JPH02221310A - 含Ni,Cr溶湯の製造方法 - Google Patents

含Ni,Cr溶湯の製造方法

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JPH02221310A
JPH02221310A JP1042277A JP4227789A JPH02221310A JP H02221310 A JPH02221310 A JP H02221310A JP 1042277 A JP1042277 A JP 1042277A JP 4227789 A JP4227789 A JP 4227789A JP H02221310 A JPH02221310 A JP H02221310A
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滝 千尋
Katsuhiro Iwasaki
克博 岩崎
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川上 正弘
Toshio Takaoka
利夫 高岡
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は炭材を燃料または還元材として用い、Ni鉱
石およびCr鉱石等のN2H料を転炉型製錬炉番こおい
て溶融還元し、含N1、Cr溶湯を得る方法に関する。
[従来技術] 従来、ステンレス鋼の溶製は、スクラップ、FeCr、
 FeNi等の合金鉄または電解N1等の原料を電気炉
または転炉で再溶解することにより行われていた。この
方法によると、ステンレス鋼の主要成分であるCr、N
lは予め電気炉等で還元された合金鉄を原料としており
、高価な電気エネルギーを使用しているため、経済的な
方法ではない。
このような観点からより経済的にステンレス鋼を製造す
る方法として、Ni源としての安価原料の使用例は、F
eN1溶解費の低減を目的とした電気炉におけるFeN
i溶湯の直接使用(鉄と鋼、69(1983)7、p、
59) 、転炉におけるニッケルマットの溶融還元(特
開昭58−104153号公報)、あるいはニッケル酸
化物に炭材を混合、成型したものを加熱して予備還元し
、これを転炉型反応容器に装入して溶融還元する方法(
特開昭60−36613号公報)、さらにはニッケルオ
キサイドの利用(特開昭61−291911号公報)が
ある。
一方、Cr源としてCr鉱石をを用い、これを転炉また
はその他の溶解炉において溶融還元する方法がいくつか
提案されている0例えば、ランスからの酸素上吹きとと
もに、底吹き羽口から酸素、横吹き羽口から窒素をそれ
ぞれ吹き込む方法、あるいはランスからの酸素上吹きと
ともに、底吹き羽口から酸素、横吹き羽口から酸素また
は窒素をそれぞれ吹き込む方法が知られている0例えば
、後者の例としては特開昭61−279608号公報を
挙げることができる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の含N1溶湯の製造法は、いずれも
N1鉱石を直接溶解炉に装入して溶融還元するものでは
ない、Nl鉱石は、N1成分が2〜3%と低く、Ni鉱
石重量の約70%はスラグとなるので、溶融還元におい
ては多量のスラグを発生する。従って、所定のN1濃度
の溶湯を得ようとすると、多量のスラグを発生する0例
えば、8%含Ni溶湯を得る場合は溶湯トン(T)当た
り2〜3トン(T)のスラグが発生する。これに伴って
、■ 溶融還元の工程で還元材、または熱源として装入
される炭材と酸素との反応ガスによってスロッピングが
発生し易く、定常的な操業が困難となり、操業が不安定
となる虞があり、さらには、■ スロッピングに伴う設
備機器の損傷、■ スロッピングに伴うNi歩留まりの
低下、がm著になる。
こうした問題があるため、従来技術では、Ni源として
Ni鉱石を直接製錬炉に装入せず、何らかの予備処理を
して含有Ni成分の割合を増加させたものを用いている
一方、Cr鉱石の酸化Crは難溶融性であり、また還元
に多くのエネルギーを要するので、従来の溶融還元法は
