着色作業に取り掛かる点にある。
そこで、オペレータは、領域指定手段20から、除外対
象となる領域の指定を行う。この指定操作は、たとえ
ば、マウスなどの入力機器で、ディスプレイ上の所定領
域を指定する操作を行うようにすればよい。ここでは、
オペレータが、表示部A4およびA5の矩形内の領域を指定
したものとして、説明を進める。このような指定を受け
ると、指定文字除外手段30は、入力したランレングスデ
ータD1の中から、指定領域内の文字に関する情報を除外
する処理を行う。すなわち、ランレングスデータD1に対
応する画像は、第5図に示すようなものになる。一方、
除外した指定文字についてのランレングスデータD2は、
後の合成処理に用いられる。
こうして、細かな文字に関する情報が除外された後の
ランレングスデータD1に対して、着色処理手段40におけ
る着色処理がなされる。前述のように、着色前のランレ
ングスデータ(c,a)は、色値cが「0」または「1」
のいずれかであり、色値「1」の部分は閉領域を定義す
る境界線に相当する。したがって、ここで行う着色処理
は、(0,a)なるランレングスデータを、色値xをもつ
(x,a)なるデータに変更する処理となる。このような
着色処理を行った結果、着色処理後のランレングスデー
タD3が得られる。最後に、データ合成手段50において、
指定文字についてのランレングスデータD2と、着色処理
後のランレングスデータD3とが合成され、合成データD4
が作成される。
以上のような処理を行うことにより、着色処理手段40
における着色処理演算の負担が大幅に軽減される。たと
えば、第6図に示すように、表示部A4の矩形内をY50%
に着色し、「美しい…」なる文字の部分をK100%に着色
する場合、このままの状態で着色処理を行うと、かなり
の量のランレングスデータに対する色値の変更処理が必
要になる。すなわち、文字のない、いわゆる地の部分の
画素については、Y50%なる色値を与え、文字の部分の
画素については、Y50%+K100%なる色値を与える必要
がある。ところが、前述のように、文字の部分を除外し
てしまえば、この表示部A4の矩形内は単にY50%なる着
色をするだけですむ。
続いて、上述の各処理における具体的なデータ処理方
法を更に詳しく説明する。いま、第2図に示すような8
×12画素で構成される矩形領域が、領域指定手段20によ
って指定された場合を考える。この矩形領域内には、
「1」なる文字が1文字だけ割り付けられている(実際
には、領域指定手段20によって指定される領域は、細か
な多数の文字列を有する領域であるが、ここでは、説明
の便宜上、第2図に示すような単純な例について考え
る)。したがって、この場合、指定文字除外手段30によ
って除外される指定文字は「1」なる文字1つだけであ
る。そこで、第2図に示す指定領域内から「1」なる文
字を取り去ると、第7図のようになる。これに対するラ
ンレングスデータを第8図に示す。指定文字除外手段30
は、入力したランレングスデータD1(これは、第3図に
示すようなランレングスデータを含んだ画像全体につい
てのデータである)のうち、指定された領域内のランレ
ングスデータを改変する作業を行う。すなわち、この指
定領域内を、色値「0」の画素の集合に置き換えたラン
レングスデータ(第8図に示すランレングスデータ)に
置換するのである。その一方で、「1」なる文字に関す
る情報を含んだもともとのランレングスデータ(第3図
に示すランレングスデータ)を、指定文字についてのラ
ンレングスデータD2として抜き出して保存しておく。以
上が、指定文字除外手段30の仕事である。
さて、着色処理手段40では、指定文字除外手段30によ
って改変されたランレングスデータD1に対して、着色処
理が行われる。たとえば、指定領域内をY50%なる色
(この色値を「Y」で示すことにする)に着色する場合
は、第8図に示すランレングスデータを第9図に示すよ
うに改変する着色処理がなされる。この処理を行うため
の演算は非常に簡単である。第8図に示す各ランレング
スデータの色値「0」を一括して色値「Y」に置換すれ
ばよい。このように、細かな文字に関する情報を除外し
た後の指定領域への着色処理は、非常に単純になり、演
算時間も短縮される。こうして、着色処理が完了すれ
ば、着色処理後のランレングスデータD3(第9図に示す
ようなランレングスデータを含んだ画像全体についての
データ)が得られる。
最後に、データ合成手段50により、ランレングスデー
