JP2984817B2 - 抄紙用ドライヤーカンバスの継手部 - Google Patents
抄紙用ドライヤーカンバスの継手部Info
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Description
ンバスの継手部に係り、特に接合用ループ形成経糸と先
端緯糸押え経糸の各折り返し経糸端と、カンバス本体側
からカンバス端部へ向う経糸端の各糸上げ切断個所を、
カンバス端部の接紙面側とした継手部に関する。また本
発明は、ドライヤーカンバスが受ける屈曲の程度が抄紙
機の形式によって異なることに着目し、屈曲の程度の大
小によって、前記糸上げ切断箇所をカンバス端部の接紙
面側とするか、反接紙面側とするか決定するようにした
ものである。
無端状に接合する手段は種々提案されているが、一般的
には、織り上ったカンバスの両端部の緯糸を所定長さに
わたって除去してすだれ状の経糸を作り、図1のよう
に、1部の経糸(12)を折り返してカンバス本体の織
組織内に綴り込んで接合用ループ(1)を形成し、残り
の経糸(11)は先端の緯糸(21),(21)を巻き
込みつつ折り返して先端緯糸(21),(21)を押
え、こうして出来た接合用ループ(1)をカンバス他端
部の他の接合用ループ(図示せず。)と互いに噛み合わ
せ、接合用ループ(1)の共通孔内部に芯線(2)を挿
通してカンバスを無端状にしている。このような継手は
例えば実公昭51−46483号などにも記載された一
般的なものであって、継手の表面平滑性、通気性、厚さ
および柔軟性が均一であり、かつ、芯線の挿通も容易に
行えることから広く使用されている。
をカンバス本体側の経糸列間へ綴り込む際に、カンバス
本体側から来た経糸と、カンバス端部で折り返した経糸
とを、これら経糸相互の出会い交差部分で双方の経糸を
切断して突き合わせるようにしたものがある。例えば、
実開昭54−181103号公報には、図2(A)に示
すように、折り返した綴り込み経糸(a5)と、カンバ
ス本体側の切断経糸(a5’)とを機械面側(BS)の
緯糸(n)の上に糸上げし、カンバス本体表面より少し
凹んだ位置で切断している。しかし、これでは切断糸端
が押えがないため遊んでしまうので、抄紙操業中のテン
ション等でループ形成用綴り込み経糸(a5)や切断経
糸(a5’)が緩み易くなる。
切断構造が提案されている。この改良型では、綴り込ん
だ経糸(a5)を緯糸(n)の上では切断せず、接合用
ループ側から見て緯糸1つ分だけさらに遠い側(本体
側)にある緯糸(m)に絡ませて機械面側(BS)に表
出させ、この経糸(a5)とカンバス本体側の経糸(a
5’)の糸端とを一部重複させた状態にして糸上げ切断
している。
バス本体側からの切断経糸(a5’)は綴り込み経糸
(a5)と単に交差しているだけであるから押えが弱
く、抄紙操業中の張力、衝撃等によって切断経糸(a
5’)が接紙面側(PS)に浮き上がって来るおそれが
あった。
側の切断される経糸(31)を緯糸(8)からさらに接
合用ループ寄りの緯糸(7)とも組織させて、機械面側
(BS)に出してから切断する様にし、綴り込み経糸と
切断経糸ともカンバス長手方向において緯糸(6)
(7)と余分に組織させて摩擦力と織クリンプによって
弛みを防止し、綴り込み経糸及び切断経糸が接紙面側
(PS)に浮き出ることを十分に防止する方法が提案さ
れている(1990年2月20日発明協会発行 公開技
報 公技番号90−2860)。
洗浄すれば汚れが簡単に落ちることが要求される抄紙機
のドライパートに使用する抄紙用ドライヤーカンバスと
して、例えば図4及び図5に示すように、経糸(11)
及び緯糸(21)にポリエステルモノフィラメントを用
いた抄紙用ドライヤーカンバス(10)が一般に使用さ
れている。このドライヤーカンバス(10)はモノフィ
ラメントを使用しているので汚れが付きにくく、又汚れ
ても洗浄すれば汚れが比較的すぐに落ちるが、織組織は
