JP2987032B2 - 製品設計仕様評価システム及び製品設計仕様評価方法 - Google Patents

製品設計仕様評価システム及び製品設計仕様評価方法

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JP2987032B2
JP2987032B2 JP22905493A JP22905493A JP2987032B2 JP 2987032 B2 JP2987032 B2 JP 2987032B2 JP 22905493 A JP22905493 A JP 22905493A JP 22905493 A JP22905493 A JP 22905493A JP 2987032 B2 JP2987032 B2 JP 2987032B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製品の設計仕様(製品
の形状、構造、材質等)の設計案の良否を判断し、否と
判断された場合には適切な変更案を生成する製品設計仕
様評価システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より製品の設計仕様を評価・決定す
るための解析方法、あるいは、解析システムが数多く発
表されている。例えば、モールド金型設計用の流動解
析、冷却解析等を行なうシステムとしては、「型技術−
プラスチック射出成形金型設計データブック−」の第2
巻第11号の第2章第16頁から第19頁(日刊工業新聞社発
行(昭和62年10月20日))において論じられている。該
システムは、成形プロセスに従って、流動解析、伝熱解
析、構造解析を順次行い、設計仕様が満たされるか否か
を個々の解析結果によって確認するものである。
【0003】この場合、各解析の項目はすべてが同等に
製品に影響するものではない。そのため、設計者自身が
当該製品における各解析項目の重要性を判断し、製品に
対応した評価項目を取捨選択していた。そして、該選ば
れた評価項目を中心として、実際の評価を行っている。
【0004】なお、この種の解析システムとして関連す
るものには例えば特開昭63-85871号、特開平2-27856
号、同3-127271号、同3-147023号、同3-265974号、同4-
75108号、同4-137073号、同4-153775号の各公報等が挙
げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、製品が複雑
化した現在では評価項目が増大し、実際に評価を行う評
価項目の選択自体が困難になっている。また、各評価項
目毎に重要性が異なるため、優先順位をつけることな
く、単純に順番を追って解析していくことは効率的では
ない。設計期間のさらなる短縮化が進みつつある現在、
この問題はますます重大となりつつある。
【0006】上記従来技術においては、以下の点につい
て配慮されておらず、限界設計に近づいている(設計時
の度量衡の単位が極めて小さくなっている)新製品の設
計及び設計仕様評価に適用しても充分な効果を挙げるこ
とができなかった。
【0007】限界設計に近づいている製品においては、
製品仕様を決定するには、専門技術分野の異なる設計部
門間にまたがって係わる設計諸元(たとえば、チップ位
置,チップ厚等)を、各種(各専門技術分野の異なる)
観点から評価する必要がある。
【0008】このように全体的な評価を行うためには、
設計仕様案の評価に必要な評価項目の選択、選択された
評価項目の評価順序の決定、決定された評価項目による
評価の基準の決定を行なう必要がある。ところが、異な
る専門技術に係わる評価技術を要求されるために、全て
の評価技術を使いこなすことができない場合が多い。ま
た使いこなすことができる場合においても、設計者の固
有の勘と経験によって(客観性なく)、評価項目,評価
順序,評価基準を決定しなければない。
【0009】これにより、担当設計者によって最終的に
得られる仕様が大きく異なり、評価工数、期間も大きく
異なってくる。また、設計仕様の決定に重要な評価項目
の見落としが発生したり、評価工数、期間が著しく増大
するという問題がある。また、従来は設計マ−ジンが大
きく、設計者固有の経験に基づく基準で評価しても、最
終仕様には大きな影響がなかったが、限界設計に近づき
つつある製品の設計では、評価基準の決定に客観性がな
くあいまいであることが、製品不良の発生に大きく影響
するようになり、設計品質を低下させる原因となってい
る。
【0010】また、従来技術においては、決定された評
価基準に基づいて評価項目が評価され、不良発生の可能
性が把握されても、具体的に変更すべき設計諸元の決
定、あるいはこの設計諸元の変更量の決定については客
観性がなく、設計者の経験や勘に頼らなければならな
い。このため、変更すべき設計諸元を適切に決定できな
かったり、適切な決定までに何回も変更を繰り返さなけ
ればならない状況にある。このため、設計品質が低下
し、設計から試作までの繰り返しが多発している。
【0011】本発明の目的は、上記問題を解決し、限界
設計に近づいている製品の設計仕様案を評価し、この評
価に基づき設計仕様案を修正して、設計仕様案を決定す
ることができる製品設計仕様評価システムを提供するこ
とにある。
【0012】より具体的に目的を示すと、本発明の第1
の目的は、設計仕様案に対する評価項目の選択,選択さ
れた評価項目の評価順序,各評価項目に対する評価の基
準の決定を、客観的に行なうことができる製品設計仕様
評価システムを提供することである。このために、設計
仕様案と類似した試作デ−タにおける、設計諸元と、評
価項目と、発生不良との関係を定量化し、この関係に基
づいて設計仕様案の評価項目の選択,選択された評価項
目の評価順序の決定,各評価項目に対する評価の基準の
決定を行なう。
【0013】次に、本発明の第2の目的は、決定された
評価基準に基づいて評価項目を評価し不良発生の可能性
を把握した後、具体的に変更すべき設計諸元の決定、あ
るいはこの設計諸元の変更量の決定を客観的に行なうこ
とができる製品設計仕様評価システムを提供することで
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によれば、少なくとも、製品の形状,構造,
材質,製造条件,設計制約のうちの1つを含む製品設計
仕様案を入力する入力手段と、既に試作された製品の設
計仕様である試作仕様と、該試作仕様毎の不良の種類,
発生率,発生部位の少なくとも1つを含む不良情報とか
ら成る試作デ−タを予め保持し管理する試作デ−タ管理
手段と、製品設計仕様案を評価する際に解析を行なうべ
き評価項目のそれぞれに対して、解析を行なうためのシ
ミュレ−ションプログラムを有する設計知識管理手段と
を備えることができる。また、前記製品設計仕様案から
製品の特徴量を抽出し、該特徴量と類似する特徴量を有
する試作デ−タを前記試作デ−タ管理手段から取り出
し、評価項目と不良現象との第1の関係、および、製品
設計仕様案による製品の設計データである設計諸元と前
記評価項目との第2の関係を求め、前記第1および第2
の関係から不良現象、評価項目及び設計諸元の3要素間
の関係である不良因果関係を生成する不良因果関係生成
手段を備えることができる。さらに、該不良因果関係生
成手段から得られる不良因果関係から不良発生率の大
小、設計制約の強弱、諸元修正の難易のうち少なくとも
1つを考慮して、解析すべき評価項目の順序を生成する
評価順序生成手段と、該評価順序生成手段により生成さ
れた順序に従って、前記設計知識管理手段に格納された
シミュレ−ションプログラムを用いて評価項目の解析を
行ない、この解析結果に基づいて入力された製品設計仕
様案の設計諸元の値の修正の要否を判定する設計案評価
手段とを備えることができる。
【0015】
【作用】製品設計仕様評価システムを稼動させる前に事
前処理として、試作デ−タ管理手段に、既に製作された
試作品の形状、構造、材料、製造条件等の仕様(試作仕
様)と、試作品毎の不良の種類、発生率、発生部位等の
不良情報とから成る試作デ−タを予め登録する。
【0016】次に、入力手段を用いて、評価対象となる
新製品の形状、構造、材質、製造条件等の設計仕様案と
設計仕様の制約を入力する。
【0017】不良因果関係生成手段により、前記入力手
段によって入力された新製品の設計仕様案の特徴量を抽
出し、この特徴量と設計仕様の制約とに基づいて、前記
試作デ−タ管理手段に登録された試作仕様から、設計仕
様案と類似した試作仕様を抽出する。この試作仕様の設
計諸元,この諸元に対する評価項目の値および不良(不
良現象)の関係(不良因果関係)を生成する。
【0018】評価基準生成手段により、前記不良因果関
係生成手段により生成された不良因果関係を構成してい
る不良現象と評価項目との間の関係に対して、不良発生
率と評価項目の値との関係をプロットすることにより不
良発生率予測グラフを生成する。この不良発生率予測グ
ラフにおいて、不良発生率が0である評価項目の値の範
囲を、この評価項目に対する許容範囲とすることにより
評価基準を生成する。すなわち、設計仕様案の設計諸元
から計算される評価項目の値がこの許容範囲に入ってい
る場合に、設計仕様案を良と判断することとする。
【0019】評価順序生成手段により、前記不良因果関
係生成手段によって生成された不良因果関係に基づい
て、この設計仕様案を評価する際の評価項目を選択し、
選択された評価項目の評価順序を決定する。これは、不
良発生率が最大の不良現象を取り出し、この不良現象に
関係する評価項目を取り出して第1の評価項目とする。
取り出した評価項目が複数ある場合には、不良現象と評
価項目との二要素間の関係の不良発生率が大きい評価項
目、他の不良現象に関連がない評価項目を先に評価対象
とするように評価順序を生成する。
【0020】該評価順序生成手段によって生成された評
価順序に従って、シミュレ−ション実行手段により評価
項目の値を求める。これは、各評価項目に対して評価実
行手段に用意されているシミュレ−ションプログラム
に、設計仕様案の各設計諸元の値をデータとして与え
て、前記シミュレ−ションプログラムを実行することに
より行なわれる。
【0021】前記シミュレ−ション実行手段により求め
られた評価項目の値と、前記評価基準生成手段により生
成された評価基準とに基づいて、設計案評価実行手段に
より設計仕様案の評価を行なう。具体的には、評価項目
の値が評価基準による許容範囲内である場合には、設計
仕様案を良と評価し、設計仕様案の修正は不要であると
評価する。評価項目の値が評価基準による許容範囲内で
ない場合には、設計仕様案を否と評価し、設計仕様案の
修正が必要であると評価する。
【0022】前記設計案評価実行手段により、設計仕様
案の修正が必要であると評価されると、さらに設計仕様
案の変更量を求める。具体的には、評価された評価項目
の値と評価基準の許容範囲との差(これを余裕度と称す
る)を求める。また、不良因果関係においてこの評価項
目と関係のある設計諸元の各々に関して、設計諸元の値
の変動に対する評価項目の値の変動の比である感度を求
める。
【0023】対策案生成手段により、この感度と、余裕
度と、不良因果関係に示される設計諸元と他の評価項目
との関係とから、既に評価・対策済の評価項目への影響
がない設計諸元、あるいは影響がある場合には評価項目
の余裕度の大きい設計諸元で、感度の大きい設計諸元を
選択し、選択した各設計諸元の感度と修正量との積和が
評価項目値の基準はみ出し量(修正前の評価項目の値
が、許容範囲からはみ出している量)になるように、各
設計諸元の修正量を決定する。
【0024】また、設計の過程の情報を保持しておけ
ば、生成した不良因果関係とそれに付随する情報と共
に、設計案の評価結果、設計諸元の修正過程及び修正結
果を逐次残し、予測される不良回避のための修正諸元と
修正量に関する意図を蓄積し、再利用するので、仕様変
更に伴う他諸元の評価結果への影響を容易に把握でき
る。
【0025】さらに、バス、バス制御装置、中央処理装
置、ディスク制御装置、主記憶装置、ディスプレイ装
置、キーボード、及びディスクから構成されるワークス
テーションにおいて、上記製品設計仕様評価システムを
構成する試作デ−タ管理手段、入力手段、不良因果関係
生成手段、評価基準生成手段、評価順序生成手段、設計
案評価手段、及び対策案生成手段を同主記憶装置上に記
憶し、試作デ−タ管理手段によって管理される試作デ−
タを同ディスク上に格納して、同中央処理装置が同主記
憶装置上の各手段を実行することで、新製品の形状、構
造、材質、製造条件等の設計仕様と設計仕様の制約とに
基づき、既開発製品の試作デ−タに暗に含まれる不良発
生の原因を不良現象、評価項目、設計諸元との因果関係
により抽出し、不良の原因を系統的に回避できるので、
新製品の形状、構造、材質、製造条件等の設計仕様を総
合的に効率良く評価し、かつ必要があれば適切な設計仕
様に効率良く容易に修正することができる。
【0026】さらに、上記ワークステーション・計算機
装置において、上記製品設計仕様評価システムを構成す
る試作デ−タ管理手段、入力手段、不良因果関係生成手
段、評価基準生成手段、評価順序生成手段、設計案評価
手段、及び対策案生成手段を同ワークステーション側の
主記憶装置上に記憶し、同製品設計仕様評価システムを
構成する不良因果関係生成手段、評価基準生成手段、評
価順序生成手段、設計案評価手段、及び対策案生成手段
を計算機側の主記憶装置に記憶し、試作デ−タ管理手段
によって管理される試作デ−タを計算機側のディスク上
に格納することで、新製品の形状、構造、材質、製造条
件等の設計仕様と設計仕様の制約とに基づき、既開発製
品の試作デ−タに暗に含まれる不良発生の原因を不良現
象、評価項目、設計諸元との因果関係により抽出し、不
良の原因を系統的に回避し、新製品の形状、構造、材
質、製造条件等の設計仕様を総合的に効率良く評価し、
かつ必要があれば適切な設計仕様に効率良く容易に修正
できるとともに、当該各手段を実行するときに、処理負
荷に応じて計算機側の中央処理装置を利用し応答性能を
高めることができ、大規模な試作デ−タにも対応するこ
とができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図を用いて説明する。
【0028】先ず、本発明による基本的な製品設計仕様
評価システムについて説明する。図1は本発明に係る製
品設計仕様評価システムを搭載するハードウエアの構成
を示し、図2は製品設計仕様評価システムのソフトウエ
アの構成を示したものである。図1に示すように、製品
設計仕様評価システムを搭載するハ−ドウェア構成は、
バス制御装置12による制御下におかれている。マルチバ
ス11には中央処理装置13の他、ディスク制御装置17を介
しディスク装置18が収容されており、中央処理装置13に
は主記憶装置14、ディスプレイ装置16およびキーボード
15が収容されたものとなっている。これによりキーボー
ド15より入力されたデータは中央処理装置13によって主
記憶装置14に格納されると同時に、ディスプレイ装置16
に表示される。また、主記憶装置14上のデータは、中央
処理装置13によってマルチバス11、ディスク制御装置17
を介しディスク装置18に格納されるなどして、データが
授受転送されるようになっている。
【0029】図2に示すように、システムのソフトウエ
アは、データ入力部22、デ−タ出力部23、デ−タ管理部
40、評価手順生成部41、評価基準生成部27、設計案評価
部42、対策案生成部30および制御部21などの処理・制御
用ソフトウエアを含むようにして構成されたものとなっ
ている。さらに、デ−タ管理部40は試作デ−タ管理部24
と設計知識管理部25から、評価手順生成部41は不良因果
関係生成部26と評価順序生成部28から、設計案評価部42
は設計案評価実行部29とシミュレ−ション実行部31から
構成されたものとなっている。
【0030】ここで、図2の各処理部と、図1の構成図
との関係について説明する。本発明による製品設計仕様
評価システムは、図1に示すマルチバス11、バス制御装
置12、中央処理装置13、主記憶装置14、キーボード15、
ディスプレイ装置16、ディスク制御装置17およびディス
ク装置18のハ−ドウエアから構成されるもので、上記主
記憶装置14上に、図2に示す製品設計仕様評価システム
のソフトウエアの各処理部が記憶され、上記ディスク装
置18には、図2の試作デ−タ管理部24により管理される
試作デ−タと設計知識管理部25により管理される設計ノ
ウハウが格納されており、同中央処理装置13が、同主記
憶装置14上の製品設計仕様評価システムの各処理部を稼
動させることによって、設計仕様の評価,対策,決定を
行なう。
【0031】以下、これらについて、より具体的に示
す。
【0032】データ入力部22は、形状,構造,材料特性
および製造条件等の設計仕様案と、この設計仕様案中の
内容の変更の可否、あるいは変更許容範囲等の設計制約
とをシステムの中に取り込むようになっている。
【0033】デ−タ管理部40は、試作デ−タ管理部24と
設計知識管理部25から構成されていいる。試作デ−タ管
理部24は、既に開発された製品の形状,構造,材料及び
製造条件等の試作仕様と、試作毎に発生した不良の種
類,発生率及び発生部位等の不良情報とから成る試作デ
−タを保持・管理するようになっている。この試作デー
タは、システムを稼動させる前に予めディスク装置18に
格納されるものとなっている。
【0034】また、設計知識管理部25は、製造プロセス
における不良発生過程に関する設計者のノウハウを保持
・管理するようになっており、ノウハウデ−タはシステ
ムを稼動させる前に予めディスク装置18に格納されるも
のとなっている。設計知識管理部25で管理されているデ
−タの一例を図3(a)を用いて説明すると、チップ上
下の流速差大3001、流動アンバランス3002、応力差大30
03、リ−ドフレ−ム変形3004の物理的状態を経てボイド
不良3005が発生するというノウハウが、各状態における
物理量のパラメ−タと、各状態間の推移に影響する設計
諸元(3006,3007,3008,3009)のパラメ−タと共に示
されている。
【0035】評価手順生成部41は、不良因果関係生成部
26と評価順序生成部28から構成されている。不良因果関
係生成部26は、データ入力部22から入力された形状、構
造、材料特性および製造条件等の設計仕様案と、この設
計仕様案中の内容の変更の可否あるいは変更許容範囲等
の設計制約とから特徴量を算出する。一方、試作デ−タ
管理部24に格納されている試作データの各々について
も、特徴量を算出する。
【0036】ここで、特徴量を以下(a)〜(e)によ
り具体的に説明する。
【0037】(a)形状(複雑さ) チップ位置,パッケージ内部構造(たとえば、図15,
図16に示すような流動状態に関係するもので、チップ
形状,リードフレーム形状,チップの大きさ,厚さ),
タブの有無,タブの大きさ,タブの形状等である。
【0038】(b)大きさ パッケージ体積,パッケージの縦横比等である。
【0039】(c)材料 樹脂材料(該材料の糖度パラメータ,比熱,密度等)、
リードフレーム材料(該材料が、銅であるか42アロイ
であるか等)である。
【0040】(d)製造条件 成形温度,速度,金型の種類(シングルポット,マルチ
ポット等),金型の体積,キャビティの位置,ゲート位
置,ゲート角である。
【0041】(e)製造過程 成形中に樹脂の流れ方に影響するもので、図15,図1
6に示す解析モデルとの関連で代用できる。
【0042】この後、設計仕様案の特徴量と試作データ
の特徴量とを比較し、類似する特徴量を有するこの試作
デ−タの不良現象(不良の種類、発生率、発生部位)と
評価項目と設計諸元との関係である不良因果関係を生成
する。
【0043】不良因果関係を生成する方法について説明
する。まず、不良現象と評価項目との相関を求め、不良
現象と評価項目との全ての二要素間関係を生成する。こ
の2要素間関係を、図19に示す。相関については、
「演算確率統計」(洲之内,寺田,舟根共著、サイエン
ス社発行)のp.7〜p.8を中心に記載されている。
この不良現象と評価項目との関係は、試作デ−タから得
られる不良発生率から求めることができる。これら二要
素間関係を形成する評価項目に関して、評価項目毎に、
設計仕様案の中でこの評価項目に影響し、かつ制約条件
下で変更可能な設計諸元から、評価項目と設計諸元との
二要素間関係を生成する。この2要素間関係を、図20
に示す。不良現象、評価項目の二要素間関係と評価項
目、設計諸元の二要素間関係とから不良現象、評価項
目、設計諸元の三要素間の関係を表わす不良因果関係を
生成する。
【0044】この不良因果関係を、図3を用いて説明す
る。
【0045】図3(a)は、モールド成形時の、製品不
良に至るまでの製品状態を示すものである。楕円で囲ま
れた3001,3002,3003,3004,3010,3013は経過状態を
示し、二重楕円で囲まれた3005,3012は製品不良の状態
を示す。3006,3007,3008,3009,3011は、状態が変化
するときに影響する要素(設計諸元)を示す。
【0046】たとえば、チップ上下流速差大3001,流動
アンバランス3002,応力差大3003,リードフレーム変形
3004の状態を経て、ボイド発生3005の不良状態に至る。
また、流動アンバランス3002の状態から、直接、ボイド
発生3005という不良状態に至ることもある。また、粘度
大3010の状態から、ボイド発生3005の不良状態に至るこ
ともある。
【0047】図3(a)のように、不良現象3005,3012
と、評価項目3002,3004,3010と、設計諸元3009,300
6,3011との関係がある場合に、これらの関係を整理し
て(相関の度合いの強いものを残す等して整理する)、
不良因果関係を図3(b)に示されるように生成するこ
とができる。図3(b)において、不良現象の発生率,
設計諸元の値は、過去の試作データから得られる。評価
項目の値は、過去の試作データの設計諸元の値からシミ
ュレ−ション(評価項目毎にシミュレ−ション用のプロ
グラムが用意されている)によって得られる。図3
(b)は後述する図4-1の成形性3121に関する不良因果
関係の一部について示したものである。即ち、図6の成
形性3121の評価については、図3(b)の流動バラン
ス,リードフレーム変形量,粘度等の評価項目について
評価を行なうことを示している。図6の熱応力3122,放
熱性3123,リードフレームパターン3131,リードフレー
ム強度3132,ボンディングプロセス3141,成形プロセス
3142,レンジ材3151,リードフレーム材3152の各々に対
しても、図3(b)のような不良因果関係を生成するこ
とができる(もちろん、不良現象,評価項目,設計諸元
の各々の内容は異なる)。
【0048】ここで、図18を用いて不良因果関係につ
いてより全体的に説明する。例えば、ボイド発生901と
いう不良現象はリ−ドフレム変形量911、流動バランス9
12、及び粘度913という評価項目と関係があり、リ−ド
フレ−ム変形量911という評価項目の値はチップ位置92
0、リ−ドフレ−ム板厚922及びリ−ドフレ−ム吊り位置
923という設計諸元と関係がある(これらの設計諸元を
入力として、解析シミュレ−ションを行ない求めること
ができる)ことを示している。図18は、設計諸元と不
良発生との関係が複雑であるものでも、適当な評価項目
を選び、この評価項目を介することで簡潔な関係に表現
できることを示している。
【0049】図2に戻り、評価順序生成部28は、前記設
計仕様案と類似した特徴量を有する試作データを、評価
項目ごとに試作デ−タ管理部24から取り出し、不良現象
毎の不良率を算出し、不良因果関係に示されている不良
現象の不良率として設定するようになっている。
【0050】さらに、不良因果関係に示されている不良
現象と評価項目との二要素間関係毎に、設計仕様案から
得られる特徴量と類似した特徴量をもつ試作デ−タを試
作デ−タ管理部24から取り出し、評価項目に関する不良
現象毎の不良率を算出し、不良因果関係に示されている
不良現象と評価項目との二要素間関係の不良発生率とし
て設定するようになっている。それから、不良因果関係
上の不良現象に設定された不良発生率が最大の不良現象
を取り出し、この不良現象に関係する評価項目を取り出
し、この評価項目を第一の評価対象とする。取り出した
評価項目が複数ある場合には、不良現象と評価項目との
二要素間関係の不良発生率が大きい評価項目、他の不良
現象に関連がない、あるいは関係の小さい評価項目の順
に評価対象とするように評価手順を生成するようになっ
ている。
【0051】評価基準生成部27は、不良因果関係生成部
26により生成された不良因果関係を構成している不良現
象、評価項目の二要素間の全ての関係に対して、同関係
毎に、設計仕様案と類似した特徴量を有する試作デ−タ
の、評価項目の値と不良発生率との関係をプロットし、
不良率予測グラフを生成する。
【0052】この不良率予測グラフの具体例を図21に
示す。不良率予測グラフは、過去の試作データ(不良発
生率)と、シミュレ−ションによって得られる評価項目
の値との関係を示したものである。すなわち、図19に
示す、不良現象と評価項目との二要素間関係を定量的に
表現したもので、評価基準を生成するための中間結果と
考えることができる。なお、図21は、リードフレーム
変形量と、ボイド不良率との関係を示す不良率予測グラ
フである。
【0053】このグラフを生成した後、不良発生率が
“0”である評価項目の範囲とそうでない範囲とに評価
項目の値を分割し、不良発生率が“0”である範囲をこ
の評価項目に対する許容範囲として評価基準を生成す
る。
【0054】この評価基準の生成の方法について、図2
2を用いて説明する。
【0055】まず、処理1701において、評価項目の値
(評価値)と不良発生との関係を導出する。具体的に
は、試作データの中の試作仕様(設計仕様)を入力デー
タとして、シミュレ−ションを行ない、時間毎の評価項
目の値を求める。そして、不良が発生した試作仕様と発
生しない試作仕様とを分類する。
【0056】次に、処理1702において、処理1701の結果
から、不良発生の有無が容易に判断することができる時
間帯を決め、評価ウインドウを設定する。処理1703にお
いては、評価項目と不良率との関係を導出する。評価ウ
インドウ中の試作仕様について、評価項目値と不良率と
の対応関係をグラフ化する。
【0057】処理1704においては、処理1703において生
成された不良率予測グラフから、不良発生のない評価項
目の許容範囲を求める。基準を、不良発生率が“0”で
ある評価項目の値のうちのいずれにするか(図22の処
理1704において、1705,1706のいずれにするか)は、設
計マージンのとり方に依存する。
【0058】図23に、図22の処理1704で決定される
評価基準を、処理1701に反映させた場合の例(評価基準
の設定のしかたの例)を示す。
【0059】図2に戻り、設計案評価部42は、設計案評
価実行部29とシミュレ−ション実行部31とから構成され
ている。設計案評価実行部29は、評価手順生成部28によ
り生成された評価項目の評価順序に従って、シミュレ−
ション実行部31を介して、評価項目の値を求めるため
に、シミュレ−ションを行なうようになっている(流動
解析,変形解析および構造解析等のシミュレ−ションプ
ログラムが備えられていて、シミュレ−ション実行部31
により、値を求める評価項目の種類に応じて上記プログ
ラムの中から選択されて実行される)。
【0060】このシミュレ−ションプログラムの実行に
際して、設計案評価実行部29は、設計仕様案のパッケー
ジ形状、構造、リ−ドフレーム形状、成形条件、材料特
性、チップ位置等のデ−タを、シミュレ−ションプログ
ラムの実行に適した形式に変換したうえで、このデータ
を用いてシミュレ−ションプログラムを実行させる。さ
らに、設計案評価実行部29では、評価基準生成部27によ
り生成された評価基準と、シミュレ−ション実行部31に
より得られた設計仕様案の評価項目の値とを比較して、
この評価項目の値が評価基準内の値であるか否かを判定
し、この判定に基づいて設計仕様案を変更する必要があ
るか否かを判断する。すなわち、評価基準内の値(許容
範囲内の値)であれば設計仕様を変更する必要は無いと
判断し、評価基準外の値(許容範囲外の値)であれば設
計仕様を変更する必要が有ると判断する。変更する必要
が有ると判断された場合には、当該評価項目の余裕度
(評価基準と評価項目の値との差として計算される)を
求める。また、不良因果関係に表現されている設計諸元
であって当該評価項目と関係する設計諸元(複数ある場
合には、各々の設計諸元)に関して、設計諸元の変動
(位置,厚さ等の値の変動)に対する評価項目の値の変
動比である感度を求める。
【0061】この感度の求め方について説明する。
【0062】まず、感度解析という考え方の概要と、感
度の定義とについて説明する。感度解析は、設計案の評
価において、評価基準(許容範囲)を満たさない場合
に、設計諸元を修正するための修正量を定量的に把握す
るためのものである。
【0063】感度を以下のように定義することができ
る。シミュレ−ション結果によって得られる評価項目F
は、設計諸元a,b,c,…の関数と見做す。
【0064】F=F(a,b,c,…) 設計諸元a,b,cに対する感度は、たとえば、図34
のように定義する。図34(1)が、パラメータaの変
化量(Δa)に影響するという意味で、(1)をパラメ
ータaの感度と呼ぶことにする。実際には、パラメータ
が複数あり、複数パラメータの変更の組み合わせでFを
評価基準内に入れる。感度の具体例を図35に示す。
【0065】図36に、上記の感度の定義を含む4種類
の感度の定義のしかた(感度の表現法)を示す。
【0066】感度の計算方法の基本は、関数Fのパラメ
ータaによる一次偏微分を計算することにある。すなわ
ち、テーラー展開により得られる近似式、
【0067】
【数1】
【0068】より、関数Fのaによる一次偏微分は、
【0069】
【数2】
【0070】である。すなわち、パラメータaと、パラ
メータ(a+Δa)に対するシミュレ−ションを行な
い、関数Fのパラメータaによる一次偏微分の値を計算
することができる。図37に、ソフトウエアによる、上
記一次偏微分の値の計算方法について示す。
【0071】感度計算は、計算コストが莫大なので効率
化を進める必要があるが、図37に示した方法のうちN
o.3の学習データ法は、事前にデータを用意すること
ができるので、効率化を行なうことができる。本実施例
においては、図37に示した方法のうちNo.1の直接
法を使用することを想定しているが、No.2,No.
