JP2980084B2 - 相補型mos半導体装置の製造方法 - Google Patents
相補型mos半導体装置の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、pチャンネル型ト
ランジスタおよびnチャンネル型トランジスタを有する
相補型半導体装置の製造方法に関する。
ランジスタおよびnチャンネル型トランジスタを有する
相補型半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細化および高密度化
は不断に進められており、これにともない設計ルールも
徐々に微細化されてきている。そして、現在の設計ルー
ルは、0.25ミクロン(quarter-micro
n)の時代を迎えようとしている。従来のCMOSTr
(相補型金属酸化膜半導体トランジスタ)のゲート電極
には、nMOSFET(nチャンネル型MOS電解効果
トランジスタ)およびp(pチャンネル型)MOSFE
Tに関わらず、多結晶シリコンゲートが採用されてき
た。
は不断に進められており、これにともない設計ルールも
徐々に微細化されてきている。そして、現在の設計ルー
ルは、0.25ミクロン(quarter-micro
n)の時代を迎えようとしている。従来のCMOSTr
(相補型金属酸化膜半導体トランジスタ)のゲート電極
には、nMOSFET(nチャンネル型MOS電解効果
トランジスタ)およびp(pチャンネル型)MOSFE
Tに関わらず、多結晶シリコンゲートが採用されてき
た。
【0003】たとえば、多結晶シリコンゲートは、多結
晶シリコンの形成直後にリン拡散を行うことで形成され
る。pMOSFETにn+ゲートを採用する場合には製
造プロセスが短縮できるという長所があるが、ゲート長
の寸法変動に起因する閾値電圧の変動が著しく大きいと
いう重大な問題点が存在する。設計ルールが0.25ミ
クロン以前には、電源電圧が比較的高いためにトランジ
スタの閾値電圧をある程度高く保つことで、製造ばらつ
きによるゲート長の寸法変動に起因する関値電圧の変動
に辛うじて対応することができた。
晶シリコンの形成直後にリン拡散を行うことで形成され
る。pMOSFETにn+ゲートを採用する場合には製
造プロセスが短縮できるという長所があるが、ゲート長
の寸法変動に起因する閾値電圧の変動が著しく大きいと
いう重大な問題点が存在する。設計ルールが0.25ミ
クロン以前には、電源電圧が比較的高いためにトランジ
スタの閾値電圧をある程度高く保つことで、製造ばらつ
きによるゲート長の寸法変動に起因する関値電圧の変動
に辛うじて対応することができた。
【0004】ところが、025ミクロンの時代には一般
的には電源電圧が2.5V以下になることからトランジ
スタの閾値電圧を今までよりも下げる必要があり、pM
OSFETにn+ゲートを採用する方法では、閾値電圧
が安定せず、回路動作の安定性を保証することができな
くなる。この結果として、MOSFETの製造歩留まり
が低下してしまう。
的には電源電圧が2.5V以下になることからトランジ
スタの閾値電圧を今までよりも下げる必要があり、pM
OSFETにn+ゲートを採用する方法では、閾値電圧
が安定せず、回路動作の安定性を保証することができな
くなる。この結果として、MOSFETの製造歩留まり
が低下してしまう。
【0005】そこで、CMOSのゲート電極構造として
nMOSFETに対してはn+ゲート、pMOSFET
に対してはp+ゲートというp−nゲートが主流になり
始めている。ゲート電極のn+化、p+化はイオン注入に
よるn+およびp+それぞれの拡散層形成時に同時に行う
のが一般的である。さらにp一nゲートではゲート電極
の低抵抗化のために従来使用されていたタングステンポ
リサイドは不純物相互拡散が発生し、閾値電圧の変動を
起こすために使用できない。
nMOSFETに対してはn+ゲート、pMOSFET
に対してはp+ゲートというp−nゲートが主流になり
始めている。ゲート電極のn+化、p+化はイオン注入に
よるn+およびp+それぞれの拡散層形成時に同時に行う
のが一般的である。さらにp一nゲートではゲート電極
の低抵抗化のために従来使用されていたタングステンポ
リサイドは不純物相互拡散が発生し、閾値電圧の変動を
起こすために使用できない。
