JP2977202B2 - 酸化物超電導コイルの製造方法 - Google Patents

酸化物超電導コイルの製造方法

Info

Publication number
JP2977202B2
JP2977202B2 JP1043782A JP4378289A JP2977202B2 JP 2977202 B2 JP2977202 B2 JP 2977202B2 JP 1043782 A JP1043782 A JP 1043782A JP 4378289 A JP4378289 A JP 4378289A JP 2977202 B2 JP2977202 B2 JP 2977202B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
coil
oxide superconducting
superconducting
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1043782A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02222505A (ja
Inventor
正受 前嶋
光一 猿渡
長 福田
裕 小山内
宰 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP1043782A priority Critical patent/JP2977202B2/ja
Publication of JPH02222505A publication Critical patent/JPH02222505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2977202B2 publication Critical patent/JP2977202B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明はクラックやひび割れなどの欠陥部分を生じ
させることなく特性の優れた酸化物超電導コイルを製造
する方法に関する。
「従来の技術」 従来から、セラミック系粉体を焼成して得られる焼結
体は、可撓性に乏しい欠点があり、線状撚線あるいはコ
イル状に成型するとクラックや亀裂を生じるために、こ
の種の焼結体を撚線加工あるいはコイル加工することは
全く不可能に近いものであった。
「発明が解決しようとする課題」 従って、最近になって開発が進められている酸化物系
超電導体の焼結層を電線あるいはケーブル用などとして
実用化することを想定した場合、現状では酸化物超電導
体の焼結層が一般的なセラミック系の焼結体と同様に加
工性に乏しいことから、一般的な電線と同程度にコイル
加工することは困難であると想定されている。そして、
特に、基材上に形成した酸化物超電導体の焼結層をコイ
ル加工した場合、焼結層にクラックやひび割れあるいは
剥離などを生じる結果、超電導特性が著しく劣化する問
題がある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもの
で、クラックなどの欠陥部分を生じていない酸化物超電
導層を有する酸化物超電導コイルを製造する方法を提供
することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明は前記課題を解決するために、テープ状の基材
の一面に酸化物超電導体の前駆体層を形成し、この前駆
体層を内周側とするように前記基材をコイル加工すると
ともに、巻胴に巻回してコイル加工後に熱処理を施して
前駆体層を酸化物超電導層とするものである。
「作用」 コイル加工する場合に前駆体層をテープ状の基材の内
周側のみに位置させることで、コイル加工時に前駆体層
に圧縮応力を付加し、クラックなどの欠陥部分の発生を
阻止する。また、前駆体層に圧縮応力を付加すること
で、前駆体層の圧密度が向上し、超電導特性の優れた超
電導コイルが得られる。
以下に本発明方法を図面を参照して詳細に説明する。
第1図ないし第4図は本発明方法の基本例を説明する
ためのもので、第3図は本発明の基本方法を実施して製
造された超電導コイルの一例を示している。第3図に示
す超電導コイルAは、蝦取り線香状にコイル加工された
テープ状の基材1の内周側に酸化物超電導層2が形成さ
れてなるものである。
前記基材1を構成する材料としては、融点800℃以上
でかつ耐酸化性の良好な貴金属、Ti、Ta、Zr、Hf、V、
Nb、W、Cu、Ni等の単体金属あるいは合金等、加熱によ
り緻密な絶縁性酸化皮膜が形成される金属材料であれば
良い。
前記基材1の内周面側に形成する酸化物超電導層2と
しては、Y1Ba2Cu3O7δなどの組成を有するY系の酸化
物超電導層、Bi2PbSr2Ca2Cu3OXなどの組成を有するBi系
の酸化物超電導層、T11Ba2Ca3Cu4OXなどの組成を有する
T1系の酸化物超電導層などのいずれでも良い。
第3図に示す構造の酸化物超電導コイルAを製造する
には、例えば、第1図に示す断面形状の長尺の基材1を
用意し、この基材1の上面あるは下面のどちから一方に
第2図に示すように酸化物超電導層の前駆体層3を形成
する。この前駆体層3は熱処理を施すことにより前記Y
系あるいはBi系またはT1系の超電導層となる複合酸化物
などである。
この前駆体層3を形成するには、以下に説明する方法
の内、適宜の方法を選択すれば良い。この方法として
は、前記組成のY系超電導体の粉末あるいは前記組成の
Bi系超電導体の粉末または前記組成のT1系超電導体の粉
末を有機あるいは無機バインダーなどと混合してペース
トを形成し、このペーストを基材1の一面に塗布するス
クリーン印刷法を行うか、前記ペーストをスプレー塗布
する方法、あるいは、超電導粉末あるいはその前駆体粉
末を分散させた混合溶媒中において基材と電極に通電し
て電気泳動電着を行う方法などを用いることができる。
また、基材1に形成する前駆体層3の厚さは数μm〜
数100μmが好ましい。また、基材1の断面形状は、角
形断面を有するテープ状が好ましい。この基材1の厚さ
は数10μm〜数mmが好ましく、幅は目的とする超電導コ
イルの機能目的によるが、少なくとも、コイルの内面に
圧縮応力が均一に作用できる程度の幅、即ち、幅1mm程
度以上が望ましい。
前記基材1の片面に前駆体層3を形成したならば、前
駆体層3を内周側とするようにして基材1に張力を加え
つつ基材1をコイル加工する。このコイル加工において
基材1の外周面側においては、第4図に矢印aで示すよ
うに引張力が作用し、基材1の内周面側においては矢印
bに示すように圧縮応力が作用する。従って基材1の内
周側に設けられている前駆体層3には圧縮力が作用する
ので、前駆体層3にクラックやひび割れなどの欠陥部分
を生じさせることなくコイル加工することができる。
コイル加工が終了したならば、酸素ガス雰囲気、ある
いは、酸素ガスを含む不活性ガス雰囲気中において700
〜1000℃で数分〜数10時間程度加熱する熱処理を行う。
この熱処理によって前駆体層3の内部で固相反応がなさ
れて前駆体層3は超電導層2となり、第3図に示す超電
導コイルAを得ることができる。
以上説明したように製造された超電導コイルAにあっ
ては、クラックやひび割れなどの欠陥部分を生じていな
い上に圧縮応力が付加された前駆体層3を焼結して酸化
物超電導層2を生成させているので、生成された酸化物
超電導層2にもクラックなどの欠陥部分を生じない。従
って本発明の基本方法を実施することでクラックやひび
割れなどの欠陥部分を生じていない超電導特性の優秀な
酸化物超電導コイルAを製造することができる。
第5図と第6図は、本発明方法を超電導マグネットの
製造方法に適用した例について説明するためのもので、
第5図に示す巻胴5と鍔板6とからなるボビン7に、第
6図に詳細構造を示す超電導導体8を巻回して超電導コ
イルを形成することで超電導マグネット10が構成されて
いる。
前記超電導導体8は、先に説明した例において用いら
れた基材1と同等の材料からなる基材11と酸化物超電導
層12とを具備した構成であり、更に、それらの外周を可
撓性に優れた有機質の保護被覆層13で覆ってなる構成で
ある。そして、各超電導導体8を巻胴5に巻回する場
合、酸化物超電導層12が基材11の内周側に位置するよう
にしてある。
このような構成の超電導マグネットを形成するには、
基材11の一面に酸化物超電導体の前駆体層を形成した後
に、保護被覆層13を被覆し、その後に前駆体層を内周側
になるようにして巻胴5に巻き付け、この後に熱処理を
施して保護被覆層13を分解消失させて酸化物超電導層12
を生成させる。なお、この熱処理により、基材の金属面
は絶縁性酸化皮膜を形成する。
この例のようにボビン7に超電導導体8を巻回して超
電導マグネット10を製造する場合において、酸化物超電
導層12を内周側にのみ設けることにより酸化物超電導層
12に圧縮応力を作用させることができるので、前記の例
と同等の効果を得ることができる。
「実施例」 Y1Ba2Cu3O7- δなる組成を有する平均粒径2μmの酸
化物超電導体の粉末をアセトン中に分散させてなる分散
媒を用いるとともに、この分散媒の内部に厚さ0.1mm、
幅5mmの純Ni製テープ状の基材を走行させながら基材を
陰極として基材上に厚さ約300μmの電着層(前駆体
層)を形成した。なお、前記基材の一面には分散媒に浸
す前に絶縁材料からなるマスク層を被覆しておき、この
マスク層を形成していない側の基材表面にのみ電着層を
形成する。
次にセラミック製の巻枠に前記電着層を形成した側を
内周側となるようにして基材を巻き付けてコイル加工を
行った。このコイル加工時に基材に加える張力は前方張
力のみとして約200gとした。なお、最終的な仕上がりコ
イル外径は200mmとした。
コイル加工後、得られたコイルを観察したが、電着層
の剥離は見られず、電着層にクラックやひび割れなどの
欠陥部を認めることはできなかった。このコイルを酸素
ガス雰囲気中において950℃で10時間焼成して電着層を
焼結して超電導層を生成させ酸化物超電導コイルを得
た。なお、基材に形成したマスク層はこの熱処理によっ
て焼失させた。
次に前記超電導コイルを液体窒素に浸して超電導特性
を測定したところ、77Kにおける臨界電流密度として250
0A/cm2を発揮した。
また、比較試験として、基材の上面(コイル加工時の
外周側に)のみに前駆体層を形成させたコイルを焼成し
て酸化物超電導コイルを製造し、この酸化物超電導コイ
ルの超電導特性を測定したところ、77Kにおける臨界電
流密度として50A/cm2を示した。
更に別の比較例として、基材の全周面に電着層を形成
させたコイルを焼成して製造した酸化物超電導コイルの
場合、77Kにおける臨界電流密度として250A/cm2を示し
た。
以上のような結果から、基材の上面側(コイルの外周
側)にのみ酸化物超電導層を形成した場合は、コイル加
工時の引張応力により電着層にひび割れと剥離が生じた
ことが原因であると思われる。また、基材の全周面に酸
化物超電導層を形成した場合は、基材の上面側に形成し
た酸化物超電導層に焼成時に生じたひび割れの影響が基
材の下面側にまで伝達されて十分な圧縮応力の発生と密
度の向上効果が得られないために、臨界電流密度が向上
しないものと思われる。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、巻胴に巻回してコイル
加工するテープ状の基材の内周側の片面にのみ前駆体層
を形成し熱処理するので、コイル加工時に前駆体層に圧
縮応力を与えることができ、クラックやひび割れを生じ
させ易い引張り応力を与えることなく前駆体層に熱処理
できるので、クラックやひび割れなどの欠陥部を生じな
い臨界電流密度の優れた酸化物超電導層を生成させるこ
とができ、超電導特性に優れた超電導コイルを得ること
ができる。また前駆体層に圧縮応力を与えるので、熱処
理により生成される酸化物超電導層の焼結後の密度を高
めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明方法の基本例を説明するた
めのもので、第1図は基材の断面図、第2図は前駆体層
を形成した基材を示す断面図、第3図は酸化物超電導コ
イルの平面図、第4図は基材に加わる圧縮応力と引張応
力を説明するための説明図、第5図と第6図は本発明方
法で製造せれた酸化物超電導コイルの一例を説明するた
めのもので、第5図は巻胴に酸化物超電導コイルを巻回
して構成した酸化物超電導コイルを示す断面略図、第6
図は酸化物超電導コイルの断面図である。 1……基材、2……前駆体層、3……酸化物超電導層、
A……超電導コイル、8……超電導導体、10……超電導
マグネット、11……基材、12……酸化物超電導層、13…
…有機被覆層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山内 裕 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 河野 宰 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−268206(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 6/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テープ状の基材の一面に酸化物超電導体の
    前駆体層を形成し、この前駆体層を内周側とするように
    前記基材を巻胴に巻回してコイル加工するとともに、コ
    イル加工後に熱処理を施して前駆体層を酸化物超電導層
    とすることを特徴とする酸化物超電導コイルの製造方
    法。
JP1043782A 1989-02-23 1989-02-23 酸化物超電導コイルの製造方法 Expired - Fee Related JP2977202B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1043782A JP2977202B2 (ja) 1989-02-23 1989-02-23 酸化物超電導コイルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1043782A JP2977202B2 (ja) 1989-02-23 1989-02-23 酸化物超電導コイルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02222505A JPH02222505A (ja) 1990-09-05
JP2977202B2 true JP2977202B2 (ja) 1999-11-15

Family

ID=12673331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1043782A Expired - Fee Related JP2977202B2 (ja) 1989-02-23 1989-02-23 酸化物超電導コイルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2977202B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02222505A (ja) 1990-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1096580A1 (en) Oxide superconducting wire having insulating coat and production method thereof
CA2620888A1 (en) Method for fabricating superconducting wire, and superconducting apparatus
US20030130128A1 (en) Method of fabricating fine high temperature superconducting composites
JP2977202B2 (ja) 酸化物超電導コイルの製造方法
Sumption et al. Influence of strand surface condition on interstrand contact resistance and coupling loss in NbTi-wound Rutherford cables
JPH0737444A (ja) 酸化物超電導導体およびその製造方法
JP2002531922A (ja) 超伝導テープの製法
JPH11312420A (ja) 酸化物高温超電導線材およびその製造方法
RU2124772C1 (ru) Способ получения длинномерных высокотемпературных сверхпроводящих изделий
JP3015389B2 (ja) 超電導コイルの製造方法
JP2742259B2 (ja) 超電導線
US20070042910A1 (en) Method of manufacturing an electrically insulating and mechanically structuring sheath on an electrical condutor
JP2725721B2 (ja) 超電導導体の製造方法
RU2124775C1 (ru) Способ получения длинномерных высокотемпературных сверхпроводящих изделий
US6387525B1 (en) Self insulating substrate tape
JP3635210B2 (ja) 酸化物超電導圧縮成型導体およびその製造方法
RU2124774C1 (ru) Способ получения длинномерных высокотемпературных сверхпроводящих изделий
JPH05211013A (ja) 酸化物超電導導体およびその製造方法
JPS6024569B2 (ja) 化合物超電導コイルおよびその製造法
Huang et al. Thermal shock resistance and bending strain tolerance of electrophoretically deposited Bi2Sr2CaCu2Oy/Ag tapes
JP2595274B2 (ja) 酸化物系超電導体層の形成方法
JPH0982147A (ja) 酸化物超電導線材及びその製造方法
Nikulin et al. Ultrathin ceramic insulation for Ag-sheathed high T/sub c/-superconductors
JP2901243B2 (ja) 酸化物系超電導線材の製造方法
JP2000243158A (ja) Nb3Al超電導線及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees