JP2981551B1 - ゲル化剤 - Google Patents

ゲル化剤

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Abstract

【要約】 【課題】 生分解性を有し、生物に対する安全性の高い
ゲル化剤を提供する。 【解決手段】 式(I) 【化1】 (式中、Xは互いに同一でも異なってもよく、アルカリ
土類金属、Li、Al及び有機塩基からなる群より選ば
れる金属原子又は基である。nは1又は2を表わす。)
で示される化合物からなるゲル化剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性を有し、
生物に対して高い安全性を有するバイオサーファクタン
ト由来のゲル化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゲルはコロイド分散液(ゾル)が溶媒を
包含して流動性を失い、ゼリー状または固化したもの
で、ゼラチン、寒天、豆腐および卵白などのゲルが古く
から知られている〔吉村 淳、フレグランスジャーナ
ル、No.33,26(1978 )。高分子ゲルの研究も進んでおり
〔荻野 一善、長田 義仁、伏見 隆夫、山内 愛造共
著、「ゲル−ソフトマテリアルの基礎と応用」、産業図
書(株)、1991年(初版);阿部 正彦、村勢 則郎、
鈴木 敏幸編「ゲルテクノロジー」、(株)サイエンス
フォーラム、1997年〕、メタノールに脂肪酸石けんを加
えて得られる固形燃料は古くから知られ、そのメカニズ
ムとしては、脂肪酸石けんによる三次元の枠組み構造の
中にメタノールが取り込まれるとされている。界面活性
剤濃厚水溶液や界面活性剤−長鎖アルコール−水系も増
粘・ゲル化する[黒岩 茂隆、表面、11,579(1973)、小
林、佐々木、中田、小原、小西、粧技誌、20,210(198
6)]。さらに、多くの油ゲル化剤が開発され、ジベンジ
リデンD-ソルビトール、N-アシルアミノ酸誘導体、デキ
ストリン脂肪酸エステル、2-ヒドロキシ長鎖脂肪酸など
が知られている。金属石けんのゲル形成作用もよく知ら
れている[松浦 良平、油化学、16,585(1967)]。他
方、ゲルは食品、医薬、農薬、香粧品、塗料、グリー
ス、ゲル化燃料、塗布型帯電防止剤、さらに含油廃水中
の廃油のゲル化分離など、幅広い産業分野への応用が考
えられ、新たなゲル化剤の開発が要望されている。特
に、生体への安全性や環境汚染防止の問題などから、生
分解性を有する新たなゲル化剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
生分解性を有し、生物に対する安全性の高いゲル化剤を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、生分解性
で生体に安全な生体由来の界面活性剤(バイオサーファ
クタント)として新しい化学構造をもつスピクリスポー
ル酸が三塩基酸型の界面活性剤であることに注目し、ス
ピクリスポール酸を各種アルキルアミンで中和およびけ
ん化した乳化及び分散系の増粘安定化剤(特公平2-5309
1 号)およびベシクル形成剤(特公平5-56324 号、油化
学,36,490 (1987))を提案している。本発明者らが鋭
意研究した結果、このスピクリスポール酸の塩基性物質
との中和塩がゲル化剤として作用しうることを見出し、
この知見に基づき本発明をなすに至った。すなわち本発
明は、(1)式(I)
【0005】
【化2】
【0006】(式中、Xは互いに同一でも異なってもよ
く、アルカリ土類金属、Li、Al及びアルギニン残基
からなる群より選ばれる金属原子又は基である。nは1
又は2を表わす。)で示される化合物からなることを特
徴とするゲル化剤、及び (2)水溶液であることを特徴とする(1)項記載のゲ
ル化剤を提供するものである。なお、本明細書における
「ゲル化」には、コアセルベートの形成も含むものとす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のゲル化剤は、上記式
(I)で表わされるスピクリスポール酸金属塩(3−ヒ
ドロキシ−1,3,4−テトラデカントリカルボン酸金
属塩)を含有してなる。式(I)において、Xは互いに
同一でも異なってもよく、アルカリ土類金属、Li、A
l及びアルギニン残基からなる群より選ばれる金属原子
又は基である。Xとして具体的には例えば、Ca、M
g、Ba、Sr、Be、Ra、Li、Al、アルギニン
残基などがあげられ、好ましくはCa、Mg、Li、A
l又はアルギニン残基であり、特に好ましくはCa又は
