JP2976241B2 - 電子写真複写装置 - Google Patents
電子写真複写装置Info
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- JP2976241B2 JP2976241B2 JP2321725A JP32172590A JP2976241B2 JP 2976241 B2 JP2976241 B2 JP 2976241B2 JP 2321725 A JP2321725 A JP 2321725A JP 32172590 A JP32172590 A JP 32172590A JP 2976241 B2 JP2976241 B2 JP 2976241B2
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- cleaning
- photoreceptor
- photoconductor
- electrophotographic copying
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真複写装置に関し、詳しくは、マグネ
ットブラシクリーニング方式を用いた電子写真複写装置
のクリーニング性の改良に関する。
ットブラシクリーニング方式を用いた電子写真複写装置
のクリーニング性の改良に関する。
現在、複写機、プリンター、ファクシミリ等におい
て、カールソンプロセスによる作像方式が広範囲に利用
されている。カールソンプロセスでは、画像はトナーと
呼ばれる有色の粉体で一旦感光体表面に形成され、その
後、紙やポリマーシートなどに転写・定着される。この
方式においては、同一の感光体が反復して使用されるた
め、装置の一部に感光体上の余剰のトナーを次の作像工
程に先んじて除去するクリーニング部が設けられてい
る。このクリーニング部には、繰返し像形成を担う感光
体表面を、可能な限り摩耗や損傷を与えずに、可能な限
り清浄な状態にすることが要求される。
て、カールソンプロセスによる作像方式が広範囲に利用
されている。カールソンプロセスでは、画像はトナーと
呼ばれる有色の粉体で一旦感光体表面に形成され、その
後、紙やポリマーシートなどに転写・定着される。この
方式においては、同一の感光体が反復して使用されるた
め、装置の一部に感光体上の余剰のトナーを次の作像工
程に先んじて除去するクリーニング部が設けられてい
る。このクリーニング部には、繰返し像形成を担う感光
体表面を、可能な限り摩耗や損傷を与えずに、可能な限
り清浄な状態にすることが要求される。
クリーニング装置にはこれまでに幾つかのものが考案
され、また実用化されている。その代表的なものとして
は、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニン
グ、マグネットブラシ(以降「マグブラシ」と称するこ
とがある)クリーニングの3種が挙げられる。
され、また実用化されている。その代表的なものとして
は、ブレードクリーニング、ファーブラシクリーニン
グ、マグネットブラシ(以降「マグブラシ」と称するこ
とがある)クリーニングの3種が挙げられる。
ブレードグリーニングは、文字通り、板状の弾性部材
の“刃”を感光体表面に当接して、残留トナーをシゴキ
取る方式で、機構が簡便でかつ効果的と言う利点があ
る。しかし、この方式は、感光体表面の摩耗や損傷を招
きやすく、また、ブレード自身に僅かな傷が生じても、
直ちに線状のクリーニング不良となって、画像に顕著な
障害が現われるという問題を持っている。従って、この
ブレードクリーニング方式には高い耐久性と信頼性が期
待できない。特に、感光体表面に接合部等の突起部分が
ある場合には、採用に当たって周到な検討が必要にな
る。
の“刃”を感光体表面に当接して、残留トナーをシゴキ
取る方式で、機構が簡便でかつ効果的と言う利点があ
る。しかし、この方式は、感光体表面の摩耗や損傷を招
きやすく、また、ブレード自身に僅かな傷が生じても、
直ちに線状のクリーニング不良となって、画像に顕著な
障害が現われるという問題を持っている。従って、この
ブレードクリーニング方式には高い耐久性と信頼性が期
待できない。特に、感光体表面に接合部等の突起部分が
ある場合には、採用に当たって周到な検討が必要にな
る。
