JP2989238B2 - 部分的に熱圧着された高強力な不織布 - Google Patents
部分的に熱圧着された高強力な不織布Info
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Description
詳しくは引張強力と引裂強力とが共に優れた部分的に熱
圧着された高強力な不織布に関するものである。
で覆うことによりその繊維に接着性をもたせ、その繊維
からウェブを形成し加熱等の手段により接着性を顕在化
させた不織布が知られている(特公昭2−21318号公
報、特公昭43−1776号公報)。
適した二成分芯鞘構造をもった長繊維から成る部分的に
熱圧着された不織シートが知られている(特開昭63−16
5564号公報)。
プロピレンとのブレンド物を用いて、低目付ながら高強
力で風合いの良いオムツ内張等に適する部分的に熱圧着
された熱接着性不織布が特開昭63−165564号公報と同一
出願人により提案されている(特開昭63−227814号公
報)。
張強度及び引裂強度とを発現させるため、一成分が、他
の成分が実質的に影響されない条件下で粘着化する多成
分系連続フィラメントから成り、その構造体が粘着化し
得る成分により多数の結合点において結合されている軽
量不織布並びにその製造法が提案されている(特開昭49
−47676号公報)。
った複合長繊維から成り、部分的に熱圧着された不織布
は知られており、その効果として自己融着性の向上
ソフトな風合の不織布高い引張・引裂強力が挙げられ
ている。
に関しては150g/3cm巾/g/m2程度(特開昭63−227814号
公報)であり引裂強力に関しては何ら記載がない。
に要求される性能も高度化している。特に土木関係例え
ば水平・垂直ドレーン、法面保護材、道路工事用マッ
ト、植生マット、コンクリート養生マット等、建設関係
例えば防水・防音材、保温用家屋被覆材等では引張強力
と引裂強力とが共に優れた不織布が要求されるようにな
ってきている。
り引張強力が高いものは引裂強力が低く、反対に引裂強
力が高いものは引張強力が低く芯鞘複合繊維からなる不
織布を含めどのような繊維の接合方法においても引張強
力をy g/3cm巾/g/m2、引裂強力をx g/g/m2とするとy5・
x<2.0×1013の領域に位置し、高引張強力と高引裂強
力とを同時に満たす不織布は未だ得られておらず、この
ような不織布を得ることは当業界での焦眉の課題であっ
た。
土木資材、建設資材等の工業資材としてきわめて有用
な、言い換えれば、第1図に示す、y5・x≧2.0×1013
にある不織布を提供することにある。
の要件を満たすことによって高い引張強力と高い引裂強
力とが同時に満足できるという驚くべき事実を見い出し
た。
は、高融点熱可塑性樹脂組成物を芯成分とし、これより
50℃以上低い融点を有する熱可塑性樹脂組成物を鞘成分
とする芯鞘型複合繊維を用いて部分的に熱圧着された高
強力不織布を提案している。ここでは、不織布の接合方
法として鞘成分の軟化点以上、融点未満の温度で圧力を
かけて接合する際、鞘成分と芯成分の物性低下が生じな
いように芯成分と鞘成分との融点差を50℃以上とするこ
とが不可欠であるとしていたが鋭意研究を続けた結果、
高融点成分にポリエステル系熱可塑性樹脂組成物を用
い、低融点成分にポリアミド系熱可塑性樹脂組成物を用
いると、ポリアミド系熱可塑性樹脂組成物は強靭で接着
力の強い樹脂であるため鞘成分と芯成分の融点差が50℃
未満であっても高引張強力、高引裂強力が発現すること
を見い出し本発明に至ったものである。
その不織布を構成する長繊維が融点を異にする2種類の
熱可塑性樹脂組成物からなり、その低融点成分がポリア
ミド系熱可塑性樹脂組成物から成り、高融点成分がポリ
エステル系熱可塑性樹脂組成物から成り、その低融点成
分が2.1μm以下の厚みをもって、高融点成分の表面を
全面的に覆う複合繊維であり、かつその不織布は部分的
に熱圧着された接合部とその接合部間に延びる非接合部
とを有し、接合部での繊維体積占有率が30%以上100%
未満であり、非接合部での繊維体積占有率が50%以下で
あり、かつ接合部の繊維体積占有率の方が非接合部の繊
維体積占有率より大きく、しかも熱圧着させて不織布と
したあとの複合繊維の単糸強度が3グラム/デニール以
上であり、かつ不織布の引張強力と引裂強力とが次式を
満たすことを特徴とする部分的に熱圧着された高強力な
不織布。
