JP2988376B2 - 舗装用nox浄化ブロック - Google Patents
舗装用nox浄化ブロックInfo
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Description
ブロックに関し、更に詳しくは大気中のNOX を捕捉し
かつその捕捉効率を上げかつ雨水による洗浄効率が向上
し、更には良好な環境を得ることができると共に舗装用
に供し得る耐すべり性並びに耐摩耗性を付与した舗装用
NOX 浄化ブロックに関するものである。
でる排気ガス中に含まれているNOX による大気環境の
汚染は、自動車数の増加、それに伴う交通渋滞等で増加
している。従来、このNOX の濃度を低下させる物質と
して金属酸化物が知られており、この中でも二酸化チタ
ンが強い光触媒作用を有することも知られている。この
ような二酸化チタンの強い光触媒作用を利用してNOX
を除去する研究は、近年ますます盛んになり二酸化チタ
ンを混合してシートやパネルを形成し、建築物の外壁に
用いてNOX を除去することが実用化されつつある。
建築物の外壁に用いられるシートやパネルについて研究
を続け、このパネルが舗装用に供せられる条件等を更に
検討した結果、セメント、光触媒用二酸化チタン粉末及
び砂からなる混練物をコンクリート基材と組み合わせて
舗装用ブロックとすることにより酸化チタンの触媒性能
を損なわないばかりか効率よくNOX を除去することが
でき、舗装用に適する耐すべり性並びに耐摩耗性の優れ
たものが得られることを見出し、ここに本発明をなすに
至った。したがって、本発明が解決しようとする第1の
課題は、効率よくNOX を除去できると共に耐すべり
性、耐久性に優れ、かつ自然環境上好ましい舗装用NO
X 浄化ブロックを提供することにある。本発明が解決し
ようとする第2の課題は、NOX の除去効率を上げ、雨
水による洗浄効果が促進されると共に耐すべり性、耐久
性に優れ、かつ自然環境上好ましい舗装用NOX 浄化ブ
ロックを提供することにある。
下の各発明により達成される。
100重量部、光触媒用酸化チタン粉末5重量部〜50
重量部及び砂100重量部〜700重量部からなる表面
層を有することを特徴とする舗装用NOX 浄化ブロッ
ク。 (2)表面層の厚みが15mm〜2mmであることを特
徴とする前記第1項に記載の舗装用NOX 浄化ブロッ
ク。 (3)砂の少なくとも1部分がガラス粒又は珪砂である
ことを特徴とする前記第1項又は第2項に記載の舗装用
NOX 浄化ブロック。 (4)表面層の表面が凹凸を有することを特徴とする前
記第1項乃至第3項のいずれかに記載の舗装用NOX 浄
化ブロック。 (5)表面層の空隙率が10%〜40%であり、透水係
数が0.01cm/sec以上であることを特徴とする
前記第1項乃至第4項のいずれかに記載の舗装用NOX
浄化ブロック。
道や車道を含む意味であり、更に舗装用ブロックとは、
歩道や車道に敷設されるブロックを意味する。本発明の
舗装用NOX 浄化ブロックは、コンクリート製基層上
に、セメント100重量部、光触媒用酸化チタン粉末5
重量部〜50重量部及び砂100重量部〜700重量部
からなる表面層を有することを特徴とするもので、これ
によりコンクリート製基層であるので、耐久性を有する
と共に更に酸化チタンの作用により除去されたNOX は
硝酸イオンとなりコンクリート中のアルカリ成分と中和
し安定化されるので、自然環境上好ましい。また砂を加
えているので、酸化チタン粉末のすべり性を押さえ耐す
べり性が得られる。更に表面層は、セメントと砂を含む
ので、耐すべり性及び耐久性に優れており十分舗装用に
供されるものである。更にまた舗装用NOX 浄化ブロッ
クの表面層の空隙率が10%〜40%であり、透水係数
が0.01cm/sec以上とすることにより有効表面
積の増加による光触媒の効率を上げることができ、また
透水率が大きいので、雨水による洗浄効果の増加したも
のが得られる。したがって経済効率に優れた舗装用NO
X 浄化ブロックが得られる。
2mmであり、好ましくは10mm〜2mmである。本
発明において、表面層の厚みが15mmを越えると太陽
光が浸透しにくくなりチタン層が無駄になる。またその
厚みが2mm未満ではNOX の浄化効率が悪くなると共
に耐久性が劣る。本発明において、砂として、光透過性
の高いガラス粒や珪砂を用いる場合は、十分な光が奥深
くまで浸透しNOX の浄化効率を良くする。また空隙率
の大きい表面層を形成する場合には、できるだけ均一粒