3の方法を使用してもよい。
【0072】感度計算を行なう際には、図38に示す指
定項目を、ユーザにより指定される。
【0073】図2に戻り、対策案生成部30は、設計案評
価実行部29で得られる評価項目に対する各設計諸元の感
度、余裕度と、不良因果関係で示される設計諸元と他の
評価項目との関係とに基づいて、各設計諸元の修正量を
決定する。修正すべき設計諸元の候補としては、既に評
価・対策済の評価項目への影響がない設計諸元、あるい
は影響がある場合には評価項目の余裕度の大きい設計諸
元で、感度の大きい設計諸元を選択する。選択された各
設計諸元の修正量は、感度と修正量との積和が、評価項
目の値の基準はみ出し量(修正前の評価項目の値と、許
容範囲のしきい値との差)になるように決定する。
【0074】この修正量の決定にあたっては、評価項目
の値Fと時間tとの関係が、図39のように示される場
合、 (1)リードフレーム変形量のように、最終的に変形量
が基準範囲内にあれば良い場合には、図中の3901の部分
のみ考慮する(3901の部分のみ、基準範囲内に入るよう
にする)。
【0075】(2)流速×速度分布のように、全領域に
おいて、基準範囲内にあるようにする必要がある場合に
は、図中の3901,3902の部分のみ考慮する(3901の部分
および3902の部分が、基準範囲内に入るようにする。こ
のとき、まず3901の部分が基準範囲内に入るようにし、
次に3902の部分が基準範囲内に入るようにする。)。
【0076】上記感度解析の結果を用いた設計諸元の修
正方法について、図39を用いて説明する。評価項目に
対するシミュレ−ション結果Fが、左図のように、基準
外へ出たときに、関数Fが基準内へ入るように、設計諸
元(a,b,c,…)の修正量(Δa,Δb,Δc,
…)を適切に求めることである。即ち、はみ出し量ΔF
(Fと基準との差)と、各諸元の感度Ka,Kb,…か
ら、各諸元の修正量Δa,Δb,…を求めることであ
る。つまり、次の(数3)を満たす(Δa,Δb,Δ
c,…)の組み合わせを求めることである。
【0077】
【数3】
【0078】設計諸元(a,b,c,…)には、何らか
の制約条件があり、同組み合わせの中から、制約条件を
満たすものが解である。
【0079】
【数4】
【0080】図41に、上記各諸元の修正量Δa,Δ
b,…に関する制約式を示す。
【0081】図2に戻り、デ−タ出力部23は、対策案生
成部30で生成された複数の対策案と、これらの対策案の
中から1つを選択するように操作者に要請するメッセー
ジとを、ディスプレイ装置16の表示画面上に表示する。
この要請に応じて、操作者が複数の対策案の中から1つ
をキーボード15により選択して指示することができる。
この指示により、対策が決定する。
【0082】制御部21は、上記各処理部の実行を制御す
ることで、製品設計仕様評価システム全体の処理の流れ
を管理するようになっている。
【0083】さて、本発明による製品設計仕様評価シス
テムを半導体プラスチックパッケージの設計に応用した
場合を例にとって説明する。
【0084】先ず、半導体プラスチックパッケ−ジの構
造について説明する。図4(a)は半導体プラスチック
パッケージのLOC(Lead on Chip)以前の構造の説明
図、図4(b)はLOC(Lead on Chip)構造の説明図
である。従来構造パッケ−ジ500は、電子回路を焼き付
けたチップ501、チップ501を乗せ固定するタブ504、プ
リント基板等の外部装置とパッケ−ジ500とを電気的に
接続するためのリ−ドフレ−ム502、チップ501とリ−ド
フレ−ム502とを電気的に接続するための金線505、及び
外部環境からチップ501等の内部構造物を保護するレジ
ン503から構成されている。
【0085】一方、LOC構造パッケ−ジ500’は、絶
縁フィルム507を介してチップ501’の表面にリ−ドフレ
−ム502’とバスバ−506とを配置した構造をもってい
る。従来構造と異なり、金線505’によってチップ501’
とリ−ドフレ−ム502’とに接続するチップ501’上のボ
ンディングパッドが中央にあるため、チップ501’端で
のリ−ドフレ−ム502’の引き回しをする必要がなく、
その分パッケ−ジの外形を小さくできる。また、電子回
路を焼き付けてあるチップ表面にバスバ−506があるた
め、ノイズを低減することができる。
【0086】上記の新構造パッケ−ジが開発された理由
は、電子機器の多様化、高密度実装のニ−ズから、パッ
ケ−ジを小形化・薄形化しなければならないからであ
る。このために、パッケ−ジの内部は、低剛性で複雑な
構造にならざるを得なくなり、僅かな設計諸元の(パラ
メ−タの)値の違いにより、製品不良が発生する可能性
が大きくなっている。
【0087】製品不良の例としては、図5に示すよう
に、モ−ルド成形中の樹脂流動によって起こるボイド発
生601、リードフレ−ム変形602及びワイヤ曲り603等の
製品不良、基板実装時に起こるパッケ−ジクラック604
等の製品不良、電子機器の電源オン,オフによる温度サ
イクルによって起こる接着剥離605等がある。
【0088】このように、製品不良が発生し易くなって
いる状況に対応するために、本発明による製品設計仕様
評価システムは、過去の試作デ−タから求められる、設
計諸元と評価項目と不良現象との関係に基づいて、新製
品の設計仕様案の設計諸元を評価し、不良現象が発生す
ることが予測される設計諸元の指示、この設計諸元の修
正量の指示を行ない、製品不良を未然に防ぐことができ
る。
【0089】次に、半導体プラスチックパッケージの開
発過程と、この開発過程の中でのパッケ−ジ設計の位置
付けを説明する。
【0090】図6は、半導体プラスチックパッケージで
の開発過程を示すもので、特に、パッケージ設計の内容
について、詳細化したものである。図6に示すように、
半導体プラスチックパッケ−ジの開発においては、ま
ず、外形,ピン数,要求グレ−ド,消費電力許容値,電
気特性,許容チップサイズ,パッケ−ジ厚及び実装保証
(耐リフロ−性)等の製品仕様案を決定する(処理30
1)。ついで、製品仕様に基づいて、パッケ−ジの設計
(処理302),金型の開発(処理303)が行なわれ、試作
品が製作されて評価される(処理304)。処理304(試作
・評価)においては、リ−ドフレ−ム変形、ボイド発
生、ワイヤ曲がり、パッケ−ジクラック、接着剥離等の
不良発生の有無を評価する。評価の結果NG(不良発生
有)であれば、処理302へ戻り、再びパッケ−ジの設計
について検討し、金型開発303,試作・評価304を行な
う。評価の結果OK(不良発生無)であれば、設計され
たパッケ−ジを認定し(処理305)、このパッケ−ジの
量産(処理306)が行なわれる。
【0091】上記パッケ−ジ設計302について、詳細に
説明する。パッケ−ジ設計302においては、組立性,モ
−ルド性,リフロ−性,耐湿性,耐温度サイクル性,基
板実装性,放熱性及び電気特性等のパッケ−ジ内部構
造,プロセス仕様に関する総合的な評価検討(処理31
0)を行なった後、外形設計311,構造設計312,リ−ド
フレ−ム設計313,プロセス設計314及び材料設計315を
各個別に行なう。3121,3122,3123,3131,3132,314
1,3142,3151,3152は、各設計311〜315において、検
討すべき内容を示している(たとえば、構造設計312
は、成形性3121,熱応力3122,放熱性3123について検討
する)。これらの設計311〜315を詳細に説明すると以下
のようになる。
【0092】(1)外形設計311では、電子機械工業会
(EIAJ:Electronic Industries Associations of Japa
n),米国電子工業会の電子デバイス合同委員会(JEDE
C:Joint Electron Device Engineering Council)等の
外形規格,顧客要求に基づくピンピッチと取付け高さ、
及び上記内部構造の検討結果に基づくパッケ−ジ厚等の
設計を行なう。
【0093】(2)構造設計312では、上記内部構造の
検討結果に基づいたモ−ルド時の成形性3121,温度サイ
クル性および基板実装性に関わる熱応力3122,放熱性31
23の設計を行なう。
【0094】(3)リ−ドフレ−ム設計313では、他の
パッケ−ジとの組立ラインの互換性を考慮した外形仕様
の決定,タブ吊りリ−ド幅,タブサイズ,リ−ドの引き
回しを考慮したインナ−リ−ドパタ−ン3131の決定、及
び上記内部構造の検討結果に基づいたリ−ドフレ−ム材
質3132の決定等の設計を行なう。
【0095】(4)プロセス設計314では、上記構造設
計312の検討結果に基づき、ダイシングから選別までの
組立プロセス(ボインディングプロセス,成形プロセ
ス)の決定とその問題点の摘出を行なう。
【0096】(5)材料設計315では、顧客要求に基づ
く信頼性、実装保証および電気特性、消費電力に関する
放熱性等を考慮して、レジン材3151、リ−ドフレ−ム材
3152等の材質を決定する。
【0097】この開発過程の中のパッケ−ジ設計302に
おいては、図5に示すボイド発生601、リ−ドフレ−ム
変形602、ワイヤ曲り603、パッケ−ジクラック604及び
接着剥離605等の製品不良を発生させないように、設計
者はパッケ−ジの外形,構造,リ−ドフレ−ム形状・材
質等のパッケ−ジ設計諸元と、プロセス条件とを詳細に
決定するために、各種条件の組合せを考慮した設計を行
なう。
【0098】ここで、設計部門311から315間での相互関
係について述べる。先ず、モ−ルド成形時に用いる金型
を図を用いて説明する。
【0099】図7は、通常の半導体プラスチックパケ−
ジのモ−ルド成形用金型、成形機、及び成形過程を図解
する説明図である。半導体チップ401を金線402でボンデ
ィングした多連形リ−ドフレ−ム403に対し、樹脂モ−
ルドを施したリ−ドフレ−ム420を切断して各チップに
加工し、製品421が製造される。409と405はこの樹脂モ
−ルド成形を施すための上下の金型である。下型405に
は、多連形リ−ドフレ−ム403に同時にモ−ルド成形を
行なうためのキャビティ404が形成されており、これに
溶融樹脂を流し込むためのランナ溝406と各キャビティ
のゲ−ト407が彫られている。上型409においては、樹脂
411を納めるポット410と、樹脂を押し込むためめのプラ
ンジャー413とが嵌合されるようになっている。また、
上下の金型には樹脂を溶融するためのヒ−タ408が埋め
込まれている。
【0100】図6に示す構造設計(部門)312では、パ
ッケ−ジに加わる熱ストレスに対して、金属,シリコ
ン,樹脂等の熱膨張率の異なる部材から構成されるパッ
ケ−ジにかかる熱応力等を評価し、構造的に強い部材配
置の設計を行なう。
【0101】プロセス設計(部門)314では、キャビテ
ィ内に流入する樹脂により金線が押し曲げられないよう
に流入樹脂の粘性,流速を評価したり、キャビティを上
下に2分するインサ−ト(チップ、リ−ドフレ−ム等)
による樹脂の流動状態を評価しながら、流路形状,成形
条件等の金型仕様の設計を行なう。ここで、各設計部門
間で扱う設計諸元(パラメ−タ)間には、例えば、次の
ような関係がある。
【0102】(1)チップ位置に関しては、パッケ−ジ
下面からチップ下面までの距離が大きければ大きいほ
ど、プリント基板実装時のハンダリフロ−で発生する熱
応力の小さい構造となるが、モ−ルド成形時にインサ−
ト部で樹脂流動のアンバランスが起こり易くなる(流動
バランス度に影響する)。流動アンバランスは、空気が
パッケ−ジの中に残るボイド不良やリ−ドフレ−ム変形
不良の原因になる。
【0103】(2)リ−ドフレ−ム形状に関して、チッ
プとリ−ドフレ−ムとの電気的接続を効率良く行なうよ
うに、リ−ドフレ−ムパタ−ンを設定すると、パタ−ン
によってはリ−ドフレ−ム板厚を薄くしなければなら
ず、モ−ルド成形時の樹脂流動アンバランスによるリ−
ドフレム変形不良の原因になる。また、パタ−ンを制約
すると、チップ上のボンディングパッドからリ−ドフレ
−ム側のボンディング位置への距離が長くなり、モ−ル
ド成形時に樹脂流動により金線が曲げられ易くなる。
【0104】これについて、図8により詳述する。図8
は、チップ位置hをパラメ−タとして、チップ上の樹脂
流動先端位置l1とチップ下の樹脂流動先端位置l2との
関係を示すグラフと、チップ位置hと樹脂流動のアンバ
ランス度k(l1>l2のときk=1−l2/l1,l1
2のときk=1−l1/l2)の関係を示すグラフであ
る。h,l1,l2については、グラフの上部に図示して
おく。この図においては、l1,l2をゲート位置を原点
として、この原点からの距離として表しているが、原点
のとり方は自由でチップ先端を原点としてもよい。
【0105】図8(a)は、流動解析シミュレ−ション
の結果から得られる関係であるが、流動解析シミュレ−
ションの結果から、図8(a)の関係を得る手順につい
て説明する。流動解析の結果の1つである流動先端位置
の時間変化をグラフにしたものが、図33(a)であ
る。図33(a)では、チップ上の流動先端の位置と、
チップ下の流動先端の位置との時間変化を示している。
図33(a)の結果から、同時刻におけるチップ上とチ
ップ下との流動先端をプロットしなおすと、図33
(b)のようになる。図33においては、時刻t=0.
