JP2977527B2 - 扉閉鎖装置 - Google Patents

扉閉鎖装置

Info

Publication number
JP2977527B2
JP2977527B2 JP10106816A JP10681698A JP2977527B2 JP 2977527 B2 JP2977527 B2 JP 2977527B2 JP 10106816 A JP10106816 A JP 10106816A JP 10681698 A JP10681698 A JP 10681698A JP 2977527 B2 JP2977527 B2 JP 2977527B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
hydraulic oil
closing
piston
oil chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10106816A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11303500A (ja
Inventor
圓藏 出向井
洋 和田
弘一 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP10106816A priority Critical patent/JP2977527B2/ja
Publication of JPH11303500A publication Critical patent/JPH11303500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2977527B2 publication Critical patent/JP2977527B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばフロアヒン
ジのように、建物の扉を下部等で支持して、開かれた扉
を自動的に閉鎖するための扉閉鎖装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図16に示すように、建物の
扉70の下部を支持すべく床面71に埋め込まれるよう
にして用いる扉閉鎖装置の一例として、フロアヒンジ7
2がある。
【0003】このフロアヒンジ72の構造を図17の断
面図に示す。図において、床面71に埋め込まれるフロ
アヒンジ本体73の一方に、上部がフロアヒンジ本体7
3から突出して扉70の下部を支持するための開閉軸部
材74が回転自在に取付けられ、この開閉軸部材74の
回転に伴って支軸部材75回りに回動するカム部材76
が設けられている。
【0004】フロアヒンジ本体73の他方に、隔壁77
で区画されることにより一対で並設したシリンダ室7
8,79を有するシリンダ装置83が配置され、このシ
リンダ装置83の一方のシリンダ室78に、ピストン8
0を取付けたロッド81が仕切り壁82に摺動自在に挿
通され、このロッド81の仕切り壁82からの突出部
は、前記カム部材76の一側に連結され、仕切り壁82
に、他方のシリンダ室79に出退自在に挿通する摺動杆
部材84がロッド81に並べて配置され、この摺動杆部
材84の側壁82からの突出部は、押圧部材85を介し
てカム部材76の他側に連結され、一方のシリンダ室7
8には、ピストン80を、扉70が閉鎖する方向に付勢
する第一ばね86が内装され、他方のシリンダ室79に
は、摺動杆部材84を、扉70が閉鎖する方向に付勢す
る第二ばね87が内装されている。
【0005】そして、ピストン80の中央部には、作動
油88が通過する第一弁孔89が形成され、この第一弁
孔89には、球状の弁体90が内装され、前記隔壁77
には、両シリンダ室78,79同士を連通するための第
二弁孔91が形成され、この第二弁孔91には、作動油
88の通過量を調節するための調節弁92が内装されて
いる。
【0006】この構成によれば、扉70を開けると、開
閉軸部材74が図の時計方向A1に回転するとともにこ
れに伴いカム部材76が図の反時計方向A2に回動し、
このようにカム部材76がA2方向に回動することによ
り、ピストン80が第一ばね86の弾性に抗して図の矢
印方向B1に引かれるとともに、カム部材76の回動に
よって押圧部材85を介して、摺動杆部材84が、第二
ばね87の弾性に抗して図の矢印方向C1に押される。
【0007】このとき、シリンダ室78内の作動油88
は、弁体90が第一弁孔89を開放することにより、ロ
ッド81側から第一弁孔89を通過して図の矢印方向D
1に示すようにピストン80側へ流れる。
【0008】また、扉70が閉鎖する際は、ピストン8
0が第一ばね86の弾性力により図の矢印方向B2に戻
されるとともに、摺動杆部材84が第二ばね87の弾性
力により、図の矢印方向C2に戻され、作動油88は、
一方のシリンダ室78のピストン80側から、調節弁9
2により流量を調節されながら第二弁孔91を図の矢印
方向D2に通過して、他方のシリンダ室79に流れる。
【0009】そして、調節弁92によって作動油88の
流量が調節されることにより、扉70が閉鎖する速度が
調節されるよう構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、気密性
や遮音性を確保するために、壁の開口70A縁に別の部
材(エアタイト)を施し、扉70を閉鎖した際に、この
部材と扉70の外周部とが密着するようにする構造が用
いられることがある。
【0011】しかし、上記従来のフロアヒンジ72の場
合、扉70が閉鎖する際の速度の調節はできるが、前記
部材との摩擦に打ち勝って扉70を閉鎖させるような構
造を有しておらず、前記部材を設けるような場合は、そ
の摩擦力によって扉70を完全に閉鎖することができな
い場合がある。そういう扉70に使用するフロアヒンジ
72は、予めばねの強さを強くして使用するので、開け
るのが非常に重くなる。なお、このようなフロアヒンジ
72における扉開閉力:Fと、扉開閉角度:°との関係
は、図15の一点鎖線に示すグラフ図のようになる。こ
のグラフ図から、P1の力によって開き始めた扉70
は、フロアヒンジ内部の部品の摩擦によりP2の力で閉
鎖することが分かる。
【0012】そこで、本発明は、上記課題を解決し得る
扉閉鎖装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
手段は、建物に設けた開口に対して開閉する扉の開閉中
心となる開閉軸部材と、扉の開閉による開閉軸部材の回
動に伴って作動油室内を移動するピストンと、このピス
トンを、扉の閉方向に付勢するばね部材とを備え、扉が
開閉する際に作動油が通過する通過孔がピストンおよび
作動油室の所定位置に形成され、扉が閉じる際に通過孔
を通過する作動油の量を調節することにより、扉の閉鎖
途中の速度を調節するように構成され、扉が開口に対し
て閉鎖しようとするときに、扉に対して、閉鎖途中より
大きな閉鎖力を付与するための閉鎖力増大手段が設けら
れている。
【0014】上記構成によれば、ばね部材の弾性によっ
て扉が閉方向に回動を開始すると、ピストンおよび作動
油室の所定位置に形成された通過孔を通過する作動油の
量が調節されることにより、扉が閉じる際の速度が調節
され、扉が開口に対して閉鎖しようとする際、閉鎖力増
大手段によって、閉鎖途中より大きな閉鎖力が扉に付与
され、建物に設けた開口に対して扉が確実に閉鎖され
る。
【0015】また、閉鎖力増大手段は、作動油室に隣接
して設けられた増力作動油室と、この増力作動油室内を
移動する増力用ピストンと、作動油室に形成した通過孔
に連通されて作動油を作動油室と増力作動油室との間で
移動させる増力通過孔と、扉が開口に対して閉鎖しよう
とするときに、増力用ピストンを移動させて、作動油室
を移動するピストンを、扉が閉鎖する方向に加圧するよ
う作動油を増力作動油室から増力通過孔を介して作動油
室に供給するための増力ばねとを備えている。
【0016】上記構成によれば、扉が開口に対して閉鎖
しようとするときに、増力作動油室に設けた増力ばねの
弾性力が作動油の油圧に変換されて、この作動油が増力
通過孔から通過孔を通過して作動油室に至ってばね部材
の弾性力に付加され、扉が確実に閉鎖される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
扉閉鎖装置を、図1〜図15および図17のフロアヒン
ジ72を例に説明する。なお、図15および図17につ
いては、従来の技術の説明と共用のものとする。
【0018】本発明の実施の形態に係るフロアヒンジ7
2は、図17に示すように、建物に設けた開口70Aに
対して開閉する扉70の下部を支持すべく、床面71に
埋め込まれるようにして用いるもので、図1に示すよう
に、フロアヒンジ本体73内が、仕切り壁1によって一
側の収納室2と他側のシリンダ室3に仕切られている。
【0019】前記収納室2には、扉70の開閉中心とな
る鉛直軸方向の開閉軸部材74が支持され、この開閉軸
部材74の外周に歯車4が形成され、この開閉軸部材7
4に隣り合って配置されて歯車4に噛合する扇形歯車5
が、フロアヒンジ本体73に支軸6を介して回動自在に
支持されている。
【0020】前記支軸6には、扇形歯車5の一側に向け
て延長されるアーム7が嵌合固定され、アーム7の先端
部にピン8aを介して連結片9が回動自在に連結され、
扇形歯車5の他側には押圧ローラ10がピン8bを介し
て回転自在に取付けられ、フロアヒンジ本体73の側部
に、押圧ローラ10の押圧によってピン8c回りに回動
する操作レバー11が取付けられ、この操作レバー11
には、ピン8dを介して操作ローラ12が回転自在に取
付けられている。
【0021】前記シリンダ室3は、フロアヒンジ本体7
3の両側壁13,14と、これら両側壁13,14間の
第一隔壁15および第二隔壁16によって第一作動油室
17、第二作動油室18および第三作動油室19に区画
され、第一作動油室17には、前記仕切り壁1に摺動自
在に挿通する第一ロッド20が装着され、この第一ロッ
ド20の仕切り壁1から突出した基端部は、前記連結片
9にピン8eを介して回動自在に連結され、第一ロッド
20の先端部には、第一作動油室17内を摺動自在に移
動する第一ピストン21がピン8fを介して連結され、
仕切り壁1と第一ピストン21の間には、扉70を閉方
向(扇形歯車5が時計方向Aに、開閉軸部材74が反時
計方向Bに回動するよう第一ロッド20を引く方向C)
に付勢する第一ばね22が介装され、前記第一ピストン
21の中央部には、作動油23を第一ばね22側と第一
ピストン21側との間で通過させるための第一通過孔2
4が形成され、この第一通過孔24には、球状の弁体2
5が第一通過孔24の周面に離着座自在に設けられてい
る。
【0022】前記第二作動油室18の一側には、第一隔
壁15および第二隔壁16に螺着するばね座部材28が
設けられ、仕切り壁1に、基端部が前記操作ローラ12
によって押圧操作されるとともに仕切り壁1に摺動自在
に挿通する短長の第二ロッド29が設けられ、この第二
ロッド29の先端部には、第二作動油室18内を摺動自
在に移動する第二ピストン30が取付けられ、前記ばね
座部材28と第二ピストン30との間には、扉70を閉
方向(扇形歯車5が反時計方向Bに、開閉軸部材74が
反時計方向Aに回動するようよう第二ロッド29を押す
方向D)に付勢する第二ばね31が介装され、ばね座部
材28の中央部には、作動油23を第二ばね31側とば
ね座部材28側との間で通過させるためのばね座孔32
が形成され、このばね座孔32には、球状の弁体26が
ばね座孔32の周面に離着座自在に設けられ、第二ピス
トン30に、作動油23を第二ロッド29側と第二ばね
31側との間で通過させるための第二通過孔33が形成
され、この第二通過孔33は、第二ロッド29の途中の
半径方向に形成された半径方向孔34と、第二ピストン
30の中央部にその軸方向に形成された軸方向孔35と
から構成され、第二通過孔33の第二ばね31側には、
球状の弁体27が第二通過孔33の周面に離着座自在に
設けられている。
【0023】また、前記第一隔壁15に、作動油23を
第一作動油室17と収納室2との間で通過させるための
第一往復孔36が、第一隔壁15とほぼ同じ長さに亘っ
て形成され、この第一往復孔36の端部側に、作動油2
3を第一作動油室17と第一往復孔36との間で通過さ
せるための第一調節孔37a,37bが形成され、図1
2に示すように、各第一調節孔37a,37bと第一往
復孔36との連通部分に、互いに近傍に配置した作動油
量調節弁38,39が装着されている。
【0024】前記第一調節孔37aは、扉70が閉じた
状態で第一ピストン21によって閉じられ、扉70が9
0°開いた状態では第一ピストン21の一側で開かれる
位置に設定されている。
【0025】また、前記第二隔壁16に、第二作動油室
18の一側端部に開放した第二調節孔41aと収納室2
側に開放した別の第二調節孔41bとを有して、作動油
23を第二作動油室18の一側と他側との間で通過させ
るための第二往復孔42が形成され、第二調節孔41a
は、扉70が閉じた状態で第二ピストン30の一側で開
となっており、扉70が少し開いた状態になった際に第
二ピストン30によって閉じられる位置に設定されてい
る。
【0026】前記扉70が開口70Aに対して閉鎖しよ
うとするときに、扉70に対して、閉鎖途中より大きな
閉鎖力を付与するための閉鎖力増大手段43が設けら
れ、この閉鎖力増大手段43は、前記第二作動油室18
に隣接して設けられた前記第三作動油室(増力作動油
室)19と、この第三作動油室19内を移動する第三ピ
ストン(増力用ピストン)44と、前記第二隔壁16に
形成した一方の第二調節孔41aに連続して形成されて
第二往復孔42に連通されるとともに、作動油23を第
二作動油室18と第三作動油室19との間で移動させる
ための増力用通過孔45と、扉が開口70Aに対して閉
鎖しようとするときに、第三ピストン44を移動させ
て、第二ピストン30を、扉70を閉方向に加圧するよ
う作動油23を第三作動油室19から増力用通過孔45
を介して第二作動油室18に供給するための第三ばね4
6と、フロアヒンジ本体73の他方の側壁14に形成さ
れるとともに第三作動油室19の両側に開放した第三調
節孔47a,47bを有して、作動油23を第三作動油
室19の一側と他側との間で通過させるための第三往復
孔48と、この第三往復孔48の途中に設けられて第三
往復孔48を通過する作動油23の量を調節する別の作
動油量調節弁40とから構成されている。
【0027】前記第三調節孔47bは、扉70が閉じた
際に第三ピストン44の一側で開となっており、扉70
が閉じた状態から180°開かれる間に一旦第三ピスト
ン44によって閉とされ、第三ピストン44の移動によ
り第三ピストン44の他側で再び開となるよう位置に設
定され、前記第三調節孔47aは、第三ピストン44の
移動によっては開閉されない収納室2側に形成されてい
る。
【0028】また、前記仕切り壁1には、第三作動油室
19と収納室2との間で作動油23を通過させるための
共有孔49が形成されている。次に、扉70の開閉動作
に伴うフロアヒンジ72の動作を、図3〜図11に基づ
いて説明する。
【0029】図3は、扉70が完全に閉じた状態状態を
示している。この扉70が閉じた状態では、開閉軸部材
74は、反時計方向Bに回動して、これに伴って扇形歯
車5は時計方向Aに回動して歯車4と端部で噛合してお
り、また、第一ばね22によって第一ピストン21およ
び第一ロッド20は方向Cに押され、第一ピストン21
は最も右方にある状態を保持している。
【0030】また、第二ピストン30は第二ばね31に
よって押圧されて最も左方にある状態を保持し、さら
に、第三ピストン44は、第三ばね46によって最も右
方の位置を保持している。
【0031】図4は、扉70が完全に閉じた状態から少
し開かれた後の状態を示している。図3の状態から開閉
軸部材74が時計方向Aに回転を開始し、この開閉軸部
材74の回転に伴って、扇形歯車5は反時計方向Bに回
転を開始する。そうすると、第一ばね22の弾性に抗し
て、第一ロッド20および第一ピストン21が、扇形歯
車5に連結片9を介して方向Dに引かれ、第一ばね22
が圧縮される。また、扇形歯車5の回動に伴って、押圧
ローラ10を介して操作レバー11が押されて、これが
ピン8c回りに反時計方向Bに回動を開始し、操作レバ
ー11に取付けた操作ローラ12を介して第二ロッド2
9および第二ピストン30が押圧されて方向Cに移動
し、第二ばね31が圧縮される。
【0032】ここで、扉70が完全に閉じた状態から少
し開かれるまでの作動油23の流れを説明すると、第一
ピストン21が方向Dに引かれると、弁体25が第一通
過孔24を開き、第一作動油室17における作動油23
は、第一通過孔24を通過して第一ばね22側から第一
ピストン21側へ移動する。このとき、作動油量調節弁
39によって、第一往復孔36から収納室2へ、作動油
23の量が調節されて流れる。
【0033】また、第二ピストン30が方向Cに押され
ると、弁体27が第二通過孔33を閉じ、弁体26がば
ね座孔32を開き、第二作動油室18における作動油2
3は、第二ばね31側からばね座孔32を通過し、一方
の第二調節孔41bに入り、他方の第二調節孔41aか
ら第二ばね31側へ戻される。そして第二ピストン30
が方向Cに移動して第二調節孔41aが第二ピストン3
0によって塞がれると、第二作動油室18における作動
油23は、一方の第二調節孔41bから増力用通過孔4
5に至り、この増力用通過孔45から第三作動油室19
の第三ピストン44側に流入し、第三ピストン44をD
方向に押圧し、第三作動油室19の第三ばね46側の作
動油23は、共有孔49から収納室2に流入する。
【0034】図5は、図4の状態からさらに開いて90
°まで開き終えた状態を示すものである。開閉軸部材7
4がさらに時計方向Aに回転し、扇形歯車5はさらに反
時計方向Bに回動している。また、操作レバー11もさ
らに反時計方向Bに回動している。第一ピストン21は
さらに方向Dに移動して両第一調節孔37a,37bが
双方とも開かれ、第二ピストン30はさらに方向Cに移
動して、第二調節孔41aが完全に閉じられて、第二作
動油室18内の作動油23は、第二調節孔41a側へは
供給されなくなり、一方の第二調節孔41bから増力用
通過孔45を通過し、全て第三作動油室19の第三ピス
トン44側へ流入して第三ピストン44を押圧し、第三
ピストン44が方向Dに移動する。
【0035】図6は、扉70が90°から180°まで
開いた状態を示している。扉70は、その取付け部分の
構造から180°より大きく開くことはなく、開閉軸部
材74もそれ以上時計方向Aに回転せず、従って、扇形
歯車5および操作レバー11もこれ以上反時計方向Bに
回動しない。ここでは、作動油23によって第三ピスト
ン44が方向Dに移動し、第三調節孔47bを塞いだ状
態になっている。
【0036】扉70に対して開方向の力が解除される
と、扉70は、第一ばね22および第二ばね31の弾性
により、閉動作を開始する。そして、図7は180°開
かれた扉70が閉じ始めた場合を示している。
【0037】第一ばね22および第二ばね31の弾性力
により、第一ピストン21および第二ピストン30がそ
れぞれ方向Cおよび方向Dに戻され始めると、これに伴
って、扇形歯車5が時計方向Aに回転を開始し、開閉軸
部材74が反時計方向Bに回転を開始して、扉70が閉
じ始める。
【0038】第一作動油室17内の第一ピストン21側
の作動油23は、弁体25によって第一通過孔24が塞
がれることにより、第一調節孔37aから第一往復孔3
6を通り、収納室2へ向けて流入する。また、第二作動
油室18の第二ピストン30側の作動油23は、弁体2
7が軸方向孔35を開放することにより、半径方向孔3
4から軸方向孔35を通過して第二作動油室18の第二
ばね31側に移動する。しかし、第三作動油室19の第
三ピストン44側の作動油23については、第二ピスト
ン30によって第二調節孔41aが塞がれ、第三ばね4
6の弾性力によって第三ピストン44が方向Cに押圧さ
れることにより、第三ピストン44側の作動油23の圧
力が、増力用通過孔45、第二調節孔41bを介して弁
体26に作用し、ばね座孔32が弁体26によって塞が
れているので、第三ピストン44の移動はない。従っ
て、第三ピストン44は、第三ばね46で押圧されてい
るものの停止状態を維持する。
【0039】図8は、扉70が180°開いた状態から
90°だけ閉じた状態、図9は、90°からさらに閉じ
る途中の状態を示している。ここまでの作動油23の流
れ方は、上述の図7で示した場合と同様であるので省略
する。
【0040】図10は、扉70が完全に閉じる少し前の
状態を示している。第三ばね46の弾性によって第三ピ
ストン44は方向Cに押圧されているので、第二ピスト
ン30が方向Dに移動して第二調節孔41aを開き始め
ると、第三作動油室19の第三ピストン44側の作動油
23は、増力用通過孔45へ流入して、ここから第二往
復孔42を通過して第二調節孔41aから第二作動油室
18の第二ばね31側に流入し、第二ばね31側に流入
した作動油23の供給圧力が第二ばね31の弾性力に加
わる。従って、扉70が完全に閉じようとする少し手前
の位置から、第三ばね46の弾性力が作動油23の圧力
に変換されて、第三ばね46の弾性力に加味されること
になる。
【0041】図11は、扉70が完全に閉じようとする
寸前の状態を示すものである。第三ばね46の弾性力に
よって、第三作動油室19の第三ピストン44側の作動
油23は、増力用通過孔45から第二調節孔41aに、
第二調節孔41aから第二作動油室18の第二ばね31
側に供給されて、この作動油23の圧力が、扉70が完
全に閉じるまで、第二ばね31の弾性力に付加される。
【0042】以上の動作は、図15の実線で示すような
動作として表される。すなわち、扉70を開けるとき
は、第一ばね22、第二ばね31および第三ばね46の
三つのばねの弾性力を合わせた力P3の開き力を要す
る。
【0043】閉じるときは、180°から完全に閉じよ
うとする手前迄は、第一ばね22および第二ばね31の
二つのばねの弾性力を合わせた力P4で閉じる。閉じよ
うとする手前から完全に閉じる迄は、第一ばね22、第
二ばね31および第三ばね46の180°に圧縮した状
態の三つのばねの弾性力を合わせた力P5で閉じる。
【0044】このように、本発明の実施の形態によれ
ば、扉70が完全に閉じる少し前に、第三ばね46の弾
性力が作動油23の供給圧力に変換されて第二ばね31
の弾性力に加わることになるので、壁の開口70A縁
に、気密性や遮音性を確保するために別の部材を施した
扉構造であっても、上記のような簡単な構成で、扉70
が閉鎖する際、その部材との摩擦に打ち勝って扉70を
閉鎖させることができる。
【0045】この実施の形態によれば、従来のフロアヒ
ンジに比べて小さな力であっても扉70を開けることが
できるので、老人や子供、あるいは障害者にも対応で
き、かつ従来より大きな力P5を扉70に働かせて、こ
れを確実に閉じることができる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明
は、扉の開閉による開閉軸部材の回動に伴って作動油室
内を移動するピストンと、このピストンを、扉の閉方向
に付勢するばね部材とを備え、扉が開閉する際に作動油
が通過する通過孔がピストンおよび作動油室の所定位置
に形成され、扉が閉じる際に通過孔を通過する作動油の
量を調節することにより、扉の閉鎖途中の速度を調節す
るように構成され、扉が開口に対して閉鎖しようとする
ときに、扉に対して、閉鎖途中よりも大きな閉鎖力を付
与するための閉鎖力増大手段が設けられたので、例え
ば、気密性や遮音性を確保するために、壁の開口縁に別
の部材を施した扉構造であっても、老人、女性、あるい
は子供でも容易に扉を開けることができ、また、その部
材と扉の摩擦力に抗して自動的に扉を閉鎖することがで
きる。従って、建築物への対応性を向上させることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すフロアヒンジの一部
破断全体構成平面図である。
【図2】同じく一部破断側面図である。
【図3】同じく扉が閉じた状態から開き始めようとする
状態の一部破断平面図である。
【図4】同じく扉を少し開いた状態の一部破断平面図で
ある。
【図5】同じく扉を90°開いた状態の一部破断平面図
である。
【図6】同じく扉を180°開いた状態の一部破断平面
図である。
【図7】同じく扉が閉じ始める際の一部破断平面図であ
る。
【図8】同じく扉が90°まで閉じた状態の一部破断平
面図である。
【図9】同じく扉がさらに閉じた状態の一部破断平面図
である。
【図10】同じく扉が完全に閉じる少し前の一部破断平
面図である。
【図11】同じく扉が完全に閉じた状態の一部破断平面
図である。
【図12】同じく第一往復孔に設けた作動油量調節弁部
分を示す断面図である。
【図13】同じく第一作動油室と第一往復孔の関係を示
す断面図である。
【図14】同じく第三往復孔に設けた作動油量調節弁部
分を示す断面図である。
【図15】扉の開閉力と扉の開閉角度の関係を示すグラ
フ図である。
【図16】フロアヒンジの使用状態を示す一部破断正面
図である。
【図17】従来のフロアヒンジを示す一部破断全体構成
平面図である。
【符号の説明】
2 収納室 5 扇形歯車 11 操作レバー 12 操作ローラ 17 第一作動油室 18 第二作動油室 19 第三作動油室 20 第一ロッド 21 第一ピストン 22 第一ばね 23 作動油 29 第二ロッド 28 ばね座部材 30 第二ピストン 31 第二ばね 32 ばね座孔 33 第二通過孔 34 半径方向孔 35 軸方向孔 36 第一往復孔 37a 第一調節孔 40 作動油量調節弁 41a 第二調節孔 44 第三ピストン 45 増力用通過孔 46 第三ばね 47a 第三調節孔 47b 第三調節孔 49 共通孔 70 扉 72 フロアヒンジ 74 開閉軸部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 弘一 神奈川県藤沢市片瀬海岸1丁目3−17 ダイヤモンドスクエア片瀬江ノ島304号 (56)参考文献 実公 平2−39027(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E05F 3/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物に設けた開口に対して開閉する扉の
    開閉中心となる開閉軸部材と、扉の開閉による開閉軸部
    材の回動に伴って作動油室内を移動するピストンと、こ
    のピストンを、扉の閉方向に付勢するばね部材とを備
    え、扉が開閉する際に作動油が通過する通過孔がピスト
    ンおよび作動油室の所定位置に形成され、扉が閉じる際
    に通過孔を通過する作動油の量を調節することにより、
    扉の閉鎖途中の速度を調節するようにした扉閉鎖装置で
    あって、扉が開口に対して閉鎖しようとするときに、扉
    に対して、閉鎖途中より大きな閉鎖力を付与するための
    閉鎖力増大手段が設けられたことを特徴とする扉閉鎖装
    置。
  2. 【請求項2】 閉鎖力増大手段は、作動油室に隣接して
    設けられた増力作動油室と、この増力作動油室内を移動
    する増力用ピストンと、作動油室に形成した通過孔に連
    通されて作動油を作動油室と増力作動油室との間で移動
    させる増力通過孔と、扉が開口に対して閉鎖しようとす
    るときに、増力用ピストンを移動させて、作動油室内を
    移動するピストンを、扉が閉鎖する方向に加圧するよう
    作動油を増力作動油室から増力通過孔を介して作動油室
    に供給するための増力ばねとを備えたことを特徴とする
    請求項1記載の扉閉鎖装置。
JP10106816A 1998-04-17 1998-04-17 扉閉鎖装置 Expired - Fee Related JP2977527B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10106816A JP2977527B2 (ja) 1998-04-17 1998-04-17 扉閉鎖装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10106816A JP2977527B2 (ja) 1998-04-17 1998-04-17 扉閉鎖装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11303500A JPH11303500A (ja) 1999-11-02
JP2977527B2 true JP2977527B2 (ja) 1999-11-15

Family

ID=14443355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10106816A Expired - Fee Related JP2977527B2 (ja) 1998-04-17 1998-04-17 扉閉鎖装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2977527B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006068005A1 (ja) * 2004-12-21 2006-06-29 Ryobi Ltd. ドアクローザ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009052362A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Nippon Door Check Mfg Corp 扉閉鎖装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006068005A1 (ja) * 2004-12-21 2006-06-29 Ryobi Ltd. ドアクローザ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11303500A (ja) 1999-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3001645B2 (ja) 自動ドアクローザーユニット
JP4708872B2 (ja) ドア閉め装置
KR19980024758U (ko) 복합토크힌지
JP2004518837A (ja) ドア閉め装置
JP2006526087A (ja) ヒンジ
JPH0355376A (ja) ドアクローザ
US2019527A (en) Balanced door
JP4024002B2 (ja) ドア閉め装置
JP2977527B2 (ja) 扉閉鎖装置
US4109678A (en) Fluid control valve assembly
JP3011701B1 (ja) 扉閉鎖装置
JPH09184354A (ja) ダンパー付蝶番構造
JPS6225265Y2 (ja)
JPH08135814A (ja) スイング式逆止め弁
JP2596859B2 (ja) 弁プレートに装着された作動器を備える蝶形弁
JPS6234006Y2 (ja)
JPH10287274A (ja) バックドアの開閉制御装置
JP3746862B2 (ja) 両開きドアクローザ
JP3184174B2 (ja) 単動揺動形アクチュエータ
JPH0320507Y2 (ja)
JPH0533657Y2 (ja)
JPS5938446B2 (ja) 扉開閉用の作動シリンダ
JP3171572B2 (ja) ボールバルブ
KR200246965Y1 (ko) 유압 도어 클로저
JPS606648Y2 (ja) スピ−ド調整機構付きシリンダシステム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees