JP2987552B2 - 目地材 - Google Patents

目地材

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JP2987552B2
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    • C04B26/06Acrylates
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    • C04B2201/00Mortars, concrete or artificial stone characterised by specific physical values
    • C04B2201/10Mortars, concrete or artificial stone characterised by specific physical values for the viscosity

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は舗装材に使用する目地材
とその施工方法に関する。より詳しくは、比較的幅の広
い目地においても、充填性および透水性が良く、施工の
容易な目地材とその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、景観を重視する観点から各種の舗
装材や施工法が用いられており、例えば、不定形の天然
石や人為的に不揃いに製造したコンクリ−トブロック、
レンガ等で目地幅が部分的に大きくなる舗装材を使用
し、あるいは定形の舗装材を意識的に目地幅を大きく開
けて敷設し、敷設した時の下層部の目地幅が小さく上層
部の目地幅が大きくなるように製造された舗装材などが
使用されるようになっている。
【0003】ところが、これらの舗装材や施工方法では
目地幅が一般の舗装材よりも大きい場合でも目地材とし
ては一般の舗装材と同様の砂が使用される。このため、
目地幅が大きい分、雨水により砂が流出し易く、あるい
は風により飛散することが多く、この結果、舗装材のか
み合わせ効果が低減して舗装面に不陸が生じたり、ハイ
ヒ−ルや靴が引っかかり歩行性が悪くなることがあっ
た。これを防止する方法として、セメントや粉末エマル
ジョンなどの水硬性結合剤を砂に混練したものを目地に
充填後、散水して硬化させたり、目地に充填した砂に合
成樹脂エマルジョンやウレタン系あるいはアクリル系の
プレポリマ−を散布して硬化さる方法が実施される場合
もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、砂にセメントや粉末エマルジョンを混練したものを
目地に充填した後に散水して硬化させる場合、目地材を
舗装面に撒き広げて、目地に充填する際、目地材が乾燥
状態にあるため砂とセメントもしくは砂と粉末エマルジ
ョンが分離しやすく、その結果、硬化後の目地材の硬さ
に差が出たり、部分的に硬化しないことがある。また、
舗装材表面にセメントや粉末エマルジョンの微粉末が付
着するため、これが散水により硬化して舗装材表面を白
く汚し、この汚れを除去するために散水後に洗浄作業を
行う必要がある。更に、この目地材の場合、1リットル/m2
程度の水が必要であるため散水に手間がかかり、周辺か
ら水を供給できない場合には給水車や給水タンクが必要
となり施工費が嵩む問題があった。
【0005】一方、目地に充填した砂に合成樹脂エマル
ジョンやウレタン系あるいはアクリル系のプレポリマー
を散布して硬化させる場合には、舗装材表面に付着した
合成樹脂エマルジョンやプレポリマーも硬化して汚れが
生じ、これを除去するためにやはり洗浄作業を行う必要
がある。また有機溶剤系のプレポリマ−の場合には、薬
剤を取扱う際に作業上の危険性を伴うものがある。更に
この目地材の場合、1リットル/m2 程度の合成樹脂エマルジ
ョンやプレポリマ−を散布する必要があるために施工の
手間がかかり、材料費も高いものであった。更に、従来
の砂目地の場合も、硬化型の目地材の場合も、目地から
の透水性は期待できないという問題点もあった。
【0006】本発明は、従来の目地施工における上記欠
点を解決したものであり、舗装材用の目地材において、
舗装材表面を汚さず、材料分離がなく、充填性が良く、
確実に均一に硬化し、透水性が高く、製造性が良く、貯
蔵による物性変化がなく、材料費が安く、作業上安全で
なおかつ従来の砂目地と同様の施工手間で済む目地材と
その施工方法を提供することを目的とする。なお、以下
の説明において、特に断らない限り、%は重量%であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば以下の目地材が提供される。 (1)舗装材用目地材であって、粒材の最大寸法が8mm
以下、粒径1mm以上の粒材が80重量%以上および均等
係数が1〜3の粒材に1000cps 以上の粘度を有する
合成樹脂エマルジョンを添加し混練してなることを特徴
とする目地材。 (2)含水状態が表乾状態以下の含水率の粒材に合成樹
脂エマルジョンを添加し混練してなる上記(1) に記載の
目地材。 (3)含水状態が表乾状態以下の含水率の粒材に合成樹
脂エマルジョンを添加し、さらに該合成樹脂エマルジョ
ンの添加前ないし添加後に水を加え、粒材の含水率を表
乾状態以下に調整し、混練してなる上記(1) に記載の目
地材。 (4)合成樹脂エマルジョンの添加量が、表乾状態の含
水率の粒材の4〜10重量%である上記(1) 、(2) また
は(3) に記載の目地材。 (5) 粒径0.3mm以下の粒材が全粒材量の3重量%
以下である上記(1)-(4)のいずれかに記載の目地材。
【0008】本発明の上記目地材は、好ましくは、以下
の各工程からなる施工方法(A)(B)により実施され
る。 (A):(A1) 舗装材の目地幅を5〜20mmに形成
する工程、(A2)上記(1)〜(5)のいずれかに記
載の目地材を目地に充填する工程、(A3)振動を加え
て充填した目地材を締め固める工程、(A4)舗装材表
面に残った余分な目地材を除去する工程。(B)(B1)最大寸法5mm以下の粒材を舗装面か
ら5mm以上の深さを残して充填する工程、(B2)
記(1)〜(5)のいずれかに記載の目地材を上記(B
1)で充填した粒材の上面から舗装面までの深さに充填
する工程、(B3)振動を加えて充填した目地材を締め
固める工程、(B4)舗装材表面に残った余分な目地材
を除去する工程。
【0009】上記目地材はいずれも、第一に、合成樹脂
エマルジョンを粒材表面にプレコーティングすることに
より、施工時の材料分離がなく、確実にかつ均一に、し
かも充填後に散水する必要もなく硬化させることができ
る。また施工上の危険性もない。第二に、粒材の最大寸
法を8mm以下、均等係数1〜3の粒材に1000cps以
上の粘度の合成樹脂エマルジョンを添加し混練すること
により充填性が良くなり、振動による締め固め度合いも
良くなるため、目地材としての強度もアップする。ま
た、粒材粒子間にある程度大きな空隙が確保できるた
め、透水性も良好である。
【0010】さらに、上記 (2)の目地材は、含水状態が
表面乾燥飽水状態(表乾状態)以下の含水率の粒材に合
成樹脂エマルジョンを添加し混練することにより、製造
後、短時間の間に使用すれば、上記作用を有する目地材
を得ることができる。また上記(3) の目地材は、含水状
態が表乾状態以下の含水率の粒材に合成樹脂エマルジョ
ンを添加し混練する際に、合成樹脂エマルジョンの添加
する前あるいは添加後に水を添加して表乾状態以下の含
水率に調整することにより、製造後、長時間、袋詰め貯
蔵しておいても、粒材がエマルジョン中の水分を吸収す
る量が少なく、袋中で目地材が硬化することがない。ま
た、ミキサ−による混練で材料ダマが生じることがな
い。
【0011】上記(4) の目地材は、合成樹脂エマルジョ
ンを粒材の表乾状態の4〜10%プレコーティングする
ことにより、充填時に舗装材表面を汚すことがなく、な
おかつ粒材表面のコーティング厚さのバラツキが小さく
なるため、均一な硬化状態を得ることができる。また、
合成樹脂エマルジョンの使用量も必要最小限で済むた
め、材料費が低減する。更に上記(5) の目地材は、粒径
0.3mm以下の粒子を全粒材重の3%以下に抑制するこ
とによって、目地への充填時に舗装材表面を汚すことが
なく、透水性も良好となる。
【0012】これらの目地材(1)〜(5)はいずれも