いづれも二重織なので、汚れがドライヤーカンバス
(1)の織組織の中に入り込むことは避けられない。
と、洗浄してもなかなか汚れが落ちないという課題があ
る。
ともいう。以下、同様。)で、経糸(11)及び緯糸
(21)にモノフィラメントを使用した抄紙用ドライヤ
ーカンバス(10)を本願と同日付で本出願人が提案し
ている。このカンバス(10)は経ロング織であって、
経糸(11)の糸のサイズを緯糸(21)の糸のサイズ
より小さくし、かつ、経糸密度を緯糸密度より大幅に大
きくすることで表面平滑性を向上させている。又、モノ
フィラメント使用の一重織のため、汚れが組織の中に入
ることもなく、従って汚れがつき難く、かつ、汚れても
洗浄すれば簡単に汚れが落ちるという特長がある。ここ
で、経糸(11)は断面形状が円形の丸糸の他、断面形
状が扁平な扁平糸としても同様の特長が得られる。
(10)について継手を作成すると図7のようになる。
すなわち、カンバス本体の端部において、1部の経糸
(11)は折り返して接合用ループ(1)を形成し、残
りの経糸(12)は先端の緯糸(21)を巻き込みつつ
折り返して先端緯糸(21)を押え、接合用ループ
(1)に芯線(2)を挿通して継手を作成する。
プ(1)を形成する経糸(11)及び先端の緯糸(2
1),(21)を押えて折り返す経糸(12)と、カン
バス本体側の経糸との突き合せ糸上げを前述の図3の方
法に準じて行なうと図8に示すようになる。この場合は
BS側のR及びSの個所で糸切断を行うことになり、切
断糸端は図9のようにBS側に表れる。
問題があることが判明した。以下、この問題点について
説明する。
段配列のドライヤーにおける上下カンバス方式が一般に
使用され、また、これを改良したシングルランのカンバ
ス方式も使用され、さらに、最近では、1000m〜1
500m/分の高速抄紙に対応するため、シングルラン
方式を改良した、例えば、ベルラン方式(米国ベロイト
社の商標)、シムラン方式(フィンランド国バルメット
社の商標)等が提案されている。
複数本の乾燥シリンダ(51)…を上下二段で配列し、
上下の乾燥シリンダ(51),(51)に、上下2枚の
カンバス(10),(10)を複数本のガイドローラ
(53)を介して張設し、湿紙(54)を上下の乾燥シ
リンダ(51),(51)に順次ジグザグ状に案内走行
させるものである。
に、複数本の乾燥シリンダ(51)…を上下二段で配列
し、上下の乾燥シリンダ(51)(51)に、1枚のカ
ンバス(10)を順次ジグザグ状に張設し、このカンバ
ス(10)によって湿紙(54)を案内走行させるもの
である。
示す様に、単列の乾燥シリンダ(51)…に十分な抱き
角度にてカンバス(10)を巻回し、湿紙を乾燥シリン
ダ(51)に押圧し、また乾燥シリンダ(51)(5
1)間にサクションローラ(55)を配設してカンバス
(10)をガイドさせ、これにより、カンバス(10)
上に来る湿紙(54)をカンバス(10)に吸引密着さ
せて案内走行させるようにしたものであり、乾燥部の全
群あるいはサイズプレス前までに採用される。
て、いわゆるフリーラン部が皆無となり、シートの高速
走行の安定化が得られ、又、ドロー(走行方向に僅かの
張力を湿紙にかけること。)を皆無にすることができる
ので、シートの収縮を乾燥中全幅にわたって制御するこ
とが可能となり、紙質の向上に役立つ。さらに、マシン
幅方向の水分ムラの原因であったドライヤーポケットを
無くし、乾燥効率を向上させることが出来る。
思想であるので説明を省略する。
4)をドライヤーカンバス(10)で案内走行させる時
の状況について説明する。
説明する。上カンバス(10)は図10のパートIでは
乾燥シリンダ(51)のBS側を屈曲走行し、次にパー
トIIでガイドローラ(53)のPS側を屈曲走行する。
以後同様に、上カンバス(10)は乾燥シリンダ(5
1)及びガイドローラ(53)を交互に屈曲走行しつつ