8である場合の位置を特に示してある。
【0106】図9は、チップ位置hをパラメ−タとし
て、ハンダリフロ−時の熱応力と時間との関係を示すグ
ラフ(a)と、チップ位置hと最大熱応力との関係を示
すグラフ(b)である。
【0107】図8(b)に示すように、樹脂流動のアン
バランス度kを示すグラフは、下に凸形の特性を示して
おり、グラフの下限が最適なチップ位置である。これに
対して、図9(b)の熱応力を示すグラフは、単調に減
少する特性を示しているために、樹脂流動アンバランス
度を最小に押さえるチップ位置hの値と、熱応力を極力
小さくするチップ位置hの値とが一致しない。
【0108】このように、複数の設計部門間にまたがる
設計諸元は、複数の評価項目にまたがっているので、評
価項目と設計諸元との関係を全体的に把握して評価を行
ない、設計諸元(の値等)を決定する必要がある。
【0109】本発明による製品設計仕様評価システム
は、図6に示すパッケ−ジ開発過程で行なわれるパッケ
−ジ設計段階302から試作・評価段階304の繰り返しを計
算機上で実現できるように、専門分野の異なる設計部門
間に関連する設計諸元を、過去の試作デ−タの設計諸
元,この設計諸元から算出される評価項目の値,試作デ
ータの不良現象とに基づいて、一設計部門からの観点か
らだけでなく、全体的に把握できるようにするものであ
る。
【0110】図10は、本発明による製品設計仕様評価
システムを用いての半導体プラスチックパッケージの開
発過程の概念図を示したものである。図示するように、
本システムは、製品仕様が決定され(処理301)、設計
者によって新パッケ−ジの設計案が入力されると(処理
331)、入力された設計案と類似した過去の試作データ
の蓄積337を利用して、リ−ドフレ−ム設計、構造設計
および材料設計等のパッケージ設計評価および金型開発
評価を順次行ない(処理332)、この評価結果に基づ
き、設計案の諸元を変更・決定し、設計解(修正された
設計案)を出力(処理336)するものである。この設計
解に基づいて試作および試作品の評価を行ない(処理30
4)、この評価の結果がよければ、設計解を設計案とし
て認定し(処理305)、認定された設計案により製品の
量産を行なう(処理306)。この際、以下の問題が発生
する。
【0111】(1)パッケ−ジ設計は、設計マ−ジンを
十分にとれない限界設計に近づいているために、諸元の
決定、変更順序によっては、要求仕様を満たす製品諸元
を決定できない。また、設計部門毎に専門分野が異なる
ために、複数の専門分野間に関連する諸元と製品不良と
の関係を十分に把握できず、専門分野に股がる諸元は、
設計者の勘と経験によって、評価内容、評価順序を決め
て、設計を行なっている。リ−ドフレ−ム設計、構造設
計及び材料設計等の個別設計の最適解の組合せが必ずし
もパッケ−ジ全体設計の最適解ではなくなりつつある。
【0112】(2)各設計に必要な評価シミュレ−ショ
ンを行なう場合に、評価シミュレ−ション結果から製品
不良が発生するかどうかを判断する基準が明確化されて
いず、設計者の個人的な判断に任されている。
【0113】(3)製品不良が発生すると判断されたと
き、変更すべき諸元およびその変更量の決定方法が確立
されていない。
【0114】本発明による製品設計仕様評価システム
は、上記パッケ−ジ設計の問題を解決することを目指し
て、専門分野の異なる設計部門間に関連する設計諸元パ
ラメ−タを全体的に把握できるようにし、かつ設計部門
間で必要とする評価内容を設計諸元パラメ−タとの関係
で容易に考慮できるようにするために、試作・評価段階
304で必ず得られる既開発製品の試作デ−タ337を有効に
利用することで解決できるようにしたものである。これ
により、図6に示したパッケ−ジ設計段階から試作・評
価段階への繰り返しをなくすことができるので、設計期
間を大幅に短縮し、設計部門間の関わる設計諸元の設計
・評価を効率良く行なうことができ、設計品質を大幅に
向上させることができるものなっている(もちろん、本
発明は、金型開発についても同様の効果を呈することが
できる)。
【0115】このような半導体プラスチックパッケージ
の設計に応用した場合を例に採って、本発明の製品設計
仕様評価システムを説明する。このシステムの処理手順
の概要は図28に示すようであり、処理手順の詳細は図
11〜図14に示すようである。また、本システムの処
理概要を示す説明図を図27に示す。図1に示すハ−ド
ウェア構成と図2に示すソフトウェア構成、図27に示
す説明図を参照しながらその処理手順を説明する。
【0116】図11〜図14に示すように、先ず操作者
によりキーボード15からは、パッケージ形状、構造、リ
−ドフレーム形状、成形条件、材料特性、チップ位置等
の設計仕様案と同設計仕様案の変更可能範囲、設計諸元
間の大小関係等の設計制約のデータが入力される。これ
らのデータは、外部入力データとして制御部21の実行制
御に基づき、データ入力部22により製品設計仕様評価シ
ステム内に取り込まれる(処理102)。この処理が、図
28の処理2801に該当する。
【0117】次に、図28の処理2802において、不良因
果関係の生成を行なう。この処理を、図11を用いて詳
細に説明する。評価手順生成部41の中の不良因果関係生
成部26では、制御部21の実行制御に基づいて、データ入
力部22からの設計仕様と設計制約から、パッケ−ジ形
状、構造、材料、製造条件等の試作仕様に関連する制
約、及び特徴量を抽出、計算する(処理104)。そし
て、デ−タ管理部40の設計知識管理部25で管理され、デ
ィスク装置18に予め格納されている全ての評価項目をデ
ィスク制御装置17、マルチバス11、中央処理装置13を介
し主記憶装置14に取り出して、これらの評価項目ごと
に、デ−タ管理部40の中の試作デ−タ管理部24で管理さ
れてディスク装置18に予め格納されている試作デ−タ
で、抽出した制約条件下で計算された特徴量と類似した
試作仕様をもつ試作デ−タを評価項目の計算値と共に、
ディスク制御装置17、マルチバス11、中央処理装置13を
介し主記憶装置14にロ−ドし(処理106)、当該試作デ
−タの不良の種類、発生率、発生部位と評価項目との相
関を求め(処理108)、不良現象と評価項目との全ての
二要素間関係を生成する(処理110,111)。これら二要
素間関係を形成する評価項目に関して、評価項目毎に、
当該新製品の設計仕様の中で当該評価項目に影響し、か
つ抽出した制約条件下で変更可能な諸元(設計諸元)か
ら評価項目と設計諸元との二要素間関係を生成し(処理
112)、当該不良現象、評価項目の二要素間関係と当該
評価項目、設計諸元の二要素間関係とから不良現象、評
価項目、設計諸元の三要素間の関係を表わす不良因果関
係を生成する(処理114)。
【0118】次に、図28の処理2803に示すように評価
基準を生成する。この処理を図12を用いて詳細に説明
する。不良因果関係生成部26によって不良因果関係が生
成された後、評価基準生成部27では、制御部21の実行制
御に基づいて、不良因果関係生成部26により生成された
新パッケ−ジの設計仕様に対する不良因果関係を構成し
ている不良現象、評価項目の二要素間の全ての関係に対
して、同関係毎に、デ−タ管理部40の中の試作デ−タ管
理部24で管理され、ディスク装置18に予め格納されてい
る試作デ−タで、抽出制約条件下で計算特徴量と類似し
た試作仕様をもつ試作デ−タ中のパッケ−ジ形状、構
造、材料、製造条件、不良の種類、不良発生部位デ−タ
を、評価項目の計算値と共にディスク制御装置17、マル
チバス11、中央処理装置13を介し主記憶装置14に取り出
し、不良発生率と評価項目の計算値との関係をプロット
し不良率予測グラフを生成する(処理116,118)。そし
て、不良発生率が“0”である評価項目の範囲とそうで
ない範囲とに評価項目の計算値を分割し、不良発生率が
“0”である範囲を当該評価項目に対する許容範囲、す
なわち評価基準(設計仕様の良否判断基準)を生成する
(処理120,122)。
【0119】次に、図28の処理2804において評価順序
の生成を行なう。この処理を、図12を用いて詳細に説
明する。評価手順生成部41の中の評価順序生成部28で
は、制御部21の実行制御に基づいて、データ入力部22か
らの新パッケ−ジの設計仕様と設計仕様の制約から、試
作仕様に関連する制約、及び特徴量を抽出、計算して、
当該評価項目ごとに、デ−タ管理部40の中の試作デ−タ
管理部24で管理され、ディスク装置18に予め格納されて
いる試作デ−タで、抽出制約条件下で計算特徴量と類似
した試作仕様をもつ試作デ−タをディスク制御装置17、
マルチバス11、中央処理装置13を介し主記憶装置14に取
り出して、当該試作デ−タの不良の種類毎の不良率を算
出し、同不良率を、不良因果関係生成部26により生成さ
れた不良因果関係を構成している不良現象ごとの不良率
として設定する(処理124,126,128)。さらに、不良
因果関係を構成している不良現象と評価項目との二要素
間関係毎に、データ入力部22からの入力設計仕様から得
られる特徴量に当該評価項目に関連する量を含め、再び
当該制約条件下で当該特徴量と類似した試作仕様をもつ
試作デ−タをディスク装置18からディスク制御装置17、
マルチバス11、中央処理装置13を介し主記憶装置14に取
り出し、評価項目に関連する不良の種類毎の不良率を算
出し、算出された評価項目に関連する不良毎の不良率
を、不良因果関係を構成している不良現象と評価項目と
の二要素間関係の不良発生率(該当評価項目が原因で該
当不良現象が発生する割合)として設定する(処理13
0)。それから、当該不良因果関係上の不良現象に設定
された不良発生率が最大の不良現象を取り出し、当該不
良現象に関係する評価項目を取り出し、当該評価項目を
第一の評価対象とし、取り出した評価項目が複数ある場
合には、不良現象と評価項目との二要素間関係の不良発
生率が大きい評価項目、他の不良現象に関連がない、あ
るいは関係の小さい(二要素間の不良率が小さい)評価
項目の順に評価対象とするように評価手順を生成する
(処理132)。
【0120】次に、図28の処理2805のように、シミュ
レーションの実行を行なう。この処理を図13を用いて
詳細に説明する。設計案評価部42において、設計案評価
実行部29では、制御部21の実行制御に基づいて、評価手
順生成部41の評価順序生成部28により生成された評価項
目の評価順序に従って、当該評価項目の値を得るため
に、シミュレ−ション実行部31を介してシミュレ−ショ
ンを行なうようになっている。シミュレ−ション実行部
31は、設計案の評価に必要とされるシミュレ−ションプ
ログラムが判断され、必要とされるシミュレ−ションプ
ログラムはディスク装置18に予め格納されているシミュ
レ−ションプログラム群から選択されたうえ、実行可能
状態に置くべくディスク装置18からディスク制御装置1
7、マルチバス11、中央処理装置13を介し主記憶装置14
へロ−ドされ、実行される(処理134)。これによりシ
ミュレ−ション実行部31では、ロ−ドされたシミュレ−
ションプログラムを実行するために、データ入力部22か
らのパッケージ形状、構造、リ−ドフレーム形状、成形
条件、材料特性、チップ位置等の設計仕様のデ−タをシ
ミュレ−ションプログラムに入力し得る形式に変換した
うえ、シミュレ−ションプログラムを実行させる(処理
136)。
【0121】ここで、ディスク装置18に予め格納された
