JP2981257B2 - 新規なキシロース製造方法 - Google Patents
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Description
の殻のような原料からD−キシロースを製造することは
公知である。これらの原料を温度及び圧力の極端な条件
のもとで酸加水分解することによってD−キシロースの
重合物であるキシランがキシロースに分解されるが、こ
のキシロースの主な用途は、これを水素添加してキシリ
トールの製造に用いることである。
主なものをあげるならば: ○ それら原料のキシラン含有量が低いことによってキ
シロースの収量が低く(使用原料の8ないし15重量
%)、そして総合的価値の向上を見出すことが困難であ
り、しかも廃棄したときに甚だしい汚染を引起こすかな
りの量の副生物を生ずる。
諸性質がD−キシロースによく似ている他の糖類、すな
わちグルコース、マンノース、ガラクトース、及びアラ
ビノースよりなる群の糖類が含まれ(これら糖類の水素
添加物の物理的性質はキシリトールのそれに近い)、そ
れによってこれとD−キシロースとの分離(そして必要
の場合キシリトールの分離)が非常に困難になり、すな
わち例えば水素化された木材の加水分解物中に通常見出
されてシロップを濃縮したときにキシリトールと一緒に
結晶化するガラクチトールの存在はキシリトールを食品
に用いようとするときは望ましくなく、と言うのはガラ
クチトールが白内障を引き起こすからである。
造する方法を記述しているフランス特許第2,009,331号
公報には、D−アラビトールがD−キシルロースをへて
D−キシロースを製造するための重要な原料であること
を示していが、この特許はD−キシルロースをD−キシ
ロースに転化するのに使用できる手段についてはなにも
記載しておらず、ペントースが(このものの光学異性体
であるL−キシロースを用いて)水素添加によって100
%のキシリトールを生ずることが述べられているだけで
ある。
スに部分的に異性化することも考えられるけれども、こ
れには危険な溶媒類が導入されると言う欠点がある。
た、Hochster及びWatson(カナダ国、3105オッタワ、ナ
ショナル・リサーチ・カウンシル)はD−キシロースを
D−キシルロースへ、またその逆へ転化することのでき
る幾つかの酵素によって実験的にD−キシルロースのD
−キシロースへの異性化を行なったけれども、これは高
純度でD−キシロースを分離することなく、そして温度
及び、中でもその濃度の条件が工業的規模での利用に全
く堪えないような条件のもとで行なっている。
学的異性化と同様に部分的な転化であり、このような異
性化では最大で75%の収率でしかD−キシローズを得る
ことができず、従ってD−キシルロースの25%は取り返
しの余地なく失われてしまうのであり、と言うのはこの
ものはD−キシロースに転化されないからである。
に、これら糖類の含まれているシロップを重亜硫酸塩の
形で交換吸着されているアニオン樹脂の上でクロマトグ
ラフ処理することが提案されている(フランス特許第2,
117,558号)。しかしながらこの技術の欠点は、D−キ
シロースの1部が非可逆的にその樹脂に結合してしまう
こと、及び認め得る性能低下を経験することなく分離サ
イクルを5回以上続けて実施することが困難であるとい
うことである〔S.P.Olivier及びP.J.du Toit:“Biotech
nology and Bioengineering"第XXVIII巻、684−699頁
(1986)〕。
ルコースからダブル好気性発酵により得られたD−キシ
ルロースを、キシロースを経過することなく直接水素化
するによってキシリトールを製造することが提案されて
いる。この方法の欠点は、この水素添加が50%のD−ア
ラビトールと一緒に50%のキシリトールしか生じないこ
とであり、前者はこのような割合で存在した場合にキシ
リトールと分離することが困難である。
約40%の低い収率でしか得ることができないようなキシ
ルロースから工業的規模でD−キシロース又はキシリト
ールを充分に高い純度及び収率で製造することを可能と
するような方法は未だ存在していない。
ら得られるところのD−キシルロースからD−キシロー
スを製造するための、工業的製造業者がD−グルコース
から所望の最終生成物に至るまでの多数の工程段階を容
