JP2980847B2 - めっき陽極 - Google Patents

めっき陽極

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JP2980847B2
JP2980847B2 JP8215445A JP21544596A JP2980847B2 JP 2980847 B2 JP2980847 B2 JP 2980847B2 JP 8215445 A JP8215445 A JP 8215445A JP 21544596 A JP21544596 A JP 21544596A JP 2980847 B2 JP2980847 B2 JP 2980847B2
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一幸 加納
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極冶具下端部に
おける被めっき物のめっき厚を均一化させること等に特
徴を有するめっき陽極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、めっき陽極、例えば、クロムめっ
きでは、図4に例示するように、めっき液を満たしため
っき槽100の中に、陽極101、及び陰極冶具111に固定さ
れた被めっき物(陰極)112を配設し、それらの上端部
に設けたそれぞれのフック102,122をそれぞれの通電バ
ー113,123に掛止するものであった。しかしながら、陰
極冶具111下端部は、自由端であるので、尖った部分が
存在する等、通常、その形状が変化する部分があり、実
線矢印で示すように、陽極101からの電流が部分的に集
中してしまい、その部分にある被めっき物112のめっき
厚が大きくなってしまい、被めっき物112に凹凸が生じ
てしまう不都合がある。また、陽極の下端部(先端部)
の消耗が激しいことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、請求項1及び
2記載の発明は、被めっき物のめっき厚を均一化すると
ともに、陽極の端部の消耗を防ぐことを課題とするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記諸点に鑑み、請求項
1記載の発明は、キャップ部と、該キャップ部の一部又
は全部に配設した遮蔽部とを有する電気絶縁性キャップ
を、めっき陽極の下端部に固定してなることを特徴とす
るめっき陽極としたものである。「遮蔽部」は、陽極を
遮蔽することにより、そこから陰極へ流れる電流をさえ
ぎるものであり、その形状は特に限定されるものではな
いが、笠状、薄板状等が好適である。「電気絶縁性」で
あるから、合成樹脂、ゴム等が挙げられるが、合成樹
場合、電気絶縁性があり加工も容易であって、めっき
液に対する耐腐食性があるから好適である。「固定」の
態様としては、特に限定されるものではないが接着剤に
よるものが好適である。本発明は、陽極の下端部から陰
極冶具端部に流れる電流が均一分散化されることに特徴
がある。かかる電流の均一分散効果のメカニズムの詳細
な理由はつまびらかではないが、本発明者は、次のよう
に推測している。すなわち、電流が一旦遮蔽部を迂回す
るように流れることにより、そこから電流が一層拡散し
ようとすることから、陰極冶具の端部にある陰極(被め
っき物)に電流が集中することがなくなるのである。さ
らに、陽極の先端部が電気絶縁性のキャップで覆われて
いることから、陽極の先端部の消耗を少なくすることが
できるのである。なお、適用対象となるめっき陽極の態
様としては、クロムめっき陽極、酸電解陽極等が挙げら
れる。
【0005】より具体的態様としての請求項2記載の発
明によれば、キャップ部と、該キャップ部の一部又は全
部に周設した上方に拡開した笠状部とを有する電気絶縁
キャップを、めっき陽極の下端部に固定してなること
を特徴とするめっき陽極としている。これにより請求項
1と同様に、上述の課題が好適に解決されることとな
る。ここで「上方に拡開した笠状部」であるから、その
角度は斜めであれば良く、特に限定されるものではな
い。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3に基づいて、本
発明のクロムめっき用の陽極1について説明する。図1
(a)の陽極1は、棒状の本体部4の上端部にフック2を
取り付けるとともに、下端部に塩化ビニル製のキャップ
3を接着剤で嵌着してなるものである。図2(a)ない
し(d)に示すキャップ3は、円筒の軸方向一端部が閉
じられ、他端部が開放された形状とされるとともに、本
体部4の下端部に適合されて嵌合したキャップ部5と、こ
のキャップ部5の上端の円環状縁部の全周に周設した上
方に拡開した碗状の薄肉の笠状部6とが一体的に構成さ
れたものである。また笠状部6の上端周部は若干湾曲し
ている。
【0007】図1(b)に示すように、陽極1は、表面
積を増大させる機械加工処理をした円柱形状の銅芯7
を、中空円筒形状の鉛合金8で被覆してなるものであ
る。機械加工としては、ローレット加工又は転造等、表
面積を増大させつつ、表面をいじめて硬化させるものを
採用している。クロムめっきに使用する(電圧は低けれ
ば低いほど良好である)陰極の電流密度は、めっき面
積、陽極の大きさ、めっき液等の条件によりいろいろ設
定可能である。陽極1の製造方法を説明する。まず、円
柱形状の銅芯7を用意し、その表面積を増大させる機械
加工処理をする。すなわち銅芯7に表面積増大処理と表
面硬化処理(表面に傷をつける)を施す。表面を苛めて
硬くし電流の流れをより一層良くするためである。ロ−
レット加工又は転造等を施せば、1個の処理で、表面硬
化と、表面積増加処理をおこなうことができる。次に、
銅芯7の形状に適合した形状に成形した中空円筒形状の