シミュレ−ションプログラムのモデル例について、図2
9,図15と図16とを用いて説明する。図2のシミュ
レ−ション実行部31に、図29に示すシミュレ−ション
プログラムが、格納されている。図29の各プログラム
は、図15の各解析項目をシミュレ−ションにより解析
するためのプログラムである。図15と図16は、成形
性の評価に関わるシミュレ−ションの解析項目、その解
析モデルのイメ−ジ図、同解析モデルによるシミュレ−
ションから得られる評価項目、及び同評価項目によって
評価決定する主な設計諸元を示した説明図である。その
内容は以下の通りである。
【0122】(1)チップ位置考慮バランス解析モデル このモデルは、モ−ルド成形時にインサ−ト部(チッ
プ、タブ等)で樹脂流動が上下に分かれて流れるときの
流動先端位置、流速、粘度、圧力の時間変化をシミュレ
−ションするモデルであり、適正なチップ位置、チップ
厚さ等の流路形状に関係する設計諸元を評価を行なうこ
とができる。
【0123】(2)流動制御板考慮のバランス解析モデ
ル このモデルは、流動制御板の効果を評価できるよに、上
記(1)のバランス解析モデルを拡張したものである。流
動制御板は、チップ上下の樹脂流動アンバランスをなく
すために、ゲ−ト近傍に流動抵抗となる構造物を設置
し、チップ上下の樹脂流動を制御するものであり、リ−
ドフレ−ムの一部として製品に作り込むものである。
【0124】(3)積層構造考慮のバランス解析モデル このモデルは、一つのパッケ−ジの中に複数チップを搭
載する積層構造を評価できるように、上記(1)のバラン
ス解析モデルを拡張したものである。
【0125】(4)サイド流考慮のバランス解析モデル このモデルは、チップの上下だけでなく側面の流路の樹
脂流動も考慮できるように、上記(1)のバランス解析モ
デルを拡張したものである。
【0126】(5)チップ応力解析モデル このモデルは、上記(1)のバランス解析モデルで得られ
る圧力分布から、応力分布、モ−メント、荷重の時間変
化をシミュレ−ションするモデルであり、リ−ドフレ−
ム吊り位置、板厚等の設計諸元を評価することができる
モデルである。
【0127】(6)チップ位置変位解析モデル このモデルは、上記(5)のバランス解析モデルを拡張し
たものであり、チップの変位量の時間変化を反映できる
ようにしたモデルである。このために、リ−ドフレ−ム
の設計諸元だけでなく、チップの変位に伴うチップ露
出、金線露出、貫通ボイド、リ−ドフレ−ム変形を評価
することができる。
【0128】上記のシミュレ−ションプログラムを用い
て評価項目の値を求める手順を、図30を用いて説明す
る。まず、求めたい評価項目に関連するシミュレ−ショ
ンプログラムを選択する(処理3002)。次に、シミュレ
−ション用の入力データを生成し(処理3004)、選択さ
れたシミュレ−ションプログラムを実行する(処理300
6)。実行されたシミュレ−ションプログラムの結果を
統合し、評価項目値を生成する(処理3008)。
【0129】たとえば、評価項目として流動バランス度
をとった場合には、シミュレ−ションプログラムは流動
解析プログラムが選択される(処理3002)。処理3004,
処理3006を経て、シミュレ−ション結果として得られる
流動状態(濃度,粘度,流速等の分布の時間変化)か
ら、流動バランス(チップ上下流動バランス)を計算す
る(処理3008)。流動バランスは、図32の点線で示す
ような場合が最適な状態であり、どの程度ずれるかが評
価のポイントとなる。
【0130】図17に示すリ−ドフレ−ム変形(リ−ド
フレ−ム吊り位置,板厚等)解析を行なうためには、図
16に示すNo.5,6に示すモデルのシミュレ−ション
プログラム(チップ応力解析プログラムおよびチップ変
位解析プログラム)を使用することになる。
【0131】まず、このモデルの内容を図を用いて説明
する。モ−ルド成形時に発生するチップ上下の樹脂流動
状態をシミュレ−ションし、その結果得られるチップ表
面の圧力P1,P2,P3,…とその圧力を受けている面
の面積△S1,△S2,△S3,…から応力P1・△S1,P
2・△S2,P3・△S3,…を求め、その応力からモ−メン
トを計算しチップ変位を求めるものである。チップ変位
により、チップを支えているリ−ドフレ−ムを変形させ
るものである。
【0132】また、評価項目として、リードフレーム変
形量をとる場合には、評価項目の値をシミュレ−ション
により求める処理のフローチャートは図31に示すよう
になる。まず、使用するシミュレ−ションプログラムを
選択する。この場合には、流動解析プログラムと変形解
析プログラムとが選択される(処理3102)。次にシミュ
レ−ション用の入力データを生成する。まず、流動解析
用の入力データを生成する(処理3104)。そして、流動
解析シミュレ−ションを実行する(処理3106)。
【0133】実行された流動解析シミュレ−ションの出
力結果から、次の変形解析シミュレ−ションで使用する
入力データを生成する。すなわち、流動解析結果の圧力
分布から、荷重(力)分布を求める(処理3110)。そし
て、上記荷重による変形解析シミュレ−ションを実行す
る(処理3111)。このシミュレ−ション結果から、変形
量の時間変化を求める(処理3108)。
【0134】以上のように、ディスク装置18に予め格納
されているプログラムにより、成形性に係わる評価を行
うことができるようになっている。
【0135】本発明による製品設計仕様評価システムの
処理手順の説明に戻ると、図2の設計案評価実行部29で
は、評価基準生成部27により生成された評価基準とシミ
ュレ−ション実行部31により得られた評価項目の値とを
比較することで、当該評価項目の値が評価基準内の値で
あるか否かを判定し、データ入力部22からの新パッケ−
ジの設計仕様を変更する必要があるか否かを判断する
(図27の場合には、チップ変位量nが基準を超えてい
るので、設計仕様の変更要と判断する。)(図13の処
理138)。これは、図28の処理2806に該当する。
【0136】ここでの処理で、設計仕様案の変更が必要
ないと判断された場合には、処理132へ戻り、評価手順
生成部28により次の評価対象を選択する。変更が必要あ
ると判断された場合には、対策案生成部30により対策案
が生成される(図13の処理142)。これは、図28の
処理2807に該当する。
【0137】そして、当該評価基準と評価項目値で差と
して計算される評価項目の余裕度を求め、当該不良因果
関係グラフに表現されている設計諸元であって当該評価
項目と関係する複数の設計諸元の各々に関して、設計諸
元の変動に対する当該評価項目の値の変動比である感度
を求める(図13の処理140)。これは、図28の処理2
808に該当する。
【0138】次に、図28の処理2809において、対策案
を生成する。この処理を、図13,図14を用いて詳細
に説明する。対策案生成部30では、制御部21の実行制御
に基づいて、設計案評価部42の設計案評価実行部29で得
られる評価項目に対する各設計諸元の感度(図27の対
策案生成部30の中に示した感度の説明用のイメ−ジ図を
参照)、余裕度と、不良因果関係で示される当該設計諸
元と他の評価項目との関係とから、既に評価・対策済の
評価項目への影響がない設計諸元、あるいは影響がある
場合には当該評価項目の余裕度の大きい設計諸元で、感
度の大きい設計諸元(図27の場合には、リ−ドフレ−
ム吊位置P1)を選択し、選択した各設計諸元の感度と
修正量との積和が評価項目値の基準はみ出し量になるよ
うに、各設計諸元の修正量を決定することで、修正すべ
き設計諸元の候補と評価項目値を評価基準内に収める設
計諸元の候補の修正量を求める(処理144,146,14
8)。そして、生成された複数の対策案が、制御部21の
実行制御に基づいて、デ−タ出力部23によって、ディス
プレイ装置16の画面上に表示され、操作者に選択を要請
する(処理150)。
【0139】要請に応じて、操作者は複数の対策案の中
から1つを選択して、キーボード15により指示する。次
に、制御部21の指示に基づき、評価手順生成部41の不良
因果関係生成部26によって、不良因果関係上にある全て
の評価項目についての評価・対策が終了したかどうかを
判断する(処理152)。終了していなければ、シミュレ
−ションすることで新しく得られた情報によって、不良
因果関係の不良率を改善し、処理132へ戻る(処理15
4)。
【0140】全ての評価項目に関する評価・対策が終了
した時点で、新パッケ−ジの設計仕様案を最適に決定し
たことになる。決定された設計仕様案を、設計解として
出力する(処理156)。これは図28の処理2811に該当
する。
【0141】このように、内部構造設計に関わる成形
性、リ−ドフレ−ム設計に関わるリ−ドフレ−ム強度、
製造プロセス設計に関わる成形条件のように、相互に関
連する評価内容を設計諸元と共に把握でき設計諸元の重
要性に応じて評価項目と評価順序を決定し、最適設計諸
元を決定できる。
【0142】以上、本発明を、図6に示すような半導体
プラスチックパッケ−ジの開発において、パッケ−ジ設
計302のなかの構造設計312の中の成形性3121,リードフ
レーム設計313の中のリードフレーム強度3121,プロセ
ス設計314の中の成形プロセス3142に関する部分に直接
関連のある例を取り上げて具体的に説明した。
【0143】以上の例からも分かるように、半導体プラ
スチックパッケ−ジの設計を行なう際に、過去の試作デ
−タによって予測できる不良発生状況に合わせた不良因
果関係を生成でき、不良因果関係から新パッケ−ジの設
計解を求めるのに必要な評価内容とその関連諸元を全体
的に把握でき、設計諸元の重要性に応じた評価項目と評
価順序とを系統的に決定できるものである。また、新パ
ッケ−ジの形状、構造、材質、製造条件等の設計仕様を
総合的に効率良く評価し、かつ必要があれば適切な設計
仕様に効率良く容易に修正できるものである。
【0144】なお、図24,図25,図26に、本発明
の他の実施例を示す。この実施例のシステムは、図28
のフローチャートとほぼ同様の処理を行なうが、3つの
モードを有してこの各モードの処理を統合すると図28
の処理を行なうことになる点と、対策案を生成してから
不良因果関係生成へフィードバックする点が図28と異
なっている。前記3つのモードとは、 (1)設計案評価・対策モード(設計を実施する通常処
理) (2)評価基準生成モード(評価基準を生成するときの
処理) (3)試作データ管理・操作モード(本システムを稼働
できるようにするための準備処理) であり、それぞれ図24,図25,図26に対応する。
【0145】また、図24,図25,図26において
は、処理の手順と合わせて、データの流れをも示してい
る。
【0146】さらに、本発明の製品設計仕様評価システ
ムにおいて、該評価基準生成手段に不良発生率が“0”
である評価項目の範囲、“0”より大きく“1”未満で
ある評価項目の範囲、“1”以上である評価項目の範囲
に評価基準を複数のランクに分け、さらに必要があれば
不良発生率が“0”から“1”である範囲を細分化し
て、評価基準を複数のランクに分ける機能を付加した評
価基準生成手段を具備することで、入力された新製品の
設計仕様と設計仕様の制約とに基づき、既開発製品の試
作デ−タに暗に含まれる不良の発生原因と発生率から得
られる定量的な評価基準により、不良の原因を系統的に