【0006】そこで、ゲート電極および拡散層をn
+化、p+化した後にチタン、コバルト等によりゲート電
極および拡散層をサリサイド(salicide)化す
る技術が一般的である。MOSFETの高速化にともな
い、ソースおよびドレインの拡散層の接合の深さを低減
することが要求されている。そのために、n型シリコン
(n一Si)基板に浅いソースおよびドレイン接合を形
成するため、軽いボロン(B)に代え、ニフッ化ボロン
(BF2)のイオンが注入されている。
+化、p+化した後にチタン、コバルト等によりゲート電
極および拡散層をサリサイド(salicide)化す
る技術が一般的である。MOSFETの高速化にともな
い、ソースおよびドレインの拡散層の接合の深さを低減
することが要求されている。そのために、n型シリコン
(n一Si)基板に浅いソースおよびドレイン接合を形
成するため、軽いボロン(B)に代え、ニフッ化ボロン
(BF2)のイオンが注入されている。
【0007】この高濃度p型(p+型)ポリシリコンの
ゲートの場合は、ソースおよびドレインの拡散領域と同
時にゲート電極にもBF2のイオンが注入されていた。
ここで、図7から図9の半導体装置の断面図を用いて、
従来例のMOSFETの製造工程を工程順に説明する。
ゲートの場合は、ソースおよびドレインの拡散領域と同
時にゲート電極にもBF2のイオンが注入されていた。
ここで、図7から図9の半導体装置の断面図を用いて、
従来例のMOSFETの製造工程を工程順に説明する。
【0008】まず、図7(a)に示すように、半導体基
板701の一方の表面に素子分離膜702の領域を形成
する。次に、図7(b)に示すように、リソグラフィー
技術を用いてレジスト703が形成され、このレジスト
702をマスクとして半導体基板701にイオン注入が
行われる。これにより、pウェル704が形成される。
板701の一方の表面に素子分離膜702の領域を形成
する。次に、図7(b)に示すように、リソグラフィー
技術を用いてレジスト703が形成され、このレジスト
702をマスクとして半導体基板701にイオン注入が
行われる。これにより、pウェル704が形成される。
【0009】次に、図7(c)に示すようにpウェル7
04と同様な方法によりnウェル705が形成される。
次に、図7(d)に示すように、素子領域にゲート酸化
膜706を形成する。そして、このゲート酸化膜706
表面へゲート電極材料として多結晶シリコン707がL
PCVD(減圧化学的気相成長)法により形成される。
04と同様な方法によりnウェル705が形成される。
次に、図7(d)に示すように、素子領域にゲート酸化
膜706を形成する。そして、このゲート酸化膜706
表面へゲート電極材料として多結晶シリコン707がL
PCVD(減圧化学的気相成長)法により形成される。
【0010】次に、図8(a)に示すように、通常のフ
ォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いて、ゲ
ート電極707aが形成される。次に、図8(b)に示
すように、必要で有ればnMOSFET領域あるいはp
MOSFET領域に選択的にLDD(Lightly
doped drain)注入が行われる。nMOSF
ET領域には砒素あるいはリンを、pMOSFET領域
にボロンあるいはBF2が注入される。そして、LDD
層(LDDn-層708、LDDp-層709)が形成さ
れた後、通常のプロセスによりゲート電極707a側面
にサイドウォール710が形成される。
ォトリソグラフィ技術とエッチング技術とを用いて、ゲ
ート電極707aが形成される。次に、図8(b)に示
すように、必要で有ればnMOSFET領域あるいはp
MOSFET領域に選択的にLDD(Lightly
doped drain)注入が行われる。nMOSF
ET領域には砒素あるいはリンを、pMOSFET領域
にボロンあるいはBF2が注入される。そして、LDD
層(LDDn-層708、LDDp-層709)が形成さ
れた後、通常のプロセスによりゲート電極707a側面
にサイドウォール710が形成される。
【0011】次に、図8(c)に示すように、所定の領
域にn+拡散層711およびn+ゲート電極713とp+
拡散層712およびp+ゲート電極714とをそれぞれ
