JP2987668B2 - 蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方法 - Google Patents
蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方法Info
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- JP2987668B2 JP2987668B2 JP4280285A JP28028592A JP2987668B2 JP 2987668 B2 JP2987668 B2 JP 2987668B2 JP 4280285 A JP4280285 A JP 4280285A JP 28028592 A JP28028592 A JP 28028592A JP 2987668 B2 JP2987668 B2 JP 2987668B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は蓄積性蛍光体シートの両
面集光読取方法に関するものである。
面集光読取方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ある種の蛍光体に放射線（Ｘ線、α線、
β線、γ線、紫外線、電子線等）を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその蛍光体中に蓄積され、そ
の後その蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す蛍光体を蓄積性蛍光体（輝尽性蛍光
体）と言い、この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシート（以
下、蓄積性蛍光体シートと称する）に記録し、これを励
起光で走査して輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的
に読み取って画像信号を得、この画像信号を処理して診
断適性の良い被写体の放射線画像を得る方法が広く知ら
れている（例えば特開昭55-12429号、同55-116340 号、
同55-163472 号、同56-11395号、同56-104645 号な
ど）。この最終的な画像はハードコピーとして再生した
り、あるいはＣＲＴ上に再生したりすることができる。
β線、γ線、紫外線、電子線等）を照射すると、この放
射線のエネルギーの一部がその蛍光体中に蓄積され、そ
の後その蛍光体に可視光等の励起光を照射すると、蓄積
されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示す。こ
のような性質を示す蛍光体を蓄積性蛍光体（輝尽性蛍光
体）と言い、この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被
写体の放射線画像情報を一旦蓄積性蛍光体のシート（以
下、蓄積性蛍光体シートと称する）に記録し、これを励
起光で走査して輝尽発光させ、この輝尽発光光を光電的
に読み取って画像信号を得、この画像信号を処理して診
断適性の良い被写体の放射線画像を得る方法が広く知ら
れている（例えば特開昭55-12429号、同55-116340 号、
同55-163472 号、同56-11395号、同56-104645 号な
ど）。この最終的な画像はハードコピーとして再生した
り、あるいはＣＲＴ上に再生したりすることができる。
【０００３】上記した輝尽発光光を読み取る方法とし
て、励起光を走査する側のみに輝尽発光光を光電的に読
み取る光電読取手段を配することにより、前記蓄積性蛍
光体シートの片面から発せられた輝尽発光光を光電的に
読み取る方法が知られているが、この方法以外にも、蓄
積性蛍光体シートの両面に上述したような光電読取手段
を配することにより、その両面から発せられた輝尽発光
光を光電的に読み取る両面集光読取方法が知られている
（例えば、特開昭55-87970号公報、同56-11397号公報参
照）。
て、励起光を走査する側のみに輝尽発光光を光電的に読
み取る光電読取手段を配することにより、前記蓄積性蛍
光体シートの片面から発せられた輝尽発光光を光電的に
読み取る方法が知られているが、この方法以外にも、蓄
積性蛍光体シートの両面に上述したような光電読取手段
を配することにより、その両面から発せられた輝尽発光
光を光電的に読み取る両面集光読取方法が知られている
（例えば、特開昭55-87970号公報、同56-11397号公報参
照）。
【０００４】上記のような蓄積性蛍光体シートの両面か
ら輝尽発光光を光電的に読み取る方法においては、全体
