JP2988274B2 - 耐食性容器 - Google Patents

耐食性容器

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JP2988274B2
JP2988274B2 JP6239073A JP23907394A JP2988274B2 JP 2988274 B2 JP2988274 B2 JP 2988274B2 JP 6239073 A JP6239073 A JP 6239073A JP 23907394 A JP23907394 A JP 23907394A JP 2988274 B2 JP2988274 B2 JP 2988274B2
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  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は種々の腐食性液体用もし
くはガス体用の容器に関する
【0002】
【従来の技術】次亜塩素酸アルカリ水溶液のような酸化
力の強い腐食性の液体又は腐食性のガス体を貯蔵する容
器の材質としては、金属チタンが耐食性、強度面からみ
て適しており工業的に広く使用されている。しかしなが
ら金属チタンを大容量のタンクに使用する際、その内圧
力及び外圧力に耐えるためには、それ相当の肉厚が必要
であり、このような肉厚のチタンを使用することは経済
的に問題がある。他の材料として比較的価格も安く強度
面でも大きいFRP(ガラス繊維補強プラスチック)に
よって補強された合成樹脂板を使用することが行われて
いる。例えばPVC(ポリ塩化ビニル)−FRPの複合
材料は工業的に用いられているが、PVCとFRPとは
熱膨張率が異なるので大容量のタンクに使用する場合は
強度面に問題がある。すなわち据置後、歪によるクラッ
クが発生したり、またPVC同士の溶接は溶接面にクラ
ックが入り易く衝撃に弱いという欠点がある。他の複合
材料として弗素樹脂−FRPの組合わせも知られている
が経済的に問題がある。またFRP単独の場合はアルカ
リ液に対して耐食性が悪いという欠点がある。
【0003】以上の理由で金属板とFRPとを組合わせ
れば、高価な金属の量も節減され強度面でも遜色のない
複合材料を得ることができるが、このような金属面とF
RPとは接着力の点で問題がある。通常金属面にブラス
ト等による粗面化処理を施すことが考えられるが、金属
板が薄いと板自体に歪が生じ剥離強度が不十分で実用化
されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は金属薄板とFRPが強固に接着された複合材料によ
り製造された強度面及び経済面のバランスのとれた特に
大容量の容器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はすなわち、厚さ
0.5〜1mmのチタン又はチタン合金の金属薄板の一
面に、金属性ラスとしてチタン又はチタン合金のエキス
パンドメタルを点溶接し、その表面にFRP加工を施し
た複合材料から構成され、外面をFRP加工面とし内面
を非加工面とする液体用又はガス体用の耐食性容器であ
る。
【0006】本発明において金属薄板に使用される金属
材料としてはチタン又はその合金例えばチタン−タンタ
ル、チタン−ニオブ等のチタン基合金が挙げられる。金
属薄板の厚みは強度面及び経済面を考慮すれば0.5〜
1mm程度、特に0.8〜1mm程度が好ましい。金属
薄板の一面に点溶接されるエキスパンドメタルとしては
金属薄板と同材質のものを使用する。またFRPの構成
材料である合成樹脂としては通常不飽和ポリエステルが
使用される。不飽和ポリエステルの種類としては複合体
としての強度面が保たれれば十分で特に制限はない。
【0007】本発明の実施態様を具体的に図面により説
明する。図1はチタン薄板を使用した複合材料の略断面
図を示し、厚さ0.5〜1mmのチタン薄板1の一面に
チタン製のラス2を点溶接3により固着する。このラス
2の表面に不飽和ポリエステル等の合成樹脂6をしみ込
ませたガラス繊維布5を順次積層させ、常温硬化させて
FRP体を形成する。この際、合成樹脂6は流動してラ
ス2の網目を通りチタン薄板2に達する。すなわちチタ
ン製ラス2の網目、及びチタン薄板1との間に形成され
る間隙は合成樹脂6により充填される。ラス2としては
通常チタン板に刻み目を多数入れて、刻み目と直角方向
に引張り菱形の網目を形成させるエキスパンドメタル
使用する。この網目のSWは1.2〜3.2mm、LW
は3〜6mm程度である。FRP加工を行った積層体の
厚みは4〜12mm程度が適当である。タンク等の容器
を製造する場合は、図2に示すごとくチタン薄板にチタ
ン製のラスを溶接した板を、ラスが外側になるように円