湿紙(54)を案内走行させる。下カンバス(10)も
上カンバス(10)と同様に湿紙(54)を案内走行さ
せる。このように、上カンバス(10)も下カンバス
(10)も、パートIのBS側ではカンバス(10)の
厚さ分だけ回転半径を大きくした状態で乾燥シリンダ
(51)を屈曲走行し、パートIIのPS側ではカンバス
(10)の厚さ分だけ回転半径を大きくした状態でガイ
ドローラ(53)を屈曲走行することになる。
S側とパートIIのPS側で強い張力を受けることにな
り、カンバス(10)はこれらBS側とPS側の張力を
交互に繰り返し受けながら走行することになる。
の経糸の糸上げ切断個所R及びSについて考えてみる
と、これら糸上げ切断個所R,Sでは糸上げ端の先端は
フリー状態のため、この糸上げ切断個所R,SはBS側
が凸に屈曲するパートIでは図14のように移動し易い
PS側に動こうとする。この結果、クリンプ部イ,ロが
PS側に突出する可能性が生じ、このPS側に突出した
クリンプ部イ,ロにより湿紙(54)に紙マークが付く
おそれがある。さらにクリンプ部イ,ロがPS側に大き
く突出すると、それまで組織の中に入っていた糸端がP
S側において移動し易いフリーな状態になることもあ
り、そうなるとクリンプ部イ,ロの突出量が不規則に増
大する可能性も生じる。特に、PS側が凸に屈曲するパ
ートIIではPS側が強い張力を受けるので、PS側の組
織が少し開き気味になるのと相俟って、糸端が図14で
矢印i及びii方向に不可逆的に飛出してしまうことも考
えられ、こうなるとかなり大きな紙マークが湿紙(5
4)に付いてしまう。
としたことに因る。
いて説明する。
(54)を単独で走行させる個所はなく、必ず1枚のカ
ンバス(10)により湿紙(54)を案内走行させる。
すなわち、図11のパートIでは乾燥シリンダ(51)
側の湿紙(54)をカンバス(10)で押えつつ走行さ
せ、この時カンバス(10)はBS側を凸に屈曲させた
状態で乾燥シリンダ(51)に沿って走行し、BS側は
PS側に比べるとカンバス(10)の厚さ分だけ大きな
回転半径で乾燥シリンダ(51)を屈曲走行する。
紙(54)の乾燥シリンダ(51)側を走行するが、こ
の個所ではカンバス(10)のPS側がBS側よりもカ
ンバス(10)の厚さ分だけ大きな回転半径で乾燥シリ
ンダ(51)に沿って屈曲走行する。
ンダ(51)の外周面に沿ってPS側とBS側を交互に
凸に屈曲させながら湿紙(54)を案内走行させる。従
って、カンバス(10)はパートIではBS側が強い張
力を受け、パートIIではPS側が強い張力を受け、カン
バス(10)はこれら張力を交互に繰り返し受けながら
走行する。
したカンバス(10)の経糸のBS側糸上げ切断個所
R,Sについて考えてみると、これら糸上げ切断個所
R.Sでは糸上げ端の先端がフリーな状態にあるので、
この糸上げ切断個所R,Sは前述のように、PS側及び
BS側に屈曲し、その都度強い張力を受けた側に引張ら
れるので、糸端はBS側が凸に屈曲するパートI部では
図14に示すように移動し易いPS側に動こうとする。
その結果、クリンプ部イ,ロがPS側に突出する可能性
が生じ、湿紙(54)に紙マークを付けるおそれがで
る。さらにこの時、それまで組織の中に入っていた糸端
が移動し易いフリーな状態になるため、クリンプ部イ,
ロの突出量が不規則に増大する可能性も生じる。特に、
PS側が凸に屈曲するパートIIではPS側が強い張力を
受けるので、PS側の組織が少し開き気味になるのと相
俟って、糸端が図14で矢印i及びii方向に不可逆的に
飛出してしまうことも考えられ、こうなるとかなり大き
な紙マークが湿紙(54)に付いてしまう。
でも、シングルラン方式と同様に、湿紙(54)を単独
で走行させる個所はなく、必ずカンバス(10)で湿紙
(54)を案内走行させるので、前記シングルラン方式
と同様の問題が発生する。
上の多重織になると、切断糸端が組織の中に奥深く入る
ことになるので、糸上げ個所における糸端部のクリンプ
