JP2979458B2 - マトリックス型液晶表示装置 - Google Patents

マトリックス型液晶表示装置

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JP2979458B2 JP6116076A JP11607694A JP2979458B2 JP 2979458 B2 JP2979458 B2 JP 2979458B2 JP 6116076 A JP6116076 A JP 6116076A JP 11607694 A JP11607694 A JP 11607694A JP 2979458 B2 JP2979458 B2 JP 2979458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、薄膜トランジスタ
(TFT : Thin Film Transistor)等のスイッチング素子
を使用したマトリックス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこのようなマトリックス型液晶表
示装置としては、例えば図5に示すように、図示しない
2枚の偏光子間に配置された液晶セル1を備え、アクテ
ィブ駆動される捩じれネマティック型液晶表示装置(以
下、単にTN−LCDという)が知られている。前記液
晶セル1は、対抗して配置された2枚の透明なガラス基
板(上基板2及び下基板3)と、上基板2の下面に設け
られかつ配向膜4で覆われた透明な共通電極5と、下基
板3の上面にマトリックス状に配置されかつ配向膜6で
覆われた多数の透明な画素電極7と、各画素電極7にそ
れぞれ接続された図示しない薄膜トランジスタと、両配
向膜4,6間に封入されかつその間でほぼ90°連続的
に捩じれた捩じれネマティック液晶8と、下基板3の上
面側にマトリックス状に配置された走査線及び信号線9
とを有し、各画素電極7が、走査線及び信号線9と各薄
膜トランジスタを介してそれぞれ接続されている。そし
て、この従来のTN−LCDは、各画素電極7に対応す
る各画素部の液晶がアクティブマトリックス駆動される
ようになっている。すなわち、例えば、ある行の走査線
に信号が入力されてこの走査線と接続されている全ての
薄膜トラジスタがオンした状態で、ある列の信号線9に
画像データに応じた電圧信号が入力されると、前記行の
走査線と前記列の信号線とが交差する位置にある各薄膜
トラジスタと接続されている各画素電極7に信号線9か
ら薄膜トラジスタを介して電圧が印加され、この電圧が
印加された各画素電極7と共通電極5との間にある各画
素部の液晶8に電圧が印加され、これによってその部分
の液晶分子の配向が変化し、この変化に伴う光学的な変
化が図示しない偏光子により視覚化され、所望の表示、
例えば黒白表示が行なわれるように構成されている。
【0003】このような従来のTN−LCD、特に画素
電極7を多くして高精細な表示を可能にしたTN−LC
Dでは、ディスクリネーション(disclination)の発生
による表示品質の大幅な低下が大きな問題になってい
る。この問題について具体的に説明する。図6は、図5
に示す上記従来のTN−LCDがノーマリー・ホワイト
モードのものである場合に、画素電極7のうちの1つに
6[V]程度の電圧を印加したときの1つの画素部での
表示状態を示している。図5で示すように、1つの画素
部10のうち、プレチルト方向と同一のチルト方向を持
つノーマルチルト・ドメイン領域10aが正常表示部で
あり、プレチルト方向と逆のチルト方向を持つリバース
チルト・ドメイン領域10cが光漏れを生じて白抜けを
おこす異常表示部(図6の斜線部)であり、両者の境目
10bがディスクリネーション・ラインである。このよ
うに画素部10に白抜けの部分があると、TN−LCD
の表示部全体でのコントラストが著しく低下し、表示品
質が大幅に低下してしまう。このようにディスクリネー
ションは、上基板2側の配向膜4及び下基板3側の配向
膜6の各配向方向(ラビング方向)によって決定される
プレチルト方向(液晶8の配向膜4側及び配向膜6側で
の両界面における液晶分子長軸の傾斜方向)と、各画素
電極7とその隣にある画素電極に対応する各信号線9と
の間に発生する横方向電界の方向とが直交する場所に発
生する。その理由は、誘電率異方性Δεが正である液晶
のディレクタ(液晶分子長軸が優先的に配向している方
向の単位ベクトル)は局所的な電界方向に沿って配向す
るため、プレチルト方向と横方向電界の方向が直交する
場所を境目にしてその左右でディレクタが逆のチルト角
で配向するからである。
【0004】このようなディスクリネーションは、画素
ピッチが小さい高精細な液晶表示装置で起こりやすく、
液晶8の両界面のプレチルト角が小さい配向膜でおこり
やすく、高温動作時にはプレチルト角が小さくなるた
め、高温動作時の方が室温動作時よりもおこりやすく、
また、前記横方向電界が強い場合におこりやすい。特
に、画素ピッチが小さくなるほど、正常表示部10aの
画素部10に対する相対面積比が減少するため、コント
ラストの低下が一層ひどくなる。また、プレチルト角が
小さくなると、リバースチルトがおこりやすくなり、プ
レチルト方向と横方向電界の方向とが直交する位置すな
わちディスクリネーションの発生位置が画素部10内で
その内方へ移動する。したがって、自動車等の車に搭載
される場合やプロジェクターに使用される場合のように
高精細でかつ高温動作を要求されるTN−LCDほどデ
ィスクリネーションが発生しやすく、これを改善する対
策が強く望まれている。従来、ディスクリネーションに
よる光漏れを改善する対策として、(1)高プレチルト
配向膜(プレチルト角が5°以上の配向膜)を使うか、
または、(2)ディスクリネーションの発生位置に応じ
て遮光材を設けることにより、ディスクリネーションに
よる光漏れを隠して低減させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法では、ディスクリネーションの発生位置が
画素部内でその外方へ移動するので、ディスクリネーシ
ョンによる光漏れを遮光材で隠しやすくなるという点で
効果は大きいが、高プレチルト配向を均一に配向処理す
るのが難しいという問題がある。また、上記(2)の方
法では、遮光材で隠す領域が多くなると、開口率(画素
部単位面積に対する有効表示面積の割合)が大幅に低下
してしまうという問題があり、高開口率が同時に厳しく
要求される高精細なTN−LCDでは有効な解決策にな
り得ない。この発明は、上記従来技術の問題点に着目し
てなされたもので、その課題は配向処理を簡単にしかつ
開口率の低下を防止しつつ、ディスクリネーションによ
る光漏れを低減して表示品質の向上を図ったマトリック
ス型液晶表示装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、液晶セルを備え、この液晶
セルは、対向して配置された2枚の基板と、この両基板
の一方に設けられかつ配向膜で覆われた共通電極と、前
記両基板の他方にマトリックス状に配置されかつ配向膜
で覆われた多数の画素電極と、各画素電極にそれぞれ接
続された少なくとも1つのスイッチング素子と、前記両
配向膜間に封入された液晶と、前記他方の基板側にマト
リックス状に配置された走査線及び信号線とを有し、前
記各画素電極が対応する前記走査線及び信号線と前記各
スイッチング素子を介してそれぞれ接続されてなるマト
リックス型液晶表示装置において、 前記各画素電極に対
応する各画素部内の、前記両基板の各配向処理方向によ
って一意的に決まるディスクリネーション発生部近傍の
位置に、それぞれ補償電極を設け、前記各補償電極の一
部は保持容量形成用としてそれぞれ前記各画素電極の周
縁部と対向して配置され、前記各補償電極の他部は前記
共通電極とそれぞれ対向して配置され、前記各補償電極
には、前記共通電極に印加される電圧と異なり前記各補
償電極が属する前記画素部内の前記各画素電極と同一極
性である電圧が印加されるように構成されているもので
ある。 好ましくは、前記各補償電極に印加される電圧の
極性が、対応する前記各画素電極に印加される電圧の極
性に応じて反転するように構成されている(請求項
3)。 好ましくは、前記液晶は、液晶分子長軸が前記両
配向膜間でほぼ90 連続的に捩じれた捩れネマティッ
ク液晶であり、かつ前記液晶セルの両側にそれぞれ偏光
子が設けられている(請求項3)。 好ましくは、前記液
晶セルは、前記各画素部の周縁の少なくとも一部を遮蔽
するように設けられたブラックマトリクスを有している
(請求項4)。 さらに好ましくは、前記各補償電極は、
前記各画素部内の前記ディスクリネーションによる光漏
れのピークの明るさが発生する個所で、前記ブラックマ
トリックスより前記各画素部内に突出している(請求項
5)。
【0007】
【作用】請求項1に記載の液晶表示装置では、各画素電
極に対応する各画素部内の、ディスクリネーション発生
部近傍の位置に補償電極を設け、前記各補償電極の一部
は保持容量形成用としてそれぞれ前記各画素電極の周縁
部と対向して配置されているので、各薄膜トランジスタ