認しても済む程に充分に高い収率及び純度でD−キシロ
ースに達するのに適した方法を提供することである。
は、カチオン交換樹脂、好ましくは特にグルコース及び
フルクトースのクロマトグラフィーによる分離に用いら
れるようなそれの上、或はゼオライトの上でのクロマト
グラフィーによって、D−キシロースとD−キシルロー
スとの混合物からD−キシロースを高い純度の状態で分
離することが可能であることを見出し、それによってこ
の問題の解決に貢献するに至った。
酵素反応的異性化過程にかけてD−キシロースとD−キ
シルロースとの混合物を作り、 ロ) 第2段階において、上記混合物をクロマトグラフ
ィー処理して一方のD−キシロースに強く富んでいるフ
ラクション(フラクションX1)と他方のD−キシルロー
スに強く富んでいるフラクション(フラクションX2)と
の少なくとも2つのフラクションに導き、 ハ) 第3段階において、このフラクションX2を前の異
性化段階へ戻して再循環させ、 その際D−キシロースはフラクションX1から回収され、
そしてこの後者は直接水素化段階にかけてもよいことを
特徴とする。
してその好ましい製造方法の他にd−アラビトールの微
生物による酸化反応によって得ることができるが、この
D−アラビトールはD−グルコースの好気的発酵によっ
て得られる。
ルロースの製造方法は従ってその出発D−キシロースを
下記の1連の工程段階の中で、すなわち a) D−グルコースのシロップをPichia属の好浸透圧
性微生物により好気性発酵させてD−グルコースをD−
アラビトールに変える段階 b) このD−アラビトールのシロップをD−アラビト
ールのD−キシルロースへの転化に適した、Acetobacte
r、Gluconobacter又はKlebsiella属の、アルコール脱水
素酵素を作り出す微生物により好気性発酵させる段階、
及び c) そのキシルロースのシロップをグルコースイソメ
ラーゼの作用により、又はキシロースイソメラーゼの作
用によりD−キシロースに富んだシロップにする段階 によって作ることを特徴とする。
グルコン酸(これはカルシウム塩の形においていわゆる
RUFF法により脱カルボキシル化してD−アラビノースを
得ることができる)への酸化を経るような変法を用いる
こともできる(米国特許第3,755,294号参照)。次にD
−アラビノースを公知の方法で水素添加してD−アラビ
トールにする。
はこの方法を構成する各工程段階の特別な組み合わせに
よって、廃棄されるほどに低価格の原料である出発D−
グルコースについて30%よりも高い収率でD−キシロー
スの製造を可能にする。
の量及びこのD−キシロースの製造の際、また従ってキ
シリトールの製造の際に生ずる副生成物の量、またそれ
による汚染も著しく少なくなる。
学的な問題が存在せず、 ○この原料の加工を通常の、極端に高い温度や圧力に堪
える必要がなく、また腐食性の媒体に耐える必要もない
装置の中で実施でき、 ○その得られたD−キシロースはガラクトースを含ま
ず、その水素添加によって得られたキシリトールは従っ
てガラクチトールを含まないので食品に使用することが
できる ことである。
の図面の参照のもとにあげる追加的な具体的説明によっ
て、本発明は更によく理解できるであろう。
法は ○ M1におけるD−グルコースのD−アラビトールへの
転化 ○ M2におけるD−アラビトールのD−キシルロースへ
の転化 ○ M3におけるD−キシルロースの異性化 ○ M4における異性化されたシロップのクロマトグラフ
ィー処理 ○ N1におけるD−キシロースに富んだシロップの回収
及び ○ N2におけるD−キシルロースに富んだシロップの回
収 ○ D−キシルロースに富んだシロップのパイプPを通
してのN2からM3への再循環 の順に行なわれる。
を用いることができる: デキストロース 150−200g/ 有機窒素(コーンスティープ又は酵母抽出物の形の)
2− 4g/(N×6.25) KH2PO4 1− 3g/ MgSO4・7H2O 1− 2g/ この培地を発酵器中に導入し、滅菌し、ついで例えば
ATCCに保存されているPichia Ohmeri No.20209株(すな
わちPichia farinosa株)のようなPichia属の微生物の2
4時間培養物の約10%を接種するが、この培養物は例え
ば下記 グルコース 50g/ 酵母抽出物 10g/ KH2PO4 3g/ MgSO4・7H2O 1g/ よりなる培地で得られたものである。