としての集光効率が向上し、Ｓ／Ｎ比が改善されるとい
う利点がある。
ら輝尽発光光を光電的に読み取る方法においては、全体
としての集光効率が向上し、Ｓ／Ｎ比が改善されるとい
う利点がある。
【０００５】一方、放射線像変換パネル（蓄積性蛍光体
シート）を、その励起光を選択的に吸収するような着色
剤で着色することにより、鮮鋭度の高い画像を得ること
が提案されている（特開昭55-163500 号公報参照）。上
記公報には、蛍光体層、保護層、支持体等の放射線像変
換パネルを構成する各層が着色された種々の実施態様が
記載されているが、上述の両面集光読取りを行なうに際
して、パネルをどのように着色すればよいのかについて
は全く記載されておらず、また示唆されてもいない。
シート）を、その励起光を選択的に吸収するような着色
剤で着色することにより、鮮鋭度の高い画像を得ること
が提案されている（特開昭55-163500 号公報参照）。上
記公報には、蛍光体層、保護層、支持体等の放射線像変
換パネルを構成する各層が着色された種々の実施態様が
記載されているが、上述の両面集光読取りを行なうに際
して、パネルをどのように着色すればよいのかについて
は全く記載されておらず、また示唆されてもいない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上述した両面集光読取
方法においては、走査された励起光が蓄積性蛍光体シー
トを透過してそのシートの裏面に配された光電読取手段
に到達しそこで反射されるという問題が生じる。すなわ
ち、この反射され拡散した励起光により、蓄積性蛍光体
シートの走査点以外の部分の蓄積性蛍光体が励起され、
その励起光により輝尽発光光が発せられて両面より不必
要な画像情報が光電的に読み取られ、最終的に得られる
画像の鮮鋭度が低下してしまう。
方法においては、走査された励起光が蓄積性蛍光体シー
トを透過してそのシートの裏面に配された光電読取手段
に到達しそこで反射されるという問題が生じる。すなわ
ち、この反射され拡散した励起光により、蓄積性蛍光体
シートの走査点以外の部分の蓄積性蛍光体が励起され、
その励起光により輝尽発光光が発せられて両面より不必
要な画像情報が光電的に読み取られ、最終的に得られる
画像の鮮鋭度が低下してしまう。
【０００７】そこで本発明は、上記事情に鑑み、画像の
鮮鋭度を効率よく向上せしめる蓄積性蛍光体シートの両
面集光読取方法を提供することを目的とするものであ
る。
鮮鋭度を効率よく向上せしめる蓄積性蛍光体シートの両
面集光読取方法を提供することを目的とするものであ
る。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の蓄積性蛍光体シ
ートの両面読取方法は、蓄積性蛍光体層と、前記蓄積性
蛍光体層を励起するための励起光および該励起光による
励起により前記蓄積性蛍光体層より発せられる輝尽発光
光のうちの前記励起光を選択的に吸収する着色剤を含
み、前記蓄積性蛍光体層の一方の側のみに設けられた着
色層とからなり、放射線画像情報を担持した放射線を照
射することによって放射線画像が蓄積記録された蓄積性
蛍光体シートに、前記着色層とは反対の側から前記励起
光を走査して、この励起光走査により該蓄積性蛍光体シ
ートの両面から発せられた前記輝尽発光光を該蓄積性蛍
光体シートの両面からそれぞれ光電的に読み取って前記
放射線画像の画像信号を得ることを特徴とするものであ
る。
ートの両面読取方法は、蓄積性蛍光体層と、前記蓄積性
蛍光体層を励起するための励起光および該励起光による
励起により前記蓄積性蛍光体層より発せられる輝尽発光
光のうちの前記励起光を選択的に吸収する着色剤を含
み、前記蓄積性蛍光体層の一方の側のみに設けられた着
色層とからなり、放射線画像情報を担持した放射線を照
射することによって放射線画像が蓄積記録された蓄積性
蛍光体シートに、前記着色層とは反対の側から前記励起
光を走査して、この励起光走査により該蓄積性蛍光体シ
ートの両面から発せられた前記輝尽発光光を該蓄積性蛍
光体シートの両面からそれぞれ光電的に読み取って前記
放射線画像の画像信号を得ることを特徴とするものであ
る。
【０００９】ここで、蓄積性蛍光体層を励起するための
励起光および該励起光による励起により前記蓄積性蛍光
体層より発せられる輝尽発光光のうちの前記励起光を選
択的に吸収する着色剤とは、励起光を必ず吸収するもの
ではなくてはならず、また輝尽発光光を吸収する場合で
も、その吸収が励起光に対する吸収より弱くなっている
ような着色剤を意味する。また、本発明は上記のように
「蓄積性蛍光体層の一方の側のみに設けられた着色層」
を備えてなるものであり、このことは、上述の励起光を
選択的に吸収する着色剤を含む着色層は蓄積性蛍光体層