のオン時に、対応する各信号線からの画像データを表す
データ信号が、各画素電極及びこの各画素電極と各補償
電極との間に印加され保持されるので、各画素部に保持
容量を形成する構成を特別に付加する必要はない。 そし
て、前記各補償電極の他部は前記共通電極とそれぞれ対
向して配置、前記各補償電極には、前記共通電極に印加
される電圧と異なり前記各補償電極が属する前記画素部
内の前記各画素電極と同一極性である電圧が印加される
ように構成されているので、各画素電極に対応する各画
素部内の、ディスクリネーション発生部近傍の位置に
は、各画素電極とその隣にある画素電極に対応する信号
線との間に横方向電界が発生している状態で、共通電極
と各補償電極との間に縦方向電界(液晶の厚さ方向の電
界)が発生し、これによって前記横方向電界が相対的に
弱められるから、各画素部内で発生するディスクリネー
ションが縮小される。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1は一実施例に係るアクティブマトリック
ス型の液晶表示装置の主要部を示す縦断面図であり、多
数の画素の一部を示す平面図である図2のA−A線に沿
う断面図である。この一実施例に係るアクティブマトリ
ックス型の液晶表示装置は、スイッチング素子として薄
膜トランジスタを用い、アクティブ駆動される透過型の
捩じれネマティック型液晶表示装置(以下、単にTN−
LCDという)である。 このTN−LCDは、図1及
び図2に示すように、2枚の偏光子11,12間に配置
された液晶セル13を備え、この液晶セル13は、対向
して配置された2枚の透明なガラス基板(上基板14及
び下基板15)と、上基板14の下面側に設けられかつ
配向膜16で覆われた透明な共通電極17と、下基板1
5の上面側にマトリックス状に配置されかつ配向膜18
で覆われた多数の透明な画素電極19と、各画素電極1
9にそれぞれ接続された薄膜トランジスタ(以下、単に
TFTという)20と、両配向膜16,18間に封入さ
れかつその間でほぼ90°連続的に捩じれた捩じれネマ
ティック液晶(以下、単にTN液晶という)21と、下
基板15の上面側にマトリックス状に配置された多数の
ゲートライン(走査線)22及びドレインライン(信号
線)23とを有している。
【0009】前記上基板14の上面には、赤(R),緑
(G),青(B)の各カラーフィルター部を各画素電極
19に対応させて交互に配列したカラーフィルタ24
と、各画素電極19の周縁部全体をそれぞれ覆う多数の
ブラックマトリックス25とが形成されている。カラー
フィルタ24及び各ブラックマトリックス25の下面に
前記共通電極17が形成されている。そして、図2にお
いて、各画素電極19に対応する部分で、前記各ブラッ
クマトリックス25で遮蔽されていない部分が各画素部
26になっている。なお、この一実施例では、各ブラッ
クマトリックス25は、ディスクリネーション30(図
2を参照)による光漏れ等の画像表示に悪影響を及ぼす
光を必要最小限に遮断する程度の大きさになっている。
【0010】一方、前記下基板15の上面には、図2に
示す前記各画素部26内の、両基板14,15の各配向
処理方向(各配向膜16,18のラビング方向)によっ
て一意的に決まるディスクリネーション30の発生部近
傍の位置に、共通電極17とそれぞれ対向する補償電極
27が設けられている。各補償電極27は、下基板15
の上面に形成された絶縁膜28で覆われている。この絶
縁膜28の上面に、前記各画素電極19及び各ドレイン
ライン23が形成されており、各画素電極19及び各ド
レインライン23は配向膜18で覆われている。また、
前記各ゲートライン22は、図1では示されていない
が、前記各ドレインライン23と接触しないように配向
膜18内に設けられている。
【0011】前記各TFT20は、アモルファスシリコ
ンを能動層に用いたアモルファスシリンコン薄膜トラン
ジスタであり、各TFT20のゲート電極20gが対応
する1つのゲートライン22に、そのドレイン電極20
dが対応する1つのドレインライン23に、そのソース
電極20sが対応する1つの画素電極19にそれぞれ接
続されている。このようにして、各画素電極19が、対
応するゲートライン22及びドレインライン23と各T
FT20を介してそれぞれ接続されている。なお、この
各TFT20として、ポリシリコンを能動層に用いたポ
リシリコン薄膜トランジスタを使用してもよい。
【0012】この一実施例では、図2に示すように、前
記下基板15の配向処理方向(配向膜18のラビング方
向)A1を同図の水平方向に対して時計回りにほぼ45