/分の値で1ないし1.5に相当する通気状態のもとに4
と6との間のpH、好ましくはアンモニアによって維持さ
れる4.5に近いpHにおいて80ないし100時間にわたり継続
し、それによって一般に65ないし90g/のアラビトール
含有量が得られ、このアラビトールは培地中にこの発酵
の終りに存在する甘味物質の70ないし85%を占める。
40ないし50%である。
酵液)を滅菌して酵母を破壊し、このものに次にD−ア
ラビトールの発酵段階のために下記の組成 アラビトール 50 g/ ソルビトール 2 g/ 酵母抽出物 2 g/ KH2PO4 0.2g/ MgSO4・7H2O 0.2g/ CaCO3 5 g/ を有する培地で約20時間培養されたAcetobacter suboxy
dansの培養物を接種する(約10%)。
種するに先立って、これを遠心分離又は濾過によって精
製するのが有利である。
なく空気容積/培養液容積/分の値で1ないし1.5に相
当する通気のもとに4.0ないし6.0のpHにおいて一般に24
時間から48時間までの発酵時間にわたり20−40℃の温度
において継続すればD−キシルロースに富んだ発酵液が
得られ、このD−キシルロースの量はこの第2発酵の終
りにおいて存在する甘味物質の70ないし85%を占める。
etobacterによる酸化を逃れたD−アラビトール及び第
1発酵の過程においてアラビトールと一緒に形成された
キシリトールであり、そしてこれら不純物の中にはリキ
ソースのような糖類並びにグルコースの痕跡或は原料と
して用いられたデキストローズ中の不純物の形で存在し
ていた種々のサッカライドも見出される。
酵液の糖質組成は下記のようである: キシルロース 70−85% アラビトール 5−15% キシリトール 1− 5% 種々のサッカライド 5−10% この発酵物は公知の方法(濾過、活性炭による脱色及
び脱塩)により精製することができ、次いで異性化段階
にかけるに先立って濃縮することができる。
って連続的に実施する場合に上述の精製を採用するのが
好ましく、この精製は、酵素の損失を含む不連続的に行
なわれるバッチ式異性化の場合には不必要である。
シロップの製造に用いられるような型の市販のキシロー
スイソメラーゼ、すなわち例えば ○ 商標SPEZYMEによって知られるSuomen Sokeriから販
売されているもの ○ 商標LYSASE GI 2000により知られていて本出願人の
会社から販売されているもの(フランス特許第2,353,56
2号) を用いることができる。
以内に反応平衡に達するようなものであり、例えば重亜
硫酸ナトリウム及び/又はマグネシウム塩のような酵素
に対する保護剤の存在することが好ましい。
行なわれる。
53%よりも高いD−キシロース含有量を有するシロップ
が得られるように選ばれる。
プの糖質組成は一般に次のようである: キシロース 53−64% キシルロース 17−22% アラビトール 5−15% キシリトール 1− 5% 種々のサッカライド 5−10% 驚くべきことに、グルコースの発酵の間にアラビトー
ルと一緒に形成され、且つD−アラビトールの発酵時に
転化されなかったキシリトールの存在がキシロースイソ
メラーゼの働きを阻害しないことが見出され、と言うの
はキシロースの最高割合が純粋なキシロースの異性化に
おいて前以て得られた割合と同じ(約75%)だからであ
る。
1、33−36頁(1988)にIzumori及びTsuzakiがキシリト
ールはキシロースイソメラーゼの拮抗阻害剤であるもの
のようであると記載していることよりますます予想でき
なかったことであり、このものが異性化のための種々の
シロップ中に存在するだけでその異性化反応を重大に阻
害し、それによって本発明に従う方法を実行不可能にし
てしまうことが考えられたのである。
塩して精製することができ、そして次にクロマトグラフ
ィーによる分画段階にかける。
続的に、又は連続的に(シミュレーテド移動床)、強酸
性のカチオン樹脂の型の、好ましくはアルカリイオン又
はアルカリ土類イオンを交換吸着させたもの、或はN
H4 +、Na+、K+、Ca2+、Ba2+等を交換吸着させたカチオン
性ゼオライト型の吸着材の上で実施することができる。
国特許第3,044,904号、同第3,416,961号及び同第3,692,
582号、フランス国特許第2,391,754号、同第2,099,336
号、米国特許第2,985,589号、同第4,024,331号、同第4,
226,977号、同第4,293,346号、同第4,157,267号、同第
4,182,623号、同第4,332,623号、同第4,405,445号、同
第4,412,866号、及び同第4,422,881号の各公報にあげら
れている。
ー的分離段階は、本出願人の出願にかかる米国特許第4,
422,881号及びその対応するフランス特許2,454,830号に
記述されている方法及び装置を用いて行なわれる。
ても吸着材としてカチオン性物質、好ましくは強酸性の
カチオン樹脂が用いられ、これは約4ないし10%のジビ
ニルベンゼン含有量を有するものであって、更に好まし
くはカルシウム型で用いられる。
択において、なかでも特に ○ 溶離流量 ○ 異性化されたシロップの供給流量 ○ キシロースに富んだフラクションの抜き出し流量 ○ 脱着帯域、吸着帯域及び濃化帯域の組成 を実施例において説明する。
ロースに富んでいてその乾燥物質基準の含有%が60−95
%、好ましくは75%から90%まで、更になお好ましくは
80%から85%までとなり、そしてD−キシルロースの含
有量が25%以下、そして好ましくは15%以下となるよう
に行なわれる。
段階が米国特許第4,422,811号公報に記載されている方
法及び装置を用いて行なわれる場合、及び用いる吸着材
が6%のジビニルベンゼンで架橋化された粒度の低いカ
チオン樹脂であってカルシウム型で使用される場合には
下記のように選ばれる: ○ 溶離流量:吸着材m3当り125−500/hr ○ 異性化されたシロップの供給流量:吸着材m3当り15
−60/hr ○ キシロースに富んだフラクションの抜き出し流量:
吸着材m3当り30−120/hr その上にこのクロマトグラフィー段階はキシロースに
強く富んだフラクションX2及びそのカチオン性物質によ
って極めて強く吸着される生成物か、又はその逆に強く
排斥される生成物よりなるフラクションX3の同時的な生
成をもたらす。
には、なかでもキシリトールとアラビトールとが、そし
て強く排斥される生成物の中には種々のサッカライド類
が見出される。
物質重量基準で表わして好ましくは下記の組成を有す
る: キシルロース 50−80% キシロース 20−50% アラビトール及びキシリトール 0− 5% このD−キシルロースに強く富んだフラクションX2は
本発明によれば酵素反応的異性化段階へ再循環される。
に転化するとともに、D−グルコースからのD−キシル
ロースを経てのD−キシロースの製造を経済的に興味あ
るものにするほどの高純度でD−キシロースを得ること
を可能にしたのは、本発明に従ってクロマトグラフィー
的分離と再循環との各段階を採用したことによるもので
ある。
の反対に非常に強く排斥されるような生成物を含むフラ
クションX2はその系から除去される。
らD−キシロースが回収される。このフラクションX1を
直接水素添加反応、中でも接触的水素添加反応に掛ける
ことも可能である。
めには ○ シロップを濃縮して純粋なD−キシロースを化学的
に結晶化させ、次に排出された母液をクロマトグラフィ
ー段階へ再循環させるか、又は ○ 上記シロップを全体として脱水して工業用品質のD
−キシロースを作る ことが可能である。
きは、従来技術において公知の種々の条件により、特に
ルテニウム又はラネーニッケルを含む触媒が用いられる
が、その際この直水素添加は好ましくはキシリトールを
製造しようとする場合に採用され、その水素添加はラネ
ーニッケル触媒を用いて20ないし80Kg/cm2の水素圧力の
もとで約80ないし130℃の温度において行なうことがで
きる。
る: キシリトール 87−97% アラビトール 3−13% キシリトール含有量が極めて高いためにその水溶液か
ら直接結晶化させることによってキシリトールを極めて
高い収率で且つ非常に高い純度で分離することが可能と
なり、そしてその結晶化から母液を例えばフランス特許
第2,202,069号公報に示されているように連続して数回
の回収段階を実施することによって排出させることがで
きる。
に、フランス特許第2,009,331号公報に記述されているP
ichia Ohmeri ATCC 20209の、24時間熟成させた予備培
養物800を接種する。
m3/hrの流量で90時間継続し、そしてpHはアンモニアの
添加によって4.5になるようにチェックした。