部の突出及び糸端の飛び出しの可能性は殆どなくなる。
もので、一重織のカンバスでは大なり小なり発生する現
象であると考えられる。
来はカンバスの糸上げ切断個所は湿紙に紙マークをつけ
ないためにBS側にするというのが常識であったが、こ
のようにすると不可避的に前述の問題に直面することが
判明したので、経糸の糸上げ切断方法をどうすべきかに
ついて改めて検討を行った。この際の絶対的な条件は、
如何なることがあっても湿紙に紙マーク等をつけること
は避けなければならないということである。その結果、
意外にも、一重織の場合では経糸の糸上げ個所をPS側
にすることですべての問題を解決できることが判明し、
本発明に到達したものである。
トを使用した一重織の抄紙用ドライヤーカンバスであっ
て、抄紙用ドライヤーカンバスの両端部の緯糸が所定長
さにわたって除去されることによってすだれ状に延出し
た経糸の一部が、接合用ループ形成経糸としてカンバス
本体側へ折り返されて経糸列間に綴り込まれ、これによ
りカンバス両端部に接合用ループの列が形成されると共
に、前記すだれ状に延出した経糸の残部は先端緯糸押え
経糸としてカンバス両端部の先端緯糸を巻き込みつつカ
ンバス本体側へ折り返されて経糸列間に綴り込まれ、か
つ、カンバス両端部の接合用ループの列が互いに噛み合
わされ、接合用ループの共通孔に芯線が挿通される抄紙
用ドライヤーカンバスの継手において、前記接合用ルー
プ形成経糸と先端緯糸押え経糸の各折り返された経糸端
と、カンバス本体側からカンバス端部へ向う経糸端とを
互いに交差させた後前後に緯糸と余分に組織させつつ経
糸相互を重複させて組織させ、かつ、これら経糸端を抄
紙機に掛け入れたときのカンバスの接紙面側で糸上げす
るようにした。
受ける屈曲の程度が抄紙機の乾燥シリンダの直径と各種
ロールの抱き角度によって異なることに着目し、屈曲の
程度が小さい場合、すなわち、屈曲抄紙機の乾燥シリン
ダの直径が700mm以上、及び/又は、カンバスによ
る抱き角度が120度未満のロールの数が、抱き角度が
120度以上のロールの数よりも多いときに、抄紙機に
掛け入れたときのカンバスの接紙面側で糸上げ切断する
ようにした。
継手を作成すると、図7に示すようになる。カンバス
(10)の本体の端部において、一部の経糸(11)は
折り返して接合用ループ(1)を形成し、残りの経糸
(12)は先端の緯糸(21)を巻き込みつつ折り返し
て先端緯糸(21)を押え、接合用ループ(1)に芯線
2を挿通して継手を作成する。
ープ(1)を形成する経糸(12)、先端の緯糸(2
1)を押え折り返す経糸(11)についてカンバス(1
0)の本体側の経糸との突き合せ糸上げすることについ
て、本発明について説明すると、図15に示したように
V及びWで糸上げを行い、その糸上げ個所で糸切断を行
った後の状態は図16に示すようになる。
おいて、カンバス(10)がパートIではBS側が強い
張力を受け、パートIIではPS側が強い張力を受け、カ
ンバス(10)はこの張力を交互に繰り返し受けながら
走行したとしても、図17に示すように、クリンプ部ハ
及びニがBS側に突出するし、糸端は矢印i及びiiに示
すように、飛び出すとしてもBS側であり、PS側に突
出することはない。このため、湿紙(54)に紙マーク
をつける問題は解消する。経糸(11)に扁平糸を使用
した場合も本発明を前記と同様に適用できる。
寸法安定性の観点から、モノフィラメント、とりわけポ
リエステルモノフィラメントを使用するのが望ましい。
しかし、ドライヤーカンバスの使用用途によっては、他
の材質の糸も使用できる。
式、又は図12及び図13に示すベルラン方式、又はそ
の他の乾燥方式において、カンバス(10)が受ける屈
曲の影響は、各乾燥シリンダの直径、ガイドローラ(5
3)又はサクションローラ(54)等のロールの本数や
抱き角度によって、接紙面で大きくなったり、反接紙面
で大きくなったりする。