°傾くようにし、前記上基板14の配向処理方向(配向
膜16のラビング方向)A2を前記配向処理方向A1に対
して時計回りにほぼ90°傾くようにしてある。以下の
説明において、このような上下基板14,15の配向処
理方向をラビング方向Aと呼ぶことにする。
【0013】この一実施例では、上下基板14,15の
配向処理方向を前記ラビング方向Aとしているので、デ
ィスクリネーション30が、図2に2点鎖線で示すよう
に、前記各画素部26内の下辺および右辺側に発生す
る。したがって、前記各補償電極27は、図1及び図2
に示すように、ディスクリネーション30の発生部近傍
の位置、すなわち各画素電極25の下辺及び右辺に沿っ
て延びている。また、各補償電極27は、各画素電極2
5の左辺に沿っても延びており、U字形状に形成されて
いる。
【0014】この場合、前記各補償電極27は、各画素
電極25の周縁部の一部と重合する部分と各画素電極2
5とは重合せず、絶縁膜28、配向膜18、ネマティッ
ク液晶21および配向膜16を介して共通電極17と対
向する部分とを有している。さらに、各ゲートライン2
2に沿って1列に並んでいる全ての画素部26の各補償
電極27は、図2に示すように連続して形成されてい
る。さらにまた、各補償電極27の両側部は各画素部2
6より僅かに外側に位置しており、その両側部を連結す
る下側部は各画素部26内に僅かに突出している。すな
わち、各補償電極27の前記下側部は、各画素部26内
のディスクリネーション30による光漏れのピークの明
るさが発生する個所で、前記ブラックマトリックス25
より各画素部26内に僅かに突出している。
【0015】そして、前記各補償電極27には、共通電
極17に印加される電圧(例えば0V)と異なる電圧
(例えば+1V)が印加されるようになっている。ま
た、各補償電極27に印加される電圧の極性が、対応す
る各画素電極19に印加される電圧の極性と同一となる
よう各画素電極19への印加電圧に応じて反転される。
例えば、画素電極19に+6[V]の電圧が印加される
場合には、その画素電極に対応する補償電極27に+1
〜+4[V]程度の電圧を印加し、画素電極19に−6
[V]の電圧が印加される場合には、その画素電極に対
応する補償電極27に−1〜−4[V]程度の電圧を印
加するように構成されている。
【0016】また、上記一実施例に係るTN−LCDで
は、各画素電極19に対応する各画素部のTN液晶21
がアクティブ駆動されるようになっている。すなわち、
例えば、ある行のゲートライン22に信号が入力されて
このゲートライン22と接続されている全てのTFT2
0がオンした状態で、ある列のドレインライン23に画
像データに応じた電圧信号が入力されると、前記行のゲ
ートライン22と前記列のドレインライン23とが交差
する位置にある各画素電極19にドレインライン23か
らTFT20を介して電圧が印加され、この電圧が印加
された各画素電極19と共通電極17との間にある各画
素部のTN液晶21に電圧が印加され、これによってそ
の部分の液晶分子の配向が変化し、この変化に伴う光学
的な変化が偏光子11,12により視覚化され、所望の
画像がカラーで表示されるように構成されている。
【0017】上記一実施例に係るTN−LCDでは、各
画素電極19に対応する各画素部26内の、ディスクリ
ネーシヨン30の発生部近傍の位置に、共通電極17と
それぞれ対向する補償電極27が設けられ、かつ、各補
償電極27に共通電極17と異なる電圧が印加されるよ
うに構成されているので、例えば、共通電極17に0
[V]の電圧を、ある1つの画素電極19に+6[V]
程度の電圧を、その画素電極19の隣にある画素電極1
9に対応するドレインライン23に−6[V]程度の電
圧を、前記1つの画素電極19に対応する1つの補償電
極27に+1〜+4[V]をそれぞれ印加した場合、前
記1つの画素電極19に対応する画素部26内のディス
クリネーシヨン30の発生部近傍には、前記1つの画素
電極19とその隣にある画素電極19に対応するドレイ
ンライン23との間で横方向電界が発生している状態
で、共通電極17と前記1つの補償電極27との間に縦
方向電界(TN液晶21の厚さ方向の電界)が発生し、
これによって前記横方向電界が相対的に弱められるか
ら、前記1つの画素部26内で発生するデイスクリネー
シヨン30が縮小され、ディスクリネーシヨン30によ
る光漏れが低減される。したがって、上記一実施例によ
れば、上記従来技術のように、ディスクリネーションに
よる光漏れを改善する対策として、高プレチルト配向膜