プレコーティングタイプの目地材でありながら、従来の
砂目地と同様の乾式施工方法によって施工でき、従って
余計な施工器具を必要とせず、簡単に施工でき、施工費
も安価である。さらに、上記(B)の施工方法によれ
ば、目地表層部のみに本発明の目地材(1)〜(5)
使用することにより材料費を低減でき、しかも上記目地
材(1)〜(5)を舗装面から5mm以上の厚さに充填
することにより、目地全層に上記目地材(1)〜(5)
を充填したものと同等の効果を得ることができる。
【0013】
【具体的な説明および実施例】(1) 目地材の評価方法 本発明に係る目地材の条件を特定するにあたり、以下の
方法により施工した各種粒径の粒材および合成樹脂エマ
ルジョンからなる目地材について、その施工性と物性を
表1の評価方法と基準によって評価した。施工条件およ
び施工方法は表2に示すとおりである。粒材としては、
一般的な骨材としてJIS A5001 で規定される7号砕石を
篩分けして目的の粒度に調整したものを用いたが、川
砂、砕砂、硅砂、川砂利などを所定の粒度に調整したも
のでも同様の試験結果が得られることを確認している。
なお、目地材の試料としては、粒材に水を添加して混練
した後に合成樹脂エマルジョンを添加して混練したもの
を使用した。
【0014】(2) 試験条件 まず最初に目地材の施工性と物性に及ぼす粒材の影響を
調べるために、添加する合成樹脂エマルジョンを粘度5
000cps のアクリルエマルジョンに固定し、これを気
乾状態の各粒材に、粒材の表面乾燥飽水(表乾)状態の
8重量%添加して混練したものを試料として用いた。こ
の条件は、エマルジョンの粘度がある程度高いほうが施
工時にブロック表面が汚れ難く、また添加量が10%以
上になると施工時のブロック表面の汚れが多くなる傾向
のあることを予備試験で確認したことに基づく。混練ミ
キサーにはアイリッヒミキサーを使用した。
【0015】(3) 目地材の硬化性と充填性(粒材の最大
寸法と最小寸法) 表3に示すJIS規格7号砕石を篩分けして表4の粒度
に調整した粒材を使用し、上記施工条件および施工方法
によって得た目地材について、その施工性と物性を評価
した。この結果を表4に示した。表4に示すように、最
大寸法8mm以下の試料No1〜6の粒材は目地材の硬化状
態が良いが、最大寸法8mmを越える粒材を含む試料No零
の粒材を用いた目地材と、最大寸法1mm未満の粒材を含
む試料No7の目地材はいずれも完全硬化した状態におい
ても指で壊せる程度の硬さしかなく、圧縮強度は3.1
kgf/cm2 、4.0kgf/cm2 と合格基準よりも低かった。
この結果から、目地材に用いる粒材の粒度は最大寸法が
8mm以下であって、1mm以上の粒径が粒材全量の80%
以上であるものが適当である。更に望ましくは、強度お
よび充填時の箒やブラシでの掃き込みやすさと舗装材表
面に残った余分な目地材の掃き取りやすさを加味する
と、粒材の粒径は2〜4mmが好ましい。
【0016】目地材の充填性については、試料No1〜6
の粒度のものは合格基準を満足したが、最大寸法8mmを
越える粒材を含む試料No零の粒材を用いた目地材と、最
大寸法1mm未満の粒材を含む試料No7の目地材は、いず
れも目地に充填し難く、プレートコンパクターによる転
圧を加えるとブロック表面から目地部分が3mm以上凹
み、ハイヒールで踏んだ時の下がり感もあった。この結
果によれば、目地材に用いる粒材は最大寸法が8mm以下
であって、粒径1mm未満の微粒子の少ないものが良く、
表3の粒度範囲によれば、粒径1mm以上の粒材が80%
以上であるものが適当である。
【0017】(4) 舗装面の汚れ(粒材の微粒子含有量) ブロック表面の汚れについては、試料No零〜7のすべて
の目地材において、色差(△E)が10以上であり、合
格基準を下回り汚れが目立った。このブロック表面の汚
れを詳細に観察したところ、粒材の微粒子分が主な汚れ
の原因であることが判明した。そこで、粒材の第二の因
子として、粒材の最小寸法が施工性と物性に及ぼす影響
を調べるために、表5に示す粒度の粒材について、上記
施工条件で目地材を施工し、評価を行った。この結果、
粒材の最小寸法が0.3mm以上の試料No8〜10はブロ
ック表面の汚れは少ないが、最小寸法が0.3mm未満の
