JP2977383B2 - 視覚装置 - Google Patents
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- JP2977383B2 JP2977383B2 JP4228807A JP22880792A JP2977383B2 JP 2977383 B2 JP2977383 B2 JP 2977383B2 JP 4228807 A JP4228807 A JP 4228807A JP 22880792 A JP22880792 A JP 22880792A JP 2977383 B2 JP2977383 B2 JP 2977383B2
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- prism
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- Adjustment Of Camera Lenses (AREA)
- Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力ロボットや知能
ロボットの外界状況計測用の視覚情報入力装置等に適用
される視覚装置に関する。
ロボットの外界状況計測用の視覚情報入力装置等に適用
される視覚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3次元立体形状を表示、計測する
ための撮像手法として、2眼視ステレオと呼ばれる方法
が用いられている。この方法は、2つの目で得られる画
像が視差によりずれを生じ、このずれが遠近感を作り出
す事を利用している。即ち、左右各々の目は図6に示す
ような情景を見ることになる。
ための撮像手法として、2眼視ステレオと呼ばれる方法
が用いられている。この方法は、2つの目で得られる画
像が視差によりずれを生じ、このずれが遠近感を作り出
す事を利用している。即ち、左右各々の目は図6に示す
ような情景を見ることになる。
【0003】すなわち、3次元の計測を行なう場合に
は、図6に示すように両眼に相当する2つのカメラ1
a,1bから得られる画像2a,2b内で、計測したい
物体3のP点が左右それぞれの画像の中で写っている座
標から、三角測量の原理で3次元座標を計算する。この
方法では、2つのカメラ1a,1bの視野の中で両方の
カメラで見える部分、即ち共通視野のみが計測可能な領
域となる。
は、図6に示すように両眼に相当する2つのカメラ1
a,1bから得られる画像2a,2b内で、計測したい
物体3のP点が左右それぞれの画像の中で写っている座
標から、三角測量の原理で3次元座標を計算する。この
方法では、2つのカメラ1a,1bの視野の中で両方の
カメラで見える部分、即ち共通視野のみが計測可能な領
域となる。
【0004】3次元座標を計測しようとする際、図7
(a)に示すように狭角レンズを用いて視野を狭くすれ
ば高精度な計測が可能になるが、2つのカメラ1a,1
bの共通視野が小さくなり、全体が見渡せなくなる。
(a)に示すように狭角レンズを用いて視野を狭くすれ
ば高精度な計測が可能になるが、2つのカメラ1a,1
bの共通視野が小さくなり、全体が見渡せなくなる。
【0005】一方、図7(b)に示すように周囲を見渡
せるような広角のレンズを用いて撮像すると、共通視野
は大きくなり、3次元計測範囲は大きくなるが、3次元
計測精度は低下する。
せるような広角のレンズを用いて撮像すると、共通視野
は大きくなり、3次元計測範囲は大きくなるが、3次元
計測精度は低下する。
【0006】このようにカメラ1a,1bに取り付ける
レンズは、精度面からは狭角が望ましいが、そうすると
局所的にしか見えず、また、大局的に見られるレンズで
は精度が満たされないというジレンマがある。
レンズは、精度面からは狭角が望ましいが、そうすると
局所的にしか見えず、また、大局的に見られるレンズで
は精度が満たされないというジレンマがある。
【0007】人間の目は、両眼で左右±100°の視野
を有しているといわれているが、実際に1.0の視力を
持つ人が1.0の能力で見えている部分は、眼球に対し
高々数度以内といわれている。このような能力でありな
がら広い視野がはっきり見えている理由の一つには眼球
が動くことが挙げられている。
を有しているといわれているが、実際に1.0の視力を
持つ人が1.0の能力で見えている部分は、眼球に対し
高々数度以内といわれている。このような能力でありな
がら広い視野がはっきり見えている理由の一つには眼球