(ブレチルト角が5゜以上の配向膜)を使ったり、ディ
スクリネーシヨンの発生位置に応じてブラックスマトリ
ッス等の遮光材を設けてディスクリネーションによる光
漏れを隠したりする必要がないので、配向処理を簡単に
しかつ開口率の低下を防止しつつ、ディスクリネーショ
ン30による光漏れを低減して表示品質の向上を図るこ
とができる。これによって、自動車等の車に搭載される
場合やブロジェクターに使用される場合のように高精細
でかつ高温動作を要求されるTN−LCDとして有効に
使用することができる共に、高開口率が同時に厳しく要
求される高精細なTN−LCDとしても有効に使用する
ことができる。
【0018】また、上記一実施例に係るTN−LCDで
は、各補償電極27の一部が各画素電極25の周縁部と
対向して保持容量形成用の電極部を構成しているので、
各TFT20のオン時に、対応する各ドレインライン2
3からの画像データを表す電圧信号が、各画素電極19
及びこの各画素電極19と各補償電極27の保持容量形
成用の電極部との間に印加されて保持されるので、透明
な導電膜からなる補助電極(保持容量形成用の電極)を
各画素電極に対向させて設ける等の方法により保持容量
を形成する構成を各画素部26に特別に付加する必要が
ない。すなわち、従来のTN−LCDに設けられる前記
保持容量形成用の電極は、TFTのゲート電極と、画素
電極に接続されるTFTのソース電極(またはドレイン
電極)との重なり容量(寄生容量)Cgsに起因して、
ゲートライン(走査線)に入力されるゲート・パルスの
立ち下がり時(TFTのオフ時)に、画素電極の電圧が
次式で表されるシフト電圧ΔVだけシフトし、このシフ
ト電圧ΔVの直流電界が画素電極と信号線との間に生じ
てしまう現象を緩和するために、画素部ごとに付加され
る容量であり、この電極には共通電極と同じ電圧が印加
されている。 ΔV=Vg・{Cgs/(Cgs+Clc+Cs} ここで、Vgはゲート・パルスの波高値であり、Clc
は画素電圧に依存する液晶容量である。このように、従
来のTN−LCDでは、前記保持容量形成用の電極を画
素部ごとに設ける必要があった。これに対して、上記一
実施例では、前記ディスクリネーション30を縮小して
その光漏れを低減するために画素部26ごとに設けた前
記各補償電極27の一部が保持容量形成用の電極部をと
なっているので、保持容量を形成する構成を画素部26
ごとに特別に付加する必要がなく、これによって、部品
点数が削減されてコストが低減される。
【0019】また、上記一実施例によれば、上述したよ
うに、画素電極19間に縦方向電界を発生し、横方向電
界を相対的に弱めることにより、各画素部26内で発生
するディスクリネーション30を縮小させてディスクリ
ネーション30による光漏れを低減させているのに加え
て、ディスクリネーション30による光漏れ等の画像表
示に悪影響を及ぼす光を必要最小限に遮断する程度の大
きさのブラックマトリックス25を、各画素電極19の
周縁部全体をそれぞれ覆うように設けているので、開口
率の大幅な低下を防止しつつ、ディスクリネーション3
0による光漏れをより一層低減することができる。
【0020】また、上記一実施例によれば、各ゲートラ
イン22に沿って1列に並んでいる全ての画素部26の
各補償電極27は、図2に示すように連続して形成され
ているので、製造が容易になり、これによってコストが
低減される。
【0021】また、各補償電極27の一部(下側部)
は、各画素部26内のディスクリネーション30による
光漏れのピークの明るさが発生する個所で、前記ブラッ
クマトリックス25より各画素部26内に僅かに突出し
ているので、共通電極27と各補償電極27との間に発
生する前記縦方向電界が前記ディスクリネーション30
の発生部により近づき、これによって前記横方向電界が
より一層弱められ、各画素部26内で発生するディスク
リネーション30がより一層縮小されてディスクリネー
ション30による光漏れがより一層低減される。
【0022】次に、上記一実施例の各変形例を図3
(a),(b)、及び図4(a),(b)に基づいて説
明する。図3(a),(b)、及び図4(a),(b)
の各図は、上下基板14,15の配向処理方向と、それ
ぞれの場合においてディスクリネーション30が各画素
部26内で発生する位置とを示している。図3(a)に
示す第1の変形例では、上下基板14,15の配向処理
方向を上記一実施例と同じ前記ラビング方向Aとしてい
るので、ディスクリネーション30が各画素部26の右
下側に発生する。したがって、この変形例では、各補償
電極27Aは、ディスクリネーション30の発生部近傍
の位置、すなわち各画素部26の下辺及び右辺に沿って
延びている。
【0023】また、図3(b)に示す第2の変形例で
は、下基板15の配向処理方向B1を前記ドレインライ
ン23にほぼ平行とし、上基板14の配向処理方向B2
を前記配向処理方向B1に対して時計回りにほぼ90°
傾くようにしてあるので、ディスクリネーション30が
各画素部26の左下側に発生する。したがって、この変
形例では、各補償電極27Bは、ディスクリネーション
30の発生部近傍の位置、すなわち各画素部26の下辺
及び左辺に沿って延びている。
【0024】また、図4(a)に示す第3の変形例で
は、下基板15の配向処理方向C1を同図の水平方向に
対して時計回りにほぼ135°傾くようにし、上基板1
4の配向処理方向C2を前記配向処理方向C1に対して時
計回りにほぼ90°傾くようにしてあるので、ディスク
リネーション30が各画素部26の左下側に発生する。
したがって、この変形例では、各補償電極27Cは、デ
ィスクリネーション30の発生部近傍の位置、すなわち
各画素部26の下辺及び左辺に沿って延びている。
【0025】さらに、図4(b)に示す第4の変形例で
は、下基板15の配向処理方向D1を前記ドレインライ
ン23にほぼ垂直とし、上基板14の配向処理方向D2
を前記配向処理方向D1に対して時計回りにほぼ90°
傾くようにしてあるので、ディスクリネーション30が
各画素部26の左上側に発生する。したがって、この変
形例では、各補償電極27Dは、ディスクリネーション
30の発生部近傍の位置、すなわち各画素部26の上辺
及び左辺に沿って延びている。
【0026】また、上記一実施例では、アクティブマト
リックス駆動される透過型の捩じれネマティック型液晶
表示装置を示したが、この発明はこれに限定されるもの
ではなく、反射型の捩じれネマティック型液晶表示装置
にも適用可能である。また、上記一実施例の液晶表示装
置はカラー表示用のものであるが、このお発明はこれに
限定されるものではなく、白黒表示用の液晶表示装置に
も適用可能である。
【0027】また、上記一実施例では、図2に示すよう
に、各TFT20のドレイン電極20dがドレインライ
ン(信号線)23と、そのソース電極20sが画素電極
19とそれぞれ接続されているが、ソース電極20sが
信号線23と、ドレイン電極20dが画素電極19とそ
れぞれ接続されるように構成してよい。また、上記一実
施例では、図2に示すように、各画素電極19が1つの
TFT20を介して対応するゲートライン22及びドレ
インライン23と接続されるようになっているが、各画
素電極19が2つのTFTをそれぞれ介して対応するゲ
ートライン22及びドレインライン23と接続されるよ
うに構成してもよい。
【0028】また、スイッチング素子として、薄膜トラ
ジスタ20に代えてMIM(金属−絶縁膜−金属)等の
非線形素子を使用してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明に係るマトリックス型液晶表示装置によれば、各画
素電極に対応する各画素部内の、ディスクリネーション
発生部近傍の位置に補償電極を設け、前記各補償電極の
一部は保持容量形成用としてそれぞれ前記各画素電極の
周縁部と対向して配置されているので、各薄膜トランジ
スタのオン時に、対応する各信号線からの画像データを
表すデータ信号が、各画素電極及びこの各画素電極と各
補償電極との間に印加され保持されるので、各画素部に
保持容量を形成する構成を特別に付加する必要はない。
そして、前記各補償電極の他部は前記共通電極とそれぞ
れ対向して配置、前記各補償電極には、前記共通電極に
印加される電圧と異なり前記各補償電極が属する前記画
素部内の前記各画素電極と同一極性である電圧が印加さ
れるように構成されているので、各画素電極に対応する
各画素部内の、ディスクリネーション発生部近傍の位置
には、各画素電極とその隣にある画素電極に対応する信
号線との間に横方向電界が発生している状態で、共通電
極と各補償電極との間に縦方向電界(液晶の厚さ方向の
電界)が発生し、これによって前記横方向電界が相対的
に弱められるから、各画素部内で発生するディスクリネ
ーションが縮小される。したがって、配向処理を簡単に
しかつ開口率の低下を防止しつつ、ディスクリネーショ
ンによる光漏れを低減して表示品質の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るマトリックス型液晶
表示装置の主要部を示す縦断面図で、図2のA−A線に
