JP2977457B2 - 多相psk信号復号装置 - Google Patents

多相psk信号復号装置

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JP2977457B2 JP6313869A JP31386994A JP2977457B2 JP 2977457 B2 JP2977457 B2 JP 2977457B2 JP 6313869 A JP6313869 A JP 6313869A JP 31386994 A JP31386994 A JP 31386994A JP 2977457 B2 JP2977457 B2 JP 2977457B2
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EISEI TSUSHIN SHISUTEMU GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多相PSK信号、くわ
しくは多相PSK信号のデジタル符号を復号する多相P
SK信号復号装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4を伴って次に述べる4相PS
K信号復号装置が提案されている。
【0003】すなわち、従来の4相PSK信号復号装置
は、4相PSK方式による4相PSK信号SOをともに
用い且つ後述する位相検波用基準信号生成手段46′で
生成される第1及び第2の位相検波用基準信号SR′−
1及びSR′−2をそれぞれ用い、4相PSK信号SO
の搬送波の位相の第1及び第2の位相検波用基準信号S
R′−1及びSR′−2によってそれぞれ同期検波され
た信号でなる第1及び第2の同期位相検波信号SD′−
1及びSD′−2を出力する第1及び第2の同期位相検
波手段2′−1及び2′−2を有する。
【0004】この第1の同期位相検波手段2′−1は、
4相PSK信号SOと第1の位相検波用基準信号SR′
−1とを入力とする乗算器の機能を有する。また、第2
の同期位相検波手段2′−2は、4相PSK信号SOと
第2の位相検波用基準信号SR′−2とを入力とする乗
算器の機能を有する。
【0005】ここで、4相PSK信号SOは、その搬送
波の初期位相を簡単のため零とするとき、一般に、 SO=2Acos(ωt+θ(t))+n(t) ……………(101) で表される。
【0006】ただし、(101)式において、2Aは振
幅、ωは搬送波の角周波数、tは時間を示し、また、θ
(t)は時間tの時点での通信情報を表している符号
(シンボル)の位相、n(t)は時間tの時点での雑音
を示す。
【0007】また、第1及び第2の位相検波用基準信号
SR′−1及びSR′−2は、一般に、後記(103−
1)式及び(103−2)式でそれぞれ表される。
【0008】さらに、第1及び第2の同期位相検波信号
SD′−1及びSD′−2は、(101)式と、(10
3−1)式及び(103−2)式とを用いて、一般に、 SD′−1=A{cos(Δωt−εa +θ(t))−cos(2ωt+Δ ωt+εa +θ(t))}+n(t)cos(ωt+εa ) …………(104−1) SD′−2=A{sin(Δωt−εa +θ(t))−sin(2ωt+Δ ωt+εa +θ′(t))}+n(t)sin(ωt+εa ) …………(104−2) で表される。
【0009】ただし、(104−1)式及び(104−
2)式において、Δωは、4相PSK信号SOの搬送波
の角周波数ωと第1及び第2の位相検波用基準信号S
R′−1及びSR′−2の角周波数との差で表される。
また、εa は誤差位相を示す。なお、(104−1)式
及び(104−2)式は、簡単のため、右辺第1項の振
幅がともに同じAであるとして示し、また右辺第2項の
振幅がともに(1)式に示す4相PSK信号SOの雑音
n(t)であるとして示し、さらに、右辺中の誤差位相
が同じεa であるとして示している。
【0010】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
第1及び第2の同期位相検波手段2′−1及び2′−2
でそれぞれ生成される第1及び第2の同期位相検波信号
SD′−1及びSD′−2を用い、それら第1及び第2
の同期位相検波信号SD′−1及びSD′−2から、そ
れらの低域成分でなる第3及び第4の同期位相検波信号
SD′−3及びSD′−4をそれぞれ生成する第1及び
第2の低域通過濾波手段3′−1及び3′−2を有す
る。
【0011】ここで、第3及び第4の同期位相検波信号
SD′−3及びSD′−4は、簡単のため、第1及び第
2の低域通過濾波手段3′−1及び3′−2内でそれぞ
れ生ずる時間tの時点での雑音をna (t)及びna
(t)とするとき、一般に、 SD′−3=Acos(Δωt−εa +θ(t))+na(t) …………(106−1) SD′−4=Asin(Δωt−εa +θ(t))+na′(t) …………(106−2) で表される。ただし、(106−1)式及び(106−
2)式は、簡単のため、右辺第1項の振幅がともに同じ
Aであるとして、示している。
【0012】さらに、従来の4相PSK信号復号装置
は、第1及び第2の低域通過濾波手段3′−1及び3′
−2でそれぞれ生成される第3及び第4の同期位相検波
信号SD′−3及びSD′−4と、後述するサンプリン
グ信号生成手段21′で生成されるサンプリング信号S
M′とを用い、第3及び第4の同期位相検波信号SD′
−3及びSD′−4から、それらのそれぞれサンプリン
グ信号SM′によってサンプリングされている第5及び
第6の同期位相検波信号SD′−5及びSD′−6を生
成する第1及び第2のサンプリング手段4−1及び4−
2を有する。
【0013】ここで、サンプリング信号SM′は、後述
する(113)式で表される。
【0014】また、第5及び第6の同期位相検波信号S
D′−5及びSD′−6は、 SD′−5=Acos(Δωh−ε+θ(h))+n(h) …………(107−1) SD′−6=Asin(Δωh−ε+θ(h))+n′(h) …………(107−2) で表される。ただし、(107−1)式及び(107−
2)式において、hは、サンプリング信号SM′の基準
周期(mを整数(例えば4というような比較的小さな値
の)とするとき、4相PSK信号SOの通信情報を表し
ている符号(シンボル)の基準同期Tの1/mの値を
有する)をΔTとし、また、t/ΔTで求められる値中
の整数1、2………を一般にkとし、さらに、iを0、
1、2………kとし、また、εc(t)をi・ΔTの時
点でのタイミング誤差とするとき、一般に、 h=i・ΔT+ε(i) ………………(108) で表される。また、(107−1)式及び(107−
2)式は、簡単のため、右辺第1項の振幅がともに同じ
Aであるとして示している。
【0015】さらに、従来の4相PSK信号復号装置
は、第1及び第2のサンプリング手段4−1及び4−2
でそれぞれ生成される第5及び第6の同期位相検波信号
SD′−5及びSD′−6を用い、それら第5及び第6
の同期位相検波信号SD′−5及びSD′−6から、4
相PSK信号SOのデジタル符号を表している復号化デ
ジタル符号SC′を生成する復号化デジタル符号生成手
段11′を有する。
【0016】ここで、復号化デジタル符号SC′は、第
5の同期位相検波信号SD′−5が表1のSD′−5の
欄に示す0以上の値(SD′−5≧0)をとるか0未満
の値(SD′−5<0)をとるかということと、第6の
同期位相検波信号SD′−6が表1のSD′−6の欄に
示す0以上の値(SD′−6≧0)をとるか0未満の値
(SD′−6<0)をとるかということとの組合せによ
って、表1のSC′の欄に示す符号(本例の場合、2ビ
ット)を表している。
【0017】
【表1】
【0018】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
第1及び第2の低域通過濾波手段3′−1及び3′−2
でそれぞれ生成される第3及び第4の同期位相検波信号
SD′−3及びSD′−4中のいずれか一方または双方
(図においては双方)を用い、それら第3及び第4の同
期位相検波信号SD′−3及びSD′−4中のいずれか
一方または双方(図においては双方)から、4相PSK
信号SOの通信情報を表している符号(シンボル)のタ
イミングに同期したタイミング信号を上述したサンプリ
ング信号SM′として生成するサンプリング信号生成手
段21′を有する。
【0019】ここで、サンプリング信号SM′は、一般
に、
【数1】 で表される。ただし、(113)式において、δ[t−
i・ΔT−ε(i)]は、[t−i・ΔT−ε
(i)]=0の場合、「1」の値をとり、それ以外の
場合、「0」の値をとる。
【0020】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
後述する低域通過濾波手段42で生成される発振制御用
信号SGによって発振周波数が制御され、その制御され
た発振周波数を有する信号を第1の位相検波用基準信号
生成用信号SK−1として発生する位相検波用基準信号
生成用信号発生手段41を有する。
【0021】この位相検波用基準信号生成用信号発生手
段41は、発振制御用信号SGを入力し、その電圧によ
って制御された発振周波数を有する発振出力を第1の位
相検波用基準信号生成用信号SK−1として出力する電
圧制御発振器の機能を有する。
【0022】また、位相検波用基準信号生成用信号SK
−1は、Aを振幅とするとき、一般に、 SK−1=Asin4(ω+Δω)t ………………(115) で表される。
【0023】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
4相PSK信号SOから、その搬送波の角周波数ωの4
逓倍された角周波数4ωを有する信号を第2の位相検波
用基準信号生成用信号SK−2として生成する位相検波
用基準信号生成用信号生成手段43を有する。
【0024】ここで、第2の位相検波用基準信号生成用
信号SK−2は、Ad を振幅、初期位相を0とすると
き、一般に、 SK−2=Adcos4(ω+Δω)t ………………(116) で表される。
【0025】さらに、従来の4相PSK信号復号装置
は、位相検波用基準信号生成用信号生成手段43で生成
される第2の位相検波用基準信号生成用信号SK−2
と、位相検波用基準信号生成用信号発生手段41で発生
される第1の位相検波用基準信生成用信号SK−1とを
用い、第1の位相検波用基準信号生成用信号SK−1の
第2の位相検波用基準信号生成用信号SK−2によって
位相検波された信号を、発振制御用信号生成用信号SB
として生成する発振制御用信号生成用信号生成手段44
を有する。
【0026】この発振制御用信号生成用信号生成手段4
4は、第1及び第2の位相検波用基準信号生成用信号S
K−1及びSK−2を入力とする乗算器の機能を有す
る。
【0027】ここで、発振制御用信号生成用信号SB
は、Af を振幅とするとき、一般に、 SB=Af sin4Δω ………………(117) で表される。
【0028】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
発振制御用信号生成用信号生成手段44で生成される発