ファーブラシクリーニングは、通常は円筒状の回転す
るブラシで残留トナーを“掃除”する方式で、多くはブ
ラシの近傍での飛散トナーの吸引が併用される。ブレー
ドクリーニングに比較して装置がやや複雑且つ大型にな
るが、感光体に与える損傷は前者より軽微である。比較
的高速で大型の装置に向いている。しかし、この方式
も、ファーブラシの繊維が徐々に削られて紙やトナーの
成分と共に感光体表面に皮膜状に付着するなどの耐久性
・信頼性に関しての欠点を漏っている。なお、ファーブ
ラシとブレードとをこの順で動作させる形で併用する場
合もある。
るブラシで残留トナーを“掃除”する方式で、多くはブ
ラシの近傍での飛散トナーの吸引が併用される。ブレー
ドクリーニングに比較して装置がやや複雑且つ大型にな
るが、感光体に与える損傷は前者より軽微である。比較
的高速で大型の装置に向いている。しかし、この方式
も、ファーブラシの繊維が徐々に削られて紙やトナーの
成分と共に感光体表面に皮膜状に付着するなどの耐久性
・信頼性に関しての欠点を漏っている。なお、ファーブ
ラシとブレードとをこの順で動作させる形で併用する場
合もある。
マグブラスクリーニングは、磁極の表面に立った磁性
粒子の連なった“穂”で感光体表面を摺擦し、残留トナ
ーを感光体表面から除去する方式で、形態上はマグブラ
シ現像と類似する。マグブラシクリーニングは、ファー
ブラシクリーニングと同様に感光体に与える機械的影響
が軽微であり、比較的高速で大型の装置に向いている。
このマグブラシクリーニング方式は前の二者とは異な
り、クリーニングメカニズムにおいて非機械的要素の関
与が大きい。すなわち、簡単に言えば、クリーニングキ
ャリア(磁性体微粒子:クリーニング剤)−トナー間に
働くクーロン力が、感光体表面−トナー間に働く(クー
ロン力)に打ち勝つ条件でクリーニングが達成される。
それ故、この方式ではクリーニングに関わる電気的パラ
メータのコントロールが非常に重要である。そのコント
ロールが適切になされたときに、高い信頼性と耐久性が
期待できるクリーニング方式となる。従って、信頼性の
高い高速電子写真複写装置の開発にとって、マグブラシ
クリーニングの適切なコントロール方式を見出すことは
極めて重要な意味を持っている。
粒子の連なった“穂”で感光体表面を摺擦し、残留トナ
ーを感光体表面から除去する方式で、形態上はマグブラ
シ現像と類似する。マグブラシクリーニングは、ファー
ブラシクリーニングと同様に感光体に与える機械的影響
が軽微であり、比較的高速で大型の装置に向いている。
このマグブラシクリーニング方式は前の二者とは異な
り、クリーニングメカニズムにおいて非機械的要素の関
与が大きい。すなわち、簡単に言えば、クリーニングキ
ャリア(磁性体微粒子:クリーニング剤)−トナー間に
働くクーロン力が、感光体表面−トナー間に働く(クー
ロン力)に打ち勝つ条件でクリーニングが達成される。
それ故、この方式ではクリーニングに関わる電気的パラ
メータのコントロールが非常に重要である。そのコント
ロールが適切になされたときに、高い信頼性と耐久性が
期待できるクリーニング方式となる。従って、信頼性の
高い高速電子写真複写装置の開発にとって、マグブラシ
クリーニングの適切なコントロール方式を見出すことは
極めて重要な意味を持っている。
ここで、従来のマグブラシクリーニング方式の典型的
なプロセスについての概要を述べれば次のとおりであ
る。なお、説明上、感光体の主帯電極性を負(マイナ
ス)とする。
なプロセスについての概要を述べれば次のとおりであ
る。なお、説明上、感光体の主帯電極性を負(マイナ
ス)とする。
現像・転写後、残留トナーは負に帯電した感光体表面
に付着している。まず、一様露光(このランプは、プレ
・クリーニング・ランプ:PCL、と呼ばれる。露光が裏面
から行なわれる事もある。)により感光体の電位が消去
される。この一様露光(除電露光)とほぼ同時に、帯電
器により、感光体表面は、残留トナーと共に正に帯電さ
れる。その後、負のバイアスを掛けたマグブラシ(連続
したキャリア粒子)で、残留トナーを吸引しクリーニン
グがなされる。通常、マグブラシクリーニングのマグネ
ットは円筒状で、マグブラシが回転しつつ、“穂”が感
光体表面を摺擦する。
に付着している。まず、一様露光(このランプは、プレ
・クリーニング・ランプ:PCL、と呼ばれる。露光が裏面