回避し、新製品の形状、構造、材質、製造条件等の設計
仕様を容易に効率良く評価し、適切に決定することで設
計解を得るようにすることもできる。
【0147】さらに、接続された装置間の信号伝送路と
なるバスと、このバスを制御するバス制御装置、前記バ
スに接続された中央処理装置と、ディスク制御装置と、
前記中央処理装置に接続された主記憶装置、ディスプレ
イ装置、キーボードと、前記ディスク制御装置に接続さ
れたディスクから構成されるワークステーションにおい
て、入力手段、試作デ−タ管理手段、不良因果関係生成
手段、評価順序生成手段及び評価実行手段を同主記憶装
置上に記憶し、該試作デ−タ管理手段によって管理され
る試作デ−タを前記ディスク上に格納して、前記中央処
理装置が前記主記憶装置上の各手段を実行するようにす
ることもできる。
【0148】さらに、バスに接続され、バスから送られ
てくるデータを他装置に送信し、他装置からのデータを
受信する通信制御装置を付加し、ワークステーションと
モデムを介してデータ通信を行うバス、バスを制御する
バス制御装置と、前記バスに接続した中央処理装置、デ
ィスク制御装置、通信制御装置と、中央処理装置に接続
した主記憶装置と、前記ディスク装置に接続したディス
クから成る計算機と接続したワークステーション・計算
機装置において、請求項1記載の入力手段、試作デ−タ
管理手段、不良因果関係生成手段、評価順序生成手段及
び評価実行手段を前記ワークステーション側の主記憶装
置上に記憶し、請求項1記載の不良因果関係生成手段、
評価順序生成手段及び評価実行手段をを計算機側の主記
憶装置に記憶し、該試作デ−タ管理手段によって保持、
管理される試作デ−タを計算機側のディスク上に格納す
ることで、当該各手段を実行するときに、処理負荷に応
じて計算機側の中央処理装置を利用し応答性能を高める
ことができ、大規模な試作デ−タに対しても対応するよ
うにすることもできる。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による製品
設計仕様評価システムによって、以下に示す効果があ
る。
【0150】(1)設計案と過去の試作デ−タによって
予測できる不良発生状況に合わせた不良因果関係を生成
でき、不良因果関係から設計解を求めるのに必要な評価
内容とその関連設計諸元を全体的に把握でき、設計諸元
の重要性に応じた評価項目と評価順序とを系統的に決定
できる。
【0151】(2)設計解を求めるのに必要な評価内容
とその関連設計諸元を全体的に把握できるように、入力
した設計案と過去の試作デ−タによって予測できる不良
発生状況に合わせた不良因果関係を生成できる。
【0152】(3)設計解を求めるために設計諸元の重
要性に応じた評価項目と評価順序とを系統的に決定でき
るように、入力した設計案と過去の試作デ−タによって
予測できる不良発生状況に合わせた不良因果関係を生成
できる。
【0153】(4)生成した不良因果関係とそれに付随
する情報と共に、設計案の評価結果、設計諸元の修正過
程及び修正結果を逐次残せるため、予測される不良回避
のための修正諸元と修正量に関する意図を蓄積でき、再
利用することができるので、仕様変更に伴う他諸元の評
価結果への影響を容易に把握できるので、次回以降の設
計・評価・決定の高効率化を容易に達成できる。
【0154】(5)新製品の形状、構造、材質、製造条
件等の設計仕様と設計仕様の制約とに基づき、既開発製
品の試作デ−タに暗に含まれる不良発生の原因を不良現
象、評価項目、設計諸元との因果関係により抽出し得、
不良の原因を系統的に回避し、新製品の形状、構造、材
質、製造条件等の設計仕様を総合的に効率良く評価し
得、必要があれば適切な設計仕様に効率良く容易に修正
し得るものとなっている。
【0155】(6)登録された既開発製品の試作デ−タ
から、入力された新製品の設計仕様案の良否を効率良く
判断し、必要であれば設計仕様の適切な修正案を生成す
るための評価基準を評価項目の解析値の許容範囲として
定量的に決定できる。
【0156】(7)既開発製品の試作デ−タの不良の種
類、発生率、発生部位等の状況に応じて、新製品の設計
仕様案を効率良く評価、修正する順序を決定することが
できる。(8)新製品の設計案を効率良く評価するのに
必要な試作デ−タを用いて、新製品に関する不良現象、
評価項目、設計諸元間の不良因果関係を容易に生成する
ことができる。
【0157】(9)変更候補、変更量を決めるのに必要
な感度を効率良く求めることができる。(10)設計諸元
の中で、変更候補、変更量を効率良く決定できる。
【0158】(11)大規模な試作デ−タでも対応し得、
新製品の形状、構造、材質、製造条件等の設計仕様と設
計仕様の制約とに基づき、既開発製品の試作デ−タに暗
に含まれる不良発生の原因を不良現象、評価項目、設計
諸元との因果関係により抽出でき、不良の原因を系統的
に回避し、新製品の形状、構造、材質、製造条件等の設
計仕様を総合的に効率良く評価でき、必要があれば適切
な設計仕様に効率良く容易に修正できる。
【0159】以上のことにより、設計仕様案に対する評
価項目の選択,選択された評価項目の評価順序,各評価
項目に対する評価の基準の決定を、客観的に行なうこと
ができる製品設計仕様評価システムを提供することがで
きる。
【0160】また、決定された評価基準に基づいて評価
項目を評価し不良発生の可能性を把握した後、具体的に
変更すべき設計諸元の決定、あるいはこの設計諸元の変
更量の決定を客観的に行なうことができる製品設計仕様
評価システムを提供することである。
【0161】さらに、上記製品設計仕様評価システムを
稼動することができるワ−クステ−ション装置、及びホ
スト計算機を備え、このホスト計算機側で高速で高精度
な数値計算およびデ−タハンドリングを行ない、ワ−ク
ステ−ション装置側でユーザとの対話処理を行ないつ
つ、上記製品設計仕様評価システムを稼動することがで
きるワ−クステ−ションシステムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる製品設計仕様評価システムのハ
ードウエア構成図。
【図2】本発明にかかる製品設計仕様評価システムのソ
フトウエア構成図。
【図3】不良発生への状態推移と不良因果関係との関連
を示す説明図。
【図4】半導体プラスチックパッケ−ジの構造を示す説
明図。
【図5】半導体プラスチックパッケ−ジの品質上の問題
の説明図。
【図6】半導体プラスチックパッケ−ジの開発過程の説
明図。
【図7】モ−ルド成形金型、成形機及び成形過程の説明
図。
【図8】チップ位置と流動バランスとの関係の説明図。
【図9】チップ位置と応力との関係の説明図。
【図10】本発明による製品設計仕様評価システムを用
いての半導体プラスチックパッケージの開発過程の概念
図。
【図11】本発明の実施例の処理手順を示す詳細フロー
チャート。
【図12】本発明の実施例の処理手順を示す詳細フロー
チャート。
【図13】本発明の実施例の処理手順を示す詳細フロー
チャート。
【図14】本発明の実施例の処理手順を示す詳細フロー
チャート。
【図15】流動解析および変形解析用のシミュレ−ショ
ンモデルの説明図。
【図16】流動解析および変形解析用のシミュレ−ショ
ンモデルの説明図。
【図17】リードフレーム変形解析の原理説明図。
【図18】不良因果関係の説明図。
【図19】不良現象と評価項目との二要素間関係の説明
図。
【図20】評価項目と設計諸元との二要素間関係の説明
図。
【図21】不良率予測グラフの例を示す説明図。
【図22】評価基準生成の処理概要の説明図。
【図23】評価基準生成における基準モードの説明図。
【図24】本発明の他の実施例の説明図(設計案評価・
対策モード)。
【図25】本発明の他の実施例の説明図(評価基準生成
モード)。
【図26】本発明の他の実施例の説明図(試作データ管
理・操作モード)。
【図27】製品設計仕様評価システムの処理概要の説明
図。
【図28】本発明の実施例の処理手順を示す概略フロー
チャート。
【図29】シミュレーションプログラムの機能ブロック
図。
【図30】評価項目値をシミュレ−ションプログラムに
より求める処理の一例を示すフローチャート。
【図31】評価項目値をシミュレ−ションプログラムに
より求める処理の他の例を示すフローチャート。
【図32】流動バランス(チップ上下流動バランス)の
最適状態の説明図。
【図33】流動解析シミュレ−ション結果から、チップ
上下流動バランス度の評価項目値を得る場合の説明図。
【図34】感度の説明図。
【図35】感度および修正量の説明図。
【図36】感度の表現法の説明図。
【図37】ソフトウエアによる感度計算方法の説明図。
【図38】感度計算を行なう場合の条件の説明図。
【図39】修正量の決定の説明図。
【図40】設計諸元の修正方法の説明図。
【図41】設計諸元の修正方法の説明図。
【符号の説明】
11…マルチバス、12…バス制御装置、13…中央処
理装置、14…主記憶装置、15…キーボード、16…
ディスプレイ装置、17…ディスク制御装置、21…制
御部、22…データ入力部、23…デ−タ出力部、24
…試作デ−タ管理部、25…設計知識管理部、26…不
良因果関係生成部、27…評価基準生成部、28…評価
順序生成部、29…設計案評価実行部、30…対策案生
成部、31…シミュレ−ション実行部、40…デ−タ管
理部、41…評価手順生成部、42…設計案評価部、3
31…パッケ−ジ設計案、336…パッケ−ジ設計解、
500…従来構造パッケ−ジ、501…チップ、502
…リ−ドフレ−ム、503…レジン、504…タブ、5
05…金線、506…バスバ−、507…絶縁フィル
ム、508…LOC構造パッケ−ジ、601…ボイド、
602…フレ−ム変形、603…ワイヤ曲り、604…
パッケ−ジクラック、605…接着剥離、301…製品
仕様決定、302…パッケ−ジ設計、303…金型開
発、304…試作・評価、305…認定、306…量
産、311…外形設計、312…内部構造設計、313
…リ−ドフレ−ム設計、314…製造プロセス設計、3
15…材料設計、3121…成形性、3122…熱応
力、3123…放熱、3131…リ−ドフレ−ムパタ−
ン、3132…リ−ドフレ−ム強度、3141…ボンデ
ィングプロセス、3142…成形プロセス、3151…
レジン材、3152…リ−ドフレ−ム材、401…チッ
プ、402…金線、403…リ−ドフレ−ム、404…
キャビティ、405…下型、406…ランナ、407…
ゲ−ト、408…ヒ−タ、409…上型、410…ポッ
ト、411…樹脂、413…プランジャ−、421…製
品、331…設計案、332…仕様評価、333…リ−
ドフレ−ム設計、334…構造設計、335…材料設
計、336…設計解、337…試作デ−タ、338…設
計者、901…ボイド、902…金線露出、903…金
線変形、911…リ−ドフレ−ム変形量、912…流動
バランス度、913…粘度、914…流速、920…チ
ップ位置、921…チップ厚、922…リ−ドフレ−ム
板厚、923…リ−ドフレ−ム吊り位置、924…絶縁
フィルム大きさ、925…絶縁フィルム厚さ、926…
金線長さ、927…金線太さ、928…金線位置、92