滅菌し、次いで他の栄養成分を加えることなく、且つ30
℃の温度に冷却した後にこれにもう一度接種を行なった
が、今度は下記の組成 アラビトール 50 g/ ソルビトール 2 〃 酵母抽出物 2 〃 KH2PO4 0.2 〃 MgSO4・7H2O 0.2 〃 の培地で培養したAcetobacter suboxydansの24時間熟成
した予備培養物800を接種した。
で脱色し、そしてイオン交換樹脂で脱塩した。この精製
したシロップの糖質組成は下記のとおりであることが見
出された: キシルロース 80.7% アラビトール 6.5% キシリトール 3.8% 種々のサッカライド 9 % このシロップは用いたクルコースの乾燥物質について
48%の収率で得られたが、これは使用したグルコースに
ついて純粋のキシルロースの40%の収率に相当する。
製したシロップを、乾燥物で45%の濃度に濃縮し、次い
でこれをSuomen Sokeriから市販されているSPEZYME(商
標)のグルコースイソメラーゼの存在のもとに55℃にお
いて恒温タンクの中に導入した。用いた酵素の添加量は
タンク中に存在するシロップの2m3について2kgであっ
た。このシロップのpHを7.0に調節し、そして異性化反
応を30%濃度のNaHSO30.7ml及び1g/のMgSO4・7H2Oの
存在のもとに24時間行なわせた。
ていた: キシルロース 60 % キシロース 20 % アラビトール 6.5% キシリトール 3.8% 種々のサッカライド 9.7% このシロップの中のキシロースについてのキシルロー
スの割合は従って25%であり、これは純粋の結晶化した
キシロースから出発して異性化を行なった場合の酵素の
正常な平衡値であった。従って既に述べたようにキシリ
トールは異性化酵素の拮抗阻害剤のようには挙動しない
ことが観測された。
を次に連続的なクロマトグラフィー的分離装置の中で行
なったが、この装置の構造及び操作は米国特許第4,422,
881号及びその対応するフランス特許第2,454,830号公報
に記述されているものであるが、ここでは記述の理解に
必要な範囲までだけそれらの詳細な説明をもう一度再掲
する。
では第2図に再掲するが、その詳細な説明は上記米国特
許を参照する)それぞれDuolite C204−2078型の細かな
粒度(0.2ないし0.4mm)のカルシウム形の強酸性カチオ
ン樹脂の吸着材で充填された200の8個のカラム又は
段階C1ないしC8よりなっていた。
着帯域I、3段階の吸着帯域II及び弱く吸着されるキシ
ロースと強く吸着されるキシリトール及びアラアコビト
ールの濃化及び分離のための3段階の帯域IIIを第3図
に示すように作り出したが、これは第2図に示す装置の
ブロック説明図であって下記だけが示されている: ○ カラムC1ないしC8 ○ 開閉手段、この場合は電磁弁106 ○ 分画されるべき異性化されたキシロースに富んだシ
ロップのための供給パイプと水のための供給パイプ(そ
れぞれ14及び128で示す) ○ キシルロースに富んだシロップ(フラクションX2)
のための抜き出し用パイプ148及びキシリトール−アラ
ビトール(フラクションX3)、種々のサッカライド(フ
ラクションX3)及びキシロース(フラクションX1)を連
続的に抜き出すためのパイプ146開閉手段106(特に電磁
弁)がその採用した形で一方において、濃化帯域であっ
て従って強く吸着されるキシリトール−アラビトール、
種々のサッカライド類及び次にキシロースに富んだフラ
クションが末端部において連続的に回収される帯域III
と、もう一方においてキシルロースの脱着帯域であって
その頂部において脱着用の水が導入される帯域Iとの間
の全体的な完全な密閉を維持する。
方向を確定する。
る種々の流量について、全キシルロースの脱着をもたら
すのに充分な水を脱着帯域Iの第1段階又は第1カラム
へ供給すること及び吸着材容積及び吸着容量に見合った
量のキシロースに富んだ異性化されたシロップを供給す
ることを確実にし、それによってその異性化されたシロ
ップ中に存在するキシロースの少なくとも60%に等し
く、また従ってキシロースの少なくとも60%以上の濃度
に相当する値のキシロース抜き出し比が得られるように
する。
ースの抽出ポンプ(図示せず)の流量を調節することに
よって一定に保たれる。「アラビトール−キシリトール
−種々のサッカライド」の各フラクション(フラクショ
ンX3)、及び次いで「キシロースに富んだフラクショ
ン」(フラクションX1)の排出は大気圧において行なわ
れ、そしてその一定流量はそれぞれの供給流量と抜き出
し流量との間の差によってもたらされる。
するキシロースに富んだ異性化されたシロップは前に述
べたように50%の乾燥物質含有量を有する。分離カラム
内の温度は約70℃に保たれる。
の部分について同一参照数字は第1図と同じ要素を表わ
す。クロマトグラフィー装置204はパイプ306bを含み、
これを通してアラビトール−キシリトールの大きな割合
と種々のサッカライドの部分(フラクションX3)を含む
過剰の水が除去される。これらの抜き出し液は低い乾燥
物質含有量を有し、そしてパイプ306b1を通って出て行
く。
る: ○ クロマトグラフィーにより分画されるべきキシロー
スに富んだ、異性化されたシロップは52/hrの流量で
パイプ401を通して導入され、そしてこれは乾燥物質含
有量50%を有する。
/hrの流量でパイプ306b2を通して回収され、このものの
平均乾燥物質含有量は23.3%である。
全流量とともに、 *一方においてパイプ306b1から抜き出され、低濃度
高純度でキシリトール−アラビトールを含み、次に低濃
度及び高富化度で種々のサッカライドを含む過剰の水の
フラクション(その際その全量は265.5/hrに相当し、
その乾燥物質含有量は2.5%であり、そしてこれらの各
フラクションは1サイクルにおいて21分を占める)と高
度に濃化されたキシロースのフラクション〔フラクショ
ンX1−88.5/hrに相当し、パイプ306b2を通して精製装
置(図示せず)へ導かれ、そしてこのフラクションの乾
燥物質含有量は23.3%であり、このフラクションは1サ
イクルの最後の部分、すなわち6分39秒を占める〕及び *もう一方においてキシルロースに強く富んでキシロ
ースに極めて乏しいフラクション〔フラクションX2−第
3図の148に対応するパイプ306a(第4図)を通して79
/hrの流量で抜き出される〕 よりなる。
運転の特徴的条件をまとめて示す。
す。
シロース84%を含む濃化されたシロップの65%(これは
キシロースの抜き出し比17.4/19.2=90.6%を表わす)
に相当し、またキシルロースの抜き出し重量比4.7/32=
68%のキシルロースを含む濃化されたシロップの15%
(これはキシルロースの抜き出し比3.2/6.4=50%を表
わす)に相当する。
(X3)の排出流量の低下として現れるフラクション
(X2)の抜き出し流量の増加によって、例えばキシルロ
ースの上記抜き出し比を著しく上昇させることが可能で
あったと言うことは注目すべきである。関連的に、キシ
ロースは更に濃化されているけれどもキシロースの抽出
収率が僅かに少ないようなフラクション(X1)が得られ
る。一方フラクション(X2)はキシルロースが僅かに少
なくなる。
果を与える: キシリトール−アラビトール 痕跡 キシルロース 15% キシロース 84% 種々のサッカライド類 1% 濃化されたキシルロースのフラクション(X2)の分析
は下記の結果を与える: キシリトール−アラビトール 痕跡 キシルロース 68% キシロース 32% キシロースに富んだフラクションは精製し、濃縮した
後で公知の方法により結晶化させることができる。その
ようにして得られた結晶化したキシロースはキシリトー
ルを作るために水素添加することができる。
利にはクロマトグラフィー的分画段階へ再循環してそれ
によりこのものから実際上全てのキシロースを抽出する
ようにするのが有利である。すなわちこのフラクション
をD−キシロースの結晶の存在のもとに乾燥物質含有量
75%まで真空のもとに濃縮し、ついでこれを撹拌しなが
ら20℃の温度に24時間の間に冷却した。この結晶化した
混合物を抜き出して洗浄し、そのようにして1段の回収
で50%の収率でキシロースが得られた。このキシロース
の純度は98%であった。母液は約68%のキシロース濃度
を有し、従ってこのものから実際上全てのキシロースを
抽出するようにクロマトグラフィー段階へ再循環させる
ことができた。
してキシリトールに富んだシロップを作ることもでき
る。すなわちこのフラクションを45バールの水素圧力の
もとでラネーニッケルを用いて120℃の温度において水
素添加し、それによって91%のキシリトール濃度を有す
るシロップが得られた。