成分には、繊維間の接合機能をもたせ、芯成分には不織
布の力学的機能をもたせることにある。
っている、いわゆる芯鞘型複合繊維であることが基本要
件でり、低融点成分が高融点成分の表面を全面的に覆っ
ていない場合、高融点成分と低融点成分との接触点及び
高融点成分と高融点成分との接触点においては、繊維間
に強固な接着が得られず、従って引張強力の優れた部分
的に熱圧着された高強力な不織布を得ることは困難であ
る。
糸可能な合成高分子重合体を総称するもので、ポリエチ
レン系としては、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンビベンゾエート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリペンチレンビベンゾエート、3,3−ビ
ス(p−オキシフェニル)ペンタンとテレフタル酸との
ポリエステル、2,2−ビス(3−メチル4−オキシフェ
ニル)プロパンとテレフタル酸とのポリエステル、2,2
−ビス(p−オキシフェニル)ペンタンとイソフタル酸
とのポリエステル、ビスフェノールAとテレフタル酸又
はイソフタル酸とのポリエステル、ポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレート等のホモポリエステル
又はこれらに共重合成分としてはエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、キシリレング
リコール、ビスフェノールA、ジエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,
6−ナフタリンジカルボン酸、p−オキシエトキシ安息
香酸、グリコール酸等が共重合されたもの等のポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系としては、例えばポリ−ε−
カプロアミドのようなω−アミノ酸からのポリアミド、
ポリヘキサメチレンアジパミドのようなω,ω′−ジア
ミンとω,ω′−ジカルボン酸とからのポリアミドのホ
モポリマー又はこれらの共重合体等のポリアミド系樹脂
が挙げられる。
単一成分から成るものはもちろん、これらのブレンド体
でもよい。また、目的に応じては、顔料、熱安定剤、紫
外線吸収剤、難燃剤等が混合されてもさしつかえない。
た引裂応力の吸収の度合いによって決定されるものと思
われる。不織布に応力が加わったとき不織布を構成して
いる繊維が切断破壊される前に繊維間相互の接合部が破
壊され、接合が外れて、繊維の自由度が大きくなると応
力が不織布内で一点に集中せず、緩和されるため、高い
引裂強力が発現するものと思われる。
れる不織布は、高融点成分と低融点成分、即ち芯成分と
鞘成分との界面にて剥離現象が生じ易いような樹脂の組
み合せを選んだり、複合繊維自体を芯成分と鞘成分との
界面にて剥離現象が生じ易い構造にすれば引裂応力が加
わったときに芯と鞘との界面から剥離が生じ、繊維の自
由度が大きくなり、不織布の引裂強力を高くすることが
できるものと思われる。
ポリアミド系熱可塑性樹脂組成物の組み合せから成る芯
鞘型複合繊維で構成される不織布では、芯成分と鞘成分
との界面にて剥離現象が生じ易く高引裂強力が発現す
る。
ためには、熱圧着させて不織布としたあとの単糸(一本
の繊維)の強度が3.0グラム/デニール以上であり、か
つ単糸の鞘部を形成する低融点成分の厚みが2.1μm以
下であることが同時に満たされることが不可欠でありこ
の2つの要件を満してはじめて不織布強力パラメータy5
・xが2.0×1013以上となる。
織布の強力を示すパラメータy5・xは、熱圧着させて不
織布としたあとの複合繊維の単糸強度と相関関係があ
り、低融点成分の厚みが2.1μm以下のものだけプロッ
トした第2図に示す通り、単糸強度が高くなるに従って
y5・xは大きくなり単糸強度を3.0グラム/デニール以
上にすることによってはじめてy5・x≧2.0×1013を満
たすことができる。
があり、熱圧着させて不織布としたあとの複合繊維の単
糸強度が3.0グラム/デニール以上のものだけプロット
した第3図に示す通り鞘成分の厚みが小さくなるに従っ
てy5・xが大きくなり、y5・x≧2.0×1013を満たすた
めには、鞘成分の厚みを2.1μm以下にすることが不可
欠であり、1.5μm以下にすることがより好ましい。
断面形状は、円形のみではなく、三角形、四角形等の異
形断面又は中空断面であってもよく、芯成分が1つだけ