の一方の側のみに設けられ、他方の側には設けられてい
ないことを意味している。
励起光および該励起光による励起により前記蓄積性蛍光
体層より発せられる輝尽発光光のうちの前記励起光を選
択的に吸収する着色剤とは、励起光を必ず吸収するもの
ではなくてはならず、また輝尽発光光を吸収する場合で
も、その吸収が励起光に対する吸収より弱くなっている
ような着色剤を意味する。また、本発明は上記のように
「蓄積性蛍光体層の一方の側のみに設けられた着色層」
を備えてなるものであり、このことは、上述の励起光を
選択的に吸収する着色剤を含む着色層は蓄積性蛍光体層
の一方の側のみに設けられ、他方の側には設けられてい
ないことを意味している。
【００１０】上述した蓄積性蛍光体シートにおける着色
層は、蓄積性蛍光体層に接して設けられていてもよい
し、別の層を介して設けられていてもよい。その着色層
は、例えば、支持体または保護層として蓄積性蛍光体層
に接して設けられていても、その支持体または保護層を
前記蓄積性蛍光体層に接着せしめる接着層として設けら
れていても、あるいは、支持体または保護層のさらに外
側に設けられていてもよい。すなわち、本発明に用いら
れる蓄積性蛍光体シートは、着色層が蓄積性蛍光体層の
一方の側に設けられていればいかなるものでもよい。
層は、蓄積性蛍光体層に接して設けられていてもよい
し、別の層を介して設けられていてもよい。その着色層
は、例えば、支持体または保護層として蓄積性蛍光体層
に接して設けられていても、その支持体または保護層を
前記蓄積性蛍光体層に接着せしめる接着層として設けら
れていても、あるいは、支持体または保護層のさらに外
側に設けられていてもよい。すなわち、本発明に用いら
れる蓄積性蛍光体シートは、着色層が蓄積性蛍光体層の
一方の側に設けられていればいかなるものでもよい。
【００１１】
【作用および効果】本発明の蓄積性蛍光体シートの両面
集光読取方法は、蓄積性蛍光体層と、該蓄積性蛍光体層
の一方の側のみに設けられた選択的に励起光を吸収する
着色剤を含む着色層とからなる蓄積性蛍光体シートを用
い、このシートの着色層とは反対の側から励起光を走査
して両面集光読取りを行なうことにより、蓄積性蛍光体
シートを透過した励起光は着色層に吸収されてシートの
裏面に配された光電読取手段に到達する成分が少なくな
り、またその励起光の一部が光電読取手段で反射して再
度そのシートに入射しても再び着色層に吸収されるた
め、蓄積性蛍光体層に達する成分は極めて少なくなり、
蓄積性蛍光体シートの走査点以外の部分の蓄積性蛍光体
を励起するのを防ぐことができる。すなわち、本発明の
方法により、得られる画像の鮮鋭度を効率よく向上せし
めることができる。
集光読取方法は、蓄積性蛍光体層と、該蓄積性蛍光体層
の一方の側のみに設けられた選択的に励起光を吸収する
着色剤を含む着色層とからなる蓄積性蛍光体シートを用
い、このシートの着色層とは反対の側から励起光を走査
して両面集光読取りを行なうことにより、蓄積性蛍光体
シートを透過した励起光は着色層に吸収されてシートの
裏面に配された光電読取手段に到達する成分が少なくな
り、またその励起光の一部が光電読取手段で反射して再
度そのシートに入射しても再び着色層に吸収されるた
め、蓄積性蛍光体層に達する成分は極めて少なくなり、
蓄積性蛍光体シートの走査点以外の部分の蓄積性蛍光体
を励起するのを防ぐことができる。すなわち、本発明の
方法により、得られる画像の鮮鋭度を効率よく向上せし
めることができる。
【００１２】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【００１３】図１は本発明の蓄積性蛍光体シートの両面
集光読取方法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を
示す断面図である。
集光読取方法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を
示す断面図である。
【００１４】蓄積性蛍光体層12の一方の面に保護層14が
設けられ、他方の面に選択的に励起光を吸収する着色剤
を含む着色層16が設けられている。図中Ｘにより示した
矢印は、励起光が走査される方向を示すものである。こ
こで、着色層16は厚さ、機能または用途により支持体で
あっても、保護層であってもよい。この着色層16に含ま
れる着色剤は、励起光を選択的に吸収するものである。
設けられ、他方の面に選択的に励起光を吸収する着色剤
を含む着色層16が設けられている。図中Ｘにより示した
矢印は、励起光が走査される方向を示すものである。こ
こで、着色層16は厚さ、機能または用途により支持体で
