JP2983689B2 - キャスタブル組成物 - Google Patents

キャスタブル組成物

Info

Publication number
JP2983689B2
JP2983689B2 JP3136916A JP13691691A JP2983689B2 JP 2983689 B2 JP2983689 B2 JP 2983689B2 JP 3136916 A JP3136916 A JP 3136916A JP 13691691 A JP13691691 A JP 13691691A JP 2983689 B2 JP2983689 B2 JP 2983689B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alumina
weight
castable
parts
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3136916A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04338174A (ja
Inventor
幸男 笹川
正清 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP3136916A priority Critical patent/JP2983689B2/ja
Publication of JPH04338174A publication Critical patent/JPH04338174A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2983689B2 publication Critical patent/JP2983689B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミナを主成分とす
るキャスタブル組成物に関し、さらに詳しくは製鋼用取
鍋内張り用流し込み材や真空脱ガス炉などの不定形のキ
ャスタブル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、製鋼用取鍋材を主体と
する不定形キャスタブルに対する耐久性向上の要求に対
し、高純度なマグネシアやアルミナを主骨材とするアル
ミナセメント系キャスタブルが開発されており、各製鋼
所をはじめとし、その優秀性は実証されている(耐火物
1990-5月号 P281〜282、1990-7月号 P376〜381、及び19
90-8月号 P427〜434等、特開平1-83575号公報、特開平1
-87577号公報、特開平2-6373号公報、及び特開平2-3066
1号公報等)。
【0003】しかしながら、いずれも耐スポーリング性
や耐スラグ浸透性などのキャスタブル硬化体としての耐
久性向上を主眼にしたものであって、不定形キャスタブ
ルの重要な特性である施工時の可使時間が十分でなく、
特に、夏場など高温施工時にミキサー内で硬化するなど
のトラブルが発生するという課題があった。
【0004】本発明者らは、前述の課題を解決すべく鋭
意研究を重ね、特定の成分を使用することによって、優
れた耐久性や耐スラグ性などの特性を劣化させることな
く、施工時の可使時間を確保できるとの知見を得て本発
明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アルミ
ナを主成分とする耐火骨材70〜95重量部、アルミナセメ
ント30〜5重量部、及び耐火骨材とアルミナセメントの
合計100重量部に対して、0.01〜3重量部のアルカリ金
属炭酸塩を配合してなるキャスタブル組成物である。
【0006】以下本発明を詳しく説明する。
【0007】本発明に係るアルミナとは、水酸化アルミ
ニウムや仮焼アルミナなどのAl2O3源を、ロータリーキ
ルン等の焼成装置や電気炉等の溶融装置によって焼結・
溶融したものを、所定のサイズに粉砕・篩分けしたもの
であって、鉱物組成としてはα-Al2O3やβ-Al2O3などと
示される酸化アルミニウムの形態のものであり、焼結ア
ルミナ、電融アルミナ、軽焼アルミナ、及び易焼結アル
ミナ等と呼ばれるものであって、通常、Al2O3を96重量
%以上含有するものである。本発明において、アルミナ
の粒度を限定する必要はなく、目的とする施工体の使用
条件に合せ設定すべきものである。
【0008】また、耐久性向上のために、マグネシアク
リンカー、スピネルコーティングしたマグネシア、粒界
にチタン酸マグネシウムを含有させたスピネル、及びペ
リクレース等を代替又は併用することも可能である。
【0009】さらに、必要に応じてシリカヒュームや超
微粉アルミナなどの無機質超微粉やキャスタブル硬化体
乾燥時の爆裂防止材として金属アルミ、有機質繊維、及
び乳酸アルミ等を配合することも可能である。
【0010】本発明に係るアルミナセメントは、ボーキ
サイト、バイヤーアルミナ、及びアルミ残灰等のAl2O3
源と、生石灰、石灰石、及び消石灰等のCaO源を使用し
て、溶融法及び/又は焼成法によって合成したカルシウ
ムアルミネートクリンカーを粉砕したものであって、そ
れに、さらにα-Al2O3を配合したものの使用も可能であ
る。アルミナセメント中の鉱物組成は、CaOをC、Al2O3
をAとすると、C3A、C12A7 、CA、C3A5、CA2、CA6、及び
α-A等であって、その他不純物として、2CaO・Al2O3・SiO
2やCaO・TiO2等を含有していても良い。特に、本発明に
おいてはキャスタブルとしての耐久性、耐火性、及び耐
スポーリング性等の面から、Al2O3が70重量%以上のア
ルミナセメントが好ましく、CaOが20重量%以下、Al2O3
が77重量%以上、及びSiO2が0.1重量%以下の成分割合
のアルミナセメントがより好ましい。
【0011】本発明におけるアルミナ又はアルミナとス
ピネルを主成分とする耐火骨材とアルミナセメントの割
合は、目的とする施工体の要求特性によって適宜決定す
べきものであって、通常、取鍋材に使用するアルミナ質
キャスタブルやアルミナ・スピネル質キャスタブルで
は、耐火骨材70〜95重量部、アルミナセメント30〜5重
量部であり、耐火骨材85〜94重量部、アルミナセメント
15〜6重量部が、アルカリ金属炭酸塩の可使時間延長効
果の面から好ましい。
【0012】また、本発明に係るアルカリ金属炭酸塩
は、アルミナセメントの水和反応、即ち、水和発熱時間
を著しく遅延することなく、作業性や可使時間を確保で
きるもので、具体的には、K2CO3、Na2CO3、KHCO3、及び
NaHCO3等の試薬や工業品が挙げられ、そのうちの一種又
は二種以上が使用可能である。アルカリ金属炭酸塩の粒
度はキャスタブル注水時に溶解し易い粉末品が好まし
い。特に、100mesh以下が好ましく、200mesh以下がより
