JP2977963B2 - 塗膜構造 - Google Patents

塗膜構造

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JP2977963B2
JP2977963B2 JP3225039A JP22503991A JP2977963B2 JP 2977963 B2 JP2977963 B2 JP 2977963B2 JP 3225039 A JP3225039 A JP 3225039A JP 22503991 A JP22503991 A JP 22503991A JP 2977963 B2 JP2977963 B2 JP 2977963B2
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貴和 山根
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の車体塗
装に用いられる塗膜構造、特に7色に発色するレインボ
ーカラーが得られる塗膜構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の外観品質を向上させる要
素として、そのスタイル等と共に車体表面の塗装が重要
視される傾向にあり、その一環として、例えば特開平1
−118576号公報によれば、ガラスビーズを混入さ
せた塗膜構造が提案されている。
【0003】上記公報に開示された塗膜は、図5に示す
ように、車体を構成する鋼板1の表面に下塗り層2、中
塗り層3、及び上塗り層4を順次形成すると共に、特
に、この上塗り層4を淡青色のカラーベース層5と、5
0〜100μの多数のガラスビーズ6を混合したアクリ
ル樹脂をベースとする塗膜層7と、該塗膜層7を保護し
且つ光沢感を出すためのクリヤ層8との三層構造とした
ものであり、これによれば、淡青色の青磁調の色調が得
られるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な青磁調の色調を有する塗膜とは別に、ガラスビーズに
よる分光作用を利用して、赤橙黄緑青藍紫の7色に発色
するレインボーカラーを発生させることが考えられる。
しかし、具体的に塗膜をどのように構成すれば、レイン
ボーカラーを効果的に発生させることができるかが課題
となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る塗膜構造は次のように構成したことを
特徴とする。
【0006】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、マンセル明度が3以下の濃色系着
色層と、その上層に設けられた屈折率が1.5以下の透
明クリヤ層とを設けると共に、このクリヤ層に屈折率が
2.0〜2.5のガラスもしくはプラスチック製の微小
なビーズを混入したことを特徴とする。
【0007】また、請求項2に係る発明(以下、第2発
明という)は、マンセル明度が3以下の濃色系着色層
と、その上層に設けられた屈折率が2.0〜2.5のガ
ラスもしくはプラスチック製の多数の微小なビーズでな
るビーズ層と、このビーズ層を覆う屈折率が1.5以下
の透明クリヤ層とを設けたことを特徴とする。
【0008】さらに、請求項3に係る発明(以下、第3
発明という)は、上記第1、第2発明において、着色層
のマンセル明度を2以下としたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記のような構成の塗膜構造によれば、第1〜
第2発明のいずれにおいても、ガラスもしくはプラスチ
ック製のビーズの屈折率と、その周囲のもしくはその上
層のクリヤ層の屈折率との間に十分な差があるから、ビ
ーズに入射された光に分光現象が生じて7色のレインボ
ーカラーが発生することになる。
【0010】その場合に、該ビーズの下層の着色層は、
マンセル明度が第1、第2発明では3以下、第3発明で
は2以下の濃色系とされているので、ビーズに入射され
なかった光や該ビーズを透過した光、つまり余分な光が
該着色層に吸収されることになり、また、上記クリヤ層
の屈折率が1.5以下の比較的低屈折率とされているの
で、ビーズの分光作用によって発生されたレインボーカ
ラーが該クリヤ層によって乱されることがなく、しか
も、該クリヤ層の表面での光の反射が抑制されることに
なり、このようにして、良好なレインボーカラーが観察
者によって有効に視認されることになるのである。
【0011】なお、ビーズの屈折率が2.0未満である
と、その周囲のクリヤ層の屈折率との差が不十分となっ
て、分光現象が効果的に発生せず、また、2.5を超え
ると、ビーズ自体に色がついて色調が濁ることになる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0013】図1に示すように、この実施例に係る塗膜
は、鋼板10の表面に該鋼板10側から、電着下塗り層
11と、中塗り層12と、所定の塗料による着色層13
とを有すると共に、この着色層13の表面に、粘着層1
4に保持されたガラスもしくはプラスチック製の微小な
(直径100μ以下)ビーズ15を多数並べてなるビー
ズ層16が設けられており、さらに、このビーズ層16
を覆うように透明クリヤ層17が設けられている。
【0014】ここで、上記着色層13の明度は、黒を
0、白を10とするマンセル明度で3以下、つまり十分
に濃い色とされている。また、ビーズ15の屈折率は
2.0〜2.5、クリヤ層17の屈折率は通常のクリヤ
塗料によるものより小さい1.5以下とされており、さ
らに、粘着層14はクリヤ層17と同じクリヤ塗料によ
って構成されている。
【0015】このような構成の塗膜によると、図2に模
式的に示すように、光線Rが各ビーズ15…15に入射
された後、これらのビーズ15…15で内部反射して観
察者の目Eに入るとき、各ビーズ15…15からの反射
光線の反射角が微妙に相違することにより、光線Rが分
光されて7色のレインボーカラーが発色されるのであ
り、これが上記観察者の目Eに入射されることになる。
【0016】その場合に、上記ビーズ15の屈折率は
2.0〜2.5とされ、また、その周囲のクリヤ層17
の屈折率は1.5以下とされて、両者間に十分な差があ
るから、上記の分光作用が効果的に行われて、レインボ
ーカラーが確実に発生するのである。
【0017】また、このレインボーカラーの発色は非常
に弱く、そのため、回りに明るい光が存在すると視認が
困難となるのであるが、ビーズ層16の下層の着色層1
3はマンセル明度が3以下の濃系色とされているので、
ビーズ15に入射されなかった光や、該ビーズ15内で
内部反射せずに通過した光等が該着色層13によって吸
収されることになり、これによって、上記のレインボー
カラーの良好な視認性が得られることになる。
【0018】さらに、上記のように、クリヤ層17の屈
折率が1.5以下の低屈折率とされていることにより、
ビーズ層16で発生したレインボーカラーが、このクリ
ヤ層17を通過する際の不要な屈折による各色相の干渉
等によって乱れることが回避されると共に、該クリヤ層
17の表面での反射も抑制されることになり、このよう
にして、良好なレインボーカラーが確実に視認されるこ
とになるのである。
【0019】ここで、着色層13のマンセル明度及びク
リヤ層17の屈折率がレインボーカラーの視認性に与え
る影響について確認する実験を行ったので、その結果を
説明する。
【0020】図3は、クリヤ層17を形成するクリヤ塗
料の屈折率が1.48、ビーズ15の屈折率が2.2、
該ビーズ15の直径が50μの場合に、着色層13のマ
ンセル明度によってレインボーカラーの視認性がどのよ
うに変わるかを目視判定した結果を示すものである。こ
の図から明らかなように、該着色層13のマンセル明度
が4以上の中明度ないし高明度の明系色の場合には、レ
インボーカラーの視認性が悪く、該明度が3以下の濃系
色でなければならないことが確認され、特に、該明度が
2以下の場合に視認性が一層良好となることが確認され
た。
【0021】また、図4は、着色層13のマンセル明度
が0(黒)、ビーズ15の屈折率が2.2、該ビーズ1
5の直径が50μの場合に、クリヤ層17の屈折率によ
ってレインボーカラーの視認性がどのように変わるかを
目視判定した結果を示すものである。この場合は、上記
クリヤ層17の屈折率が1.52以上ではレインボーカ
ラーの視認性が悪くなり、該屈折率が1.50以下でな
ければならないことが確認されたのである。ここで、通
常使用されるクリヤ塗料による屈折率は1.54であ
り、屈折率が1.50以下のクリヤ層を形成するために
は、例えばフッ素系等の塗料が使用される。
【0022】なお、以上の実施例では、着色層13の上
層に粘着層14を介して多数のビーズ15…15を並べ
てなるビーズ層16を設けたが、これに代えて、クリヤ
塗料中に予めビーズ15…15を混入させておき、この
塗料でクリヤ層17を形成することにより粘着層14を
省略するようにしてもよい。この場合、レインボーカラ
ーの発生程度は若干低下するが、十分実用価値を有する
ものが得られると共に、特に、製造が容易化されること
になる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明による塗膜構造によ
れば、ガラスもしくはプラスチック製の微小なビーズに
よって発生するレインボーカラーが、下層の着色層のマ
ンセル明度や、上層のクリヤ層及び該ビーズの屈折率等
を適切に設定することによって、良好且つ効果的に視認
されることになる。したがって、この塗膜構造を例えば
自動車の車体の塗装に適用することにより、その商品価
値を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る塗膜構造の拡大断面図
である。
【図2】 ビーズによるレインボーカラーの発生原理を
説明する説明図である。
【図3】 着色層の明度とレインボーカラーの視認性と
の関係を示すグラフである。
【図4】 クリヤ層の屈折率とレインボーカラーの視認
性との関係を示すグラフである。
【図5】 本発明の従来例として示す塗膜構造の拡大断
面図である。
【符号の説明】
13 着色層 15 ビーズ 16 ビーズ層 17 クリヤ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/29 B05D 7/24 303 C09D 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンセル明度が3以下の濃色系着色層
    と、その上層に設けられた屈折率が1.5以下の透明ク
    リヤ層とを有し、このクリヤ層に屈折率が2.0〜2.
    5のガラスもしくはプラスチック製の微小なビーズが混
    入されていることを特徴とする塗膜構造。
  2. 【請求項2】 マンセル明度が3以下の濃色系着色層
    と、その上層に設けられた屈折率が2.0〜2.5のガ
    ラスもしくはプラスチック製の多数の微小なビーズでな
    るビーズ層と、このビーズ層を覆う屈折率が1.5以下
    の透明クリヤ層とを有することを特徴とする塗膜構造。
  3. 【請求項3】 着色層のマンセル明度が2以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の塗膜構造。
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