JP2988954B2 - 指針式多機能時計 - Google Patents

指針式多機能時計

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JP2988954B2 JP2075711A JP7571190A JP2988954B2 JP 2988954 B2 JP2988954 B2 JP 2988954B2 JP 2075711 A JP2075711 A JP 2075711A JP 7571190 A JP7571190 A JP 7571190A JP 2988954 B2 JP2988954 B2 JP 2988954B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、指針式多機能時計に関し、特に回転部材に
よって機能モード表示を行う指針式多機能時計の改良に
関する。
〔従来の技術〕
従来指針式多機能時計において、その機能モードの表
示および機能モード信号の発生方法として、前記複数の
機能モードを回転部材によって表示すると共に、前記回
転部材に連動するスイッチ片と、複数の固定スイッチ接
点を有する回転スイッチと、該回転スイッチの接続状態
を判断して各機能モード信号を出力するモード信号発生
回路とによる構成が良く使用されている。その1例を概
略図に基づき説明する。第2図は近似した構成が従来よ
り存在し、また本願にも適用する指針式多機能時計の平
面図である。1は多機能時計、2はケースであり、該ケ
ース2の円周部2aには時間とカレンダーの月を示すため
のI〜XIIの12個のローマ数字が刻み込まれている。3
は文字板であり、円周部3aには、分を示す60個の目盛と
カレンダーの日を示す1〜31の日付数字が刻まれてお
り、該日付数字の1〜29までは2目盛ごとに刻まれ、30
と31は1目盛ごとに刻まれている。4は時計、5は分
針、6は小文字板であり、該小文字板6には秒針7が設
けられている。なお、前記時針4、分針5、秒針7は3
個のモータによって各々独立に駆動されるよう構成され
ており、前記時針4は、各時刻機能では時を、カレンダ
ーでは月を、クロノグラフおよびタイマーでは分を各々
表示し、また分針5は、各時刻機能では分を、カレンダ
ーでは日を、クロノグラフおよびタイマーでは秒を各々
表示し、さらに、秒針7は、各時刻機能では秒を、カレ
ンダーでは閏年からの経年を、アラームではON−OFF
を、タイマーではセット時間を、クロノグラフでは20分
の1秒を各々表示する。9は機能表示部であり、時刻指
示部9a、カレンダー指示部9bを含む7個の機能指示部9a
〜9gと、0位置合わせ部9hとが設けられている。10は機
能指示針であり、該機能指示針10は後述する外部操作部
材の操作により、機能表示部9に設けられた7個の機能
指示部9a〜9gと0位置合わせ部9hとを循環的に指示して
いく。15は押し引ボタン、16,17,18は押しボタンであ
り、これらは、いずれも修正用の外部操作部材を構成す
るものである。前記押し引ボタン15は通常位置P1、プッ
シュバックする押し込み位置P2、引き出し位置P3の3つ
の位置を取ることが可能であり、通常位置P1では何の機
能も行わないが、押し込み位置P2にプッシュバックさせ
ることによって前記機能指示針10を1ステップずつ送り
前記機能表示部9の各指示部を循環的に切替指定する。
また、引き出し位置P3に引き出すことによって機能指示
針10により指定された各機能の修正状態となる。前記押
しボタン17は時針4を、押しボタン18は分針5を、押し
ボタン16は秒針7を各々修正したり、各機能モードにお
ける機能操作を行うための外部操作部材であり、前記押
し引ボタン15を引き出し位置P3に引き出した状態にて押
し込み操作を行うことにより各々対応した指針の早送り
修正を行うものである。
第3図は第2図に示す多機能時計1の基本構成を示す
ブロック線図である。20はマイコンIC、21は電池、22は
水晶振動子、23はスイッチブロックであり、該スイッチ
ブロック23は第2図に示す押し引ボタン15、押しボタン
16,17,18、機能指針針10等によって制御されるスイッチ
によって構成されている。25,26,27は3個のモータであ
り、モータ25は時針4を、モータ26は分針5を、モータ
27は秒針7を各々独立して駆動する。29はブザーであ
り、前記機能指示針10で指定された機能にともなう警報
を行うものである。
第4図は、第3図におけるスイッチブロック23とマイ
コンIC20とによって構成されるモード信号発生装置36の
従来例を示すブロック図である。前記マイコンIC20は、
CPU20a、RAM20b,ROM20c,入力回路20d、出力回路20eによ
り構成されている。又前記スイッチブロック23を構成す
る回転スイッチ35は、高抵抗値のプルダウン抵抗32a〜3
2dを介してVss電位にプルダウンされていて、しかもマ
イコンIC20の入力回路と接続されている4個の固定接点
31e〜31hと、Vddに直接プルアップされていて、前記機
能指示針10と連動して回転する可動接点30とにより構成
され、該可動接点30は前記固定接点31と接するための2
個の接点30a,30bを有する。前記可動接点30は時計の12
時位置を基準として、45度ずつ回転することが可能であ
り、可動接点30を45度ずつ回転させることにより、接点
30a,30bに接する固定接点31が変化する。そして、前記
回転スイッチ35における可動接点30と接していない回転