試料11は表面汚れの指標である色差が急激に高くな
り、合格基準を下回ることが判明した。
【0018】さらに最小寸法0.3mmの粒材の混合量に
ついて検討した。まず表6に示す粒度に調整した粒材を
用い、上記施工条件で目地材を施工し、その表面汚れを
評価した。この結果、0.3mm未満の微細な粒子が5%
ないし4%混入している試料No12および13はいずれ
も色差が高く不適格であったが、混入量が3%以下の試
料No14〜No17は色差が小さく合格基準を満たした。
以上のことから、目地材に用いる粒材としては、粒径
0.3mm未満の微細な粒子の含有量は全粒材量の3%以
下が適当であることが確認された。また表6によれば、
上記混入量が少ないほど色差は小さく、従って、上記混
入量は望ましくは1%以下、最も望ましくは0.5%以
下が適当である。
【0019】(5)目地材の充填性と透水性 (粒材粒度の均等係数) 次に粒材の粒度分布が目地材の施工性および物性に及ぼ
す影響を調べた。粒径8〜0.3mmの範囲の粒材につ
いて、その均等係数を表7に示す範囲に調整したものを
用い、上記施工条件で目地材を施工し評価を行った。こ
の結果、均等係数が3未満の試料18〜21は目地材の
充填性が良く、転圧後の目地面の下がり量が少ないが、
均等係数が3以上の試料No.22、23は目地に充填
し難く、プレートコンパクターによる転圧によって目地
表面がブロック表面から3mm以上凹み、ハイヒールで
踏んだ時の下がり感もあった。なお、均等係数は粒材の
粒径の均等性を表す係数であり、粗粒土の粒径加積曲線
で通過質量百分率が10%、60%に相当する粒径をお
のおのD10、D60とするとき、Uc=D60/D1
0によって表される値として定義されている。この値が
1に近いものほど粒径の均等性が高い。
【0020】また、透水性についても、試料No18〜2
1の目地材は透水係数が合格基準の0.01cm/secを十
分満足するものであったが、試料No22、23の透水係
数は合格基準を下回り、透水性が不十分であった。すな
わち、粒材の粒度の均等係数が3以上であると、目地材
の充填性および透水性に劣ることが判明した。さらに表
7の結果によれば、透水係数は均等係数が1に近いほど
大きい。以上のことから、粒材の粒度の均等係数は1〜
3の範囲が適当であり、望ましくは1〜2、更に望まし
くは1〜1.5が適当である。
【0021】(6) 合成樹脂エマルジョン 目地材に用いる粒材としては、以上のように、最大寸法
8mm以下であって、粒径1mm以上の粒材は80%以上、
および均等係数が1〜3のものが適当である。そこで、
次の段階として、上記粒径範囲の粒材について、合成樹
脂エマルジョンの粘度と添加量が目地材の施工性と物性
に及ぼす影響を検討した。まず、表8に示すように、粒
度8〜0.3mm、均等係数1.5の粒材を用い、これに
粘度(cps) 5〜104 の合成樹脂エマルジョンを所定量
添加し混練して得た目地材について、ブロック表面の汚
れの合格基準を満足する最大の合成樹脂エマルジョンの
添加量を確認し、この時の硬化の程度と充填性を評価し
た。この結果を表8に併せて示した。
【0022】表8に示すように、エマルジョンの粘度が
1000cps よりも小さいと、施工時にブロック表面を
汚さない最大限の量を添加しても硬化の程度が悪く、合
格基準を満足できないことが判明した。そして、施工時
にブロック表面を汚さず、硬化の程度と充填性の合格基
準を満足する最大添加量は粘度1000cps のものは表
乾状態の粒材の4%であり、粘度5000cps のものは
9%であり、粘度が10000cps のものは10%であ
った。以上のことから、合成樹脂エマルジョンの粘度は
1000cps 以上が適当であり、望ましくは、主に練混
ミキサーの洗浄やミキサーの損傷などの製造上の面から
5000cps 以上、最も望ましくは10000cps 以上
が適当である。
【0023】次に同様の条件で1000cps 以上の粘度
の合成樹脂エマルジョンについて、硬化の程度の合格基
準を満足する最小限の添加量を確認した。この結果を表
9に示した。表示するように、粘度1000cps 以上の
合成樹脂エマルジョンは、いずれの粘度においても表燥
状態の粒材の4%未満の添加量では目地材の硬化程度が