沿う断面図である。
【図2】図1に示す液晶表示装置の多数の画素の一部を
示す平面図である。
【図3】(a)は第1の変形例を示す図で、上下基板の
配向処理方向と画素部内でのディスクリネーション発生
位置とを示す説明図である。(b)は第2の変形例を示
す図で、図3(a)と同様の説明図である。
【図4】(a)は第3の変形例を示す図で、図3(a)
と同様の説明図である。(b)は第4の変形例を示す図
で、図3(a)と同様の説明図である。
【図5】従来の液晶表示装置においてディスクリネーシ
ョンの発生を説明するための説明図である。
【図6】従来の液晶表示装置において1画素内にディス
クリネーションが発生した様子を示す説明図である。
【符号の説明】
11,12 偏光子 13 液晶セル 14 上基板 15 下基板 16,18 配向膜 17 共通電極 19 画素電極 20 薄膜トランジスタ(スイッチング素子) 21 捩じれネマティック液晶(液晶) 22 ゲートライン(走査線) 23 ドレインライン(信号線) 25 ブラックマトリックス 27 補償電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−349430(JP,A) 特開 平4−67127(JP,A) 特開 平3−319920(JP,A) 特開 平3−10225(JP,A) 特開 平2−137823(JP,A) 特開 平6−51348(JP,A) 実開 平4−120935(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1343 G02F 1/133 550 G02F 1/1337 G02F 1/136 500

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶セルを備え、この液晶セルは、対向
    して配置された2枚の基板と、この両基板の一方に設け
    られかつ配向膜で覆われた共通電極と、前記両基板の他
    方にマトリックス状に配置されかつ配向膜で覆われた多
    数の画素電極と、各画素電極にそれぞれ接続された少な
    くとも1つのスイッチング素子と、前記両配向膜間に封
    入された液晶と、前記他方の基板側にマトリックス状に
    配置された走査線及び信号線とを有し、前記各画素電極
    が対応する前記走査線及び信号線と前記各スイッチング
    素子を介してそれぞれ接続されてなるマトリックス型液
    晶表示装置において、 前記各画素電極に対応する各画素部内の、前記両基板の
    各配向処理方向によって一意的に決まるディスクリネー
    ション発生部近傍の位置に、それぞれ補償電極を設け、
    前記各補償電極の一部は保持容量形成用としてそれぞれ
    前記各画素電極の周縁部と対向して配置され、前記各補
    償電極の他部は前記共通電極とそれぞれ対向して配置さ
    れ、前記各補償電極には、前記共通電極に印加される電
    圧と異なり前記各補償電極が属する前記画素部内の前記
    各画素電極と同一極性である電圧が印加されるように構
    成されていることを特徴とするマトリックス型液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記各補償電極に印加される電圧の極性
    が、対応する前記各画素電極に印加される電圧の極性に
    応じて反転するように構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶は、液晶分子長軸が前記両配向
    膜間でほぼ90 連続的に捩じれた捩れネマティック液
    晶であり、かつ前記液晶セルの両側にそれぞれ偏光子が
    設けられていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶セルは、前記各画素部の周縁の
    少なくとも一部を遮蔽するように設けられたブラックマ
    トリクスを有していることを特徴とする請求項1に記載
    の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記各補償電極は、前記各画素部内の前
    記ディスクリネーションによる光漏れのピークの明るさ
    が発生する個所で、前記ブラックマトリック スより前記
    各画素部内に突出していることを特徴とする請求項4に
    記載の液晶表示装置。
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