選択的に形成する。次に、図9(a)に示すようにTi
あるいはCo等の金属を用いたサリサイド技術によりn
+拡散層711、n+ゲート電極713、p+拡散層71
2およびp+ゲート電極714の低抵抗化を図る。
域にn+拡散層711およびn+ゲート電極713とp+
拡散層712およびp+ゲート電極714とをそれぞれ
選択的に形成する。次に、図9(a)に示すようにTi
あるいはCo等の金属を用いたサリサイド技術によりn
+拡散層711、n+ゲート電極713、p+拡散層71
2およびp+ゲート電極714の低抵抗化を図る。
【0012】すなわち、スパッタ法によりチタン(T
i)膜が形成される。そして、ランプアニール装置等を
用いて常圧の窒素募囲気中における熱処理が行われる。
これにより、チタン膜内部には窒素が拡散され、チタン
膜が窒化チタン膜となる。一方、n+ゲート電極71
3、p+ゲート電極714、n+拡散層711およびp+
拡散層712のシリコンに接触されている領域のチタン
膜は、シリサイド化反応が行われ、その界面にチタンシ
リサイド層15が形成される。このチタンシリサイド層
715は、たとえば60μm-cm程度の電気抵抗率の
高い結晶構造のC49構造チタンシリサイド膜である。
i)膜が形成される。そして、ランプアニール装置等を
用いて常圧の窒素募囲気中における熱処理が行われる。
これにより、チタン膜内部には窒素が拡散され、チタン
膜が窒化チタン膜となる。一方、n+ゲート電極71
3、p+ゲート電極714、n+拡散層711およびp+
拡散層712のシリコンに接触されている領域のチタン
膜は、シリサイド化反応が行われ、その界面にチタンシ
リサイド層15が形成される。このチタンシリサイド層
715は、たとえば60μm-cm程度の電気抵抗率の
高い結晶構造のC49構造チタンシリサイド膜である。
【0013】そして、アンモニア水溶液と過酸化水素水
との混合された化学薬液でシリサイド化されていない窒
化チタン膜がエッチング除去される。これにより、前記
チタンシリサイド層15のみがシリコンの表面に残され
る。さらに、常圧の窒素募囲気中で850℃程度の第2
の熱処理を60秒程度行うと、前記したC49構造のチ
タンシリサイド層は、20μm-cm程度の抵抗率の低
い結晶構造のC54構造のチタンシリサイド膜715に
変えられる。
との混合された化学薬液でシリサイド化されていない窒
化チタン膜がエッチング除去される。これにより、前記
チタンシリサイド層15のみがシリコンの表面に残され
る。さらに、常圧の窒素募囲気中で850℃程度の第2
の熱処理を60秒程度行うと、前記したC49構造のチ
タンシリサイド層は、20μm-cm程度の抵抗率の低
い結晶構造のC54構造のチタンシリサイド膜715に
変えられる。
【0014】次に、図9(b)に示すように、CVD法
を用いて層間膜であるシリコン酸化膜716を成膜し、
続いてCMP(化学及び機械的ポリッシング)などで平
坦化し、一般的なリソグラフィ技術とエッチング技術と
を用いてビア717aを形成し、続いて選択成長法など
でビアに金属717を埋め込む。
を用いて層間膜であるシリコン酸化膜716を成膜し、
続いてCMP(化学及び機械的ポリッシング)などで平
坦化し、一般的なリソグラフィ技術とエッチング技術と
を用いてビア717aを形成し、続いて選択成長法など
でビアに金属717を埋め込む。
【0015】次に、図9(c)に示すように、第1アル
ミ電極713が層間膜上にパターニングして形成され
る。結果として、所望のCMOSFETデバイスが完成
する。
ミ電極713が層間膜上にパターニングして形成され
る。結果として、所望のCMOSFETデバイスが完成
する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このp
一nゲートにも、p-ゲート中のボロンがイオン注入時
や熱処理工程時にゲート酸化膜を突き抜けて、pMOS
FETの閾値電圧を変動させてしまうという問題点およ
びpMOSFETのゲ‐ト耐圧歩留りが悪いという問題
がある。
一nゲートにも、p-ゲート中のボロンがイオン注入時
や熱処理工程時にゲート酸化膜を突き抜けて、pMOS
FETの閾値電圧を変動させてしまうという問題点およ
びpMOSFETのゲ‐ト耐圧歩留りが悪いという問題
がある。
【0017】特に、pMOSFETのゲート耐圧不良
は、ゲート酸化膜の破壊現象であり、半導体デバイスに
おいて致命的な問題となる。このゲート耐圧不良の原因
は、次の現象で説明されている。すなわち、従来例にお
いて、ゲート電極のポリシリコン中にフッ素(F)が導
入されると、ゲート酸化膜中のB原子の拡散係数が大き
くなる。その結果、B原子の基板への突き抜けが顕著に
なり、FETのしきい値電圧(VTH)が変動する。
は、ゲート酸化膜の破壊現象であり、半導体デバイスに
おいて致命的な問題となる。このゲート耐圧不良の原因
は、次の現象で説明されている。すなわち、従来例にお
いて、ゲート電極のポリシリコン中にフッ素(F)が導
入されると、ゲート酸化膜中のB原子の拡散係数が大き
くなる。その結果、B原子の基板への突き抜けが顕著に
なり、FETのしきい値電圧(VTH)が変動する。
【0018】また、ゲート電極のポリシリコン中にP原
子が導入されると、ゲート酸化膜中のB原子の拡散係数
が大きくなる。この理由は以下のように考えられる。P
原子が拡散してゲート酸化膜中に導入されると、P原子
がSiO2の結合を弱めてゲート酸化膜の信頼性を低下
させると共に、SiO2の結合が弱められているため、
SiO2中でB原子が拡散しやすくなるからである。
子が導入されると、ゲート酸化膜中のB原子の拡散係数
が大きくなる。この理由は以下のように考えられる。P
原子が拡散してゲート酸化膜中に導入されると、P原子
がSiO2の結合を弱めてゲート酸化膜の信頼性を低下
させると共に、SiO2の結合が弱められているため、
SiO2中でB原子が拡散しやすくなるからである。
【0019】本発明はこのような背景の下になされたも
ので、MOSFETの閾値変動がなく、かつ、ゲート酸
化膜の信頼生が向上する相補型MOS半導体装置の製造
方法を提供することにある。
ので、MOSFETの閾値変動がなく、かつ、ゲート酸
化膜の信頼生が向上する相補型MOS半導体装置の製造
方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、半導体基板の表面に形成されたゲ
ート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を成膜する工程と、前
記多結晶シリコンをゲート電極とし、nMOSFET領
域にはn型不純物を、pMOSFET領域にはp型不純
物をイオン注入で導入する工程と、少なくとも、前記p
型不純物注入後、水素雰囲気熱処理をHFの沸点以上の
温度で行う工程と、前記n型不純物と前記p型不純物を
短時間ランプアニールで活性化する工程とを含むことを
特徴とする相補型MOS半導体装置の製造方法である。
に、本発明によれば、半導体基板の表面に形成されたゲ
ート絶縁膜上に多結晶シリコン膜を成膜する工程と、前
記多結晶シリコンをゲート電極とし、nMOSFET領
域にはn型不純物を、pMOSFET領域にはp型不純
物をイオン注入で導入する工程と、少なくとも、前記p
型不純物注入後、水素雰囲気熱処理をHFの沸点以上の
温度で行う工程と、前記n型不純物と前記p型不純物を
短時間ランプアニールで活性化する工程とを含むことを
特徴とする相補型MOS半導体装置の製造方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態による相補型MOS半導体装置の製造方法につい
て説明する。図1、図2および図4は本発明の一実施形
態による相補型MOS半導体装置の製造方法を示す断面
図である。まず、図1(a)に示すように、半導体基板
101の一方の表面に素子分離102を形成する。
施形態による相補型MOS半導体装置の製造方法につい
て説明する。図1、図2および図4は本発明の一実施形
態による相補型MOS半導体装置の製造方法を示す断面
図である。まず、図1(a)に示すように、半導体基板
101の一方の表面に素子分離102を形成する。
【0022】次に、図1(b)に示すように、リソグラ
フィー技術を用いてレジスト103を形成し、このレジ
スト103をマスクとしてイオン注入を行い、pウェル
104を形成する。次に、図1(c)に示すように、p
ウェル104の形成と同様なプロセスによりnウェル1
05の領域を形成する。
フィー技術を用いてレジスト103を形成し、このレジ
スト103をマスクとしてイオン注入を行い、pウェル
104を形成する。次に、図1(c)に示すように、p
ウェル104の形成と同様なプロセスによりnウェル1
05の領域を形成する。
【0023】次に、図1(d)に示すように、素子領域
にたとえば5〜6nmのゲート酸化膜106を形成す
る。そして、このゲート酸化膜106上にゲ一ト電極材
科として、200nmの膜厚で多結晶シリコン107を
CVD(減圧化学的気相成長)法により形成する。次
に、図2(a)に示すように、通常のフォトリソグラフ
ィ技術とエッチング技術とを用いて、ゲート電極107
aが形成される。
にたとえば5〜6nmのゲート酸化膜106を形成す
る。そして、このゲート酸化膜106上にゲ一ト電極材
科として、200nmの膜厚で多結晶シリコン107を
CVD(減圧化学的気相成長)法により形成する。次
に、図2(a)に示すように、通常のフォトリソグラフ
ィ技術とエッチング技術とを用いて、ゲート電極107
aが形成される。
【0024】そして、図2(b)に示すように、必要で
あれば、nMOSFET領域(pウェル104の領域)
あるいはpMOSFET領域(nウェル105の領域)
に選択的にLDD形成のイオン注入が行われる。すなわ
ち、nMOSP領域には、砒素あるいはリンを、また、
pMOSFET領域にはボロンあるいはBF2が注入さ
れる。LDD層(LDDn-層108、LDDp-層10
9)が形成された後、ゲート電極107a側面にサイド
ウォール110が通常のプロセスにより形成される。
あれば、nMOSFET領域(pウェル104の領域)
あるいはpMOSFET領域(nウェル105の領域)
に選択的にLDD形成のイオン注入が行われる。すなわ
ち、nMOSP領域には、砒素あるいはリンを、また、
pMOSFET領域にはボロンあるいはBF2が注入さ
れる。LDD層(LDDn-層108、LDDp-層10
9)が形成された後、ゲート電極107a側面にサイド
ウォール110が通常のプロセスにより形成される。
【0025】次に、図2(c)に示すように、所定の領
域にn+拡散層111およびn+ゲート電極113とp+
拡散層112およびp+ゲート電極114とがそれぞれ
選択的に形成される。たとえば、nMOSFET領域に
は、砒素が50keV、1〜3×1015cm-2の条件で
イオン注入される。また、たとえば、pMOSFET領
域には、BF2が30keV、1〜3×1015cm-2の
条件でイオン注入される。そして、水素雰囲気中におい
て熱処理が500℃で行われる。
域にn+拡散層111およびn+ゲート電極113とp+
拡散層112およびp+ゲート電極114とがそれぞれ
選択的に形成される。たとえば、nMOSFET領域に
は、砒素が50keV、1〜3×1015cm-2の条件で
イオン注入される。また、たとえば、pMOSFET領
域には、BF2が30keV、1〜3×1015cm-2の
条件でイオン注入される。そして、水素雰囲気中におい
て熱処理が500℃で行われる。
【0026】水素とフッ素の反応性は高く、融点は−8
3.7℃で、水素雰囲気の熱処理によりHFが形成され
る。ここで、図3にpMOSのゲートの初期耐圧不良に
よる歩留まりの水素熱処理温度依存性を示す。HFの沸
点262℃以上の温度で水素雰囲気熱処理をすることに
より、400℃以上からHF蒸気によりゲート酸化膜中
のフッ素濃度が低下し、ゲート酸化膜の歩留まりは改善
される。しかしながら、1000℃以上の熱処理では、
再び歩留まりは低下する。これはフッ素の熱拡散が早く
なり、HF形成による蒸発効果が抑制されていると説明
できる。
3.7℃で、水素雰囲気の熱処理によりHFが形成され
る。ここで、図3にpMOSのゲートの初期耐圧不良に
よる歩留まりの水素熱処理温度依存性を示す。HFの沸
点262℃以上の温度で水素雰囲気熱処理をすることに
より、400℃以上からHF蒸気によりゲート酸化膜中
のフッ素濃度が低下し、ゲート酸化膜の歩留まりは改善
される。しかしながら、1000℃以上の熱処理では、
再び歩留まりは低下する。これはフッ素の熱拡散が早く
なり、HF形成による蒸発効果が抑制されていると説明
できる。
【0027】次に、図4(a)に示すようにTiあるい