た上下カンバス方式の乾燥シリンダ(51)の場合、図
20の拡大図のように、乾燥シリンダ(51)に対して
カンバス(10)が湿紙(54)を押圧して案内走行す
る円弧軌道の中心角αのことをいう。同様に、ガイドロ
ーラ(53)については、ガイドローラ(53)に対し
てカンバス(10)が湿紙(54)を押圧して案内走行
する円弧軌道の中心角βのことをいう。これは図12及
び13に示すベルラン方式においても同様である。
が接紙面で大きいのか、反接紙面で大きいのかについて
種々確認試験を行った結果、次のことが判明した。各方
式において、乾燥シリンダ(51)の直径Dが700m
m以下で、かつ、抱き角が120度以上のガイドローラ
(53)又はサクションローラ(54)等のローラの数
が、抱き角が120度未満のローラの数より多いとき
は、乾燥シリンダ(51)よりもローラで受ける屈曲の
影響の方が大きくなることが判明した。図10では全て
のローラが抱き角120度以上であるから、カンバス
(10)の接紙面側が凸の屈曲の影響を大きく受けるこ
とになる。そのため、糸上げ切断個所を接紙面側にする
と、切断経糸が接紙面側にとび出し易くなるので、接紙
面側での糸上げは不利である。そこで、この場合は糸上
げ切断個所を反接紙面側とすることにした。
としても切断経糸が接紙面側へとび出す現象は発生しな
かった。例えば、図12に示したベルラン方式の場合に
ついて、図21のように拡大した図面で説明する。各乾
燥シリンダ(51)の直径は700mm以下であるとす
る。この図21の例えばB群の乾燥パートについて考え
る。このB群には、サクションローラないしローラ(5
5)は、図21に示すように、(55−1)〜(55−
13)までの計13個ある。この中で、抱き角が120
度以上のものは全ローラ13個の中で、ローラ(55−
1),(55−2),(55−5),(55−6),
(55−8),(55−9),(55−10),(55
−11),(55−12),(55−13)の11個で
ある。
0)は接紙面側がローラによる屈曲の影響を大きく受け
ることになり、糸上げ切断個所は反接紙面側がよいこと
になる。
基づいて説明する。
の綾組織で、経糸がロングクリンプ織として、ドライヤ
ーカンバス(10)を製織した。
ルモノフィラメントの直径0.46mmの糸を使用し、
密度は62.5本/2.54cmであった。
ラメントの直径0.80mmの糸を使用し、密度は1
6.0本/2.54cmであった。
トセット加工した。得られた製品は、通気度が24,0
00cc/min/cm2 で厚さは1.9mmであった。
継手を作成した。継手部の詳細は図19(A)〜(D)
に示すものである。
トをなすカンバスについて、経糸8本で接合用ループ2
組を作成する継手部の作成順序を、図19(A)〜
(D)に基づいて説明する。
バス本体側から組織され、継手側で先端緯糸(21b)
と最先端緯糸(21c)との間から下方に引き出した
後、最先端緯糸(21c)及び2本のループ形成芯線
(21d)をBS側からPS側に巻き込みながら、最先
端緯糸(21c)のPS側へ折り返して接合用ループ
(61)を作成し、経糸の先端を最先端緯糸(21
c)と先端緯糸(21b)との間からBS側へ通し、さ
らにカンバス本体側へ折り返して、緯糸2本越えでカン
バス本体側に綴り込む。折り返した経糸は緯糸番号8
の緯糸を越えた直後にPS側からBS側に通し、緯糸番
号7のBS側で緯糸と組織させ、次に緯糸番号6のPS
側で緯糸と組織させ、次に緯糸番号5のBS側で緯糸と
組織させ、次に緯糸番号4と5の間からPS側へ通し、
位置aで糸上げし、その位置aの個所で経糸を切断し
て糸上げ切断を終える。一方、経糸はカンバス本体側
から組織され、緯糸番号9の緯糸を越えた直後にPS側
からBS側に通し、緯糸番号10のBS側で緯糸と組織
し、次に緯糸番号10と11の間の位置bでPS側へ糸
上げし、そのbの個所で経糸の切断を行って糸上げ切
断を終える。