好ましい。また、キャスタブルとしての長期貯蔵の面か
ら無水品が好ましい。アルカリ金属炭酸塩の可使時間延
長効果は、K2CO3>Na2CO3>KHCO3>NaHCO3の順に良好で
あり、入手しやすさからNa2CO3を使用することがより好
ましい。
【0013】本発明におけるポイントはアルカリ金属炭
酸塩を配合することであって、通常、アルミナセメント
を配合したキャスタブルの可使時間延長や硬化遅延の目
的で使用されている、例えば、「耐火物 Vol 29 No.372
P30」に記載されているようなヘキサメタリン酸ナトリウ
ムやトリポリリン酸ナトリウムなどのン酸類、ホウ
酸、及びクエン酸又はそれらの塩を、本発明の耐火骨材
を配合したキャスタブルに使用すると可使時間の確保が
不十分で、しかも、アルミナセメントの水和が著しく遅
延し、強度不足や硬化不良が発生する傾向がみられる。
【0014】本発明のキャスタブル組成物におけるアル
カリ金属炭酸塩の分析は、GC−MS、C13NMR、H
PLC、FT−IR、及び放射化分析法等で測定可能で
ある。アルカリ金属炭酸塩の使用量は、可使時間を確保
できる面からアルミナ又はアルミナとスピネルを主成分
とする耐火骨材とアルミナセメントの合計100重量部に
対して、0.01〜3重量部であり、特に、0.02〜1重量部
が好ましい。
【0015】さらに、本発明では、JIS R 2521記載の方
法によるフロー試験で、30℃、混練60分後のフロー値が
280mm以上となるアルミナセメントを使用することが好
ましく、300mm以上となるものがキャスタブルに配合し
た際、施工水量を減少でき、キャスタブルとしての可使
時間を確保できる面からより好ましい。
【0016】前記各材料の混合方法は、特に規定される
ものではなく、V型ブレンダー、コーンブレンダー、ナ
ウタミキサー、パン型ミキサー、及びオムニミキサー
等、通常、キャスタブル製造に使用する機械が使用可能
で、各材料を所定割合で、プレミキシングしておくか、
あるいは、施工時に混合することも可能である。
【0017】本発明において、アルカリ金属炭酸塩は、
耐火骨材やアルミナセメントにあらかじめ配合しておく
か、耐火骨材とアルミナセメントを混合時に配合する
か、注水時に配合するか、いづれの方法も可能であ
が、混練水に予め溶解しておき、注水時に添加するのが
可使時間延長効果の均一性の面から好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明する。
【0019】実施例1 表1に示す配合に基づいて、各材料をオムニミキサーで
混合し、その混合物にアルカリ金属炭酸塩を配合し、キ
ャスタブル組成物を製造した。このキャスタブル組成物
を使用して、下記方法によって、35℃恒温室内で物性の
測定を行った。
【0020】 <使用材料> 耐火骨材α1:アルミナ、昭和電工社製商品名「SRW」、粒度3〜1mm 〃 α2: 〃 、 〃 、粒度1mm下 〃 α3: 〃 、 〃 、粒度200mesh下 〃 β1:スピネル、新日本化学社製商品名「SPL-S」、粒度3〜1mmアルミナセメント :電気化学工業製商品名「ハイアルミナセメントスーパー2」 硬化調整剤a:炭酸ナトリウム、関東化学社製試薬1級
【0021】 <測定方法> 初期フロー:フローテーブルにより15回タップした後の広がり径を、JIS R252 1 に準じて測定 可使時間 :モルタルミキサーにて注水後5分間混練りしたキャスタブルをナ イロン袋内に入れ触指にて、硬化するまでに要した時間 発熱時間 :同様に混練したキャスタブルを、少量ポリビーカーに採取し、白 金測温度抵抗体と打点記録計によって測定した、注水から発熱ピークまでにかか った時間
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すように、本発明のキャスタブル
組成物はアルミナセメントの水和反応を大幅に遅延する
ことなく高温施工時の可使時間を向上でき、初期フロー
値が大きいことから、流動性も良好である。
【0024】実施例2 耐火骨材α1を60重量部、α2を15重量部、及びα3を
15重量部配合した耐火骨材と、アルミナセメント10重量
部と、表2に示す量の硬化調整剤を使用したこと以外は
実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0025】
【表2】
【0026】実施例3 表3に示すように硬化調整剤の種類と量を変化させたこ
と以外は実施例2と同様に行った。結果を表3に併記す
る。
【0027】 <使用材料> 硬化調整剤b:炭酸カリウム、関東化学社製、試薬1級 〃 c:炭酸水素ナトリウム、 〃 、 〃 〃 d:炭酸水素カリウム、 〃 、 〃 〃 e:ヘキサメタリン酸ナトリウム、 〃 、 〃 〃 f:ホウ酸、 〃 、 〃 〃 g:クエン酸ナトリウム、 〃 、 〃
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
のキャスタブル組成物は、不定形キャスタブルの重要な
特性である施工時の可使時間を必要にして、かつ十分に
延長でき、しかも著しい硬化遅延を伴うことなく、流動
性も向上させることが可能である。そのため、耐火骨材
を使用したキャスタブルの持っている耐スポーリング
性、耐スラグ性、及び耐久性を損うことなく施工性を大
幅に改善でき、ミキサー内やホッパー内で発生していた
可使時間不足による硬化を防止できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナを主成分とする耐火骨材70〜95
    重量部、アルミナセメント30〜5重量部、及び耐火骨材
    とアルミナセメントの合計100重量部に対して、0.01〜
    3重量部のアルカリ金属炭酸塩を配合してなるキャスタ
    ブル組成物。
JP3136916A 1991-05-14 1991-05-14 キャスタブル組成物 Expired - Fee Related JP2983689B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3136916A JP2983689B2 (ja) 1991-05-14 1991-05-14 キャスタブル組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3136916A JP2983689B2 (ja) 1991-05-14 1991-05-14 キャスタブル組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04338174A JPH04338174A (ja) 1992-11-25
JP2983689B2 true JP2983689B2 (ja) 1999-11-29