はCo等の金属を用いたサリサイド技術によりn+拡散
層111、n+ゲート電極113、p+拡散層112およ
びp+ゲート電極114の低抵抗化を図る。
はCo等の金属を用いたサリサイド技術によりn+拡散
層111、n+ゲート電極113、p+拡散層112およ
びp+ゲート電極114の低抵抗化を図る。
【0028】すなわち、スパッタ法によりチタン(T
i)膜が形成される。そして、ランプアニール装置等を
用いて常圧の窒素募囲気中における熱処理が行われる。
これにより、チタン膜内部には窒素が拡散され、チタン
膜が窒化チタン膜となる。一方、n+ゲート電極11
3、p+ゲート電極114、n+拡散層111およびp+
拡散層112のシリコンに接触されている領域のチタン
膜は、シリサイド化反応が行われ、その界面にチタンシ
リサイド層15が形成される。このチタンシリサイド層
115は、たとえば60μm-cm程度の電気抵抗率の
高い結晶構造のC49構造チタンシリサイド膜である。
i)膜が形成される。そして、ランプアニール装置等を
用いて常圧の窒素募囲気中における熱処理が行われる。
これにより、チタン膜内部には窒素が拡散され、チタン
膜が窒化チタン膜となる。一方、n+ゲート電極11
3、p+ゲート電極114、n+拡散層111およびp+
拡散層112のシリコンに接触されている領域のチタン
膜は、シリサイド化反応が行われ、その界面にチタンシ
リサイド層15が形成される。このチタンシリサイド層
115は、たとえば60μm-cm程度の電気抵抗率の
高い結晶構造のC49構造チタンシリサイド膜である。
【0029】そして、アンモニア水溶液と過酸化水素水
との混合された化学薬液でシリサイド化されていない窒
化チタン膜がエッチング除去される。これにより、前記
チタンシリサイド層115のみがシリコンの表面に残さ
れる。さらに、常圧の窒素募囲気中で850℃程度の第
2の熱処理を60秒程度行うと、前記したC49構造の
チタンシリサイド層は、20μm-cm程度の抵抗率の
低い結晶構造のC54構造のチタンシリサイド層115
に変えられる。
との混合された化学薬液でシリサイド化されていない窒
化チタン膜がエッチング除去される。これにより、前記
チタンシリサイド層115のみがシリコンの表面に残さ
れる。さらに、常圧の窒素募囲気中で850℃程度の第
2の熱処理を60秒程度行うと、前記したC49構造の
チタンシリサイド層は、20μm-cm程度の抵抗率の
低い結晶構造のC54構造のチタンシリサイド層115
に変えられる。
【0030】次に、図4(b)に示すように、CVD法
を用いて層間膜であるシリコン酸化膜116を成膜し、
続いてCMPなどで平坦化し、一般的なリソグラフィ技
術とエッチング技術とを用いてビア117aを形成し、
続いて選択成長法などでビアに金属117を埋め込む。
を用いて層間膜であるシリコン酸化膜116を成膜し、
続いてCMPなどで平坦化し、一般的なリソグラフィ技
術とエッチング技術とを用いてビア117aを形成し、
続いて選択成長法などでビアに金属117を埋め込む。
【0031】次に、図4(c)に示すように、第1アル
ミ電極113が層間膜上にパターニングして形成され
る。結果として、所望のCMOSFETデバイスが完成
する。
ミ電極113が層間膜上にパターニングして形成され
る。結果として、所望のCMOSFETデバイスが完成
する。
【0032】次に、本発明の第二の実施形態について、
図5を参照して説明する。この第二の実施形態では、水
素熱処理とイオン注入された原子の活性化熱処理とを同
一炉内で処理する方法である。図5(a)および図5
(b)は、水素雰囲気中における熱処理と窒素雰囲気中
における熱処理とを同時におこなう熱処理時間の熱プロ
ファイルを示す。
図5を参照して説明する。この第二の実施形態では、水
素熱処理とイオン注入された原子の活性化熱処理とを同
一炉内で処理する方法である。図5(a)および図5
(b)は、水素雰囲気中における熱処理と窒素雰囲気中
における熱処理とを同時におこなう熱処理時間の熱プロ
ファイルを示す。
【0033】この方法は、2つの熱処理を1つの熱処理
で処理できることから、工程時間の短縮につながる。さ
らに、水素熱処理後に半導体装置を大気にさらすことな
く窒素雰囲気で熱処理ができる。そのため、基板中に残
留したHFガスを大気中に存在するH2Oがスペーサに