はカンバス本体側から緯糸2本越えで組織され、継手
側で先端緯糸(21b)と(21b)の間から上方に引
き出した後、最先端緯糸をPS側からBS側へ巻き込ん
で最先端緯糸(21c)を押え、経糸を先端緯糸(2
1b)と(21b)との間からPS側へ通し、カンバス
本体側へ緯糸2本越えで折り返してカンバス本体側に綴
り込む。折り返した経糸は前記図19(A)で説明し
た経糸の場合と同じ要領で、緯糸番号13と14の間
の位置cでPS側へ糸上げし、その個所で経糸の切断
を行って糸上げ切断を終える。一方、経糸はカンバス
本体側から緯糸2本越えで組織され、前記図19(A)
で説明した経糸の場合と同じ要領で、緯糸番号19と
20の間の位置dでPS側へ糸上げし、その個所で経糸
の切断を行って糸上げ切断を終える。
はカンバス本体側から緯糸2本越えで組織され、継手
部で前記図19(A)で説明した経糸の場合と同じ要
領で接合用ループ(62)を作成し、経糸の先端は本
体側へ折り返して、カンバス本体側に綴り込む。折り返
した経糸は前記図19(A)で説明した経糸の場合
と同じ要領で緯糸番号8と9の間の位置eでPS側へ糸
上げし、その個所で経糸を切断して糸上げ切断を終え
る。一方、経糸はカンバス本体側から緯糸2本越えで
組織され、前記図19(A)で説明した経糸の場合と
同じ要領で緯糸番号14と15の間の位置fで糸上げ
し、その個所で経糸を切断して糸上げ切断を終える。
はカンバス本体側から緯糸2本越えで組織され、継手
部で図19(B)で説明した経糸の場合と同じ要領で
最先端緯糸(21c)を押え、カンバス本体側へ緯糸2
本越えで折り返してカンバス本体側に綴り込む。折り返
した経糸は前記図19(A)で説明した経糸の場合
と同じ要領で緯糸番号5と6の間の位置gでPS側へ糸
上げし、その個所で経糸を切断して糸上げ切断を終え
る。一方、経糸はカンバス本体側から組織され、前記
図19(A)で説明した経糸の場合と同じ要領で緯糸
番号11と12の間の位置hでPS側へ糸上げし、その
個所で経糸を切断して糸上げ切断を終える。
を繰り返して、カンバスの所定の幅にわたって継手部を
作成する。なお、切断した糸端がPS側へ突出しないよ
うに、糸上げ切断面をグラインダー等で加工する。
上げ切断個所を全てPS側とすると共に、糸上げ切断個
所をカンバスの幅方向に分散配置し、カンバスの均一な
表面性が得られるようにした。
に組織させている。これは、接合用ループを作成する経
糸、最先端緯糸を押える経糸、およびカンバス本体側か
ら直接来る経糸の各糸上げ端部について行う。これによ
り、緯糸との強い摩擦力が得られる。また、糸上げ端部
に強い屈曲度のクリンプが付くので、このクリンプがカ
ンバスのPS側及びBS側に比較的大きく突出し、これ
をヒートセットで潰すことによりカンバス本体に対する
糸上げ端部の固着度が一層強固なものとなる。
糸上げ方法は本実施例に限定されずに種々可能なのは勿
論である。
に際して、最先端緯糸(21c)及び2本の形成用芯線
(21d)を折り返して接合用ループを作成したのは、
カンバスを抄紙機に掛け入れ無端状に接合する際、接合
用ループに芯線を挿入しなければならないが、その挿入
を容易にし、かつ、芯線との干渉で接合用ループの形を
くずさないようにするために、できるだけ大きな接合用
ループを作成するためである。
用ループを作成するためのもので、芯線を挿入する前に
抜き取る。
け入れて無端状に接合し、抄紙機のドライパートで使用
して経過を観察したが、経糸の糸上げ切断個所から切断
経糸がPS側へ突出する現象は発生しなかった。
したものに限定されずに、一重織であれば、本実施例に
限定されることなく、本発明を適用することができる。
ので、抄紙機の乾燥パートでカンバスが屈曲走行して
も、糸上げ切断端部が接紙面側に突出せず、湿紙に紙マ
ーク等が付くのを防止できる。
(B)は糸上げ切断の他の例を示す側面図。
図。
の側面図。
の側面図。
燥機の側面図。