タD3とランレングスデータD2とを合成する処理が行われ
る。すなわち、指定領域については、第9図に示すラン
レングスデータと、第3図に示すランレングスデータと
が合成される。この合成処理は、次のような演算を行え
ばよい。まず、第9図に示すランレングスデータから、
指定領域内の色値は「Y」(すなわち、Y50%)である
ことが認識できる。そこで、第3図に示すランレングス
データのうち、色値「0」の部分を一括して色値「Y」
に置換する。また、色値「1」の部分は、この除外した
文字に与える色と指定領域内の色とを合成した色の色値
に置換する。たとえば、除外した文字をK100%なる色に
する場合、Y50%+K100%という合成色(この色値を「K
Y」で示すことにする)の色値に置換することになる。
このような置換作業を行った結果、第10図に示すような
ランレングスデータが得られる。結局、合成データD4
は、指定領域について第10図に示すランレングスデータ
を含んだデータとなる。一般に、チラシなどで用いられ
る細かな文字列は、K100%の着色がなされる。したがっ
て、データ合成手段50の行う合成処理は、上述のよう
に、ランレングスデータD2の中の色値「0」の部分を色
値「Y」に、色値「1」の部分を色値「KY」に、それぞ
れ置換する単純な処理となり、演算処理に負担は生じな
い。このように、細かな文字列については、予め除外し
て着色処理を行い、後に合成するという方法を採ること
により、全体としての演算処理負担を軽減することが可
能になる。
以上、第1図に示すブロック図に基づいて、本発明の
一実施例を説明したが、本発明はこの実施例のみに限定
されるものではなく、この他にも種々の態様で実施可能
である。たとえば、第1図にブロックで示した各構成要
素は、実際にはコンピュータのソフトウエアで実現され
るべき要素であり、具体的なハードウエア構成として
は、このコンピュータにディスプレイ装置、キーボード
やマウスなどの入力機器などを接続したものが用いられ
ることになろう。
〔発明の効果〕
以上のとおり本発明の着色処理装置によれば、着色処
理の演算に時間が長くかかりそうな部分、すなわち、細
かな文字列が存在する領域を予め除外しておき、着色処
理が完了した後、除外してあった細かな文字列に関する
情報を合成するようにしたため、細かな文字列を含む画
像についても、効率良い着色処理を行うことのできるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る着色処理装置の基本構成を示すブ
ロック図、第2図は第1図に示す装置で着色処理すべき
画像の一例を示す図、第3図は第2図に示す画像に対応
するランレングスデータを示す図、第4図は第1図に示
す装置で着色処理すべきチラシ画像の一例を示す図、第
5図は第4図に示すチラシ画像から細かな文字列を除外
した状態を示す図、第6図は第4図に示す画像の部分拡
大図、第7図は第2図に示す画像から「1」なる文字を
除外した状態を示す図、第8図は第7図に示す画像に対
応するランレングスデータを示す図、第9図は第8図に
示すランレングスデータに着色処理を施した状態を示す
図、第10図は第3図に示すランレングスデータと第9図
に示すランレングスデータとを合成した状態を示す図で
ある。 10……ランレングスデータ入力手段、11……スキャナ、
12……二値化処理部、13……データ変換部、20……領域
指定手段、30……指定文字除外手段、40……着色処理手
段、50……データ合成手段、A0……下地部、A1〜A5……
表示部、D1〜D3……ランレングスデータ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】文字を含んだ画像を、ランレングスデータ
    の形式で入力するランレングスデータ入力手段と、 前記画像内で、オペレータの指示に基づき所定の文字を
    含む領域を指定する領域指定手段と、 入力した前記ランレングスデータから、前記領域指定手
    段によって指定された領域内の文字に関する情報を除外
    する指定文字除外手段と、 前記文字に関する情報を除外したランレングスデータに
    対して、着色処理を行う着色処理手段と、 着色処理後のランレングスデータと、前記指定文字除外
    手段によって除外した情報と、を合成するデータ合成手
    段と、 を備えることを特徴とする着色処理装置。
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