振制御用信号生成用信号SBを用い、その低域成分でな
る信号を発振制御用信号SGとして生成する低域通過濾
波手段42を有する。
【0029】さらに、従来の4相PSK信号復号装置
は、位相検波用基準信号生成用信号発生手段41で生成
される第1の位相検波用基準信号生成用信号SK−1を
用い、その角周波数4(ω+Δω)が1/4逓倍された
角周波数(ω+Δω)を有する信号を、基準信号SR′
−0として生成する位相検波用基準信号生成手段51′
を有する。ここで、基準信号SR′−0は、Ah を振幅
とするとき、一般に、 SR′−0=Ahsin(ω+Δω)t ………………(102) で表される。
【0030】また、従来の4相PSK信号復号装置は、
基準信号SR′−0を用い、その基準信号SR′−0と
同じ角周波数(ω+Δω)を有する信号及びその信号に
対してπ/2の位相差を有する信号を、第2及び第1の
位相検波用基準信号SR′−2及びSR′−1としてそ
れぞれ生成する位相検波用基準信号生成手段46′を有
する。
【0031】この位相検波用基準信号生成手段46′
は、基準信号SR′−0をそのまま第2の位相検波用基
準信号SR′−2として出力させる機能と、基準信号S
R′−0を入力し、その位相をπ/2だけ移相させ、そ
の基準信号SR′−0のπ/2だけ移相した信号を第1
の位相検波用基準信号SR′−1として出力させる移相
手段47′の機能とを有する。
【0032】ここで、第1及び第2の位相検波用基準信
号SR′−1及びSR′−2は、簡単のため、それらの
振幅をともにAk とするとき、一般に、 SR′−1=Ak cos(ω+Δω)t …………(103−1) SR′−2=Ak sin(ω+Δω)t …………(103−2) で表される。
【0033】以上が、従来提案されている4相PSK信
号復号装置の構成である。
【0034】このような構成を有する従来の4相PSK
信号復号装置によれば、上述したところから明らかであ
るので、詳細説明は省略するが、第1及び第2の同期位
相検波手段2′−1及び2′−2にそれぞれ用いる第1
及び第2の位相検波用基準信号SR′−1及びSR′−
2を生成するための位相検波用基準信号生成用信号SK
−1を生成する位相検波用基準信号生成用信号発生手段
41が、発振制御用信号生成用信号生成手段44で生成
する発振制御用信号生成用信号SBから低域通過濾波手
段42で生成される発振制御用信号SGによって制御さ
れる構成を有し、従って、いわゆるPLL(PHASE LOCK
ED LOOP) 構成を有するので、4相PSK信号SOの定
常状態において、復号化デジタル符号生成手段11′で
生成される復号化デジタル符号SC′を、符号誤りなく
安定に得ることができる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す従来の4相
PSK信号復号装置の場合、位相検波用基準信号生成用
信号発生手段41を制御する発振制御用信号SGを生成
する低域通過濾波手段42の帯域幅が狭ければ狭いほ
ど、4相PSK信号SOに含まれる雑音(n(t))
よる影響が小さい。しかしながら、この場合、4相PS
K信号復号装置の起動時、その起動開始から定常状態に
なるまでの立上りに、長い時間を要する。また、4相P
SK信号SOの搬送波の角周波数ωが、ドップラー効果
などによって変動した場合に、その変動した角周波数に
位相検波用基準信号SR′−1及びSR′−2の角周波
数(ω+Δω)が追随する、その追随性が低く、ある場
合は、復号化デジタル符号SC′が符号誤りなく正常に
得られない。
【0036】また、逆に、低域通過濾波手段42の帯域
幅が広ければ広いほど、上述した追随性は高い。しかし
ながら、この場合、4相PSK信号SOに含まれる雑音
(n(t))による影響が大であるため、復号化デジタ
ル符号SC′が符号誤りなく正常に得られない。
【0037】よって、本発明は、上述した欠点のない新
規な多相PSK信号復号装置を提案せんとするものであ
る。
【0038】
【課題を解決するための手段】本願第1番目の発明によ
る多相PSK信号復号装置は、 (A)多相PSK方式による多相PSK信号の搬送波の
周波数または角周波数に対応した周波数または角周波数
を有する基準信号を発生する基準信号発生手段と、 (B)上記基準信号発生手段で発生される基準信号を用
い、その基準信号から、それと同じ周波数または角周波
数を有し且つ互にπ/2の位相差を有する第1及び第2
の位相検波用基準信号を生成する位相検波用基準信号生
成手段と、 (C)上記多相PSK信号をともに用い且つ上記位相検
波用基準信号生成手段で生成される第1及び第2の位相
検波用基準信号をそれぞれ用い、上記多相PSK信号か
ら、その位相の上記第1及び第2の位相検波用基準信号
によってそれぞれ準同期検波された信号でなる第1及び
第2の準同期位相検波信号をそれぞれ生成する第1及び
第2の準同期位相検波手段と、 (D)上記第1及び第2の準同期位相検波手段でそれぞ
れ生成される上記第1及び第2の準同期位相検波信号
と、後記サンプリング信号生成手段で生成されるサンプ
リング信号とを用い、上記第1及び第2の準同期位相検
波信号から、それらのそれぞれデジタル変換されている
第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号を生成す
る第1及び第2のデジタル変換手段と、 (E)上記第1及び第2のデジタル変換手段でそれぞれ
得られる上記第1及び第2のデジタル化準同期位相検波
信号を用い、それら第1及び第2のデジタル化準同期位
相検波信号から、上記多相PSK信号の搬送波の位相を
表している第1の位相表示データを生成する第1の位相
表示データ生成手段と、 (F)上記第1の位相表示データ生成手段で生成される
上記第1の位相表示データと、後記位相補正用データ生
成手段で生成される位相補正用データとを用い、上記第
1の位相表示データから、その位相の上記位相補正用デ
ータによって補正された信号でなる第2の位相表示デー
タを生成する位相補正手段と、 (G)上記位相補正手段で生成される上記第2の位相表
示データを用い、その第2の位相表示データから、上記
多相PSK信号の符号に割当てられた位相を表している
第3の位相表示データを生成する第2の位相表示データ
生成手段と、 (H)上記第2の位相表示データ生成手段で生成される
上記第3の位相表示データを用い、その第3の位相表示
データから、上記多相PSK信号のデジタル符号を表し
ている復号化デジタル符号を生成する復号化デジタル符
号生成手段と、 (I)上記位相補正手段で生成される上記第2の位相表
示データを用い、その上記第2の位相表示データから、
上記多相PSK信号の符号のタイミングに同期したタイ
ミングを有する信号をサンプリング信号として生成する
サンプリング信号生成手段と、 (J)上記第1及び第2の位相表示データ生成手段でそ
れぞれ生成される上記第1及び第3の位相表示データを
用い、それらの差を表している位相差表示データを生成
する位相差表示データ生成手段と、 (K)上記第1及び第2のデジタル変換手段からそれぞ
れ得られる上記第1及び第2のデジタル化準同期位相検
波信号中のいづれか一方または双方を用い、それら第1
及び第2のデジタル化準同期位相検波信号中のいづれか
一方または双方から、上記第1及び第2の準同期位相検
波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
値未満の値しか有していないか上記予定の閾値以上の値
を有しているかを表している信号でなる信号有無表示情
報を生成する信号有無表示情報生成手段と、 (L)上記位相差表示データ生成手段で生成される上記
位相差表示データと、上記信号有無表示情報生成手段で
生成される上記信号有無表示情報とを用い、(i)上記
信号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検
波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
値以上の値を有していることを表している状態である場
合、上記位相差表示データから、上記多相PSK信号の
搬送波の周波数または角周波数及び位相を推定し、その
推定された周波数または角周波数及び位相を用いて、上
記多相PSK信号の搬送波の周波数または角周波数及び
位相を予測し、その予測された周波数または角周波数及
び位相を表しているデータ中の位相を表しているデータ
を上記位相補正用データとして生成し、(ii)上記信
号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検波
手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が上記予定の
閾値以上の値を有していることを表している状態から予
定の閾値未満の値しか有していないことを表している状
態になった場合、それまでの上記推定された周波数また
は角周波数及び位相を用いて、上記多相PSK信号の搬
送波の周波数または角周波数及び位相を予測し、その予
測された周波数または角周波数及び位相を表わしている
データ中の位相を表しているデータを上記位相補正用デ
ータとして生成する位相補正用データ生成手段とを有す
る。
【0039】本願第2番目の発明による多相PSK信号
復号装置は、本願第1番目の発明による多相PSK信号
復号装置の(A)〜(J)(ただし、(F)中の「後記
位相補正用データ生成手段」を「後記位相補正用データ
・信号有無表示情報生成用信号生成手段」と読み替え
る)と、 (K)(i)後記位相補正用データ・信号有無表示情報
生成用信号生成手段で生成される後記信号有無表示情報
生成用信号を用い、その信号有無表示情報生成用信号か
ら、その絶対値の平滑されている平滑化信号有無表示情
報生成用信号を生成し、(ii)その平滑化信号有無表
示情報生成用信号を用い、上記第1及び第2の準同期位
相検波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定
の閾値未満の値しか有していないか上記予定の閾値以上
の値を有しているかを表している信号でなる信号有無表
示情報を生成する信号有無表示情報生成手段と、 (L)上記位相差表示データ生成手段で生成される上記
位相差表示データと、上記信号有無表示情報生成手段
生成される上記信号有無表示情報とを用い、(i)上記
信号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検
波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
値以上の値を有していることを表している状態である場
合、上記位相差表示データから、上記多相PSK信号の
搬送波の周波数または角周波数及び位相を推定し、その
推定された周波数または角周波数及び位相を用いて、上
記多相PSK信号の搬送波の周波数または角周波数及び
位相を予測し、その予測された周波数または角周波数及
び位相を表しているデータ中の位相を表しているデータ
を上記位相補正用データとして生成し、(ii)上記信
号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検波