9…ゲ−ト形状。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苣木 貴雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所 生産技術研究所 内 (72)発明者 西 邦彦 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株式会社日立製作所 半導体設計開発セ ンタ内 (72)発明者 安原 敏浩 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株式会社日立製作所 半導体設計開発セ ンタ内 (56)参考文献 特開 平6−259294(JP,A) 特開 平5−61948(JP,A) 特開 平5−41443(JP,A) 特開 平5−40811(JP,A) 特開 平5−12354(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、製品の形状,構造,材質,製
    造条件,設計制約のうちの1つを含む製品設計仕様案を
    入力する入力手段と、 既に試作された製品の設計仕様である試作仕様と、該試
    作仕様毎の不良の種類,発生率,発生部位の少なくとも
    1つを含む不良情報とから成る試作デ−タを予め保持し
    管理する試作デ−タ管理手段と、 製品設計仕様案を評価する際に解析を行なうべき評価項
    目のそれぞれに対して、解析を行なうためのシミュレ−
    ションプログラムを有する設計知識管理手段と、 前記製品設計仕様案から製品の特徴量を抽出し、該特徴
    量と類似する特徴量を有する試作デ−タを前記試作デ−
    タ管理手段から取り出し、評価項目と不良現象との第1
    の関係、および、製品設計仕様案による製品の設計デー
    タである設計諸元と前記評価項目との第2の関係を求
    め、前記第1および第2の関係から不良現象、評価項目
    及び設計諸元の3要素間の関係である不良因果関係を生
    成する不良因果関係生成手段と、 該不良因果関係生成手段から得られる不良因果関係から
    不良発生率の大小、設計制約の強弱、諸元修正の難易の
    うち少なくとも1つを考慮して、解析すべき評価項目の
    順序を生成する評価順序生成手段と、 該評価順序生成手段により生成された順序に従って、前
    記設計知識管理手段に格納されたシミュレ−ションプロ
    グラムを用いて評価項目の解析を行ない、この解析結果
    に基づいて入力された製品設計仕様案の設計諸元の値の
    修正の要否を判定する設計案評価手段と、 を備えることを特徴とする製品設計仕様評価システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記不良因果関係生成
    手段は、前記第1の関係を前記試作データの不良現象と
    評価項目の値との相関に基づいて生成し、前記第2の関
    係を前記設計知識管理手段により管理されている評価項
    目と設計諸元との関係と、前記設計仕様案の制約条件と
    に基づいて生成することを特徴とする製品設計仕様評価
    システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、評価順序生成手段は、
    前記不良因果関係において、不良発生率の大きさの順に
    評価する評価項目の順序を生成し、不良発生率が等しい
    場合には不良現象と評価項目との相関を求めて、該相関
    の強さの順に評価する評価項目の順序を生成することを
    特徴とする製品設計仕様評価システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記設計案評価手段に
    より設計諸元の値の修正が必要であると判定された場合
    に、前記修正すべき設計諸元および修正の量を決定する
    対策案生成手段を備えることを特徴とする製品設計仕様
    評価システム。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記試作データ毎に、
    該試作データの設計諸元に基づいてシミュレ−ションで
    求めた評価項目の値と、不良発生率との関係とに基づい
    て不良率予測グラフを生成し、該グラフにおいて不良発
    生率が“0”である評価項目の値の範囲を求め、該不良
    発生率が“0”である評価項目の値の範囲を当該評価項
    目に対する許容範囲として評価基準を生成する評価基準
    生成手段を備え、 前記設計案評価手段は、前記解析結果が前記許容範囲内
    にある場合には、前記製品設計仕様案の設計諸元の値の
    修正は不要であると判定し、前記解析結果が前記許容範
    囲内にない場合には、前記製品設計仕様案の設計諸元の
    値の修正が必要であると判定することを特徴とする製品
    設計仕様評価システム。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記設計案評価実行手
    段は、 前記シミュレ−ションに入力される設計諸元の変動と、
    該変動に対するシミュレ−ションの結果の値の変動比で
    ある感度を求め、 前記対策案生成手段は、前記感度と、シミュレ−ション
    結果の値と評価基準との差である余裕度と、不良因果関
    係に示される設計諸元と他の評価項目との関係とから、
    既に評価・対策済の評価項目への影響がない設計諸元、
    あるいは影響がある場合には当該評価項目の余裕度の大
    きい設計諸元で、感度の大きい設計諸元を選択し、選択
    した各設計諸元の感度と修正量との積和が評価項目値の
    基準はみ出し量と等しくなるように、各設計諸元の修正
    量を決定することを特徴とする製品設計仕様評価システ
    ム。
  7. 【請求項7】請求項3において、前記評価順序生成手段
    は、前記不良因果関係において最大不良率を有する不良
    現象に関連する評価項目の評価順序を第1とし、 前記最大不良率を有する不良現象に関連する評価項目が
    複数存在する場合には、該複数の評価項目の中で、前記
    最大不良率を有する不良現象との相関が最大である評価
    項目の評価順序を第1とし、 前記最大不良率を有する不良現象との相関が最大である
    評価項目が複数存在する場合には、該複数の評価項目の
    中で、他の不良現象との関連が最小である評価項目の評
    価順序を第1とすることを特徴とする製品設計仕様評価
    システム。
  8. 【請求項8】少なくとも、製品の形状,構造,材質,製
    造条件,設計制約のうちの1つを含む製品設計仕様案を
    入力し、 既に試作された製品の設計仕様である試作仕様と、該試
    作仕様毎の不良の種類,発生率,発生部位の少なくとも
    1つを含む不良情報とから成る試作デ−タを予め保持し
    管理し、 製品設計仕様案を評価する際に解析を行なうべき評価項
    目のそれぞれに対して、解析を行なうためのシミュレ−
    ションプログラムを設け、 前記製品設計仕様案から製品の特徴量を抽出し、該特徴
    量と類似する特徴量を有する試作デ−タを前記試作デ−
    タ管理手段から取り出し、評価項目と不良現象との第1
    の関係、および、製品設計仕様案による製品の設計デー
    タである設計諸元と前記評価項目との第2の関係を求
    め、前記第1および第2の関係から不良現象、評価項目
    及び設計諸元の3要素間の関係である不良因果関係を生
    成し、 該不良因果関係生成手段から得られる不良因果関係から
    不良発生率の大小、設計制約の強弱、諸元修正の難易の
    うち少なくとも1つを考慮して、解析すべき評価項目の
    順序を生成し、 該順序に従って、前記シミュレ−ションプログラムを用
    いて評価項目の解析を行ない、この解析結果に基づいて
    入力された製品設計仕様案の設計諸元の値の修正の要否
    を判定することを特徴とする製品設計仕様評価方法。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記第1の関係を前記
    試作データの不良現象と評価項目の値との相関に基づい
    て生成し、前記第2の関係を前記管理されている評価項
    目と設計諸元との関係と、前記設計仕様案の制約条件と
    に基づいて、前記不良因果関係を生成することを特徴と
    する製品設計仕様評価方法。
  10. 【請求項10】請求項8において、前記不良因果関係に
    おいて、不良発生率の大きさの順に評価する評価項目の
    順序を生成し、不良発生率が等しい場合には不良現象と
    評価項目との相関を求めて、該相関の強さの順に評価す
    る評価項目の順序を生成することを特徴とする製品設計
    仕様評価方法。
  11. 【請求項11】請求項8において、前記設計諸元の値の
    修正が必要であると判定された場合に、前記修正すべき
    設計諸元および修正の量を決定することを特徴とする製
    品設計仕様評価方法。
  12. 【請求項12】請求項8において、前記試作データ毎
    に、該試作データの設計諸元に基づいてシミュレ−ショ
    ンで求めた評価項目の値と、不良発生率との関係とに基
    づいて不良率予測グラフを生成し、該グラフにおいて不
    良発生率が“0”である評価項目の値の範囲を求め、該
    不良発生率が“0”である評価項目の値の範囲を当該評
    価項目に対する許容範囲として評価基準を生成し、 前記解析結果が前記許容範囲内にある場合には、前記製
    品設計仕様案の設計諸元の値の修正は不要であると判定
    し、前記解析結果が前記許容範囲内にない場合には、前
    記製品設計仕様案の設計諸元の値の修正が必要であると
    判定することを特徴とする製品設計仕様評価方法。
  13. 【請求項13】請求項11において、 前記シミュレ−ションに入力される設計諸元の変動と、
    該変動に対するシミュレ−ションの結果の値の変動比で
    ある感度を求め、 前記感度と、シミュレ−ション結果の値と評価基準との
    差である余裕度と、不良因果関係に示される設計諸元と
    他の評価項目との関係とから、既に評価・対策済の評価
    項目への影響がない設計諸元、あるいは影響がある場合
    には当該評価項目の余裕度の大きい設計諸元で、感度の
    大きい設計諸元を選択し、選択した各設計諸元の感度と
    修正量との積和が評価項目値の基準はみ出し量と略等し
    くなるように、各設計諸元の修正量を決定することを特
    徴とする製品設計仕様評価方法。
  14. 【請求項14】請求項10において、前記不良因果関係
    において最大不良率を有する不良現象に関連する評価項
    目の評価順序を第1とし、 前記最大不良率を有する不良現象に関連する評価項目が
    複数存在する場合には、該複数の評価項目の中で、前記
    最大不良率を有する不良現象との相関が最大である評価
    項目の評価順序を第1とし、 前記最大不良率を有する不良現象との相関が最大である
    評価項目が複数存在する場合には、該複数の評価項目の
    中で、他の不良現象との関連が最小である評価項目の評
    価順序を第1とすることを特徴とする製品設計仕様評価
    方法。
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