が動くことが挙げられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、眼球の動きを模
擬する方法として図8(a),(b)に示すようにカメ
ラ1のレンズ4の前に水平方向視野を広げる回転ミラー
5、垂直方向視野を広げる回転ミラー6をおき、これに
より視野の方向を変える方法がある。
擬する方法として図8(a),(b)に示すようにカメ
ラ1のレンズ4の前に水平方向視野を広げる回転ミラー
5、垂直方向視野を広げる回転ミラー6をおき、これに
より視野の方向を変える方法がある。
【0009】しかし、この方法では、回転ミラー5,6
の寸法は視野を覆い尽くす必要があるため大きなものと
なってしまう。また、平板のミラーは、振動による角度
ブレの影響を受け易いという欠点があった。
の寸法は視野を覆い尽くす必要があるため大きなものと
なってしまう。また、平板のミラーは、振動による角度
ブレの影響を受け易いという欠点があった。
【0010】以上のようにミラーで視野の方向を変える
場合、カメラ1のレンズ4が有する視野範囲内を覆う必
要があり、レンズ前方に設置するミラー5,6は、必然
的にその設定位置に応じた位置での視野の大きさに見合
う寸法のものが必要であるので、小型化に制約があっ
た。
場合、カメラ1のレンズ4が有する視野範囲内を覆う必
要があり、レンズ前方に設置するミラー5,6は、必然
的にその設定位置に応じた位置での視野の大きさに見合
う寸法のものが必要であるので、小型化に制約があっ
た。
【0011】本発明は上記の問題点を改善するためにな
されたもので、小型の装置で確実に眼球運動を模擬で
き、かつ、振動などのある悪環境にも適合できる視覚装
置を提供することを目的とする。
されたもので、小型の装置で確実に眼球運動を模擬で
き、かつ、振動などのある悪環境にも適合できる視覚装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る視覚装置
は、2つの撮像カメラによる共通視野内の画像から3次
元立体形状を表示、計測する2眼視のカメラシステムに
おいて、上記各撮像カメラのレンズの前方に配置された
第1のくさび状プリズム及び第2のくさび状プリズム
と、該第1及び第2のくさび状プリズムを各々独立にレ
ンズ光軸と同一の軸で回転可能に保持する機構と、上記
第1及び第2のくさび状プリズムを回転させるモータ
と、このモータを駆動し、上記第1及び第2のくさび状
プリズムを回転させて、カメラの光軸を偏向する制御装
置とを具備し、上記2つの撮像カメラの光軸が同一の任
意の注視点を撮像できることを特徴とする。
は、2つの撮像カメラによる共通視野内の画像から3次
元立体形状を表示、計測する2眼視のカメラシステムに
おいて、上記各撮像カメラのレンズの前方に配置された
第1のくさび状プリズム及び第2のくさび状プリズム
と、該第1及び第2のくさび状プリズムを各々独立にレ
ンズ光軸と同一の軸で回転可能に保持する機構と、上記
第1及び第2のくさび状プリズムを回転させるモータ
と、このモータを駆動し、上記第1及び第2のくさび状
プリズムを回転させて、カメラの光軸を偏向する制御装
置とを具備し、上記2つの撮像カメラの光軸が同一の任
意の注視点を撮像できることを特徴とする。
【0013】
【作用】カメラの光軸は、第1のくさび状プリズムによ
り偏向される。この光軸の偏向方向は、くさび状プリズ
ムの肉厚が一番厚い方向である。従って、第1のくさび
状プリズムを回転すると、その光軸は偏向角一定のまま
元のカメラ光軸の回りを回転する。
り偏向される。この光軸の偏向方向は、くさび状プリズ
ムの肉厚が一番厚い方向である。従って、第1のくさび
状プリズムを回転すると、その光軸は偏向角一定のまま
元のカメラ光軸の回りを回転する。
【0014】第1のくさび状プリズムで偏向されたカメ
ラの光軸は、更に第2のくさび状プリズムで偏向され
る。第1及び第2のくさび状プリズムを肉厚最大部分が
同一方向となるように回転させると、両プリズムによる
偏向方向が一致し、光軸の偏向量は最大となる。この状
態から一方のプリズムの方向を180°反転させると、
偏向は相殺されて光軸は元のカメラの光軸と平行にな
り、近似的に2つのくさび状プリズムを用いない場合と
同一の条件になる。
ラの光軸は、更に第2のくさび状プリズムで偏向され
る。第1及び第2のくさび状プリズムを肉厚最大部分が
同一方向となるように回転させると、両プリズムによる
偏向方向が一致し、光軸の偏向量は最大となる。この状
態から一方のプリズムの方向を180°反転させると、
偏向は相殺されて光軸は元のカメラの光軸と平行にな
り、近似的に2つのくさび状プリズムを用いない場合と
同一の条件になる。
【0015】上記のように第1のくさび状プリズムは光
軸をカメラの光軸のまわりに一定角で偏向したまま回転
させる働きをし、第2のくさび状プリズムは偏向角の大
きさを決めるのに作用する。従って、制御装置の制御の
下に第1及び第2のくさび状プリズムの回転角を独立に
任意の方向に制御することにより、カメラの光軸を任意
の方向に制御でき、注目したい方向に視野を移動するこ
とができる。
軸をカメラの光軸のまわりに一定角で偏向したまま回転
させる働きをし、第2のくさび状プリズムは偏向角の大
きさを決めるのに作用する。従って、制御装置の制御の
下に第1及び第2のくさび状プリズムの回転角を独立に
任意の方向に制御することにより、カメラの光軸を任意
の方向に制御でき、注目したい方向に視野を移動するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。
明する。
【0017】図1は本発明による眼球運動を模擬できる
視覚装置の概略構成図である。図1において、1(1
a,1b)はカメラであり、カメラ本体20の前面にレ
ンズ21及び眼球運動を模擬する模擬機構22を備えて
いる。この模擬機構22は、左右のカメラ1a,1bの
各々に設置されるが、同一の構成であるので、以下、一
方のカメラについてのみ、図2を参照して詳細に説明す
る。
視覚装置の概略構成図である。図1において、1(1
a,1b)はカメラであり、カメラ本体20の前面にレ
ンズ21及び眼球運動を模擬する模擬機構22を備えて
いる。この模擬機構22は、左右のカメラ1a,1bの
各々に設置されるが、同一の構成であるので、以下、一
方のカメラについてのみ、図2を参照して詳細に説明す
る。
【0018】図2(a)において、11は筐体で、この
筐体11内にカメラ固定台12を介してカメラ本体20
が装着される。そして、上記筐体11の前面部に前面板
13が取り付けられる。この前面板13は、中央部に円
状の窓が形成されており、この窓部分において、上記カ
メラ1のレンズ21の前面に相対向するように第1のく
さび状プリズム23、及び第2のくさび状プリズム24
が設けられる。このくさび状プリズム23,24は、リ
ング状のホルダ25,26を介して軸受27,28によ
り回転可能に支承されている。この軸受27,28は、
固定金具29により上記前面板13の窓部分に固定され
る。
筐体11内にカメラ固定台12を介してカメラ本体20
が装着される。そして、上記筐体11の前面部に前面板
13が取り付けられる。この前面板13は、中央部に円
状の窓が形成されており、この窓部分において、上記カ
メラ1のレンズ21の前面に相対向するように第1のく
さび状プリズム23、及び第2のくさび状プリズム24
が設けられる。このくさび状プリズム23,24は、リ
ング状のホルダ25,26を介して軸受27,28によ
り回転可能に支承されている。この軸受27,28は、
固定金具29により上記前面板13の窓部分に固定され
る。
【0019】また、上記固定台12には、カメラ本体2
0の上方及び下方に位置するようにプリズム駆動用モー
タ30,31がU字型の止め具14,15により固定さ
れ、その回転軸にプリズム回転用歯車32,33が取り
付けられる。この歯車32,33は、上記ホルダ25,
26の外周面に設けられたネジ溝に歯合しており、モー
タ30,31の駆動によって、ホルダ25,26をプリ
ズム23,24と共に回転させる。この場合、モータ3
1の回転軸は、前面板13に設けた透孔16を介して外
側に導出され、その先端部にプリズム回転用歯車33が
取り付けられている。
0の上方及び下方に位置するようにプリズム駆動用モー
タ30,31がU字型の止め具14,15により固定さ
れ、その回転軸にプリズム回転用歯車32,33が取り
付けられる。この歯車32,33は、上記ホルダ25,
26の外周面に設けられたネジ溝に歯合しており、モー
タ30,31の駆動によって、ホルダ25,26をプリ
ズム23,24と共に回転させる。この場合、モータ3
1の回転軸は、前面板13に設けた透孔16を介して外
側に導出され、その先端部にプリズム回転用歯車33が
取り付けられている。
【0020】更に、上記モータ30,31には、プリズ
ム23,24の回転角度を検出するための角度センサ3
4,35が取り付けられる。この角度センサ34,35
は、N回転ポテンショメータ(図示せず)を備え、モー
タ30,31の回転角度から、プリズム23,24の0
°〜360°回転角度を検出する。即ち、モータ30,
31よりプリズム回転用歯車32,33を介してホルダ
25,26に伝達される回転の減速比が予め分かってい
るので、モータ30,31の回転軸の回転角度からプリ
ズム23,24の回転角度を求めることができる。この
場合、角度センサ34,35には、例えばプリズム回転
用歯車32,33の減速比が「5」であれば、5回転ポ
テンショメータが設けられる。N回転ポテンショメータ
は、可変抵抗構造のため、出力電圧0vが基準原点とな
る。
ム23,24の回転角度を検出するための角度センサ3
4,35が取り付けられる。この角度センサ34,35
は、N回転ポテンショメータ(図示せず)を備え、モー
タ30,31の回転角度から、プリズム23,24の0
°〜360°回転角度を検出する。即ち、モータ30,
31よりプリズム回転用歯車32,33を介してホルダ
25,26に伝達される回転の減速比が予め分かってい
るので、モータ30,31の回転軸の回転角度からプリ
ズム23,24の回転角度を求めることができる。この
場合、角度センサ34,35には、例えばプリズム回転
用歯車32,33の減速比が「5」であれば、5回転ポ
テンショメータが設けられる。N回転ポテンショメータ
は、可変抵抗構造のため、出力電圧0vが基準原点とな
る。
【0021】なお、プリズム回転用歯車32,33の減
速比が「1」であれば、角度センサ34,35として、
1回転のアブソリュートエンコーダ、もしくはインクリ
メンタルエンコーダを使用することができる。また、原
点を明確にするために例えばホルダ25,26の側部に
ピンを設け、このピンの位置をリミットスイッチ等のセ
ンサにより検知し、このセンサ出力で基準原点を検知す
るようにしても良い。
速比が「1」であれば、角度センサ34,35として、
1回転のアブソリュートエンコーダ、もしくはインクリ
メンタルエンコーダを使用することができる。また、原
点を明確にするために例えばホルダ25,26の側部に
ピンを設け、このピンの位置をリミットスイッチ等のセ
ンサにより検知し、このセンサ出力で基準原点を検知す
るようにしても良い。
【0022】上記角度センサ34,35の検出信号は、
カメラ本体11に設けられた図2(b)に示す回転角制
御装置36に送られる。この回転角制御装置36は、例
えば電子計算機、あるいはマンマシンインターフェイス
による遠隔制御装置等の上位装置37に接続される。上
記回転角制御装置36は、上位装置37からの制御指令
に従って動作し、角度センサ34,35の検出信号に基
づいて第1及び第2のくさび状プリズム23,24が所
定の回転角になるようにモータ30,31の回転を制御
する。これによりカメラ1の光軸を任意の方向に制御し
て、注目したい方向に視野を移動する。次に上記実施例
の動作を説明する。
カメラ本体11に設けられた図2(b)に示す回転角制
御装置36に送られる。この回転角制御装置36は、例
えば電子計算機、あるいはマンマシンインターフェイス
による遠隔制御装置等の上位装置37に接続される。上
記回転角制御装置36は、上位装置37からの制御指令
に従って動作し、角度センサ34,35の検出信号に基
づいて第1及び第2のくさび状プリズム23,24が所
定の回転角になるようにモータ30,31の回転を制御
する。これによりカメラ1の光軸を任意の方向に制御し
て、注目したい方向に視野を移動する。次に上記実施例
の動作を説明する。
【0023】図3は、第1のくさび状プリズム23の動
きを示したものである。くさび状プリズム23は、入射
する光線を屈折率に応じて偏向する機能を有している。
従って、くさび状プリズム23をカメラ1のレンズ21
の前に置くことにより、カメラ1の光軸が偏向される。
この光軸の偏向方向は、くさび状プリズム23の肉厚が
一番厚い方向である。このくさび状プリズム23を回転
すると、その光軸は偏向角一定のまま元のカメラ光軸の
回りを回転する。即ち、第1のくさび状プリズム23を
回転すると、カメラ1の光軸が元の光軸に対して円錐状
に回転することになる。
きを示したものである。くさび状プリズム23は、入射
する光線を屈折率に応じて偏向する機能を有している。
従って、くさび状プリズム23をカメラ1のレンズ21
の前に置くことにより、カメラ1の光軸が偏向される。
この光軸の偏向方向は、くさび状プリズム23の肉厚が
一番厚い方向である。このくさび状プリズム23を回転
すると、その光軸は偏向角一定のまま元のカメラ光軸の
回りを回転する。即ち、第1のくさび状プリズム23を
回転すると、カメラ1の光軸が元の光軸に対して円錐状
に回転することになる。
【0024】第2のくさび状プリズム24は、第1のく
さび状プリズム23とその形状は同じである。第1のく
さび状プリズム23と第2のくさび状プリズム24を図
4に示すように直列に並べると、第2のくさび状プリズ
ム24でカメラの光軸は更に偏向される事になる。偏向
の作用は、くさび状プリズム形状が同一であるため第2
のくさび状プリスム24による偏向も原理的には第1の
くさび状プリズム23と同じように作用する。但し、こ
の偏向は第1のくさび状プリズム23の回転位置と第2
のくさび状プリズム24の回転位置の相対関係によって
作用が変化する。
さび状プリズム23とその形状は同じである。第1のく
さび状プリズム23と第2のくさび状プリズム24を図
4に示すように直列に並べると、第2のくさび状プリズ
ム24でカメラの光軸は更に偏向される事になる。偏向
の作用は、くさび状プリズム形状が同一であるため第2
のくさび状プリスム24による偏向も原理的には第1の
くさび状プリズム23と同じように作用する。但し、こ
の偏向は第1のくさび状プリズム23の回転位置と第2
のくさび状プリズム24の回転位置の相対関係によって
作用が変化する。
【0025】図4(a)に示すように、各々のくさび状
プリズム23,24を肉厚最大部分が同一方向となるよ
うに回転した場合には、第1のくさび状プリズム23に
よる偏向方向と第2のくさび状プリズム24による偏向
方向が一致し、光軸の偏向量は最大となる。もし、図4
(b)に示すように第1のくさび状プリズム23をその
ままで第2のくさび状プリズム24の方向を180°反
転させると、偏向は相殺されて光軸は元のカメラの光軸
と平行になり、近似的に2つのくさび状プリズム23、
24を用いない場合と同一の条件になる。即ち、第1の
くさび状プリズム23の回転角を固定し、第2のくさび
状プリズム24を回転させると、光軸は半径方向に変化
する事になる。
プリズム23,24を肉厚最大部分が同一方向となるよ
うに回転した場合には、第1のくさび状プリズム23に
よる偏向方向と第2のくさび状プリズム24による偏向
方向が一致し、光軸の偏向量は最大となる。もし、図4
(b)に示すように第1のくさび状プリズム23をその
ままで第2のくさび状プリズム24の方向を180°反
転させると、偏向は相殺されて光軸は元のカメラの光軸
と平行になり、近似的に2つのくさび状プリズム23、
24を用いない場合と同一の条件になる。即ち、第1の
くさび状プリズム23の回転角を固定し、第2のくさび
状プリズム24を回転させると、光軸は半径方向に変化
する事になる。
【0026】以上により図5に示すように第1のくさび
状プリズム23は光軸をカメラ1の光軸のまわりに一定
角で偏向したまま回転させる働きをし、第2のくさび状
プリズム24は偏向角の大きさを決めるのに作用する。
即ち、元のカメラ光軸に直交する表面上での光軸の動き
は(θ、φ)で現わされ、θは第1のくさび状プリズム
23の回転角で決まり、φは第2のくさび状プリズム2
4の回転角で決まる。
状プリズム23は光軸をカメラ1の光軸のまわりに一定
角で偏向したまま回転させる働きをし、第2のくさび状
プリズム24は偏向角の大きさを決めるのに作用する。
即ち、元のカメラ光軸に直交する表面上での光軸の動き
は(θ、φ)で現わされ、θは第1のくさび状プリズム
23の回転角で決まり、φは第2のくさび状プリズム2
4の回転角で決まる。
【0027】回転角制御装置36は、上位装置37から
の制御指令に基づいて第1のくさび状プリズム23の回
転角と第2のくさび状プリズム24の回転角を独立に任
意の回転方向に制御する。これによりカメラ1の光軸を
任意の方向に制御でき、注目したい方向に視野を移動で
きる。
の制御指令に基づいて第1のくさび状プリズム23の回
転角と第2のくさび状プリズム24の回転角を独立に任
意の回転方向に制御する。これによりカメラ1の光軸を
任意の方向に制御でき、注目したい方向に視野を移動で
きる。
【0028】しかして、図1に示した2眼視覚システム
において、2つのカメラ1a,1bに上記模擬機構22
を取り付けると、左右両眼とも注視点を制御できる。人
間は文字を読むときでも左右ともその文字の方向を向
く。視覚システムでも注視したい物体が画面の中央に写
るように制御することにより、不要な部分の処理を削減
することができる。
において、2つのカメラ1a,1bに上記模擬機構22
を取り付けると、左右両眼とも注視点を制御できる。人
間は文字を読むときでも左右ともその文字の方向を向
く。視覚システムでも注視したい物体が画面の中央に写
るように制御することにより、不要な部分の処理を削減
することができる。
【0029】例えば歩行ロボットが自律的に歩行誘導さ
れる場合、必要なのは次に着地する予定の地面が平らか
どうかが重要である。このような場合、歩行ロボットに
本発明に係る2眼視覚システムを装着し、ロボットの次
の着地位置を計算し、その位置が画面中央に来るようプ
リズム23,24の回転角をモータ30、31で制御す
れば良い。
れる場合、必要なのは次に着地する予定の地面が平らか
どうかが重要である。このような場合、歩行ロボットに
本発明に係る2眼視覚システムを装着し、ロボットの次
の着地位置を計算し、その位置が画面中央に来るようプ
リズム23,24の回転角をモータ30、31で制御す
れば良い。
【0030】上記のように本発明は、くさび状プリズム
23、24をレンズ21の直前に設置すればよく、2つ
のプリズム23,24の間隔も狭くできる。くさび状プ
リズム23,24の大きさはレンズ21の口径よりやや
大きいだけでよく、従来の電動ズームレンズと同様な機
構で設計でき、小型化が容易となる。
23、24をレンズ21の直前に設置すればよく、2つ
のプリズム23,24の間隔も狭くできる。くさび状プ
リズム23,24の大きさはレンズ21の口径よりやや
大きいだけでよく、従来の電動ズームレンズと同様な機
構で設計でき、小型化が容易となる。
【0031】また、従来のミラー方式では、光軸1°の
回転はミラー軸の0.5°に相当するので、回転方向制
御が高精度を要求された。これは鏡で反射される光線は
鏡の回転角の2倍と言う物理公式から決まるもので変え
られない。それに対し本発明による方法は可変であり、
プリズム23,24を±90°回転させることにより最
大の偏向角を制御できるので、偏向角を±45°とした
としても光軸1°の回転は 1*90/45=2°
回転はミラー軸の0.5°に相当するので、回転方向制
御が高精度を要求された。これは鏡で反射される光線は
鏡の回転角の2倍と言う物理公式から決まるもので変え
られない。それに対し本発明による方法は可変であり、
プリズム23,24を±90°回転させることにより最
大の偏向角を制御できるので、偏向角を±45°とした
としても光軸1°の回転は 1*90/45=2°
【0032】となり、プリズム23,24を2°回転す
ることで実現でき、ミラー方式に比べ4倍も回転角の制
御精度が緩くなる。換言すれば角度センサ34、35の
分解能への要求精度を下げることができる。偏向角を小
さくするようなプリズムを用いれば、更に、この倍率は
上げられるので、ミラー方式にはない目的に合わせた最
適な設計ができる。また、本発明は、ミラーを振るよう
な方式とは異なり、円板状のものを回転制御するので、
振動などのある悪環境にも適合し易い。
ることで実現でき、ミラー方式に比べ4倍も回転角の制
御精度が緩くなる。換言すれば角度センサ34、35の
分解能への要求精度を下げることができる。偏向角を小
さくするようなプリズムを用いれば、更に、この倍率は
上げられるので、ミラー方式にはない目的に合わせた最
適な設計ができる。また、本発明は、ミラーを振るよう
な方式とは異なり、円板状のものを回転制御するので、
振動などのある悪環境にも適合し易い。
【0033】
【発明の効果】以上、詳記したように本発明によれば、
小型の装置で眼球運動を確実に模擬でき、かつ、振動の
影響を受け難く、安定した動作を行なうことができる。
小型の装置で眼球運動を確実に模擬でき、かつ、振動の
影響を受け難く、安定した動作を行なうことができる。
【図1】本発明の一実施例に係る眼球運動を模擬できる
視覚装置の斜視図。
視覚装置の斜視図。
【図2】同実施例における模擬機構部分の詳細を示す
図。
図。
【図3】第1のくさび状プリズムの動きを示す図。
【図4】第2のくさび状プリズムの動きを示す図。
【図5】第1及び第2のくさび状プリズムの総合的な作
用を示す図。
用を示す図。
【図6】2眼視法で得られる撮影画像を示す図。
【図7】2眼視法で得られる視野の説明図。
【図8】従来のミラーを回転して視野方向を変える方法
を示す図。
を示す図。
1,1a,1b…カメラ、 11…筐体、
12…固定台、 13…前面
板、14,15…止め具、 16…透
孔、21…レンズ、 22…模
擬機構、23…第1のくさび状プリズム、 24
…第2のくさび状プリズム、25,26…リング状ホル
ダ、 27、28…軸受、29…固定金具、
30,31…モータ、32,33
…歯車、 34,35…角度セン
サ、36…回転角制御装置、 37…上
位装置。
12…固定台、 13…前面
板、14,15…止め具、 16…透
孔、21…レンズ、 22…模
擬機構、23…第1のくさび状プリズム、 24
…第2のくさび状プリズム、25,26…リング状ホル
ダ、 27、28…軸受、29…固定金具、
30,31…モータ、32,33
…歯車、 34,35…角度セン
サ、36…回転角制御装置、 37…上
位装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−15692(JP,A) 特開 昭51−94835(JP,A) 特開 昭57−138607(JP,A) 特開 昭61−138911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/00
Claims (1)
- 【請求項1】 2つの撮像カメラによる共通視野内の画
像から3次元立体形状を表示、計測する2眼視のカメラ
システムにおいて、上記各撮像カメラのレンズの前方に
配置された第1のくさび状プリズム及び第2のくさび状
プリズムと、該第1及び第2のくさび状プリズムを各々
独立にレンズ光軸と同一の軸で回転可能に保持する機構
と、上記第1及び第2のくさび状プリズムを回転させる
モータと、このモータを駆動し、上記第1及び第2のく
さび状プリズムを回転させて、カメラの光軸を偏向する
制御装置とを具備し、上記2つの撮像カメラの光軸が同
一の任意の注視点を撮像できることを特徴とする視覚装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4228807A JP2977383B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 視覚装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4228807A JP2977383B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 視覚装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0675149A JPH0675149A (ja) | 1994-03-18 |
JP2977383B2 true JP2977383B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=16882167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4228807A Expired - Fee Related JP2977383B2 (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 視覚装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2977383B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005250363A (ja) * | 2004-03-08 | 2005-09-15 | Nitto Kogaku Kk | 双眼拡大鏡 |
JP2006329744A (ja) * | 2005-05-25 | 2006-12-07 | Nec Corp | 赤外線誘導装置 |
JP5204717B2 (ja) * | 2009-04-16 | 2013-06-05 | アルプス電気株式会社 | レーザー光源装置 |
JP5713624B2 (ja) * | 2009-11-12 | 2015-05-07 | キヤノン株式会社 | 三次元計測方法 |
DE102016200285A1 (de) * | 2016-01-13 | 2017-07-13 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Multiaperturabbildungsvorrichtung, Abbildungssystem und Verfahren zum Erfassen eines Objektbereichs |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP4228807A patent/JP2977383B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0675149A (ja) | 1994-03-18 |
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