あっても、保護層であってもよい。この着色層16に含ま
れる着色剤は、励起光を選択的に吸収するものである。
【００１５】図２は本発明の蓄積性蛍光体シートの両面
集光読取方法に用いられる蓄積性蛍光体シートの別の一
例を示す断面図である。
集光読取方法に用いられる蓄積性蛍光体シートの別の一
例を示す断面図である。
【００１６】蓄積性蛍光体層22の一方の面に保護層24が
設けられ、他方の面に選択的に励起光を吸収する着色剤
を含む着色層28が設けられ、この着色層28上にさらに保
護層（あるいは支持体）26が積層されている。図中Ｘに
より示した矢印は、励起光が走査される方向を示すもの
である。ここで、着色層28は保護層（あるいは支持体）
26を蓄積性蛍光体層22に接着せしめる接着層として設け
られていても、たんなる中間層として設けられていても
よい。あるいは、蓄積性蛍光体シートの別の実施態様と
して、着色層28は保護層（あるいは支持体）26の蓄積性
蛍光体層22とは反対側の面に設けられていてもよい。
設けられ、他方の面に選択的に励起光を吸収する着色剤
を含む着色層28が設けられ、この着色層28上にさらに保
護層（あるいは支持体）26が積層されている。図中Ｘに
より示した矢印は、励起光が走査される方向を示すもの
である。ここで、着色層28は保護層（あるいは支持体）
26を蓄積性蛍光体層22に接着せしめる接着層として設け
られていても、たんなる中間層として設けられていても
よい。あるいは、蓄積性蛍光体シートの別の実施態様と
して、着色層28は保護層（あるいは支持体）26の蓄積性
蛍光体層22とは反対側の面に設けられていてもよい。
【００１７】次いで、上述した蓄積性蛍光体シートに被
写体のＸ線画像を蓄積記録する様子を説明する。
写体のＸ線画像を蓄積記録する様子を説明する。
【００１８】蓄積性蛍光体シートは、通常可視光等の励
起光を遮蔽するカセッテに収容されてＸ線撮影に供せら
れる。撮影台上の被写体を介してＸ線源と蓄積性蛍光体
シートを収容したカセッテとが対向配置さた状態でＸ線
撮影が行なわれる。このとき、カセッテに収容された蓄
積性蛍光体シートにおいて、着色層は蓄積性蛍光体層の
表側、裏側のいずれの側に位置していてもよい。ここ
で、Ｘ線源からＸ線が被写体に向けて照射され、被写体
を透過したＸ線がカセッテに収容された蓄積性蛍光体シ
ートに照射されることにより、被写体の透過Ｘ線画像が
蓄積性蛍光体シートに蓄積記録される。
起光を遮蔽するカセッテに収容されてＸ線撮影に供せら
れる。撮影台上の被写体を介してＸ線源と蓄積性蛍光体
シートを収容したカセッテとが対向配置さた状態でＸ線
撮影が行なわれる。このとき、カセッテに収容された蓄
積性蛍光体シートにおいて、着色層は蓄積性蛍光体層の
表側、裏側のいずれの側に位置していてもよい。ここ
で、Ｘ線源からＸ線が被写体に向けて照射され、被写体
を透過したＸ線がカセッテに収容された蓄積性蛍光体シ
ートに照射されることにより、被写体の透過Ｘ線画像が
蓄積性蛍光体シートに蓄積記録される。
【００１９】図３は、上述のようにＸ線画像が蓄積記録
された蓄積性蛍光体シート10から該Ｘ線画像を光電的に
読み取るＸ線画像読取装置の一例を示す概略図である。
された蓄積性蛍光体シート10から該Ｘ線画像を光電的に
読み取るＸ線画像読取装置の一例を示す概略図である。
【００２０】蓄積性蛍光体シート10が、図示しないモー
ターにより回転せしめられるエンドレスベルト49a 、49
b 上に、着色層が下側となるように配置されている。こ
のシート10の上方には、励起光を発するレーザ光源41
と、そのレーザ光を反射偏向し、シート10を主走査する
回転多面鏡43と、該回転多面鏡43を回転せしめるモータ
42とが配されている。さらに、前記レーザ光が走査され
る位置の上方には、そのレーザ光の走査により発せられ
る輝尽発光光を上方より集光する光ガイド45a が近接し
て配置され、前記位置の下方には、前記輝尽発光光を下
方より集光する光ガイド45b が前記シート10と垂直に配
置されている。各光ガイド45a 、45b は、それぞれ輝尽
発光光を光電的に検出するフォトマルチプライヤ（光電
子増倍管）46a 、46b が接続されている。このフォトマ
ルチプライヤ46a 、46b は対数増幅器47a 、47b に接続
され、さらにこの対数増幅器47a 、47b は、記憶装置48
に接続されている。
ターにより回転せしめられるエンドレスベルト49a 、49
b 上に、着色層が下側となるように配置されている。こ
のシート10の上方には、励起光を発するレーザ光源41
と、そのレーザ光を反射偏向し、シート10を主走査する
回転多面鏡43と、該回転多面鏡43を回転せしめるモータ
42とが配されている。さらに、前記レーザ光が走査され