度の砂を使用し、砂の表面にセメントと光触媒用酸化チ
タンの混合膜が形成される構造とし、これらの砂同士が
被覆されたセメントと光触媒用酸化チタンの混合物によ
り結合されることが好ましい。このように構成すること
により有効表面積の増加による光触媒の効率を上げるこ
とができるので、NOX 浄化効率が向上し、かつ透水率
が大きいので、洗浄効果が増加する。砂の粒度は1.2
〜5mmが好ましい。砂に対して結合材であるセメント
と光触媒用酸化チタン粉末を多くし過ぎると空隙率が低
下する。したがって、空隙率は、10%〜40%が有効
であり、更に15%〜30%が好ましい。空隙率が、1
0%未満では十分な有効表面積が得られずNOX 浄化効
率が悪い。空隙率が、40%を越えると、NOX 浄化効
率は向上するが、強度が低下し舗装用ブロックとしての
耐久性が低下する。空隙率を10%〜40%の範囲にす
るには、砂と結合材との比率は、砂に対して結合材は1
8〜100重量%の範囲が好ましい。
層を設けることによりNOX の浄化効率を上げることが
できる。この光反射層としては、セメントに二酸化チタ
ン等の白色粒子又は白色顔料等を混合したものが好まし
い。更に表面層は、その表面を凹凸にすることにより光
の吸収性と大気との接触面積を増し、かつ耐すべり性を
向上させることができる。この凹凸の形成は、成形時の
型枠に凹凸を付けるかあるいは研削によっても可能であ
る。研削方法はダイヤモンドブレードやその他の工具あ
るいはサンドブラスト法等適宜の方法でよい。この凹凸
形状としては、ジグザグ型、波型又は台形型等が挙げら
れるが、他の凹凸形状や適宜の模様でも前記効果を損な
わない限り用いることができる。凹凸の深さは2mm〜
7mmが好ましく、山と山との長さは4mm〜10mm
が好ましい。
チタンの割合は、酸化チタンの種類、粒度等によって異
なるが、セメント100重量部に対して、光触媒用酸化
チタン粉末5重量部〜50重量部であり、好ましくは光
触媒用酸化チタン粉末10重量部〜50重量部が用いら
れる。更に好ましくは光触媒用酸化チタン粉末20重量
部〜50重量部である。本発明に用いられる表面層の成
分割合がセメント100重量部に対して光触媒用酸化チ
タン粉末は、5重量部より少ないとNOX の浄化効率が
良くなく、50重量部を越えると耐すべり性が悪くなる
ばかりか耐摩耗性も劣る。またセメント100重量部に
対して砂100重量部より少ないと耐すべり性並びに耐
摩耗性が減少する。本発明において好ましい表面層の成
分割合は、セメント100重量部に対して光触媒用酸化
チタン粉末10重量部〜50重量部、更に好ましくは2
0重量部〜50重量部、及び砂50重量部〜300重量
部である。本発明に用いられる舗装用NOX 浄化ブロッ
クは、適宜の方法で製造することができ、例えば型枠内
にコンクリート混練物を投入して平にした後、表面層形
成混練物をその上に投入して積層成形する方法(特開平
3−169901号公報第1頁左欄14行〜19行参
照)が挙げられる。この他基礎コンクリート部分を成形
硬化させ、別に表層部分を成形硬化させて作り、その後
両者を合体させることにより製造することも可能である
が、好ましくは前記方法がよい。
コンクリート製基層を用いることにより耐久性を得ると
共にNOX から得られた硝酸イオンがコンクリート中の
アルカリ成分と中和する。また砂としてガラスや珪砂を
用いることにより耐すべり性や耐摩耗性が得られると共
に良好な光透過性が得られる。更に表面に凹凸を設ける
ことにより全方向からの光の侵入を可能にする。更にま
た表面層の空隙率が10%〜40%であり、透水係数が
0.01cm/sec以上とすることにより有効表面積
が増加して光触媒の効率を上げることができ、また透水
率が大きくなるので、洗浄効果が増加する。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
して、ポルトランドセメント100重量部、水31重量
部、砕石190重量部、砂240重量部を配合し、混練
する。一方、表面層用混練物として、砂、光触媒用酸化
チタン20重量部及びポルトランドセメント80重量部
を配合し、混練する。ここで、砂のセメントに対する割
合を表1に示す値にし、試料1〜4を作製した。これら
の試料1〜4を用いて4種類の舗装用ブロックを次のよ
うに製造した。10×20cmの型枠にコンクリート基
層用混練物を入れ、振動成形した後、その上に表面層用
混練物を投入し、型板を置いた後、同様に加圧振動成形
(加圧力0.25kg/cm2 、振動数3140r.