でなく、いわゆる多芯構造のものであってもよい。本発
明でいう低融点成分の厚みとは、低融点成分の外周の任
意の点から芯成分、すなわち高融点成分に向って直線を
引いたときその直線が最小となる高融点成分周上の点の
集合を高融点成分の実外周として、その実外周上の任意
の点から低融点成分の外周へ向って直線を引いたときの
直線が最小となる長さのことをいう。
図を示す。図中の右下がりの斜線部(1)のlが本発明
でいう低融点成分の厚みに相当する。
ものではないが不織布の高引張強力を維持するために
は、20デニール以下にすることが好ましい。
不織布中に接合部と非接合部とが存在し、接合部と非接
合部との間には、中間接合部が存在するものをいう。例
えば接合部の周りを中間接合部を介して非接合部が囲ん
でいるもの、逆に非接合部の周りを接合部が囲んでいる
ものがある。
繊維間が熱と圧力とにより融着し、繊維密度が高くなっ
た部分をいう。また、非接合部とは構成する繊維相互が
融着していない部分をいうが接合部から非接合部へ繊維
体積占有率の変化が徐々に移行する部分すなわち中間接
合部の存在が必要である。この中間接合部が存在しない
場合、不織布に応力が加わったとき応力が接合部と非接
合部との境界に集中し、引張強力、引裂強力共に低下す
る。一方、中間接合部が存在する場合には、中間接合部
で応力が分散され接合部と非接合部との境界への応力集
中を緩和し、その結果として引張強力及び引裂強力の低
下を防げる。例として、第5図(A)に高強力な不織布
の接合部、非接合部及び中間接合部の断面を斜め上方か
ら見た時の繊維形状の電子顕微鏡写真を、第5図(B)
にその模式図を示す。模式図第5図(B)中の(3)の
部分は、接合部の表面であり(4)の部分は、接合部の
断面である。また、(5)の部分は、非接合部の表面で
あり、(6)の部分は、非接合部の断面である。また、
(7)の部分は、中間接合部の表面であり、(8)の部
分は、中間接合部の断面である。
する複合繊維の実体積の比率(以下、繊維体積占有率と
記す)は30%以上100%未満である。不織布の接合部
は、不織布の力学的性質、特に引張強力への影響が大き
く、繊維体積占有率が30%未満では、複合繊維相互が接
合するだけ充分に接近していない結果、高引張強力が得
られなくなる。また、繊維体積占有率が100%になる
と、接合部の繊維が変形し、フィルム化し、極端な場合
には不織布に穴があき、高引張・高引裂強力をもつ高強
力な不織布が得られなくなる。さらに、50%以上80%以
下であることが好ましい。(第6図(A)に本発明の部
分的に熱圧着された高強力な不織布の接合部における繊
維体積占有率が80%である不織布の断面における繊維形
状の電子顕微鏡写真を示す。) 本発明の非接合部の複合繊維は高強力な不織布の高引
裂強力を発現させるのに重要な役割を演じている。すな
わち、不織布にかかる引裂応力に対して、繊維が応力を
吸収するよう、繊維にある程度自由度をもたせることが
重要である。
は、50%以下であることが高強力な不織布、特に高引裂
強力を発現させるには、不可欠である。50%を越えると
非接合部での繊維が固定され、自由度が低下し、引裂応
力に対する吸収力が低くなりその結果として高い引裂強
力が得られなくなる。非接合部での繊維体積占有率は、
30%以下であることが好ましい。(第6図(B)に高強
力な不織布の非接合部における繊維体積占有率が20%で
ある不織布の断面における繊維形状の電子顕微鏡写真を
示す。) ただし、接合部の繊維体積占有率の方が非接合部より
大きいことは、いうまでもない。
る比率(以下、エンボス率と記す)については、この比
率が小さすぎると複合繊維間の接合数が少なくなりすぎ
て引張強力が低下し、また、大きすぎると不織布自体が
ペーパーライクになり引裂強力が低下するため、3%以
上50%以下であると好ましく、10%以上30%以下である
とより好ましい。
の面積は、以下の条件を満たすことが好ましい。
かつ接合部全体を包含する最小の円の直径(以下、D1と
記す)が10mm以下の場合、接合部1個の面積が0.05mm2
未満のときは接合部での複合繊維間の接合が不充分とな
り、引張強力が低下するだけでなく不織布の表面耐摩耗
性も低下する。一方30mm2を越えると不織布にかかる応
力が複合繊維の自由度の小さい接合部に集中し、接合部
での破壊が生じやすくなり、その結果として接合部に穴
があき引張強力、引裂強力共に低下し、好ましくは、0.
2mm2以上10mm2以下である。
によって囲れていない場合、接合部に内接する最大の円
の直径(以下D2と記す)が0.2mm未満では、接合部での
複合繊維の接合が不充分となり、引張強力が低下するだ
けでなく不織布の表面耐摩耗性も低下する。一方3mmを
越えると不織布にかかる応力が複合繊維の自由度の小さ
い接合部に集中し、接合部での破壊が生じやすくなりそ
の結果として接合部に穴があき引張強力、引裂強力共に
低下し、好ましくは0.3mm以上1mm以下である。
布では、長繊維不織布より引張強力の点で劣り、その結
果としてy5・x≧2.0×1013なら高強力な不織布が得ら
れない。
法、例えば、紡出された複合繊維を空気圧を利用して延
伸し、一般的に使用されるコロナ帯電方式、摩擦帯電方
式によりフィラメントを帯電させ開繊後、移動する網状
体の上に堆積しつつ移送するという方法で不織布ウェブ
を得る方法並びに、ゴデットロール又は、ネルソンロー
ルで所定の引取速度に到達させた後に、その複合繊維を
空気噴射ノズルで引取って、分散、開繊後移動する網状
体の上に堆積させて、不織ウェブを得る方法がある。
な不織布は、このようにして得られた不織ウェブを加熱
した凸部がロール表面に均一に分布したエンボスロール
と、表面平滑ロール間を通過させて、圧力をかけること
により、また、超音波接合装置を通過させることによ
り、得ることができる。
方向の引張強力の比(以下、引張強力比という)につい
ては、本発明の不織布では、特に限定してるものではな
いが、実用的な引裂強力は最も低い方向の引裂強力で決
定される。すなわち不織布を強い方向から引裂いても、
弱い方向に引裂かれていき、最終的には、最も弱い方向
に引裂かれてしまう。したがって引張強力比は、2.0以
下であることが好ましく、1.2以下であることが特に好
ましい。
xを用い、この値が2.0×1013を越える不織布を高強力
な不織布としたが、土木関係、建設関係での実用性を考
えるとyすなわち1m2の不織布重量1グラムあたりの引
張強力g/3cm巾/g/m2が、200以上、xすなわち1m2の不織
布重量1グラムあたり引裂強力g/g/m2が20以上であるこ
とが好ましい。
中に示す特性値の測定方法又は定義は次のとおりであ
る。
gを採取し、室温より昇温速度20℃/分にて昇温して得
られるDSC曲線の融点吸熱ピークの頂点の温度である。
片をつかみ間隔10cm、引張速度30±2cm/分で測定した破
断時の値(グラム)を不織布の1m2あたりの重量(グラ
ム)で除し、最も強い方向と最も弱い方向の平均をとっ
た値である。
(ペンジュラム法)にて測定した値(グラム)を不織布
の1m2あたりの重量(グラム)で除し、最も強い方向と
最も弱い方向の平均をとった値である。
より採取し、その繊維をJIS L 1069の繊維の引張試験方
法に準じつかみ間隔20mm、引張速度20mm/分で測定した
破断時の強力(グラム)を引張試験前の繊維のデニール
で除した値である。
みから不織布1m2の見掛けの体積(m2)を求めた値に対
する不織布の1m2あたりの重量(グラム)と複合繊維の
密度(g/cm3)とから複合繊維の実体積(m3)を求めた
値の百分率(%)である。
じ、厚さ測定機を用いて20gf/cm2の圧力のもとで厚さ測
定機のプレッサーフート2cm2のものを使用して測定した
厚みから、不織布1m2の見掛けの体積(m3)を求めた値
に対する不織布の1m2あたりの重量(グラム)と複合繊
維の密度(g/cm3)とから複合繊維の実体積(m3)を求
めた値の百分率(%)である。
した値である。
めて示す。
粘度η 0.62、融点256℃、密度1.38(g/cm3)のポリエ
チレンテレフタレート(以下PETと記す)を複合繊維の
高融点成分の熱可塑性樹脂とし、低融点成分の熱可塑性
樹脂としてそれぞれ99%濃硫酸の1%溶液の相対粘度η
r2.3、融点220℃のポリカプロアミド(以下N6と記す)
(実施例1)及び、99%濃硫酸1%溶液の相対粘度η
r3.2、融点204℃のN6とポリヘキサメチレンアジパミド
との共重合体(以下C0−PAと記す)を用いた(実施例
2)。
取り速度5000m/分で引き取り、単糸繊度4.0デニールと
し、コロナ帯電方式により、フィラメントを帯電させ、