例の側面図。
例の側面図。
例の側面図。
例の側面図。
スの側面図。
筒乾燥機の拡大側面図。
式の多筒乾燥機の側面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 経糸にモノフィラメントを使用した一重
織の抄紙用ドライヤーカンバスであって、抄紙用ドライ
ヤーカンバスの両端部の緯糸が所定長さにわたって除去
されることによってすだれ状に延出した経糸の一部が、
接合用ループ形成経糸としてカンバス本体側へ折り返さ
れて経糸列間に綴り込まれ、これによりカンバス両端部
に接合用ループの列が形成されると共に、前記すだれ状
に延出した経糸の残部は先端緯糸押え経糸としてカンバ
ス両端部の先端緯糸を巻き込みつつカンバス本体側へ折
り返されて経糸列間に綴り込まれ、かつ、カンバス両端
部の接合用ループの列が互いに噛み合わされ、接合用ル
ープの共通孔に芯線が挿通される抄紙用ドライヤーカン
バスの継手において、 前記接合用ループ形成経糸と先端緯糸押え経糸の各折り
返された経糸端と、カンバス本体側からカンバス端部へ
向う経糸端とを互いに交差させた後前後に緯糸と余分に
組織させつつ経糸相互を重複させて組織させ、かつ、こ
れら経糸端を抄紙機に掛け入れたときのカンバスの接紙
面側で糸上げするようにしたことを特徴とする抄紙用ド
ライヤーカンバスの継手。 - 【請求項2】 抄紙機の乾燥シリンダの直径が700m
m以上、及び/又は、カンバスによる抱き角度が120
度未満のロールの数が、抱き角度が120度以上のロー
ルの数よりも多いときに、 前記接合用ループ形成経糸と先端緯糸押え経糸の各折り
返された経糸端と、カンバス本体側からカンバス端部へ
向う経糸端とを互いに交差させた後前後に緯糸と余分に
組織させつつ経糸相互を重複させて組織させ、かつ、こ
れら経糸端を抄紙機に掛け入れたときのカンバスの接紙
面側で糸上げするようにしたことを特徴とする請求項1
記載の抄紙用ト゛ライヤーカンバスの継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8020030A JP2984817B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 抄紙用ドライヤーカンバスの継手部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8020030A JP2984817B2 (ja) | 1996-02-06 | 1996-02-06 | 抄紙用ドライヤーカンバスの継手部 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09217290A JPH09217290A (ja) | 1997-08-19 |
JP2984817B2 true JP2984817B2 (ja) | 1999-11-29 |
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ID=12015682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2984817B2 (ja) |
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JP5711553B2 (ja) * | 2011-01-31 | 2015-05-07 | ダイワボウホールディングス株式会社 | 工業用織物 |
-
1996
- 1996-02-06 JP JP8020030A patent/JP2984817B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09217290A (ja) | 1997-08-19 |
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