侵入し、HPとH20の反応によりゲート酸化膜を劣化
させることを抑制することができる。したがって、図6
に示すpMOSのゲートの初期耐圧不良による歩留まり
の水素熱処理温度依存性から判るように、ゲート酸化膜
の歩留まりは、400℃における低温領域において改善
できる。
で処理できることから、工程時間の短縮につながる。さ
らに、水素熱処理後に半導体装置を大気にさらすことな
く窒素雰囲気で熱処理ができる。そのため、基板中に残
留したHFガスを大気中に存在するH2Oがスペーサに
侵入し、HPとH20の反応によりゲート酸化膜を劣化
させることを抑制することができる。したがって、図6
に示すpMOSのゲートの初期耐圧不良による歩留まり
の水素熱処理温度依存性から判るように、ゲート酸化膜
の歩留まりは、400℃における低温領域において改善
できる。
【0034】上述したように、水素とフッ素との反応性
は高く、融点は−83.7℃で、水素雰囲気の熱処理に
よりHFが形成される。さらに、HFの沸点262。C
以上の温度で水素雰囲気熱処理をすることによりポリシ
リコン中に存在するFは、HFガスとなり、大気に放出
される。ここで、ボロンがゲート酸化膜に拡散し到達す
る熱処理温度より低い温度で水素熱処理を行う。このた
め、より効果的に多結晶シリコン膜または酸化膜中のフ
ッ素濃度が低減できる。
は高く、融点は−83.7℃で、水素雰囲気の熱処理に
よりHFが形成される。さらに、HFの沸点262。C
以上の温度で水素雰囲気熱処理をすることによりポリシ
リコン中に存在するFは、HFガスとなり、大気に放出
される。ここで、ボロンがゲート酸化膜に拡散し到達す
る熱処理温度より低い温度で水素熱処理を行う。このた
め、より効果的に多結晶シリコン膜または酸化膜中のフ
ッ素濃度が低減できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、水素雰囲気熱処理を採
用することで、ゲート電極中に含有するフッ素濃度を低
減出来、フッ素によるゲート酸化膜の劣化を抑制するこ
とができるため、p一nゲートで形成されたCMOSに
おいて、pMOSのゲートの初期耐圧不良による歩留ま
りの悪化を改善する効果がある。また本発明によれば、
ゲート電極のポリシリコン中におけるフッ素(F)の導
入が抑制されるため、ゲート酸化膜中におけるB原子の
拡散係数は変動せず、B原子の半導体基板への突き抜け
は抑制され、MOSFETのしきい値電圧(VTH)が安
定化する効果がある。
用することで、ゲート電極中に含有するフッ素濃度を低
減出来、フッ素によるゲート酸化膜の劣化を抑制するこ
とができるため、p一nゲートで形成されたCMOSに
おいて、pMOSのゲートの初期耐圧不良による歩留ま
りの悪化を改善する効果がある。また本発明によれば、
ゲート電極のポリシリコン中におけるフッ素(F)の導
入が抑制されるため、ゲート酸化膜中におけるB原子の
拡散係数は変動せず、B原子の半導体基板への突き抜け
は抑制され、MOSFETのしきい値電圧(VTH)が安
定化する効果がある。
【図1】 本発明の一実施形態による相補型半導体装置
の製造方法を示す工程順の断面図である。
の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態による相補型半導体装置
の製造方法を示す工程順の断面図である。
の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態におけるpMOSのゲー
トの初期耐圧不良による歩留まりの水素熱処理温度依存
性である。
トの初期耐圧不良による歩留まりの水素熱処理温度依存
性である。
【図4】 本発明の一実施形態による相補型半導体装置
の製造方法を示す工程順の断面図である。
の製造方法を示す工程順の断面図である。
【図5】 本発明における熱処理の熱プロファイルであ
る。
る。
【図6】 本発明の第二の実施形態におけるpMOSの
ゲートの初期耐圧不良による歩留まりの水素熱処理温度
依存性である。
ゲートの初期耐圧不良による歩留まりの水素熱処理温度
依存性である。
【図7】 従来例による相補型半導体装置の製造方法を
示す工程順の断面図である。
示す工程順の断面図である。
【図8】 従来例による相補型半導体装置の製造方法を
示す工程順の断面図である。
示す工程順の断面図である。
【図9】 従来例による相補型半導体装置の製造方法を
示す工程順の断面図である。
示す工程順の断面図である。
101 シリコン基板(半導体基板) 102 素子分離領域 103 レジスト 104 pウェル 105 nウェル 106 ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜) 107 ポリシリコン(多結晶シリコン) 108 LDDn-層 109 LDDp-層 110 サイドウォール 111 n+拡散層 112 p+拡散層 113 n+ゲート電極 114 p+ゲート電極 115 シリサイド層 116 シリコン酸化膜 117 金属ビア 118 第1配線層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/092 H01L 21/8238 H01L 21/265 H01L 29/78 H01L 21/336
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板の表面にゲート絶縁膜を形成
する絶縁膜形成工程と、 前記ゲート絶縁膜上に多結晶シリコンを成膜する成膜工
程と、 nMOSFET領域にn型不純物をイオン注入する第1
のイオン注入工程と、 pMOSFET領域にp型不純物のフッ素含有イオン種
を用いてイオン注入する第2のイオン注入工程と、 水素雰囲気中において前記半導体基板の熱処理を行う第
1の熱処理工程と、 前記n型不純物と前記p型不純物とを活性化する第2の
熱処理工程と、 を含むことを特徴とする相補型MOS半導体装置の製造
方法。 - 【請求項2】 水素雰囲気中における熱処理温度がHF
の沸点以上であることを特徴とする請求項1に記載の相
補型MOS半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 前記第2の注入工程におけるフッ素含有
イオン種としてフッ化ボロンを用いることを特徴とする
請求項1または請求項2に記載の相補型MOS半導体装
置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9323597A JP2980084B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 相補型mos半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9323597A JP2980084B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 相補型mos半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11163161A JPH11163161A (ja) | 1999-06-18 |
JP2980084B2 true JP2980084B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=18156498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9323597A Expired - Fee Related JP2980084B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | 相補型mos半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2980084B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-25 JP JP9323597A patent/JP2980084B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11163161A (ja) | 1999-06-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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