ンX2はもう一度酵素反応的異性化段階へ再循環させるこ
とによりキシルロースに富んだ発酵液の異性化について
前に述べたと同じ条件で異性化させた。
りであった: キシリトール−アラビトール 痕跡 キシルロース 26% キシロース 74% このシロッをプを再びキシロースに富んだシロップと
混合してもう一度クロマトグラフィー的分画を行なっ
た。この例に示された各数値から、本発明に従う方法に
よって、D−アラビトールの発酵段階からの糖質乾燥物
質131.5kgから、乾燥物質で100kgの量の84%濃度を有す
るキシロースシロップが得られ、これはグルコースのキ
シロースに対する転換率が48%であることから、274kg
のグルコースが使用されたことを示している。
ついて36%の収率で非常に濃厚な状態のD−キシロース
が得られる。
し、第2ないし第4図はこの方法を実施するのに適した
装置の各部を図式的に説明する。 106……開閉手段 14、128、401……供給パイプ 146、148、306b、306b1、306b2……抜き出しパイプ 204……クルマトグラフィー装置 M1……D−グルコース転化段階 M2……D−アラビトール転化段階 M3……D−キシルロース異性化段階 M4……クロマトグラフィー分画段階 N1……D−キシロース回収段階 N2……D−キシルロース回収段階
Claims (5)
- 【請求項1】D−キシロースを製造する方法において、 イ)第1段階においてD−キシルロースのシロップを酵
素反応的異性化過程にかけてD−キシロースとD−キシ
ルロースとの混合物を作り、 ロ)第2段階において上記混合物をクロマトグラフ処理
して一方のD−キシロースに強く富んでいるフラクショ
ン(フラクションX1)と他方のD−キシルロースに強く
富んでいるフラクション(フラクションX2)との少なく
とも2つのフラクションに導き、 ハ)第3段階においてこのフラクションX2を前の異性化
段階へ戻して再循環させ、 その際D−キシロースはフラクションX1から回収され、
そしてこの後者は直接水素化段階にかけてもよいことを
特徴とする、方法。 - 【請求項2】出発物質としてのD−キシロースとその異
性化が下記の一連の工程段階、すなわち a)D−グルコースのシロップをPichia属の好浸透圧性
微生物により好気性発酵させてD−グルコースをD−ア
ラビトールに変える段階、 b)このD−アラビトールのシロップをD−アラビトー
ルのD−キシルロースへの転化に適した、アセトバクタ
ー(Acetobacter)、グルコノバクター(Gluconobacte
r)又はクレブシエラ(Klebsiella)属の、アルコール
脱水素酵素を作り出す微生物により好気性発酵させる段
階、及び c)そのD−キシルロースのシロップをグルコースイソ
メラーゼの作用により、又はキシロースイソメラーゼの
作用によりD−キシロースに富んだシロップにする段階 によって行われる、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】クロマトグラフ的分画段階がカチオン性樹
脂又はゼオライト、好ましくは、アルカリイオン又はア
ルカリ土類イオンを好ましくは交換吸着した強酸性カチ
オン交換樹脂の型の吸着材、或いはまたNH4 +、Na+、K+
及びCa2+、Ba2+のイオンを好ましく吸着させたカチオン
性ゼオライトの型の吸着材の上で連続的に(シュミレー
テッド移動床)又は不連続的に行われる、請求項1また
は2に記載の方法。 - 【請求項4】酵素反応的異性化段階の各パラメーターを
53%よりも高いD−キシロース含有量を含むシロップが
作り出されるように選ぶか、及び/または クロマトグラフ的分画段階のそれぞれのパラメーター
を、いずれも乾燥物質重量基準で、 D−キシロースの含有量が、60%から95%まで、好まし
くは75%から90%まで、更により好ましくは80%から85
%までであって、 D−キシルロースの含有量が、25%より低く、好ましく
は15%より低い、D−キシロースに富んだフラクション
が得られるように選ぶ、 請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】D−キシロースの結晶化からの母液をクロ
マトグラフ的分画段階へ再循環させる、請求項1〜4の
いずれかに記載の方法。
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