から行なわれる事もある。)により感光体の電位が消去
される。この一様露光(除電露光)とほぼ同時に、帯電
器により、感光体表面は、残留トナーと共に正に帯電さ
れる。その後、負のバイアスを掛けたマグブラシ(連続
したキャリア粒子)で、残留トナーを吸引しクリーニン
グがなされる。通常、マグブラシクリーニングのマグネ
ットは円筒状で、マグブラシが回転しつつ、“穂”が感
光体表面を摺擦する。
マグブラシクリーニングにおいて、クリーニングバイ
アスのコントロールは重要であるが、実際上は予測が困
難な変動要因を持っている。
アスのコントロールは重要であるが、実際上は予測が困
難な変動要因を持っている。
マグブラシの“穂”は、バイアス電源及び感光体層と
共に直列に電流の閉ループを形成する。
共に直列に電流の閉ループを形成する。
バイアス電源を定電圧回路とすると、キャリア及びト
ナーの抵抗変化が生じたときに電流変化が起こり、トナ
ーへの電荷注入を変動させてクリーニング性の変動、時
には不良をもたらす。残念ながら、環境変化、使用劣化
等で抵抗の変動しないトナー及びキャリアは存在しな
い。
ナーの抵抗変化が生じたときに電流変化が起こり、トナ
ーへの電荷注入を変動させてクリーニング性の変動、時
には不良をもたらす。残念ながら、環境変化、使用劣化
等で抵抗の変動しないトナー及びキャリアは存在しな
い。
バイアス電源を定電流回路とすると、前記の問題は回
避出来る。ところが、この場合には感光体の主帯電とは
異なる極性(以降「逆極性」と称する)の帯電性(この
例では“正帯電性”である)が問題になる。マグブラシ
クリーニングの“穂”にはバイアス電位と感光体表面電
位の差が電界としてかかる。従って、例えば逆極性の表
面電位が不充分なとき、“穂”には高い電界がかかり、
その結果、トナーに現像時とは逆の極性(この例では
“負”である)の電荷が注入し、そのトナーが感光体表
面に再付着する。帯電・露光前に感光体に付着したトナ
ーは、主帯電器で帯電され、その後の現像でその部分に
さらにトナーが累積的に付着し、結局、回復不能な地汚
れの発生となる。すなわち、マグブラシクリーニングに
おける定電流バイアス回路の採用は、感光体の逆帯電性
の安定性が前提となる。
避出来る。ところが、この場合には感光体の主帯電とは
異なる極性(以降「逆極性」と称する)の帯電性(この
例では“正帯電性”である)が問題になる。マグブラシ
クリーニングの“穂”にはバイアス電位と感光体表面電
位の差が電界としてかかる。従って、例えば逆極性の表
面電位が不充分なとき、“穂”には高い電界がかかり、
その結果、トナーに現像時とは逆の極性(この例では
“負”である)の電荷が注入し、そのトナーが感光体表
面に再付着する。帯電・露光前に感光体に付着したトナ
ーは、主帯電器で帯電され、その後の現像でその部分に
さらにトナーが累積的に付着し、結局、回復不能な地汚
れの発生となる。すなわち、マグブラシクリーニングに
おける定電流バイアス回路の採用は、感光体の逆帯電性
の安定性が前提となる。
逆帯電性が安定しているならば、バイアスの電源を定
電流回路としたマグブラシクリーニングは、耐久性、信
頼性の高いクリーニング方式である。すなわち、感光体
の逆帯電性の安定化は、良好な(順)帯電性、感度、高
耐久性の感光体を設計することと並んで、高速電子写真
複写装置の開発にとつて急務な課題である。
電流回路としたマグブラシクリーニングは、耐久性、信
頼性の高いクリーニング方式である。すなわち、感光体
の逆帯電性の安定化は、良好な(順)帯電性、感度、高
耐久性の感光体を設計することと並んで、高速電子写真
複写装置の開発にとつて急務な課題である。
前述したように、高速電子写真複写装置において、高
い耐久性と信頼性を望むならば、クリーニング方式とし
て、まず、マグブラシクリーニング方式の採用が妥当で
ある。その時、クリーニングバイアスの電源回路とし
て、定電流と定電圧のどちらかの方式により信頼性があ
るかについては、本発明者は、トナーとクリーニングキ
ャリアとの経時的な抵抗変動が避けえない以上、前者
(クリーニングバイアスの電源回路として定電流方式の
採用)が適当であるとの結論に達した。
い耐久性と信頼性を望むならば、クリーニング方式とし
て、まず、マグブラシクリーニング方式の採用が妥当で
ある。その時、クリーニングバイアスの電源回路とし
て、定電流と定電圧のどちらかの方式により信頼性があ
るかについては、本発明者は、トナーとクリーニングキ
ャリアとの経時的な抵抗変動が避けえない以上、前者
(クリーニングバイアスの電源回路として定電流方式の
採用)が適当であるとの結論に達した。
本発明は、以上の見解に立って成されたもので、マグ
ブラシクリーニング方式を採用し、その信頼性に原理的
に関わるところの感光体の逆帯電特性を高度に安定化す
る手段を備えた電子写真複写装置を提供するものであ
る。
ブラシクリーニング方式を採用し、その信頼性に原理的
に関わるところの感光体の逆帯電特性を高度に安定化す
る手段を備えた電子写真複写装置を提供するものであ
る。
本発明は、循環駆動されるドラム状もしくはエンドレ
スベルト状の感光部材を有し、カールソンプロセスによ
り作像を反復する電子写真複写装置において、バイアス
電源を定電流回路とするマグネットブラシクリーニング
方式が採用され、かつ、作像工程とは独立に、任意に感
光体表面を圧接・摺動しうる部材及び機構が設けられて
いることを特徴としている。
スベルト状の感光部材を有し、カールソンプロセスによ
り作像を反復する電子写真複写装置において、バイアス
電源を定電流回路とするマグネットブラシクリーニング
方式が採用され、かつ、作像工程とは独立に、任意に感
光体表面を圧接・摺動しうる部材及び機構が設けられて
いることを特徴としている。
本発明の理論的説明を以下に述べる。
第1図は、その説明のための装置の一例の概略をに示
すものである。このレイアウトは、本発明装置の一典型
でもある。しかし、本発明の具体的態様を限定するもの
ではない。本発明の主旨と直接関わらない部分は図示し
ていない。
すものである。このレイアウトは、本発明装置の一典型
でもある。しかし、本発明の具体的態様を限定するもの
ではない。本発明の主旨と直接関わらない部分は図示し
ていない。
本発明装置においては透過性のOPCの無端ベルトを感
光部材として用いているが、感光部材としてドラム状の
ものであっても勿論かまわない。OPCは好ましくは積層
型機能分離タイプであり、その具体的構成は後の実施例
で明示される。
光部材として用いているが、感光部材としてドラム状の
ものであっても勿論かまわない。OPCは好ましくは積層
型機能分離タイプであり、その具体的構成は後の実施例
で明示される。
本発明装置において、感光体1はマグブラシクリーニ
ング2の直前に、PCC(プレ・クリーニング・チャージ
ャ)3によって正に帯電される。因みに、感光体1の帯
電極性(電子写真感光体としての感度を有する帯電極
性)は負である。
ング2の直前に、PCC(プレ・クリーニング・チャージ
ャ)3によって正に帯電される。因みに、感光体1の帯
電極性(電子写真感光体としての感度を有する帯電極
性)は負である。
PCL4は感光体ベルトの裏面側に装置されている。
全く未使用の感光体ベルト1を装着し、通常の作像プ
ロセスを反復してPCC3による帯電直後の電位を測定する
と、特徴的な電位変化が観測される。そのパタンは第2
図に破線で示したようになる。
ロセスを反復してPCC3による帯電直後の電位を測定する
と、特徴的な電位変化が観測される。そのパタンは第2
図に破線で示したようになる。
正電位は、開始直後、まず分のオーダーで急激に低下
し、その後、数10分のオーダーで漸増して高位安定化に
向かう。一度安定化すると、開始直後の電位の急減は中
断、休止後も再現しない。すなわち、再開後は最初から
高い正帯電性を示す。実際には、不充分な正帯電性に起
因するクリーニング不良は電位の最低時、具体的には、
新たな感光体の装着直後にのみ発生する。
し、その後、数10分のオーダーで漸増して高位安定化に
向かう。一度安定化すると、開始直後の電位の急減は中
断、休止後も再現しない。すなわち、再開後は最初から
高い正帯電性を示す。実際には、不充分な正帯電性に起
因するクリーニング不良は電位の最低時、具体的には、
新たな感光体の装着直後にのみ発生する。
なお、ここでの“クリーニング不良”では、地汚れの
パターンは作像パターンとは無関係に全面に現れる。本
発明にいうクリーニング不良とは、クリーニング能力の
量的不充分さではなく、クリーニング部でのトナーの付
着現象を意味している。
パターンは作像パターンとは無関係に全面に現れる。本
発明にいうクリーニング不良とは、クリーニング能力の
量的不充分さではなく、クリーニング部でのトナーの付
着現象を意味している。
帯電・露光の反復のみで(感光体表面が機械的に全く
非接触の状態で)正帯電特性の変化を見ると、開始直後
の急減後、一時的に低下の回復が見られるものの、全体
的には、帯電性の低下は一方的に進行する。その変化の
様子(非接触状態での非通紙ラン)は第3図に示したよ
うになる。
非接触の状態で)正帯電特性の変化を見ると、開始直後
の急減後、一時的に低下の回復が見られるものの、全体
的には、帯電性の低下は一方的に進行する。その変化の
様子(非接触状態での非通紙ラン)は第3図に示したよ
うになる。
結論を述べれば、初期の急激な正帯電性の低下は、負
帯電時に、感光体表面近傍に注入したエレクトロンが正
電荷を中和することによる。その後に、正帯電性が徐々
に安定化するのは、(負)帯電・露光を含む作像プロセ
スの反復に依って、感光体表面にエレクトロンに対して
のバリアが形成されるためである。
帯電時に、感光体表面近傍に注入したエレクトロンが正
電荷を中和することによる。その後に、正帯電性が徐々
に安定化するのは、(負)帯電・露光を含む作像プロセ
スの反復に依って、感光体表面にエレクトロンに対して
のバリアが形成されるためである。
後者(非接触)の場合、正帯電性の安定化が進まない
のは、感光体表面が全く非接触の状態では、表面にエレ
クトロンに対してのバリアが形成されないためと考えら
れる。一時的な帯電性の回復は、空間電荷に因る注入の
抑制として説明できる。しかし、感光体表面の摩擦自身
がバリア形成をするとは考えがたい。まず物理的に摩擦
されることで表面が活性化され、引き続き、帯電の(お
そらくは帯電器から発生するオゾンの)酸化作用がバリ
アを形成する、とのモデルが本発明の効果を最も自然に
説明する。
のは、感光体表面が全く非接触の状態では、表面にエレ
クトロンに対してのバリアが形成されないためと考えら
れる。一時的な帯電性の回復は、空間電荷に因る注入の
抑制として説明できる。しかし、感光体表面の摩擦自身
がバリア形成をするとは考えがたい。まず物理的に摩擦
されることで表面が活性化され、引き続き、帯電の(お
そらくは帯電器から発生するオゾンの)酸化作用がバリ
アを形成する、とのモデルが本発明の効果を最も自然に
説明する。
負帯電で用いるOPCの電荷輸送層(表面側)は本来ホ
ール(正孔)移動性であり、エレクトロンの移動度は当
然極めて小さい。しかし、清浄な感光体表層は、かなり
の程度エレクトロンの注入を許容する。それこそが、本
発明者か明らかにした正帯電性の変動の原因である、正
帯電変動−クリーニング不良、の原理的な解決である本
発明の完成は、その知見に基づいている。すなわち、本
発明は未使用感光体の表面を、使用の開始に先立ち、適
当な部材で膜擦することでエレクトロンのバリア形成を
容易にし、正帯電性の低下、結果的に、クリーニング不
良を回避するものである。
ール(正孔)移動性であり、エレクトロンの移動度は当
然極めて小さい。しかし、清浄な感光体表層は、かなり
の程度エレクトロンの注入を許容する。それこそが、本
発明者か明らかにした正帯電性の変動の原因である、正
帯電変動−クリーニング不良、の原理的な解決である本
発明の完成は、その知見に基づいている。すなわち、本
発明は未使用感光体の表面を、使用の開始に先立ち、適
当な部材で膜擦することでエレクトロンのバリア形成を
容易にし、正帯電性の低下、結果的に、クリーニング不
良を回避するものである。
現象的な因果関係で判断すれば、感光体表面の摩擦の
方法には、多様な手段が考えられる。しかし、残念な事
に、摩擦と帯電に依って生成したバリアは、自然放置で
はその効果が低下し、特に放置環境の温度が高いほど効
果の減退が速い。表面のバリアの実体は、リジットが生
成物ではなく、容易に拡散、消滅しえるものである。従
って、未使用の感光体を“まとめて”前処理することは
適当でない。
方法には、多様な手段が考えられる。しかし、残念な事
に、摩擦と帯電に依って生成したバリアは、自然放置で
はその効果が低下し、特に放置環境の温度が高いほど効
果の減退が速い。表面のバリアの実体は、リジットが生
成物ではなく、容易に拡散、消滅しえるものである。従
って、未使用の感光体を“まとめて”前処理することは
適当でない。
前述したように、表面バリア層は、表面の摩擦と
(負)帯電の相乗効果で形成され、実機の通常の作像過
程では、バリア層はいわば再生産されている。この事実
より、実機の内部に感光体表面の圧接・摺擦部材をもう
け、新たな感光体装着時にのみ一時それを動作させる方
法が最も良好であるとの判断に至る。すなわち、圧接・
摺擦は、感光部材の交換時に、サービスマンの操作によ
って動作される方式が望ましい。
(負)帯電の相乗効果で形成され、実機の通常の作像過
程では、バリア層はいわば再生産されている。この事実
より、実機の内部に感光体表面の圧接・摺擦部材をもう
け、新たな感光体装着時にのみ一時それを動作させる方
法が最も良好であるとの判断に至る。すなわち、圧接・
摺擦は、感光部材の交換時に、サービスマンの操作によ
って動作される方式が望ましい。
感光体表面を圧接・摺擦する部材は、感光体に与える
擦痕、摩耗等が軽微で、且つ、化学的作用をもたらさな
い材質で作られ、具体的には、天然繊維、人造繊維、金
属細線、ゴム、プラスチック等よりなるウェブ、ブラ
シ、スポンジ(多孔質材)、ブレード等が好適である。
特に人造繊維の不織布、微細繊維などよりなる丸形のブ
ラシがより好適である。
擦痕、摩耗等が軽微で、且つ、化学的作用をもたらさな
い材質で作られ、具体的には、天然繊維、人造繊維、金
属細線、ゴム、プラスチック等よりなるウェブ、ブラ
シ、スポンジ(多孔質材)、ブレード等が好適である。
特に人造繊維の不織布、微細繊維などよりなる丸形のブ
ラシがより好適である。
なお、本発明は次にあげる実施例に示された材料、構
成、条件、実施手段等に限定されるものではない。ま
た、本発明は、感光部材、作像装置、作像方法、製造装
置、製造方法等の要素に従来任意になされていた、材料
上、機構上、工程上、製造上等の種々の付加的技術に関
しても、なんらそれらを特定するものではない。
成、条件、実施手段等に限定されるものではない。ま
た、本発明は、感光部材、作像装置、作像方法、製造装
置、製造方法等の要素に従来任意になされていた、材料
上、機構上、工程上、製造上等の種々の付加的技術に関
しても、なんらそれらを特定するものではない。
本発明は、マグブラシクリーニングを採用せる装置の
クリーニング性安定化以外の目的で逆帯電特性を安定化
する場合にも適用され得るものである。
クリーニング性安定化以外の目的で逆帯電特性を安定化
する場合にも適用され得るものである。
以下に、本発明の具体的態様を実施例で説明する。
(用いた感光体) 厚さ約100μmのポリエチレンテレフタレートフィル
ム表面に、電極層として、マグネトロンスパッタによ
り、Ni基耐熱合金ハステロイCを可視域での平均透過率
が35%相当の膜厚に形成した。
ム表面に、電極層として、マグネトロンスパッタによ
り、Ni基耐熱合金ハステロイCを可視域での平均透過率
が35%相当の膜厚に形成した。
電極上に、下引き層として、ポリアミド樹脂(商品
名:CM−8000、東レ社製)のメチルアルコール8%溶液
を乾燥膜厚が約0.7μmとなるように塗布し、115℃で10
分乾燥した。
名:CM−8000、東レ社製)のメチルアルコール8%溶液
を乾燥膜厚が約0.7μmとなるように塗布し、115℃で10
分乾燥した。
ついで、下記式(I)で表わされるビスアゾ顔料2.5
重量部及びポリビニルブチロール(商品名:XYHL,ユニオ
ンカーバイト社製)1重量部をテトラヒドロフラン97重
量部に加え、セラミックボールを用いて72時間ボールミ
リングし、さらにシクロヘキサノンを加えて2倍に希釈
し、この液を前記下引き層上に波長583nmでの透過率が
5.5%の付着量になるよう塗布し、120℃で8分乾燥して
電荷発生層とした。
重量部及びポリビニルブチロール(商品名:XYHL,ユニオ
ンカーバイト社製)1重量部をテトラヒドロフラン97重
量部に加え、セラミックボールを用いて72時間ボールミ
リングし、さらにシクロヘキサノンを加えて2倍に希釈
し、この液を前記下引き層上に波長583nmでの透過率が
5.5%の付着量になるよう塗布し、120℃で8分乾燥して
電荷発生層とした。
この電荷発生層の上に、下記式(II)で表わされるα
−フェニルスチルベン系電荷移動剤9重量部及びポリカ
ーボネート樹脂(商品名:C−1400,帝人化成社製)10重
量部をテトラヒドロフラン76重量部に溶解し、更にレベ
リング剤として、シリコンオイル(商品名:KF−50,信越
化学社製)0.002重量部を加えた液を、乾燥膜厚が約28
μmになるよう塗布し、120℃で15分乾燥して電荷輸送
層とした。
−フェニルスチルベン系電荷移動剤9重量部及びポリカ
ーボネート樹脂(商品名:C−1400,帝人化成社製)10重
量部をテトラヒドロフラン76重量部に溶解し、更にレベ
リング剤として、シリコンオイル(商品名:KF−50,信越
化学社製)0.002重量部を加えた液を、乾燥膜厚が約28
μmになるよう塗布し、120℃で15分乾燥して電荷輸送
層とした。
以上の構成、製法で作成した感光体シートの感光層の
両端に接地用導電帯を印刷し、更に、裁断、接合して、
試験装置に適合する仕様の感光体ベルトとした。
両端に接地用導電帯を印刷し、更に、裁断、接合して、
試験装置に適合する仕様の感光体ベルトとした。
試験装置には、リコー社製複写機(RICOPYFT−9100)
の改造機を使用した。
の改造機を使用した。
PCCの条件は初期の正電位が200Vになるように設定し
た。
た。
実施例1 第1図に示したように、ポリエステル繊維の不織布よ
りなる幅30mm、厚さ8mmのパッド5を金属の板に貼り付
け、感光体の全幅に渡って150g/mmの圧力で圧接するよ
うに、現像部(現像ローラ12)の入口に設置した。な
お、圧接は任意に解除できるようにした。
りなる幅30mm、厚さ8mmのパッド5を金属の板に貼り付
け、感光体の全幅に渡って150g/mmの圧力で圧接するよ
うに、現像部(現像ローラ12)の入口に設置した。な
お、圧接は任意に解除できるようにした。
未使用の感光体ベルト1を装着し、パッド5をそのベ
ルト1表面に圧接しつつ、感光体ベルト1を通常の作像
時の約1/10の線速40mm/secで3周回転させた。
ルト1表面に圧接しつつ、感光体ベルト1を通常の作像
時の約1/10の線速40mm/secで3周回転させた。
圧接を解除し、通常の作像モードでPCC直後の電位を
測定し、併せて、クリーニング性を観察した。
測定し、併せて、クリーニング性を観察した。
PCC後の正帯電位は、第2図の実線で表わしたような
変化を示した。その低下は極めて小さく、クリーニグ性
にも全く問題はなかった。同時に、感光体の通常の電気
特性、表面の状態、画像品質に関しても、全く問題は認
め得なかった。
変化を示した。その低下は極めて小さく、クリーニグ性
にも全く問題はなかった。同時に、感光体の通常の電気
特性、表面の状態、画像品質に関しても、全く問題は認
め得なかった。
比較例1 前もって表面摩擦をしない感光体ベルトのPCC後電位
は図−2の破線で示す変化であった(既述)。使用開始
直後に正帯電性が大きく低下し、その時、画像全体に散
在する点状の汚れのかたちでクリーニング不良が発生し
た。それは、約30分の連続画像出しの後、正帯電性が安
定化しても改善しなかった。
は図−2の破線で示す変化であった(既述)。使用開始
直後に正帯電性が大きく低下し、その時、画像全体に散
在する点状の汚れのかたちでクリーニング不良が発生し
た。それは、約30分の連続画像出しの後、正帯電性が安
定化しても改善しなかった。
実施例2 摩擦部材を、芯金を有し回転可能な外径30mmのウレタ
ンフォームの円筒状部材とした。
ンフォームの円筒状部材とした。
感光体ベルトを400mm/secの線速で駆動させ、前記膜
擦部材を200〜1000rpmの範囲で回転させ、30sec〜5min
間感光体表面を摺擦した。
擦部材を200〜1000rpmの範囲で回転させ、30sec〜5min
間感光体表面を摺擦した。
上記の広い動作条件範囲で、実施例1とほぼ同等の効
果が得られた。
果が得られた。
実施例3 回転可能な外径30mmの円筒状でループ状のステンレス
スチールの微細細線を穂とする感光体表面付着物(いわ
ゆるフィルミング)除去部材(第1図に示されたスイー
パー6)を、動作条件に変えて、正帯電安定化のための
感光体表面摩擦部材に兼用した。この円筒部材の回転を
止めた状態で、実施例1と類似の条件で感光体表面を摺
擦したところ、ほぼ同様の効果が得られた。
スチールの微細細線を穂とする感光体表面付着物(いわ
ゆるフィルミング)除去部材(第1図に示されたスイー
パー6)を、動作条件に変えて、正帯電安定化のための
感光体表面摩擦部材に兼用した。この円筒部材の回転を
止めた状態で、実施例1と類似の条件で感光体表面を摺
擦したところ、ほぼ同様の効果が得られた。
本発明によれば、極めて簡便に且つ確実に、主帯電と
は逆の帯電特性を安定化でき、その結果、クリーニング
性が高度に安定化した高速複写装置を得ることができ
る。
は逆の帯電特性を安定化でき、その結果、クリーニング
性が高度に安定化した高速複写装置を得ることができ
る。
第1図は、ベルト感光部材を用いた本発明装置の感光部
材周辺の配置を示す。 第2図及び第3図は第1図に示した装置における、三つ
の条件でのPCC直後の正帯電電位の時間変化を示す。第
2図の実線は本発明による改良された例を示す。 1……感光体ベルト 2……マグブラシクリーニング部 3……PCC 4……PCL 5……(金属板に貼りつけた)不織布よりなるパッド 6……極微細線を穂とする感光体表面付着物除去部材 7……メインチャージャー 10……イレーザー 11……転写分散チャージャー 12……現像ローラ
材周辺の配置を示す。 第2図及び第3図は第1図に示した装置における、三つ
の条件でのPCC直後の正帯電電位の時間変化を示す。第
2図の実線は本発明による改良された例を示す。 1……感光体ベルト 2……マグブラシクリーニング部 3……PCC 4……PCL 5……(金属板に貼りつけた)不織布よりなるパッド 6……極微細線を穂とする感光体表面付着物除去部材 7……メインチャージャー 10……イレーザー 11……転写分散チャージャー 12……現像ローラ
Claims (2)
- 【請求項1】循環駆動されるドラム状もしくは無端ベル
ト状の感光部材を有し、カールソンプロセスにより作像
を反復する電子写真複写装置において、バイアス電源を
定電流回路とするマグネットブラシクリーニング方式が
採用され、かつ、作像工程とは独立に、任意に感光体表
面を圧接・摺擦し得る部材及び機構が設けられているこ
とを特徴とする電子写真複写装置。 - 【請求項2】前記の圧接・摺擦部材が、感光体表面の付
着物除去部材として兼用しうるものである請求項1に記
載の電子写真複写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2321725A JP2976241B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 電子写真複写装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2321725A JP2976241B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 電子写真複写装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04190384A JPH04190384A (ja) | 1992-07-08 |
JP2976241B2 true JP2976241B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=18135745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2321725A Expired - Fee Related JP2976241B2 (ja) | 1990-11-26 | 1990-11-26 | 電子写真複写装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2976241B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-26 JP JP2321725A patent/JP2976241B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04190384A (ja) | 1992-07-08 |
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Legal Events
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