接点31は、プルダウン抵抗32を介してVssにプルダウン
され、可動接点30と接している固定接点31は、可動接点
30によりプルアップされる。この“0"“1"信号がマイコ
ンIC20の入力回路20dに入力され、マイコンIC20はこの
信号を解読して、機能モードを判定し、各機能モードに
対応する処理を行なう。上記スイッチブロック23の回転
スイッチ35とマイコンIC20の入力回路20dとによりモー
ド信号発生装置36を構成している。
第5図および第6図は第4図に示すモード信号発生装
置36を用いたモード選択状態図であり、第2図に示す機
能表示部9と第4図に示す回転スイッチ35との対応関係
を示すものである。第5図は時刻モード状態を示すもの
であり、機能表示部9において機能指示針10が時刻モー
ド表示部9aを指示することにより回転スイッチ35におけ
る可動接点32の2個の接点30a,30bは1つの固定接点31e
のみに接触しており、この結果入力回路20dには固定接
点31の信号として、(31e,31f,31g,31h)=(1,0,0,0)
が入力され時刻モード信号を出力する。また、第6図の
カレンダーモードにおいては、機能指示針10を45度回転
させてカレンダーモード指示部9bを指示することにより
可動接点30も45度回転する。この結果回転スイッチ35に
おける可動接点30の2個の接点のうち接点30aは固定接
点31hに、また接点30bは固定接点31eにそれぞれ接続
し、この結果入力回路20dには固定接点31の信号とし
て、(31e,31f,31g,31h)=(1,0,0,1)が入力されカレ
ンダーモード信号を出力する。同様にして、本実施例に
おいては、ワンショットアラームモード、タイマーモー
ド、および、0位置確認モードの場合、前記可動接点30
の2個の接点30a,30bは固定接点31e〜31hのうち、いず
れか1個に共通接続し、デイリーアラームモード、クロ
ノグラフモード、ローカルタイムモードの場合は、2個
の接点30a,30bが、固定接点31e〜31hのうち各々隣接し
た2個の固定接点に接触する。そして、各モードにおけ
る固定接点の接触状態が入力回路20dによって判定され
ることにより、前記機能指示針10の指定に対応した機能
モード信号がモード信号発生装置36より出力される。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかるに第4図に示す従来のモード信号発生装置36は
機能指示針10に連動する回転スイッチ35を設け、かつ可
動接点30に複数の接点を設けることによって、現在指定
状態にある機能モードを時計文字板上で示すと同時にモ
ード信号も発生することが出来、しかも、少数の固定接
点により、多数の機能モード信号を出力することが可能
である。しかし、従来のモード信号発生装置は全てのモ
ードにおいて可動接点30の各接点30a,30bが常に固定接
点31のどれかと接触するように構成されている。即ち
“1"信号の発生をプルダウン抵抗32を介してVss電位に
プルダウンしている固定接点31とVddの電位となってい
る可動接点30との接続により行っているため、“1"の信
号を発生する固定接点31と可動接点30間には、接点を通
して競合電流が流れる。この競合電流を小さく抑える目
的で、固定接点31は高抵抗のプルダウン抵抗32を介して
プルダウンされている。プルダウン抵抗32の抵抗値は通
常一本あたり約10MΩであり、一方、携帯用電子時計
は、通常1.5Vの電池により駆動される。従って、“1"の
信号を発生しているスイッチの競合電流は、1本あたり
約150nAとなり、固定接点31と可動接点30が接している
スイッチが2本の場合約300nAとなる。第4図の構成で
は、必ず2本の可動接点30aと30bが固定接点31のいずれ
か1個又は2個と接するため、約150ないし300nAの競合
電流が常に流れることとなる。この競合電流の値は、電
池駆動という性質上時計全体で消費電流が通常約2〜3
μA程度に抑える必要のある携帯用電子時計においては
大きな値であり、製品開発上、そして実使用上大きな制
約となる。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために本発明は次のような構成を
している。即ち、複数の機能を有し、前記複数の機能モ
ードを回転部材によって表示すると共に、前記回転部材
に連動するスイッチ片と、複数の固定スイッチ接点を有
する回転スイッチと、該回転スイッチの接続状態を判断
して各機能モード信号を出力するモード信号発生回路を
備えた多機能時計において、前記モード信号発生回路
は、前記回転スイッチのスイッチ片と固定スイッチ接点
との非接続状態を判断することによって時刻機能モード
信号を出力する如く構成されたことを特徴としている。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明を適用する指針式多機能時計の平面図、および
ブロック図は、従来例で説明した第2図および第3図と
同じ構成となっている。第1図は、第3図におけるスイ
ッチブロック23とマイコンIC20とによって構成されるモ
ード信号発生装置36の本発明におけるブロック図であ
る。
本発明の特徴は、4個の固定接点31a〜31dのうち、時
計の12時位置を0度とした場合に、その0度を挟んだ2
個の固定接点31aと31bはその形状が小さくなっており、
31aは反時計方向に45度、31bは時計方向に45度の位置ま