Mgである。式(I)においてnは1又は2を表わす。
【0008】本発明のゲル化剤は、スピクリスポール酸
((4s,5s)−4,5−ジカルボキシ−4−ペンタ
デカノリド)を各種塩基性化合物と反応させ、中和塩と
することにより得られる。スピクリスポール酸は、ブド
ウ糖を原料とする微生物工業プロセスによってペニシリ
ウム・スピクリスポラムの代謝産物として高収率で量産
される物質である。これに、計算量より過剰の塩基性化
合物水溶液を加えて加熱すると、ラクトン環が開環した
構造の、式(I)で表わされる金属塩が得られる。例え
ば式(I)においてXが3つともMgであるゲル化剤を
得る反応は、下記のスキームで表わされる。
【0009】
【化3】
【0010】スピクリスポール酸は分子中に遊離カルボ
キシル基2個とラクトン環を持つので、マグネシウムな
どの2価金属塩に誘導すると分子内および分子間で橋か
けした高分子性誘導体の生成が考えられる。上記スキー
ムのマグネシウム塩は窒素置換した水を用いてスピクリ
スポール酸と水酸化マグネシウムを混合し、80℃程度
に加熱して得られる。このマグネシウム塩の水溶液と炭
化水素類などとで形成したゲルはO/W型で連続相が水
の多相型エマルションであり、顕微鏡観察によれば油滴
を中心としたビーズ状の集合体である。この集合体は、
スピクリスポール酸マグネシウムの親油部がイオン結合
により二鎖型構造となり、HLBが釣り合って油と吸着
する一方で、Mg2+が水分子を多く引き付けて、水−油
界面にイオン結合によって結ばれた高分子性のスピクリ
スポール酸マグネシウムの吸着膜が生成して、油ゲルの
生成することが考えられる。
【0011】本発明のゲル化剤は、通常、水溶液として
用いられる。上記式(I)で表わされる化合物は水溶液
としたときに、上記スキームで説明したように、式
(I)中のXn+において分子内または分子間で架橋し
て高分子様の構造となり、その枠組の中に油相成分など
が、スピクリスポール酸のアルキル基(デシル基)を介
して取り込まれ、ゲル化するものと考えられる。式
(I)の3つのXのうち、2つ以上がアルカリ土類金
属、Li、Al及びアルギニン残基からなる群より選ば
れる金属原子又は基であれば、このような架橋によるゲ
ル化作用が発現する。本発明のゲル化剤によるゲル化の
態様としては、例えば式(I)の化合物の水溶液とアル
コールとを混合してゲル化する、式(I)の化合物の水
溶液と炭化水素類などの油相成分と混合してゲル化す
る、などがある。式(I)の化合物の水溶液中の濃度
は、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは0.
5〜10重量%とし、これと油相成分又はアルコールを
混合したのち、加熱し、必要に応じて静置すると、ゲル
化する。加熱は好ましくは50℃以上、さらに好ましく
は60〜80℃で行う。窒素気流下で行うのが好まし
い。ゲル化剤と油相成分やアルコールとの混合は、振盪
などで行うことができる。
【0012】本発明のゲル化剤を用いてゲル化しうる油
相成分やアルコールとしては、例えばアルコール類(2
−エチルヘキサノール、1−オクタノール、1−ノナノ
ール、1−デカノール、2−デカノールなどの1価アル
コール;グリセリンなどの多価アルコール)、炭化水素
類のような油(テトラデカン、ヘキサデカン、流動パラ
フィン、ケロシン、重質油など)などがあげられ、これ
らの2種以上の混合物であってもよい。このときの油相
成分やアルコール(以下、油相成分等という)の使用量
は、目的とするゲルの性状などにより異なり、適宜定め
られる。本発明のゲル化剤により形成されるゲル又は油
ゲル(以下、まとめてゲルという)は、水相を連続相と
する多相型のO/W型(例えばW/O/W型)ゲルであ
り、高い吸収効率で油相成分等を吸収してゲル化する。
本発明のゲル化剤によれば、常温で8万mPa以上とい
う高い粘度のゲルも形成することができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。なお、以下においてスピクリスポール酸は
磐田化学株式会社製のものを、水-エタノール溶液に加
熱溶解後、冷却して沈殿させることにより精製し、十分
乾燥して用いた。また、実施例中の%は重量%である。
【0014】実施例1 40ml容メスフラスコにスピクリスポール酸3.94g (0.01
2 モル)、水酸化マグネシウム1.05g (0.018 モル)及
び水を30ml加えた後、上層の空気を窒素で置換して、湯
浴中50℃にて2時間加熱後、放冷した。この後、さらに
標線まで水を加え、再び1時間加熱し、放冷して10%ス
ピクリスポール酸マグネシウム水溶液を得た。20ml目盛
付試験管にこの水溶液1mlを入れ、さらに2-エチルヘキ
サノール6mlを加えて手で振ると全体がゲル化した。ス
ピクリスポール酸金属塩1モル当たりの油相成分等(2-
エチルヘキサノール)の吸収量(モル)(吸油効率。以
下、ゲル化率という)は145.2 であった。生成したゲル
は、試験管を倒立しても垂れ落ちることがなかった。粘
度は25℃で9万mPa に達した。ゲルを顕微鏡(100
倍)で観察すると、数ミクロンの大きさの滴が数珠玉の
ように鎖状構造体を形成していた。生成したゲル2mlを
10ml容の試験管に取り、油溶性染料であるオイルオレン
ジSS(C.I.12100)の0.1% 2-エチルヘ
キサノール溶液を数滴滴下したところ、染料の黄橙色溶
液はゲルの上面に液滴状にのって留まり、ゲル中には移
行しなかった。これに対し、0.1% ブロモクレゾー
ルグリーン水溶液を数滴滴下すると、青色の水溶液がゲ
ル上面によくなじんで接触するとともに、ゲル内に徐々
に移行した。これより、生成したゲルは連続相が水相で
あることがわかる。吸油力が大きいことから、ゲルはミ
クロエマルション構造であると考えられる。
【0015】実施例2 スピクリスポール酸マグネシウム水溶液の濃度を表1に
示すようにした以外は実施例1と全く同様にして、2-エ
チルヘキサノールのゲル化を行った。ゲルの生成量、上
層の油相量、下層の水相量及びゲル化率を、実施例1の
結果と併せて表1に示した。スピクリスポール酸マグネ
シウムの濃度が2.0 〜10.0%の範囲で特に効率よくゲル
を形成した。15%以上においてもゲルを形成したが、ゲ
ル化率がやや低かった。
【0016】
【表1】
【0017】実施例3 スピクリスポール酸マグネシウム水溶液の濃度を表2に
示すようにし、2-エチルヘキサノールに代えて1-オクタ
ノール4mlを加えた以外は実施例1と全く同様にして、
1-オクタノールのゲル化を行った。いずれの濃度でも、
上層の油相とゲル層が共存して生成した。10%水溶液で
形成したゲルの粘度は49mPa (25℃)であった。各濃度
の水溶液でのゲルの生成量、上層の油相量、下層の水相
量及びゲル化率を表2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】実施例4 2-エチルヘキサノールに代えて1-ノナノール7mlを加え
た以外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層が2.
0ml 生成した(ゲル化率23.6)。 実施例5 2-エチルヘキサノールに代えて1-デカノール7mlを加え
た以外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層が3.
0ml 生成した(ゲル化率43.1)。 実施例6 2-エチルヘキサノールに代えて2-デカノール7mlを加え
た以外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層が1
ml生成した。
【0020】実施例7 スピクリスポール酸マグネシウム水溶液の濃度を表2に
示すようにし、2-エチルヘキサノールに代えてテトラデ
カン7mlを加えた以外は実施例1と全く同様にしたとこ
ろ、流動性のあるコアセルベートが生成した。各濃度の
水溶液でのコアセルベートの生成量、上層の油相量、下
層の水相量及びゲル化率を表3に示した。表3よりわか
るように、スピクリスポール酸マグネシウム0.6 〜20%
の広い濃度範囲にわたってコアセルベートが生成した。
【0021】
【表3】
【0022】実施例8 スピクリスポール酸マグネシウム水溶液の濃度を表4に
示すようにし、2-エチルヘキサノールに代えてヘキサデ
カン6mlを加えた以外は実施例1と全く同様にしたとこ
ろ、流動性のあるコアセルベートが生成した。各濃度の
水溶液でのコアセルベートの生成量、上層の油相量、下
層の水相量及びゲル化率を表4に示した。
【0023】
【表4】
【0024】実施例9 2-エチルヘキサノール1mlを加えて振り混ぜた後、さら
にテトラデカン6mlを加えて振った以外は実施例1と全
く同様にしたところ、全体がゲル化し、生成したゲルは
試験管を倒立しても垂れ落ちなかった。また、2-エチル
ヘキサノールとテトラデカンの添加量を表5に示すよう
に変えたところ、同様にゲルが生成した。ゲルの生成
量、上層の油相量、下層の水相量及びゲル化率を表5に
示した。
【0025】
【表5】
【0026】実施例10 2-エチルヘキサノールに代えてグリセリン6.0ml を加え
た以外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層が4.
5ml 生成した。
【0027】実施例11 2-エチルヘキサノールに代えてグリセリン5.0ml とテト
ラデカン2.0ml を加えた以外は実施例1と全く同様にし
たところ、ゲル層が7.0ml 生成し、下層に水相が1.0ml
できた。
【0028】実施例12 2-エチルヘキサノールに代えてグリセリン4.0ml を加え
て振り混ぜた後、さらに流動パラフィン3.0ml を加えた
以外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層が6.0m
l 生成し、下層に水層が2.0ml できた。ゲルの粘度は56
2mPa(25℃)であった。
【0029】実施例13 2-エチルヘキサノールに代えてグリセリン4.0ml を加え
て振り混ぜた後、さらにテトラデカン3.0ml を加えた以
外は実施例1と全く同様にしたところ、ゲル層7.5ml
と、下層に水相0.5ml が生成した。
【0030】実施例14 40mlメスフラスコにスピクリスポール酸7.88g (0.024
モル)、水酸化マグネシウム2.10g (0.036 モル)及び
水を30ml加えた後、上層の空気を窒素置換して湯浴上で
50℃にて2時間加熱後、放冷した。この後、標線まで水
を加え、再び1時間加熱し、放冷して20%スピクリスポ
ール酸マグネシウム水溶液を得た。20ml容目盛付試験管
に20%水溶液1.0ml (0.6 ミリモル)を入れ、無水塩化
カルシウム0.033g(0.3 ミリモル)を加えて上層の空気
を窒素置換してストップ栓を付け、50℃で1 時間加熱
後、放冷した。これにテトラデカン5.0ml を加えて手で
振ると、全体がゲル化した。ゲル化率は31.9であった。
【0031】実施例15 スピクリスポール酸マグネシウム水溶液の濃度を1%と
し、無水塩化カルシウムに代えて1モル塩化カルシウム
水溶液0.33ml(0.03ミリモル)を加えてスピクリスポー
ル酸石けんとした以外は実施例14と同様にしたとこ
ろ、全体がゲル化した。ゲル化率は509.9 であった。
【0032】実施例16 2-エチルヘキサノールに代えてグリセリン4.0ml を加え
て振り混ぜた後、さらにヘキサデカン3.0ml を加えた以
外は実施例1と全く同様にしたところ、7.0mlのゲル層
と、下層に1.0ml の水相が生成した。ゲルの粘度は2550
mPa (25℃)であった。
【0033】実施例17 20ml容共栓三角フラスコにスピクリスポール酸0.99g(0.
003 モル)と1N水酸化ナトリウム水溶液9ml(0.009
モル)を入れて加熱した後、水酸化アルミニウム0.234g
(0.003 モル)を加えて加熱した。20ml容目盛付試験管
にこの水溶液1.0ml を入れ、テトラデカン6.0ml を加え
て手で振ると、上層(油相)2.7ml 、ゲル層2.3ml 、下
層(水相)1.0ml が生成した。
【0034】実施例18 20%スピクリスポール酸マグネシウム水溶液10ml(含有
量5.5 ミリモル)に水酸化リチウム一水和物0.09g(2.1
ミリモル)を加えて70℃で30分加熱して、一部をリ
チウム塩に変換した。20ml容目盛付試験管にこの水溶液
1.0ml を入れ、2-エチルヘキサノール4.0ml を加えて手
で振ると、上層(油相)3.5ml とともにゲル層1.5ml が
生成した。
【0035】実施例19 20%スピクリスポール酸マグネシウム水溶液10ml(含有
量5.5 ミリモル)にアルギニン0.54g(12.8ミリモル)を
加えて70℃で30分加熱して、一部をアルギニン塩に
変換した。20ml容目盛付試験管にこの水溶液1.0ml を入
れ、2-エチルヘキサノール4.0ml を加えて手で振ると、
やや濁った上層(油相)3.0ml とともにゲル層2.0ml が
生成した。
【0036】実施例20 20%スピクリスポール酸マグネシウム水溶液10ml(含有
量5.5 ミリモル)に水酸化リチウム一水和物0.69g(16.5
ミリモル)を加えて70℃で30分加熱して、リチウム
塩に変換した。20ml容目盛付試験管にこの水溶液1.0ml
を入れ、テトラデカン3.0ml を加えて手で振った後、約
1時間静置すると、上層(油相)2.3mlとともにゲル層
1.7ml が生成した。
【0037】
【発明の効果】本発明のゲル化剤は、水溶液として油相
成分等と混合することにより、種々の油相成分やアルコ
ールの多相O/W型のゲル又はコアセルベートを形成す
る。本発明のゲル化剤は生分解性を有し、生体への安全
性も高いため、広い用途のゲルに利用できる。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 昭二 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 内山 裕夫 茨城県つくば市小野川16−2 国立環境 研究所内 (72)発明者 張 躍軍 中華人民共和国 南京市孝陵衛200号 南京理工大学内 (56)参考文献 特開 昭60−31821(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 103 CA(STN) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Xは互いに同一でも異なってもよく、アルカリ
    土類金属、Li、Al及びアルギニン残基からなる群よ
    り選ばれる金属原子又は基である。nは1又は2を表わ
    す。)で示される化合物からなることを特徴とするゲル
    化剤。
  2. 【請求項2】 水溶液であることを特徴とする請求項1
    記載のゲル化剤。
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