る位置の上方には、そのレーザ光の走査により発せられ
る輝尽発光光を上方より集光する光ガイド45a が近接し
て配置され、前記位置の下方には、前記輝尽発光光を下
方より集光する光ガイド45b が前記シート10と垂直に配
置されている。各光ガイド45a 、45b は、それぞれ輝尽
発光光を光電的に検出するフォトマルチプライヤ（光電
子増倍管）46a 、46b が接続されている。このフォトマ
ルチプライヤ46a 、46b は対数増幅器47a 、47b に接続
され、さらにこの対数増幅器47a 、47b は、記憶装置48
に接続されている。
【００２１】次いで、図３を用いてこのＸ線画像読取装
置により蓄積性蛍光体シートからＸ線画像を読み取る様
子を説明する。上述したようなＸ線撮影が行なわれ、被
写体のＸ線画像が蓄積性蛍光体シート10に蓄積記録され
る。このＸ線画像が記録された蓄積性蛍光体シート10を
エンドレスベルト49a 、49b 上にセットする。この所定
位置にセットされた蓄積性蛍光体シート10は、そのエン
ドレスベルト49a 、49b により、矢印Ｙ方向に搬送（副
走査）される。一方、レーザ光源41から発せられた光ビ
ームはモータ42により駆動され矢印方向に高速回転する
回転多面鏡43によって反射偏向され、前記シート10に入
射し副走査の方向（矢印Ｙ方向）と略垂直な矢印Ｘ方向
に主走査する。この光ビームが照射されたシート10の箇
所からは、蓄積記録されているＸ線画像情報に応じた光
量の輝尽発光光44a 、44b （ここで、輝尽発光光44a 、
44b はそれぞれシート10の上方、下方から発散されたも
のを示す）が発散される。この輝尽発光光44a は光ガイ
ド45a によって導かれ、フォトマルチプライヤ（光電子
増倍管）46a によって光電的に検出される。上記光ガイ
ド45a はアクリル板等の導光性材料を成形して作られた
ものであり、直線状をなす入射端面が蓄積性蛍光体シー
ト10上の主走査線に沿って延びるように配され、円環状
に形成された出射端面に上記フォトマルチプライヤ46a
の受光面が結合されている。上記入射端面から光ガイド
45a 内に入射した輝尽発光光44a は、該光ガイド45a の
内部を全反射を繰り返して進み、出射端面から出射して
フォトマルチプライヤ46a に受光され、放射線画像を表
わす輝尽発光光44a の光量がフォトマルチプライヤ46a
によって電気信号に変換される。同様に、輝尽発光光44
b は光ガイド45b によって導かれ、フォトマルチプライ
ヤ（光電子増倍管）46bによって光電的に検出される。
置により蓄積性蛍光体シートからＸ線画像を読み取る様
子を説明する。上述したようなＸ線撮影が行なわれ、被
写体のＸ線画像が蓄積性蛍光体シート10に蓄積記録され
る。このＸ線画像が記録された蓄積性蛍光体シート10を
エンドレスベルト49a 、49b 上にセットする。この所定
位置にセットされた蓄積性蛍光体シート10は、そのエン
ドレスベルト49a 、49b により、矢印Ｙ方向に搬送（副
走査）される。一方、レーザ光源41から発せられた光ビ
ームはモータ42により駆動され矢印方向に高速回転する
回転多面鏡43によって反射偏向され、前記シート10に入
射し副走査の方向（矢印Ｙ方向）と略垂直な矢印Ｘ方向
に主走査する。この光ビームが照射されたシート10の箇
所からは、蓄積記録されているＸ線画像情報に応じた光
量の輝尽発光光44a 、44b （ここで、輝尽発光光44a 、
44b はそれぞれシート10の上方、下方から発散されたも
のを示す）が発散される。この輝尽発光光44a は光ガイ
ド45a によって導かれ、フォトマルチプライヤ（光電子
増倍管）46a によって光電的に検出される。上記光ガイ
ド45a はアクリル板等の導光性材料を成形して作られた
ものであり、直線状をなす入射端面が蓄積性蛍光体シー
ト10上の主走査線に沿って延びるように配され、円環状
に形成された出射端面に上記フォトマルチプライヤ46a
の受光面が結合されている。上記入射端面から光ガイド
45a 内に入射した輝尽発光光44a は、該光ガイド45a の
内部を全反射を繰り返して進み、出射端面から出射して
フォトマルチプライヤ46a に受光され、放射線画像を表
わす輝尽発光光44a の光量がフォトマルチプライヤ46a
によって電気信号に変換される。同様に、輝尽発光光44
b は光ガイド45b によって導かれ、フォトマルチプライ
ヤ（光電子増倍管）46bによって光電的に検出される。
【００２２】ここで、本発明に用いられる蓄積性蛍光体
シート10は、選択的に励起光を吸収する着色剤を含む着
色層16を有するものである。この蓄積性蛍光体シート10
は、このシート10の着色層とは反対の側から励起光を走