手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾値
以上の値を有していることを表している状態から上記予
定の閾値未満の値しか有していないことを表している状
態になった場合、それまでの上記推定された周波数また
は角周波数及び位相を用いて、上記多相PSK信号の搬
送波の周波数または角周波数及び位相を予測し、その予
測された周波数または角周波数及び位相を表わしている
データ中の位相を表しているデータを上記位相補正用デ
ータとして生成し、且つ(iii)上記位相差表示デー
と、上記位相補正用データの現タイミング時点よりも
1つ前のタイミング時点でのデータとの差を求め、その
差を、上記信号有無表示情報生成用信号として生成する
位相補正用データ・信号有無表示情報生成用信号生成手
段とを有する。
【0040】本願第3番目の発明による多相PSK信号
復号装置は、本願第1番目または第2番目の発明による
多相PSK信号復号装置において、上記サンプリング信
号生成手段が、(a)上記位相補正手段で生成される上
記第2の位相表示データを用い、(b)(i)上記多相
PSK信号の通信情報を表している符号(シンボル)の
基準周期のk分の1の周期(ただし、kは、比較的大き
な値の整数)を有するクロックパルスを発生するクロッ
クパルス発生手段と、(ii)上記多相PSK信号の上
記符号(シンボル)の基準周期のm分の1の周期(ただ
し、mはkに比し小さな値の整数)を、サンプリング基
準周期として、上記クロックパルス発生手段で発生され
るクロックパルスのパルス数で表しているサンプリング
基準周期表示データを発生するサンプリング基準周期表
示データ発生手段と、(iii)上記第2の位相表示
データを用い、その第2の位相表示データが、上記サ
ンプリング信号の一の波Wa が得られる時点に対応して
いる時点ta での予定の閾値以上の値(2値表示の
「1」)から、上記サンプリング信号の上記波Wa の次
の波Wb が得られる時点に対応している時点tb での上
記予定の閾値未満の値(2値表示の「0」)に、または
その逆に位相値が変化をする毎に、上記第2の位相表
示データが上記時点ta 及びtb 間で上記時点taでの
値と上記時点tb での値との間の中間値をとる時点を、
実変化時点とする、その実変化時点前の上記実変化時点
に最も近く位置する上記多相PSK信号の符号(シンボ
ル)中のシンボルが存在するシンボル時点から、そのシ
ンボル時点からみた上記実変化時点に対応している予定
の基準変化時点までの予定の基準時間と、上記シンボル
時点から上記実変化時点までの実時間との差を、時間差
として、上記クロックパルス発生手段から発生されるク
ロックパルスのパルス数で表している時間差表示データ
を生成する時間差表示データ生成手段と、(iv)上記
時間差表示データ生成手段で生成される時間差表示デー
タから、それが表している上記時間差の平滑化された時
間を、サンプリング同期誤差時間として、上記クロック
パルス発生手段から発生されるクロックパルスのパルス
数で表しているサンプリング同期誤差時間表示データを
生成する低域フィルタ手段でなるサンプリング同期誤差
時間表示データ生成手段と、(v)上記サンプリング基
準周期表示データ発生手段から発生されるサンプリング
基準周期表示データと、上記サンプリング同期誤差時間
表示データ生成手段で生成されるサンプリング同期誤差
時間表示データとを用い、上記サンプリング基準周期表
示データが上記クロックパルスのパルス数で表している
サンプリング基準周期と、上記サンプリング同期誤差時
間表示データが上記クロックパルスのパルス数で表して
いるサンプリング周期誤差時間との和を、補正用サンプ
リング周期として、上記クロックパルスのパルス数で表
している補正用サンプリング周期表示データを生成する
補正用サンプリング周期表示データ生成手段と、(v
i)上記クロックパルス発生手段から発生されるクロッ
クパルスをカウントし、そのカウント数が、上記補正用
サンプリング周期表示データ生成手段で生成される補正
用サンプリング周期表示データが表している補正用サン
プリング周期が表している上記クロックパルスのパルス
数と一致する毎に、1つの波を、上記サンプリング信号
生成手段の上記サンプリング信号の1つの波として出力
するカウント手段とを有する。
【0041】
【実施例1】次に、図1を伴って、本発明による多相P
SK信号復号装置の第1の実施例を、4相PSK方式に
よる4相PSK信号を復調する4相PSK信号復号装置
に適用した場合で述べよう。
【0042】図1に示す本発明による4相PSK信号復
号装置は、次に述べる構成を有する。
【0043】すなわち、4相PSK方式による4相PS
K信号SOの搬送波の角周波数ωに対応した角周波数ω
0 を有する基準信号SR−0を発生する基準信号発生手
段51を有する。この基準信号発生手段51は、発振器
の機能を有する。
【0044】ここで、4相PSK信号SOは、図4に示
す従来の4相PSK信号復号装置で述べたと同じであ
る。すなわち、簡単のため、その搬送波の初期位相を零
とするとき、一般に、 SO=2Acos(ωt+θ(t))+n(t) …………(1) で表される。ただし、(1)式における2A、ω、t、
θ(t)についても、図4に示す従来の4相PSK信号
復号装置で述べたと同様である。すなわち、(1)式に
おいて、Aは振幅、ωは搬送波の角周波数、tは時間を
示し、また、θ(t)は時間tの時点での通信情報を表
わしている符号(シンボル)の位相、n(t)は時間t
の時点での雑音を示す。
【0045】また、基準信号SR−0は、簡単のため、
その振幅を1とし、また初期位相をθ0 とするとき、一
般に、 SR−0=sin(ω0t +θ0 ) ………………(2) で表される。
【0046】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、基準信号発生手段51で発生される基
準信号SR−0を用い、その基準信号SR−0から、基
準信号SR−0と同じ角周波数ω0 を有する第2の位相
検波用基準信号SR−2と、その第2の位相検波用基準
信号SR−2に対してπ/2の位相差を有する第1の位
相検波用基準信号SR−1とを生成する位相検波用基準
信号生成手段46を有する。
【0047】この位相検波用基準信号生成手段46は、
図4に示す従来の4相PSK信号復号装置の位相検波用
基準信号生成手段46′に準じた機能を有するものとし
得る。すなわち、基準信号SR−0をそのまま第2の位
相検波用基準信号SR−2として出力させる機能と、基
準信号SR−0を入力し、その位相をπ/2だけ移相さ
せ、その基準信号SR−0のπ/2だけ移相した信号を
第1の位相検波用基準信号SR−1として出力させる移
相手段47の機能とを有するものとし得る。ここで、第
1の位相検波用基準信号SR−1及びSR−2は、簡単
のため、それらの振幅をともに1とし、また、ともに基
準信号SR−0からの位相偏移がないとするとき、一般
に、 SR−1=cos(ω0t+θ0 ) ………………(3−1) SR−2=sin(ω0t+θ0 ) ………………(3−2) で表される。
【0048】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、4相PSK信号SOをともに用い且つ
位相検波用基準信号生成手段46で生成される第1及び
第2の位相検波用基準信号SR−1及びSR−2をそれ
ぞれ用い、4相PSK信号SOから、その位相(ωt+
θ(t))の第1及び第2の位相検波用基準信号SR−
1及びSR−2によってそれぞれ準同期位相検波された
信号でなる第1及び第2の準同期位相検波信号SD−1
及びSD−2をそれぞれ生成する第1及び第2の準同期
位相検波手段2−1及び2−2を有する。
【0049】それら第1及び第2の準同期位相検波手段
2−1及び2−2は、図4に示す従来の4相PSK信号
復号装置の同期位相検波手段2′−1及び2′−2と同
様の機能を有する。すなわち、第1の準同期位相検波手
段2−1は、4相PSK信号SOと第1の位相検波用基
準信号SR−1とを入力とする乗算器の機能を有する。
また、第2の準同期位相検波手段2−2は、4相PSK
信号SOと第2の位相検波用基準信号SR−2とを入力
とする乗算器の機能を有する。
【0050】ここで、第1及び第2の準同期位相検波信
号SD−1及びSD−2は、図4に示す従来の4相PS
K信号復号装置で述べた(104−1)及び(104−
2)式で表されている同期位相検波信号SD′−1及び
SD′−2に準じている。すなわち、4相PSK信号S
Oを表している(1)式と、第1及び第2の位相検波用
基準信号SR−1及びSR−2をそれぞれ表している
(3−1)式及び(3−2)式とを用いて、一般に、 SD−1=A{cos(Δωt+Δθ(t))−cos((ω+ωo)t +θ(t)+θ)}+n(t)cos(ωt+θ) ………………(4−1) SD−2=A{sin(Δωt+Δθ(t))−sin((ω+ω)t +θ(t)+θ)}+n(t)sin(ωt+θ) ………………(4−2) で表される。ただし、(4−1)式及び(4−2)式に
おいて、Δωは、 Δω=ω−ω ………………(5−A) に示すように、4相PSK信号SOの搬送波の角周波数
ωと、第1及び第2の位相検波用基準信号SR−1及び
SR−2の角周波数ωoとの差(ω−ω)で表され
る。また、Δθ (t)は、 Δθ(t)=θ(t)−θ ………………(5−B) に示すように、4相PSK信号SOの搬送波の時間tの
時点での通信情報の符号(シンボル)の位相θ(t)
と、第1及び第2の位相検波用基準信号SR−1及びS
R−2の初期位相θの差(θ(t)−θo)で表され
る。なお、(4−1)式及び(4−2)式は、簡単のた
め、右辺第1項の振幅が、ともに同じAであるとして、
示し、また右辺第2項の振幅が、ともに、(1)式に示
す4相PSK信号SOの雑音n(t)であるとして、示
している。
【0051】さらに、図1に示す本発明による4相PS
K信号復号装置は、第1及び第2の準同期位相検波手段
2−1及び2−2でそれぞれ生成される第1及び第2の
準同期位相検波信号SD−1及びSD−2を用い、そし
て、それら第1及び第2の準同期位相検波信号SD−1
及びSD−2から、それらの低域成分でなる第3及び第
4の準同期位相検波信号SD−3及びSD−4を生成す
る第1及び第2の低域通過濾波手段3−1及び3−2を
有する。それら第1及び第2の低域通過濾波手段3−1
及び3−2は、図4に示す従来の4相PSK信号復号装
置の低域通過濾波手段3′−1及び3′−2に対応して
いる。
【0052】ここで、第3及び第4の準同期位相検波信
号SD−3及びSD−4は、簡単のため、第1及び第2
の低域通過濾波手段3−1及び3−2内でそれぞれ生ず
る時間tの時点での雑音を同じn(t)及びna′
(t)とするとき、一般に、 SD−3=Acos(Δωt+Δθ(t))+n(t) …(6−1) SD−4=Asin(Δωt+Δθ(t))+n′(t) …(6−2) で表される。ただし、(6−1)式及び(6−2)式
は、簡単のため、右辺第1項の振幅が、ともに同じAで
あるとして、示している。
【0053】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、第1及び第2の低域通過濾波手段3−