Family

ID=15186575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3136916A Expired - Fee Related JP2983689B2 (ja) 1991-05-14 1991-05-14 キャスタブル組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2983689B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04338174A (ja) 1992-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007303011A (ja) 無機繊維及びそれを用いた不定形耐火物
JP4023916B2 (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物、その不定形耐火物、及びそれを用いた吹付施工方法
JP2006282486A (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物及び不定形耐火物
JPH08198649A (ja) カルシウムアルミネート、セメント組成物、及びそれを含有してなる不定形耐火物
JP5031239B2 (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物及び不定形耐火物
JP2983689B2 (ja) キャスタブル組成物
JP4343127B2 (ja) アルミナセメント及びアルミナセメント組成物
JP3165171B2 (ja) キャスタブル組成物
JP5019715B2 (ja) アルミナセメント及びアルミナセメント硬化体
JP3348813B2 (ja) アルミナセメント物質、それを含有してなるアルミナセメント、及びそれを用いた不定形耐火物
JP3523298B2 (ja) セメント組成物
JP2562767B2 (ja) 流し込み施工耐火物
JP2007210805A (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物及び不定形耐火物
JP3757242B2 (ja) セメント組成物
JP4101162B2 (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物
JP3290818B2 (ja) アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物
JP3348814B2 (ja) アルミナセメント及びそれを用いた不定形耐火物
JP3190973B2 (ja) キャスタブル組成物
JP3196900B2 (ja) キャスタブル組成物
JP4674951B2 (ja) 耐火物用粉末急結材、それを含有してなる耐火物用吹付け材料、及びそれを用いた吹付け施工方法
JP2005067930A (ja) アルミナセメント、アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物
JPH06321608A (ja) セメント組成物及びそれを含有してなる不定形耐火物
SK279732B6 (sk) Žiaruvzdorné periklas-forsterito-spinelitické stav
JP2000016874A (ja) 耐火物用急結剤及びそれを用いた吹付施工方法
JP3278543B2 (ja) アルミナセメント組成物及びそれを用いた不定形耐火物

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100924

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees