JP2982464B2 - 羽口からの炭化水素ガス吹き込み方法 - Google Patents

羽口からの炭化水素ガス吹き込み方法

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JP2982464B2 JP4017898A JP1789892A JP2982464B2 JP 2982464 B2 JP2982464 B2 JP 2982464B2 JP 4017898 A JP4017898 A JP 4017898A JP 1789892 A JP1789892 A JP 1789892A JP 2982464 B2 JP2982464 B2 JP 2982464B2
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、羽口からの炭化水素ガ
ス吹き込み方法、特に転炉、アルゴン−酸素脱炭炉等の
脱炭精錬を目的とした精錬装置内の溶鋼に羽口から炭化
水素ガスを吹き込む方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脱炭精錬を効率良く進行させるためには
溶鋼の攪拌を強化するのが有効であることは広く知られ
ている。そのため、現在の転炉は主な酸素供給源である
上吹きランスに加えて、溶鋼の攪拌を目的とした底吹き
羽口を設置し、酸素、炭化水素、不活性ガス等をこの底
吹き羽口を通して溶鋼に吹き込んでいる。
【0003】底吹き羽口より酸素を吹き込んだ場合は、
酸素と溶鋼との反応が起きて、多量の反応熱が発生する
ため、ノズル溶損の恐れがある。したがって、酸素を底
吹きする場合にはそのようなノズル溶損を防止すること
を目的に酸素流量の10%以下の流量でメタン、プロパ
ン、ブタン等の炭化水素ガスを同時に底吹きするのが一
般的である。
【0004】この場合の炭化水素ガスの役割りは、CnHm
=nC+m/2 H2で表わされる分解、吸熱反応によって酸素
の反応による発熱を吸収し、ノズルの溶損を防止するこ
とである。吹込み目的も反応熱を吸収するだけである。
【0005】従って、従来技術においては炭化水素を多
量に炉内に吹き込むことは試みられていなかった。
【0006】従来より底吹き用羽口として一般的に使用
されている羽口を用いて余り多量の炭化水素を吹き込め
ば、過冷却により羽口がつまってしまうため、安定吹き
込みが不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脱炭時
の溶鋼攪拌が有効であることが明らかになるにつれ、よ
り安価な手段として不活性ガスに代えて炭化水素ガスを
溶鋼中に吹込むことが試みられるようになってきた。し
かし、従来の羽口を用いてそのような大量に炭化水素を
溶鋼に吹き込もうとする場合は、羽口先端が過冷却にな
ってしまうため、安定な吹き込みが不可能であった。こ
のため炭化水素ガスの吹込量は高々酸素の15%(体積)
程度であった。
【0008】従って、溶鋼を強攪拌しようとすればAr等
の高価な不活性ガス、または酸素を大量に底吹しなけれ
ばならなかった。不活性ガスを吹き込む場合は、ガスコ
スト上昇、酸素ガスを吹き込む場合は、低炭域における
攪拌力の低下の問題があった。
【0009】ここに、本発明の目的は、酸素ガスを底吹
き羽口から吹き込む際のノズル溶損を防止するととも
に、十分な撹拌力を確保することのできる羽口からの炭
化水素ガス吹き込み方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明者は、三
重管羽口を使用することにより大量の炭化水素の安定吹
き込みが可能なことを見い出して本発明を完成させた。
【0011】炭化水素は溶鋼中に吹き込まれると直ちに
熱分解して羽口を冷却するとともにH2を発生し、それに
よって溶鋼を強攪拌する。羽口を過冷却することなしに
安定して炭化水素を吹き込むことが可能となることで下
記メリットが得られる。
【0012】(1) 炭化水素が分解してそれ自身の数倍
(C3H8の場合4倍) のH2を発生するため、容易に強攪拌
が得られる。
【0013】(2) 低炭域での酸素による鉄の酸化に起因
する攪拌力低下、鉄ロスの増加を防止できる。
【0014】すなわち、本発明は、同心円状の三重管構
造を有する羽口を用い、最も外側の流路より炭化水素ガ
スを、その内側の流路より酸素を、中心の流路より炭化
水素ガスを溶融金属中に吹き込むことを特徴とする、羽
口からの炭化水素ガス吹き込み方法である。
【0015】各流路よりの吹込みガス量は特に制限され
ず、目的とする溶融金属の処理方法等によって適宜決め
ればよいが、溶鋼の脱炭精錬では外・内・中心流路で1
〜3:2〜10:2〜10の配分割合とするのが好ましい。
【0016】
【作用】次に、本発明にかかる方法を添付図面を参照し
ながらさらに詳述する。
【0017】図1は、本発明にかかる方法において使用
する羽口の底面から見た概略説明図であり、図中、最も
外側の流路10からは炭化水素ガスが、その内側の流路12
からは酸素ガスが、そして中心の流路14からは炭化水素
ガス (例: メタン、エタン、プロパン、ブタン) が溶鋼
中に吹き込まれる。最外管の外径は例えば34mmである。
【0018】ここで、最外管の内側の流路12より酸素を
吹き込む理由は、もし酸素を吹き込まず、炭化水素ガス
のみを吹き込めば炭化水素の熱分解によって羽口先端が
直ちに閉塞してしまうからである。酸素の吹き込みによ
って適度の酸化反応熱を発生させ、炭化水素の熱分解に
よる吸熱とバランスさせることにより安定な吹き込みが
可能となるのである。
【0019】最外の流路10より炭化水素ガスを吹き込む
理由は、酸素による酸化反応熱を分解反応によって吸熱
し、羽口の溶損を防ぐことである。この考え方は従来の
羽口により酸素と炭化水素を吹き込む場合の考え方と何
等変わることはない。
【0020】しかし最外の流路10のみから炭化水素ガス
を吹き込んでもその量は高々酸素の15% (体積) 程度で
あり、それ以上の大量の吹き込みは不可能である。
【0021】中心の流路12より炭化水素を吹き込むの
は、上記の限界を超えて大量の炭化水素を吹き込むこと
を目的とするものであり、その考え方は下記のとおりで
ある。
【0022】すなわち、中心の流路14より吹き込まれた
炭化水素ガスは溶鋼からの加熱を直接受けないため熱分
解が遅れる。このため羽口の冷却には有効ではなく、逆
に羽口を過冷却することなく安定して大量の炭化水素を
溶鋼中に吹き込むことが可能となる。
【0023】次に、本発明をその実施例によってさらに
詳述するが、これは本発明の単なる例示であって、これ
により本発明が不当に制限されるものではない。
【0024】
【実施例】容量10Tの小型試験転炉に10Tの溶銑を装入
し、生石灰300 kg、鉄鉱石200 kgを投入しつつ、上吹ラ
ンスから酸素を1600Nm3/hr吹き込んで、同時に図1に示
す構造の羽口から表1に示した底吹き条件で底吹きを行
いながら脱炭精錬を行った。
【0025】そのときの脱炭中の溶鋼中酸素濃度および
スラグ中の(T.Fe)濃度の推移をそれぞれ図2、図3に示
した。
【0026】炭化水素ガスを大量に吹き込んで強攪拌し
た本発明法は従来法に比較して酸素濃度、(T.Fe)濃度を
低減できた。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明により大量の炭化水素を安定して
吹き込むことが可能となり、その結果溶鋼の攪拌力が向
上したことにより溶鋼中酸素およびスラグ中の(T.Fe)の
低減が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法による三重管羽口の断面図である。
【図2】脱炭中の溶鋼中酸素濃度の推移を示したグラフ
である。
【図3】脱炭中のスラグ中(T.Fe)濃度の推移を示したグ
ラフである。
【符号の説明】
10 : 外側の流路 12 : 内側の流路 14 : 中心の流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21C 5/48 C21C 5/35 C21C 7/068 C21C 7/072

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円状の三重管構造を有する羽口を用
    い、最も外側の流路より炭化水素ガスを、その内側の流
    路より酸素を、中心の流路より炭化水素ガスを溶融金属
    中に吹き込む羽口からの炭化水素ガス吹き込み方法。
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