開繊後移動する多孔質帯状物に堆積しウェブ化し、この
ウェブを凸部がロール表面に均一に分布したエンボスロ
ールとフラットロール間とで熱圧着し、最終的にエンボ
ス率20%、D110mm以下、接合部1個の面積0.3mm2の目付
100g/m2である不織布を得た。
不織布の特性として、熱圧着後の単糸強度、繊維体積占
有率、引張強力、引裂強力、パラメータy5・xまた、各
熱可塑性樹脂組み合せの融点裂、各実施例での加熱ロー
ル温度を第1表及び引張・引裂強力の関係を第1図に示
す。
装置にて開繊・堆積・接合し、目付100g/m2である不織
布を得た。得られた不織布の特性を第2表及び第1図に
示す。
を低融点成分とし、低融点成分の厚み及び単糸繊度を変
えて紡糸し、実施例1と同じ装置にて開繊・堆積後加熱
ロール温度を200℃にて接合して目付け100g/m2である不
織布を得た。実施例1並びに得られた複合繊維の繊度、
低融点成分の厚み及び不織布の特性を第3表及び第1図
に示す。
を低融点成分とし、低融点成分の厚みを1.6μm、単糸
繊度を4デニールとし紡糸速度を変え、紡糸し、実施例
1と同じ装置にて開繊・堆積後加熱ロール温度200℃に
て接合して目付100g/m2である不織布を得た。実施例1
並びに得られた複合繊維の繊度、低融点成分の厚み及び
不織布の特性を第4表及び第1図に示す。
を低融点成分とし、実施例1と同じ条件、装置で紡糸し
開繊・堆積し、上下共200℃に加熱した平滑ロールを用
いて接合し、目付100g/m2の不織布を得た。
を変えて、不織布の接合部及び非接合部の繊維体積占有
率を変えた。得られた不織布の特性を第5表及び第1図
に示す。
を低融点成分とし、単糸繊度を変えて紡糸し、実施例1
と同じ装置にて開繊・堆積後加熱ロール温度を200℃に
て接合して目付100g/m2である不織布を得た。得られた
接合繊維の繊度、低融点成分の厚み及び不織布特性を第
6表及び第1図に示す。
を低融点成分とし、低融点成分の厚みを1.6μmとし、
単糸繊度を4デニールで紡糸し、実施例1と同じ装置に
て開繊・堆積後加熱ロール温度を200℃にてエンボス率
を変えて接合し、目付100g/m2である不織布を得た。実
施例1及び得られた不織布特性を第7表及び第1図に示
す。
を低融点成分とし、低融点成分の厚みを1.6μmとし単
糸繊度を4デニールで紡糸し、実施例1同じ装置にて開
繊・堆積後D1が10mm以下の加熱ロールにて温度200℃で
複合部1個の面積を変えて接合し、目付100g/m2である
不織布を得た。実施例1及び得られた不織布特性を第8
表及び第1図に示す。
を低融点成分とし、低融点成分の厚みを1.6μmとし単
糸繊度4デニールで紡糸し、実施例1と同じ装置にて開
繊・堆積後D1が10mmを越えるエンボスロール及び接合部
が非接合部によって囲まれていないエンボスロールに
て、温度200℃でD2を変えて接合し、目付100g/m2である
不織布を得た。この不織布特性を第9表及び第1図に示
す。
合部が存在しないような彫刻模様の加熱エンボスロール
にて、温度200℃で接合し、目付100g/m2の不織布を得
た。実施例1及びこの不織布特性を第10表及び第1図に
示す。
mmにカットし、カード法により不織ウェブを形成し、実
施例1と同じ装置にて200℃の加熱ロールで接合して、
目付100g/m2である不織布を得た。実施例1及びこの不
織布特性を第11表に示す。
発明の部分的に熱圧着された高強度な不織布は、次の要
件をすべて満たしている。
成分との融点差があること鞘成分の厚みが2.1μm以
下であること熱圧着後の不織布中の単糸強度3.0グラ
ム/デニール以上であること接合部の繊維体積占有率
が30%以上100%未満であること非接合部の繊維体積
占有率部が50%以下であること中間接合部が存在する
ことの要件を全て満たす。
し、引張強力、引裂強力、不織布表面耐摩耗性、下地へ
の添い易さ、水捌け易さ、層間の耐剥離性を発現する。
実施例及び比較例の実用性能について評価した。その結
果を第12表にまとめて示す。
対に引裂強力が高いと引張強力が低くなり、いずれの不
織布においても第1図に示すようにy5・x=2×1013の
曲線の下方に位置するが、本発明の高強力な不織布は、
y5・x=2×1013の曲線より上方に位置し、高引張強力
を維持したまま、高引裂強力を発現させることが可能で
ある。このような本発明の高強力な不織布は、引張強
力、引裂強力が共に優れた不織布を必要とする土木、建
設、建材分野では、特に有用である。
布の引裂強力と引張強力との関係を示すグラフ。第2図
は、低融点成分の厚みが2.1μm以下の熱圧着させて不
織布としたあとの複合繊維の単糸強度と不織布強力を示
すパラメータy5・xとの関係を示すグラフ。第3図は、
熱圧着させて不織布としたあとの単糸強度が3.0g/デニ
ール以上の複合繊維の鞘部を形成する低融点成分の厚み
と不織布強力パラメータy5・xとの関係を示すグラフ。
第4図(A)〜第4図(E)は、複合繊維の繊維軸と直
交する断面の各種例を模式的に示す断面図。第5図
(A)は不織布の接合部と非接合部の断面を斜め上方か
ら見た時の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(倍率100
倍)。第5図(B)は第5図(A)の模式図。第6図
(A)は、不織布の接合部における繊維体積占有率が80
%である不織布断面の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真
(倍率200倍)。第6図(B)は非接合部における繊維
体積占有率が20%である不織布断面の繊維の形状を示す
電子顕微鏡写真(倍率100倍)。 1……低融点成分 2……高融点成分 3……接合部の表面 4……接合部の断面 5……非接合部の表面 6……非接合部の断面 7……中間接合部の表面 8……中間接合部の断面 l……低融点成分の厚み
Claims (1)
- 【請求項1】長繊維から成る不織布で、その不織布を構
成する長繊維が融点を異にする2種類の熱可塑性樹脂組
成物から成り、その低融点成分がポリアミド系熱可塑性
樹脂組成物から成り、高融点成分がポリエステル系熱可
塑性樹脂組成物から成り、その低融点成分が2.1μm以
下の厚みで高融点成分の表面を全面的に覆う複合繊維で
あり、かつその不織布は部分的に熱圧着された接合部と
該接合部間に延びる非接合部とを有し、接合部での繊維
体積占有率が30%以上100%未満であり、非接合部での
繊維体積占有率が50%以下であり、かつ接合部の繊維体
積占有率の方が非接合部の繊維体積占有率より大きく、
しかも熱圧着させて不織布としたあとの複合繊維の単糸
強度が3グラム/デニール以上であり、かつ不織布の引
張強度と引裂強度とが次式を満たすことを特徴とする部
分的に熱圧着された高強力な不織布。 y5・x≧2×1013 y:1m2不織布重量1グラムあたりの引張強力 x:1m2不織布重量1グラムあたりの引裂強力
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24608690A JP2989238B2 (ja) | 1990-09-18 | 1990-09-18 | 部分的に熱圧着された高強力な不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP24608690A JP2989238B2 (ja) | 1990-09-18 | 1990-09-18 | 部分的に熱圧着された高強力な不織布 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04126862A JPH04126862A (ja) | 1992-04-27 |
JP2989238B2 true JP2989238B2 (ja) | 1999-12-13 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2989238B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-18 JP JP24608690A patent/JP2989238B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH04126862A (ja) | 1992-04-27 |
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