査するために、着色層16が下側となるように配されてい
る。このため、レーザ光源41から発せられ、保護層14お
よび、蓄積性蛍光体層12を透過した励起光は、シート10
の着色層16により吸収される。また励起光がシート10の
裏側へ射出してシート裏側に配された光電読取手段に反
射されても再びシートに入射すると着色層に吸収され
る。
シート10は、選択的に励起光を吸収する着色剤を含む着
色層16を有するものである。この蓄積性蛍光体シート10
は、このシート10の着色層とは反対の側から励起光を走
査するために、着色層16が下側となるように配されてい
る。このため、レーザ光源41から発せられ、保護層14お
よび、蓄積性蛍光体層12を透過した励起光は、シート10
の着色層16により吸収される。また励起光がシート10の
裏側へ射出してシート裏側に配された光電読取手段に反
射されても再びシートに入射すると着色層に吸収され
る。
【００２３】次いで、フォトマルチプライヤ46a から出
力されたアナログ出力信号Ｓ1 は対数増幅器47a で対数
的に増幅されて記憶装置48に入力される。ここで、アナ
ログ出力信号Ｓ1 は記憶装置48内のＡ／Ｄ変換器でデジ
タル化され、第１の画像信号が得られる。ここでも同様
に、フォトマルチプライヤ46b から出力されたアナログ
出力信号Ｓ2 は対数増幅器47b で対数的に増幅されて記
憶装置48に入力される。ここで、アナログ出力信号Ｓ2
は記憶装置48内のＡ／Ｄ変換器でデジタル化され、第２
の画像信号が得られる。これら２つの画像信号は、この
記憶装置48の演算器により足し合わされて、最終的な画
像信号が得られる。この最終的な画像の信号レベルは、
シート10の各画素から発せられた輝尽発光光の光量の対
数と比例している。このように、励起光の照射により発
せられた輝尽発光光を両面から集光することとなるの
で、集光効率が上昇し、得られた画像のＳ／Ｎ比は向上
したものである。特に、光ガイド45b は、上述したよう
に光ガイド45b で反射し拡散した励起光による影響が除
去された輝尽発光光を集光するので、従来の蓄積性蛍光
体シートからの両面集光読取りと比較して鮮鋭度の向上
した画像を得ることができる。
力されたアナログ出力信号Ｓ1 は対数増幅器47a で対数
的に増幅されて記憶装置48に入力される。ここで、アナ
ログ出力信号Ｓ1 は記憶装置48内のＡ／Ｄ変換器でデジ
タル化され、第１の画像信号が得られる。ここでも同様
に、フォトマルチプライヤ46b から出力されたアナログ
出力信号Ｓ2 は対数増幅器47b で対数的に増幅されて記
憶装置48に入力される。ここで、アナログ出力信号Ｓ2
は記憶装置48内のＡ／Ｄ変換器でデジタル化され、第２
の画像信号が得られる。これら２つの画像信号は、この
記憶装置48の演算器により足し合わされて、最終的な画
像信号が得られる。この最終的な画像の信号レベルは、
シート10の各画素から発せられた輝尽発光光の光量の対
数と比例している。このように、励起光の照射により発
せられた輝尽発光光を両面から集光することとなるの
で、集光効率が上昇し、得られた画像のＳ／Ｎ比は向上
したものである。特に、光ガイド45b は、上述したよう
に光ガイド45b で反射し拡散した励起光による影響が除
去された輝尽発光光を集光するので、従来の蓄積性蛍光
体シートからの両面集光読取りと比較して鮮鋭度の向上
した画像を得ることができる。
【００２４】なお、従来より蓄積性蛍光体層を上記着色
剤により着色した蓄積性蛍光体シートが広く実用に供さ
れているが、この蓄積性蛍光体シートを用いて両面集光
読取りを行なう場合と本発明とを比較すると、前者の場
合着色した蓄積性蛍光体層が蓄積性蛍光体シートを透過
する励起光を吸収し、光電読取手段での励起光反射によ
る影響を低減するので、得られた画像の鮮鋭度は向上し
本発明と同程度となるものの、その蓄積性蛍光体層中の
着色剤が走査によって直接その蓄積性蛍光体層に入射す
る励起光も低減させるため、輝尽発光光の光量が低下
し、本発明の両面集光読取方法により得られた画像より
もＳ／Ｎ比が低下する。
剤により着色した蓄積性蛍光体シートが広く実用に供さ
れているが、この蓄積性蛍光体シートを用いて両面集光
読取りを行なう場合と本発明とを比較すると、前者の場
合着色した蓄積性蛍光体層が蓄積性蛍光体シートを透過
する励起光を吸収し、光電読取手段での励起光反射によ
る影響を低減するので、得られた画像の鮮鋭度は向上し
本発明と同程度となるものの、その蓄積性蛍光体層中の
着色剤が走査によって直接その蓄積性蛍光体層に入射す
る励起光も低減させるため、輝尽発光光の光量が低下
し、本発明の両面集光読取方法により得られた画像より
もＳ／Ｎ比が低下する。
【図１】本発明の蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方
法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を示す断面図
法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を示す断面図
【図２】本発明の蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方
法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を示す断面図
法に用いられる蓄積性蛍光体シートの一例を示す断面図
【図３】Ｘ線画像読取装置の一例を示す概略図
10、20 蓄積性蛍光体シート 12、22 蓄積性蛍光体層 14、24、26 保護層 16、28 着色層 40 Ｘ線画像読取装置 44 輝尽発光光 45 光ガイド 46 フォトマルチプライヤ 47 対数変換器 48 記憶装置 49 エンドレスベルト
Claims (1)
- 【請求項１】 蓄積性蛍光体層と、前記蓄積性蛍光体層
を励起するための励起光および該励起光による励起によ
り前記蓄積性蛍光体層より発せられる輝尽発光光のうち
の前記励起光を選択的に吸収する着色剤を含み、前記蓄
積性蛍光体層の一方の側のみに設けられた着色層とから
なり、放射線画像情報を担持した放射線を照射すること
によって放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光体シー
トに、前記着色層とは反対の側から前記励起光を走査し
て、この励起光走査により該蓄積性蛍光体シートの両面
から発せられた前記輝尽発光光を該蓄積性蛍光体シート
の両面からそれぞれ光電的に読み取って前記放射線画像
の画像信号を得る蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方
法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4280285A JP2987668B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方法 |
| US08/137,759 US5483081A (en) | 1992-10-19 | 1993-10-19 | Method for detecting light emitted by two surfaces of a stimulable phosphor sheet |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4280285A JP2987668B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06130523A JPH06130523A (ja) | 1994-05-13 |
| JP2987668B2 true JP2987668B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=17622862
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4280285A Expired - Fee Related JP2987668B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 蓄積性蛍光体シートの両面集光読取方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2987668B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07159910A (ja) * | 1993-12-03 | 1995-06-23 | Fuji Photo Film Co Ltd | 放射線画像の重ね合わせ処理方法および装置 |
| JP3537345B2 (ja) * | 1998-03-13 | 2004-06-14 | 富士写真フイルム株式会社 | 輝尽性蛍光体シート及び放射線像記録再生方法 |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP4280285A patent/JP2987668B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06130523A (ja) | 1994-05-13 |
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