鉛合金8を用意し、銅芯7を鉛合金8の中空部に挿入して
ぴったりと適合させ、ロール圧延機やプレス圧接機等で
圧接(圧着)成形する。この際、陽極に高い電流密度の
電流を流しながら、圧接しても良い。通電用の薬品(銀
粉末、錫粉末、又は銀粉末と錫粉末を適宜混合した粉
末)を塗布して圧接することも好適である。なお、鉛合
金は、鉛と、錫と、アンチモン、ビスマス等の微量成分
を含むものが推奨される。そして、銅芯7の下端部は、
上記圧接で被覆しても良いし、又は、酸素溶接、プラズ
マ溶接、イナート溶接等の溶接加工により、鉛合金8を
接合させても良い。
【0008】陽極1の使用方法を図3に基づいて説明す
る。この陽極1はクロムめっきに適用されたものであ
り、めっき液を満たしためっき槽10の中に、陽極1及び
陰極冶具11に固定された被めっき物(陰極)12を配設
し、それらの上端部に設けたそれぞれのフック2,22をそ
れぞれの通電バー13,23に掛止するものである。これに
より、陽極1下端から流れ出す電流は一旦流れが斜め上
方に曲げられてから被めっき物12に向かうこととなるの
で、電流が拡散されて、めっき物のめっき厚が均一化す
るのである。たとえ、陰極冶具11の下端部に尖ったとこ
ろや、出っ張っている個所があっても、線矢印で示す
ように、陽極からの電流が被めっき物の一部分に集中し
てしまうことがなく、その部分だけ、被めっき物のめっ
き厚が大きくなることもなく、被めっき物12のめっき厚
が均一化されるのである。なお、笠状部6はキャップ部5
全周に設けられる必要は無く、被めっき物12に対面する
側だけ残して、残余は切り欠いたものでも良い。そし
て、キャップ3により、陽極1下端部の消耗が好適に防止
されうるのである。
【0009】
【実施例】実施例の陽極1の塩化ビニル製のキャップ3
は、キャップ部5の内径が2.9cm、外径3.2cm、高さ
2.0cm、笠状部6の下端周囲の内径7.0cm外径が7.6cm
の大きさである。陽極1の長さは2m,直径が3.5cmのも
のである。陽極1の銅芯7は純粋の銅であり、直径が2.2
cmである。鉛合金8の成分については、鉛が59%〜92
%,錫が7〜40%,アンチモン、ビスマス等の微量成分
が1%からなっている。工業用クロムめっきのサ−ジェ
ント浴の場合の実施例であり、クロムめっき浴温度50〜
60°C、クロムめっき液の成分はCrO3(クロム酸)
濃度250g/l、H2SO4濃度は、2.5g/lとなっ
ているものであり、Na2SiF6はない。電流密度は15
〜60A/dm2、陽極/陰極比が1:1〜3:1、撹拌は任
意である。使用電圧は8V〜15V、負極の電流密度は15
〜100A/dm2である。電流は最大電流ではなく実際に
はそれより小さな安全電流241〜701Aを使用している。
なお、本実施例による通電電流は、一例として従来品が
183Aであるのと比較して、701Aであるから約3.8倍へ
と改善されている。
【0010】なお、本発明は、上述の実施の形態又は実
施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を
逸脱しない範囲に於て、改変等を加えることが出来るも
のであり、それらの変更等も本発明の技術的範囲に含ま
れることとなる。例えば、実施形態は、サージェント浴
の他、フッ化物浴やヒーフ浴等にも適用可能であり、ま
た、シリンダに限られず、アンチロックブレーキ部品、
ピストン等の種々の物のクロムめっきにも適用可能であ
る。
【0011】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、陰
極冶具下端部に固定された被めっき物のめっき厚が均一
化するとともに、陽極の下端部の消耗を少なくすること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の一実施形態を示すクロ
ムめっき用の陽極の斜視図、(b)は同陽極の横断面図
である。
【図2】(a)は本発明の実施の一実施形態を示すクロ
ムめっき用の陽極のキャップ3の正面図、(b)は
)のX−X断面図、(c)は同平面図、(d)同底
面図である。
【図3】本発明の実施の一実施形態を示すクロムめっき
用の陽極が適用されためっき槽の正面図である。
【図4】従来例のクロムめっき用の陽極が適用されため
っき槽の正面図である。
【符号の説明】
1…陽極 2,22…フック 3…キャップ 4…本体部 5…キャップ部 7…銅芯 8…鉛合金 10…めっき槽 12…被めっき物 13,23…通電バー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャップ部と、該キャップ部の一部又は全
    部に配設した遮蔽部とを有する電気絶縁性キャップを、
    めっき陽極の下端部に固定してなることを特徴とするめ
    っき陽極。
  2. 【請求項2】キャップ部と、該キャップ部の一部又は全
    部に周設した上方に拡開した笠状部とを有する電気絶縁
    キャップを、めっき陽極の下端部に固定してなること
    を特徴とするめっき陽極。
JP8215445A 1996-07-26 1996-07-26 めっき陽極 Expired - Lifetime JP2980847B2 (ja)

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JP8215445A JP2980847B2 (ja) 1996-07-26 1996-07-26 めっき陽極

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JPH1046395A JPH1046395A (ja) 1998-02-17
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