悪く、合格基準を満足できないことが判明した。以上の
ことから、合成樹脂エマルジョンは、その粘度に応じて
最適添加量が異なり、粘度1000cps のものは4%、
粘度5000cps のものは4〜9%、粘度104 のもの
は4〜10%が適当である。更に望ましくは、練混ミキ
サーの洗浄やミキサーの損傷などの目地材製造上の工程
を合わせて考えると、粘度104 cps 以上のものを4〜
10%添加するものが良く、最も望ましくは、経済的な
面も考慮すると104 cps 以上のものを4〜6%添加す
るものが良い。
【0024】次に、合成樹脂エマルジョンの種類はアク
リル系エマルジョンや酢ビ系エマルジョン等があるが、
主に硬化後のエマルジョンの接着力・耐水性・柔軟性の
面と経済性の面からアクリル系エマルジョンが望まし
い。また、合成樹脂エマルジョンの最低造膜温度は、主
に、冬場の施工においても目地材が完全に硬化するよう
に0℃以下のものが望ましく、更に望ましくは−5℃以
下のものが適当である。
【0025】(7) その他の結合剤 上記合成樹脂エマルジョンに代えてアクリル系プレポリ
マーとブタジエン系プレポリマーを用いて目地材を試作
し、その施工性と物性を評価した。この結果、施工性と
物性については合成樹脂エマルジョンと同等の結果が得
られたものの、製造面において問題のあることが判明し
た。すなわち、合成樹脂エマルジョンの場合、ミキサー
の掃除は3〜4時間に1回程度の水洗いを行えばエマル
ジョンを除去でき、機械を損傷することはないが、アク
リル系プレポリマーやブタジエン系プレポリマーの場合
には、ミキサーの掃除を30分〜1時間に1回の割合で
有機溶剤や特殊な剥離剤を用いて洗浄しないとこれらの
ポリマーを除去できず、ポリマーの除去が不十分である
とミキサーが損傷する虞があり、また作業上の危険性も
ある。
【0026】(8) 粒材の含水率 次に、粒材の含水率が目地材の施工性と物性に及ぼす影
響を調べた。ここで、これまで述べたように、粒径8mm
以下、1mm以上のものが80%以上であって均等係数が
1.5の粒材は目地材として最適の施工性と物性が得ら
れることが確認されているので、この条件の粒材につい
て、その含水率の影響を検討した。なお合成樹脂エマル
ジョンは粘度1000cps 〜10000cps のものを用
い、添加量は表乾状態の粒材の4〜10%とした。
【0027】粒材の含水率が0.1〜1.5の各場合に
ついて、ブロック表面の汚れを示す色差を表10に示し
た。なお、各試料において粒材の表乾状態の含水率は
1.3%、気乾状態の含水率は0.1%であり、この前
後に含水率を設定して、その影響を調べた。表10に示
すように、粒材の含水率が表乾状態の含水率よりも大き
くなると、全ての場合において、ブロック表面の汚れが
強くなり、合格基準を満足できないことが判明した。
【0028】次に、表乾状態と同一の含水率である粒材
については、合成樹脂エマルジョンを添加して混練する
際に材料のダマが生じる場合があることから、粒材の含
水率と水の添加量および添加方法を変え、種類の異なる
ミキサーを用いてその影響を検討した。ここで、粒材の
粒度と均等係数はこれまでと同様とし、合成樹脂エマル
ジョンの添加量については、添加量が多い程材料ダマは
できやすいであろうことから10000cps のものを1
0%添加したものを試料とした。
【0029】この結果、表11に示すように、粒材の含
水率が表乾状態以下の場合には、いずれのミキサーでも
材料ダマができなかった。そして、粒材の含水率が表乾
状態の場合には、水を加えずに最初から表乾状態の粒材
を用いると、アイリッヒミキサーでは材料ダマができや
すく、最初は含水率が表乾状態以下の粒材に水を後から
添加して表乾状態にしたものは、いずれのミキサーでも
材料ダマができないことが判明した。因みに、工場で実
製造する場合には、混練機としてアイリッヒミキサーを
使用することが一般的であるため、このような実製造に
おいては、最初は含水率が表乾状態以下の粒材を用い、
水を後から添加して粒材の含水率を表乾状態以下に調整
するのが好ましい。
【0030】(9) 目地材の貯蔵性 表12に示す目地材について貯蔵性を評価した。なお各
試料は粒材の含水率を後に水を添加する方法で調整した
ものを用いた。貯蔵方法は、白色のビニ−ル袋に20kg
の目地材を詰め、できるだけ空気を抜いた状態でヒ−ト
シ−ルしたものを10段積みにし、これを2か月、気温
10〜20℃の室内で貯蔵した。この結果、24時間貯
蔵後では、どの目地材においても粒材の含水率に関係な
く、貯蔵性が良い。また1か月貯蔵後では、どの目地材
においても粒材の含水率を0.5〜1.3%(表乾状態
の約40〜100%)に保てば貯蔵性が良い。さらに、
2か月貯蔵後では、どの目地材においても粒材の含水率
を1.0〜1.3%(表乾状態の70〜100%)に保
持すれば良好な貯蔵性を有することが判明した。
【0031】このように含水率によって貯蔵期間が影響
されるのは、粒材が徐々に合成樹脂エマルジョンの水分
を吸収して硬化するために貯蔵性が低下すると考えられ
る。以上のことから、本発明の目地材は貯蔵性の点から
次のように粒材の含水率を調整して製造するのが好まし
い。すなわち、目地材を製造後24時間程度までに使用
する場合には、粒材の含水率を表乾状態以下に保ち、こ
の表乾状態以下の含水率の粒材に合成樹脂エマルジョン
を添加し混練する方法で製造すれば良い。また製造後2
か月程度までに使用する場合には、合成樹脂エマルジョ
ンを粒材に添加する前または添加後に、表乾状態以下の
含水率の粒材に水を添加し、1か月程度袋詰め貯蔵して
使用する場合には粒材の含水率を表乾状態の50%〜1
00%に調整し、また2か月程度袋詰め貯蔵して使用す
る場合には表乾状態の70%〜100%の含水率に調整
し、混練する方法で製造すれば良い。
【0032】(10)使用例 上記全ての評価基準に合格する目地材として、最大寸法
4mm、1mm以上の粒径が80%以上であって、0.3mm
以下の粒径を含まず、表乾状態の含水率1.3%の1号
硅砂を使用して、含水率が気乾状態の0.1%である硅
砂に粘度104cps の合成樹脂アクリルエマルジョンを
5.5%添加してアイリッヒミキサーで混練し、さらに
混練前の1号硅砂の重量比で0.5%の水を添加し混練
することにより目地材を製造した。この目地材20kgを
白色のビニール袋に詰め、できるだけ空気をぬいた状態
でヒートシールしたものを10段積みにし、これを1か
月間、気温10〜20℃の室内で貯蔵した。
【0033】上記貯蔵後の目地材を用い、冬期の気温5
〜15℃の気象条件において、表面目地幅10mmの白系
統のインターロッキングコンクリートブロックからなる
実際の歩道に上記目地材を撒き広げて目地部分に深さ6
0mmに充填し、その施工性・物性・貯蔵性・供用性の全
てについて評価した。この結果を表13に示す。この結
果、本使用例の目地材は、施工性・物性における全ての
合格基準を満足し、貯蔵性は製造後1か月の状態でも良
好で十分施工でき、供用性についても供用6か月経過後
でも問題のないことが確認できた。
【0034】なお、上記使用例と共に、実験的に舗装面
から3mm、5mm、10mm、20mmの深さまで最大寸法
1.2mmの5号硅砂を充填し、この上面から舗装面まで
上記目地材を充填したものについて、その状態を調べ
た。この結果、供用6か月経過時において、目地材の施
工深さが3mmのものは亀裂や剥離が多数発生していた
が、施工深さが5mm以上のものについては亀裂や剥離は
殆ど認められず良好な状態を維持することが確認でき
た。このことから、目地材は5mm以上の厚さに施工する
ことが好ましいことが確認された。
【0035】(11)施工方法 本発明の目地材を使用する舗装材表面の目地幅として5
〜20mmが望ましい。5mm以上が望ましい理由は、第一
に、通常の舗装材においての目地幅は、3〜5mm程度で
あり、この場合には目地材として砂を使用しても雨水に
よる流出や風による飛散が少なく、ハイヒールの引っか
かり等の問題もあまり生じないためである。第二に、本
発明の目地材の場合、目地幅5mm未満であると充填し難
く、透水性も低下する傾向がある。次に、20mm以下の
目地幅が適当である理由は、第一に、目地幅が20mmよ
りも大きくなると舗装材どうしのかみ合わせ効果が小さ
くなるため、目地材にかかる応力が大きくなり、目地材
がひび割れたり、壊れたりし易くなり、また第二に、車
両やハイヒール等の荷重が直接目地に作用する場合が多
くなり目地材の亀裂や損傷を生じ易くなるためである。
なお、上記目地幅として、更に好ましくは、5〜13mm
が望ましい。これは、目地幅が13mmよりも大きくなる
と視覚障害者の歩行性や歩行障害者の車椅子での走行性
が悪くなるためである。
【0036】本発明の目地材を使用する舗装材の形状と
しては、主に図1のように定形に製造された舗装材1や
図2のように下部よりも上部が小さく製造された定形の
舗装材2あるいは図3のように全体に不定形に製造され
た舗装材3などを用いることができる。また目地材の施
工方法としては、図4のように、本発明の目地材を目地
全層に充填する方法、あるいは図5のように、目地下層
に最大寸法5mm以下の粒材5を充填し、その上側の目地
上層に本発明に係る目地材4を充填する方法がある。こ
の図5の施工方法では、目地上層の目地材の亀裂や剥離
を防止するため本発明の目地材4の充填厚さを5mm以上
にすることが望ましい。更に望ましくは長期の供用性を
考慮すると充填深さは10mm以上が適当である。また目
地下層に充填する粒材は、本発明の目地材の透水性能を
生かすため、均等係数1〜3のものを使用することが望
ましい。
【0037】
【発明の効果】本発明の目地材は、合成樹脂エマルジョ
ンを粒材表面にプレコーティングすることにより施工時
の材料分離がなく、確実にかつ均一に、しかも充填後に
散水する必要もなく硬化させることができ、また施工上
の危険性もない。さらに振動による締め固め度合いも良
く、目地材としての強度もアップする。また粒材粒子間
にある程度大きな空隙が確保できるため、透水性も良好
であり、施工時における舗装材表面の汚れも少ない。さ
らに、粒材の含水率を調整することにより長期間保存し
ても上記特性を維持することができ、貯蔵性にも優れ
る。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】
【表8】
【0046】
【表9】
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】
【表12】
【0050】
【表13】
【図面の簡単な説明】
【図1】 舗装材の概略縦断面図
【図2】 他の舗装材の概略縦断面図
【図3】 他の舗装材の概略縦断面図
【図4】 本発明の目地材の施工状態を示す概略縦断面
【図5】 本発明の目地材の施工状態を示す他の概略縦
断面図
【符号の説明】
1、2、3−舗装材、4−目地材、5−目地下層の粒材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 秀浩 東京都文京区本郷1丁目28番23号 アイ エルビー株式会社技術部内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 26/06 E01C 11/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舗装材用目地材であって、粒材の最大寸
    法が8mm以下、粒径1mm以上の粒材が80重量%以上お
    よび均等係数が1〜3の粒材に1000cps以上の粘度
    を有する合成樹脂エマルジョンを添加し混練してなるこ
    とを特徴とする目地材。
  2. 【請求項2】 含水状態が表乾状態以下の含水率の粒材
    に合成樹脂エマルジョンを添加し混練してなる請求項1
    に記載の目地材。
  3. 【請求項3】 含水状態が表乾状態以下の含水率の粒材
    に合成樹脂エマルジョンを添加し、さらに、該合成樹脂
    エマルジョンの添加前ないし添加後に水を加え、粒材の
    含水率を表乾状態以下に調整し、混練してなる請求項1
    に記載の目地材。
  4. 【請求項4】 合成樹脂エマルジョンの添加量が、表乾
    状態の含水率の粒材の4〜10重量%である請求項1、
    2または3に記載の目地材。
  5. 【請求項5】 粒径0.3mm以下の粒材が全粒材量の3
    重量%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の目地
    材。
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