筒体を形成させ、チタン板同士の溶接1″を行い次いで
ラス表面にFRP加工を行う。したがってこのタンクは
外面がFRP加工されており、内面が金属チタンの非加
工面でタンクに内装される液体又はガス体の接触面1′
となる。上記の複合材料により製造されるタンクは略1
〜100mである。
【0008】
【作用】本発明に使用される金属製のラスは、特に金属
薄板と同材質であって溶接が容易であり、また点溶接に
より金属薄板に歪を生じさせることなく確実に固着され
る。またこのようなラスを付けることにより、その表面
のFRP加工の際に使用される合成樹脂がラスの網目に
喰い込み、そのアンカー効果によりFRPを金属薄板に
強固に積層させることができる。通常、金属板に合成樹
脂層を設けて複合材料を製造する場合、サンドブラス
ト、ショットブラスト等の粗面化処理を金属板表面に施
すが、金属板が薄いと板自体に歪が生ずるので少くとも
2〜3mm以上の厚さを必要とする。本発明によれば金
属製のラスを設けることにより、粗面化処理を行う必要
はなくなり厚さ1mm以下の金属板においても支障が生
じることはない。
【0009】
【実施例】本発明の効果を実施例により説明する。 実施例1 長さ200mm、幅100mm、厚さ1mmのチタン板
の一面にチタン製のエキスパンドメタル(SW=1.2
〜3.2mm、LW=3〜6mm)を点溶接により固着
させ、その表面にFRP加工を施した。FRPに使用さ
れる合成樹脂はポリエステル樹脂(商品名「ダイオー
ル」ダイソー社製)であり、ガラス繊維マットとしては
チョップドストランドマット及びサーフェイシングマッ
トを使用した。このポリエステル樹脂をガラス繊維マッ
トに含浸させて1層づつ積層し脱泡を行い3層積層させ
た。このFRP加工チタン板の表面に40×40mmの
鉄片をボンドで接着させ、JISA6909による試験
法によりその剥離強度を測定したところ4.5〜6kg
/cmの強度を示した。通常の剥離強度は4kg/c
あれば問題ないとされておりこの複合材料は十分な
強度を有している。
【0010】比較例1 厚さ2mmのチタン板の一面にブラスト処理を施して粗
面化し、チタン製のエキスパンドメタルを省略した以外
は実施例1と同様にしてFRP加工チタン板を作製し
た。その剥離強度試験を実施例1と同様に行ったところ
0.5〜2kg/cmの強度を示した。
【0011】実施例2 厚さ1mmのチタン板により容量3mのタンクを製造
し、その外表面を実施例1と同様にしてFRP加工を行
った。このタンクに有効塩素濃度12重量%の次亜塩素
酸ソーダ水溶液3mを貯液した。3ケ月経過後タンク
の壁面を観察したところ腐食は全く認められず、またF
RP加工面の剥離強度試験を行ったところ貯液前と同様
の強度を示した。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば種々の腐食性液体又はガ
ス体に対して優秀な耐食性を有する金属板の補強材と
してFRPを使用することにより強度が大きい耐食性容
が得られる。すなわち大容量の液体貯槽又はガス貯蔵
容器において従来必要とされていたチタン板の厚みを必
要とせず、溶接可能な最小厚みである0.5〜1mmの
薄板においてもFRPが強固に複合されるので金属自体
の強度を保持するとともに経済的に極めて有利である。
特に容器内が減圧状態の場合にも十分耐久性を有する。
また合成樹脂とFRPとの複合体に比べ経時変化による
接合面のふくれ現象、クラック等を起すこともない。さ
らに本発明耐食性容器は金属のみを使用する場合に比べ
軽量かつ安価であると共に、複雑な形状にも加工可能で
あり、塗装の必要もない。したがって大容量のタンク類
の製造に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される複合材料を例示する略断面
図である。
【図2】図1の複合材料により製造される円筒状容器の
説明図である。
【符号の説明】
1 チタン薄板 1′ 液体又はガス体の接触面 1″ チタン板同士の溶接部 2 チタン製ラス(エキスパンドメタル) 3 点溶接部 4 FRP体 5 ガラス不織布 6 合成樹脂

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ0.5〜1mmのチタン又はチタン
    合金の金属薄板の一面に、金属製ラスとしてチタン又は
    チタン合金のエキスパンドメタルを点溶接し、その表面
    にFRP加工を施した複合材料から構成され、外面をF
    RP加工面とし内面を非加工面とする液体用又はガス体
    用の耐食性容器
  2. 【請求項2】 内装される液体が次亜塩素酸アルカリ水
    溶液である請求項1に記載の液体用の耐食性容器
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