JP2983328B2 - 液槽用レベルセンサー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水槽等において水位を
検知するために使用されるレベルセンサーに関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、受水タンクや高置タンク等の水槽
において水位を検知するために使用されるレベルセンサ
ーは、水位を検知する電極棒が電極ホルダーに所定の長
さで２〜５本程度接続されてある。そして、電極ホルダ
ーにより水槽に取り付けられて使用されるが、従来は、
図６に示すように、電極棒１を下部に接続した電極ホル
ダー２を水槽３の上部パネルに取り付けていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水槽の
上部に電極ホルダーを取り付ける場合あるいはその電気
配線を行う場合、作業者が水槽の上部パネル上という高
所で取り付け作業をすることになり、施工上の煩雑さや
危険性がある。また、水槽上部に電極ホルダーを取り付
けることが、水槽設計上の障害となることもある。その
ため、電極ホルダーを水槽の側面に取り付けられるよう
な構造のレベルセンサーが求められていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためのものであり、請求項１にかかるレベルセン
サーは、側部に電極棒の保持部を備えた電極ホルダーを
液槽の側壁に固定するとともに、横方向に延びる横部分
と、この横部分とは別体をなし且つこの横部分の先端か
ら下方向に延びる竪部分とからなる電極棒のうち、前記
横部分の基端を前記電極ホルダーの前記保持部に固定し
て当該横部分を液槽の内部に突出させるとともに、前記
横部分の突出端にＬ形接続金物を介して前記竪部分の上
端を接続したことを特徴とする。

【０００５】また、請求項２にかかるレベルセンサー
は、下部に電極棒の保持部を備えた電極ホルダーを液槽
の側部から内部に突出させて液槽の側壁に固定するとと
もに、前記保持部に電極棒の上端を固定したことを特徴
とする。

【０００６】

【作用】請求項１にかかる液槽用レベルセンサーは、電
極棒が横部分と竪部分とからなるため、液槽の側壁に固
定された電極ホルダーの保持部に電極棒の横部分の基端
を固定するとともに、電極棒の竪部分の先端を液槽内に
おいてレベルセンサーとしての機能を発揮できる方向に
向けることができる。すなわち、液槽の側壁に電極ホル
ダーが設置されながら、電極棒はレベルセンサーとして
の機能を発揮できる。

【０００７】請求項２にかかる液槽用レベルセンサー
は、電極ホルダーが液槽の側部から内部に突出された状
態で液槽の側壁に固定され、電極棒の保持部に電極棒の
上端を固定することで、液槽の側壁に電極ホルダーが設
置されながら、電極棒はレベルセンサーとしての機能を
発揮できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１および図４は、本発明の実施例である各レベ
ルセンサーが水槽の側壁に設置された状態を示す側面図
である。このレベルセンサーは、水槽に通常用いられる
ような、電極棒の先端部に水が接触することでその電極
棒に電流が流れ、その電気信号により水位を検知するも
のである。

【０００９】図１におけるレベルセンサーは、検知する
水位に合わせた長さからなる屈曲部を有する５本の電極
棒１とこれの一端を側部に保持する電極ホルダー２とか
らなり、この電極ホルダー２が水槽の側面パネル３ｂに
取り付けられている。この電極棒１は、図２に示すよう
なＬ形接続金物４により横部分１ａと竪部分１ｂとが結
合されたものである。ここで、電極ホルダー２に保持さ
れる側の横部分１ａの先端にはネジ部が設けられてい
る。

【００１０】このレベルセンサーにおける電極ホルダー
２部分の縦方向断面を図３に示した。電極ホルダー２
は、水槽の側面パネル３ｂに設置された時に水槽内部を
向く部分に、前述の横部分１ａ先端のネジ部に対応する
内ネジが設けられた電極棒取り付け用のソケット部８を
有している。このソケット部８には配線１１の端子１１
ａが出ている。この配線１１の別の端子１１ｂが電極ホ
ルダー２の外部に出ており、ケーブル９に纏められる各
配線の端子を固定する端子台１０に接続される。したが
って、電極棒が横部分１ａによりソケット部８に差し込
まれて配線１１の端子１１ａに圧接され、外部にでてい
る配線１１の各端子１１ｂに各端子台１０を被せれば、
電極棒１の配線は完了する。この電極ホルダー２は、例
えば、配線１１の端子１１ｂを外部に出した状態で絶縁
材で配線１１を含めた一体成形により製造することがで
きる。あるいは、この電極ホルダー２として、水槽の上
部に取り付けるタイプの従来のレベルセンサーの電極ホ
ルダーをそのまま流用することもできる。また、各端子
台１０およびケーブルから出ている配線部分を覆うため
のカバー１２が取り付けてあり、配線の点検時にはここ
を開く。

【００１１】このレベルセンサーの水槽への取り付け
は、例えば以下のようにして行う。まず、電極ホルダー
２を、水槽の側面パネル３ｂに設けられた開口部に側面
パネル３ｂの外側からパッキン１３を介して嵌め込んで
内側からロックナット１４により固定する。次に、電極
ホルダー２の水槽内部に向いた各ソケット部８に各電極
棒１ａを先端のネジ部によりねじ込み、端子１１ａに圧
接させた状態にしてロックナット１５で固定する。すべ
てのソケット部８に電極棒の横部分１ａを固定した後
に、その各電極棒の横部分１ａをＬ形接続金物４の一方
の内部にねじ込んで、もう一方のねじ込み部が鉛直下方
を向くようにして締めつけネジ５で締めつけ、さらにス
プリングワッシャ６をはさんでロックナット７を十分に
締めつける。次に、竪部分１ｂをＬ型接続金物４の鉛直
下方に向いたねじ込み部に同様の方法で固定する。

【００１２】図４におけるレベルセンサーは、検知する
水位に合わせた長さからなる５本の電極棒１と、これの
上端を保持する水槽の側部から内部に突出された電極ホ
ルダー２とからなり、この電極ホルダー２が、図５に示
すような手段で水槽の側面パネル３ｂに取り付けられて
いる。すなわち、この実施例では、電極ホルダー２を水
槽内部に突出される下部に電極棒の保持部を有する電極
ホルダー本体２Ａと、これを内装しながら水槽の側部に
固定されることによりこの電極ホルダー本体２Ａを水槽
の側部に設置する設置部材２Ｂとに分けている。

【００１３】この電極ホルダー本体２Ａは、設置部材２
Ｂにより側面パネル３ｂに取り付けられた時に下向きと
なる部分に、電極棒１を取り付けるための内ネジが設け
られたソケット部８を有している。したがって、このよ
うな電極ホルダー本体２Ａに保持される電極棒１は、こ
の内ネジに対応するネジ部を有するものである。このソ
ケット部８には配線１１の端子１１ａが出ている。この
配線１１の別の端子１１ｂが電極ホルダー本体２Ａの外
部に出ており、ケーブル９に纏められる各配線の端子を
固定する端子台１０に接続される。したがって、電極棒
１がソケット部８に差し込まれて配線１１の端子１１ａ
に圧接され、外部にでている配線１１の各端子１１ｂに
各端子台１０を被せれば、電極棒１の配線は完了する。
また、この電極ホルダー本体２Ａは設置部材２Ｂに螺合
するためのネジ部２ａをその外周に有している。この電
極ホルダー本体２Ａは、例えば、配線１１の端子１１ｂ
を外部に出した状態で絶縁材で配線１１を含めた一体成
形により製造することができる。また、各端子台１０お
よびケーブルから出ている配線部分を覆うためのカバー
１２が取り付けてあり、配線の点検時にはここを開く。

【００１４】設置部材２Ｂは電極ホルダー本体２Ａを内
装できる内径を有する筒体からなり、水槽の側面パネル
３ｂの外側に当たるフランジ部２ｂを有し、電極ホルダ
ー本体２Ａの外周に設けられたネジ部２ａに螺合するネ
ジ部２ｃが、内側の対応する位置に設けてある。このレ
ベルセンサーの水槽への取り付けは、例えば以下のよう
にして行われる。まず、水槽の側面パネル３ｂに設けら
れた開口部に、パッキン１７を介して設置部材２Ｂを嵌
め込んでロックナット１８により固定する。次に、この
設置部材２Ｂ内に電極ホルダー本体２Ａを側面パネル３
ｂの外側から挿入して、ソケット部８がすべて設置部材
２Ｂの外部に出るように水槽内部に突き出させ、パッキ
ン１９を介してネジ部２ａにより固定する。そして、各
ソケット部８に、これの内ネジに対応するネジ部を先端
に有する各電極棒１をねじ込み、端子１１ａに圧接させ
た状態にしてロックナット１５により固定する。

【００１５】

【００１６】さらに、本発明の請求項２を構成する電極
ホルダーに関する前記実施例では、電極ホルダーを前述
のように電極ホルダー本体２Ａと設置部材２Ｂとに分け
ているが、必ずしもその必要はない。例えば、電極ホル
ダー本体２Ａを直接水槽の側面パネルに固定できる外部
構造に成形すればよい。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の液槽用レ
ベルセンサーでは、電極棒を横部分と竪部分とから構成
することあるいは電極ホルダーを液槽の側部から内部に
突出させてこの突出部の下部に電極棒の保持部を有する
構造とすることにより、電極棒をレベルセンサーとして
機能させながら、液槽の側面に電極ホルダーを取り付け
ることが可能になった。そのため、従来の液槽上部への
電極ホルダー取り付け時における作業の煩雑さも危険性
が解消される。また、液槽上部に電極ホルダーの突出が
なくなり、上部構造のすっきりした液槽が得られるよう
になる。特に、請求項１においては電極棒を相互に別体
をなす横部分と竪部分とから構成したから、検出するレ
ベルの変更などにより電極棒を交換する際にも竪部分の
みを交換すれば足り、電極棒全体の交換の必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の一実施例であるレベルセンサーが水
槽の側壁に取り付けられた状態を示す側面図である。

【図２】請求項１のレベルセンサーにおける横部分と竪
部分との結合の一手段を示す部分断面側面図である。

【図３】請求項１の一実施例であるレベルセンサーの電
極ホルダー部分を示す縦方向断面図である。

【図４】請求項２の一実施例であるレベルセンサーが水
槽の側壁に取り付けられた状態を示す側面図である。

【図５】請求項２の一実施例であるレベルセンサーの電
極ホルダー本体部分を示す縦方向断面図である。

【図６】従来のレベルセンサーの水槽への取り付け状態
を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 電極棒 １ａ 横部分 １ｂ 竪部分 ２ 電極ホルダー ２Ａ 電極ホルダー本体 ２Ｂ 設置部材 ３ｂ 水槽の側面パネル

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 側部に電極棒の保持部を備えた電極ホル
   ダーを液槽の側壁に固定するとともに、横方向に延びる
   横部分と、この横部分とは別体をなし且つこの横部分の
   先端から下方向に延びる竪部分とからなる電極棒のう
   ち、前記横部分の基端を前記電極ホルダーの前記保持部
   に固定して当該横部分を液槽の内部に突出させるととも
   に、前記横部分の突出端にＬ形接続金物を介して前記竪
   部分の上端を接続したことを特徴とする液槽用レベルセ
   ンサー。
2. 【請求項２】下部に電極棒の保持部を備えた電極ホルダ
   ーを液槽の側部から内部に突出させて液槽の側壁に固定
   するとともに、前記保持部に電極棒の上端を固定したこ
   とを特徴とする液槽用レベルセンサー。