いずれも還元速度が小さく、処理に時間がかかるという
大きな問題がある。この背景には以下のような点が挙げ
られる。
■ 従来、炉内におけるCr鉱石の還元はスラグ中でC
r鉱石が溶解した後、炭材のCが作用することにより進
行するものであって、Cr鉱石の溶融がCr111元の
律速であると考えられ、このため処理時間を短縮するた
めの主要な技術的関心は、スラグ組成の特定等の点に向
けられていた。
しかし、Cr鉱石は基本的に難溶融性であり、Cr鉱石
の溶融を促進して還元速度を高めることには限界がある
■ Cr鉱石のスラグ中での溶融速度を上げ、Cr鉱石
の還元処理速度を向上させるため、炉内のCOガスを二
次燃焼させ、その熱を利用するという方法が考えられ、
従来でも炉上部壁から二次燃焼用酸素を吹き込む方法が
とられている。しかし従来では、二次燃焼比を上げると
排ガス温度は上昇するものの、排ガス顕熱を効率よく溶
湯へ伝達させる技術がなく、この結果、着熱効率が低下
し、高温排ガスを排出せざるを得ない、そして。
このような高温排ガスは炉内壁耐火物や排ガスフードの
耐火物を激しく損耗させるという大きな問題があり、こ
のため二次燃焼比はあまり上げられないというのが一般
的な考え方であった。
■ 上記のように、N11石とCr鉱石の還元方法が異
なるので、同一の反応容器を用いてNi、Cr源として
、鉱石を直接還元することは技術的困難が大きく、経済
的ではないと考えられていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、Ni鉱石
の溶融還元において、多量のスラグの発生にも拘らず、
安定した操業を行うことが出来、Ni歩留まりの低下、
スロッピングに伴う設備機器の損傷、または耐火材の損
耗等の問題が解消できるNi鉱石の溶融還元法および二
次燃焼比を上げCr鉱石の溶融を促進して還元速度を高
める方法により、同一の反応容器を用いて、経済的な含
Ni、Cr溶湯を得る方法を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段、作用] 本発明による、含Ni、Cr溶湯の製造方法は、脱炭用
および2次燃焼用ノズルを有する上吹き酸素ランス、底
吹き羽口および横吹き羽口を備えた製錬炉において、N
i鉱石を炭材、造滓剤とともに製錬炉に装入し、 ■前記上吹き酸素ランスから溶湯中へ脱炭用酸素を吹き
込むとともにスラグ中へ2次燃焼用酸素を吹き込む工程
、 ■前記底吹き羽口からCOガスまたは不活性ガスを吹き
込む工程、 ■二次燃焼比[(H,O+C02)バH2+H2O+C
O+C02)]を0.3以上に保持する工程、 によりNi鉱石を溶融還元し、金目溶湯を得た快、前記
製錬炉にCr原料を炭材、造滓剤とともに製錬炉に装入
し、前記■乃至[3]の工程に加えて、■ガス流の少な
くとも一部が、底吹きガスによる溶湯隆起部に当たるよ
うに、横吹き羽目からCOガスまたは不活性ガスを吹き
込む工程、によりCrjl料を溶融還元することを特徴
とする。
溶湯中のEC]は、脱炭用酸素によってCOガスとなっ
て脱炭されるが、このCOガスは2次燃焼用酸素によっ
てCO2ガスとなる。この脱炭および2次燃焼の発熱量
が溶融還元の主たる熱源であるが、攪拌用の底吹きガス
の吹き込みによって、溶湯およびスラグの攪拌が強化さ
れ、上記酸化反応が促進される。こうして製錬炉内の上
記二次燃焼比率を大きくとることが出来、Ni鉱石、C
r鉱石の溶解速度または還元速度の促進に大きな効果が
ある。
Ni鉱石の還元溶融においては、2次燃焼比の向上によ
り、製錬炉に投入する炭材の原単位を低減することがで
き、したがってスロッピングの発生要因であるC01C
02ガスが低減されるので、スロッピングの発生頻度は
顕著に低減される。また、底吹きガス量を増加させて上
記2次燃焼による発熱量の溶湯への伝達割合、すなわち
、着熱効率を向上させることにより、2次燃焼向上と同
様にスロッピングの発生頻度を低減することができる。
難還元性酸化物であるCr鉱石の溶融還元においては、
スラグ層の下部に滞留しているCr鉱石の溶湯中のCに
よる還元を促進するため、スラグと溶湯の攪拌をさらに
強化することが効果的である。このため、底吹きガスの
吹き込みに加えて横吹きガスの吹き込みが行われる。な
お、Niの溶融還元においては、横吹きガスの有無によ
らず、前述の通り、底吹きガス量の増加によりスロッピ
ングの低減を図ることができる。
溶湯中のCによる還元作用および上吹き酸素による二次
燃焼が阻害されないようにするため、底吹きガスおよび
横吹きガスはCOガスまたは不活性ガスとし、酸素ガス
は使わない。
本発明は上記の方法に基づいて、同一の製錬炉によりN
i鉱石、Cr鉱石を直接利用して含Ni、Cr溶湯を得
ることを可能ならしめたものである。
[実施例] 添付の図面を参照しながら、本発明の実施例について説
明する。
第1図は本実施例の製錬炉10で、図中、21は上吹き
酸素ランス、22は脱炭用ノズル、23は2次燃焼用ノ
ズル、24は底吹き羽口、25は横吹き羽口、11はス
ラグ層、12は溶湯、26は原料であるN1鉱石、炭材
または造滓剤剤を製錬炉に投入するためのホッパである
以上のように構成された製錬炉により、Ni鉱石または
Cr鉱石の溶融還元において、高2次燃焼比が得られる
作用について説明する。
溶解の熱エネルギーは炭材の酸素による燃焼、すなわち
c−co、co→CO2の反応によって供給される。上
吹き酸素ランス21に設けられた脱炭用ノズル22によ
る酸素(第1図でDC02で示す)は主として溶湯中の
炭素[C]と反応してCOとなり、同じく2次燃焼用ノ
ズル23による酸素(第1図でPC02で示す)は前記
COと反応してCO2となる。上記の2つのノズル22
.23を設けたことにより、2次燃焼比率が向上される
本発明では、2次燃焼を主としてスラグ内に形成させつ
つ、高2次燃焼を実現させるものであり、このように2
次燃焼領域をスラグ内に形成し、高2次燃焼を確保しつ
つ高い着熱効率を得ることができる。したがって、上記
2次燃焼用酸素は主としてスラグ内に2次燃焼領域が形
成されるようにスラグ中に吹き込まれることが必要であ
る。こうすることにより、2次燃焼比は0.3以上が確
保され、N1鉱石還元中のスロッピング低減、およびC
r鉱石の高い還元速度が得られる。
底吹きガスには従来例では酸素ガスを用いている例もあ
るが、本実施例では酸素ガスは使用しない、底吹きガス
に酸素ガスを用いると、溶湯中で大量のCOガスが発生
して溶湯を強攪拌し過ぎ、溶湯のスプラッシュが2次燃
焼領域(第1図PCOxによるCOの酸化領域)に達し
、溶湯中のCが2次燃焼用酸素PCO2と反応して2次
燃焼が阻害されてしまう、加えて、酸素を使用すると羽
口の温度が上がり過ぎるため冷却ガスを添加する必要が
あり、この冷却ガスも底吹きガスを量を増大させ、強攪
拌による溶湯スプラッシュの発生を過大に助長すること
になる。
第2図はN2吹き込みを行う本実施例とN2に代えて0
2吹き込みを行った比較例について、設定2次燃焼比[
PC02/ (DC02+鉱石中02)]に対する実際
の2次燃焼比 [(112O+co2)八〇2+)I*O+CO+C0
2)]の実測値との関係を調べた結果を示すもので、こ
れにより0□底吹きにより2次燃焼が阻害されているこ
とが示されている。
なお、攪拌ガスであるCo、N2またはAr等の不活性
ガスは、単独または混合して使用することができる。
以上の高2次燃焼の得られる製錬炉10によるNi鉱石
の溶融還元について説明する。最初に溶銑が装入され、
次いで炭材を装入して上吹き酸素ランス21からの送酸
により、溶湯が1500℃程度に昇温されな後、Ni鉱
石の投入が開始される。
底吹き羽目26および横吹き羽口25からの攪拌ガスの
吹き込みは、溶銑が装入されたときから羽目が閉塞され
ないように行われ、必要に応じてその吹き込み量が増大
される。ただし、横吹き羽口25からのガス吹き込みは
Niの溶融還元中においては攪拌用としては積極的に行
う必要はなく、羽目が閉塞されない程度でよい、これは
、横吹きガスによる攪拌の効果が顕著に認められないた
めである。
一般的に使用されるNi鉱石に含まれるFe。
Niの酸化物は30%程度で、その内Ni成分は2〜3
%程度である。その他の70%はスラグ分である。スラ
グにはNi鉱石の他、造滓剤が加わって、Nl鉱石重量
の約8割がスラグになる。したがって、Ni成分が8%
程度の溶銑を得るには溶湯トン(T)当たり、2〜3ト
ン(T)のスラグが生成する。スラグの見掛は密度は、
それに含まれるCOまたはC02ガスによって1.0乃
至1.5程度であるから、その容積は溶湯に比して約1
0乃至2O倍にも達する0発生するCOまたはCO2ガ
ス量が多い場合はスロッピングが生じて、安定な挽業が
阻害され、操業の中断または設備機器の損傷、さらには
スロッピングに伴う地金流用によるNi歩留まり低下の
虞がある。
こうした観点から本発明者らはスロッピングの発生要因
について検討した。第3図は製錬炉内の2次燃焼比率と
スロッピング発生頻度との関係を示すグラフ図である。
このときの試験条件は、製錬炉の溶湯容量は量は5t、
溶湯中の炭素[c]は1〜2%、送酸量は脱炭用、2次
燃焼用の両方の送酸量の合計で2,50ONm’/Hr
、スラグ量は5Tである。以下、スラグ量を、溶湯1(
T)当りの値として比スラグ量S(単位はT/HMT 
)で示す、この図に示されているように、2次燃焼比率
が0.15ではスロッピング頻度が約50%と高くなっ
ており、ランス高さを変えたり、または2次燃焼用ノズ
ルからの送酸量を相対的に増加させて、2次燃焼率比率
を増加させるとスロッピング頻度は低減され、2次燃焼
比率が0.3以上になるとスロッピングの発生は殆ど認
められなくなった。
これは2次燃焼率比が増加すると発生熱量が増加し、こ
れにともなって必要な炭材の装入量が減少し、COガス
の発生が低減されるためである。
2次燃焼率比の向上による発熱量の増加は、2次燃焼(
C+0→C02)による発生熱量が、脱炭(C+0→C
o)による発生熱量の約2.5倍であることからも容易
に理解される。また、第4図に底吹きガス量とスロッピ
ング頻度との関係を示す、これは、底吹きガス量を増加
させることにより、前記発熱量が効率的に溶湯に伝達さ
れ、2次燃焼比率向上の効果が一層発揮されるためであ
る。第4図の試験条件は底吹きガス量を変えた他は第3
図を得た場合と同様である。
第3図または第4図ののグラフは、上記のように、比ス
ラグ量SがLT/HMTで行われた試験の結果であるが
、この試験において比スラグ量Sを増加した場合、スロ
ッピングの発生が鋼中炭素[C]に関係することが予見
されたので、これについて検討した結果が第5図である
。この第5図は、鋼中炭素[C]と上記比スラグ量Sと
の関係をスロッピングの有無について整理したグラフ図
である。
このときの2次燃焼率は、0.3以上としである。
図中、0印はスロッピングがなく、安定な操業が行われ
たことを示し、X印はスロッピングが起こり不安定操業
になったことを示す、このように、Niの溶融還元にお
いて、スロッピングを起こさない安定操業範囲が第5図
中破線で書かれた境界線の右側であることが示される。
第5図のグラフで前記境界線はSと[C](%)]との
関係式、S  (T/HMT)= 3[C] (%)で
表すことができる。したがって、スロッピングの発生し
ない、安定操業領域は、 S  (T/HMT )≦3[C] (χ)と書ける。
第6図は以上の結果をふまえて、好ましい操業の実施例
を具体的に示すものである。この実施例においては、2
次燃焼比率は0.3゛以上、溶湯中の[C]は3〜4%
で一定としである。
この図は共通の横軸に時間をとり、縦軸には、■操業工
程、■溶湯の温度、■全体の送酸量、■、■はそれぞれ
Ni鉱石、炭材であるコークスの装入量、■スラグ量お
よび溶湯量、および■溶湯中のN1成分を示したグラフ
図である。ここで、■〜■は第5図のNa 1〜7に対
応する数字である。′1 操業工程■では最初に3.1Tの溶銑が装入され、続い
てNi鉱石の溶融還元と排滓が3回縁り返される。溶湯
の温度■は溶銑の装入後、直ちにコークスの投入■、送
酸■、が行われて昇温される。 Nl鉱石の装入■は、
溶湯温度が上昇して1500℃を超えところで行われる
。送酸量■、Ni鉱石■、およびコークス■の装入量の
グラフで平坦な部分は、それぞれ29008m’/Hr
、12Okg/+in、50kg/sinである。
比スラグ量S■は当然排滓の都度低下されるが、そのピ
ークの値は図中に示されているである通り、 0.8T
/)IMT〜1.IT/IIMTである。製錬炉内の溶
湯量■はNi鉱石が溶融還元されてNiまたはFeが溶
湯中に加わり、当初の3.ITに対して最終的に5.9
Tになった。また、溶湯中のN1成分■は、1回目の排
滓時に4.5%Niの高金目溶湯が得られ、3回のNi
鉱石の装入で、溶湯中のNi成分は8.15%であった
以上のうにN1鉱石の溶融還元が終了した後に行われる
Cr鉱石の溶融還元について説明する。
前記製錬炉内の溶湯にCr鉱石、炭材および造滓剤が装
入される0本発明はCr原料としてCr鉱石に限るもの
ではないが、ここではCr鉱石について説明する。
還元処理中は初期から終期に至るまで上吹き酸素ランス
の脱炭用酸素ノズル、2次燃焼用ノズルからの酸素の吹
き込み及び底吹き羽口24からの攪拌ガス吹き込みはN
1鉱石の溶融還元の場合と同様である。Crの溶融還元
中は底吹24からの攪拌ガス吹き込みに加えて横吹き羽
口25から攪拌ガスが吹き込まれる。
横吹き羽口25からの攪拌ガスは前述の底吹きガスと同
様に酸素ガスは用いない、横吹きガスに酸素ガスを用い
ると、Cr鉱石還元のためにスラグと混合させた溶湯中
のCが酸素ガスと反応してしまい、Cr鉱石の還元を阻
害してしまう、また、底吹き羽口の場合と同様、耐火物
損傷の問題も生じる。
第7図は第1図に示した製錬炉のCr鉱石溶融還元にお
ける摸弐図である。Cr鉱石中のCr酸化物は難溶融性
であり、Cr鉱石を溶湯中のCによる還元を積極的に促
進させるため、底吹き羽口24に加えて横吹き羽口25
からの攪拌ガスにより、スラグ層11の下部でCr鉱石
が浮遊する領域中に溶湯を混合させようとするものであ
る。底吹き羽口24および横吹き羽口25からのガス吹
き込みは、両者の協同作用により溶湯をスラグ中に混合
させ、還元速度を飛躍的に高める効果をもたらす、すな
わち、底吹き羽口24から攪拌ガスを供給して溶湯面に
隆起部(第6図中Aで示す)を形成し、同時に、横吹き
羽口25からガス流の少なくとも一部が上記溶湯隆起部
(A)に当たるようにして攪拌ガスを供給するものであ
り、この横吹きガスにより溶湯隆起部(A)の溶湯がス
ラグ中に飛散することになる。スラグの見掛は比重は通
常0.3乃至0.5であり、したがってスラグ中のCr
鉱石は、第7図に示すように殆どスラグ層下部に浮遊し
ている。上記のように溶湯隆起部(A)を横吹きガスで
飛散させると、この飛散溶湯は、第6図からも明らかな
ようにCr鉱石が存在するスラグ下部領域に混合され、
この溶湯中のCがCr2O1を還元し、高い還元速度が
得られる。
本発明では前述のように2次燃焼比を0.3以上として
還元処理が行われるが、底吹きと横吹きとの協同作用に
より高い着熱効率が得られ、炭材の原単位を低く抑える
ことができる。これにより、溶湯中のP成分の殆どが炭
材により持ちこまれることから、溶湯中のPの低減を図
ることができる。また、2次燃焼比が高くなると、気化
脱硫現象が活発になり、溶湯中のSも低減する。このよ
うな観点からも本発明では2次燃焼比は0.3以上とす
る。第8図は本実施例の溶融還元において、炉内2次燃
焼比の変化に対するコークス原単位、溶湯中P成分及び
S成分との関係を示すもので、2次燃焼比を0.3以上
とすることにより、コークス原単位が抑えられ、かつ溶
湯中のP、Sも適切に低減している。
第9図はCrの溶融還元の好ましい操業の実施例を具体
的に示すものである。この図は第6図に示したN1鉱石
の溶融還元の操業経過で、排滓の後に続くものでる。共
通の横軸に時間をとり、縦軸には、■操業工程、■溶湯
中のC,Cr、■溶湯の温度、■ランスからの送酸量、
■ランス高さ、■底吹きガス量、■横吹きガス量、■C
r鉱石の装入量、■コークスの装入量を示したグラフ図
である。ここで、■〜■は第8図のNo、1〜9に対応
する数字である。
[発明の効果] 本発明によれば、溶銑、Ni鉱石、炭材等の原料が装入
された製錬炉に脱炭用、2次燃焼用の酸素を吹き込み、
炉底から攪拌ガスを吹き込んで2次燃焼比率を0.3以
上として、旧鉱石の溶融還元後、Cr原料を装入して横
吹き羽口からのガス吹き込みを加え、強攪拌としたので
、Ni鉱石の溶融還元ではスロッピングが無く、安定操
業が行われて、Ni歩留まりは90%以上が確保され、
Cr鉱石の溶融還元においては難溶融性のCr鉱石の溶
融還元が効率よく達成された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例の方法に用いた製錬炉の縦断面図、第
21!Iは設定2次燃焼比と実測2次燃焼比との関係を
示すグラフ図、第3図は製錬炉内の2次燃焼比率とスロ
ッピング発生頻度との関係を示すグラフ図、第4図は底
吹きガス量とスロッピング発生頻度との関係を示すグラ
フ図、第5図は鋼中炭素IC]と比スラグ量との関係を
スロッピングの有無について整理したグラフ図、第6図
はN1鉱石の溶融還元時の操業経過を示すグラフ図、第
7図はCr鉱石の溶融還元時の底吹き、横吹きの作用を
示す模式図、第8図はCr鉱石の溶融還元において炉内
2次燃焼比の変化に対するコークス原単位、溶湯中P成
分及びS成分との関係を示すグラフ図、第9図はCr鉱
石の溶融還元時の操業経過を示すグラフ図である。 10・・・製錬炉、11・・・スラグ層、12・・・溶
湯、21・・・上吹き酸素ランス、22・・・脱炭用ノ
ズル、23・・・2次燃焼用ノズル、24・・・底吹き
羽口、25・・・横吹き羽口、26・・・ホッパ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)脱炭用および2次燃焼用ノズルを有する上吹き酸
    素ランス、底吹き羽口および横吹き羽口を備えた製錬炉
    において、Ni鉱石を炭材、造滓剤とともに製錬炉に装
    入し、 [1]前記上吹き酸素ランスから溶湯中へ脱炭用酸素を
    吹き込むとともにスラグ中へ2次燃焼用酸素を吹き込む
    工程、 [2]前記底吹き羽口からCOガスまたは不活性ガスを
    吹き込む工程、 [3]二次燃焼比[(H_2O+CO_2)/(H_2
    +H_2O+CO+CO_2)]を0.3以上に保持す
    る工程、 によりNi鉱石を溶融還元し、含Ni溶湯を得た後、前
    記製錬炉にCr原料を炭材、造滓剤とともに製錬炉に装
    入し、前記[1]乃至[3]の工程に加えて、[4]ガ
    ス流の少なくとも一部が、底吹きガスによる溶湯隆起部
    に当たるように、横吹き羽口からCOガスまたは不活性
    ガスを吹き込む工程、 によりCr原料を溶融還元することを特徴とする含Ni
    、Cr溶湯の製造方法。
  2. (2)Ni鉱石を溶融還元するとき、溶湯中の炭素含有
    量[C](%)と、溶湯トン(HMT)当たり発生する
    スラグ量Sトン(T)との関係を S(T/HMT)≦3[C](%) とすることを特徴とする請求項1の含Ni、Cr溶湯の
    製造方法。
  3. (3)溶融還元中、先端が操業中のスラグ層中に位置し
    た上吹き酸素ランスにより、脱炭用酸素および二次燃焼
    用酸素を吹き込むことを特徴とする請求項1記載の含N
    i、Cr溶湯の製造方法。
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JP2011500965A (ja) * 2007-10-23 2011-01-06 エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト 転炉の上流加工側でフェロクロム及びフェロニッケルの直接還元炉を用いたステンレス鋼の製造方法
CN113720158A (zh) * 2021-08-04 2021-11-30 中国恩菲工程技术有限公司 回转式侧吹冶炼装置及冶炼工艺

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