1及び3−2でそれぞれ生成される第3及び第4の準同
期位相検波信号SD−3及びSD−4と、後述するサン
プリング信号生成手段22で生成されるサンプリング信
号SMとを用い、第3及び第4の準同期位相検波信号S
D−3及びSD−4から、それらのそれぞれデジタル変
換されている第1及び第2のデジタル化準同期位相検波
信号SH−1及びSH−2を生成する第1及び第2のデ
ジタル変換手段5−1及び5−2を有する。
【0054】ここで、第1及び第2のデジタル化準同期
位相検波信号SH−1及びSH−2は、後述するサンプ
リング信号SMのサンプリング基準周期(mを整数(例
えば4というような比較的小さな値の)とするとき、4
相PSK信号SOの通信情報を表している符号(シンボ
ル)の基準同期Ts の1/mの値を有する)を後述する
ようにΔTとし、また、t/ΔTで求められる値中の整
数1、2………を一般にkとするとき、 SH−1=Acos(Δω・k・ΔT+Δθ(k))+na(k) ………………(7−1) SH−2=Asin(Δω・k・ΔT+Δθ(k))+na′(k) ………………(7−2) で表される。ただし、(7−1)式及び(7−2)式に
おいて、Δθ(k)は、(5−B)式、及び(6−1)
式及び(6−2)式における位相Δθ(t)の、時間t
がk・ΔTであるときの位相を示し、 Δθ(k)=θ(k)−θ0 ………………(8) で表される。また、na (k)及びna ′(k)は、
(6−1)式及び(6−2)式における雑音na (t)
及びna ′(t)の、時間tがk・ΔTであるときの雑
音を示す。なお、(7−1)式及び(7−2)式は、簡
単のため、右辺第1項の振幅が、ともに(6−1)式及
び(6−2)式におけるのと同じAであるとして、示し
ている。
【0055】さらに、図1に示す本発明による4相PS
K信号復号装置は、(7−1)式及び(7−2)式で表
されている第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信
号SH−1及びSH−2を用い、それらから、(7−
1)式及び(7−2)式の右辺第1項中の位相(Δω・
k・ΔT+Δθ(k))を、4相PSK信号SOの搬送
波の位相を表している第1の位相表示データSP−0と
して生成する第1の位相表示データ生成手段18を有す
る。
【0056】ここで、第1の位相表示データSP−0
は、(7−1)式及び(7−2)式の右辺第2項の雑音
a (k)及びna ′(k)に対応する位相雑音を、一
般に、θc (k)とするとき、(7−1)式及び(7−
2)式、及び(8)式を用いて、一般に、 SP−0=(Δω・k・ΔT+θ(k)−θ0 )+θc(k) ………………(9) で表される。
【0057】この(9)式で表される第1の位相表示デ
ータSP−0は、第1の位相表示データ生成手段18に
おいて、(7−1)式及び(7−2)式、及び(8)式
を用い、 tan−1(Asin(Δω・k・ΔT+θ(k)−θ)+n′(k)) /(Acos(Δω・k・ΔT+θ(k)−θ)+n(k)) の演算を行うことによって得ることができる。
【0058】さらに、図1に示す本発明による4相PS
K信号復号装置は、第1の位相表示データ生成手段18
で生成される第1の位相表示データSP−0と、後述す
る位相補正用データ生成手段37で生成される後記(1
5)式で表される位相補正用データSQとを用い、第1
の位相表示データSP−0から、その(9)式で表され
ている位相[(Δω・k・ΔT+θ(k)−θ)+θ
c(k)]の、位相補正用データSQによって補正され
た信号でなる第2の位相表示データSP−1を生成する
位相補正手段36を有する。
【0059】ここで、第2の位相表示データSP−1
は、第1の位相表示データSP−0を表している(9)
式の位相(Δω・k・ΔT−θ0 )が、後述する位相補
正用データ生成手段37から生成される位相補正用デー
タSQを表している(15)式の右辺の
【数2】 によって補正されることによって、一般に、 SP−1=θ(k)+θc(k) ………………(12) で表わされる。ただし、(12)式は、簡単のため、
(9)式の右辺の位相(Δω・k・ΔT−θ0) が、
(15)式の右辺の
【数3】 によって、それらの差分(これをθd(k)
【数4】 とする)が、零となる状態に、すなわち、θd(k) =
0の状態に、理想的に補正されている場合を、示してい
る。なお、差分θd(k) が零となる状態に理想的に補
正されていない状態の場合、(12)式は、 SP−1=θ(k)+θd(k)+θc(k) ………………(12′) で表わされる。
【0060】この位相補正手段36で生成される(1
2)式または(12′)式で表されている第2の位相表
示データSP−1は、基準信号発生手段51で発生され
る(2)式で表されている基準信号SR−0の角周波数
ω0 が、(1)式で表されている4相PSK信号SOの
搬送波の角周波数ωと等しく、従って、位相検波用基準
信号生成手段46で生成される第1及び第2の位相検波
用信号SR−1及びSR−2の角周波数ω0 が(1)式
で表されている4相PSK信号SOの搬送波の角周波数
ωと等しいとした場合に、第1の位相表示データ生成手
段18から出力されるデータ、または、位相補正手段3
6から、それが第1の位相表示データSP−0を後記
(15)式で表される位相補正用データSQによって補
正されずに出力されるデータと実質的に同じデータとし
て、生成される。
【0061】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、位相補正手段36で生成される第2の
位相表示データSP−1を用い、その第2の位相表示デ
ータSP−1から、4相PSK信号SOの通信情報を表
している符号(シンボル)に割当てられた位相を表して
いる第3の位相表示データSP−2を生成する第2の位
相表示データ生成手段9を有する。
【0062】ここで、第3の位相表示データSP−2
は、第2の位相表示データSP−1((θ(k)+θ
(k))または(θ(k)+θ(k)+θ
(k)))で表されている位相を表している)が、表
2の条件の欄に示す条件を満足している場合、表2のS
P−2の欄に示す位相を表している。
【表2】
【0063】さらに、図1に示す本発明による4相PS
K信号復号装置は、第2の位相表示データ生成手段9で
生成される第3の位相表示データSP−2を用い、その
第3の位相表示データSP−2から、4相PSK信号S
Oの通信情報を表している符号(シンボル)を表してい
る復号化デジタル符号SCを生成する復号化デジタル符
号生成手段11を有する。
【0064】ここで、復号化デジタル符号SCは、第3
の位相表示データSP−2(表2のSP−2の欄に示さ
れている位相を表している)が、表3のSP−2の欄に
示す位相を有している場合、表3のSCの欄に示す符号
(本例の場合、2ビット)を表している。
【表3】
【0065】さらに、図1に示す本発明による4相PS
K信号復号装置は、位相補正手段36で生成される第2
の位相表示データSP−1を用い、その第2の位相表示
データSP−1から、4相PSK信号SOの通信情報を
表している符号(シンボル)のタイミングに同期したタ
イミングを有する信号を、サンプリング信号SMとして
生成するサンプリング信号生成手段22を有する。
【0066】ここで、サンプリング信号SMは、δ関数
を用いて、一般に、
【数5】 で表される。ただし、(13)式において、Sは振幅、
iは0、1、2………k、εt (i)はタイミング誤差
を示す。また、δ[t−iΔT−εt(i)] は、[t
−iΔT−εt(i)]= 0の場合、「1」の値をと
り、それ以外の場合、「0」の値をとる。
【0067】このサンプリング信号生成手段22は、位
相補正手段36で生成される第2の位相表示データSP
−1を用いて、(13)式に示すサンプリング信号SM
を生成する場合、図3を伴って次に述べる構成を有する
ものとし得る。
【0068】すなわち、4相PSK信号SOの通信情報
を表している符号(シンボル)の基準周期Ts (mを整
数(例えば4というような比較的小さな値の)とすると
き、サンプリング信号SMのサンプリング基準周期ΔT
のm倍、すなわち、ΔT・mの値を有する)の1/q
(ただし、qは、例えば100というような比較的大き
な値の整数)の周期TCP(=Ts /q=(ΔT・m)/
q)を有するクロックパルスCPを発生する、それ自体
公知のクロックパルス発生手段65を有する。
【0069】また、サンプリング信号SMのサンプリン
グ基準周期ΔT(=T/m)を、クロックパルス発生
手段65から発生されるクロックパルスCPのパルス数
で表しているサンプリング基準周期表示データDM
を発生するサンプリング基準周期表示データ発生手段6
6を有する。
【0070】さらに、(a)上述した位相補正手段36
で生成される第2の位相表示データSP−1を用い、
(b)その第2の位相表示データSP−1が、サンプリ
ング信号SMの一の波Wが得られる時点に対応してい
る時点tでの上述した表2の条件の欄に示されている
1つの条件を満足している状態から、サンプリング信号
SMの波Wの次の波Wが得られる時点に対応してい
る時点tでの上述した表2の条件の欄に示されている
他の1つの条件を満足している状態に、またはその逆に
位相値が変化をする毎に、(c)第2の位相表示データ
SP−1が時点ta及びt間で時点tでの位相値θ
と時点tでの位相値θとの間の中間値θ(例え
ば(θ+θ)/2の値)をとる時点を実変化時点t
とする、その実変化時点t前の実変化時点tcに最
も近く位置する4相PSK信号SOのシンボル中のシン
ボルが存在するシンボル時点tから、シンボル時点t
からみた実変化時点tに対応している予定の基準変
化時点tまでの予定の基準時間TMSと、シンボル時
点tから実変化時点tまでの実時間TMCとの差
(TMS−TMC)を、時間差ΔT(=TMS−T
MC)として、クロックパルス発生手段65から発生さ
れるクロックパルスCPのパルス数ΔNで表している
時間差表示データDGを生成する、それ自体当業者によ
って種々の態様で容易に構成し得る時間差表示データ生
成手段70を有する。
【0071】また、時間差表示データ生成手段70で生
成される時間差表示データDGから、それが表している
時間差ΔTG の平滑化された時間を、サンプリング同期
誤差時間ΔTE として、クロックパルス発生手段65か
ら発生されるクロックパルスCPのパルス数ΔNE で表
しているサンプリング同期誤差時間表示データDEを生
成する低域フィルタ手段でなる、それ自体当業者によっ
て種々の態様で容易に構成し得るサンプリング同期誤差
時間表示データ生成手段68を有する。ここで、サンプ
リング同期誤差時間表示データDEは、サンプリング信
号SMを表している(13)式における(−εt
(i))に対応している。
【0072】さらに、サンプリング基準周期表示データ
発生手段66から発生されるサンプリング基準周期表示
データDMと、サンプリング同期誤差時間表示データ生
成手段68で生成されるサンプリング同期誤差時間表示
データDEとを用い、サンプリング基準周期表示データ
DMがクロックパルスCPのパルス数NM で表している
サンプリング基準周期ΔTと、サンプリング同期誤差時
間表示データDEがクロックパルスCPのパルス数ΔN
E で表しているサンプリング同期誤差時間ΔTE との
和(ΔT+ΔTE )を、補正用サンプリング周期TD
(=ΔT+ΔTE)として、クロックパルスCPのパル
ス数ND (=NM +ΔNE )で表している補正用サンプ
リング周期表示データDCを生成する、それ自体当業者
によって種々の態様で容易に構成し得る補正用サンプリ
ング周期表示データ生成手段69を有する。
【0073】ここで、補正用サンプリング周期表示デー
タDCは、サンプリング信号SMを表している(13)
式における(ΔT−εt(k)) に対応している。
【0074】また、クロックパルス発生手段65から発
生されるクロックパルスCPをカウントし、そのカウン
ト数が、補正用サンプリング周期表示データ生成手段6
9で生成される補正用サンプリング周期表示データDC
が表している補正用サンプリング周期TD (=ΔT+Δ
E )が表しているクロックパルスCPのパルス数ND
(=NM +ΔNE )と一致する毎に、1つの波を、サン
プリング信号生成手段22の(13)式で表されている
サンプリング信号SMの1つの波((13)式における
S・δ[t−ΔT−εt (k)]に対応している)とし
て出力する、それ自体当業者によって種々の態様で容易
に構成し得るカウント手段60を有する。
【0075】以上で、サンプリング信号生成手段22が
第2の位相表示データSP−1を用いて(13)式に示
すサンプリング信号SMを生成する場合のそのサンプリ
ング信号生成手段22の構成の実施例が明らかになっ
た。
【0076】サンプリング信号生成手段22が、図3に
示す上述した構成を有する場合、そのサンプリング信号
生成手段22は、長い時定数を有する手段を有しないた
め、サンプリング信号生成手段22で生成されるサンプ
リング信号SMを、4相PSK信号SOが一時的に得ら
れなくなって後得られるようになった場合においても、
4相PSK信号SOの通信情報を表している符号(シン
ボル)との間で正しく同期がとれているものとして、速
やかに得ることができる。
【0077】従って、サンプリング信号生成手段22
が、図3に示す上述した構成を有する場合、上述した復
号化デジタル符号生成手段11で生成される復号化デジ
タル符号SCを、4相PSK信号SOが一時的に得られ
なくなって後得られるようになった場合においても、低
い誤り率しか有しないものとして、速やかに得ることが
できる。
【0078】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、第1の位相表示データ生成手段18で
生成される第1の位相表示データSP−0と、第2の位
相表示データ生成手段9で生成される第3の位相表示デ
ータSP−2とを用い、それらの差((SP−0)−
(SP−2))を表している位相差表示データSFを生
成する位相差表示データ生成手段39を有する。
【0079】ここで、位相差表示データSFは、(9)
式と表2のSP−2の欄に示されている位相((9)式
におけるθ(k)に対応している)を用いて、 SF=(SP−0)−(SP−2) =(Δω・k・ΔT−θ0 )+θc(k) ……………(14A) で表される。
【0080】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、第1及び第2のデジタル変換手段5−
1及び5−2からそれぞれ得られる第1及び第2のデジ
タル化準同期位相検波信号SH−1及びSH−2中のい
づれか一方または双方(図においては双方)を用い、そ
れら第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号SH
−1及びSH−2中のいづれか一方または双方(図にお
いては双方)から、第1及び第2の準同期位相検波手段
2−1及び2−2に入力する4相PSK信号SOの振幅
が予定の閾値未満の値しか有していないかその閾値以上
の値を有しているかを2値表示の「0」または「1」で
表している信号でなる信号有無表示情報SYを生成する
信号有無表示情報生成手段33を有する。
【0081】この信号有無表示情報生成手段33は、第
1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号SH−1及
びSH−2の双方を用いる場合、それら第1及び第2の
デジタル化準同期位相検波信号SH−1及びSH−2の
それぞれの自乗された信号の和((A+(n
(k))+(n′(k)))を求め、その和を
予定の閾値と比較する構成とし得る。
【0082】ここで、信号有無表示情報SYは、4相P
SK信号SOの振幅が予定の閾値以上の値を有する状態
から予定の閾値未満を有する状態になった場合、2値表
示の「1」から「0」になるが、その時点は、4相PS
K信号SOの振幅が予定の閾値以上の値を有する状態か
ら予定の閾値未満の値を有する状態になった時点から、
上述したサンプリング信号SMの基準周期ΔTの例えば
40〜50倍というような比較的長い予定の時間T1-0
だけ遅れた時点である。また、信号有無表示情報SY
は、4相PSK信号SOの振幅が予定の閾値未満の値を
有する状態から予定の閾値以上の値を有する状態になっ
た場合、2値表示の「0」から「1」になるが、その時
点は、4相PSK信号SOの振幅が予定の閾値未満の値
を有する状態から予定の閾値以上の値を有する状態にな
った時点から上述した時間T1-0 よりも短い時点T0-1
だけ遅れた時点である。
【0083】また、図1に示す本発明による4相PSK
信号復号装置は、位相差表示データ生成手段39で生成
される位相差表示データSFと、信号有無表示情報生成
手段33で生成される信号有無表示情報SYとを用い、
(i)信号有無表示情報SYが、第1及び第2の準同期
位相検波手段2−1及び2−2に入力する多相PSK信
号SOの振幅が予定の閾値以上の値入力していることを
表している状態である場合、すなわち2値表示で「1」
を表わしている状態の場合、位相差表示データSFか
ら、4相PSK信号SOの搬送波の角周波数ω(k)及
び位相θ(k)を推定し、その推定された角周波数
【数6】 及び位相
【数7】 を用いて、4相PSK信号SOの搬送波の角周波数ω
(k+1)及び位相θ(k+1)を予測し、その予測さ
れた角周波数
【数8】 及び位相
【数9】 を表しているデータ中の位相
【数10】 を表しているデータを、位相補正用データSQとして生
成し、また、(ii)信号有無表示情報SYが、第1及
び第2の準同期位相検波信号2−1及び2−2に入力す
る4相PSK信号SOの振幅が予定の閾値以上の値を有
していることを表している状態から予定の閾値未満の値
しか有していないことを表している状態になった場合、
すなわち2値表示で「1」を表している状態から「0」
を表している状態になった場合、上記(i)における
測された角周波数
【数57】 及び位相
【数58】 を、それまでの推定された4相PSK信号SOの搬送波
の角周波数
【数11】 及び位相
【数12】 として用いて、4相PSK信号SOの搬送波の角周波数
ω(k+1)及び位相θ(k+1)を予測し、その予測
された角周波数
【数13】 及び位相
【数14】 を表しているデータ中の位相
【数15】 を表わしているデータを、位相補正用データSQとして
生成する位相補正用データ生成手段37を有する。
【0084】ここで、位相補正用データSQは、一般
に、
【数16】 で表される。
【0085】ただし、(15)式は、簡単のため、4相
PSK信号SOの搬送波の角周波数ωに変動がない場合
を示している。
【0086】このような位相補正用データSQを生成す
る基準信号生成用データ生成手段37は、位相差表示デ
ータSFを入力とし、信号有無表示情報SYで制御され
る、カルマンフィルタ理論に基づいた予測フィルタを用
いて実現することができる。
【0087】このカルマンフィルタ理論に基づいた予測
フィルタは、一般に、次の(16)式〜(20)式を用
いて表される。
【数17】 k =Φk k-1 Φk t +Vk ………………(18) Ak =Pk k t[Mk k k t+Wk -1 ………………(19) Jk =[I−Ak k ]Pk ………………(20) ただし、(16)式〜(20)式において、
【数18】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での予測状
態のベクトルを示し、
【数19】 で表される。ただし、(21)式において、
【数20】 は、位相差表示データSFのk時点での位相の予測値を
示し、また、
【数21】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での角周波
数の予測値を示し、さらに、
【数22】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での角周波
数の変化率の予測値を示す。
【0088】また、(16)式〜(20)式において、
Φk は、位相差表示データSFに関係する(k−1)時
点からk時点への状態遷移行列を示し、
【数23】 で表される。
【0089】さらに、(16)式から(20)式におい
て、
【数24】 は、
【数25】 で表わされる。
【0090】また、(16)式〜(20)式において、
【数26】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での最尤推
定状態のベクトルを示し、
【数27】 で表される。
【0091】ただし、(24)式において、
【数28】 は、位相差表示データSFのk時点での位相角の最尤推
定値を示し、また、
【数29】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での角周波
数の最尤推定値を示し、さらに、
【数30】 は、位相差表示データSFに関係するk時点での角周波
数の変化率の最尤推定値を示す。
【0092】さらに、(16)式〜(20)式におい
て、Ak は、k時点での利得行列、すなわち、位相差表
示データSFに関係する重み付け行列を示し、
【数31】 で表される。ただし、(25)式において、A1 、A
2 、A3 は、(21)式または(24)式の左辺の上か
ら数えて第1、第2及び第3番目のベクトル要素にそれ
ぞれ対応している利得(重み付け)を示す。
【0093】また、(16)式〜(20)式において、
k *は、位相差表示データSFのk時点での観測ベクト
ル、すなわち、k時点における位相差表示データSFの
値を示し、いま、それを、θ(k)* とするとき、 Yk *=θ(k)* ………………(26) の関係を有する。
【0094】さらに、(16)式〜(20)式におい
て、Mk は、位相差表示データSFに関係するk時点で
予測状態のベクトル
【数32】 に対する観測行列を示し、 Mk =[100] ………………(27) で表される。
【0095】また、(16)式〜(20)式において、
k は、(21)式で表される位相表示データSFに関
係するk時点での予測状態のベクトル
【数33】 の誤差共分散行列を示し、
【数34】 で表される。ただし、i=1、2、3;j=1、2、3
とするとき、信号有無表示情報SYが2値表示の「1」
を表している状態から「0」を表している状態になった
場合または信号有無表示情報SYが2値表示の「0」を
表している状態において、信号有無表示情報SYが2値
表示の「1」から「0」になる時の、4相PSK信号S
Oの振幅が予定の閾値以上の値から予定の閾値未満にな
った時点からの前述した遅れ時間T1-0 よりも短いが、
4相PSK信号SOの符号(シンボル)の基準周期TS
よりも長い予定のリセット周期Tr 毎に、i=jの場
合、Pijは理論上無限大、実際上 Pij=1×106
値をとり、i≠jの場合、Pij=0の値をとる。
【0096】さらに、(16)式〜(20)式におい
て、Jk-1 は、
【数35】 で表される。
【0097】また、(16)式〜(20)式において、
Φk tは、(22)式で表されている状態遷移行列Φk
転置行列で表される。
【0098】さらに、(16)式〜(20)式におい
て、Vk は、(21)式で表される
【数36】 の状態遷移雑音共分散行列を示し、
【数37】 で表される。ただし、(30)式において、V11
22、V33は定数である調整要素を示す。
【0099】また、(16)式〜(20)式において、
k tは、(27)式で表されている観測行列Mk の転置
行列で表される。
【0100】さらに、(16)式〜(20)式におい
て、Wk は、(26)式で表されている、位相表示デー
タSFの値を示すθ(k)* の観測誤差共分散行列を表
し、いま、それを、[rk ]とするとき、 Wk =[rk ] ………………(31) の関係を有する。
【0101】また、(16)式〜(20)式において、
は、(24)式で表されている最尤推定状態のベク
トル
【数38】 の誤差共分散行列を示し、
【数39】 で表される。ただし、i=1、2、3;j=1、2、3
とするとき、信号有無表示情報SYが2値表示の「1」
を表している状態から「0」を表している状態になった
場合または信号有無表示情報SYが2値表示の「0」を
表している状態において、上述したリセット周期T
に、i=jの場合、Jijは理論上無限大、実際上、例
えば、Jij=1×10の値をとり、また、i≠jの
場合、Jij=0の値をとる。
【0102】以上で、位相補正用データSQを生成する
基準信号生成用データ生成手段37を実現することがで
きるカルマンフィルタ理論に基づいた予測フィルタが明
きらかとなった。
【0103】ところで、そのカルマンフィルタ理論に基
づいた予測フィルタを表している(16)式〜(20)
式中の予測状態のベクトル
【数40】 を示している(16)式は、上述した(21)式、(2
2)式及び(23)式を用いることによって、
【数41】 と表わすことができる。
【0104】このため、位相差表示データSFのk時点
での位相角の最尤推定値
【数42】 は、
【数43】 で表される。
【0105】ここで、(34)式の右辺第3項の
【数44】 は、4相PSK信号SOの搬送波の角周波数ωに変動が
ないとした場合、零とし得る。
【0106】このため、すなわち、4相PSK信号SO
の搬送波の角周波数ωに変動がないとした場合、(3
4)式で表されている位相差表示データSFのk時点で
の位相角の最尤推定値
【数45】 は、
【数46】 で表し得る。
【0107】また、この(35)式において、kを(k
+1)とすれば、
【数47】 となる。
【0108】この(36)式で表されている
【数48】 は、位相差表示データSFの(k+1)時点での位相角
の最尤推定値を示し、(15)式で表されている位相補
正用データSQに対応している。
【0109】以上のことから、位相補正用データSQを
生成する位相補正用データ生成手段37に上述したカル
マンフィルタ理論に基づいた予測フィルタを用い、そし
て、(36)式で表される、位相差表示データSFの
(k+1)時点での位相角の最尤推定値
【数49】 を用いることによって、位相補正用データ生成手段37
から、(15)式で表されている位相補正用データSQ
を得ることができる。
【0110】以上が、本発明による多相PSK信号復号
装置の第1の実施例としての4相PSK信号復号装置の
実施例の構成である。
【0111】このような構成を有する本発明による4相
PSK信号復号装置によれば、基準信号発生手段51で
発生する基準信号SR−0の搬送波の角周波数が、第1
及び第2の準同期位相検波手段2−1及び2−2に入力
する4相PSK信号SOの搬送波の角周波数ωに応じて
制御されていないω0 であるので、第1及び第2の準同
期位相検波手段2−1及び2−2でそれぞれ生成される
第1及び第2の準同期位相検波信号SD−1及びSD−
2は、図4に示す従来の4相PSK信号復号装置の第1
及び第2の同期位相検波手段2′−1及び2′−2でそ
れぞれ生成されるような同期位相検波信号でない。
【0112】しかしながら、第1及び第2のデジタル変
換手段5−1及び5−2から、サンプリング信号生成手
22で生成されるサンプリング信号SMを用いて、第
1及び第2の準同期位相検波信号SD−1及びSD−2
にもとづく第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信
号SH−1及びSH−2を得、また、位相補正手段36
から、位相補正用データ生成手段37で生成される位相
補正用データSQを用いて、第1及び第2のデジタル化
準同期位相検波信号SH−1及びSH−2から第1の位
相表示データ生成手段18で生成される第1の位相表示
データSP−0の位相補正された第2の位相表示データ
SP−1を生成し、そして、その第2の位相表示データ
SP−1にもとづき、復号化デジタル符号生成手段11
から、4相PSK信号SOの通信情報を表わしている符
号を表している復号化デジタル符号SCを得るようにし
ている。
【0113】このため、図4に示す従来の4相PSK信
号復号装置の場合と同様に、4相PSK信号SOの定常
状態において、復号化デジタル符号SCを、符号誤りな
く安易に得ることができる。
【0114】しかしながら、図1に示す本発明による4
相PSK信号復号装置の場合、位相補正手段36に用い
る位相補正用データSQを生成する位相補正用データ生
成手段37が、位相差表示データ生成手段39で生成さ
れる位相差表示データSFから、4相PSK信号SOの
予測された角周波数及び位相中の位相を表わしているデ
ータを、位相補正用データSQとして生成している。
【0115】このため、図1に示す本発明による4相P
SK信号復号装置によれば、詳細説明は省略するが、図
4に示す従来の4相PSK信号復号装置について述べた
欠点を、有効に回避することができる。
【0116】このことは、位相補正用データ生成手段
を、可変帯域特性を有する予測フィルタであるカルマ
ンフィルタ理論にもとづいた予測フィルタで実現してい
るのでなおさらである。
【0117】
【実施例2】次に、図2を伴って、本発明による多相P
SK信号復号装置の第2の実施例を、図1の場合と同様
に、4相PSK信号復号装置に適用した場合で述べよ
う。
【0118】図2において、図1との対応部分には同一
符号を付し詳細説明を省略する。
【0119】図2に示す本発明による4相PSK信号復
号装置は、図1に示す信号有無表示情報生成手段33が
信号有無表示情報生成手段35に置換され、また、図1
に示す位相補正用データ生成手段37が、位相補正用デ
ータ・信号有無表示情報生成用信号生成手段38に置換
されていることを除いて、図1に示す本発明による4相
PSK信号復号装置と同様の構成を有する。
【0120】ここで、信号有無表示情報生成手段35
は、位相補正用データ・信号有無表示情報生成用信号生
成手段38で生成される信号有無表示情報生成用信号S
Xを用い、その信号有無表示情報生成用信号SXから、
第1及び第2の準同期位相検波手段2−1及び2−2に
入力する4相PSK信号SOの振幅が予定の 値未満の
値しか有していないかまたはその予定の閾値以上の値を
有しているかに応じた2値表示の「0」または「1」を
表している信号でなる信号有無表示情報SYを生成す
る。
【0121】この信号有無表示情報生成手段35は、後
述する位相差表示データ・信号有無表示情報生成用信号
生成手段38で得られる(38)式で表わされる信号有
無表示情報生成用信号SXの絶対値|SX|を求め、そ
の絶対値|SX|の平滑化されてなる次の(37)式に
示されている平滑化信号有無表示情報生成用信号、すな
わち
【数50】 を求め、その平滑化信号有無表示情報生成用信号を予定
の閾値と比較する構成とし得る。
【0122】ここで、信号有無表示情報生成手段35を
いま述べた構成とした場合、信号有無表示情報生成手段
35から得られる信号有無表示情報SYが、第1及び第
2の準同期位相検波手段2−1及び2−2に入力する4
相PSK信号SOの振幅が予定値の閾値未満の値しか有
しないかまたはその予定の閾値以上の値を有しているに
応じた2値表示の「0」または「1」を表しているの
は、第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号SH
−1及びSH−2を表している(7−1)式及び(7−
2)式でみて、(i)それら(7−1)式及び(7−
2)式の右辺第1項の振幅Aが、零または右辺第2項の
雑音n(k)及びn′(k)に比し十分小さな値し
か有しない場合、信号有無表示情報生成用信号SXが、
0からπまで、及び0から−πまでの全位相域に亘って
一様に分布し、従って、信号有無表示情報生成用信号S
Xの絶対値|SX|が、0からπまでの位相域に亘って
一様に分布し、よって、信号有無表示情報生成用信号S
Xの絶対値|SX|の平滑化信号有無表示情報生成用信
【数51】 が、π/2またはその近傍の値で得られ、また、(i
i)(7−1)式及び(7−2)式の右辺第1項の振幅
Aが、右辺第2項の雑音na(k)及びna′(k)に
比し十分大きな値を有する場合、信号有無表示情報生成
用信号SXが、0またはその近傍にのみ分布し、従って
信号有無表示情報生成用信号SXの絶対値|SX|が0
またはその近傍にのみ分布し、よって平滑化信号有無表
示情報生成用信号
【数52】 が、0またはその近傍の値で得られることから、明らか
である。
【0123】なお、信号有無表示情報SYが、4相PS
K信号SOの振幅が予定の閾値以上の値を有する状態か
ら予定の閾値未満を有する状態になった場合に2値表示
の「1」から「0」になる時点、及び4相PSK信号S
Oの振幅が予定の閾値未満の値を有する状態から予定の
閾値以上の値を有する状態になった場合に2値表示の
「0」から「1」になる時点については、実施例1で述
べたと同様である。
【0124】また、位相補正用データ・信号有無表示情
報生成用信号生成手段38は、(i)位相差表示用デー
タ生成手段39で生成される位相差表示データSFと、
(ii)信号有無表示情報生成手段35で生成される、
図1に示す信号有無表示情報生成手段33で生成される
と同様の信号有無表示情報SYとを用い、図1に示す位
相補正用データ生成手段37で生成されるのと同様の
(15)式で表される位相補正用データSQと、信号有
無表示情報生成用信号SXとを生成する。
【0125】ここで、信号有無表示情報生成用信号SX
は、位相差表示データ生成手段39で生成される(1
4)式または(14′)式で表される位相差表示データ
SYと、位相補正用データ・信号有無表示情報生成用信
号生成手段38内で生成される、(15)式で表される
位相補正用データSQの現タイミング時点よりも1つ前
のタイミング時点でデータとの差、すなわち、位相差表
示データSFと、位相補正用データSQの(K+1)を
Kとする位相差補正用データSQ′、すなわち、
【数53】 との差
【数54】 で表される。
【0126】上述した位相補正用データSQ及び信号有
無表示情報生成用信号SXを生成する位相補正用データ
・信号有無表示情報生成用信号生成手段38は、図1に
示す位相補正用データ生成手段37に準じて、位相差表
示データSFを入力し、信号有無表示情報SYで制御さ
れる、図1で上述したと同様のカルマンフィルタ理論に
基いた予測フィルタを用いて実現することができる。
【0127】この場合、位相補正用データSQは、実施
例1で述べたと同様に、(36)式で表わされる、位相
差表示用データSFの(k+1)時点での位相の予測値
【数55】 を用いることによって、得ることができる。
【0128】また、信号有無表示情報生成用信号SX
は、実施例1で述べた(14)式または(14′)式で
表される位相差表示データSFと実施例1で述べた(3
5)式で表される、位相差表示データSFのk時点での
位相の予測値
【数56】 とを用いることによって、得ることができる。
【0129】以上が、本発明による多相PSK信号復号
装置の第2の実施例としての4相PSK信号復号装置の
実施例の構成である。
【0130】このような構成を有する本発明による4相
PSK信号復号装置によれば、詳細説明は省略するが、
図1に示す本発明による多相PSK信号復号装置の第1
の実施例としての4相PSK信号復号装置の場合と同様
の作用・効果を得ることができることは明らかである。
【0131】なお、上述においては、本発明による多相
PSK信号復号装置の2つの実施例を示したに留まり、
図1及び図2に示す本発明による4相PSK信号複号装
置において、その低域通過濾波手段3−1及び3−2を
省略し、第1及び第2の準同期位相検波手段2−1及び
2−2で生成される第1及び第2の準同期位相検波信号
SD−1及びSD−2を第1及び第2のデジタル変換手
段5−1及び5−2で用いることもできる。
【0132】また、上述においては、本発明による多相
PSK信号複号装置を、4相PSK信号復号装置に適用
した場合の実施例を示したに留まり、2相、8相、16
相などの多相のPSK信号復号装置に適用し得ることも
明らかであろう。
【0133】その他本発明の精神を脱することなしに種
々の変型、変更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による4相PSK信号復号装置の第1の
実施例を示す図である。
【図2】本発明による4相PSK信号復号装置の第2の
実施例を示す図である。
【図3】図1に示す本発明による4相PSK信号復号装
置に用いているサンプリング信号生成手段の一例を示す
図である。
【図4】従来の4相PSK信号復号装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
2−1、2−2 準同期位相検波手段 2′−1、2′−2 同期位相検波手段 3−1、3−2 低域通過濾波手段 3′−1、3′−2 低域通過濾波手段 4−1、4−2 サンプリング手段 5−1、5−2 デジタル変換手段 11 復号化デジタル符号生成手
段 11′ 復号化デジタル符号生成手
段 18 第1の位相表示データ生成
手段 19 第2の位相表示データ生成
手段 21′ サンプリング信号生成手段 22 サンプリング信号生成手段 33、35 信号有無表示情報生成手段 36 位相補正手段 37 位相補正用データ生成手段 38 位相補正用データ・信号有
無表示情報生成用信号生成手段 39 位相差表示データ生成手段 41 位相検波用基準信号生成用
信号発生手段 42 低域通過濾波手段 43 位相検波用基準信号生成用
信号生成手段 44 発振制御用信号生成用信号
生成手段 46 位相検波用基準信号生成手
段 46′ 位相検波用基準信号生成手
段 47 移相手段 47′ 移相手段 51 基準信号発生手段 51′ 位相検波用基準信号生成手
段 60 カウント手段 65 クロックパルス発生手段 66 サンプリング基準同期表示
データ発生手段 68 サンプリング同期誤差時間
表示データ生成手段 69 補正用サンプリング周期表
示データ生成手段 70 時間差表示データ生成手段 CP クロックパルス DM サンプリング基準周期表示
データ DG 時間差表示データ DE サンプリング同期誤差時間
表示データ DC 補正用サンプリング周期表
示データ SB 発振制御用信号生成用信号 SC 復号化デジタル符号 SC′ 復号化デジタル符号 SD−1、SD−2 準同期位相検波信号 SD′−1、SD′−2 同期位相検波信号 SD−3、SD−4 準同期位相検波信号 SD′−3、SD′−4 同期位相検波信号 SD′−5、SD′−6 同期位相検波信号 SF 位相差表示データ SG 発振制御用信号 SH−1、SH−2 デジタル化準同期位相検波
信号 SK−1、SK−2 位相検波用基準信号生成用
信号 SM サンプリング信号 SM′ サンプリング信号 SO 4相PSK信号 SP−0、SP−1、SP−2 位相表示データ SQ 位相補正用データ SR−0 基準信号 SR′−0 基準信号 SR−L、SR−2 位相検波用基準信号 SR′−1、SR′−2 位相検波用基準信号 SY 信号有無表示情報 SX 信号有無表示情報生成用信
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−226780(JP,A) 特開 平8−32638(JP,A) “移動体衛星通信用DSPによるディ ジタル復調器の開発”,電子情報通信学 会技術研究報告,1996年6月21日,Vo l.96,No.102,p.7〜12 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 27/00 - 27/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)多相PSK方式による多相PSK
    信号の搬送波の周波数または角周波数に対応した周波数
    または角周波数を有する基準信号を発生する基準信号発
    生手段と、 (B)上記基準信号発生手段で発生される基準信号を用
    い、その基準信号から、それと同じ周波数または角周波
    数を有し且つ互にπ/2の位相差を有する第1及び第2
    の位相検波用基準信号を生成する位相検波用基準信号生
    成手段と、 (C)上記多相PSK信号をともに用い且つ上記位相検
    波用基準信号生成手段で生成される第1及び第2の位相
    検波用基準信号をそれぞれ用い、上記多相PSK信号か
    ら、その位相の上記第1及び第2の位相検波用基準信号
    によってそれぞれ準同期検波された信号でなる第1及び
    第2の準同期位相検波信号をそれぞれ生成する第1及び
    第2の準同期位相検波手段と、 (D)上記第1及び第2の準同期位相検波手段でそれぞ
    れ生成される上記第1及び第2の準同期位相検波信号
    と、後記サンプリング信号生成手段で生成されるサンプ
    リング信号とを用い、上記第1及び第2の準同期位相検
    波信号から、それらのそれぞれデジタル変換されている
    第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号を生成す
    る第1及び第2のデジタル変換手段と、 (E)上記第1及び第2のデジタル変換手段でそれぞれ
    得られる上記第1及び第2のデジタル化準同期位相検波
    信号を用い、それら第1及び第2のデジタル化準同期位
    相検波信号から、上記多相PSK信号の搬送波の位相を
    表している第1の位相表示データを生成する第1の位相
    表示データ生成手段と、 (F)上記第1の位相表示データ生成手段で生成される
    上記第1の位相表示データと、後記位相補正用データ生
    成手段で生成される位相補正用データとを用い、上記第
    1の位相表示データから、その位相の上記位相補正用デ
    ータによって補正された信号でなる第2の位相表示デー
    タを生成する位相補正手段と、 (G)上記位相補正手段で生成される上記第2の位相表
    示データを用い、その第2の位相表示データから、上記
    多相PSK信号の符号に割当てられた位相を表している
    第3の位相表示データを生成する第2の位相表示データ
    生成手段と、 (H)上記第2の位相表示データ生成手段で生成される
    上記第3の位相表示データを用い、その第3の位相表示
    データから、上記多相PSK信号のデジタル符号を表し
    ている復号化デジタル符号を生成する復号化デジタル符
    号生成手段と、 (I)上記位相補正手段で生成される上記第2の位相表
    示データを用い、その上記第2の位相表示データから、
    上記多相PSK信号の符号のタイミングに同期したタイ
    ミングを有する信号をサンプリング信号として生成する
    サンプリング信号生成手段と、 (J)上記第1及び第2の位相表示データ生成手段でそ
    れぞれ生成される上記第1及び第3の位相表示データを
    用い、それらの差を表している位相差表示データを生成
    する位相差表示データ生成手段と、 (K)上記第1及び第2のデジタル変換手段からそれぞ
    れ得られる上記第1及び第2のデジタル化準同期位相検
    波信号中のいづれか一方または双方を用い、それら第1
    及び第2のデジタル化準同期位相検波信号中のいづれか
    一方または双方から、上記第1及び第2の準同期位相検
    波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
    値未満の値しか有していないか上記予定の閾値以上の値
    を有しているかを表している信号でなる信号有無表示情
    報を生成する信号有無表示情報生成手段と、 (L)上記位相差表示データ生成手段で生成される上記
    位相差表示データと、上記信号有無表示情報生成手段で
    生成される上記信号有無表示情報とを用い、(i)上記
    信号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検
    波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
    値以上の値を有していることを表している状態である場
    合、上記位相差表示データから、上記多相PSK信号の
    搬送波の周波数または角周波数及び位相を推定し、その
    推定された周波数または角周波数及び位相を用いて、上
    記多相PSK信号の搬送波の周波数または角周波数及び
    位相を予測し、その予測された周波数または角周波数及
    び位相を表しているデータ中の位相を表しているデータ
    を上記位相補正用データとして生成し、(ii)上記信
    号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検波
    手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が上記予定の
    閾値以上の値を有していることを表している状態から予
    定の閾値未満の値しか有していないことを表している状
    態になった場合、それまでの上記推定された周波数また
    は角周波数及び位相を用いて、上記多相PSK信号の搬
    送波の周波数または角周波数及び位相を予測し、その予
    測された周波数または角周波数及び位相を表わしている
    データ中の位相を表しているデータを上記位相補正用デ
    ータとして生成する位相補正用データ生成手段とを有す
    ることを特徴とする多相PSK信号復号装置。
  2. 【請求項2】 (A)多相PSK方式による多相PSK
    信号の搬送波の周波数または角周波数に対応した周波数
    または角周波数を有する基準信号を発生する基準信号発
    生手段と、 (B)上記基準信号発生手段で発生される基準信号を用
    い、その基準信号から、それと同じ周波数または角周波
    数を有し且つ互にπ/2の位相差を有する第1及び第2
    の位相検波用基準信号を生成する位相検波用基準信号生
    成手段と、 (C)上記多相PSK信号をともに用い且つ上記位相検
    波用基準信号生成手段で生成される第1及び第2の位相
    検波用基準信号をそれぞれ用い、上記多相PSK信号か
    ら、その位相の上記第1及び第2の位相検波用基準信号
    によってそれぞれ準同期検波された信号でなる第1及び
    第2の準同期位相検波信号をそれぞれ生成する第1及び
    第2の準同期位相検波手段と、 (D)上記第1及び第2の準同期位相検波手段でそれぞ
    れ生成される上記第1及び第2の準同期位相検波信号
    と、後記サンプリング信号生成手段で生成されるサンプ
    リング信号とを用い、上記第1及び第2の準同期位相検
    波信号から、それらのそれぞれデジタル変換されている
    第1及び第2のデジタル化準同期位相検波信号を生成す
    る第1及び第2のデジタル変換手段と、 (E)上記第1及び第2のデジタル変換手段でそれぞれ
    得られる上記第1及び第2のデジタル化準同期位相検波
    信号を用い、それら第1及び第2のデジタル化準同期位
    相検波信号から、上記多相PSK信号の搬送波の位相を
    表している第1の位相表示データを生成する第1の位相
    表示データ生成手段と、 (F)上記第1の位相表示データ生成手段で生成される
    上記第1の位相表示データと、後記位相補正用データ
    信号有無表示情報生成用信号生成手段で生成される位相
    補正用データとを用い、上記第1の位相表示データか
    ら、その位相の上記位相補正用データによって補正され
    た信号でなる第2の位相表示データを生成する位相補正
    手段と、 (G)上記位相補正手段で生成される上記第2の位相表
    示データを用い、その第2の位相表示データから、上記
    多相PSK信号の符号に割当てられた位相を表している
    第3の位相表示データを生成する第2の位相表示データ
    生成手段と、 (H)上記第2の位相表示データ生成手段で生成される
    上記第3の位相表示データを用い、その第3の位相表示
    データから、上記多相PSK信号のデジタル符号を表し
    ている復号化デジタル符号を生成する復号化デジタル符
    号生成手段と、 (I)上記位相補正手段から生成される上記第2の位相
    表示データを用い、その上記第2の位相表示データか
    ら、上記多相PSK信号の符号のタイミングに同期した
    タイミングを有する信号をサンプリング信号として生成
    するサンプリング信号生成手段と、 (J)上記第1及び第2の位相表示データ生成手段でそ
    れぞれ生成される上記第1及び第3の位相表示データを
    用い、それらの差を表している位相差表示データを生成
    する位相差表示データ生成手段と、 (K)(i)後記位相補正用データ・信号有無表示情報
    生成用信号生成手段で生成される後記信号有無表示情報
    生成用信号を用い、その信号有無表示情報生成用信号か
    ら、その絶対値の平滑されている平滑化信号有無表示情
    報生成用信号を生成し、(ii)その平滑化信号有無表
    示情報生成用信号を用い、上記第1及び第2の準同期位
    相検波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定
    の閾値未満の値しか有していないか上記予定の閾値以上
    の値を有しているかを表している信号でなる信号有無表
    示情報を生成する信号有無表示情報生成手段と、 (L)上記位相差表示データ生成手段で生成される上記
    位相差表示データと、上記信号有無表示情報生成手段
    生成される上記信号有無表示情報とを用い、(i)上記
    信号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検
    波手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾
    値以上の値を有していることを表している状態である場
    合、上記位相差表示データから、上記多相PSK信号の
    搬送波の周波数または角周波数及び位相を推定し、その
    推定された周波数または角周波数及び位相を用いて、上
    記多相PSK信号の搬送波の周波数または角周波数及び
    位相を予測し、その予測された周波数または角周波数及
    び位相を表しているデータ中の位相を表しているデータ
    を上記位相補正用データとして生成し、(ii)上記信
    号有無表示情報が、上記第1及び第2の準同期位相検波
    手段に入力する上記多相PSK信号の振幅が予定の閾値
    以上の値を有していることを表している状態から上記予
    定の閾値未満の値しか有していないことを表している状
    態になった場合、それまでの上記推定された周波数また
    は角周波数及び位相を用いて、上記多相PSK信号の搬
    送波の周波数または角周波数及び位相を予測し、その予
    測された周波数または角周波数及び位相を表わしている
    データ中の位相を表しているデータを上記位相補正用デ
    ータとして生成し、且つ(iii)上記位相差表示デー
    と、上記位相補正用データの現タイミング時点よりも
    1つ前のタイミング時点でのデータとの差を求め、その
    差を、上記信号有無表示情報生成用信号として生成する
    位相補正用データ・信号有無表示情報生成用信号生成手
    段とを有することを特徴とする多相PSK信号復号装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の多相PS
    K信号復号装置において、 上記サンプリング信号生成手段が、(a)上記位相補正
    手段で生成される上記第2の位相表示データを用い、
    (b)(i)上記多相PSK信号の通信情報を表してい
    る符号(シンボル)の基準周期のk分の1の周期(ただ
    し、kは、比較的大きな値の整数)を有するクロックパ
    ルスを発生するクロックパルス発生手段と、(ii)上
    記多相PSK信号の上記符号(シンボル)の基準周期の
    m分の1の周期(ただし、mはkに比し小さな値の整
    数)を、サンプリング基準周期として、上記クロックパ
    ルス発生手段で発生されるクロックパルスのパルス数で
    表しているサンプリング基準周期表示データを発生する
    サンプリング基準周期表示データ発生手段と、(ii
    i)上記第2の位相表示データを用い、その第2の
    位相表示データが、上記サンプリング信号の一の波Wa
    が得られる時点に対応している時点taでの予定の閾値
    以上の値(2値表示の「1」)から、上記サンプリング
    信号の上記波Waの次の波Wbが得られる時点に対応し
    ている時点tbでの上記予定の閾値未満の値(2値表示
    の「0」)に、またはその逆に位相値が変化をする毎
    に、上記第2の位相表示データが上記時点ta及びt
    b間で上記時点taでの値と上記時点tbでの値との間
    の中間値をとる時点を、実変化時点とする、その実変化
    時点前の上記実変化時点に最も近く位置する上記多相P
    SK信号の符号(シンボル)中のシンボルが存在するシ
    ンボル時点から、そのシンボル時点からみた上記実変化
    時点に対応している予定の基準変化時点までの予定の基
    準時間と、上記シンボル時点から上記実変化時点までの
    実時間との差を、時間差として、上記クロックパルス発
    生手段から発生されるクロックパルスのパルス数で表し
    ている時間差表示データを生成する時間差表示データ生
    成手段と、(iv)上記時間差表示データ生成手段で生
    成される時間差表示データから、それが表している上記
    時間差の平滑化された時間を、サンプリング同期誤差時
    間として、上記クロックパルス発生手段から発生される
    クロックパルスのパルス数で表しているサンプリング同
    期誤差時間表示データを生成する低域フィルタ手段でな
    るサンプリング同期誤差時間表示データ生成手段と、
    (v)上記サンプリング基準周期表示データ発生手段か
    ら発生されるサンプリング基準周期表示データと、上記
    サンプリング同期誤差時間表示データ生成手段で生成さ
    れるサンプリング同期誤差時間表示データとを用い、上
    記サンプリング基準周期表示データが上記クロックパル
    スのパルス数で表しているサンプリング基準周期と、上
    記サンプリング同期誤差時間表示データが上記クロック
    パルスのパルス数で表しているサンプリング周期誤差時
    間との和を、補正用サンプリング周期として、上記クロ
    ックパルスのパルス数で表している補正用サンプリング
    周期表示データを生成する補正用サンプリング周期表示
    データ生成手段と、(vi)上記クロックパルス発生手
    段から発生されるクロックパルスをカウントし、そのカ
    ウント数が、上記補正用サンプリング周期表示データ生
    成手段で生成される補正用サンプリング周期表示データ
    が表している補正用サンプリング周期が表している上記
    クロックパルスのパルス数と一致する毎に、1つの波
    を、上記サンプリング信号生成手段の上記サンプリング
    信号の1つの波として出力するカウント手段とを有する
    ことを特徴とする多相PSK信号復号装置。
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"移動体衛星通信用DSPによるディジタル復調器の開発",電子情報通信学会技術研究報告,1996年6月21日,Vol.96,No.102,p.7〜12

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