p.m.振幅1.4mm、加圧振動時間3秒間)を行
い、養生した後、縦20cm、横10cm、高さ8cm
の試験体1〜4が得られた。図1には得られたブロック
の斜視図が示されている。このブロック1は、基層2に
表面層3を有し、その表面層3の厚みは7mmである。
得られた結果を表1に示す。
試験は、ASTME303に基づいて測定した。この方
法は振り子アームの端に取り付けたゴム製スライダーに
よって表面をこすり、その時に生じるエネルギーの損失
を測るもので、65BPN以上であることが基準とな
る。また耐摩耗性試験(ラベリング試験方法)は、供試
体の表面を水平方向に往復運動(1分間に66往復)さ
せ、そのうちの半数が1本当たり10こま12本のチェ
ーンを付けた車輪(外径205mm、幅100mm)が
回転(回転数200回/分)しながら降下して供試体に
接し、その表面をチェーンで剥離摩損させ、その摩耗量
(単位cm2 当たり)を測定する。
て、表面層に凹凸を付する型板として図2に斜視図で示
される如く表面に台形状5を有する型板4を使用した以
外は、実施例1と同様にして試験体5を得た。この試験
体5のブロックは、図5に断面図で示されている。得ら
れた試験体5は、すべり抵抗性に優れていると共に光透
過性にも優れ、効率的にNOX を除去することができ
た。この他図2に示される台形状5の型板4にかえて図
3に斜視図で示される波型7及び図4に斜視図で示され
るジグザグ型9の形状を表面に有するそれぞれの型板6
及び型板8を使用して試験体6及び7を作製した。得ら
れたブロックは、図6及び図7に断面図で示されてい
る。いずれも優れた本発明の効果が得られた。
練物として、砂に代えてガラス粒子を100重量部を用
いた以外は、実施例1と同様にして試験体8を得た。得
られた試験体8は、すべり抵抗性に優れていると共に光
透過性にも優れ、効率的にNO X を除去することができ
た。
練物として、砂に代えて珪砂を100重量部を用いた以
外は、実施例1と同様にして試験体9を得た。得られた
試験体9は、すべり抵抗性に優れていると共に光透過性
にも優れ、効率的にNOX を除去することができた。
面をサンドブラスト法により粗面とした以外は、実施例
4と同様にして試験体10を得た。得られた試験体10
は、すべり抵抗性に優れていると共に光透過性にも優
れ、効率的にNOX を除去することができた。
して、ポルトランドセメント100重量部、水25重量
部、砕石300重量部を配合し混練する。一方、表面層
用混練物として、砕砂600重量部、光触媒用酸化チタ
ン30重量部及びポルトランドセメント100重量部、
水25重量部を混合し混練する。10×20cmの型枠
にコンクリート基層混練り物を入れ、振動成形した後、
その上に表面層用混練り物を投入し、型板を置いた後、
同様に加圧振動成形を行った。養生して舗装用ブロック
を得た。得られたブロックは、基層7cm、表面層1c
mの厚みであり、基層の空隙率は26%、表面層の空隙
率は20%、透水性試験値は、0.10cm/secで
あり、更にすべり抵抗性87BPNと優れていると共に
洗浄効果にも優れ、効率的にNOX を除去することがで
きた。
コンクリート製基層上に、セメント100重量部、光触
媒用酸化チタン粉末5重量部〜50重量部及び砂100
重量部〜700重量部からなる表面層を有することによ
り耐久性を有すると共に更に光触媒用酸化チタンの作用
により除去されたNOX は硝酸イオンとなりコンクリー
ト中のアルカリ成分と中和し安定化されるので、自然環
境の保護に役立つ。また砂を加えているので、光触媒用
酸化チタン粉末のすべり性を押さえ耐すべり性が得られ
る。更に耐久性も優れており十分舗装用に供されるもの
である。更にまたガラス粒子や珪砂を用いることにより
いっそう効率的にNOX の除去が可能となるという優れ
た効果を奏する。更に表面に凹凸を設けることにより全
方向からの光の侵入を可能にし、したがって、NOX の
除去効率が向上する。更にまた表面層の空隙率が10%
〜40%であり、透水係数が0.01cm/sec以上
とすることにより有効表面積が増加して光触媒の効率を
上げることができ、また透水率が大きくなるので、雨水
による洗浄効果が増加する。したがって、経済効率の優
れた舗装用NOX 浄化ブロックを得ることができる。
図である。
ック用型板を示す斜視図である。
ク用型板を示す断面図である。
ブロック用型板を示す断面図である。
化ブロックを示す断面図である。
ブロックを示す断面図である。
X 浄化ブロックを示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】コンクリート製基層上に、セメント100
重量部、光触媒用酸化チタン粉末5重量部〜50重量部
及び砂100重量部〜700重量部からなる表面層を有
することを特徴とする舗装用NOX 浄化ブロック。 - 【請求項2】表面層の厚みが15mm〜2mmであるこ
とを特徴とする請求項1に記載の舗装用NOX 浄化ブロ
ック。 - 【請求項3】砂の少なくとも1部分がガラス粒又は珪砂
であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
舗装用NOX 浄化ブロック。 - 【請求項4】表面層の表面が凹凸を有することを特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の舗装用N
OX 浄化ブロック。 - 【請求項5】表面層の空隙率が10%〜40%であり、
透水係数が0.01cm/sec以上であることを特徴
とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の舗装用
NOX 浄化ブロック。
Priority Applications (7)
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JP8126659A JP2988376B2 (ja) | 1996-01-24 | 1996-05-22 | 舗装用nox浄化ブロック |
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DK97100554T DK0786283T3 (da) | 1996-01-24 | 1997-01-15 | NOX-rensende flise til brobelægning |
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JP1001096 | 1996-01-24 | ||
JP8126659A JP2988376B2 (ja) | 1996-01-24 | 1996-05-22 | 舗装用nox浄化ブロック |
Publications (2)
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Family
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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WO2000006828A1 (fr) * | 1998-07-29 | 2000-02-10 | Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. | Voie de circulation remplissant une fonction de purification d'air et procede servant a purifier de l'air pollue sur une voie de circulation |
JP2001098505A (ja) * | 1999-07-27 | 2001-04-10 | Shikoku Res Inst Inc | 貯留型浸透ブロック |
JP2007332700A (ja) * | 2006-06-16 | 2007-12-27 | Mitsubishi Materials Corp | 舗装用ブロック |
SI3365394T1 (sl) * | 2015-10-21 | 2020-10-30 | Tronox Llc | Oplaščenja, ki znižujejo NOx in postopki za zniževanje NOx s pomočjo njih |
CN113321466B (zh) * | 2021-06-01 | 2022-11-25 | 武汉理工大学 | 一种可去除吸附气体污染物的饰面砂浆及其制备方法 |
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JPH03169901A (ja) * | 1989-11-27 | 1991-07-23 | Mitsubishi Materials Corp | 透水性舗装ブロック及びその製造方法 |
JP3123330B2 (ja) * | 1993-03-24 | 2001-01-09 | 日本ゼオン株式会社 | 悪臭物質または成長促進物質の除去方法ならびにそれらの除去装置 |
-
1996
- 1996-05-22 JP JP8126659A patent/JP2988376B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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