でに可動接点30が接する部分がないことである。以下、
前記特徴の長所を第7図〜第9図を用いて説明する。第
7図〜第9図は第1図に示すモード信号発生装置36を用
いたモード選択状態図であり、第2図に示す機能表示部
9と第1図に示す回転スイッチ35との対応関係を示すも
のである。第7図は時刻モード状態を示すものであり、
機能表示部9において機能指示針10が時刻モード表示部
9aを指示することにより回転スイッチ35における可動接
点30の2個の接点30a,30bは、固定接点31aと30bの間の
固定接点30の存在しない場所に位置し、そのため、両接
点とも固定接点31のいずれとも接しない。この結果、入
力回路20dには固定接点31の信号として、(31a,31b,31
c,31d)=(0,0,0,0)が入力され、時刻モード信号を出
力する。また、時刻モードにおいては、可動接点30に接
している固定接点31は0個であり、従って、前記競合電
流は流れない。この可動接点30と固定接点31の接続状態
は、この時刻モード状態のみで実現する。第8図はカレ
ンダーモード状態を示すものであり、機能表示部9にお
いて機能指示針10がカレンダーモード表示部9bを指示す
ることにより回転スイッチ35における可動接点30の2個
の接点30a,30bのうち30aは固定接点31aと接するが、30b
は固定接点31のいずれとも接しない。この結果、入力回
路20dには固定接点31の信号として、(31a,31b,31c,31
d)=(1,0,0,0)が入力され、カレンダーモード信号を
出力する。また、カレンダーモードでは、可動接点30に
接する固定接点31は1個であり、前記競合電流はスイッ
チ1本分である。カレンダーモード状態と同様の可動接
点30と固定接点31との接続状態は、他の、ローカルタイ
ムモードにて実現する。デイリーアラームモード、クロ
ノグラフモード両状態においても可動接点30に接する固
定接点31は1個であるが、この2モードの場合、デイリ
ーアラームモードでは固定接点31dは、クロノグラフモ
ードでは固定接点31cに、可動接点30の両接点30a,30bと
も接することにより、カレンダーモード状態と同様のモ
ード信号を実現している。第9図はワンショットアラー
ムモード状態を示すものであり、機能表示部9において
機能指示針10がワンショットアラームモード表示部9cを
指示することにより回転スイッチ35における可動接点30
の2個の接点30a,30bのうち30aは固定接点31dと接し、3
0bは固定接点31aと接する。この結果、入力回路20dには
固定接点31の信号として、(31a,31b,31c,31d)=(1,
0,0,1)が入力され、ワンショットアラームモード信号
を出力する。また、ワンショットアラームモードでは、
可動接点30に接する固定接点31は2個であり、前記競合
電流はスイッチ2本分である。この、ワンショットアラ
ームトモードと同様の可動接点30と固定接点31との接続
状態は、他に、0位置モード、タイマーモードにて実現
する。
〔発明の効果〕
上記の如く、本発明においては、指針式多機能時計に
おいて最も使用頻度の高い時刻機能モードにおける前記
モード信号発生装置の競合電流を無くすようにしたた
め、電池駆動という性質上消費電流の抑制が実使用上の
大きな課題となる携帯式電子時計において消費電流の低
減に非常に大きな効果を持つこととなり、製品開発上、
そして実使用上の大きな改善となる。また、本発明の付
随効果として、時刻機能モードに次いで使用頻度の高い
と思われるカレンダ機能モードとローカルタイム機能モ
ードにおいて、競合電流が、固定接点1本分である約15
0nAで抑えられるため、時刻機能モードにおける効果に
加えて更なる消費電力の抑制が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例のスイッチブロックの構成を
示すブロック図、第2図は従来からあり、又本発明にも
適用される指針式多機能時計の平面図、第3図は第2図
の多機能時計の基本構成を示すブロック線図、第4図
は、従来例のスイッチブロックの構成を示すブロック
図、第5図、第6図は従来例における時刻モードとカレ
ンダーモードでのモード選択状態図、第7図、第8図、
第9図は本実施例における時刻モードとカレンダーモー
ドとワンショットアラームモードでのモード選択状態図
である。 1……多機能時計、 3……文字板、 6……小文字板、 9……機能指示部、 10……機能指示針、 20……マイコンIC、 20d……入力回路、 23……スイッチブロック、 30……可動接点、 31……固定接点、 35……回転スイッチ、 36……モード信号発生装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の機能を有し、前記複数の機能モード
    を回転部材によって表示すると共に、前記回転部材に連
    動するスイッチ片と、複数の固定スイッチ接点を有する
    回転スイッチと、該回転スイッチの接続状態を判断して
    各機能モード信号を出力するモード信号発生回路を備え
    た多機能時計において、前記モード信号発生回路は、前
    記回転スイッチのスイッチ片と固定スイッチ接点との非
    接続状態を判断することによって時刻機能モード信号を
    出力する如く構成されたことを特徴とする指針式多機能
    時計。
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